JP2017182735A - 情報処理装置、その制御方法、およびデバイス制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】情報処理装置が具備する内部デバイスを複数のデバイス制御装置が入出力機能として仮想化制御している場合、デバイス制御装置が内部デバイスを仮想化制御する際に、内部デバイスを仮想化制御している他のデバイス制御装置を意識することなく、情報処理装置が具備する内部デバイスを仮想化制御可能とする。【解決手段】情報処理装置が具備する内部デバイスをネットワーク上の複数のデバイス制御装置で仮想化制御している際、仮想デバイス設定切替部が各デバイス制御装置の要求に応じて制御振分情報を参照して個別設定と共通設定を切り替えることで、仮想化制御している情報処理装置の内部デバイスの設定を変更する、または情報処理装置に設定を変更したように見せる。【選択図】図1
Description
本発明は、ネットワークを介して接続されたデバイス制御装置から送られる各種要求を処理するための情報処理装置、その制御方法、およびデバイス制御システムに関する。
近年、ネットワークの普及によって、プリンタ、ストレージ、およびスキャナなどのデバイスを、ネットワーク上の情報処理装置であるクライアントPCが共有デバイスとして利用することが行われている。その実現方法がいくつか提案されている。
例えば、本出願人は、携帯端末、PDA、あるいはスマートフォンなどの情報処理装置に具備されている操作パネル(内部デバイス)を、プリンタや複合機などのデバイス制御装置の入出力機能として仮想化制御し、携帯端末からデバイス制御装置を遠隔操作することで印刷やスキャンを実行させるデバイス制御システムを提案している(例えば、特許文献1参照)。
情報処理装置が具備する内部デバイスを複数のデバイス制御装置が入出力機能として仮想化制御している場合、デバイス制御装置による内部デバイスの仮想化制御が、当該内部デバイスを仮想化制御している他のデバイス制御装置においても内部デバイスの状態について情報処理装置が整合性を取る必要がある。これは、複数のデバイス制御装置から内部デバイスを仮想化制御した場合に、一方のデバイス制御装置が内部デバイスの設定を変更した場合に、他方のデバイス制御装置が意図しない設定により動作してしまうためである。
本発明は、特許文献1のデバイス制御システムをさらに拡張・発展させ、情報処理装置が具備する内部デバイスを複数のデバイス制御装置が入出力機能として仮想化制御している場合、デバイス制御装置が内部デバイスを仮想化制御する際に、内部デバイスを仮想化制御している他のデバイス制御装置を意識することなく、情報処理装置が具備する内部デバイスを仮想化制御可能な情報処理装置、その制御方法、およびデバイス制御システムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の情報処理装置は、ネットワークを介して複数のデバイス制御装置に接続された情報処理装置であって、前記情報処理装置が具備する所定の機能を自身に接続された内部デバイスとして識別させるための仮想デバイス識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、前記仮想デバイス識別情報を前記デバイス制御装置に送信する識別情報送信手段と、前記デバイス制御装置が前記仮想デバイス識別情報に応じて識別した前記内部デバイスを、当該デバイス制御装置からの制御要求に従って制御する際、前記内部デバイスとの間のデータ通信は第1のデータ形式に変換し、前記デバイス制御装置との間のデータ通信は第2のデータ形式に変換して制御する仮想デバイス制御手段と、前記デバイス制御装置からの制御要求を、前記内部デバイスに所定の動作または所定のデータを要求する第1の制御要求か、前記内部デバイスの設定変更に関する第2の制御要求かを判断する制御要求判断手段と、前記制御要求判断手段の判断に基づき、前記第2の制御要求である場合に前記内部デバイスの設定値を前記制御要求の送信元である前記デバイス制御装置毎に分けて保存する設定保存手段と、前記仮想デバイス制御手段が前記第1のデータ形式へ変換処理および前記第2のデータ形式への変換処理の際、データ内容を前記設定保存手段に保存する設定値が前記内部デバイスに設定されているかのように変更するデータ変更手段と、前記制御要求判断手段の判断に基づき、前記設定保存手段が前記デバイス制御装置毎に分けて保存する設定値のうち指定した前記デバイス制御装置に紐付いた設定値の一群を、前記データ変更手段が前記データ内容を変更する際に使用するように前記データ変更手段に指示する設定切替手段と、を有することを特徴とする。
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の情報処理装置の制御方法は、ネットワークを介して複数のデバイス制御装置に接続された情報処理装置の制御方法であって、前記情報処理装置が具備する所定の機能を自身に接続された内部デバイスとして識別させるための仮想デバイス識別情報を記憶する識別情報記憶ステップと、前記仮想デバイス識別情報を前記デバイス制御装置に送信する識別情報送信ステップと、前記デバイス制御装置が前記仮想デバイス識別情報に応じて識別した前記内部デバイスを、当該デバイス制御装置からの制御要求に従って制御する際、前記内部デバイスとの間のデータ通信は第1のデータ形式に変換し、前記デバイス制御装置との間のデータ通信は第2のデータ形式に変換して制御する仮想デバイス制御ステップと、前記デバイス制御装置からの制御要求を、前記内部デバイスに所定の動作または所定のデータを要求する第1の制御要求か、前記内部デバイスの設定変更に関する第2の制御要求かを判断する制御要求判断ステップと、前記制御要求判断ステップの判断に基づき、前記第2の制御要求である場合に前記内部デバイスの設定値を前記制御要求の送信元である前記デバイス制御装置毎に分けて保存する設定保存ステップと、前記仮想デバイス制御ステップにて前記第1のデータ形式へ変換処理および前記第2のデータ形式への変換処理の際、データ内容を前記設定保存ステップにて保存する設定値を前記内部デバイスに設定されているかのように変更するデータ変更ステップと、前記制御要求判断ステップの判断に基づき、前記設定保存ステップが前記デバイス制御装置毎に分けて保存する設定値のうち指定した前記デバイス制御装置に紐付いた設定値の一群を、前記データ変更ステップが前記データ内容を変更する際に使用するように前記データ変更ステップに指示する設定切替ステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、情報処理装置が具備する内部デバイスをネットワーク上の複数のデバイス制御装置で仮想化制御した際に、情報処理装置が各デバイス制御装置からの要求に応じて設定を切り替える。これにより、デバイス制御装置は、内部デバイスを仮想化制御している他のデバイス制御装置を意識することなく、単独で内部デバイスを仮想化制御しているかのように内部デバイスを仮想化制御することが可能になる。
以下、本発明の実施形態によるデバイス制御システムの一例について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態によるデバイス制御システムの一例を概略的に示すブロック図である。
<システム構成>
