JP2017178439A - アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容する容器、アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体の保存方法、及びアルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器 - Google Patents

アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容する容器、アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体の保存方法、及びアルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器 Download PDF

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【課題】アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を保存しても容器収縮を小さく抑えることのできる容器、当該容器を用いたアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体の保存方法、及びアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を当該容器に収容してなるアルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器、を提供する。【解決手段】アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容する容器であって、ポリエステル樹脂(A)90〜99.5質量部と、ポリアミド樹脂(B)0.5〜10質量部とを含有する(ポリエステル樹脂(A)と、ポリアミド樹脂(B)との合計を100質量部とする)樹脂組成物からなる容器、当該容器にアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容するアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体の保存方法、及びアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を当該容器に収容してなるアルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器。【選択図】なし

Description

本発明は、アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容する容器、アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体の保存方法、及びアルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器に関する。
芳香族ジカルボン酸化合物と脂肪族ジオール化合物をモノマーとして使用して得られるポリマー、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)等に代表されるポリエステルは、透明性、機械的性能、溶融安定性、リサイクル性等に優れるという特長を有することから、現在フィルム、シート、中空容器等の各種包装材料に広く利用されている。しかしながら、ポリエステルは酸素、炭酸ガス等に対するバリア性、耐薬品性、保香性の点で必ずしも十分ではないため、ポリエステルからなる包装容器の利用範囲には制限があった。
ポリエステルのバリア性を簡易的に改善する手段として、高いバリア性を有する熱可塑性樹脂をポリエステル樹脂に溶融混合する方法が挙げられる。そのような高いバリア性を有する樹脂の一つとしてはエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂が挙げられるが、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂は、その分子構造の特徴からポリエステルとの相溶性に乏しく、両樹脂を混合してなる樹脂組成物は白濁し、ポリエステルの特徴である透明性を損なう欠点があった。またエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂はポリエステルの中でも最も汎用的に利用されるポリエチレンテレフタレートに適した加工温度に曝されると急激に劣化し、ゲルやコゲ等の異物を生じることがあり、それが製品に混入して製品の外観や歩留まりを悪化させる要因となることがあった。さらにはその異物を装置内部から除去するために、生産機の分解清掃を頻度高く行う必要があり、工業的に実施するには大きな問題があった。
エチレン−ビニルアルコール共重合体以外のバリア性樹脂としては、ナイロン6,ナイロン66等に代表されるポリアミドが挙げられるが、とりわけメタキシリレンジアミンを主成分とするジアミン成分とアジピン酸を主成分とするジカルボン酸成分とを重合して得られるポリメタキシリレンアジパミド(以下、「N−MXD6」と略する場合がある)は特にバリア性に優れるポリアミドであり、ポリエステルの中でも特に広く利用されているポリエチレンテレフタレートとガラス転移温度、融点、結晶性が近似していることから、ポリエステルの加工性を損なうことがない。このことから、ポリエステルのバリア性を改善するための材料として、ポリメタキシリレンアジパミドは非常に適した樹脂であるといえる(例えば、特許文献1及び2)。
特開2011−37989号公報 特開2011−132394号公報
特許文献1及び2では、ポリエステル容器のバリア性能が低いという問題に着目し、それを改善することを課題としている。しかしながら、本発明者らは、特定の内容物、具体的にはアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体、を密封保存した場合に容器が収縮するという新たな問題を見出した。特に、内容物を充填した容器の保管温度を上げると、室温での保管と比べて、容器の収縮がより顕著に発生することが懸念される。容器が収縮すると容器の耐久性や保存性能に悪影響を与える可能性があり、また、外観が悪くなることも懸念される。
本発明はこの新たな問題点に鑑みてなされたものであり、アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を保存しても容器収縮を小さく抑えることのできる容器、当該容器を用いたアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体の保存方法、及びアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を当該容器に収容してなるアルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器、を提供することを課題とする。
本発明は、以下のアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容する容器、アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体の保存方法、及びアルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器を提供する。
<1>
アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容する容器であって、
ポリエステル樹脂(A)90〜99.5質量部と、ポリアミド樹脂(B)0.5〜10質量部とを含有する(ポリエステル樹脂(A)と、ポリアミド樹脂(B)との合計を100質量部とする)樹脂組成物からなる容器。
<2>
アルキレングリコールアルキルエーテルがジエチレングリコールジアルキルエーテルである、<1>に記載の容器。
<3>
ポリアミド樹脂(B)が、メタキシリレンジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位及びイソフタル酸単位を合計で70モル%以上含み、かつα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位とイソフタル酸単位のモル比率が30:70〜100:0であるジカルボン酸単位と、を含む、ポリアミドである<1>又は<2>に記載の容器。
<4>
容器胴部の平均厚みが0.2mm以上である、<1>〜<3>のいずれかに記載の容器。
<5>
下記式(i)で表される容積変化率が8%未満である、<1>〜<4>のいずれかに記載の容器。
(A−B)/A×100 ・・・式(i)
(Aはアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容する前の容器の容積を表し、Bはアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容した容器を60℃の雰囲気下で72時間保管した後の容器の容積を表す。)
<6>
アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体の保存方法であって、
ポリエステル樹脂(A)90〜99.5質量部と、ポリアミド樹脂(B)0.5〜10質量部とを含有する(ポリエステル樹脂(A)と、ポリアミド樹脂(B)との合計を100質量部とする)樹脂組成物からなる容器に、前記液体を収容する、保存方法。
<7>
アルキレングリコールアルキルエーテルがジエチレングリコールジアルキルエーテルである、<6>に記載の保存方法。
<8>
ポリアミド樹脂(B)が、メタキシリレンジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位及びイソフタル酸単位を合計で70モル%以上含み、かつα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位とイソフタル酸単位のモル比率が30:70〜100:0であるジカルボン酸単位と、を含む、ポリアミドである<6>又は<7>に記載の保存方法。
