JP2017179804A - 建具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
開口部に設置される枠体と、框組みしてなり枠体に対して開閉自在に支持される障子と、少なくとも障子の吊元側に設けられる引寄手段とを備え、引寄手段は、枠体の内周面若しくは障子の外周面に設けられるローラ部材と、障子の外周面若しくは枠体の内周面に設けられる引寄部材とを有し、引寄部材は、見込み方向略中央位置に見付け方向に凹む引寄凹部を有しており、ローラ部材は、上下方向に回転軸を有し、障子の閉鎖状態において引寄部材の引寄凹部の底に位置するローラ体を有している。
【選択図】図4
Description
また、施工時には框組みした障子を枠体に納めて現場に搬送するなどしているが、縦框材が長尺のために框体にガラス板が嵌め込まれるまでの間に長尺の縦框材が外周方向にはらんでしまい、枠体内で変形したり破損する可能性があった。
本発明の実施形態に係る建具を、図面を用いて説明する。
本発明の実施形態に係る建具は、図1(a)に示されるように、上枠11,下枠12及び左右の縦枠13,14を四周に組んでなり建物の開口部に配置される枠体1と、上框21,下框22及び左右の縦框23,24を四周に組んで内周にガラス等パネルを装着してなり枠体1に開閉自在に支持される障子2とを有している。
そして、建具は、左縦框23を吊元側框として右縦框24が室外側に開放するものであり、横寸法に比べて縦寸法が比較的大きい縦に長い縦すべり出し窓として構成されている。
下枠12は、建物開口部に固定され枠体1の内周面を形成するとともに室外側下方に中空の水切り部を有する下枠本体部12aと、下枠本体部12aの室内側に立ち上がる中空構造の立上壁12bとを有しており、立上壁12bの室外側面の上方位置には障子2の下框22の室内側見付面に当接する気密材s1が取り付けられている。
障子2を構成する下框22は、障子2の中空構造を備え下方外周面を形成する下框本体部22aと、下框本体部22aの室内側内周面より内周方向に延設されてパネル間口を形成する室内側間口壁22bと、下框本体部22aの室外側内周面より内周方向に延設されてパネル間口を形成する室外側間口壁22cと、下框本体部22aの室外側外周面より下方に延設される下框外壁部22dとから構成されている。
左、右縦框23,24の左、右縦框外壁部231c,241cの外周端部には外周方向に左、右縦枠13,14に当接するヒレ片を有する気密材s3が取り付けられている。
そして、図3に示す本実施形態に係る縦すべり出し窓においては、吊元側(左)縦枠13及吊元側(左)縦框23との間に、障子2を枠体1に引き寄せる引寄手段5が設けられるとともに、戸先側(右)縦枠14と戸先側(右)縦框24との間にも、同様に引寄手段5が設けられており、障子2の閉鎖時に、障子2を枠体1に引き寄せて、気密材s1による障子2と枠体1との間の気密をより確実にしている。
なお、引寄手段5は、少なくとも吊元側の縦枠と縦框との間に設けられていればよく、必ずしも左右両側の縦枠、縦框間に設けられていなくてもよい。
本実施形態に係る縦すべり出し窓の引寄手段5について、吊元側(左)縦枠13と吊元側(左)縦框23との間に設けられた引寄手段5を用いて、図面を参考にして説明する。なお、戸先側の縦枠と縦框との間に設けられる引寄手段5の構成は、吊元側の縦枠と縦框との間に設けられる引寄手段5の構成と略同様である。
引寄手段5は、図4(a)に示すように、枠体1の左縦枠13の内周面に固定されるローラ部材51と、障子2の左縦框23の外周面であって、ローラ部材51と対向する位置に固定される引寄部材52とにより構成されている。
取付基材511は、左縦枠13の内周面に固定するための取付部511aと、取付部511aに所定間隔で立設される2つの支持壁511b,511bとから形成されており、取付部511aにはネジ等の固定手段によって左縦枠13の内周面に固定するための長ネジ孔511c,511cが設けられているとともに、支持壁511b,511bには軸体513が挿入される支持孔511d,511dが形成されている。
ローラ体512は、2つの支持壁511b,511bの間隔と略同寸法の長さを有しており長さ方向に軸体513が回転自在に挿通される挿通孔が形成されている。
そして、ローラ部材51は、支持壁511b,511bの間に配置されたローラ体512を支持壁511b,511bの支持孔511d,511dに挿入される軸体513によって回転自在に支持することによって形成されており、図4(a)に示すように、ローラ体512の回転軸が上下方向となるように、左縦枠13の内周面に長ネジ孔511c,511cを介してネジ等の固定手段b1,b1により固定される。