図示のデバイス制御システムにおいては、デバイス制御装置100とデバイス制御装置200、情報処理装置300が有線回線又は無線回線のローカルエリアネットワーク(LAN)を介して接続されている。または、デバイス制御装置100とデバイス制御装置200、情報処理装置300が、3G回線やWi−Fi(登録商標)などの無線通信路を介して接続されている。
図示のデバイス制御システムにおいては、デバイス制御装置100とデバイス制御装置200、情報処理装置300が有線回線又は無線回線のローカルエリアネットワーク(LAN)を介して接続されている。または、デバイス制御装置100とデバイス制御装置200、情報処理装置300が、3G回線やWi−Fi(登録商標)などの無線通信路を介して接続されている。
デバイス制御装置100とデバイス制御装置200は、例えば、ユーザーによって利用されるパーソナルコンピュータ(PC)などの装置である。情報処理装置300は、例えば、携帯電話、PDA、あるいはスマートフォンなどの装置である。
なお、図1に示すデバイス制御システムにおいてはデバイス制御装置100とデバイス制御装置200、情報処理装置300がそれぞれ1つのみ示されているが、デバイス制御装置100とデバイス制御装置200、情報処理装置300の台数は図示の例に限定されるものではない。
<デバイス制御装置100の構成>
デバイス制御装置100は、例えば、ユーザーによって利用されるパーソナルコンピュータ(PC)などの装置であって、ハードウェア構成として、CPU、メモリ、および通信部(ともに不図示)、記憶部を備えている。
デバイス制御装置100は、例えば、ユーザーによって利用されるパーソナルコンピュータ(PC)などの装置であって、ハードウェア構成として、CPU、メモリ、および通信部(ともに不図示)、記憶部を備えている。
CPUは、デバイス制御装置100全体の制御を司る。メモリはRAMおよびROMなどである。
通信部は、LANおよび無線通信路に接続するためのインターフェースであって、情報処理装置300とデータ送受信を行う。
記憶部には、ソフトウェアであるオペレーティングシステム(以下「OS」と呼ぶ:不図示)、アプリケーション101、デバイスドライバ102、仮想化制御部104、通信制御部105が記憶されるとともに、他の機能に係るソフトウェアが記憶されている。なお、これらソフトウェアはメモリに読み出されて、CPUの制御に従い動作する。
アプリケーション101は、デバイスドライバ102に対してデータ入出力要求を指示することによって、情報処理装置300の内部デバイス400を制御するソフトウェアプログラムである。
デバイスドライバ102は、カメラドライバ103を備えている。
デバイスドライバ102は、OSまたはアプリケーション101からのデータ入出力要求を、情報処理装置300の内部デバイス400に応じたデータ形式のデータ(以下「制御コマンド」と呼ぶ)に変換して、当該制御コマンドを仮想化制御部104に送る。さらに、デバイスドライバ102は制御コマンドに対する応答をアプリケーション101に通知する。デバイスドライバ102は、一般に製造会社によって提供されるソフトウェア部品であって、デバイス制御装置100は各デバイスに対応したデバイスドライバ102によって情報処理装置300の内部デバイス400を制御することができる。情報処理装置300のカメラ315は、デバイスドライバ102内のカメラドライバ103によって制御することができる。
仮想化制御部104は、デバイスドライバ102から送られた制御コマンド(つまり、データ入出力要求)をUSBデータ形式に準拠したパケットデータ(以下「USBデータ」と呼ぶ)に変換する。また、仮想化制御部104は通信制御部105から送られてくるUSBデータを制御コマンドと同様のデータ形式に変換してデバイスドライバ102に送る。
さらに、仮想化制御部104は、情報処理装置300の内部デバイス400に対するデータ送受信要求に対して、情報処理装置300の内部デバイス400がデバイス制御装置100に直接的に接続(ローカル接続)されている際と同様の振る舞いをシミュレートする機能(以下「仮想化制御」と呼ぶ)を備えている。この仮想化制御によって、デバイス制御装置100は情報処理装置300の内部デバイス400(カメラ315の撮影画像取得機能、カメラ操作機能)をローカル接続した場合と同一の状態であると認識してデータの送受信を行うことができる。
通信制御部105は、仮想化制御部104から送られるUSBデータと情報処理装置300と通信する際のネットワークパケットとの変換処理を行って、情報処理装置300との間でデータ送受信の制御を行う。また、通信制御部105は仮想化制御部104を介してアプリケーション101またはデバイスドライバ102から送られるデータ送受信要求に応じて、情報処理装置300との間のセッションの開始および切断の制御を行う。
<デバイス制御装置200の構成>
デバイス制御装置200は、例えば、ユーザーによって利用されるパーソナルコンピュータ(PC)などの装置であって、ハードウェア構成として、CPU、メモリ、および通信部(ともに不図示)、記憶部を備えている。
デバイス制御装置200は、例えば、ユーザーによって利用されるパーソナルコンピュータ(PC)などの装置であって、ハードウェア構成として、CPU、メモリ、および通信部(ともに不図示)、記憶部を備えている。
デバイス制御装置200の構成はデバイス制御装置100と同一の構成であるため説明を省略する。デバイス制御装置200のアプリケーション201、デバイスドライバ202、カメラドライバ203、仮想化制御部204、通信制御部205は、それぞれデバイス制御装置100のアプリケーション101、デバイスドライバ102、カメラドライバ103、仮想化制御部104、通信制御部105と同等の機能を有し、情報処理装置300とデータ送受信を行う。
<情報処理装置300の構成>
情報処理装置300は、例えば、携帯電話、PDA、あるいはスマートフォンなどの装置であって、ハードウェア構成として、CPU、メモリ、通信部、記憶部(ともに不図示)、およびカメラ315を備えている。カメラ315は、画像出力機能とカメラ操作機能を兼ね備えており、内部バス314を介してカメラI/F313に接続されている。本実施形態において、カメラ315は、情報処理装置300の内部デバイス400として位置づけられる。
情報処理装置300は、例えば、携帯電話、PDA、あるいはスマートフォンなどの装置であって、ハードウェア構成として、CPU、メモリ、通信部、記憶部(ともに不図示)、およびカメラ315を備えている。カメラ315は、画像出力機能とカメラ操作機能を兼ね備えており、内部バス314を介してカメラI/F313に接続されている。本実施形態において、カメラ315は、情報処理装置300の内部デバイス400として位置づけられる。
記憶部には、ソフトウェアであるオペレーティングシステム(以下「OS」と呼ぶ:不図示)、通信制御部301、仮想化通信部302、仮想デバイス設定切替部303、仮想デバイス設定管理部305、仮想デバイス制御部309が記憶されるとともに、他の機能に係るソフトウェアが記憶されている。なお、これらソフトウェアはメモリに読み出されて、CPUの制御に従い動作する。
通信制御部301は、情報処理装置300とデバイス制御装置100またはデバイス制御装置200との間で行われる入出力データなどの送受信を制御する。
仮想化通信部302は、情報処理装置300に備えられた内部デバイス400があたかもデバイス制御装置100またはデバイス制御装置200に直接的に(ローカル)接続されているかのように認識させて制御できるようにするため、デバイス制御装置100の仮想化制御部104またはデバイス制御装置200の仮想化制御部204からの制御要求に従って(連動して)内部デバイス400の制御を行う。