<9>
容器胴部の平均厚みが0.2mm以上である、<6>〜<8>のいずれかに記載の保存方法。
<10>
下記式(i)で表される容積変化率が8%未満である、<6>〜<9>のいずれかに記載の保存方法。
(A−B)/A×100 ・・・式(i)
(Aはアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容する前の容器の容積を表し、Bはアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容した容器を60℃の雰囲気下で72時間保管した後の容器の容積を表す。)
<11>
アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を容器に収容してなるアルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器であって、
該容器がポリエステル樹脂(A)90〜99.5質量部と、ポリアミド樹脂(B)0.5〜10質量部とを含有する(ポリエステル樹脂(A)と、ポリアミド樹脂(B)との合計を100質量部とする)樹脂組成物からなる、アルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器。
<12>
アルキレングリコールアルキルエーテルがジエチレングリコールジアルキルエーテルである、<11>に記載のアルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器。
<13>
ポリアミド樹脂(B)が、メタキシリレンジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位及びイソフタル酸単位を合計で70モル%以上含み、かつα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位とイソフタル酸単位のモル比率が30:70〜100:0であるジカルボン酸単位と、を含む、ポリアミドである<11>又は<12>に記載のアルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器。
<14>
容器胴部の平均厚みが0.2mm以上である、<11>〜<13>のいずれかに記載のアルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器。
<15>
下記式(i)で表される容積変化率が8%未満である、<11>〜<14>のいずれかに記載のアルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器。
(A−B)/A×100 ・・・式(i)
(Aはアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容する前の容器の容積を表し、Bはアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容した容器を60℃の雰囲気下で72時間保管した後の容器の容積を表す。)
本発明によれば、アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を容器に密封保存しても容器収縮を小さく抑えることができる。これにより、容器の耐久性や保存性能、また、その外観を安定的に維持することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
[樹脂組成物]
本発明に係る容器は、ポリエステル樹脂(A)及びポリアミド樹脂(B)を含有する樹脂組成物からなる。
以下、樹脂組成物に含有されるこれら各成分について詳細に説明する。
(ポリエステル樹脂(A))
ポリエステル樹脂(A)は、ジカルボン酸を含む多価カルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体から選ばれる一種又は二種以上とグリコールを含む多価アルコールから選ばれる一種又は二種以上とから成るもの、又はヒドロキシカルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体から成るもの、又は環状エステルから成るものをいう。
ジカルボン酸としては、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、テトラデカンジカルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、3−シクロブタンジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2,5−ノルボルナンジカルボン酸、ダイマー酸などに例示される飽和脂肪族ジカルボン酸又はこれらのエステル形成性誘導体、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸などに例示される不飽和脂肪族ジカルボン酸又はこれらのエステル形成性誘導体、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,3−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ビフェニルスルホンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルエーテルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸などに例示される芳香族ジカルボン酸又はこれらのエステル形成性誘導体、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、2−ナトリウムスルホテレフタル酸、5−リチウムスルホイソフタル酸、2−リチウムスルホテレフタル酸、5−カリウムスルホイソフタル酸、2−カリウムスルホテレフタル酸などに例示される金属スルホネート基含有芳香族ジカルボン酸又はそれらの低級アルキルエステル誘導体などが挙げられる。
上記のジカルボン酸のなかでも、特に、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸の使用が、得られるポリエステル樹脂の物理特性等の点で好ましく、必要に応じて他のジカルボン酸を共重合してもよい。
これらジカルボン酸以外の多価カルボン酸として、エタントリカルボン酸、プロパントリカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、トリメシン酸、3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、およびこれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。
グリコールとしてはエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジエタノール、1,10−デカメチレングリコール、1,12−ドデカンジオール、スピログリコール、ポリエチレングリコール、ポリトリメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどに例示される脂肪族グリコール、ヒドロキノン、4,4’−ジヒドロキシビスフェノ−ル、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン、1,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)エタン、ビスフェノールA、ビスフェノールC、2,5−ナフタレンジオール、これらのグリコールにエチレンオキシドが付加されたグリコール、などに例示される芳香族グリコールが挙げられる。
上記のグリコールのなかでも、特に、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールを主成分として使用することが好適である。これらグリコール以外の多価アルコールとして、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセロール、ヘキサントリオールなどが挙げられる。ヒドロキシカルボン酸としては、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、ヒドロキシ酢酸、3−ヒドロキシ酪酸、p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸、4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸、又はこれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。
環状エステルとしては、ε−カプロラクトン、β−プロピオラクトン、β−メチル−β−プロピオラクトン、δ−バレロラクトン、グリコリド、ラクチドなどが挙げられる。
多価カルボン酸、ヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体としては、これらのアルキルエステル、酸クロライド、酸無水物などが例示される。
本発明で用いられるポリエステル樹脂(A)としては、主たる酸成分がテレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体もしくはナフタレンジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体であり、主たるグリコール成分がアルキレングリコールであるポリエステル樹脂が好ましい。
