JP2017180799A - 波動歯車減速機 - Google Patents
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Abstract
【課題】コーニングを緩和した減速効率の良い波動歯車減速機を提供する。
【解決手段】サーキュラスプライン(33)と、入力軸が連結されるウェーブジェネレータ(23)と、円筒面状のフレックススプライン(1)と、フレックススプライン(1)に設けられた穴(5a)を貫通するピン(7)を、フレックススプライン(1)の外周側と内周側の両方で支持する外周環状体(9)及び内周環状体(21)を有し、外周環状体(9)又は前記内周環状体(21)に出力軸(53)が連結される波動歯車減速機。
【選択図】図6
【解決手段】サーキュラスプライン(33)と、入力軸が連結されるウェーブジェネレータ(23)と、円筒面状のフレックススプライン(1)と、フレックススプライン(1)に設けられた穴(5a)を貫通するピン(7)を、フレックススプライン(1)の外周側と内周側の両方で支持する外周環状体(9)及び内周環状体(21)を有し、外周環状体(9)又は前記内周環状体(21)に出力軸(53)が連結される波動歯車減速機。
【選択図】図6
Description
本発明は、筒状フレックススプラインを有する波動歯車減速機に関する。
図1は、従来の波動歯車減速機で用いるフレックススプラインの斜視図である。図2(a)は、従来の波動歯車減速機の正面図であり、(b)は、図2(a)のA−A線に関する断面図である。
特許文献1などで周知の波動歯車減速機は、楕円と真円の差動を利用した減速機であり、サーキュラスプライン、ウェーブジェネレータ、フレックススプラインから構成されて、その作動原理は書籍、ウェブサイト等により周知である。図1及び図2(b)の符号11にみられるように、従来の波動歯車減速機で用いる可撓性歯車(フレックススプライン11)は、薄肉カップ形状で、カップ底部方向に出力軸と機械的に結合されている。すなわち、フレックススプライン11の底部17は、図2(b)のフランジ19にネジで固定されて、フランジ19には出力軸のフランジが連結される。
フレックススプライン11を薄肉カップ形状にする理由は、波動歯車減速機の原理上、歯車の一方(フレックススプライン11)は、薄肉にして可撓性を有する必要があり、また、バックラッシュを減少させる上で可撓性歯車を出力軸と一体化させる方が好ましいからである。
しかしながら、薄肉カップ形状は出力軸と連結して一体化した構造のため、カップ隅部に応力が集中し、破損の原因となる。さらに、カップ隅部の寸法管理には困難が伴う。こればかりでなく、後述のコーニングの影響を緩和させるため、カップの胴部を回転軸方向に伸ばす必要があり、回転軸方向に長大になることから、薄型が求められる波動歯車減速機とするには限界があった。
ここで、薄肉カップ形状をしたフレックススプライン11のコーニングの影響について、さらに説明する。コーニング(coning)とは、薄肉カップ形状が円錐形化することであり、図3の二点鎖線に示すように、フレックススプライン11のカップの胴部15が中心から外方に反り返った状態を指す。これは、フレックススプライン11の端部15aが、楕円形のウェーブジェネレータによって弾性変形した状態を示している。フレックススプライン11がコーニングで変形した際の軸方向の変位δは、変形前と変形後の端部15aの軸方向の変位を測長器で計測する。
従来、波動歯車減速機の薄肉カップ形状をしたフレックススプライン11において、コーニングは、以下の(1)〜(3)に示す問題を引き起こしていた。
(1)波動歯車減速機の入力トルクを大きくする。
楕円形のウェーブジェネレータによって、薄肉カップ形状フレックススプライン11の胴部15が、楕円状の撓み変形を繰り返す際に、胴部15と底部17とを接続するカップ隅部にも撓みが発生する。このカップ隅部は波動歯車減速機の入力トルクによって撓ませているため、入力トルクの損失を発生させていた。
(1)波動歯車減速機の入力トルクを大きくする。
楕円形のウェーブジェネレータによって、薄肉カップ形状フレックススプライン11の胴部15が、楕円状の撓み変形を繰り返す際に、胴部15と底部17とを接続するカップ隅部にも撓みが発生する。このカップ隅部は波動歯車減速機の入力トルクによって撓ませているため、入力トルクの損失を発生させていた。
(2)歯車の摩耗が歯筋方向に発生する。