また、仮想化通信部302が仮想デバイス制御部309に内部デバイス400への接続を要求すると、仮想デバイス制御部309は仮想デバイス識別情報310を仮想化通信部302に送る。一方、仮想化通信部302が仮想デバイス制御部309に切断を要求すると、仮想化通信部302は内部デバイス400の仮想化制御を終了する。
仮想デバイス設定切替部303は、振分情報304を備えている。振分情報304は、仮想デバイス設定切替部303が、仮想化通信部302から内部デバイス400への制御要求を受け取った際に、受け取った制御要求に対する仮想デバイス設定切替部303の動作を決定するために参照する。
図2は、図1に示す振分情報304の一例を示す図である。振分情報304は、図2(a)の制御振分情報と図2(b)の個別設定振分情報から構成されている。
仮想デバイス設定切替部303は、受け取った制御要求をもとに図2(a)の振分情報304の制御振分情報を参照し、動作種別が個別設定変更または個別設定切替であった場合、さらに制御要求の要求元デバイス制御装置をもとに図2(b)の振分情報304の個別設定振分情報を参照して、変更または切り替える(後述するデータ形式変換処理部311の変換設定情報312に設定する)個別設定を決定する。
図2(a)の制御振分情報は、制御種別と動作種別から構成されている。制御種別は、仮想化通信部302からの内部デバイス400(カメラ315)に対する制御要求の種別を一意に示す名称やIDである。例えば、カメラ315に対するフォーカス変更、光学ズーム変更、コントラスト変更、色調変更、輝度変更、画像取得などの制御要求の種別を表す名称またはID(不図示)などの情報である。デバイス制御装置100またはデバイス制御装置200が内部デバイス400を仮想化制御している場合、デバイス制御装置100またはデバイス制御装置200から送信されるUSBデータをデータ形式変換処理部311で変換し、内部デバイス400に送る際に、内部デバイス400が処理できるデータ形式に変換するためには当該USBデータの制御種別の判別が必要である。
動作種別は、制御種別に対応する仮想デバイス設定切替部303の動作種別を一意に表す名称やIDなどである。例えば、共通設定変更、個別設定変更、個別設定切替などの仮想デバイス設定切替部303の動作の種別を表す名称またはIDである。
制御振分情報の制御種別で動作種別が個別設定変更となるのは、内部デバイス400の設定変更に関する制御要求の場合である。この場合、内部デバイス400に対する設定を、内部デバイス400から取得したデータ(画像)を計算処理(画像処理)により後述するデータ形式変換処理部311が変更する。当該制御要求による設定変更が、データ形式変換処理部311により内部デバイス400に設定されているように見せることができる制御種別である。例えば、コントラスト変更、色調変更、輝度変更などである。
制御振分情報の動作種別が共通設定変更となるのは、内部デバイス400の設定変更に関する制御要求の場合である。この場合、内部デバイス400に対する設定を、内部デバイス400から取得したデータ(画像)を計算処理(画像処理)により後述するデータ形式変換処理部311が変更することができない。当該制御要求による設定変更が、データ形式変換処理部311では内部デバイス400に設定されているように見せることができない制御種別である。例えば、フォーカス変更、光学ズーム変更などである。
制御振分情報の動作種別が個別設定切替となるのは、内部デバイス400からのデータ取得に関する制御要求の場合である。この場合、後述するデータ形式変換処理部311が、後述する変換設定情報312に個別設定307または個別設定308を設定した後に、内部デバイス400からデータを取得する。データ形式変換処理部311が、取得したデータ(画像)を変換設定情報312の設定値に従い計算処理(画像処理)により変更する制御種別である。例えば、画像取得などである。
図2(b)の個別設定振分情報は、要求元情報と個別設定情報から構成されている。要求元情報はカメラ315に対する制御要求の要求元のデバイス制御装置を一意に識別できる情報を用いる。例えば、デバイス制御装置の名称や、IPアドレス、MACアドレスなどである。個別設定情報は、デバイス制御装置に対応した後述する仮想デバイス設定管理部305が持つ個別設定を一意に表す名称やIDである。個別設定振分情報を参照することで、制御要求の要求元のデバイス制御装置から当該デバイス制御装置に紐付いた個別設定を一意に判別できるため、仮想デバイス設定切替部303が制御要求を処理する際に、いずれの個別設定を使用すべきかを一意に判断することができる。
仮想デバイス設定切替部303は、仮想化通信部302からカメラ315に対する制御要求を受け取ると、受け取った制御要求の制御種別に基づき振分情報304の制御振分情報を参照し、制御種別が共通設定変更であれば共通設定306の変更を仮想デバイス設定管理部305に指示する。
また、仮想デバイス設定切替部303は、仮想化通信部302から受け取った制御要求の制御種別が個別設定変更であれば、さらに受け取った制御要求の要求元デバイス制御装置情報に基づき振分情報304の個別設定振分情報を参照して、個別設定307または個別設定308の設定変更を仮想デバイス設定管理部305に指示する。
加えて、仮想デバイス設定切替部303は、仮想化通信部302から受け取った制御要求の制御種別が個別設定切替であれば、さらに受け取った制御要求の要求元デバイス制御装置情報に基づき振分情報304の個別設定振分情報を参照して、個別設定307または個別設定308への設定切替を仮想デバイス設定管理部305に指示し、設定切替完了通知を仮想デバイス設定管理部305から受け取ると、制御要求を仮想デバイス制御部309に送信する。
仮想デバイス設定管理部305は、共通設定306、個別設定307および個別設定308を備えている。
共通設定306は、デバイス制御装置100またはデバイス制御装置200が仮想化制御している内部デバイス400(カメラ315)の制御設定のうち複数の設定値を持つことが難しい設定の設定項目と設定値を紐付けて記憶したものである。例えば、フォーカスや光学ズームなど設定の変更に時間がかかり、かつ設定値の差異を仮想デバイス制御部309での計算処理によって代替できない設定を共通設定306とする。
個別設定307および個別設定308は、デバイス制御装置100またはデバイス制御装置200が仮想化制御している内部デバイス400(カメラ315)の制御設定のうち、内部デバイス400を仮想化制御しているデバイス制御装置毎に複数の設定値を持つことが可能な設定の設定項目と設定値を紐付けて記憶したものである。
図3は、図1に示す共通設定306、個別設定307および個別設定308の一例を示す図である。共通設定306、個別設定307および個別設定308は、設定項目、設定値から構成されている。
設定項目は、設定変更要求によって変更できる内部デバイス400の設定を一意に識別できる名称またはIDなどである。例えば、フォーカス、光学ズーム、コントラスト、色調、輝度などである。
設定値は、設定項目に設定された値である。例えば、フォーカスであれば矩形領域を示す4つの数値、光学ズームであれば倍率を表す数値、コントラストであれば−126から+128まで範囲の値、色調であればRGB毎の−126から+128まで範囲の3つの値、輝度であれば−126から+128まで範囲の値などである。