主たる酸成分がテレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体であるポリエステル樹脂とは、全酸成分に対してテレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体を合計して70モル%以上含有するポリエステル樹脂であることが好ましく、より好ましくは80モル%以上含有するポリエステル樹脂であり、さらに好ましくは90モル%以上含有するポリエステル樹脂である。主たる酸成分がナフタレンジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体であるポリエステル樹脂も同様に、ナフタレンジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体を合計して70モル%以上含有するポリエステル樹脂であることが好ましく、より好ましくは80モル%以上含有するポリエステル樹脂であり、さらに好ましくは90モル%以上含有するポリエステル樹脂である。
本発明で用いられるナフタレンジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体としては、上述のジカルボン酸類に例示した1,3−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、またはこれらのエステル形成性誘導体が好ましい。
主たるグリコール成分がアルキレングリコールであるポリエステル樹脂とは、全グリコール成分に対してアルキレングリコールを合計して70モル%以上含有するポリエステル樹脂であることが好ましく、より好ましくは80モル%以上含有するポリエステル樹脂であり、さらに好ましくは90モル%以上含有するポリエステル樹脂である。ここで言うアルキレングリコールは、分子鎖中に置換基や脂環構造を含んでいてもよい。
本発明に用いられるポリエステル樹脂(A)の好ましい一例は、主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートから構成されるポリエステル樹脂であり、より好ましくはエチレンテレフタレート単位を70モル%以上含む線状ポリエステル樹脂であり、さらに好ましくはエチレンテレフタレート単位を80モル%以上含む線状ポリエステル樹脂であり、特に好ましいのはエチレンテレフタレート単位を90モル%以上含む線状ポリエステル樹脂である。
また本発明に用いられるポリエステル樹脂(A)の好ましい他の一例は、主たる繰り返し単位がエチレン−2,6−ナフタレートから構成されるポリエステル樹脂であり、より好ましくはエチレン−2,6−ナフタレート単位を70モル%以上含む線状ポリエステル樹脂であり、さらに好ましくはエチレン−2,6−ナフタレート単位を80モル%以上含む線状ポリエステル樹脂であり、特に好ましいのは、エチレン−2,6−ナフタレート単位を90モル%以上含む線状ポリエステル樹脂である。
また本発明に用いられるポリエステル樹脂(A)の好ましいその他の例としては、プロピレンテレフタレート単位を70モル%以上含む線状ポリエステル樹脂、プロピレンナフタレート単位を70モル%以上含む線状ポリエステル樹脂、1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート単位を70モル%以上含む線状ポリエステル樹脂、ブチレンナフタレート単位を70モル%以上含む線状ポリエステル樹脂、またはブチレンテレフタレート単位を70モル%以上含む線状ポリエステル樹脂である。
特にポリエステル樹脂全体の組成として、テレフタル酸/イソフタル酸//エチレングリコールの組み合わせ、テレフタル酸//エチレングリコール/1,4−シクロヘキサンジメタノールの組み合わせ、テレフタル酸//エチレングリコール/ネオペンチルグリコールの組み合わせは透明性と成形性を両立する上で好ましい。なお、当然ではあるが、エステル化(エステル交換)反応、重縮合反応中に、エチレングリコールの二量化により生じるジエチレングリコールを少量含んでもよいことは言うまでも無い。成形体が良好な物性を保つためには、ポリエステル樹脂中のジエチレングリコール単位の割合は、極力低いことが好ましい。ジエチレングリコール由来の構成単位の割合は、ポリエステル樹脂(A)の全構成単位に対して、好ましくは3モル%以下、より好ましくは2モル%以下であり、更に好ましくは1モル%以下である。
また本発明に用いられるポリエステル樹脂の好ましいその他の例としては、グリコール酸やグリコール酸メチルの重縮合もしくは、グリコリドの開環重縮合にて得られるポリグリコール酸が挙げられる。このポリグリコール酸には、ラクチド等などの他成分を共重合しても構わない。
また、ポリエステル樹脂(A)は、再生ポリエステル樹脂、或いは使用済みポリエステル又は工業リサイクル済みポリエステルに由来する材料(例えばポリエステルモノマー、触媒及びオリゴマー)を含んでもよい。
なお、ポリエステル樹脂(A)は、1種単独で使用してもよいし、2種以上の樹脂を併用してもよい。
ポリエステル樹脂(A)の固有粘度は、特に制限はないが、好ましくは0.5〜2.0dl/g、より好ましくは0.6〜1.5dl/gである。固有粘度が0.5dl/g以上であるとポリエステル樹脂の分子量が充分に高いために、成形体は構造物として必要な機械的性質を発現することができる。
なお、固有粘度は、フェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン(=6/4質量比)混合溶媒に、測定対象のポリエステル樹脂を溶解して0.2、0.4、0.6g/dL溶液を調製し、25℃にて自動粘度測定装置(マルバーン製、Viscotek)により固有粘度を測定したものである。
ポリエステル樹脂(A)の製造には、公知の方法である直接エステル化法やエステル交換法を適用することができる。ポリエステル樹脂(A)の製造時に使用する重縮合触媒としては、公知の三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等のアンチモン化合物、酸化ゲルマニウム等のゲルマニウム化合物、塩化アルミニウム等のアルミニウム化合物等が例示できるが、これらに限定されない。また、他の製造方法として、長い滞留時間及び/又は高温押出のような方法で、異なる種のポリエステル樹脂をエステル交換する方法が挙げられる。
(ポリアミド樹脂(B))
本発明に用いられるポリアミド樹脂(B)としては、具体的には、メタキシリレン基含有ポリアミド、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン666、ナイロン610、ナイロン11、ナイロン12等が挙げられる。これらの中では、メタキシリレン基含有ポリアミド、ナイロン6、ナイロン666等が好ましく、バリア性能やアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を容器に密封保存したときに容器の収縮を抑制する性能(以後、単に“収縮抑制性能”とも呼ぶこともある)を向上させやすい観点等から、メタキシリレン基含有ポリアミドが特に好ましい。
メタキシリレン基含有ポリアミドは、ジアミン単位及びジカルボン酸単位を含み、そのジアミン単位がメタキシリレンジアミンに由来する単位(メタキシリレンジアミン単位)を有するものである。メタキシリレン基含有ポリアミドを構成するジアミン単位は、バリア性、耐薬品性や収縮抑制性能の観点から、メタキシリレンジアミン単位を好ましくは70モル%以上、より好ましくは80モル%以上、更に好ましくは90モル%以上含む。
メタキシリレン基含有ポリアミドにおいて、メタキシリレンジアミン単位以外のジアミン単位を構成しうる化合物としては、パラキシリレンジアミン等の芳香環を有するジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン等の脂環式構造を有するジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、ポリオキシアルキレンアミン、ポリエーテルジアミン等の脂肪族ジアミンが例示できるが、これらに限定されるものではない。
メタキシリレン基含有ポリアミドを構成するジカルボン酸単位は、結晶性の観点から、α,ω−脂肪族ジカルボン酸単位を好ましくは50モル%以上、より好ましくは60モル%以上、更に好ましくは70モル%以上含む。
α,ω−脂肪族ジカルボン酸単位を構成する化合物としてはスベリン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン酸等が挙げられるが、バリア性、耐薬品性、収縮抑制性能及び結晶性の観点から、アジピン酸やセバシン酸が好ましく用いられる。
α,ω−脂肪族ジカルボン酸単位以外のジカルボン酸単位を構成しうる化合物としては、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸や1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、キシリレンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸等が例示できるが、これらに限定されるものではない。
これらの中でも、イソフタル酸や2,6−ナフタレンジカルボン酸は、メタキシリレン基含有ポリアミドの製造時における重縮合反応を阻害することなく、バリア性能、耐薬品性、収縮抑制性能に優れるポリアミドを容易に得ることができるので好ましい。メタキシリレン基含有ポリアミドがイソフタル酸及び/又は2,6−ナフタレンジカルボン酸に由来するジカルボン酸単位を有する場合、樹脂組成物中のメタキシリレン基含有ポリアミドの分散性及び容器のバリア性能、耐薬品性、収縮抑制性能の観点から、イソフタル酸及び/又は2,6−ナフタレンジカルボン酸に由来するジカルボン酸単位の含有量は、全ジカルボン酸単位の好ましくは30モル%以下、より好ましくは20モル%以下、さらに好ましくは15モル%以下である。
