JP2017180276A - 添加剤容器 - Google Patents

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【課題】簡素な構成で保護性の高い添加剤容器を提供する。【解決手段】大気開放弁2が取り付けられる添加剤容器10の上面1に凹部4を凹設する。また、添加剤容器10に補充される添加剤の上限液面を規定するレベリング弁5は、凹部4の底面に取り付ける。【選択図】図3

Description

本発明は、エンジン排気浄化用の添加剤を貯留する添加剤容器に関する。
従来、排ガス成分を還元して浄化する排気浄化システムを備えた車両において、浄化対象物質に対する還元作用を持った添加剤のタンク(添加剤容器)を搭載したものが知られている。浄化対象物質が窒素酸化物(NOx)である場合、タンクの内部には尿素水溶液やアンモニア水溶液といった添加剤が貯留されている。また、タンクの配設位置は、例えば車両のフロア下に設定することが提案されている。このようなレイアウトにより、車室内のスペースが確保されるとともに、添加剤の漏洩による車室居住性の低下が防止される。
ところで、トラックやバスといったフレーム車両の多くは、車体の骨格部材であるラダーフレームに対してタンクが固定されるレイアウトを採用している。このようなタンクは、車両外部からのアクセスが比較的容易であることから、タンク自体に補給口が設けられる(特許文献1参照)。したがって、ユーザはタンクにどの程度の添加剤が貯留されているかを目視で確認しながら、添加剤の補給作業を行うことができる。
特開2010-156284号公報
一方、フレーム車両以外の車両(例えば、モノコック車両やセミモノコック車両など)においては、必ずしも車両外部からのアクセスが容易な位置にタンクを配置することができない。そこで、車両側面や車室内に補給口(インレット)を設け、補給口とタンクとを補給用筒管で連通接続する構造を採用することが考えられる。このとき、ユーザはタンク内の貯留量を目視で確認できないため、添加剤の上限液面を規定するレベリングバルブを取り付けることも考えられる。
レベリングバルブとは、液面が所定の高さに達したときにタンクの通気路を閉塞する弁体であり、タンクの上面よりもやや下方に配置される。レベリングバルブが液没した後には、添加剤を補充するにつれてタンク内の圧力が上昇し、補給用筒管の内部に添加剤が滞留する。これにより、タンク内にある程度の空間を保ちつつ、補給口の近傍まで液面を上昇させることができる。したがって、ユーザは添加剤の貯留量が上限に達したことを補給用筒管の内部液面で目視確認することができる。
しかしながら、レベリングバルブをタンクの壁面に取り付けた場合、添加剤の補充時における車体傾斜によってはレベリングバルブが早期に液没し、添加剤の貯留量が不十分となる場合がある。また、タンクの壁面や上面からタンク中央部まで通気路を延ばし、その先端にレベリングバルブを取り付けた場合には、タンクの構造が複雑化するとともに、タンクの保護性が低下しうる。なお、通気路の強度,剛性を高めることは可能であるものの、タンクの製造コストが高騰する。
本件の目的の一つは、上記のような課題に照らして創案されたものであり、簡素な構成で保護性の高い添加剤容器を提供することである。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用効果であって、従来の技術では得られない作用効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
(1)ここで開示する添加剤容器は、エンジンの排気を浄化する添加剤を貯留し、車両に搭載される添加剤容器である。この添加剤容器は、大気開放弁が取り付けられる上面に凹設された凹部を備える。また、前記凹部の底面に取り付けられ、補充される添加剤の上限液面を規定するレベリング弁を備える。なお、前記レベリング弁を前記凹部の内側に取り付けることで、前記レベリング弁の四方が前記凹部よりも高い部位によって囲まれることが好ましい。
(2)前記車両の排気通路に近い側において前記上面から上方に向かって膨設された拡張部を備えることが好ましい。なお、前記拡張部の高さが、前記大気開放弁に接続される大気開放管の下端よりも高い位置に設定されることが好ましい。あるいは、前記大気開放弁の上端よりも高い位置に設定されることが好ましい。