仮想デバイス設定管理部305は、仮想デバイス設定切替部303から共通設定306の変更要求を受け取ると、仮想デバイス制御部309に対して指示された共通設定の変更を指示する。また、仮想デバイス設定切替部303から個別設定307または個別設定308への切替要求を受け取ると、仮想デバイス制御部309に変換設定情報312を変更するよう指示する。
仮想デバイス制御部309は、仮想デバイス識別情報310およびデータ形式変換処理部311を備えている。さらに、仮想デバイス制御部309は、情報処理装置300に備えられた内部デバイス400を仮想的なUSBデバイスに切り替えるユーザインターフェースなどの切替部(不図示)を備えている。
仮想デバイス識別情報310は、デバイス制御装置100やデバイス制御装置200に内部デバイス400を認識させるために用いられる。内部デバイス400のカメラ315は、個体識別情報に相当する情報を有していないので、デバイス制御装置100やデバイス制御装置200は内部デバイス400を認識することができない。
そこで、個体識別情報に相当する仮想デバイス識別情報310を内部デバイス400の各々に割り当てて、デバイス制御装置100やデバイス制御装置200にカメラ315をUSBデバイスとして認識させる。ここでは、USBデバイスのデータ構造を定義する構成情報(以下、「USBディスクリプタ」と呼ぶ)を疑似的に作成したものを仮想デバイス識別情報310とする。
図4は、図1に示す仮想デバイス識別情報310の一例を示す図である。
カメラ315は、画像出力機能とカメラ操作機能をそれぞれ備え、画像出力機能とカメラ操作機能はビデオクラスに対応している。カメラ315をUSBデバイスとして認識させるために疑似的なUSBディスクリプタ(つまり、仮想デバイス識別情報310)を割り当てている。
図4に示す疑似的なUSBディスクリプタは、ベンダーID、プロダクトID、クラス、サブクラス、プロトコル、およびインターフェースから構成されている。
ベンダーIDは、各企業や製造会社毎に割り当てられる識別情報であり、プロダクトIDは、ベンダーIDを持つ企業や会社が各製品や機種毎に重複しないよう割り振るコードである。本実施形態では、情報処理装置300に割り当てられているベンダーIDおよびプロダクトIDが用いられる。
また、クラス、サブクラス、プロトコル、およびインターフェースは、キーボード、マウス、デジタイザー、カメラおよびディスプレイなどデバイスの種類に応じてUSB規格で規定されている情報である。そして、ベンダーIDおよびプロダクトIDと、クラス、サブクラス、プロトコル、およびインターフェースとを関連付けた疑似的なUSBディスクリプタを作成して、仮想デバイス制御部309が仮想デバイス識別情報310として保持(記憶)する。
データ形式変換処理部311は、変換設定情報312を備えている。
図5は、図1に示す変換設定情報312の一例を示す図である。変換設定情報312は、設定項目、設定値から構成されている。
設定項目は、デバイス制御装置100またはデバイス制御装置200からの設定変更要求によって変更できる内部デバイス400の設定を一意に識別できる名称またはIDなどである。例えば、設定項目は、コントラストや色調、輝度などである。
設定値は、設定項目に設定された値である。例えば、設定値は、コントラストであれば−126から+128まで範囲の値、色調であればRGB毎の−126から+128まで範囲の3つの値、輝度であれば−126から+128まで範囲の値などである。
データ形式変換処理部311は、仮想化通信部302から送られるUSBデータ形式に準拠したパケットデータ(USBデータ)と内部デバイス400で処理可能なデータ形式のデータとの変換処理を行って、内部デバイス400と接続されたカメラI/F313とデバイス制御装置100やデバイス制御装置200との間のデータの送受信を可能にしている。
さらに、データ形式変換処理部311は、USBデータと内部デバイス400で処理可能なデータ形式のデータとの変換処理を行う際に、変換設定情報312を参照し、変換設定情報312の設定値に応じたデータ変換を行うことで、内部デバイス400に変換設定情報312の設定値が内部デバイス400に適応されているかのように内部デバイス400から情報を取得することができる。
<内部デバイス400の構成>
前述のように、内部デバイス400は、画像出力機能とカメラ操作機能を備えた入出力装置(カメラ)であって、内部バス314を介してカメラI/F313に接続される。画像出力機能はカメラ315が出力する画像を処理し、カメラ操作機能はカメラ315への光学ズーム制御、フォーカス制御、輝度制御、色調制御、コントラス制御、などの操作を処理する。なお、本実施形態では、内部デバイス400をカメラ315として説明するが、これに限定されず、情報処理装置300内の記憶装置やタッチパネル(ともに不図示)などであってもよい。
前述のように、内部デバイス400は、画像出力機能とカメラ操作機能を備えた入出力装置(カメラ)であって、内部バス314を介してカメラI/F313に接続される。画像出力機能はカメラ315が出力する画像を処理し、カメラ操作機能はカメラ315への光学ズーム制御、フォーカス制御、輝度制御、色調制御、コントラス制御、などの操作を処理する。なお、本実施形態では、内部デバイス400をカメラ315として説明するが、これに限定されず、情報処理装置300内の記憶装置やタッチパネル(ともに不図示)などであってもよい。
<画像出力機能/カメラ操作機能の仮想化制御とデータ形式変換について>
本実施形態において、デバイス制御装置100またはデバイス制御装置200が内部デバイス400の仮想化制御開始時に、仮想デバイス制御部309は、カメラの画像出力機能/カメラ操作機能に係る仮想デバイス識別情報310として、ビデオクラスを識別したUSBディスクリプタを仮想化通信部302に送る。
本実施形態において、デバイス制御装置100またはデバイス制御装置200が内部デバイス400の仮想化制御開始時に、仮想デバイス制御部309は、カメラの画像出力機能/カメラ操作機能に係る仮想デバイス識別情報310として、ビデオクラスを識別したUSBディスクリプタを仮想化通信部302に送る。
また、データ形式変換処理部311は、カメラの画像出力機能から出力される画像データやカメラ操作機能からの応答データをビデオクラスのUSBデータに変換し、カメラI/F313を介して仮想化通信部302に送る。
加えて、データ形式変換処理部311は、仮想化通信部302から送られるUSBデータをカメラ操作機能のデータ形式(第1のデータ形式)に変換して、カメラI/F313を介してカメラ315に送る。
なお、仮想化通信部302から送られるUSBデータをデータ変換せずに通すことができる場合、またはデータ変換を行わなくてもカメラ315が認識できるデータ形式の場合は、データ変換せずにカメラI/F313を介してカメラ315に送る。上述の処理により、デバイス制御装置100とデバイス制御装置200は、情報処理装置300の内部デバイス400(カメラ315)を仮想化制御することができる。
<データ内容の変換について>
本実施形態において、デバイス制御装置100およびデバイス制御装置200が情報処理装置300の内部デバイス400(カメラ315)をすでに仮想化制御している状態とし、また、デバイス制御装置100の個別設定は個別設定307に、デバイス制御装置200の個別設定は個別設定308にそれぞれ記憶しているものとして説明する。