また前記のジアミン単位及びジカルボン酸単位以外にも、メタキシリレン基含有ポリアミドを構成する共重合体単位として、本発明の効果を損なわない範囲でε−カプロラクタムやラウロラクタム等のラクタム類、アミノカプロン酸、アミノウンデカン酸等の脂肪族アミノカルボン酸類、p−アミノメチル安息香酸のような芳香族アミノカルボン酸等の化合物を共重合単位として使用できる。メタキシリレン基含有ポリアミド中におけるこれら共重合体単位の比率は、好ましくは30モル%以下、より好ましくは20モル%以下、さらに好ましくは15モル%以下である。
メタキシリレン基含有ポリアミドは溶融重縮合法(溶融重合法)により製造される。例えばジアミンとジカルボン酸とからなるナイロン塩を水の存在下に、加圧下で昇温し、加えた水及び縮合水を除きながら溶融状態で重合させる方法がある。また、ジアミンを溶融状態のジカルボン酸に直接加えて、重縮合する方法によっても製造される。この場合、反応系を均一な液状状態に保つために、ジアミンをジカルボン酸に連続的に加え、その間、反応温度が生成するオリゴアミド及びポリアミドの融点よりも下回らないように反応系を昇温しつつ、重縮合が進められる。
メタキシリレン基含有ポリアミドの重縮合系内にはアミド化反応を促進する効果や、重縮合時の着色を防止する効果を得るために、リン原子含有化合物を添加してもよい。
リン原子含有化合物としては、ジメチルホスフィン酸、フェニルメチルホスフィン酸、次亜リン酸、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸リチウム、次亜リン酸エチル、フェニル亜ホスホン酸、フェニル亜ホスホン酸ナトリウム、フェニル亜ホスホン酸カリウム、フェニル亜ホスホン酸リチウム、フェニル亜ホスホン酸エチル、フェニルホスホン酸、エチルホスホン酸、フェニルホスホン酸ナトリウム、フェニルホスホン酸カリウム、フェニルホスホン酸リチウム、フェニルホスホン酸ジエチル、エチルホスホン酸ナトリウム、エチルホスホン酸カリウム、亜リン酸、亜リン酸水素ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリフェニル、ピロ亜リン酸等が挙げられる。これらの中でも特に次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸リチウム等の次亜リン酸金属塩がアミド化反応を促進する効果が高く、かつ着色防止効果にも優れるため好ましく用いられ、特に次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カルシウムが好ましいが、本発明で使用できるリン原子含有化合物はこれらの化合物に限定されない。
メタキシリレン基含有ポリアミドの重縮合系内に添加するリン原子含有化合物の添加量は、重縮合中のメタキシリレン基含有ポリアミドの着色を防止する観点から、メタキシリレン基含有ポリアミド中のリン原子濃度換算で好ましくは1〜500ppm、より好ましくは5〜450ppm、さらに好ましくは10〜400ppmである。
メタキシリレン基含有ポリアミドの重縮合系内には、リン原子含有化合物と併用してアルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物を添加することが好ましい。重縮合中のメタキシリレン基含有ポリアミドの着色を防止するためにはリン原子含有化合物を十分な量存在させる必要があるが、アミド化反応速度を調整するためにもアルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物を共存させることが好ましい。
例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等のアルカリ金属/アルカリ土類金属の水酸化物や、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ルビジウム、酢酸セシウム、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸バリウム等のアルカリ金属/アルカリ土類金属の酢酸塩等が挙げられるが、これらの化合物に限定されることなく用いることができる。
メタキシリレン基含有ポリアミドの重縮合系内にアルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物を添加する場合、該化合物のモル数をリン原子含有化合物のモル数で除した値が、好ましくは0.5〜2.0、より好ましくは0.6〜1.8、さらに好ましくは0.7〜1.5である。アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物の添加量を上述の範囲とすることでリン原子含有化合物によるアミド化反応促進効果を得つつゲルの生成を抑制することが可能となる。
溶融重縮合で得られたメタキシリレン基含有ポリアミドは一旦取り出され、ペレット化される。得られたペレットは、乾燥したり、更に重合度を高めるために固相重合したりしてもよい。乾燥乃至固相重合で用いられる加熱装置としては、連続式の加熱乾燥装置やタンブルドライヤー、コニカルドライヤー、ロータリードライヤー等と称される回転ドラム式の加熱装置及びナウタミキサーと称される内部に回転翼を備えた円錐型の加熱装置が好適に使用できるが、これらに限定されることなく公知の方法、装置を使用することができる。特にポリアミドの固相重合を行う場合は、上述の装置の中で回転ドラム式の加熱装置が、系内を密閉化でき、かつ着色の原因となる酸素を除去した状態で重縮合を進めやすいことから好ましく用いられる。
本発明におけるポリアミド樹脂(B)の好適な一例としては、メタキシリレンジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位及びイソフタル酸単位を合計で70モル%以上含み、かつα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位とイソフタル酸単位のモル比率が30:70〜100:0であるジカルボン酸単位と、を含む、ポリアミド(B1)が挙げられる。上記のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位とイソフタル酸単位のモル比率は、50:50〜100:0であることがより好ましく、70:30〜100:0であることがさらに好ましい。
本発明におけるポリアミド樹脂(B)の好適な別の一例としては、メタキシリレンジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪酸ジカルボン酸単位及びイソフタル酸単位を合計で70モル%以上含み、かつ炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位とイソフタル酸単位のモル比率が30:70〜60:40であるジカルボン酸単位と、を含む、ポリアミド(B2)が挙げられる。
ジアミン単位は、メタキシリレンジアミン単位を、好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上、特に好ましくは95モル%以上、一層好ましくは98モル%以上、より一層好ましくは99モル%以上含む。
ジカルボン酸単位は、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪酸ジカルボン酸単位及びイソフタル酸単位を合計で、好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上、特に好ましくは95モル%以上、一層好ましくは98モル%以上、より一層好ましくは99モル%以上含む。
炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位とイソフタル酸単位のモル比率において、イソフタル酸の割合の下限値は、41モル%以上が好ましく、43モル%以上がより好ましく、45モル%以上がさらに好ましい。前記イソフタル酸の割合の上限値は、68モル%以下が好ましく、66モル%以下がより好ましい。
炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位とイソフタル酸単位のモル比率において、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸の割合の下限値は、32モル%以上が好ましく、34モル%以上がより好ましい。炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸の割合の上限値は、59モル%以下が好ましく、57モル%以下がより好ましく、55モル%以下がさらに好ましい。
ポリアミド(B2)の好ましい態様として、リン原子を20〜200質量ppmの割合で含み、カルシウム原子をリン原子:カルシウム原子のモル比が1:0.3〜0.7となる割合で含むことが好ましい。ポリアミド(B2)のリン原子濃度は、下限値は、22質量ppm以上が好ましく、50質量ppm以上であってもよく、さらには100質量ppm以上であってもよい。リン原子濃度の上限値は、190質量ppm以下が好ましく、180質量ppm以下がより好ましい。
リン原子:カルシウム原子のモル比は、1:0.4〜0.6となる割合がより好ましく、1:0.45〜0.55となる割合がさらに好ましく、1:0.48〜0.52であることが特に好ましい。
本発明で使用されるメタキシリレン基含有ポリアミドの水分率は、好ましくは0.001〜0.5質量%であり、より好ましくは0.005〜0.4質量%、さらに好ましくは0.01〜0.3質量%である。メタキシリレン基含有ポリアミドの水分率が0.5質量%以下とすることで、成形時に水分が気化して成形体中に気泡が発生したりすることが防止される。一方で、0.001質量%以上とすることで、メタキシリレン基含有ポリアミド製造時の乾燥時間を短くして着色や熱劣化を防止できる。
メタキシリレン基含有ポリアミドの重合度の指標としてはいくつかあるが、相対粘度が一般的に使われるものである。本発明に用いられるメタキシリレン基含有ポリアミドの相対粘度は透明性の観点から、1.5〜4.5であり、より好ましくは1.6〜4.2、さらに好ましくは1.8〜3.8である。
