JP2017183438A - 電極の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Shuichi Takizawa
秀一 滝澤
山本 潤一
Junichi Yamamoto
潤一 山本
美加 牧村
Mika Makimura
美加 牧村
安澤 真一
Shinichi Yasuzawa
真一 安澤
浩一 生杉
Koichi Namasugi
浩一 生杉
福田 直晃
Naoaki Fukuda
直晃 福田
絵理 上野
Eri Ueno
絵理 上野
美奈子 加藤
Minako Kato
美奈子 加藤
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Abstract

【課題】熱抵抗、電気抵抗などの増加を抑えるとともに、製造コストを低減し得る電極の製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】金属部材7と、金属部材7の表面に設けられるとともに、金属材料又はセラミック材料で被覆された炭素系繊維から成る被覆繊維群5と、を備える電極を製造するための方法である。金属部材7を走行させながら、金属部材7上に被覆繊維群5を供給し、加熱により軟化させた金属部材7の表面に被覆繊維群5を押圧して埋め込む。【選択図】図4

Description

本発明は、金属部材と、前記金属部材の表面に設けられるとともに、金属材料又はセラミック材料で被覆された炭素系繊維から成る被覆繊維群と、を備える電極の製造方法及び製造装置に関する。
一次電池、二次電池、キャパシタなどの電極として、導電性が優れているカーボンナノチューブを用いたものがある。従来、このような炭素系材料であるカーボンナノチューブを用いた電極を製造する方法としては、基板の表面に熱CVD法(熱化学気相成長法)により多数のカーボンナノチューブを垂直方向で生成しておき、そしてこれらのカーボンナノチューブ群を、例えば集電体となる金属板の表面に、導電性接着剤を介して転写することにより製造されていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−127737号公報
しかし、上記従来の製造方法によると、接着剤を介してカーボンナノチューブを金属板
に接合しているため、カーボンナノチューブを金属板に直接転写させるものに比べて、強
度や耐熱性の点で劣るという問題がある。また、接着剤を用いるため、熱抵抗および電気
抵抗が増加するとともに製造コストが増加するという問題があった。
そこで、本発明は、熱抵抗、電気抵抗などの増加を抑えるとともに、製造コストを低減
し得る電極の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の電極の製造方法は、金属部材と、前記金属部材の表面に設けられるとともに、金属材料又はセラミック材料で被覆された炭素系繊維から成る被覆繊維群と、を備える電極を製造するための方法であって、前記金属部材を走行させながら、前記金属部材上に前記被覆繊維群を供給し、加熱により軟化させた前記金属部材の表面に前記被覆繊維群を押圧して埋め込むことを特徴とする。
上記電極の製造方法によれば、被覆繊維群を金属部材の表面に押圧して埋め込むことにより電極を製造するようにしたため、例えば接着剤を用いて転写させるものに比べて、熱抵抗および電気抵抗の面で有利であるとともに製造コストも低減できる。また、金属部材へ被覆繊維群を埋め込む際に、金属部材を走行させながら被覆繊維群を供給して、被覆繊維群を金属部材の表面に埋め込むこととしたため、連続的に低コストで電極を製造することができるだけでなく、バッチ処理では製造不可能な長尺の電極を形成することが可能となる。
なお、埋め込む工程において、炭素系繊維から成る繊維群をそのまま金属部材とともに加熱すると、繊維群が大気中の酸素あるいは金属部材と反応して消失するおそれある。しかし、本発明の製造方法によれば、繊維群は被覆層により保護されるため、加熱による消失を防止することができる。