本実施形態において、デバイス制御装置100およびデバイス制御装置200が情報処理装置300の内部デバイス400(カメラ315)をすでに仮想化制御している状態とし、また、デバイス制御装置100の個別設定は個別設定307に、デバイス制御装置200の個別設定は個別設定308にそれぞれ記憶しているものとして説明する。
デバイス制御装置100が情報処理装置300が備えるカメラ315に設定変更要求(例えば、コントラスト変更要求)を送信する場合を説明する。カメラ315のコントラスト設定は、カメラ315から撮影画像を取得した際に、取得画像のコントラストを規定する設定値である。デバイス制御装置100がカメラ315にコントラスト変更要求を送信すると、カメラ315のコントラスト設定が変更される。その後、デバイス制御装置100が画像取得要求をカメラ315に送信すると、コントラストが変更された画像を取得することができる。しかし、この後、デバイス制御装置200が画像取得要求をカメラ315に送信すると、デバイス制御装置200は自身でコントラスト設定を変更していないのにもかかわらず、デバイス制御装置100によってコントラストが変更された画像を取得することになるため、不整合が発生する。
上述のような不整合を防止するために、仮想デバイス設定切替部303は、デバイス制御装置100からのカメラ315に対するコントラスト変更要求をカメラ315に送信せず、代わりに個別設定307のコントラスト設定を変更する。そして、デバイス制御装置100からの画像取得要求の際に、仮想デバイス制御部309のデータ形式変換処理部311でカメラ315から取得したデータ(画像)を計算処理(画像処理)により、データ形式変換処理部311が個別設定307のコントラスト設定に合わせてコントラストを変更することで、デバイス制御装置100は自身が変更したコントラスト設定でカメラ315から画像を取得することができる。
同様に、デバイス制御装置100が情報処理装置300が備えるカメラ315に(例えば、色調変更要求)を送信する場合も、デバイス制御装置200からのカメラ315に対する色調変更要求をカメラ315に送信せず、代わりに個別設定307のコントラスト設定を変更することで、デバイス制御装置100もデバイス制御装置200によるカメラ315の設定変更の影響を受けずに、カメラ315から画像を取得することができる。
上述のように、デバイス制御装置100とデバイス制御装置200は互いを意識することなく、内部デバイス400の設定を各々変更でき、各々変更した設定で内部デバイス400からデータを取得することができる。
ただし、カメラ315から取得したデータ(画像)を計算処理(画像処理)することで
は実現できない設定変更要求(例えばフォーカス変更要求)については、カメラ315に送信し、カメラ315の設定を変更する。
は実現できない設定変更要求(例えばフォーカス変更要求)については、カメラ315に送信し、カメラ315の設定を変更する。
<デバイス制御システムのシーケンス(個別設定変更、共通設定変更)>
図6は、図1に示すデバイス制御システムにおいてデバイス制御装置100またはデバイス制御装置200が情報処理装置300に備えられた内部デバイス400の設定を変更する際の動作を説明するためのシーケンス図である。
図6は、図1に示すデバイス制御システムにおいてデバイス制御装置100またはデバイス制御装置200が情報処理装置300に備えられた内部デバイス400の設定を変更する際の動作を説明するためのシーケンス図である。
なお、デバイス制御装置100およびデバイス制御装置200が情報処理装置300の内部デバイス400(カメラ315)をすでに仮想化制御している状態とし、また、デバイス制御装置100の個別設定は個別設定307に、デバイス制御装置200の個別設定は個別設定308にそれぞれ記憶しているものとして説明する。
最初に、デバイス制御装置100による個別設定307の変更処理を説明する。なお、カメラ315に対する個別設定の変更処理として、デバイス制御装置100からの要求に基づくコントラストの変更処理について説明し、デバイス制御装置200からの要求に基づく色調変更処理について説明する。
まず、デバイス制御装置100のアプリケーション101がカメラ315のコントラスト変更要求をデバイスドライバ102に送信する(ステップS101)。
デバイスドライバ102は、アプリケーション101から受け取ったコントラスト変更要求を仮想化制御部104に送信する(ステップS102)。
仮想化制御部104は、デバイスドライバ102から受け取ったコントラスト変更要求を、通信制御部105を介して情報処理装置300の仮想化通信部302に送信する(ステップS103)。
仮想化通信部302は、通信制御部301を介してデバイス制御装置100の仮想化制御部104から受け取ったコントラスト変更要求を仮想デバイス設定切替部303に送信する(ステップS104)。
仮想デバイス設定切替部303は、仮想化通信部302からデバイス制御装置100のコントラスト変更要求を受け取ると、振分情報304を参照して、個別設定307のコントラスト設定を更新すればよいと判断し、個別設定307のコントラスト設定の変更を仮想デバイス設定管理部305に指示する(ステップS105)。
仮想デバイス設定管理部305は、仮想デバイス設定切替部303からの指示に従い個別設定307のコントラスト設定を変更し(ステップS106)、仮想デバイス設定切替部303へ変更完了通知を送信する(ステップS107)。
仮想デバイス設定切替部303は、仮想デバイス設定管理部305から変更完了通知を受け取ると、仮想化通信部302に変更完了通知を送信する(ステップS108)。
仮想化通信部302は、仮想デバイス設定切替部303から変更完了通知を受け取ると、通信制御部301を介してデバイス制御装置100の仮想化制御部104に変更完了通知を送信する(ステップS109)。
仮想化制御部104は、通信制御部105を介して情報処理装置300の仮想化通信部302から変更完了通知を受け取ると、デバイスドライバ102に変更完了通知を送信する(ステップS110)。
デバイスドライバ102は、仮想化制御部104から変更完了通知を受け取ると、アプリケーション101に変更完了通知を送信する(ステップS111)。アプリケーション101は、画像取得要求をカメラ315に送信すれば、変更したコントラスト設定の画像をカメラ315から取得できるようになる。
次に、デバイス制御装置200による個別設定308の変更処理を説明する。
まず、デバイス制御装置200のアプリケーション201がカメラ315の色調変更要求をデバイスドライバ202に送信する(ステップS121)。
デバイスドライバ202は、アプリケーション201から受け取った色調変更要求を仮想化制御部204に送信する(ステップS122)。
仮想化制御部204は、デバイスドライバ202から受け取った色調変更要求を、通信制御部205を介して情報処理装置300の仮想化通信部302に送信する(ステップS123)。
仮想化通信部302は、通信制御部301を介してデバイス制御装置200の仮想化制御部204から受け取った色調変更要求を仮想デバイス設定切替部303に送信する(ステップS124)。
仮想デバイス設定切替部303は、仮想化通信部302からデバイス制御装置200の色調変更要求を受け取ると、振分情報304を参照して、個別設定308の色調設定を更新すればよいと判断し、個別設定308の色調設定の変更を仮想デバイス設定管理部305に指示する(ステップS125)。