なお、ここで言う相対粘度は、ポリアミド0.2gを96%硫酸20mLに溶解し、キャノンフェンスケ型粘度計にて25℃で測定した落下時間(t)と、同様に測定した96%硫酸そのものの落下時間(t)の比であり、次式で示される。
相対粘度=t/t
メタキシリレン基含有ポリアミドの重合度の上記以外の指標として、溶融粘度が使われている。一般的に相対粘度と溶融粘度には相関関係があるが、メタキシリレン基含有ポリアミドが水分を多く含む場合、溶融時に加水分解が進行して溶融粘度が低下することがある。本発明に用いられるメタキシリレン基含有ポリアミドの溶融粘度は、水分率0.001〜0.5質量%の範囲においては、好ましくは100〜2000Pa・sであり、より好ましくは150〜1900Pa・s、さらに好ましくは200〜1800Pa・sである。
なお、ここで言う溶融粘度は、キャピラリーレオメーターにて、メタキシリレン基含有ポリアミドを260℃設定のバレル内で溶融させた後、直径1mm、長さ10mmのキャピラリーを剪断速度100sec−1で通過させた際の値である。
本発明で使用されるメタキシリレン基含有ポリアミドは、バリア性、収縮抑制性能、及び物性の観点から、陽電子消滅法により求められる自由体積が好ましくは0.045〜0.060nmであり、より好ましくは0.046〜0.059nm、さらに好ましくは0.047〜0.058nmである。メタキシリレン基含有ポリアミドの自由体積は、分子鎖の分岐や異物の存在により変動するが、上述の範囲とすることで各種化合物を透過しにくく、かつ物性が良好となる。また、メタキシリレン基含有ポリアミドの自由体積は、結晶化度によっても変動するが、ここで言う自由体積は、メタキシリレン基含有ポリアミドのDSC測定時の昇温結晶化発熱量が20〜40J/gの範囲にある状態での値である。
また、本発明で使用されるメタキシリレン基含有ポリアミドは、容器の外観及びバリア性の観点から、GPCで測定される数平均分子量1000以下の成分が、好ましくは2質量%以下、より好ましくは1.5質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下である。
(各材料の配合比率)
本発明の容器を形成する樹脂組成物は、ポリエステル樹脂(A)とポリアミド樹脂(B)との合計を100質量部としたとき、ポリエステル樹脂(A)を90〜99.5質量部と、ポリアミド樹脂(B)0.5〜10質量部とを含有する。
ポリエステル樹脂(A)の含有量は、ポリエステル樹脂(A)とポリアミド樹脂(B)との合計を100質量部としたとき、91質量部以上であることが好ましく、92質量部以上であることがより好ましく、93質量部以上であることが更に好ましく、99質量部以下であることが好ましく、98質量部以下であることがより好ましく、97質量部以下であることが更に好ましく、96質量部以下であることがより更に好ましく、95質量部以下であることが特に好ましい。
ポリアミド樹脂(B)の含有量は、ポリエステル樹脂(A)とポリアミド樹脂(B)との合計を100質量部としたとき、1質量部以上であることが好ましく、2質量部以上であることがより好ましく、3質量部以上であることが更に好ましく、4質量部以上であることがより更に好ましく、5質量部以上であることが特に好ましく、9質量部以下であることが好ましく、8質量部以下であることがより好ましく、7質量部以下であることが更に好ましい。
上述の範囲に各材料の配合比率を設定することによって、容器のバリア性能及び収縮抑制性能を効率的に高めることができ、かつ容器の透明性の低下を最小限にすることができる。
本発明の容器を形成する樹脂組成物は、上記ポリエステル樹脂(A)及びポリアミド樹脂(B)以外の成分を含有していてもよいが、ポリエステル樹脂(A)及びポリアミド樹脂(B)の合計量が、樹脂組成物全量の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、90質量%以上であることがより更に好ましい。
(その他の成分)
ポリエステル樹脂(A)及びポリアミド樹脂(B)以外の成分としては、末端反応剤、リサイクル助剤、遷移金属等が例示される。
〔末端反応剤〕
末端反応剤は、特開平11−80522号公報に記載されているように、ポリエステルやポリアミドの炭素鎖の末端にあるカルボキシ基と反応する性質を有し、カルボキシ末端と反応してこれを封止することにより、特に、ポリエステルの耐加水分解性を向上することが知られている。末端反応剤としては、ポリエステルやポリアミドの炭素鎖の末端にあるカルボキシ基(カルボキシ末端)を封止することが可能な化合物であれば任意のものを用いることができる。
本発明に使用する末端反応剤としては、ポリエステルの末端を封止するのみではなく、熱分解や加水分解などで生成する末端カルボン酸や酸性低分子化合物のカルボキシ基も封止することができるものが好ましい。更に、熱分解や加水分解などで生成する酸性低分子化合物中の水酸基末端も封止できる化合物であることが更に好ましい。
末端反応剤は、多官能のものであってもよく、単官能のものであってもよい。多官能の末端反応剤はポリエステルの主鎖が切断した際、溶融張力等の物性を維持できるという利点や、多官能の末端反応剤が分岐点となり溶融張力の向上が認められ、成形性(ネックインなど)が向上するという利点がある。また、単官能の末端反応剤は多官能タイプよりも分子量や立体障害が少ないため、速やかにポリエステルのカルボキシ末端と反応し、封止ができるという利点を有する。
このような末端反応剤としては、例えば、カルボジイミド化合物、イソシアネート化合物、エポキシド化合物、及びオキサゾリン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
カルボジイミド化合物は、分子中に1個以上のカルボジイミド基を有する化合物(ポリカルボジイミド化合物を含む)であり、このようなカルボジイミド化合物は、例えば、触媒として有機リン系化合物又は有機金属化合物を用いて、イソシアネート化合物を70℃以上の温度で、無溶媒又は不活性溶媒中で脱炭酸縮合反応させることにより合成することができる。
カルボジイミド化合物は単独で使用することもできるが、複数の化合物を混合して使用することもできる。
本発明においては、ポリカルボジイミド化合物を用いることが好ましく、その重合度は、下限が好ましくは2以上、より好ましくは4以上であり、上限が好ましくは40以下、より好ましくは30以下である。重合度が低いと、成形時にカルボジイミド化合物が揮散し効果が低くなる傾向がある。一方、重合度が大きすぎると組成物中における分散性が不十分となり、効率よく末端封止効果が得られないことがある。
工業的に入手可能なポリカルボジイミドとしては、例えば、カルボジライト(登録商標)HMV−8CA(日清紡ケミカル株式会社製)、カルボジライト(登録商標)LA−1(日清紡ケミカル株式会社製)、スタバクゾールP(ラインケミー社製)、スタバクゾールP100(ラインケミー社製)などが例示できる。
イソシアネート化合物としては、例えば、シクロヘキシルイソシアネート、n−ブチルイソシアネート、フェニルイソシアネート、2,6−ジイソプロピルフェニルイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、2,4,6−トリイソプロピルフェニルジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
エポキシド化合物としては、ブチルフェニルグリシジルエーテル、レゾルシングリシジルエーテル、ヒドロキノングリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、N−グリシジルフタルイミド、テレフタル酸ジグリシジルエステル、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及び/又はノボラック型エポキシ樹脂、エチレン−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
オキサゾリン化合物としては、2,2’−ビス(2−オキサゾリン)、1,3−フェニレン−ビス(2−オキサゾリン)、2,2’−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)、2,2’−p−フェニレンビス(2−オキサゾリン)等のビスオキサゾリンが例示される。また、オキサゾリン基含有ポリスチレン、オキサゾリン基含有アクリル系ポリマー、オキサゾリン基含有スチレン−アクリル系ポリマー等のオキサゾリン基含有ポリマーが例示される。工業的に入手可能なオキサゾリン基含有ポリマーとしては、例えば、エポクロス(登録商標)Kシリーズ、WSシリーズ、RPS(株式会社日本触媒製)が例示される。
この他、グリシジルエステル化合物、グリシジルアミン化合物、グリシジルイミド化合物、脂環式エポキシ化合物等のエポキシ化合物、オキサジン化合物なども、末端反応剤として挙げられる。
上記末端反応剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
本発明の容器を形成する樹脂組成物は、末端反応剤として、下記式(c1)で表されるスチレン単位及び下記式(c2)で表されるグリシジル(メタ)アクリレート単位を含むエポキシ官能性ポリマー(C)を含有してもよい。

(式中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基を表す。)
上記エポキシ官能性ポリマー(C)は、下記式(c1)で表されるスチレン単位、下記式(c2)で表されるグリシジル(メタ)アクリレート単位、及び下記式(c3)で表される(メタ)アクリレート単位を含むポリマーであることが好ましい。

(式中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基を表し、Rは炭素数1〜12のアルキル基を表す。)
前記式(c1)〜(c3)中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基を表すが、R〜Rがアルキル基の場合は炭素数が1〜12、好ましくは1〜6であり、直鎖状、分岐状又は環状であってもよい。該アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられ、メチル基が特に好ましい。