(3)一端が前記大気開放弁に接続され、他端が大気開放される大気開放管と、前記拡張部に溝状に凹設されて前記大気開放管を収納する第一収納部とを備えることが好ましい。なお、前記大気開放弁は常時機能するものであることから、前記大気開放管の他端が開放される位置は任意に設定可能である。また、前記第一収納部は、前記大気開放管の延在方向に沿って延設されることが好ましい。
(4)前記車両の排気通路から遠い側の前方を切り欠いてなる切欠部を備えることが好ましい。なお、前記切欠部は、前記添加剤容器における前記排気通路から離れた一側に設けられた傾斜面であることが好ましい。
(5)一端が前記レベリング弁に接続され、他端が前記添加剤を補充する際に大気開放されるレベリング管と、前記上面に溝状に凹設されて前記レベリング管を収納する第二収納部とを備えることが好ましい。なお、前記レベリング弁は前記添加剤を補充する際にのみ機能するものであることから、前記レベリング管の他端が開放される位置は前記添加剤の補充時に大気開放される位置であることが好ましい。
(6)前記レベリング管が、前記車両のサイドメンバの下端よりも下方に配索されることが好ましい。
(7)前記レベリング管が、前記レベリング弁から開放端に向かって水平又は上昇する勾配で配索されることが好ましい。換言すれば、前記レベリング管が、前記開放端から前記レベリング弁に至るすべての経路で、上り勾配とならないように配索されることが好ましい。
(8)前記凹部から外縁に向かって溝状に凹設された溝部を備えることが好ましい。なお、前記溝部の底は、前記凹部と同一あるいは前記凹部よりも低く形成されることが好ましい。
(9)前記溝部が、前記凹部から前記外縁に向かう下り勾配の底を有することが好ましい。
(10)前記溝部が、前記車両の前後方向に延設されることが好ましい。
簡素な構成で、車体が傾斜した状態であっても大気開放弁が機能しうる上限液面をレベリング弁で設定することができ、補充される添加剤の容量を確保することができる。
実施形態の添加剤容器(タンク)が適用された車両の下面図である。 添加剤容器の構造を模式的に示す図である。 添加剤容器の斜視図(見下ろし方向)である。 (A)〜(C)は添加剤容器の部分断面図である。
図面を参照して、実施形態としての添加剤容器について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
[1.構成]
本実施形態の添加剤容器10(以下、単にタンク10と呼ぶ)は、排気浄化用の尿素SCRシステム(Urea Selective Catalytic Reduction System)で使用される液状の添加剤(例えば、尿素水溶液,アンモニア水溶液など)を貯留する容器であり、図1に示す車両20のフロア下に配置される。尿素SCRシステムとは、エンジンの排ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)を浄化するための排気浄化システムの一種である。本実施形態の尿素SCRシステムでは、排気通路25上に介装されたNOx選択還元触媒の上流側で尿素水溶液が噴射され、尿素の加水分解によって生成されるアンモニアを還元剤として、NOxが触媒上で窒素に還元される。この種の尿素SCRシステムは、ディーゼルエンジンやリーンバーンエンジンを搭載した自動車や作業機械,船舶,発電施設などにおいて、広く普及している。
図1に示すように、車両20のフロアパネル23の下面側には、フレーム部材として機能する中空筒状のサイドメンバ21とクロスメンバ22とが設けられる。サイドメンバ21は、車幅方向(左右方向)に間隔を空けて配置された一対の構造部材であり、車両20の車長方向(前後方向)に延設される。また、クロスメンバ22は、左右のサイドメンバ21に接続された中空筒状の構造部材であり、車両20の車幅方向に延設される。フロアパネル23はほぼ水平方向に展開される部材である。サイドメンバ21及びクロスメンバ22は、例えばハット型断面のレール部材をフロアパネル23の下面に溶接固定することで、フロアパネル23と一体に形成される。