本発明の実施の形態1に係る電極の製造方法を説明する模式図である。 同製造方法を説明する模式図である。 同製造方法を説明する模式図である。 同製造方法を説明する模式図である。 同製造方法の別の態様を説明する模式図である。 同製造方法のさらに別の態様を説明する模式図である。 本発明の実施の形態2に係る電極の製造方法を説明する模式図である。 同製造方法の別の態様を説明する模式図である。 本発明の実施の形態3に係る電極の製造方法を説明する模式図である。 同製造方法の別の態様を説明する模式図である。 同製造方法のさらに別の態様を説明する模式図である。 本発明の実施の形態4に係る電極の製造方法を説明する模式図である。 同製造方法のメカニズムを説明する拡大模式図である。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1に係る電極の製造方法を、図1〜6を参照しながら説明する。本実施の形態では、炭素系材料から成る繊維、すなわち炭素系繊維として、垂直配向のカーボンナノチューブを用いた場合について説明する。
(繊維群の形成)
まず、例えばステンレス製の箔1aと、箔1aの表面に形成されたシリコン膜1bとで構成されるシート状基板1を準備する。そして、この基板1の表面(シリコン膜1b)にカーボンナノチューブを成長させるための触媒粒子を担持させておき、そしてこの触媒粒子を担持した表面に、熱CVD法(熱化学気相成長法)を用いて、図1に示すように、当該表面に所定高さのカーボンナノチューブ2を略垂直方向で多数成長させて繊維群3を形成する。基板1の厚さは、少なくともロール状にすることが可能な程度に薄く、例えば0.1μm〜100μm程度である。
この繊維群3は、基板1の表面に担持された触媒粒子を核として、カーボンナノチューブ2が基板1に対して垂直方向に生成されることにより形成されたものである。カーボンナノチューブ2の生成は、所定の真空下で且つ所定温度の真空容器内にアセチレンガスなどのカーボンナノチューブ生成用ガスが供給されることによって行われる。熱CVD法によるカーボンナノチューブの生成については、公知の技術であるため、詳しい説明は省略する。なお、繊維群3については、熱CVD法以外に、例えばアーク放電法、レーザ蒸発法などにより形成することができる。
また、このカーボンナノチューブ2は、電極用材料として用いられるため、導電性能向上の観点から、垂直に配向されたものが用いられるとともに、高密度でもって形成されている。例えば、このカーボンナノチューブ2の形状については、太さが5nm〜100nmの範囲とされるとともに長さが1μm〜1000μmの範囲とされ、また密度としては、10本/cm以上とされるのが好ましい。
(繊維群の被覆)
次に、図2に示すように、カーボンナノチューブ2の外面の略全体を被覆層4で被覆して、被覆繊維群5を形成する。この被覆層4の厚さは、1nm〜100nmの範囲とされ、例えば10nmとされる。この被覆層4の形成方法(所謂、コーティング法である)としては、例えば、真空熱蒸着による方法、スパッタリング法、ゾルゲル法などが用いられる。
この被覆層4は金属材料又はセラミック材料であって、例えば、シリコン、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、マンガン、タンタル、亜鉛、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、錫、鉛、銅、パラジウム、イリジウム、白金および金のうちいずれかの元素、若しくはこれらのうち2種以上の元素から成る化合物、若しくはこれらの複合酸化物、またはこれらの複合炭化物が用いられる。
被覆層4の形成に金属材料を用いると、その金属材料の一部がカーボンナノチューブ2と反応して、炭化金属にて構成されたセラミック層が、カーボンナノチューブ2の表面に形成される。そして、セラミック層の外面に、金属材料の層が形成される。被覆層4は、後述の高温の転写工程の際のカーボンナノチューブ2の酸化等を防止するために使用されるものであって、ある程度の耐熱性が要求される。そのため、金属層よりも融点が高いセラミック材料の層を残して、その外側に形成される金属材料の層を溶け落とすようにしても良い。