前記式(c1)中のR〜Rは、水素原子又はメチル基が好ましく、水素原子が特に好ましい。
前記式(c2)中のRは、水素原子又はメチル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
前記式(c3)中のRは、水素原子又はメチル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。また、Rは炭素数1〜12のアルキル基を表し、好ましくは炭素数1〜6であり、直鎖状、分岐状又は環状であってもよい。該アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられ、メチル基が特に好ましい。
これらの中でも、前記式(c1)中のR〜Rが水素原子である場合、前記式(c2)中のRがメチル基である場合、及び前記式(c3)中のRがメチル基である場合、該エポキシ官能性ポリマーを含む樹脂組成物からなる成形体は透明性に優れることから、特に好ましい。
エポキシ官能性ポリマー(C)中に含まれる、前記式(c1)で表されるスチレン単位の数x及び前記式(c2)で表されるグリシジル(メタ)アクリレート単位の数yは、それぞれ独立に1〜35であり、yは、透明性の観点から好ましくは2〜30、より好ましくは4〜25である。x+yは、好ましくは10〜70、より好ましくは15〜60である。
また、前記式(c3)で表される(メタ)アクリレート単位を有する場合、前記式(c1)で表されるスチレン単位の数x、前記式(c2)で表されるグリシジル(メタ)アクリレート単位の数y及び前記式(c3)で表される(メタ)アクリレート単位の数zは、それぞれ独立に1〜20であり、yは、透明性の観点から好ましくは2〜20、より好ましくは3〜10である。x+zは、好ましくは10より大きい。
各構成単位は任意の順序で結合でき、前記エポキシ官能性ポリマー(C)は、ブロック共重合体であってもランダム共重合体であってもよい。
前記エポキシ官能性ポリマーは、市販品を使用することができ、例えば、BASF社製「Joncryl ADR」(商品名)が挙げられ、具体的には、Joncryl ADR−4368、同ADR−4300、同ADR−4385、同ADR−4380等が例示される。
エポキシ官能性ポリマー(C)を含む末端反応剤の含有量は、前記ポリエステル樹脂(A)、ポリアミド樹脂(B)を含む樹脂成分全量を100質量部としたとき、好ましくは0.005〜0.1質量部であり、より好ましくは0.02〜0.05質量部である。0.005質量部以上であると透明性が向上するので好ましい。また、0.1質量部以下であると、得られる樹脂組成物の溶融粘度が低く、成形性に優れるので好ましい。
〔リサイクル助剤〕
本発明の容器を形成する樹脂組成物は、リサイクル助剤を含有してもよい。リサイクル助剤は、再生ポリエステル樹脂を得るにあたり、再生工程における黄変を抑制する効果を有する化合物であり、リサイクル助剤として、アルデヒド捕捉剤が好ましく例示される。
前記リサイクル助剤としては、ポリエステル樹脂の黄変を抑制する能力を有し、かつ、アミノ基を含有する化合物が例示され、具体的には、アミノベンズアミド、アミノ安息香酸、ジアミノ安息香酸、及びナイロン6I/6Tよりなる群から選択される少なくとも1つの化合物であることが好ましく、アントラニルアミド、アントラニル酸、及びナイロン6I/6Tよりなる群から選択される少なくとも1つの化合物であることがより好ましい。
アミノベンズアミドは、アミノ基が2位〜4位のいずれに置換していてもよいが、2位又は3位に置換していることが好ましく、下記式で表されるアントラニルアミド(2−アミノベンズアミド)であることが好ましい。
また、アミノ安息香酸は、アミノ基が2位〜4位のいずれに置換していてもよいが、2位又は3位に置換していることが好ましく、下記式で表されるアントラニル酸(2−アミノ安息香酸)であることが好ましい。
また、ジアミノ安息香酸は、2,3−、2,4−、3,4−のいずれに置換していてもよいが、3,4−ジアミノ安息香酸が好ましい。
ナイロン6I/6Tは、ヘキサメチレンジアミン−イソフタル酸−テレフタル酸共重合ポリアミドであり、ヘキサメチレンイソフタルアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマーである。ナイロン6I/6Tとしては、市販されている製品を使用してもよく、例えば、Selar (登録商標) PA 3426(DuPont社製)、NOVAMID X21(DSM社製)が例示される。
ナイロン6I/6Tの重量平均分子量は、好ましくは10,000〜50,000であり、より好ましくは15,000〜45,000であり、更に好ましくは20,000〜40,000である。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ法にて測定し、ポリスチレンにて換算した値である。ナイロン6I/6Tの重量平均分子量が上記範囲内であると、ポリエステル樹脂との相溶性に優れるほか、容器とした際に内容物への溶出が抑えられ、また、黄変が効果的に抑制される。
また、ナイロン6I/6Tのアミノ末端基濃度は、好ましくは50〜350μmol/gであり、より好ましくは100〜300μmol/gであり、更に好ましくは150〜250μmol/gである。ナイロン6I/6Tのアミノ末端基濃度が上記範囲内であると、再生ポリエステルの黄変の抑制作用に優れる。
前記アミノ末端基濃度は、ナイロン6I/6Tを精秤し、フェノール/エタノール=4/1容量溶液に20〜30℃で撹拌溶解させ、完全に溶解した後、撹拌しつつ、メタノール5mLで容器内壁を洗い流し、0.01mol/L塩酸水溶液で中和滴定することで求められる。
また、リサイクル助剤として、サリチルアミド、サリチルアニリド、o−フェニレンジアミン、1,8−ジアミノナフタレン、o−メルカプトベンズアミド、N−アセチルグリシンアミド、マロンアミド、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、ヒスチジン、トリプトファン、4−アミノ−3−ヒドロキシ安息香酸、4,5−ジヒドロキシ−2,7−ナフタレンジスルホン酸ジナトリウム塩、ビウレット、2,3−ジアミノピリジン、1,2−ジアミノアントラキノン、ジアニリノエタン、アラントイン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、及びポリ(ビニルアルコール)が例示される。
リサイクル助剤は1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明において、リサイクル助剤としては、アントラニルアミド及びナイロン6I/6Tよりなる群から選択される少なくとも1つの化合物であることが好ましく、アントラニルアミド又はナイロン6I/6Tであることがより好ましく、アントラニルアミドであることが更に好ましい。
リサイクル助剤の含有量は、効果的に黄変を抑制する観点から、ポリエステル樹脂(A)、ポリアミド樹脂(B)を含む樹脂成分全量を100質量部としたとき、好ましくは0.005〜3.0質量部であり、より好ましくは0.01〜1.0質量部であり、更に好ましくは0.05〜0.5質量部である。
〔遷移金属〕
本発明の容器を形成する樹脂組成物は、ポリアミド樹脂(B)の酸化反応を誘起させて酸素吸収機能を高め、バリア性を高める目的で、遷移金属を含んでもよい。
遷移金属としては、鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、銅、及び亜鉛等の遷移金属よりなる群から選択される少なくとも1種が好ましく、酸素吸収能を発現させる観点から、コバルト、鉄、マンガン、及びニッケルよりなる群から選択される少なくとも1種がより好ましく、コバルトが更に好ましい。
遷移金属は、単体のほか、上記の金属を含む低価数の酸化物、無機酸塩、有機酸塩、又は錯塩の形で使用される。無機酸塩としては、塩化物や臭化物等のハロゲン化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩等が挙げられる。一方、有機酸塩としては、カルボン酸塩、スルホン酸塩、ホスホン酸塩等が挙げられる。また、β−ジケトン又はβ−ケト酸エステル等との遷移金属錯体も利用することができる。
本発明において、酸素吸収能が良好に発現する観点から、遷移金属を含むカルボン酸塩、炭酸塩、アセチルアセトネート錯体、酸化物及びハロゲン化物よりなる群から選択される少なくとも1種を使用することが好ましく、オクタン酸塩、ネオデカン酸塩、ナフテン酸塩、ステアリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩及びアセチルアセトネート錯体よりなる群から選択される少なくとも1種を使用することがより好ましく、オクタン酸コバルト、ナフテン酸コバルト、酢酸コバルト、ステアリン酸コバルト等のコバルトカルボキシレート類を使用することが更に好ましい。
上記遷移金属は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明において、容器中及び容器を形成するための樹脂組成物中の遷移金属の含有量は、バリア性を高める観点から、好ましくは10〜1,000ppmであり、より好ましくは20〜500ppmであり、更に好ましくは50〜300ppmであり、より更に好ましくは80〜200ppmである。なお、遷移金属を含むカルボン酸塩等を使用する場合には、遷移金属の含有量とは、当該遷移金属を含む化合物中の遷移金属自体の含有量を意味する。
また、ポリエステル樹脂(A)及びポリアミド樹脂(B)以外の成分としては、上述した末端反応剤、リサイクル助剤、遷移金属だけではなく、着色剤、熱安定剤、光安定剤、防湿剤、防水剤、滑剤、展着剤などの各種の添加剤成分も挙げられる。
[容器]
