JP2017182399A - 電力系統運転制御システム、方法及びプログラム - Google Patents

電力系統運転制御システム、方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】再生可能エネルギーが多量に接続された電力系統において、より経済的な需給制御を行う。【解決手段】 本発明の一態様は、第1の再生可能エネルギー変動予測部10が予測した再生可能エネルギー発電設備の第1の期間の発電量d1とその上限値及び下限値を、電力系統の予測総需要量d2に反映し、再生可能エネルギー発電設備以外の複数の発電機で発電すべき発電量を含む需給計画d3を立案する需給計画部20と、その需給計画d3と、第2の再生可能エネルギー変動予測部30が予測した再生可能エネルギー発電設備の第1の期間よりも短い第2の期間の発電量d4とその上限値及び下限値を元に、各発電機3の発電指令値を出力する需給制御部50と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、電力系統の需給制御を行う電力系統運転制御システム、方法及びプログラムに関する。
電力システムの電力系統は、供給する電力品質の維持のため、負荷(需要量)に対して発電量が等しくなる(同時同量と呼ばれる)ように常時制御されている。これを需給制御という。通常、電力システムでは、負荷は制御が困難であり、発電量を制御する。近年増えつつある風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギー発電は、電力系統の需給制御を行うシステムから制御ができないものが多い。現状は、水力発電機及び火力発電機等の出力増減運用型発電機の予備力と下げ余力を余分に確保することで対応している。このことが水力発電機及び火力発電機の経済的運用の妨げとなっている。
そこで、例えば特許文献1のように、気象データに基づく風力発電の予測値を元に、電力系統全体での発電コストが最小となるように出力増減運用型発電機の出力量を決定する方法が提案されている。
特開2008−245374号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術には、特に電力系統に再生可能エネルギー発電設備が多量に接続された際に、気象データによる発電量の予測精度が影響して、経済的な需給制御が行うことが難しいという問題があった。
上記の状況から、本発明は、再生可能エネルギー発電設備が多量に接続された電力系統において、より経済的な需給制御を行う手法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、第1の再生可能エネルギー変動予測部、第2の再生可能エネルギー変動予測部、需給計画部、及び需給制御部を備える。
第1の再生可能エネルギー変動予測部は、第1の期間の気象予測データを元に、電力系統に接続された再生可能エネルギー発電設備の第1の期間の発電量を予測する。
第2の再生可能エネルギー変動予測部は、第1の期間よりも短い第2の期間の気象予測データを元に、再生可能エネルギー発電設備の第2の期間の発電量を予測する。
需給計画部は、第1の再生可能エネルギー変動予測部が予測した再生可能エネルギー発電設備の第1の期間の発電量とその上限値及び下限値を、電力系統の予測総需要量に反映し、電力系統に接続された再生可能エネルギー発電設備以外の複数の発電機で発電すべき発電量を含む需給計画を立案する。
需給制御部は、需給計画部で立案された需給計画と、第2の再生可能エネルギー変動予測部が予測した再生可能エネルギー発電設備の第2の期間の発電量とその上限値及び下限値を元に、各発電機の発電指令値を出力する。
本発明の少なくとも一態様によれば、再生可能エネルギー発電設備が多量に接続された電力系統において、経済的な需給制御を実施可能である。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
電力系統に再生可能エネルギー発電設備が接続された電力システムの構成を示す概略図である。 本発明の一実施形態に係る中央給電指令所が備える電力系統運転制御システムの構成を示すブロック図である。 コンピュータのハードウェア構成を示すブロック図である。 図2の需給計画装置が備える機能の構成を示すブロック図である。 再生可能エネルギー長期変動予測装置で予測された長期の再生可能エネルギー予測発電量の一例を示すグラフである。 再生可能エネルギー予測発電量の長期変動を加味した予測総需要量の一例を示すグラフである。 図2の需給制御装置が備える機能の構成を示すブロック図である。 再生可能エネルギー直近変動予測装置で予測された直近の再生可能エネルギー予測発電量の一例を示すグラフである。 需給制御装置から出力される単位時間ごとの発電指令値の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る需給計画装置による需給計画処理例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る需給制御装置による需給制御処理例を示すフローチャートである。 発電機の可能発電量と発電コストが登録された発電機情報テーブルの例を示す図である。 従来技術に係る予測総需要量曲線の一例を示す図である。 従来技術で必要な瞬動予備力の一例を示す図である。 本発明の一実施形態で必要な瞬動予備力の一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態の例について、添付図面を参照しながら説明する。なお、各図において実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