フレックススプライン11の外周に設けられた歯車が回転軸方向に対して傾斜するので、サーキュラスプラインとの接触箇所が増大して、歯車の偏摩耗が歯筋方向に発生する。このため、摩耗が進みバックラッシュ発生の一因にもなっていた。
(3)フレックススプライン11の外周に設けられた歯車が回転軸方向に対して傾斜し、かつサーキュラスプラインの内周に設けられた歯車に対し回転軸方向に摺動するため、歯車部の潤滑剤が歯車のない部分に押し出されてしまう。このため、潤滑油の保油性において問題があった。
フレックススプライン11の外周に設けられた歯車が回転軸方向に対して傾斜するので、サーキュラスプラインとの接触箇所が増大して、歯車の偏摩耗が歯筋方向に発生する。このため、摩耗が進みバックラッシュ発生の一因にもなっていた。
(3)フレックススプライン11の外周に設けられた歯車が回転軸方向に対して傾斜し、かつサーキュラスプラインの内周に設けられた歯車に対し回転軸方向に摺動するため、歯車部の潤滑剤が歯車のない部分に押し出されてしまう。このため、潤滑油の保油性において問題があった。
本発明は、コーニングを抑制し、かつバックラッシュを増加させることなく減速効率を向上させた波動歯車減速機を提供する。
ケーシングに設けられたサーキュラスプラインと、入力軸が連結される楕円状カムの外周に、薄肉ボールベアリングを嵌合したウェーブジェネレータと、外周の一部又は全部に歯車が形成された円筒状のフレックススプラインであって、前記ウェーブジェネレータの回転により前記サーキュラスプラインに噛合うフレックススプラインと、前記フレックススプラインに設けられた穴を貫通するピンを、前記フレックススプラインの外周側と内周側の両方で支持する外周環状体及び内周環状体を有し、前記外周環状体又は前記内周環状体に出力軸が連結されることを特徴とする波動歯車減速機である。
本発明によれば、フレックススプラインにカップ状の隅部がないため、コーニングを抑制することができる。また、フレックススプラインから出力軸にピンによって動力を伝える構成とすることにより、フレックススプラインと出力軸の接触部が最小限となり摩擦損失が抑えられ、減速効率を向上させることができる。そして、内周環状体と外周環状体によりピンを支持するようにしたことで、ピンが確実に保持され、ピンの強度が保たれて撓みが抑えられるので、バックラッシュの増加を抑えることができる。
以下、各図面を参照して、本発明の一実施形態を説明する。各実施態様について、同一構成の部分には、同一の符号を付してその説明を省略する。
図4は、本発明の実施形態のフレックススプラインの一例の斜視図である。図5(a)は、本発明の第1実施形態の波動歯車減速機の正面図であり、図5(b)は、図5(a)のB−B線に関する断面図である。図6は、本発明の第1実施形態の波動歯車減速機の詳細断面図である。図7(a)は、フレックススプライン、内周環状体(リング)、ウェーブジェネレータの関係を示す説明図である。図7(b)は、ウェーブジェネレータの説明図である。図7(c)〜(f)は、図7(a)のC−C線に関する断面図であり、図7(c)は、リング締め代がプラスの場合(+e)を示し、(d)は、リング締め代がゼロの場合を示し、(f)はリング締め代がマイナスの場合(−e)を示す。
以下に述べる本発明の各実施形態では、いずれも図4に示す円筒状のフレックススプライン1を使用するものである。本発明の実施形態のフレックススプライン1には、従来の薄肉カップ形状フレックススプライン11のような底部17が存在しない。このため、前述の従来技術のコーニングの悪影響が発生しない。フレックススプライン1は疲労強度の高い特殊鋼で作られており、その名の示すように、ウェーブジェネレータ23による撓みが可能なものである。
(第1実施形態)
図6を参照して、第1実施形態を説明する。本実施形態のフレックススプライン1は、図4に示されている。フレックススプライン1は、円筒状(筒状)であって、胴部5の外周の一部に歯車3が形成されており、底部はない。図6において胴部5の右端部側には、サーキュラスプライン33が挿入される。胴部5の左端部側には、図4に示す穴5aが半径方向に対向して2箇所設けられている。穴5aは必ずしも2箇所に限定されるものではなく、3個、4個であっても良い。穴5aを貫通するピン7を、フレックススプライン1の外周側と内周側の両方で、それぞれ、外周環状体9及び内周環状体21が支持している。ここで、以下において、胴部5の「右端部側」、「左端部側」とは、図6における左右端部を指すものとする。他の実施形態においても同様である。外周環状体9とは、フレックススプライン1の外周側に設置された環状体のことである。内周環状体21とは、フレックススプライン1の内周側に設置された環状体のことであり、リングとも呼称する。