本発明の容器は、アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容することができる限りにおいて任意の形状を有することができる。具体的には、ボトル形状、タンク形状、ドラム形状等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。容器胴部の平均厚みは、容器のバリア性、耐薬品性、収縮抑制性能、強度といった観点から、0.2mm以上とすることが好ましい。また、容器の軽量化や低コスト化といった観点からは、好ましくは5.0mm以下であり、より好ましくは2.5mm以下であり、さらに好ましくは1.5mm以下である。なお、容器胴部の平均厚みは、実施例に記載の方法により測定される。
なお、本発明の容器は、上記成分(A)及び(B)を含む樹脂組成物から形成された層のみからなる単層構造であることが好ましいが、上記成分(A)及び(B)を含む樹脂組成物から形成された層にそれ以外の層を1つ以上組み合わせてなる多層構造であってもよい。
[容器の製造方法]
本発明の容器の製造方法は、特に限定されないが、上記した樹脂組成物を調製し、該樹脂組成物を成形して、容器を得ることが好ましい。
樹脂組成物の調製方法は特に限定されないが、例えば、ポリエステル樹脂(A)及びポリアミド樹脂(B)を押出機内で溶融混練して所望の樹脂組成物を得ることができる。この際、樹脂組成物の各成分を同時に混合溶融混練してもよいし、含有割合の少ない成分の混練分散性を高めるために、予めマスターバッチを調製したうえで改めて溶融混練し、本発明の樹脂組成物を製造してもよい。
具体的には、予め、ポリエステル樹脂(A)と、ポリアミド樹脂(B)と、必要に応じて末端反応剤、リサイクル助剤、遷移金属等のその他の成分とを溶融混練してマスターバッチを調製し、前記マスターバッチと、ポリエステル樹脂(A)とを溶融混練してもよい。また、ポリエステル樹脂(A)とその他の成分とを溶融混練してマスターバッチを調製し、前記マスターバッチと、ポリエステル樹脂(A)及びポリアミド樹脂(B)とを溶融混練してもよく、特に限定されない。
マスターバッチとポリエステル樹脂(A)とを、予めドライブレンド方式で混合した後に、溶融混練してもよい。また、マスターバッチとポリエステル樹脂(A)とをドライブレンドし、得られたドライブレンド品をそのまま射出成形機等の成形機に投入してもよい。
更に、マスターバッチとポリエステル樹脂(A)とをフィーダーにて計量後、そのまま射出成形機等の成形機で成形してもよい。
また、マスターバッチとポリエステル樹脂(A)とをドライブレンドした後に、溶融混練してポリエステル系樹脂組成物のペレットを得た後、成形してもよい。
溶融混練温度は、240〜295℃であることが好ましく、245〜292℃であることがより好ましく、250〜290℃であることが更に好ましい。
溶融混練の時間は特に限定されないが、1秒〜5分であることが好ましく、3秒〜4分であることがより好ましく、5秒〜3分であることが更に好ましい。
溶融混練に使用される装置は特に限定されないが、開放型のミキシングロール、非開放型のバンバリーミキサー、ニーダー、連続混練機(単軸混練機、二軸混練機、多軸混練機等)などが挙げられる。
樹脂組成物の成形方法は特に限定されず、任意の方法を利用することができる。例えば、射出成形機から金型内に溶融した上記樹脂組成物を射出してプリフォームを製造後、延伸温度まで加熱してブロー延伸することにより得ることができる。また、圧縮成形法、圧縮ブロー成形法、圧縮延伸ブロー成形法、又はダイレクトブロー成形法により得てもよい。
本発明の容器は、ボトル状の中空容器であることが好ましく、少なくとも成形体の一部が、延伸倍率が好ましくは1.2〜25倍、より好ましくは1.3〜20倍、更に好ましくは1.5〜18倍にて延伸されてなる容器であることが好ましい。
[アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体]
本発明に係るアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体は、アルキレングリコールアルキルエーテルのみで構成されていてもよいし、アルキレングリコールアルキルエーテルを含む組成物であってもよい。本発明者らはアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を従来のポリエステル容器に密封保存した場合に容器が収縮するという新たな問題を見出しており、いかなる内容物であってもこのような問題が生じるわけではない。
本発明において、液体中のアルキレングリコールアルキルエーテルの量は特に限定されないが、アルキレングリコールアルキルエーテルの含有量が多いほどに収縮抑制性能は顕在化する。例えば、液体中のアルキレングリコールアルキルエーテルの含有量が10質量%以上であれば収縮抑制性能の発現が明確であり、30質量%以上であれば収縮抑制性能の発現がより明確であり、50質量%以上であれば収縮抑制性能の発現がさらに明確である。
アルキレングリコールアルキルエーテルとしては、アルキレングリコールモノアルキルエーテルや、アルキレングリコールジアルキルエーテルが挙げられる。
アルキレングリコールモノアルキルエーテルとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルトリエチエレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
アルキレングリコールジアルキルエーテルとしては、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。
上述したアルキレングリコールアルキルエーテル類の化合物の中でも、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエーテルにおいて、収縮抑制性能の発現が特に明確である。
[アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体の保存方法]
本発明のアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体の保存方法においては、上述した本発明の容器にアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容する。本発明の容器はアルキレングリコールアルキルエーテルに関して収縮抑制性能に優れているため、アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を容器に入れて密封しても大きく容器収縮することなく保存することができる。本発明の保存方法により保存されるアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体については、上述した通りである。
[アルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器]
本発明のアルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器は、アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を上述した本発明の容器に収容してなる。即ち、本発明のアルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器は、その構成要素として、アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体と上述の容器とを含むものである。本発明の容器はアルキレングリコールアルキルエーテルに関して収縮抑制性能に優れているため、本発明のアルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器の耐久性や保存性能、また、その外観は安定的に維持される。本発明のアルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器に含まれるアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体については、上述した通りである。
上述したように、本発明によれば、アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を容器に密封保存しても容器収縮を小さく抑えることができる。したがって、密封保存する前後での容器の容積変化率は小さくすることができ、下記式(i)で表される容積変化率が8%未満であることが好ましく、3%未満であることがより好ましく、1%未満であることがさらに好ましい。
(A−B)/A×100 ・・・式(i)
(Aはアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容する前の容器の容積を表し、Bはアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容した容器を60℃の雰囲気下で72時間保管した後の容器の容積を表す。)
以下に、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、実施例及び比較例に使用した材料、分析・測定方法、及び成形体の製造方法は、以下の通りである。
1.材料
<ポリエステル樹脂(A)>
PET樹脂(商品名:ユニペットBK−2180、日本ユニペット株式会社製、固有粘度=0.83dl/g、スルホン酸金属塩基を有しない)を使用した。使用に際しては、除湿乾燥機にて、150℃8時間乾燥したものを用いた。
<ポリアミド樹脂(B)>
三菱ガス化学(株)製、ポリメタキシリレンアジパミド、商品名:MXナイロン S6007、相対粘度=2.7、融点=237℃
2.分析・測定方法
(1)ポリアミド樹脂(B)の相対粘度
ポリアミド樹脂(B)0.2gを精秤し、96%硫酸20mLに20〜30℃で撹拌溶解した。完全に溶解した後、速やかにキャノンフェンスケ型粘度計に溶液5mlを取り、25℃の恒温層中で10分間放置後、落下時間(t)を測定した。また同様の条件で96%硫酸そのものの落下時間(t)を測定した。t及びtから下記式により相対粘度を算出した。