<1.一実施形態>
[電力システムの概要]
図1は、電力系統に再生可能エネルギー発電設備が接続された電力システムの構成を示す概略図である。
図1に示す電力システムの電力系統1には、発電所2の複数の発電機3A,3Bと、再生可能エネルギー発電所4の再生可能エネルギー発電設備5と、需要家の負荷6A,6Bと、中央給電指令所7が接続されている。以下の説明では、発電機3A,3Bを特に区別しない場合又は総称する場合には、発電機3と記す。同様に、負荷6A,6Bを特に区別しない場合又は総称する場合には、負荷6と記す。
発電所2は、再生可能エネルギー発電以外の方法で発電を行う発電機を備える発電所であり、例えば、火力発電所、水力発電所、原子力発電所などである。電力系統1に接続される発電機3には、少なくとも発電量を数分単位又はそれ以下の短時間で変更できる出力増減運用型発電機が一基以上含まれる。
再生可能エネルギー発電設備5は、自然の力で定常的(もしくは反復的)に補充されるエネルギー資源(再生可能エネルギー)を用いて発電を行う発電設備であって、気象条件等によって発電量が変化する発電設備であり、例えば風力発電機、太陽光発電設備、波力・潮力発電機等が該当する。
中央給電指令所7は、電力系統運転制御システム8を備え、各発電機3及び再生可能エネルギー発電設備5から発電量の情報を取得するとともに、需要家の負荷6の総需要量を取得し、各発電機3及び再生可能エネルギー発電設備5が発電すべき発電量即ち発電指令値を決定する。このとき、中央給電指令所7は、長期の気象予測データに加えて、直近の気象予測データを反映して、各発電機3に対する発電指令値を決定する。近年、直近の再生可能エネルギー発電量の予測の精度が極めて高くなっている。
長期(第1の期間)とは、現時点から未来までのある期間であり、例えば翌1日間、
2〜3日間、又は1週間などである。長期の気象予測データは、第1の気象予測データである。また、直近(第2の期間)とは、現在から未来までの極期間であり、例えば現時点から30分間などである。第2の期間は、第1の期間よりも短い期間であり、特に極近い未来を想定している。
[電力系統運転制御システム]
図2は、中央給電指令所7が備える電力系統運転制御システム8の構成を示すブロック図である。
電力系統運転制御システム8は、再生可能エネルギー長期変動予測装置10と、需給計画装置20と、再生可能エネルギー直近変動予測装置30と、監視装置40と、需給制御装置50を備える。各装置間は、LAN(Local Area Network)等のネットワークNにより相互に通信可能に接続されている。
再生可能エネルギー長期変動予測装置10は、長期の気象予測データw1等を受け付けて、再生可能エネルギー発電設備5が発電する単位時間ごとの発電量の長期変動に係るデータ(長期の再生可能エネルギー予測発電量d1)を出力する。再生可能エネルギー長期変動予測装置10は、第1の再生可能エネルギー変動予測部の一例である。長期の再生可能エネルギー予測発電量d1には、所定期間(例えば翌1日間)の再生可能エネルギー予測発電量の中央値、上限値及び下限値のデータが含まれる。なお、長期の再生可能エネルギー予測発電量d1に中央値、上限値及び下限値が含まれるとしたが、中央値は上限値と下限値の間の値であれば中央の値でなくてもよいことは勿論である。
気象予測データは、気象庁や天気予報会社が作成したデータ或いは自社で作成したデータでもよい。気象予測データは、例えば再生可能エネルギー発電設備5が風力発電機である場合には、その設置場所での気圧配置等の風速及び風向(以下、「風況」)の算出の基礎となるデータである。また、再生可能エネルギー発電設備5が太陽光発電設備である場合には、その設置場所での天候等の日照量の算出の基礎となるデータである。
なお、気象予測データの入力は、操作者の操作部66(図3参照)による手入力であってもよいし、インターネット等の電気通信回線を介してデータを受信することでもよい。再生可能エネルギー長期変動予測装置10は、翌日及び週間単位での再生可能エネルギー発電量の変動予測には長期の気象予測データを用い、月間単位及び年間単位では、その季節の気象条件に応じて長期の再生可能エネルギー予測発電量を算出する。
需給計画装置20(需給計画部の一例)は、長期の再生可能エネルギー予測発電量d1を受け付けて、電力系統1の需給計画d3を出力する。需給計画装置20では、長期の再生可能エネルギー予測発電量d1の変動を予測総需要量d2に反映して需給計画d3を立案する。即ち需給計画装置20は、長期の再生可能エネルギー予測発電量d1の変動分を、各発電機3の予備力及び下げ余力に反映するのではなく、予測総需要量d2に反映する。長期の再生可能エネルギー予測発電量d1の変動分は、マイナス値の負荷として需給計画d3に組み入れられる。