仮想デバイス設定管理部305は、仮想デバイス設定切替部303からの指示に従い個別設定308の色調設定を変更し(ステップS126)、仮想デバイス設定切替部303へ変更完了通知を送信する(ステップS127)。
仮想デバイス設定切替部303は、仮想デバイス設定管理部305から変更完了通知を受け取ると、仮想化通信部302に変更完了通知を送信する(ステップS128)。
仮想化通信部302は、仮想デバイス設定切替部303から変更完了通知を受け取ると、通信制御部301を介してデバイス制御装置200の仮想化制御部204に変更完了通知を送信する(ステップS129)。
仮想化制御部204は、通信制御部205を介して情報処理装置300の仮想化通信部302から変更完了通知を受け取ると、デバイスドライバ202に変更完了通知を送信する(ステップS130)。
デバイスドライバ202は、仮想化制御部204から変更完了通知を受け取ると、アプリケーション201に変更完了通知を送信する(ステップS131)。アプリケーション201は、画像取得要求をカメラ315に送信すれば、変更した色調の画像をカメラ315から取得できるようになる。
最後に、デバイス制御装置200による共通設定306の変更処理を説明する。ここでは、カメラ315に対する共通設定の変更処理として、デバイス制御装置200からの要求に基づくフォーカス変更処理について述べる。
まず、デバイス制御装置200のアプリケーション201がカメラ315のフォーカス変更要求をデバイスドライバ202に送信する(ステップS141)。
デバイスドライバ202は、アプリケーション201から受け取ったフォーカス変更要求を仮想化制御部204に送信する(ステップS142)。
仮想化制御部204は、デバイスドライバ202から受け取ったフォーカス変更要求を、通信制御部205を介して情報処理装置300の仮想化通信部302に送信する(ステップS143)。
仮想化通信部302は、通信制御部301を介してデバイス制御装置200の仮想化制御部204から受け取ったフォーカス変更要求を仮想デバイス設定切替部303に送信する(ステップS144)。
仮想デバイス設定切替部303は、仮想化通信部302からデバイス制御装置200のフォーカス変更要求を受け取ると、振分情報304を参照して、振分情報304の参照結果に基づき共通設定306のフォーカス設定の変更を仮想デバイス設定管理部305に指示する(ステップS145)。
仮想デバイス設定管理部305は、仮想デバイス設定切替部303からの指示に従い仮想デバイス制御部309にカメラ315のフォーカス変更要求を送信する(ステップS146)。
仮想デバイス制御部309は、仮想デバイス設定管理部305の指示に従いカメラ315にフォーカス変更要求を送信する(ステップS147)。このとき、仮想デバイス制御部309のデータ形式変換処理部311は、仮想デバイス設定管理部305から送られるUSBデータをカメラ315のデータ形式(第1のデータ形式)に変換して、カメラI/F313を介してカメラ315に送信する。なお、仮想デバイス設定管理部305から送られるUSBデータをデータ変換せずにカメラI/F313に通すことができる場合、またはデータ変換を行わなくてもカメラ315が認識できるデータ形式の場合は、データ変換せずにカメラI/F313を介してカメラ315に送る。
カメラ315は、仮想デバイス制御部309からフォーカス変更要求を受け取ると、受け取ったフォーカス変更要求に従いフォーカス設定を変更し(ステップS148)、変更完了通知を仮想デバイス制御部309に送信する(ステップS149)。
仮想デバイス制御部309は、カメラ315から変更完了通知を受け取ると、仮想デバイス設定管理部305に変更完了通知を送信する(ステップS150)。このとき、仮想デバイス制御部309のデータ形式変換処理部311は、カメラI/F313を介して受信した変更完了通知をUSBデータ(第2のデータ形式)に変換して仮想デバイス設定管理部305に送信する。
仮想デバイス設定管理部305は、仮想デバイス制御部309から変更完了通知を受け取ると、共通設定306のフォーカス設定を変更し、仮想デバイス設定切替部303へ変更完了通知を送信する(ステップS151)。
仮想デバイス設定切替部303は、仮想デバイス設定管理部305から変更完了通知を受け取ると、仮想化通信部302に変更完了通知を送信する(ステップS152)。
仮想化通信部302は、仮想デバイス設定切替部303から変更完了通知を受け取ると、通信制御部301を介してデバイス制御装置200の仮想化制御部204に変更完了通知を送信する(ステップS153)。
仮想化制御部204は、通信制御部205を介して情報処理装置300の仮想化通信部302から変更完了通知を受け取ると、デバイスドライバ202に変更完了通知を送信する(ステップS154)。
デバイスドライバ202は、仮想化制御部204から変更完了通知を受け取ると、アプリケーション201に変更完了通知を送信する(ステップS155)。
上述のように、本実施形態では、情報処理装置300が具備する内部デバイス400をネットワーク上のデバイス制御装置100とデバイス制御装置200で仮想化制御している際、仮想デバイス設定切替部303が各デバイス制御装置の要求に応じて個別設定と共通設定を切り替えることで、デバイス制御装置100とデバイス制御装置200は互いを意識することなく仮想化制御している情報処理装置300の内部デバイス400(例:カメラ315)の設定を変更することができる。
<デバイス制御システムのシーケンス(個別設定切替)>
図7は、図1に示すデバイス制御システムにおいてデバイス制御装置100またはデバイス制御装置200が情報処理装置300に備えられた仮想デバイス制御部309の設定を切り替えることで、デバイス制御装置100は個別設定307で、デバイス制御装置200は個別設定308でそれぞれカメラ315の撮影画像を取得する際の動作を説明するためのシーケンス図である。
図7は、図1に示すデバイス制御システムにおいてデバイス制御装置100またはデバイス制御装置200が情報処理装置300に備えられた仮想デバイス制御部309の設定を切り替えることで、デバイス制御装置100は個別設定307で、デバイス制御装置200は個別設定308でそれぞれカメラ315の撮影画像を取得する際の動作を説明するためのシーケンス図である。
最初に、デバイス制御装置100によるカメラ315の撮影画像取得処理について説明する。
まず、デバイス制御装置100のアプリケーション101がカメラ315の画像取得要求をデバイスドライバ102に送信する(ステップS201)。
デバイスドライバ102は、アプリケーション101から受け取った画像取得要求を仮想化制御部104に送信する(ステップS202)。
仮想化制御部104は、デバイスドライバ102から受け取った画像取得要求を、通信制御部105を介して情報処理装置300の仮想化通信部302に送信する(ステップS203)。
仮想化通信部302は、通信制御部301を介してデバイス制御装置100の仮想化制御部104から受け取った画像取得要求を仮想デバイス設定切替部303に送信する(ステップS204)。
仮想デバイス設定切替部303は、仮想化通信部302からデバイス制御装置100の画像取得要求を受け取ると、振分情報304を参照して、振分情報304の参照結果に基づいて個別設定307への設定切替を仮想デバイス設定管理部305に指示する(ステップS205)。