矩形ブロック状の引寄部52aの表面には、略中央に長さ方向に沿って引寄凹部52cが曲面により形成されており、引寄凹部52cの少なくとも幅方向一方側には引寄凹部52cの曲面に連続するように引寄凸部52dが曲面により形成されている。
そして、図4(b)に示すように、引寄部材52は、障子2の左縦框23に対して引寄凸部52dが室内側となるように長さ方向を上下にして配置され、取付部52b,52bに形成されたビス孔52e,52eを介してビス等の固定手段b2により固定されることで、引寄凹部52cが内周方向(見付け方向)に凹むように左縦框23の内周面に配置される。
この状態から、さらに障子2を閉鎖すると、図6(b)に示すように、引寄凸部52dがローラ部材51のローラ体512を乗り越えて、引寄凹部52cを形成する斜面によりローラ体512が引寄凹部52cの底に収まるように障子2を室内側に引き寄せることができる。
そして、引寄凹部52cの底に収まったローラ体512は、引寄凹部52cを形成する両側の斜面により見込み方向への移動が抑制されるとともに、引寄凹部52cは曲面で形成されていることにより、底に収まったローラ体512は引寄凹部52cと面接触することになるので、ローラ体51が引寄凹部52cに収まった状態で安定し左縦框23を枠体1に設けた気密材s1に対して適度な力による押しつけ状態を維持することができる。
また、ローラ体512が引寄凹部52cの底に安定した状態で収まることにより、枠体1内に配置した障子2の左縦框23が外周側に変形することを防止することができ、建具の施工時で障子2にガラス板が装着されていない場合などには、障子2の左、右縦框23,24のはらみを抑制して施工を確実に行うことができる。
本実施形態に係る縦すべり出し窓の負圧受け手段6について、図面を参考にして説明する。
負圧受け手段6は、図7(a)に示すように、枠体1の左縦枠13の内周面に固定される枠側受け部材61と、障子2の左縦框23の外周面であって、枠側受け部材61と対向する位置に固定される框側受け部材62とにより構成されている。
枠側受け部材61は、図8(a)乃至(c)に示すように、スチール等の金属製材料からなり左縦枠13の内周面に取り付けられる取付板部61aと、取付板部61aの一側端を略直角に折り曲げてなる負圧受け板部61bとから形成されており、取付板部61aにはネジ等の固定手段b3によって左縦枠13の内周面に固定するための長ネジ孔61c,61cが設けられている。
そして、図7(a)に示すように、枠側受け部材61は、左縦枠13の外周面に対して負圧受け板部61bが室外側に配置されるように取付板部61aを当接させ長ネジ孔61c,61cを介して見込み方向に位置調節されて、ネジ等の固定手段b3によって取り付けられている。
そして、図7(a)に示すように、框側受け部材62は、障子2の左縦框23に対して、負圧受け板部62bが枠側受け部材61の負圧受け板部61bの室内側に所定の間隔dを空けて配置されるように取付板部62aを当接させネジ孔62c,62cを介してネジ等の固定手段b4によって取り付けられる。
さらに、負圧がかかると、図9(b)における矢印Aで示すように、障子2の左縦框23は回転する方向に力を受けるが、図9(b)に示すように、左縦枠13に取り付けた枠側受け部材61の負圧受け板部61bの先端部分が障子2の左縦框23に取り付けた框側受け部材62に接触することで左縦框23の回転を防止して障子2の変形を防止することができる。
そして、ローラ体512と引寄部材52は合成樹脂で形成されたなめらかな曲面形状をしていることから摩擦抵抗が少なく、負圧により引寄突部52dがローラ体512を乗り越える位置まで変形しても、負圧が弱まると、障子2の復元力により、ローラ体512を伝って引寄凸部52dは負圧により引っ張られるまえに配置されていた引寄凹部52cの底に収まる位置まで戻ることができる。
図3に示す実施形態に係る縦すべり窓においては、引寄手段5が障子2の左右両側に設けられており、障子2を確実に枠体1に引き寄せて気密材s1による気密を維持することができるが、障子2の戸先(右)側には障子2を閉鎖するためのロック手段(図示はない。)等が設けられていることがあり、ロック手段等によるロック作用によって障子2をある程度引き寄せることができるので、必ずしも引寄手段5を設ける必要はない。