タンク10の形状は、図1に示すように車両20の下面視でほぼ台形形状とされ、上底が前方,下底が後方に配置される。タンク10の周縁部は、複数のブラケット24を介して車体(サイドメンバ21,クロスメンバ22,フロアパネル23など)に取り付けられる。ここでは、三つのブラケット24によって形成される三角形の重心位置とタンク10の重心位置とが近接するように、それぞれのブラケット24の配設位置が設定されている。
タンク10の側方には、車両20に搭載されたエンジンの排気通路25が前後方向に配索される。図1に示す例では、タンク10の右側方に隣接するように、排気音を減少させるためのサイレンサーが配置されている。これらのタンク10及びサイレンサーは、後輪の車軸よりも後方において、車幅方向に並んで配置される。なお、路面からの跳ね石によるチッピング摩耗や泥水による汚損を防止すべく、タンク10の下方にカバー部材を配置してもよい。
図2は、タンク10の構造を模式的に示す図である。タンク10には、添加剤を補充するための補給用筒管13が接続されるとともに、大気開放弁2とレベリング弁5とが設けられる。補給用筒管13は、車両20の補給口14とタンク10とを連通接続する管である。本実施形態の補給口14は、車両20の左側面に設けられる燃料の給油口に隣接して配置される。また、大気開放弁2は、タンク10の内部圧力を大気圧近傍に維持するためのベント弁(ベンチレーション用バルブ)である。大気開放弁2は、タンク10の内部に貯留される添加剤や外部の水分に対する液密性を保ちつつ、タンク内圧と外気圧とを均衡させるように機能する。図2に示すように、大気開放弁2には大気開放管3が接続され、その先端側はフィルタ15を介して大気開放される。なお、タンク10は車両20のフロア下に配置されることから、タンク10の上端側に大気開放管3のみを接続して大気開放弁2を省略してもよい。
レベリング弁5は、添加剤の補充作業中に液面が所定の高さに達した場合に、タンク10のレベリング管6(通気路)を閉塞する弁体であり、補充される添加剤の上限液面を規定する機能を持つ。レベリング管6は、添加剤を補充する際に、レベリング弁5を介してタンク10を大気開放する管である。レベリング弁5は液面の高さに応じて(例えば、液面高さが所定高さ以上となったときに)レベリング管6を閉塞する。また、大気開放弁2は常時機能するものであるのに対し、レベリング弁5は添加剤の補充作業時(例えば、補給口14の開放中)にのみ機能する。
レベリング弁5の内部には、添加剤の液面に浮遊しうる比重の小さいフロート部材が内蔵され、液面が上昇したときにレベリング管6を閉塞するように封入される。添加剤の補充中にレベリング弁5が液没するまでタンク10の内部液面が上昇すると、レベリング管6が閉塞されて添加剤が補給用筒管13の内部に滞留する。これにより、ユーザは添加剤の貯留量が上限に達したことを補給用筒管13の内部液面で目視確認することができる。なお、レベリング弁5に内蔵されるフロート部材についても省略可能である。つまり、本実施形態のレベリング弁5は、実質的にフロート機能を持たないものであってもよい。したがって、レベリング管6のタンク10側の端部のことを「レベリング弁5」と呼んでもよい。
本実施形態のレベリング管6の先端(開放端16)は、図2に示すように、補給用筒管13と補給口14との接続箇所の近傍に接続される。また、レベリング弁5の位置は、タンク10の内部における補給用筒管13の出口よりも高い位置に設定される。なお、タンク10に貯留された添加剤は、車両20に搭載されるエンジンの作動状態に応じて、適宜のタイミングで尿素水ポンプ26によって吸い上げられ、尿素水配管27を通じて尿素水インジェクタ28へと供給される。尿素水インジェクタ28は、排気通路25上に介装されるNOx選択還元触媒の上流側に配置される。
図3に、タンク10の全体形状(大気開放弁2及びレベリング弁5との位置関係)を示す。大気開放弁2が取り付けられるタンク10の上面1には、下方に向かって凹んだ形状の凹部4が形成される。凹部4の形状は、逆円錐台状に窪んだ形状とされる。また、レベリング弁5は、凹部4の内側の底面に取り付けられる。上面視における凹部4の形状は円形であり、少なくともレベリング弁5が取り付け可能となる程度の大きさとされる。また、凹部4の深さは、レベリング弁5が上面1よりも下方に配置されうる深さに設定される。これにより、レベリング弁5の周囲が凹部4よりも高い部位(逆円錐台の錐面)によって囲まれた状態となり、レベリング弁5の部品保護性が向上する。