図6を参照して、第1実施形態を説明する。本実施形態のフレックススプライン1は、図4に示されている。フレックススプライン1は、円筒状(筒状)であって、胴部5の外周の一部に歯車3が形成されており、底部はない。図6において胴部5の右端部側には、サーキュラスプライン33が挿入される。胴部5の左端部側には、図4に示す穴5aが半径方向に対向して2箇所設けられている。穴5aは必ずしも2箇所に限定されるものではなく、3個、4個であっても良い。穴5aを貫通するピン7を、フレックススプライン1の外周側と内周側の両方で、それぞれ、外周環状体9及び内周環状体21が支持している。ここで、以下において、胴部5の「右端部側」、「左端部側」とは、図6における左右端部を指すものとする。他の実施形態においても同様である。外周環状体9とは、フレックススプライン1の外周側に設置された環状体のことである。内周環状体21とは、フレックススプライン1の内周側に設置された環状体のことであり、リングとも呼称する。
ピン7は、外周環状体9の固定穴9aと、内周環状体21の固定穴21aに嵌め合いなどで固定されている。外周環状体9には、本実施形態では、出力軸53側のフランジにボルトで連結するフランジ部9cが一体に形成されている。フランジ部9cには、出力軸53側のフランジに連結するためのネジ穴9bが複数箇所設けられている(図5参照)。フレックススプライン1から出力軸53に至るいずれかの連結部にトルクリミッタ又はワンウェイクラッチ等の機能を設けるようにしても良い。
本実施形態では、図4に示すように、フレックススプライン1には、胴部5の一部にしか歯車3が形成されていないが、外周全体に歯車3を形成しても良い。この場合は、フレックススプライン1の穴5aの強度を補強することができる。また、全周にスプライン歯切り加工を施すので加工工程が簡略化できる。薄肉ボールベアリング25を楕円状カム23’に嵌合したウェーブジェネレータ23が、胴部5の右端部側の内周部に挿入されている。ウェーブジェネレータ23は楕円形である。図7(b)には、分かり易くするためにやや誇張して楕円形に表示されているが、実際は長軸と短軸との差はこれほど大きくなく、ごくわずかである。薄肉ボールベアリング25は、薄肉で弾性変形可能な外輪25bと内輪25cと、それらの間の軌道に複数個のボール25aが挿入されている。ウェーブジェネレータ23の楕円状カム23’には入力軸51が連結している。
ケーシング31には、内歯歯車であるサーキュラスプライン33が設けられている。通常サーキュラスプライン33は不動である。楕円形のウェーブジェネレータ23の回転により、フレックススプライン1の歯車3は、ケーシング31に設けられたサーキュラスプライン33と噛合う。波動歯車減速機の原理でよく知られたように、フレックススプライン1の歯車数は、サーキュラスプライン33の歯車数より、通常2枚少ない。このため、ウェーブジェネレータ23の1回転に伴い、フレックススプライン1の歯車は、不動のサーキュラスプライン33の歯車に押し付けられながら、歯車2枚分だけ減速する。
したがって、入力軸51が回転すると、ウェーブジェネレータ23が、フレックススプライン1の歯車を、不動のサーキュラスプライン33の歯車に2箇所押し付けて、フレックススプライン1自らが減速して、ピン7を介して外周環状体9に伝動される。外周環状体9はハウジング31にボールベアリング27a、27bを介して、回転可能であるので、フランジ部9cに連結した出力軸53に回転が出力される。このように、波動歯車減速機は、小型軽量で、1/160程度までの高減速比が得られる。同時噛合い歯数も多くバックラッシュも少ない。
本実施形態では、フレックススプライン1の外周側と内周側の両方で、穴5aを貫通するピン7を、それぞれ、外周環状体9及び内周環状体21が支持しており、両持ち支持となっている。穴5aとピン7は、フレックススプライン1の楕円変形を吸収するようにクリアランスが設けられているが、バックラッシュを減らすためにも、精度よく寸法管理されて加工されている。本実施形態では、ピン7が外周環状体9及び内周環状体21に両持ち支持されているので、出力側に高減速比に基づき高いトルクが発生しても、ピン7は撓むことなく半径方向に精度よく保持される。このため、穴5aの偏摩耗、変形を減少させることができる。フレックススプライン1の内側空間を利用して、ピン7でフレックススプライン1を出力側にしっかりと結合することができるので、波動歯車減速機を小型化にすることができる。