再生可能エネルギー直近変動予測装置30は、直近(例えば現時点から30分間)の気象予測データw2を受け付けて、再生可能エネルギー発電設備5が発電する単位時間ごとの発電量の直近変動に係るデータ(直近の再生可能エネルギー予測発電量d4)を出力する。再生可能エネルギー直近変動予測装置30は、第2の再生可能エネルギー変動予測部の一例である。直近の再生可能エネルギー予測発電量d4には、例えば現時点から30分間の再生可能エネルギー予測発電量の中央値、上限値及び下限値のデータが含まれる。再生可能エネルギー直近変動予測装置30では、例えば直近30分間の気象予測データに基づき、直近の高精度な再生可能エネルギー予測発電量d4の予測を行う。
この予測は後述する図6から理解されるように、直近(現時点から近い未来)であるほど高精度となる。したがって、その再生可能エネルギー予測発電量の上限方向及び下限方向の変動量は、直近であるほど小さな値となる。なお、直近の再生可能エネルギー予測発電量d4に中央値、上限値及び下限値が含まれるとしたが、長期の場合と同様に、中央値は上限値と下限値の間の値であれば中央の値でなくてもよいことは勿論である。
監視装置40は、電力系統1から供給される情報に基づいて、電力系統1の現在の総需要量d5を算出し、現在の総需要量d5を需給制御装置50に出力する。
需給制御装置50(需給制御部の一例)は、需給計画d3、直近の再生可能エネルギー予測発電量d4、及び現在の総需要量d5に基づいて、各発電機3の発電指令値を出力する。このとき、直近の再生可能エネルギー予測発電量の変動量(後述する図6の変動幅V2)は小さな値となることから、直近の各発電機3に対する発電指令値は経済的な指令値となる。また、直近以外即ち長期では、再生可能エネルギー予測発電量d1の変動量(図6の変動幅V1)は大きな値となるため、需給バランスを崩すような無理な発電指令は自ずと排除される。
[各装置のハードウェア構成例]
図3は、各装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
ここでは、上述した電力系統運転制御システム8に示された再生可能エネルギー長期変動予測装置10、需給計画装置20、再生可能エネルギー直近変動予測装置30、監視装置40、需給制御装置50を構成する計算機60のハードウェア構成を説明する。なお、各装置の機能、使用目的に合わせて計算機60の各部は取捨選択される。
計算機60は、いわゆるコンピュータとして用いられるハードウェアである。計算機60は、バス64にそれぞれ接続されたCPU(Central Processing Unit)61、ROM(Read Only Memory)62、RAM(Random Access Memory)63を備える。さらに、計算機60は、表示部65、操作部66、不揮発性ストレージ67、ネットワークインターフェース68を備える。
CPU61は、本実施形態に係る各機能を実現するソフトウェアのプログラムコードをROM62から読み出して実行する。なお、計算機60は、CPU61の代わりに、MPU(Micro-Processing Unit)等の処理装置を備えるようにしてもよい。
RAM63には、演算処理の途中に発生した変数やパラメータ等が一時的に書き込まれる。表示部65は、例えば、液晶ディスプレイモニタであり、計算機60で行われる処理の結果等を運転員に表示する。操作部66には、例えば、キーボード、マウス又はタッチパネル等が用いられ、運転員が所定の操作入力、指示を行うことが可能である。
不揮発性ストレージ67には、OS(Operating System)、各種のパラメータの他に、計算機60を機能させるためのプログラムが記録されている。例えば不揮発性ストレージ67には、各発電機3の予測発電量等の発電機性能、各発電機3の発電コスト、及び再生可能エネルギー発電設備5の予測発電量等を含む発電設備性能等が記憶されている。この不揮発性ストレージ67としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等が用いられる。
ネットワークインターフェース68には、例えば、NIC(Network Interface Card)等が用いられ、LAN等のネットワークNを介して各装置間で各種のデータを送受信することが可能である。
[需給計画装置の構成]
図4は、需給計画装置20が備える機能の構成を示すブロック図である。CPU61が、ROM62に格納されたプログラムを実行することにより、図4に示す需給計画装置20の各部の機能が実現される。後述する図8のブロック図についても同様である。
需給計画装置20は、長期変動予測発電量入力部21と、予測総需要量入力部22と、必要発電量算出部23と、需給計画立案部24と、発電機発電量記憶部25と、発電コスト記憶部26とを備える。
長期変動予測発電量入力部21は、再生可能エネルギー長期変動予測装置10からネットワークNを介して、長期の再生可能エネルギー予測発電量d1の入力を受け付ける。ここで、長期の再生可能エネルギー予測発電量d1について説明する。