タンク10の凹部4よりも前方の外縁にかけての部位には、路面から跳ね上げられた雨水や泥水が凹部4の内側に残留しないように、溝状に凹設された溝部9が形成される。本実施形態では、溝部9の底が少なくとも凹部4の底と同じ高さになるように、あるいは図4(A)に示すように、タンク10の外縁に向かって下り勾配となるように形成される。ただし、雨水や泥水の進入量はわずかであると考えられることから、想定される進入量に応じて溝部9の溝幅,溝深さを設定すればよい。溝部9を設けることで、凹部4からの排水が促進され、レベリング弁5の汚損,腐食が防止される。
溝部9の延設方向は、車両20の前後方向に設定される。これにより、車両20の加減速に伴う慣性力よって、凹部4内の雨水や泥水が溝部9に沿って排出されやすくなる。なお、溝部9の形状は、凹設形状の代わりにトンネル形状としてもよい。また、レベリング弁5が取り付けられる凹部4の底面に勾配をつけることで、排水性を向上させてもよい。この場合、凹部4の底面の勾配は、溝部9に向かう下り勾配にすることが好ましい。つまり、凹部4の底面のうち、最も低い位置から溝部9を延設することが好ましい。
タンク10のうち、車両20の後方かつ排気通路25に近い右側部分には、上面1から上方に向かって膨設された拡張部7,8が設けられる。拡張部7,8は、タンク10の内部空間を拡張するために設けられた部位であり、車体傾斜による大気開放弁2の水没を抑制する機能を持つ。拡張部7,8を排気通路25寄りの位置に設定することで、排気通路25に対するタンク10の受熱面積が増大し、添加剤の粘度上昇や凍結が抑制される。拡張部7,8の高さは少なくとも大気開放管3の下端よりも高い位置に設定され、好ましくは大気開放弁2の上端よりも高い位置に設定される。拡張部7,8を大気開放管3の下端よりも高くすれば、大気開放管3の下端を拡張部7,8で支持することが可能となる。また、拡張部7,8を大気開放弁2の上端よりも高くすれば、大気開放弁2の部品保護性が向上する。
拡張部7,8のうち、大気開放弁2の直後方に位置する拡張部8には、大気開放管3の周面を取り囲むように溝状に凹設された第一収納部11が設けられる。第一収納部11の内側の形状は、図4(B)に示すように、大気開放管3の周面をなす円筒面のうち下半分の半筒面に対して面接触する形状に形成される。また、第一収納部11は、大気開放管3の延在方向(前後方向)に沿って延設され、大気開放管3をその長手方向に沿って支持するように機能する。これにより、大気開放管3の取り付け状態が安定化するほか、車体振動による繰り返し荷重が大気開放弁2と大気開放管3との接続箇所に作用しにくくなり、大気開放弁2及び大気開放管3の部品保護性が向上する。
同様に、凹部4の左側には、レベリング管6の周面を取り囲むように溝状に凹設された第二収納部12が設けられる。第二収納部12の内側の形状は、図4(C)に示すように、レベリング管6の周面をなす円筒面のうち下半分の半筒面に対して面接触する形状に形成される。また、第二収納部12は、レベリング管6の延在方向に沿って延設され、レベリング管6をその長手方向に沿って支持するように機能する。これにより、レベリング管6の取り付け状態が安定化するほか、車体振動による繰り返し荷重がレベリング弁5とレベリング管6との接続箇所に作用しにくくなり、レベリング弁5及びレベリング管6の部品保護性が向上する。なお、上記の溝部9と同様に、凹部4からの排水機能を第二収納部12に負担させてもよい。この場合、第二収納部12の底を凹部4の底と同じ高さとし、あるいは凹部4から外縁に向かう下り勾配とすればよい。
レベリング管6及び補給用筒管13の配索位置は、車両20のサイドメンバ21の下端よりも下方に設定される。また、レベリング管6の配索形状は、レベリング弁5から開放端16に向かって水平又は上昇する勾配とされる。本実施形態では、レベリング管6がレベリング弁5から斜め後方左側に向かってほぼ水平延設され、サイドメンバ21の下をくぐった後に上方に向かって延設される。つまり、レベリング管6は、開放端16からレベリング弁5に至るすべての経路で、上り勾配にならない配索形状とされる。補給用筒管13についても同様であり、補給口14からタンク10に至るすべての経路で、上り勾配にならない配索形状とされる。これにより、レベリング管6及び補給用筒管13の内部における添加剤の残留(液だまり)が確実に防止される。