(基板のセット)
次に、図3に示すように、被覆繊維群5が形成された基板1をロール状にして電極の製造装置6aにセットする。この製造装置6aは、第1供給リール61と、第1押圧ロール62と、第1巻取リール63と、第2供給リール64と、第2押圧ロール65と、第2巻取リール66と、ヒータ67と、を備える。
まず、製造装置6aの各構成について説明する。第2供給リール64は、ロール状に巻かれた金属箔7を繰り出すことによって、金属箔7を走行させる走行装置である。第1供給リール61は、ロール状に巻かれた基板1を繰り出して、走行する金属箔7上に被覆繊維群5を供給する供給装置である。
ヒータ67は、被覆繊維群5が供給された金属箔7が走行する経路に加熱領域Hを形成する加熱装置である。具体的には、ヒータ67は、例えば、赤外ランプであって、第1供給リール61と第1巻取リール63との間、及び第2供給リール64と第2巻取リール66との間にそれぞれ設けられている。加熱領域Hの温度は、金属の液相が存在することなく金属箔7の材料に被覆繊維群5を転写するために必要な変形能を金属箔7が発現する温度である。この温度は、一般的には金属原子の拡散を伴う回復、再結晶現象により加工硬化がほぼ消失する温度の目安とされるTm/2(Tm:絶対温度で表した融点)から融点または固相線温度までの間である。具体的にはこれらの範囲内で他の諸条件を考慮して決定される。
第1押圧ロール62、及び第2押圧ロール65は、加熱領域H内で、被覆繊維群5を金属箔7の表面に押圧して埋め込む押圧装置である。具体的には、第1押圧ロール62は、第1供給リール61と第1巻取リール63との間で、かつ、加熱領域Hの内部に設けられている。また、第2押圧ロール65は、第2供給リール64と第2巻取リール66との間で、かつ加熱領域Hの内部に設けられている。第1及び第2押圧ロール62、65は、紙面上下方向に移動することによって、基板1及び金属箔7に対して押圧することが可能となる。
第1巻取リール63は、基板1が走行する経路において、加熱領域Hよりも下流側で基板1を巻き取る装置である。第2巻取リール66は、金属箔7が走行する経路において、加熱領域Hよりも下流側で金属箔7を巻き取る装置である。これらの巻取リール63、66は、いずれも、供給リール61、63から繰り出された基板1、金属箔7を再びロール状にして回収するために用いられる。
次に、この製造装置6aの具体的な使用方法を説明する。まず、基板1をロール状にして第1供給リール61及び第1巻取リール63にセットすることで、所定の張力で維持する。第1供給リール61及び第1巻取リール63が回転することによって、基板1を図3の紙面右方向に走行させることができる。
また、電極の材料となる金属箔7についても、ロール状にして第2供給リール64及び第2巻取リール66にセットすることで所定の張力で維持する。この金属箔7の厚さは、少なくともロール状にすることが可能な程度に薄く、例えば、0.1μm〜100μmである。ここで、基板1の表面に形成された被覆繊維群5が、金属箔7と向かい合うようにしておく。第2供給リール64及び第2巻取リール66が回転することによって、金属箔7を図3の紙面右方向に走行させることができる。金属箔7の材料については、集電体の機能を有するものであればよく、例えば銅、アルミニウム、チタン、鉄、マグネシウムなどが用いられる。
(被覆繊維群の転写)
図4は、ヒータ67が加熱領域Hを形成しながら、基板1及び金属箔7を互いに同じ速さで紙面右方向に走行させつつ、加熱領域Hの内部で押圧ロール62、65が基板1及び金属箔7に対して押圧する様子を示す模式図である。加熱領域Hの内部で押圧が行われることによって、被覆繊維群5が金属箔7の表面に連続的に埋め込まれる。