相対粘度=t/t
(2)ポリアミド樹脂(B)の融点
示差走査熱量計((株)島津製作所製、商品名:DSC−60)を用い、窒素気流下にて、室温から280℃まで10℃/分の昇温速度で試料を融解させた後、液体窒素を用いて測定試料を急冷し、再度室温から280℃まで10℃/分の速度で昇温して測定を行った。次いで、得られたチャートから融解ピーク頂点の温度を読みとった。
(3)容器胴部の厚み
実施例及び比較例で作製した容器胴部の厚みは、次のようにして測定した。
容器底部からの高さ10mm間隔の位置の厚みを、磁気式厚さ計(オリンパス株式会社製、商品名:「MAGNAMIKE8500」)を用いて4方向(0°、90°、180°、270°)の厚みを測定し、その平均値を容器胴部の厚みとした。
(4)容器のバリア性能
製造例で作製した容器に、種々の液体を入れた後、口栓開口部をアルミ箔積層フィルム(PET(12μm)/AL(7μm)/PA6(25μm)/CPP(80μm))でヒートシールし、更にキャップをつけて総質量を測定、記録した。次いで、液体を封入した容器を60℃の熱風乾燥機内に保管して、24時間毎に総質量を記録し、3日間継続した。質量減少量分が透過量にあたる。このときの1日あたりの質量減少量を透過率(g/bottle・day)とした。
(5)容積変化率
2000mlメスシリンダーに水1000ml加え、バリア性能測定前後の容器(口栓開口部をアルミ箔積層フィルム(PET(12μm)/AL(7μm)/PA6(25μm)/CPP(80μm))でヒートシールし、更にキャップをつけたもの)をメスシリンダー内に浸漬して容量増分より容器収縮前後の容積を求めた。容積変化率は下記式(i)により算出した。
(A−B)/A×100 ・・・式(i)
(Aはアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容する前の容器の容積を表し、Bはアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容した容器を60℃の雰囲気下で72時間保管した後の容器の容積を表す。)
3.成形体の製造方法
製造例1(容器1の製造)
ポリエステル樹脂(A)95質量部とポリアミド樹脂(B)5質量部とをドライブレンドし、プリフォーム射出成形機(住友重機械工業株式会社製、型式:SE130DU−CI)に投入し、下記条件により射出成形し、単層プリフォームとした。
単層プリフォーム成形条件は、以下の通りである。
・プリフォーム1個の質量:25g
・ホットランナー/シリンダー温度:285℃
・ホットランナーノズル温度:290℃
・金型冷却水温度:15℃
・成形サイクルタイム:33sec
更に、作製した単層プリフォームを冷却後、ブロー成形装置((株)フロンティア製、型式:EFB−1000ET)を用いて、下記条件にて二軸延伸ブロー成形し、単層容器(高さ223mm、胴径65mm、容量500mL、胴部の平均厚み330μm、質量25.0g)を得た。金型は、500mlペタロイド底型、ブロー前表面温度(プリフォーム加熱後の表面温度)は107〜110℃であった。
二軸延伸ブロー成形条件は、以下の通りである。
・プリフォーム加熱温度:107〜110℃
・延伸ロッド用圧力:0.5MPa
・一次ブロー圧力:0.5MPa
・二次ブロー圧力:2.5MPa
・一次ブロー遅延時間:0.32sec
・一次ブロー時間:0.28sec
・二次ブロー時間:2.0sec
・ブロー排気時間:0.6sec
・金型温度:30℃
製造例2(容器2の製造)
ポリエステル樹脂(A)のみを使用し、ポリアミド樹脂(B)を配合しなかったこと以外は製造例1と同様にして容器2を製造した。
実施例1〜2及び比較例1〜2
得られた容器1及び2にジエチレングリコールジメチルエーテル又はジエチレングリコールエチルメチルエーテルを収容し、容器のバリア性能及び容積変化率を評価した。容器と内容物の具体的な組み合わせ、及び評価結果は以下の表1に示した。

Claims (15)

  1. アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容する容器であって、
    ポリエステル樹脂(A)90〜99.5質量部と、ポリアミド樹脂(B)0.5〜10質量部とを含有する(ポリエステル樹脂(A)と、ポリアミド樹脂(B)との合計を100質量部とする)樹脂組成物からなる容器。
  2. アルキレングリコールアルキルエーテルがジエチレングリコールジアルキルエーテルである、請求項1に記載の容器。
  3. ポリアミド樹脂(B)が、メタキシリレンジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位及びイソフタル酸単位を合計で70モル%以上含み、かつα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位とイソフタル酸単位のモル比率が30:70〜100:0であるジカルボン酸単位と、を含む、ポリアミドである請求項1又は2に記載の容器。
  4. 容器胴部の平均厚みが0.2mm以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の容器。
  5. 下記式(i)で表される容積変化率が8%未満である、請求項1〜4のいずれかに記載の容器。
    (A−B)/A×100 ・・・式(i)
    (Aはアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容する前の容器の容積を表し、Bはアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容した容器を60℃の雰囲気下で72時間保管した後の容器の容積を表す。)
  6. アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体の保存方法であって、
    ポリエステル樹脂(A)90〜99.5質量部と、ポリアミド樹脂(B)0.5〜10質量部とを含有する(ポリエステル樹脂(A)と、ポリアミド樹脂(B)との合計を100質量部とする)樹脂組成物からなる容器に、前記液体を収容する、保存方法。
  7. アルキレングリコールアルキルエーテルがジエチレングリコールジアルキルエーテルである、請求項6に記載の保存方法。
  8. ポリアミド樹脂(B)が、メタキシリレンジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位及びイソフタル酸単位を合計で70モル%以上含み、かつα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位とイソフタル酸単位のモル比率が30:70〜100:0であるジカルボン酸単位と、を含む、ポリアミドである請求項6又は7に記載の保存方法。
  9. 容器胴部の平均厚みが0.2mm以上である、請求項6〜8のいずれかに記載の保存方法。
  10. 下記式(i)で表される容積変化率が8%未満である、請求項6〜9のいずれかに記載の保存方法。
    (A−B)/A×100 ・・・式(i)
    (Aはアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容する前の容器の容積を表し、Bはアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容した容器を60℃の雰囲気下で72時間保管した後の容器の容積を表す。)
  11. アルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を容器に収容してなるアルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器であって、
    該容器がポリエステル樹脂(A)90〜99.5質量部と、ポリアミド樹脂(B)0.5〜10質量部とを含有する(ポリエステル樹脂(A)と、ポリアミド樹脂(B)との合計を100質量部とする)樹脂組成物からなる、アルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器。
  12. アルキレングリコールアルキルエーテルがジエチレングリコールジアルキルエーテルである、請求項11に記載のアルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器。
  13. ポリアミド樹脂(B)が、メタキシリレンジアミン単位を70モル%以上含むジアミン単位と、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位及びイソフタル酸単位を合計で70モル%以上含み、かつα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸単位とイソフタル酸単位のモル比率が30:70〜100:0であるジカルボン酸単位と、を含む、ポリアミドである請求項11又は12に記載のアルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器。
  14. 容器胴部の平均厚みが0.2mm以上である、請求項11〜13のいずれかに記載のアルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器。
  15. 下記式(i)で表される容積変化率が8%未満である、請求項11〜14のいずれかに記載のアルキレングリコールアルキルエーテル含有液体入り容器。
    (A−B)/A×100 ・・・式(i)
    (Aはアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容する前の容器の容積を表し、Bはアルキレングリコールアルキルエーテルを含む液体を収容した容器を60℃の雰囲気下で72時間保管した後の容器の容積を表す。)
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