本実施形態によれば、フレックススプライン1は、カップ状の隅部がなく、コーニングが緩和されるため、より薄型で長寿命かつ入力トルクの小さい波動歯車減速機を提供することができる。また、フレックススプライン1から出力軸53にピン7によって動力を伝える構成となっているので、フレックススプライン1と出力軸53の接触部が最小限となり、摩擦損失が抑えられ、減速効率を向上させることができる。さらにこのとき、ピン7は、それぞれ、外周環状体9及び内周環状体21によって支持されているので、ピン7が確実に保持され、ピン7の強度が保たれて撓みが抑えられるので、バックラッシュの増加が抑制される。
次に、図7(c)〜(f)を参照して、本実施形態の特徴の1つである締め代eによる作用効果について述べる。
締め代の定義を示すために、図7(d)を参照して説明する。フレックススプライン1の右端部にウェーブジェネレータ23を挿入し、楕円状に撓められたフレックススプライン1を想定する。この時、内周環状体21(リングともいう)が挿入されない状態での自由端部の最小半径R0、すなわち左端部の楕円短軸半径を実測する。この最小半径R0は、計算によって算出することも可能である。図7(d)の場合は、内周環状体21の外周半径が最小半径R0に等しい時で、2点で接触した状態である。この時、締め代eはゼロである。次に、図7(f)の場合は、内周環状体21の外周半径が最小半径R0より小さい時で、接触しなくなった状態である。この時、締め代eはマイナスである。図7(c)の場合は、内周環状体21の外周半径が最小半径R0より大きい時で、フレックススプライン1の内周は内周環状体21に接触した状態である。この時、締め代eはプラスである。
図8は、出力側が無負荷の場合の、入力側の各回転数に対する図1の従来技術(#4カップ)と、本発明との入力電流値の比較実験データを示すグラフである。
図8の一実験結果に示すように、締め代eがほぼゼロの#1リングが入力軸にかかる入力電流値Aが最小となっている。締め代がプラス側に大きくなるにつれ、#4カップに近づいてきている。このことから、内周環状体21の外周半径を、最小半径R0近傍の所定範囲、ゼロ付近から概ね最小半径R0のプラス10%程度に抑えると、減速機の入力トルクを大きく減少させることができる。もちろんマイナス側でも良いが、締め代のマイナス値を大きくしても、接触しないことには変わりないので、基本的にゼロの場合と同じになる。
また、締め代eがほぼゼロからプラス側に大きくなるにつれ、コーニングの影響緩和も小さくはなるが、フレックススプライン1が撓み変形した際の穴5aの変形量が小さくなる為、穴5aとピン7のクリアランスを小さくできるので、これらの寸法管理が容易になりバックラッシュを小さいものとすることができる。締め代eがプラス側に大きくなると、ウェーブジェネレータ23によるフレックススプライン1の撓み変位分が小さくなるので、穴5aとピン7との摺動量も小さくなって、これらの摩耗管理が容易になる。
このように、内周環状体の寸法・形状の最適化を図ることにより、入力トルクの増加を抑制できると共に、フレックススプラインを適切に支持することができる為、ピンとフレックススプラインの穴の摩耗を低減させることができ、長寿命化を図ることができる。また、駆動時の振動を抑えることもできる。
このように、内周環状体の寸法・形状の最適化を図ることにより、入力トルクの増加を抑制できると共に、フレックススプラインを適切に支持することができる為、ピンとフレックススプラインの穴の摩耗を低減させることができ、長寿命化を図ることができる。また、駆動時の振動を抑えることもできる。
(第2実施形態)
図9は、本発明の第2実施形態の平面図である。
図9は、本発明の第2実施形態の平面図である。
第2実施形態は、図9に示すように、出力軸53を内周環状体21に連結して設けた実施形態である。図9に示す実施形態では、分かり易くするために、出力軸53を内周環状体21に一体連結しているが、これに限定されるものではない。第1実施形態と同様に、内周環状体21に一体に形成したフランジと、出力軸53側のフランジとをボルトで連結するようにしても良い。外周環状体9はハウジング31にボールベアリング27a、27bを介して、回転可能である。ピン7は、外周環状体9の固定穴9aと、内周環状体21の固定穴21aに嵌め合いなどで固定されている。その他の構成、作用効果は、第1実施形態と同じである。