タンク10のうち、車両20の前方かつ排気通路25から遠い左側部分には、上面視でタンク10の角を斜めに切り欠いた形状の切欠部17が設けられる。切欠部17の表面は、車両20の斜め左側前方を向いた傾斜面となる。切欠部17を排気通路25から遠い一側に設けることで、排気通路25の熱が伝達されにくい部分のタンク容積が削減され、添加剤の粘度上昇や凍結が抑制される。また、排気通路25から離れた一側に傾斜面を設けることで、排気通路25によって熱せられた外気の流路がタンク10の左側へと偏りやすくなり、添加剤の融解や昇温が促進される。
[2.作用,効果]
[1]タンク10の上面1に凹設された凹部4の内側にレベリング弁5を配置するという簡素な構成で、車体傾斜の大小に関わらず、大気開放弁2が機能しうる上限液面をレベリング弁5で設定することができ、添加剤の容量を確保することができる。また、タンク10の上面1がレベリング弁5の周囲で隆起した形状となることから、タンク10の内部容量を増大させることができ、車体傾斜による大気開放弁2の液没を抑制することができる。さらに、タンク10の内部までレベリング管6を延長する必要がないため、レベリング管6の振動による異音の発生や疲労破損の発生を抑制することができ、タンク10の保護性を向上させることができる。
[2]拡張部7,8を排気通路25寄りの位置に設定することで、添加剤の粘度上昇や凍結を抑制することができる。また、大気開放弁2の周囲に拡張部7,8を配置することで、大気開放弁2の部品保護性を向上させることができる。
[3]大気開放管3を第一収納部11で支持することで、大気開放管3の取り付け状態を安定化することができ、大気開放管3の保護性を向上させることができる。また、大気開放弁2,大気開放管3のそれぞれがタンク10に対して固定,支持されるため、大気開放弁2と大気開放管3との接続箇所に作用しうる負荷を軽減することができる。したがって、大気開放弁2及び大気開放管3の部品保護性を向上させることができる。
[4]排気通路25から遠い側の前方に切欠部17を設けることで、排気通路25によって熱せられた外気を切欠部17へと積極的に流通させることができ、添加剤の粘度上昇や凍結を抑制することができる。したがって、添加剤の固着や凍結によるタンク10の変形や破損を防止することができ、タンク10の保護性を向上させることができる。
[5]レベリング管6を第二収納部12で支持することで、レベリング管6の取り付け状態を安定化することができ、レベリング管6の保護性を向上させることができる。また、レベリング弁5,レベリング管6のそれぞれがタンク10に対して固定,支持されるため、レベリング弁5とレベリング管6との接続箇所に作用しうる負荷を軽減することができる。したがって、レベリング弁5及びレベリング管6の部品保護性を向上させることができる。
[6]レベリング管6をサイドメンバ21の下端よりも下方に配索することで、例えばサイドメンバ21を避けるために上下方向にレベリング管6を移動させる必要がなくなり、レイアウトの自由度を高めることができる。また、上下方向についての屈曲部分が減少することから、レベリング管6の管壁における応力分布が過度に集中するような箇所を減少させやすくすることができる。したがって、レベリング管6の保護性を向上させることができる。
[7]レベリング管6の配索形状を開放端16からレベリング弁5に至るすべての経路で上り勾配にならない形状とすることで、レベリング管6の内部における添加剤の残留(液だまり)を防止することができる。これにより、例えば残留添加剤の変質によるレベリング管6の劣化を防止することができる。また、補給用筒管13についても同様であり、補給用筒管13の内部における添加剤の残留を防止することができる。