仮想デバイス設定管理部305は、仮想デバイス設定切替部303からの指示に従い仮想デバイス制御部309に個別設定307を送信し、変換設定情報312に適用するよう指示する(ステップS206)。
仮想デバイス制御部309は、仮想デバイス設定管理部305から受け取った個別設定307に基づきデータ形式変換処理部311の変換設定情報312を変更し(ステップS207)、変更完了通知を仮想デバイス設定管理部305に送信する(ステップS208)。
仮想デバイス設定管理部305は、仮想デバイス制御部309から変更完了通知を受け取ると、切替完了通知を仮想デバイス設定切替部303に送信する(ステップS209)。
仮想デバイス設定切替部303は、仮想デバイス設定管理部305から切替完了通知を受け取ると、画像取得要求を仮想デバイス制御部309に送信する(ステップS210)。
仮想デバイス制御部309は、仮想デバイス設定切替部303から画像取得要求を受け取ると、カメラ315に画像取得要求を送信する(ステップS211)。このとき、仮想デバイス制御部309のデータ形式変換処理部311は、仮想デバイス設定切替部303から送られるUSBデータをカメラ315のデータ形式(第1のデータ形式)に変換して、カメラI/F313を介してカメラ315に送信する。なお、仮想デバイス設定切替部303から送られるUSBデータをデータ変換せずにカメラI/F313に通すことができる場合、またはデータ変換を行わなくてもカメラ315が認識できるデータ形式の場合は、データ変換せずにカメラI/F313を介してカメラ315に送る。
カメラ315は、仮想デバイス制御部309から画像取得要求を受け取ると、画像撮影処理を実行し(ステップS212)、撮影画像を仮想デバイス制御部309に送信する(ステップS213)。
仮想デバイス制御部309は、取得したカメラ315の撮影画像を仮想デバイス設定切替部303に送信する(ステップS214)。このとき、仮想デバイス制御部309のデータ形式変換処理部311は、カメラ315から取得した撮影画像をUSBデータ形式(第2のデータ形式)に変換する。なお、カメラ315から取得した撮影画像が変換する必要のない形式であった場合は、仮想デバイス制御部309はカメラ315から取得した撮影画像をそのまま仮想デバイス設定切替部303に送信する。また、このとき、データ形式変換処理部311は変換設定情報312に基づき計算処理(画像処理)を実行し、変換設定情報312の設定値に応じた画像となるようにカメラ315の撮影画像を変換したのちUSBデータ形式に変換する。
仮想デバイス設定切替部303は、仮想デバイス制御部309から撮影画像を受け取ると、仮想化通信部302に撮影画像を送信する(ステップS215)。
仮想化通信部302は、仮想デバイス設定切替部303から撮影画像を受け取ると、通信制御部301を介してデバイス制御装置100の仮想化制御部104に撮影画像を送信する(ステップS216)。
仮想化制御部104は、通信制御部105を介して情報処理装置300の仮想化通信部302から撮影画像を受け取ると、デバイスドライバ102に撮影画像を送信する(ステップS217)。
デバイスドライバ102は、仮想化制御部104から撮影画像を受け取ると、アプリケーション101に撮影画像を送信する(ステップS218)。
デバイス制御装置200によるカメラ315の撮影画像取得処理(ステップS231〜ステップS248)は、デバイス制御装置100の各機能部に対応するデバイス制御装置200の各機能部が個別設定308に関して、ステップS201〜ステップS218と同様の処理を行う。したがって、デバイス制御装置200と情報処理装置300の間で行われるステップS231〜ステップS248は、上述したデバイス制御装置100と情報処理装置300の間で行われるステップS201〜ステップS218と同一の処理を行うため説明を省略する。
上述のように、本実施形態では、デバイス制御装置100とデバイス制御装置200が情報処理装置300に備えられた仮想デバイス制御部309の変換設定情報312をそれぞれの個別設定に切り替えることで、それぞれのデバイス制御装置の設定によりカメラ315の撮影画像を取得することができる。
以上、本発明について実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
例えば、情報処理装置300の仮想デバイス設定管理部305が共通設定306と個別設定307、個別設定308を備えると説明したが、共通設定306を備えず共通設定306に含まれる操作は受け付けないようにしてもよい。
デバイス制御装置100とデバイス制御装置200に仮想化制御されるデバイスは、情報処理装置300の内部デバイス400(カメラ315)として説明したが、情報処理装置300が備えるタッチパネルやディスプレイなど表示装置、内蔵されたフラッシュメモリ(例:SDメモリカード)などの記憶装置、内蔵されたスピーカーなど(いずれも不図示)であってもよい。
情報処理装置300に通信I/F(不図示)を介して外部デバイス(不図示)が接続された場合、デバイス制御装置100とデバイス制御装置200は、情報処理装置300に接続された外部デバイスを仮想化制御し、外部デバイスとの間におけるデータ送受信を行うことができる。なお、外部デバイスは、例えば、キーボード、マウス、デジタイザーおよびテンキーなどの入力装置、液晶ディスプレイなどの表示装置、USBメモリなどの記憶装置などであって、外部デバイスは情報処理装置300にUSBインターフェースなどの通信I/Fによって接続される。
上記の実施形態の機能を制御方法として、この制御方法をデバイス制御装置100またはデバイス制御装置200に実行させるようにすればよい。また、上述の実施形態の機能を有するプログラムを制御プログラムとして、当該制御プログラムをデバイス制御装置100が備えるコンピュータに実行させるようにしてもよい。なお、制御プログラムは、例えば、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録される。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。つまり、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種の記録媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPUなど)がプログラムを読み出して実行する処理である。
100、200:デバイス制御装置
101、201:アプリケーション
102、202:デバイスドライバ
103、203:カメラドライバ
104、204:仮想化制御部
105、205:通信制御部
300:情報処理装置
301:通信制御部
302:仮想化通信部
303:仮想デバイス設定切替部
304:振分情報
305:仮想デバイス設定管理部
306:共通設定
307、308:個別設定
309:仮想デバイス制御部
310:仮想デバイス識別情報
311:データ形式変換部
312:変換設定情報
313:カメラI/F
314:内部バス
400:内部デバイス
315:カメラ
101、201:アプリケーション
102、202:デバイスドライバ
103、203:カメラドライバ
104、204:仮想化制御部
105、205:通信制御部
300:情報処理装置
301:通信制御部
302:仮想化通信部
303:仮想デバイス設定切替部
304:振分情報
305:仮想デバイス設定管理部
306:共通設定