(第3実施形態)
図10は、本発明の第3実施形態の平面図である。
図10は、本発明の第3実施形態の平面図である。
第3実施形態は、図10に示すように、内周環状体21を外周環状体9に一体的に結合して、内周環状体21と外周環状体9とを同軸に構成したものである。外周環状体9には、第1実施形態と同様に、出力軸53側のフランジにボルトで連結するフランジ部9cが一体に形成されている。内周環状体21を、外周環状体9とフランジ部9cによって形成された凹部内に、嵌め合いで嵌めこむと良いが、これに限定されるものではない。第2実施形態のように、内周環状体21の外周に、外周環状体9を嵌めこむようにしても良い。外周環状体9を内周環状体21の外周に嵌合するに当たって、フレックススプライン1の左端部がピン7に沿って摺動できるように、両者間に環状の隙間部を設けておく必要がある。
外周環状体9はハウジング31にボールベアリング27a、27bを介して、回転可能である。ピン7は、外周環状体9の固定穴9aと、内周環状体21の固定穴21aに嵌め合いなどで固定されている。本実施形態では、内周環状体21と外周環状体9とを同軸に構成しているので、出力軸の回転をより安定させることができる。その他の構成、作用効果は、第1実施形態と同じである。
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的構成はほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
1 フレックススプライン
7 ピン
9 外周環状体
21 内周環状体(リング)
23 ウェーブジェネレータ
25 薄肉ボールベアリング
31 ケーシング
33 サーキュラスプライン
51 入力軸
53 出力軸
7 ピン
9 外周環状体
21 内周環状体(リング)
23 ウェーブジェネレータ
25 薄肉ボールベアリング
31 ケーシング
33 サーキュラスプライン
51 入力軸
53 出力軸
Claims (5)
- ケーシングに設けられたサーキュラスプラインと、
入力軸が連結される楕円状カムの外周に、薄肉ボールベアリングを嵌合したウェーブジェネレータと、
外周の一部又は全部に歯車が形成された円筒状のフレックススプラインであって、前記ウェーブジェネレータの回転により前記サーキュラスプラインに噛合うフレックススプラインと、
前記フレックススプラインに設けられた穴を貫通するピンを、前記フレックススプラインの外周側と内周側の両方で支持する外周環状体及び内周環状体を有し、
前記外周環状体又は前記内周環状体に出力軸が連結されることを特徴とする波動歯車減速機。 - 前記内周環状体又は前記外周環状体が前記出力軸と一体的に結合されていることを特徴とする請求項1に記載の波動歯車減速機。
- 前記内周環状体が前記外周環状体と一体的に結合して、前記内周環状体と前記外周環状体とを同軸に構成したことを特徴とする請求項1に記載の波動歯車減速機。
- 前記ウェーブジェネレータにより楕円状に撓められた前記フレックススプラインにおける、前記内周環状体が挿入されない状態での自由端部の最小半径に対して、前記内周環状体の外周半径を、前記最小半径近傍の所定範囲としたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の波動歯車減速機。
- 前記ウェーブジェネレータにより楕円状に撓められた前記フレックススプラインにおける、前記内周環状体が挿入されない状態での自由端部の最小半径に対して、前記内周環状体の外周半径を、前記最小半径より大きくしたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の波動歯車減速機。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021015165A1 (ja) * | 2019-07-25 | 2021-01-28 | Skg株式会社 | 波動歯車装置 |
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US11913533B2 (en) | 2021-10-29 | 2024-02-27 | Skg Co., Ltd. | Strain wave gearing |
-
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