しかしながら、障子2の戸先側に本願発明の実施形態に係る引寄手段5が存在しないことによって、枠体1内に配置した障子2の両縦框の外周側への変形を防止することができず、建具の施工時で障子2にガラス板が装着されていない場合などに、障子2の左、右縦框23,24のはらみを抑制することができない。
そのような場合には、図10に示すように、戸先側の右縦框24と右縦枠14との間に、セッティングブロック8を配置することによって、障子2の左、右縦框23,24のはらみを抑制することができる。
すなわち、図10に示す実施形態においても、障子2の吊元側に配置された引寄手段5は、建具の施工時には障子2のはらみ防止手段として機能し、建具を施工した後の使用時には、障子2の引寄手段として機能することは、図3に示す実施形態と同じである。
そして、障子の閉鎖時に外周側から内周側への押さえつけることができるので、障子の使用時のみならず、障子にガラス板を装着する前の施工時においても、障子の縦框のはらみを押さえつけることができ、施工時の障子の変形や破損を防止することができ、施工性を向上させることができる。
なお、本発明に係る建具においては、引寄手段のローラ部材と引寄部材の配置関係は、必ずしもローラ部材を枠側に配置して引寄部材を框側に配置するものに限定されるものではなく、引寄部材をその引寄凹部が外周方向(見付け方向)に凹むように枠側に配置するとともにローラ部材を框側に配置することによって構成することも可能である。
11 :上枠
11a :上枠本体部
11b :室内側垂下壁部
11c :上気密材取付部
12 :下枠
12a :下枠本体部
12b :立上壁
13 :左縦枠
13a :縦枠本体部
13b :右内壁部
14 :右縦枠
14a :縦枠本体部
14b :右内壁部
2 :障子
21 :上框
211 :上框本体
211a :上框本体部
211b :室外側間口壁
211c :上框室外壁部
212 :押縁
22 :下框
22a :下框本体部
22b :室内側間口壁
22c :室外側間口壁
22d :下框外壁部
23 :左縦框
231 :右縦框本体
231a :右縦框本体部
231b :室外側間口壁
231c :右縦框外壁部
232 :押縁
24 :右縦框
241 :右縦框本体
241a :右縦框本体部
241b :室外側間口壁
241c :右縦框外壁部
242 :押縁
5 :引寄手段
51 :ローラ部材
511 :取付基材
511a :取付部
511b :支持壁
511c :長ネジ孔
511d :支持孔
512 :ローラ体
513 :軸体
52 :引寄部材
52a :引寄部
52b :取付部
52c :引寄凹部
52d :引寄凸部
52e :ネジ孔
6 :負圧受け手段
61 :枠側受け部材
61a :取付板部
61b :負圧受け板部
61c :長ネジ孔
62 :框側受け部材
62a :取付板部
62b :負圧受け板部
62c :ネジ孔
7 :ハンドル
8 :セッティングブロック
Claims (1)
- 開口部に設置される枠体と、框組みしてなり枠体に対して開閉自在に支持される障子と、少なくとも障子の吊元側に設けられる引寄手段とを備え、
引寄手段は、枠体の内周面若しくは障子の外周面に設けられるローラ部材と、障子の外周面若しくは枠体の内周面に設けられる引寄部材とを有し、
引寄部材は、見込み方向略中央位置に見付け方向に凹む引寄凹部を有しており、
ローラ部材は、上下方向に回転軸を有し、障子の閉鎖状態において引寄部材の引寄凹部の底に位置するローラ体を有している
ことを特徴とする建具。
Priority Applications (1)
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Cited By (1)
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JP2019178515A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 株式会社Lixil | 辷り出し窓 |
-
2016
- 2016-03-29 JP JP2016066691A patent/JP6669555B2/ja active Active
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019178515A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 株式会社Lixil | 辷り出し窓 |
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