307、308:個別設定
309:仮想デバイス制御部
310:仮想デバイス識別情報
311:データ形式変換部
312:変換設定情報
313:カメラI/F
314:内部バス
400:内部デバイス
315:カメラ
Claims (11)
- ネットワークを介して複数のデバイス制御装置に接続された情報処理装置であって、
前記情報処理装置が具備する所定の機能を自身に接続された内部デバイスとして識別させるための仮想デバイス識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、
前記仮想デバイス識別情報を前記デバイス制御装置に送信する識別情報送信手段と、
前記デバイス制御装置が前記仮想デバイス識別情報に応じて識別した前記内部デバイスを、当該デバイス制御装置からの制御要求に従って制御する際、前記内部デバイスとの間のデータ通信は第1のデータ形式に変換し、前記デバイス制御装置との間のデータ通信は第2のデータ形式に変換して制御する仮想デバイス制御手段と、
前記デバイス制御装置からの制御要求を、前記内部デバイスに所定の動作または所定のデータを要求する第1の制御要求か、前記内部デバイスの設定変更に関する第2の制御要求かを判断する制御要求判断手段と、
前記制御要求判断手段の判断に基づき、前記第2の制御要求である場合に前記内部デバイスの設定値を前記制御要求の送信元である前記デバイス制御装置毎に分けて保存する設定保存手段と、
前記仮想デバイス制御手段が前記第1のデータ形式へ変換処理および前記第2のデータ形式への変換処理の際、データ内容を前記設定保存手段に保存する設定値が前記内部デバイスに設定されているかのように変更するデータ変更手段と、
前記制御要求判断手段の判断に基づき、前記設定保存手段が前記デバイス制御装置毎に分けて保存する設定値のうち指定した前記デバイス制御装置に紐付いた設定値の一群を、前記データ変更手段が前記データ内容を変更する際に使用するように前記データ変更手段に指示する設定切替手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。 - 前記制御要求判断手段は、前記デバイス制御装置から制御要求を前記第1の制御要求か、前記第2の制御要求かを判断し、
当該制御要求が前記第2の制御要求であるならば、さらに当該制御要求による設定変更が前記データ変更手段での処理で代替可能な制御要求であるか否かを判断すること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記制御要求判断手段は、前記デバイス制御装置からの前記第2の制御要求が前記データ変更手段での処理で代替不可能な制御要求であると判断すると、前記仮想デバイス制御手段を通して当該制御要求を前記内部デバイスに送信することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
- 前記設定保存手段は、前記設定変更が前記データ変更手段による処理で代替可能ならば当該第2の制御要求を前記内部デバイスに送信せず、代わりに当該制御要求によって変更される前記内部デバイスの設定値を、当該制御要求の送信元である前記デバイス制御装置毎に分けて保存することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の情報処理装置。
- 前記設定切替手段は、前記第1の制御要求ならば、当該制御要求の送信元である前記デバイス制御装置に紐付いた前記設定保存手段が保存する設定値を、前記データ変更手段が当該制御要求および当該制御要求に対するデータ通信のデータ変更の際使用するように指示することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の情報処理装置。
- ネットワークを介して複数のデバイス制御装置に接続された情報処理装置の制御方法であって、
前記情報処理装置が具備する所定の機能を自身に接続された内部デバイスとして識別させるための仮想デバイス識別情報を記憶する識別情報記憶ステップと、
前記仮想デバイス識別情報を前記デバイス制御装置に送信する識別情報送信ステップと、
前記デバイス制御装置が前記仮想デバイス識別情報に応じて識別した前記内部デバイスを、当該デバイス制御装置からの制御要求に従って制御する際、前記内部デバイスとの間のデータ通信は第1のデータ形式に変換し、前記デバイス制御装置との間のデータ通信は第2のデータ形式に変換して制御する仮想デバイス制御ステップと、
前記デバイス制御装置からの制御要求を、前記内部デバイスに所定の動作または所定のデータを要求する第1の制御要求か、前記内部デバイスの設定変更に関する第2の制御要求かを判断する制御要求判断ステップと、
前記制御要求判断ステップの判断に基づき、前記第2の制御要求である場合に前記内部デバイスの設定値を前記制御要求の送信元である前記デバイス制御装置毎に分けて保存する設定保存ステップと、
前記仮想デバイス制御ステップにて前記第1のデータ形式へ変換処理および前記第2のデータ形式への変換処理の際、データ内容を前記設定保存ステップにて保存する設定値を前記内部デバイスに設定されているかのように変更するデータ変更ステップと、
前記制御要求判断ステップの判断に基づき、前記設定保存ステップが前記デバイス制御装置毎に分けて保存する設定値のうち指定した前記デバイス制御装置に紐付いた設定値の一群を、前記データ変更ステップが前記データ内容を変更する際に使用するように前記データ変更ステップに指示する設定切替ステップと、
を有することを特徴とする情報処理装置の制御方法。 - 前記制御要求判断ステップは、前記デバイス制御装置から制御要求を前記第1の制御要求か、前記第2の制御要求かを判断し、
当該制御要求が前記第2の制御要求であるならば、さらに当該制御要求による設定変更が前記データ変更ステップでの処理で代替可能な制御要求であるか否かを判断すること
を特徴とする請求項6に記載の情報処理装置の制御方法。 - 前記制御要求判断ステップは、前記デバイス制御装置からの前記第2の制御要求が前記データ変更ステップでの処理で代替不可能な制御要求であると判断すると、前記仮想デバイス制御ステップを通して当該制御要求を前記内部デバイスに送信することを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置の制御方法。
- 前記設定保存ステップは、前記設定変更が前記データ変更ステップによる処理で代替可能ならば当該第2の制御要求を前記内部デバイスに送信せず、代わりに当該制御要求によって変更される前記内部デバイスの設定値を、当該制御要求の送信元である前記デバイス制御装置毎に分けて保存することを特徴とする請求項7または請求項8に記載の情報処理装置の制御方法。
- 前記設定切替ステップは、前記第1の制御要求ならば、当該制御要求の送信元である前記デバイス制御装置に紐付いた前記設定保存ステップが保存する設定値を、前記データ変更ステップが当該制御要求および当該制御要求に対するデータ通信のデータ変更の際使用するように指示することを特徴とする請求項6乃至請求項9の何れか1項に記載の情報処理装置の制御方法。
- 複数のデバイス制御装置と、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の情報処理装置から構成されるデバイス制御システム。
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