図5は、再生可能エネルギー長期変動予測装置10で予測された長期の再生可能エネルギー予測発電量d1の一例を示すグラフである。図5の横軸は時間[時]、縦軸は単位時間ごとの発電量を表す。
図5に示した長期の再生可能エネルギー予測発電量d1は、一例として現時点から24時間後(1日後)の発電量の変動を表している。図5に示すように、現時点から時間が経過するほど、長期の再生可能エネルギー予測発電量の中央値70と、長期の再生可能エネルギー予測発電量の上限値70U及び下限値70Lとの差分(変動量)はそれぞれ大きくなる。図5では、長期の再生可能エネルギー予測発電量d1の上限方向の変動量をV、下限方向の変動量をVで表している。
図4の説明に戻る。予測総需要量入力部22は、ネットワークN又は操作部66から、予測総需要量d2の入力を受け付ける。
必要発電量算出部23は、長期変動予測発電量入力部21で受け付けた長期の再生可能エネルギー予測発電量d1と、予測総需要量入力部22で受け付けた予測総需要量d2を元に、再生可能エネルギー発電設備5以外の発電機3で発電すべき発電量(以下、「必要発電量」)を算出する。
必要発電量算出部23は、予測総需要量d2から、長期の再生可能エネルギー予測発電量d1の中央値、下限値及び上限値をそれぞれ差し引いて、再生可能エネルギーの予測発電量の長期変動を加味した予測総需要量の中央値、上限値及び下限値を算出する。そして、必要発電量算出部23は、この再生可能エネルギーの予測発電量の長期変動を加味した予測総需要量の中央値、上限値及び下限値を、再生可能エネルギー発電設備5以外の発電機3で発電すべき長期の必要発電量の中央値、上限値及び下限値として需給計画立案部24へ出力する。以下では、必要発電量の中央値、上限値及び下限値を総称する場合、「必要発電量」と呼ぶ。
ここで、再生可能エネルギー予測発電量の長期変動を加味した予測総需要量について説明する。
図6は、再生可能エネルギー予測発電量の長期変動を加味した予測総需要量の一例を示すグラフである。図6の横軸は時間[時]、縦軸は長期変動を加味した予測総需要量を表す。
図6に示す再生可能エネルギー予測発電量の長期変動を加味した予測総需要量の中央値80は、予測総需要量d2と同じである。また再生可能エネルギー予測発電量の長期変動を加味した予測総需要量の上限値80Uは、中央値80から長期の再生可能エネルギー予測発電量d1の下限方向の変動量Vを加えたものである。さらに再生可能エネルギー予測発電量の長期変動を加味した予測総需要量の下限値80Lは、中央値80から長期の再生可能エネルギー予測発電量d1の上限方向の変動量Vを差し引いたものである。長期の再生可能エネルギー予測発電量d1が上ぶれすると予測総需要量(必要発電量)が減少し、下ぶれすると予測総需要量(必要発電量)が増加する。図6に示すように、長期変動を加味した予測総需要量の上限値から下限値までの変動幅は、長期でV1及び直近でV2であり、直近(例えば30分)であるほど小さな値となる。
需給計画立案部24は、必要発電量算出部23で算出された、再生可能エネルギー発電設備5以外の発電機3で発電すべき必要発電量に基づいて、需給計画d3を立案する。この需給計画立案部24は、必要発電量の中央値、上限値及び下限値について、発電機発電量記憶部25及び発電コスト記憶部26に記憶された各発電機3の可能発電量及び発電機コストを考慮して、運転する発電機3の組み合わせと各発電機3で発電する発電量を決定する。そして、発電機3の組み合わせと各発電機3の発電量の情報を含む需給計画d3を需給制御装置50へ出力する。運転する発電機3の組み合わせと各発電機3が発電する発電量を決定する方法については、後に詳述する。
発電機発電量記憶部25は、各発電機3の可能発電量などの発電性能の情報が登録されたテーブルを記憶する。また発電コスト記憶部26は、各発電機3の発電コストの情報が登録されたテーブルを記憶する。発電機発電量記憶部25及び発電コスト記憶部26は、不揮発性ストレージ67又はROM62に格納される。各発電機3の可能発電量及び発電機コストの情報は、後述する図12の発電機情報テーブル27のように、一つのテーブルにまとめられていてもよい。
[需給制御装置の構成]
図7は、需給制御装置50が備える機能の構成を示すブロック図である。
需給制御装置50は、需給計画入力部51と、直近変動予測発電量入力部52と、総需要量入力部53と、発電指令値決定部54とを備える。
需給計画入力部51は、需給計画装置20からネットワークNを介して、需給計画d3の入力を受け付ける。
直近変動予測発電量入力部52は、再生可能エネルギー直近変動予測装置30からネットワークNを介して、直近の再生可能エネルギー予測発電量d4の入力を受け付ける。ここで、直近の再生可能エネルギー予測発電量d4について説明する。
図8は、再生可能エネルギー直近変動予測装置30で予測された直近の再生可能エネルギー予測発電量の一例を示すグラフである。図8の横軸は時間[分]、縦軸は単位時間ごとの発電量を表す。
図8に示した直近の再生可能エネルギー予測発電量d4は、一例として現時点から30分間の発電量の変動を表している。図8に示すように、直近の再生可能エネルギー予測発電量の中央値90と、直近の再生可能エネルギー予測発電量の上限値90U及び下限値90Lとの差分(変動量)はそれぞれ小さいままである。