押圧力については、金属箔7を加熱して軟化させた状態で、被覆繊維群5を金属箔7に埋め込むことができるような圧力であり、概略、1N/mm〜50N/mmの範囲である。この押圧力は、金属箔の材質や温度によって変化するが、好ましい範囲としては、20N/mm〜30N/mmの範囲である。さらに、金属箔7を走行させる速度としては、毎分0.1〜1m程度が、被覆繊維群5が金属箔7に埋め込まれるのに十分な速度である。
上記作用を詳しく説明すると、加熱して軟化した金属箔7に被覆繊維群5を押圧すると、両者の界面で金属箔7表面が変形し、わずかに被覆繊維群5の先端が金属箔7の内部に埋め込まれた状態となる。これにより、金属箔7と被覆繊維群5との接触面積が増大する。すなわち、アンカー効果による結合力とファンデルワールス力による結合力とにより、両者が強固に結合することになる。その後、必要に応じて、図5に示すようにカッター68を備える製造装置6bを用いて、このカッター68で被覆繊維群5の根元を基板1から切り離すようにすればよい。これにより、金属箔7の表面に被覆繊維群5を備える電極を製造することができる。
ここで、加熱領域Hの温度によるが、基板1については金属箔7よりも融点が高いため、加熱領域Hの内部では軟化しにくく、基板1に被覆繊維群5は埋め込まれにくい。そのため、基板1と被覆繊維群5との接触面積は、金属箔7と被覆繊維群5との接触面積と比較して小さくなる。したがって、金属箔7と被覆繊維群5との結合力が、基板1と被覆繊維群5との結合力を上回って、被覆繊維群5は、基板1から金属箔7へと転写される、すなわち、移し変えられる。この場合はカッター68が無くとも、被覆繊維群5を基板1から金属箔7へ転写することが可能である。勿論、カッター68が用いられてもよい。
一方で、加熱領域Hの温度が高く、基板1を軟化させる温度以上である場合は、被覆繊維群5が基板1に埋め込まれて、被覆繊維群5と基板1とが強固に結合してしまう場合がある。この場合は、図5に示すように、カッター68を備える製造装置6bを用いて、このカッター68で被覆繊維群5の根元を基板1から切り離すようにすればよい。また、転写する際に被覆繊維群5が破断してしまうような場合においても、カッター68で切り離すようにすればよい。
本実施の形態に係る電極の製造方法によれば、被覆繊維群5を金属箔7の表面に押圧して転写することにより電極を製造するようにしたので、例えば接着剤を用いて転写させるものに比べて、熱抵抗および電気抵抗の面で有利であるとともに製造コストも低減できる。また、基板1から金属箔7へ被覆繊維群5を転写する際に、被覆繊維群5を走行させながら被覆繊維群5を供給して転写を行うこととしたため、連続的に低コストで電極を製造することができるだけでなく、バッチ処理では製造不可能な長尺の電極を形成することが可能となる。
なお、転写工程において、カーボンナノチューブ2から成る繊維群をそのまま金属箔7とともに加熱すると、繊維群が大気中の酸素あるいは金属箔7と反応して消失するおそれがある。しかし、この製造方法によれば、繊維群は被覆層4により保護されるので、加熱による消失を防止することができる。
ところで、加熱領域Hを形成する加熱装置として、ヒータ67を用いる態様を述べたが、これに限られず、他の加熱装置を用いてもよい。図6に示す電極の製造装置6cは、加熱装置としてヒータ67(図3、4及び5参照)を備える代わりに、第2押圧ロール65にパルス電流を加える電源67cを備える。
具体的には、第1押圧ロール62をアースした状態で、第2押圧ロール65にパルス通電を行う。これにより、電源67cから供給される電流が、第2押圧ロール65、金属箔7、被覆繊維群5、基板1、第1押圧ロール62の順番に通過していき、この通電による抵抗発熱によって金属箔7を加熱することができる。
ただし、シリコン膜1bが形成される箔1a(図1、2参照)は、導電材料である必要がある。シリコン膜1bは、導電性を向上させるため、例えばN型又はP型などの不純物をドープすることが好ましい。また、第1押圧ロール62、及び第2押圧ロール65は、金属等の導電材料であるか、若しくは、表面にグラファイト層等の導電層が形成される。