[8]凹部4からタンク10の外縁に向かう溝部9を設けることで、泥はね水を凹部4にたまりにくくすることができる。これにより、泥はね水によるレベリング弁5の汚損や腐食を防止することができ、レベリング弁5の保護性を高めることができる。
[9]また、溝部9の底を凹部4の底と同じ高さになるように形成し、あるいは、凹部4から外縁に向かう下り勾配に形成すれば、凹部4からの排水性を向上させることができ、レベリング弁5の保護性を向上させることができる。
[10]さらに、溝部9の延在方向を車両20の前後方向にすることで、車両20の加減速によって生じる慣性力を利用して、凹部4からの排水性を向上させることができ、レベリング弁5の保護性をさらに向上させることができる。
[3.変形例]
上述の実施形態では、尿素SCRシステムのタンク10について詳述したが、タンク10に貯留される添加剤の種類は尿素水に限定されない。NOx選択還元触媒を利用した排気浄化システムにおいては、尿素の代わりにアンモニアを使用することがある。したがって、アンモニア水溶液を貯留する添加剤容器として、上記のタンク10を用いることができる。また、DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)を利用した排気浄化システムにおいては、PM(パティキュレート・マター)の燃焼を促進するために、排気管内に炭化水素(HC,未燃燃料)を噴射することがある。この場合、燃料を貯留する添加剤容器として、上記のタンク10を用いることもできる。
1 上面
2 大気開放弁
3 大気開放管
4 凹部
5 レベリング弁
6 レベリング管
7 拡張部
8 拡張部
9 溝部
10 タンク(添加剤容器)
11 第一収納部
12 第二収納部
13 補給用筒管
14 補給口
15 フィルタ
16 開放端
17 切欠部
20 車両
21 サイドメンバ
22 クロスメンバ
23 フロアパネル
24 ブラケット
25 排気通路
26 尿素水ポンプ
27 尿素水配管
28 尿素水インジェクタ

Claims (10)

  1. エンジンの排気を浄化する添加剤を貯留し、車両に搭載される添加剤容器において、
    大気開放弁が取り付けられる上面に凹設された凹部と、
    前記凹部の底面に取り付けられ、補充される添加剤の上限液面を規定するレベリング弁とを備える
    ことを特徴とする、添加剤容器。
  2. 前記車両の排気通路に近い側において前記上面から上方に向かって膨設された拡張部を備える
    ことを特徴とする、請求項1記載の添加剤容器。
  3. 一端が前記大気開放弁に接続され、他端が大気開放される大気開放管と、
    前記拡張部に溝状に凹設されて前記大気開放管を収納する第一収納部とを備える
    ことを特徴とする、請求項2記載の添加剤容器。
  4. 前記車両の排気通路から遠い側の前方を切り欠いてなる切欠部を備える
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の添加剤容器。
  5. 一端が前記レベリング弁に接続され、他端が前記添加剤を補充する際に大気開放されるレベリング管と、
    前記上面に溝状に凹設されて前記レベリング管を収納する第二収納部とを備える
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の添加剤容器。
  6. 前記レベリング管が、前記車両のサイドメンバの下端よりも下方に配索される
    ことを特徴とする、請求項5記載の添加剤容器。
  7. 前記レベリング管が、前記レベリング弁から開放端に向かって水平又は上昇する勾配で配索される
    ことを特徴とする、請求項5又は6記載の添加剤容器。
  8. 前記凹部から外縁に向かって溝状に凹設された溝部を備える
    ことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の添加剤容器。
  9. 前記溝部が、前記凹部から前記外縁に向かう下り勾配の底を有する
    ことを特徴とする、請求項8記載の添加剤容器。
  10. 前記溝部が、前記車両の前後方向に延設される
    ことを特徴とする、請求項8又は9記載の添加剤容器。
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