図7の説明に戻る。総需要量入力部53は、監視装置40からネットワークNを介して、電力系統1の現在の総需要量d5の入力を受け付ける。
発電指令値決定部54は、各装置から入力された需給計画d3、直近の再生可能エネルギー予測発電量d4、及び現在の総需要量d5に基づいて、単位時間(例えば5分)ごと各発電機3に対する発電指令値を決定する。
発電指令値決定部54は、現在の総需要量d5から、直近の再生可能エネルギー予測発電量d4の中央値、上限値及び下限値をそれぞれ差し引いて、再生可能エネルギー予測発電量の直近変動を加味した総需要量の中央値、上限値及び下限値を算出する。そして、この再生可能エネルギー予測発電量の長期変動を加味した総需要量の中央値、上限値及び下限値を、再生可能エネルギー発電設備5以外の発電機3で発電すべき直近の必要発電量の中央値、上限値及び下限値とする。
図9は、需給制御装置50から出力される単位時間ごとの発電指令値の一例を示す。図9の横軸は時間[分]、縦軸は単位時間ごとの発電指令値を表す。
発電指令値決定部54は、図9に示すように、単位時間として例えば5分ごとに各発電機3に対する発電指令値100を計算し、各発電機3へ出力する。
[需給計画処理]
図10は、需給計画装置20(図4)による需給計画処理例を示すフローチャートである。CPU61が、ROM62に格納されたプログラムを実行することにより、図10に示す処理が実現される。後述する図11のフローチャートについても同様である。
まず需給計画装置20の長期変動予測発電量入力部21において、再生可能エネルギー長期変動予測装置10から長期の再生可能エネルギー予測発電量d1(中央値、上限値及び下限値)の入力が受け付けられる(S1)。また予測総需要量入力部22において、予測総需要量d2の入力が受け付けられる(S2)。
次に、必要発電量算出部23により、入力された長期の再生可能エネルギー予測発電量d1(中央値、上限値及び下限値)と予測総需要量d2を元に、再生可能エネルギー発電設備5以外の発電機3で発電すべき発電量(必要発電量)の中央値、上限値及び下限値が算出される(S3)。
次に、需給計画立案部24により、発電機発電量記憶部25から各発電機3の可能発電量と、発電コスト記憶部26から各発電機3の発電コストが読み出され、RAM63に展開される(S4)。
次に、需給計画立案部24により、再生可能エネルギー発電量を除いた必要発電量の中央値、上限値及び下限値について、各発電機3の可能発電量及び発電機コストを考慮して、運転する発電機3の組み合わせと各発電機3で発電する発電量が決定される(S5)。そして、需給計画立案部24により、決定された発電機3の組み合わせと各発電機3で発電する発電量が、需給計画d3として需給制御装置50へ出力される。
需給計画装置20は、上記ステップS1〜S5の処理を常時実行し、需給計画d3を需給制御装置50へ出力する。
[需給制御処理]
図11は、需給制御装置50(図7)による需給制御処理例を示すフローチャートである。まず需給制御装置50の需給計画入力部51において、需給計画装置20から需給計画d3の入力を受け付ける(S11)。
次に、直近変動予測発電量入力部52において、再生可能エネルギー直近変動予測装置30から直近の再生可能エネルギー予測発電量d4(中央値、上限値及び下限値)の入力が受け付けられる(S12)。また総需要量入力部53において、監視装置40から現在の総需要量d5の入力が受け付けられる(S13)。
次に、発電指令値決定部54により、入力された発電機3の組み合わせ及び各発電機3の発電量を含む需給計画d3、直近の再生可能エネルギー予測発電量d4、現在の総需要量d5を元に、各発電機3に対する単位時間ごとの発電指令値が決定され、該当発電機3へ出力される(S14)。
需給制御装置50は、上記ステップS11〜S14の処理を常時実行して単位時間ごとに各発電機3へ発電指令値を出力し、電力系統の負荷(需要量)に対して発電量が等しくなるように制御する。
上述した一実施形態では、再生可能エネルギー発電設備の長期の発電量を予測し、長期の再生可能エネルギー予測発電量とその上限値及び下限値を予測総需要に組み込んで需給計画(運用する発電機と該当発電機の発電量の決定)を行う。そして、一実施形態では、再生可能エネルギー発電設備の直近の発電量を予測し、直近の再生可能エネルギー予測発電量の上限値及び下限値を用いて、長期の再生可能エネルギー予測発電量の上限値から下限値までの変動幅を狭める。
このような一実施形態の構成により、再生可能エネルギー予測発電量の変動幅を狭めた分の発電量を実際の発電に回すことが可能となり、需給制御の経済性を高めることできる。即ち本実施形態は、再生可能エネルギー発電設備が多量に接続された電力系統において、経済的な需給制御を実施可能である。また、直近の精度の良い(変動の少ない)再生可能エネルギー予測発電量を用いて発電指令値を決定するため、従来よりも少ない瞬動予備力で高品質な需給制御を実施可能である。
[実施例]
次に、従来の方法による需給制御と本発明の一実施形態による需給制御について、具体例を用いて説明する。