この場合、加熱領域Hcは、図4及び5に示す加熱領域Hよりも小さくなる。そのため、加熱領域Hcを集中的に短時間で形成することができ、加熱効率が良いという利点がある。なお、電源67cは、パルス通電を加えるものに限定されず、連続通電を行うものであってもよい。
ところで、本実施の形態に係る基板1は、図1及び2に示すように、箔1aとシリコン膜1bとで構成される態様であるが、本発明はこの態様に限られない。箔1aにシリコン膜1bが形成されず、箔1aに直接カーボンナノチューブ2が生成されるようにしてもよい。ただし、この場合、箔1aは、カーボンナノチューブ2を生成するときに、熱によって触媒粒子と反応しない材料である必要がある。触媒粒子と反応しない材料としては、例えばシリコンが挙げられるが、シリコンは箔形状にすることが困難である。そのため、箔1aとシリコン膜1bとで構成された基板1を採用することが好ましい。後述する実施の形態2においても、同じことが言える。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2に係る電極の製造方法について、図7及び8を参照しながら説明する。以下、実施の形態1に係る電極の製造方法と共通する点については説明を省略し、主に異なる点について説明する。
実施の形態1に係る電極の製造方法では、基板1を製造装置6aにセットするよりも以前に、図2に示すように、予めカーボンナノチューブ2を被覆層4で被覆して、基板1に被覆繊維群5を形成する態様を述べた。これに対して、実施の形態2に係る電極の製造方法では、図7に示すように、カーボンナノチューブ2が被覆されていない状態で、基板1を製造装置6dにセットし、基板1を走行させながらカーボンナノチューブ2を被覆して被覆繊維群5を形成することとしている。
実施の形態2に係る電極の製造装置6dは、実施の形態1に係る製造装置6a(図3、4及び5参照)に加えて、被覆装置69をさらに備える。被覆装置69は、基板1を走行させながら、カーボンナノチューブ2を被覆層4で被覆して被覆繊維群5を形成するために使用される。被覆装置69は、金属箔7が走行する経路において、加熱領域Hよりも上流側に配置されている。また、被覆装置69は、第1供給リール61と第1巻取リール63との間でに配置される。
被覆装置69は、真空熱蒸着法による被覆方法を採用する場合は、真空チャンバ691と、真空チャンバ691の内部を真空状態にする真空ポンプ692と、例えば基板1のシリコン膜1b(図1及び2参照)等の蒸着源(被覆材料)を蒸着させるために必要な加熱部693とを含む。ここで、真空チャンバ691における基板1の出入口には、基板1を走行させながら真空チャンバ691内の真空を維持する手段、例えばATV694が設けられている。
本実施の形態に係る電極の製造方法によれば、被覆層4によるカーボンナノチューブ2の被覆と、被覆繊維群5の金属箔7への転写(埋め込み)とをまとめて行うこととしている。そのため、カーボンナノチューブ2の被覆と、被覆繊維群5の転写とを分けて行う実施の形態1に係る電極の製造方法と比較して、より生産性を向上させることができる。
ここで、十分な厚みの被覆層4(例えば10nm)を形成するために、真空チャンバ691の寸法を適宜設計する必要がある。また、図8に示すように、迂回ロール695を設けて、カーボンナノチューブ2に十分な厚みの被覆層4を形成するまで、基板1を真空チャンバ691の内部で所要の距離を迂回させるようにしても良い。なお、図8に示す電極の製造装置6fは、迂回ロール695を3個備えているが、3個に限られず、迂回させる経路に応じて迂回ロール695の数を調整すればよい。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3に係る電極の製造方法について、図9〜11を参照しながら説明する。以下、実施の形態1に係る電極の製造方法と共通する点については説明を省略し、主に異なる点について説明する。