例えば、翌日のある1時間(長期)の再生可能エネルギーを除いた予測総需要量が250MWh、必要予備力が40MWであるとする。また、1時間の再生可能エネルギー予測発電量が50MWh、再生可能エネルギー予測発電量の下限値が30MW、再生可能エネルギーの予測発電量の上限値が70MWであったとする。これらの予測値は、例えば、過去の気象データと再生可能エネルギー発電量のデータから統計的に求めることができる。
図12は、発電機の可能発電量と発電コストが登録された発電機情報テーブルの一例を示す。図12の発電機情報テーブル27は、発電機発電量記憶部25のテーブルと発電コスト記憶部26のテーブルを一つにまとめたものである。
発電機情報テーブル27は、発電機ごとに発電可能な発電量の上限値及び下限値である「可能上限値(MW)」及び「可能下限値(MW)」と、1時間当たりの「発電単価(円/MWh)」のフィールドを有するとともに、発電機A〜発電機Eについての5個のレコードを有する。
発電機情報テーブル27において、発電機Aの可能上限値が100MW、可能下限値が20MW、発電単価が4000円/MWhであり、発電機Bの可能上限値が80MW、可能下限値が20MW、発電単価が4000円/MWhである。同様に、発電機Cの可能上限値が80MW、可能下限値が20MW、発電単価が12000円/MWh、発電機Dの可能上限値が60MW、可能下限値が40MW、発電単価が8,000円/MWh、発電機Eの可能上限値が40MW、可能下限値が20MW、発電単価が6000円/MWhである。
(従来の方法の場合)
上記条件のとき、従来の方法では、再生可能エネルギーを除く1時間の予測総需要量は200(=250−50)MWh、必要予備力は60MW=40MW+20MWとなる。必要予備力60MWのうち20MWは、再生可能エネルギーの変動分である。
[1] 発電機A(100MWh)+発電機B(80MWh)+発電機C(20MWh)の組み合わせでは、発電費用は960,000(=100×4000+80×4000+20×12000)円となる。
[2] 発電機A(100MWh)+発電機B(40MWh)+発電機D(40MWh)+発電機E(20MWh)の組み合わせでは、発電費用は1,000,000円となる。
したがって、従来の方法では、より安い発電機A+発電機B+発電機Cの組み合わせが選択されることになる。
(一実施形態の方法の場合)
一方、本発明の一実施形態に係る方法では、再生可能エネルギーを除く1時間の予測総需要量は200MWh、予測総需要量の上限値は220MWh、予測総需要量の下限値は180MWh、必要予備力は40MWとなる。この再生可能エネルギーを除く1時間の予測総需要量の上限値及び下限値には、長期の再生可能エネルギー予測発電量の下限及び上限の変動量の20MWhが反映されている。直近(例えば30分間)の精度のよい再生可能エネルギー予測発電量を用いることにより、再生可能エネルギー分の必要予備力をほほゼロに設定できる。
[1] 発電機A+発電機B+発電機Cの組み合わせ
・予測総需要量の上限値 :発電機A(100MWh)+発電機B(80MWh)+発電機C(40MWh)となり、発電費用は1,200,000円となる。
・予測総需要量 :発電機A(100MWh)+発電機B(80MWh)+発電機C(20MWh)となり、発電費用は960,000円となる。
・予測総需要量の下限値 :発電機A(100MWh)+発電機B(60MWh)+発電機C(20MWh)となり、発電費用は880,000円となる。この組み合わせでは、発電機Cを入れることによって予備力を確保している。
例として3つの発電費用を単純に合計すると、3,040,000円となる。
[2] 発電機A+発電機B+発電機D+発電機Eの組み合わせ
・予測総需要量の上限値 :発電機A(100MWh)+発電機B(60MWh)+発電機D(40MWh)+発電機E(20MWh)となり、発電費用は1,080,000円となる。
・予測総需要量 :発電機A(100MWh)+発電機B(40MWh)+発電機D(40MWh)+発電機E(20MWh)となり、発電費用は1,000,000円となる。
・予測総需要量の下限値 :発電機A(100MWh)+発電機B(20MWh)+発電機D(40MWh)+発電機E(20MWh)となり、発電費用は920,000円となる。
例として3つの発電費用を単純に合計すると、3,000,000円となる。(2)の場合、特に予測総需要量の上限値に対する発電費用が安い。
したがって、一実施形態に係る方法では、従来の方法の場合と異なり、需給計画立案部24は、[2]の発電機A+発電機B+発電機D+発電機Eの組み合わせを選択する。
このように、本発明の一実施形態に係る方法によれば、再生可能エネルギー発電量の変動がある中で、発電機の経済的な組み合わせを、需給計画装置20による需給計画の段階で選ぶことができる。
[必要瞬動予備力の説明]
ところで、需給制御装置50から発電機3に制御指令値を送るときには、需給制御装置50は、再生可能エネルギー直近変動予測装置30から直近の再生可能エネルギー予測発電量d4のデータを受信することになる。今、水力発電機のような短時間(例えば分単位)で出力増減が可能である、発電効率が良く瞬動予備力として割り当てられている発電機3が存在し、かつ、現在再生可能エネルギー発電設備5が予測発電量の上限値に近いところで発電している場合を想定する。