実施の形態1に係る電極の製造方法では、図1に示すように、基板1にカーボンナノチューブ2を生成して、これを被覆して被覆繊維群5を形成し、この被覆繊維群5を基板1から金属箔7へ転写する態様を述べた。これに対して、実施の形態3に係る電極の製造方法では、図9に示すように、基板から独立した(切り離された)被覆繊維群5を使用する。
また、実施の形態3に係る電極の製造装置6gは、第1供給リールを備えず、基板がセットされない。代わりに、金属箔7上に、基板から独立した被覆繊維群5を供給する供給路61gを備える。すなわち、金属箔7上に被覆繊維群5を供給する供給装置として、供給路61gが使用されている。供給路61gは傾斜しており、その底部は、走行している金属箔の経路の近傍に位置する。そのため、被覆繊維群5がこの供給路61g上を滑って、走行している金属箔7上に被覆繊維群5を供給することが可能となる。また、製造装置6gは、基板を巻き取る第2巻取リールを備えない点で他の実施の形態に係る製造装置と異なる。
基板から独立した被覆繊維群5は、例えば、図1及び2に示すように、基板1やシリコン基板上にカーボンナノチューブ2を生成して、被覆層4で被覆して被覆繊維群5を形成した後に、予め被覆繊維群5の根元をカッター等で切り離すことによって得られる。この独立した被覆繊維群5を、加熱領域Hよりも上流側における金属箔7の表面に供給する。
被覆繊維群5を金属箔7上に供給した時点では、被覆繊維群5が金属箔7上に載っている状態に過ぎないため、容易に外れてしまうこととなる。そこで、図9に示すように、金属箔7を加熱して軟化させた状態で、金属箔7上に供給された被覆繊維群5を、金属箔7の表面に第1及び第2押圧ロール62、65で押圧する。これにより、被覆繊維群5が金属箔7の表面に埋め込まれ、被覆繊維群5と金属箔7とを強固に結合することができる。
なお、第1及び第2押圧ロール62、65で押圧すると、被覆繊維群5が第2押圧ロール65からの回転力を受けて、金属箔7上をスライドして第2押圧ロール65の上流側に堆積し、金属箔7の表面に埋め込まれないおそれがある。これを考慮して、図10に示す製造装置6hは、押圧ロール62、65の代わりに第1押圧ラム62h及び第2押圧ラム65hを備えている。
この第1及び第2押圧ラム62h、65hは、押圧ロールと異なり、平坦な領域を有する。この平坦な領域が被覆繊維群5を金属箔7に押圧する。また、金属箔7の走行動作は、間欠的に行われる。その走行動作が停止している状態で、第2押圧ラム65hを金属箔7に向かって降下させることによって、金属箔7の表面に被覆繊維群5を押圧する。押圧が完了した後は、第2押圧ラム65hを上方に移動させて押圧を解除し、金属箔7の走行動作を行い、停止させた後に再び第2押圧ラム65hを降下させる。この動作を繰り返すことによって、次々に被覆繊維群5を金属箔7の表面に埋め込んでゆく。
図10に示す第1及び第2押圧ラム62h、65hでは、平坦な領域で被覆繊維群5を金属箔7に押圧するため、被覆繊維群5が押圧ロールからの回転力を受けて、金属箔7上でスライドして第2押圧ロール65の上流側に堆積することを防止できるため、適切に被覆繊維群5を金属箔7の表面に埋め込むことが可能となる。なお、他の実施の形態においても、押圧装置として押圧ロール62、65を使用する態様を述べたが、これに限られず、図10に示す押圧ラム62h、65hのような押圧装置を使用してもよい。
ところで、実施の形態3では、カーボンナノチューブ2が基板1の表面に垂直に成長された垂直配向性のものである場合について説明したが、これに限られない。例えば、図11に示すように、カーボンナノチューブを粉末状にした被覆繊維群5iを用いてもよい。この場合でも、被覆繊維群5iの一部は、金属箔7の表面に略垂直方向で接触する状態となっており、金属箔7の表面に喰い込むようにされている。
(実施の形態4)
次に、実施の形態4に係る電極の製造方法について、図12を参照しながら説明する。以下、実施の形態1に係る電極の製造方法と共通する点については説明を省略し、主に異なる点について説明する。