(従来技術の瞬動予備力)
図13は、従来技術に係る予測総需要量曲線の一例を示す図である。図13の横軸は時間[時]、縦軸は再生可能エネルギーを除いた予測総需要量を表す。
従来の予測総需要量は、予測総需要量d2(図2)から長期の再生可能エネルギー予測発電量の中央値70(図5)を差し引いたもの(図6の長期変動を加味した予測総需要量の中央値80)と同じである。
図14は、従来技術で必要な瞬動予備力の一例を示す図である。図14の横軸は時間[分]、縦軸は瞬動予備力[MW]を表す。
従来技術では、既述したように長期の再生可能エネルギー予測発電量の変動分を予備力に反映し、需給計画の立案及び需給制御を行っている。そのため、図14に示すように、例えば現在の発電機3の瞬動予備力112が10MWであっても、時間の経過に伴い再生可能エネルギーの変動量が大きくなり、例えば5分後には、発電機3の瞬動予備力111として15MWが必要となる。即ち、時間の経過に伴う再生可能エネルギーの変動量の増大により、必要とされる瞬動予備力が大きくなる。
(一実施形態の瞬動予備力)
ここでは、一実施形態に係る再生可能エネルギー予測発電量の長期変動を加味した予測総需要量は、例えば図6に示したものと同じであるとする。
図15は、一実施形態で必要な瞬動予備力の一例を示す図である。図15の横軸は時間[分]、縦軸は瞬動予備力[MW]を表す。本実施形態では、長期の再生可能エネルギー予測発電量の変動分を予測総需要量に反映して需給計画を立案するとともに、直近の再生可能エネルギー予測発電量を用いて発電指令値を決定している。そのため、時間が経過しても必要とされる瞬動予備力はほとんど変化することなく、必要とされる瞬動予備力113は当初の瞬動予備力112(10MW)のままである。それにより、従来、瞬動予備力として確保していた5MWを通常の発電に割り当てることができる。それゆえ、効率の良い発電機3によって5MW多く発電できることになり、経済性が増す結果となる。
なお、本発明は上述した各実施形態例に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、その他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した実施形態例は本発明を分かりやすく説明するために装置及びシステムの構成を詳細且つ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態例の構成の一部を他の実施形態例の構成に置き換えることは可能である。また、ある実施形態例の構成に他の実施形態例の構成を加えることも可能である。また、各実施形態例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリやハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又はICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、上述した本発明の一実施形態に係る電力系統運転制御システム8の各構成要素は、それぞれのハードウェアがネットワークを介して互いに情報を送受信できるならば、いずれのハードウェアに実装されてもよい。また、ある処理部により実施される処理が、1つのハードウェアにより実現されてもよいし、複数のハードウェアによる分散処理により実現されてもよい。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
また、本明細書において、時系列的な処理を記述する処理ステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)をも含むものである。
1…電力系統、 3,3A,3B…発電機、 5…再生可能エネルギー発電設備、 6,6A,6B…負荷、 8…電力系統運転制御システム、 10…再生可能エネルギー長期変動予測装置、 20…需給計画装置、 21…再生可能エネルギー長期予測発電量入力部、 22…予測総需要量入力部、 23…必要発電量算出部、 24…需給計画立案部、 27…発電機情報テーブル、 30…再生可能エネルギー直近変動予測装置、 40…監視装置、 50…需給計画装置、 70…長期の再生可能エネルギー予測発電量の中央値、 70U…長期の再生可能エネルギー予測発電量の上限値、 70L…長期の再生可能エネルギー予測発電量の下限値、 80…長期変動を加味した予測総需要量の中央値、 80U…長期変動を加味した予測総需要量の上限値、 80L…長期変動を加味した予測総需要量の下限値、 90…直近の再生可能エネルギー予測発電量の中央値、 90U…直近の再生可能エネルギー予測発電量の上限値、 90L…直近の再生可能エネルギー予測発電量の下限値、 V…上限方向の変動量、 V…下限方向の変動量、 V1,V2…変動幅

Claims (6)

  1. 現時点から第1の期間の気象予測データを元に、電力系統に接続された再生可能エネルギー発電設備の第1の期間の発電量を予測する第1の再生可能エネルギー変動予測部と、