実施の形態1に係る電極の製造方法では、図3及び4に示すように、基板1を第1供給リール61及び第1巻取リール63にセットして維持する態様を述べた。これに対して、実施の形態4に係る電極の製造方法では、基板1の代わりに、第1金属箔71を第1供給リール61及び第1巻取リール63にセットして維持する。第1金属箔71上には、被覆繊維群5が設けられている。第1金属箔71上に被覆繊維群5を設ける具体的な方法としては、予めシリコン膜1b(図1及び2参照)上に形成した被覆繊維群5の根元を基板1からカッター等で切り離し、その被覆繊維群5を第1金属箔71上に供給する方法等が考えられる。ここで、第2供給リール64及び第2巻取リール66にセットされる金属箔を第2金属箔72とする。すなわち、実施の形態4に係る電極の製造方法では、第1及び第2金属箔71、72の2つの金属箔がセットされている。なお、実施の形態4に係る製造装置の構成は、実施の形態1に係る製造装置6aと同じである。
実施の形態1では、基板1の融点は金属箔7と比較して高いため、加熱領域Hにおいて押圧されても被覆繊維群5が埋め込まれない旨を説明した。これに対して、実施の形態4では、基板1の代わりに第1金属箔71がセットされているため、被覆繊維群5は、加熱領域Hで押圧されることによって、第1金属箔71及び第2金属箔72の両方に埋め込まれることとなる。この状態で、第1金属箔71と第2金属箔72とが離間するときにカッター68で被覆繊維群5を分断することによって、被覆繊維群5は、第1金属箔71の表面に設けられるものと、第2金属箔72の表面に設けられるものとに二分される。
なお、被覆繊維群5を二分する際には、カッター68が用られなくともよい。例えば、被覆繊維群5の膜厚を意図的に厚い箇所と薄い箇所とに分布させれば、第1金属箔71と第1金属箔72とを離間させるだけで被覆繊維群5を二分することも可能である。図13は、被覆繊維群5が二分される様子の一例を示す拡大図である。垂直配向のカーボンナノチューブ2を被覆群4で被覆するときに、高さ方向における中央部分の膜厚を薄くすれば、被覆繊維群5は、その中央部分で二分されやすくなる。そのため、第1金属箔71及び第2金属箔72と被覆繊維群5との結合力が強く、被覆繊維群5を二分するのに必要な力を上回る場合、被覆繊維群5は、第1金属箔71の表面に設けられるものと、第2金属箔72の表面に設けられるものとに二分されることとなる。
高さ方向における中央部分の膜厚を薄くする方法としては、例えば、図2に示すように被覆層4を形成するために真空蒸着を行う場合において、カーボンナノチューブ2の根本や先端の近くにのみ蒸着源を設置する方法などが考えられる。例えば、蒸着源の材料がシリコンである場合、カーボンナノチューブ2の根元に設けられるシリコン膜1bが蒸着源となる。さらに、カーボンナノチューブ2の先端にもシリコンを設置する必要がある。カーボンナノチューブ2の根本や先端に蒸着源があると、蒸着源の近傍部分の膜厚が必然的に厚くなり、中央部分の膜厚は薄くなるからである。
実施の形態4に係る電極の製造方法によれば、金属箔の表面に被覆繊維群5が設けられた電極を2つ同時に形成することができる。そのため、実施の形態1に係る電極の製造方法と比較して、より生産性を向上させることが可能となる。
なお、実施の形態1〜4においては、炭素系繊維として、カーボンナノチューブを用いる場合について説明したが、高比表面積または高導電性を有する材料であればよく、具体的には、カーボンファイバーを用いてもよい。
また、金属箔7を走行させる走行装置として、第2供給リール64及び第2巻取リール66を使用した場合を述べたが、これに限られない。また、0.1μm〜100μm程度の金属箔7を用いる態様を述べたが、これに限られず、他の形状の金属部材を用いてもよい。例えば、走行装置として、第2供給リール64及び第2巻取リール66の代わりにコンベヤを採用し、そのコンベヤによって、厚さが100μm以上の金属板を走行させる態様としてもよい。
また、被覆繊維群5の金属箔7への転写(埋め込み)は、大気中、不活性ガス中、真空中のいずれでも可能であるが、金属を加熱して軟化させる際に表面が酸化されやすい金属を用いる場合は、不活性ガス中もしくは真空中で行うのが望ましい。