    前記第1の期間よりも短い第2の期間の気象予測データを元に、前記再生可能エネルギー発電設備の第2の期間の発電量を予測する第2の再生可能エネルギー変動予測部と、
    前記第1の再生可能エネルギー変動予測部が予測した前記再生可能エネルギー発電設備の第1の期間の発電量とその上限値及び下限値を、前記電力系統の予測総需要量に反映し、前記電力系統に接続された前記再生可能エネルギー発電設備以外の複数の発電機で発電すべき発電量を含む需給計画を立案する需給計画部と、
    前記需給計画部で立案された前記需給計画と、前記第2の再生可能エネルギー変動予測部が予測した前記再生可能エネルギー発電設備の第2の期間の発電量とその上限値及び下限値を元に、各発電機の発電指令値を出力する需給制御部と、を備える
    電力系統運転制御システム。
  2. 前記需給計画部は、前記発電機の発電コストの合計が最も安価となる前記発電機の組み合わせ、及び該当発電機が発電する発電量を決定する
    請求項1に記載の電力系統運転制御システム。
  3. 前記需給計画部は、
    前記電力系統の予測総需要量と、前記再生可能エネルギー発電設備の第1の期間の発電量とその下限値及び上限値とから、第1の期間内の変動を加味した予測総需要量とその上限値及び下限値を算出し、前記第1の期間内の変動を加味した予測総需要量とその上限値及び下限値から前記再生可能エネルギー発電設備以外で発電すべき必要発電量とその上限値及び下限値を算出する必要発電量算出部と、
    複数の前記発電機の可能発電量と各発電機の発電コストが登録された発電機情報テーブルと、
    前記必要発電量とその上限値及び下限値について、前記発電機情報テーブルに登録された複数の前記発電機の可能発電量と各発電機の発電コストを参照し、前記発電コストの合計が最も安価となる前記発電機の組み合わせ及び該当発電機が発電する発電量を、前記需給計画として決定する需給計画立案部と、を備え、
    前記需給制御部は、
    前記需給計画部の前記需給計画立案部により立案された前記需給計画と、前記第2の再生可能エネルギー変動予測部が予測した前記再生可能エネルギー発電設備の第2の期間の発電量とその上限値及び下限値と、前記電力系統の現在の総需要量とに基づいて、前記需給計画内の各発電機の発電指令値を決定する発電指令値決定部と、を備える
    請求項2に記載の電力系統運転制御システム。
  4. 前記第1の期間は、現時点から1日間、数日間、又は1週間であり、前記第2の期間は、現時点から30分間である
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電力系統運転制御システム。
  5. 現時点から第1の再生可能エネルギー変動予測部により、第1の期間の気象予測データを元に、電力系統に接続された再生可能エネルギー発電設備の第1の期間の発電量を予測し、
    第2の再生可能エネルギー変動予測部により、前記第1の期間よりも短い第2の期間の気象予測データを元に、前記再生可能エネルギー発電設備の第2の期間の発電量を予測し、
    需給計画部により、前記第1の再生可能エネルギー変動予測部が予測した前記再生可能エネルギー発電設備の第1の期間の発電量とその上限値及び下限値を、前記電力系統の予測総需要量に反映し、前記電力系統に接続された前記再生可能エネルギー発電設備以外の複数の発電機で発電すべき発電量を含む需給計画を立案し、
    需給制御部により、前記需給計画部で立案された前記需給計画と、前記第2の再生可能エネルギー変動予測部が予測した前記再生可能エネルギー発電設備の第2の期間の発電量とその上限値及び下限値を元に、各発電機の発電指令値を出力する、
    電力系統運転制御方法。
  6. 現時点から第1の期間の気象予測データを元に、電力系統に接続された再生可能エネルギー発電設備の第1の期間の発電量を予測する手順と、
    前記第1の期間よりも短い第2の期間の気象予測データを元に、前記再生可能エネルギー発電設備の第2の期間の発電量を予測する手順と、
    予測された前記再生可能エネルギー発電設備の第1の期間の発電量とその上限値及び下限値を、前記電力系統の予測総需要量に反映し、前記電力系統に接続された前記再生可能エネルギー発電設備以外の複数の発電機で発電すべき発電量を含む需給計画を立案する手順と、
    前記需給計画と、予測された前記再生可能エネルギー発電設備の第2の期間の発電量とその上限値及び下限値を元に、各発電機の発電指令値を出力する手順を、
    コンピュータに実行させるための電力系統運転制御プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019216510A (ja) * 2018-06-11 2019-12-19 東北電力株式会社 電力系統安定化システムおよび電力系統安定化方法
WO2024204447A1 (ja) * 2023-03-29 2024-10-03 株式会社Sustech 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム

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