1 基板
2 カーボンナノチューブ
3 繊維群
4 被覆層
5 被覆繊維群
6a〜6h 製造装置
61 第1供給リール
62 第1押圧ロール
63 第1巻取リール
64 第2供給リール
65 第2押圧ロール
66 第2巻取リール
67 ヒータ
H 加熱領域

Claims (8)

  1. 金属部材と、
    前記金属部材の表面に設けられるとともに、金属材料又はセラミック材料で被覆された炭素系繊維から成る被覆繊維群と、を備える電極を製造するための方法であって、
    前記金属部材を走行させながら、前記金属部材上に前記被覆繊維群を供給し、加熱により軟化させた前記金属部材の表面に前記被覆繊維群を押圧して埋め込む
    ことを特徴とする電極の製造方法。
  2. 表面に被覆繊維群が生成されるとともにロール状に巻かれたシート状の基板を繰り出すことによって、前記金属部材上に前記被覆繊維群を供給し、
    前記金属部材は、ロール状に巻かれた状態から繰り出されることによって走行するとともに、表面に前記被覆繊維群が埋め込まれた後に巻き取られる
    ことを特徴とする請求項1に記載の電極の製造方法。
  3. 表面に繊維群が生成されるとともにロール状に巻かれたシート状の基板を繰り出した後に、前記繊維群を被覆して前記被覆繊維群を形成し、
    引き続き前記基板を繰り出すことによって、前記金属部材上に前記被覆繊維群を供給し、
    前記金属部材は、ロール状に巻かれた状態から繰り出されることによって走行するとともに、表面に前記被覆繊維群が埋め込まれた後に巻き取られる
    ことを特徴とする請求項1に記載の電極の製造方法。
  4. 前記金属部材を、通電によって加熱する
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電極の製造方法。
  5. 金属部材と、
    前記金属部材の表面に設けられるとともに、金属材料又はセラミック材料で被覆された炭素系繊維から成る被覆繊維群と、を備える電極を製造するための装置であって、
    前記金属部材を走行させる走行装置と、
    前記走行装置によって走行している前記金属部材上に、前記被覆繊維群を供給する供給装置と、
    前記被覆繊維群が供給された前記金属部材が走行する経路に加熱領域を形成する加熱装置と、
    前記加熱領域内で、前記被覆繊維群を金属部材の表面に押圧して埋め込む押圧装置と、を備える
    ことを特徴とする電極の製造装置。
  6. 前記供給装置は、表面に被覆繊維群が生成されるとともにロール状に巻かれたシート状の基板を繰り出す第1供給リールであり、
    前記走行装置は、ロール状に巻かれた状態の前記金属部材を繰り出す第2供給リールであり、
    前記金属部材が走行する経路において、前記加熱領域よりも下流側で前記金属部材を巻き取る巻取リールをさらに備える
    ことを特徴とする請求項5に記載の電極の製造装置。
  7. 前記供給装置は、表面に繊維群が生成されるとともにロール状に巻かれたシート状の基板を繰り出す第1供給リールであり、
    前記走行装置は、ロール状に巻かれた状態の前記金属部材を繰り出す第2供給リールであり、
    前記金属部材が走行する経路において、前記加熱領域よりも下流側で前記金属部材を巻き取る巻取リールと、
    前記金属部材が走行する経路において、前記加熱領域よりも上流側で前記繊維群を被覆して前記被覆繊維群を形成する被覆装置と、をさらに備える
    ことを特徴とする請求項5に記載の電極の製造装置。
  8. 前記加熱装置は、前記押圧装置に通電を行うことによって前記加熱領域を形成する
    ことを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載の電極の製造装置。
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