JP2017177549A - 印刷版、印刷物および印刷物の製造方法 - Google Patents

印刷版、印刷物および印刷物の製造方法 Download PDF

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玲子 植田
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Abstract

【課題】1度の印刷工程において複数のインキを同時に重ねて印刷することが可能な印刷版、上述した印刷版を用いて作製される印刷物の製造方法および印刷物を提供することである。
【解決手段】印刷版の母材表面に形成された凹部の延在する方向と直交する凹部の断面形状が略台形状である第一の凹部と、第一の凹部の延在する方向と印刷版の母材表面上で直交する方向に所定の距離移動した位置に形成された第二の凹部と、を備える印刷版である。
【選択図】図1

Description

本発明は、印刷版、印刷物および印刷物の製造方法に関するものである。
ドクターブレードによって凹部にインキが充填された印刷版から、ブランケットにインキを転移させ、このインキを基材上に転写するグラビアオフセット印刷法が周知である。 例えば特許文献1には、配線構造を有するタッチパネル用導電性部材の製造方法において、額縁部分へのパターン化された配線構造を印刷する方法として、グラビアオフセット印刷法を用いることが開示されている。
特開2011−210148号公報
スクリーンやグラビアオフセット印刷法により複数のインキを積層して印刷する際、印刷位置を合わせる等により複数回印刷する事が知られている。しかし、印刷位置を合わせる場合に指定点やアライメントの調整を行うことは難しく、線幅が細くなるにつれ複数のインキを精度よく重ねて印刷することは困難となる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、複数のインキを重ねて印刷することが可能な印刷版、上述の印刷版を用いて作製される印刷物の製造方法および印刷物を提供することにある。
上述した課題を解決するための本発明の一態様は、印刷版の母材表面に形成された凹部の延在する方向と直交する凹部の断面形状が略台形状である第一の凹部と、第一の凹部の延在する方向と第一の凹部上で直交する方向に所定の距離移動した位置に形成された第二の凹部と、を備える印刷版である。
本発明の別の一態様は、印刷版の表面に形成された第一の凹部にインキを充填する工程と、第一の凹部に充填されたインキに振動処理を施し、第二の凹部にインキを充填する工程と、第二の凹部に充填されたインキを半硬化させる工程と、第一の凹部にインキを充填する工程と、印刷版の第一の凹部と第二の凹部に充填されたインキをブランケットに転写する工程と、ブランケットに吸着したインキを被印刷体に転写する工程と、を備える印刷物の製造方法である。
本発明の別の一態様は、被印刷体と、被印刷体上に形成された第一のインキ層と、一方の面は第一のインキ層に覆われ、もう一方の面は被印刷体と接して形成される第二のインキ層と、を備える印刷物である。
本発明によれば、複数のインキを重ねて印刷することが可能な印刷版、上述の印刷版を用いて作製される印刷物の製造方法および印刷物を提供することが出来る。
本発明の実施形態に係る印刷版を示す(a)平面図および(b)B−B’矢視断面図である。 本発明の実施形態に係る印刷版母材および円筒体の模式図である。 本発明の実施形態に係る切削加工に用いられる切削刃の模式図である。 (a)本発明の実施形態に係る印刷装置及び印刷物の製造方法を示す模式図である。(b)本発明の実施形態に係る印刷装置及び印刷物の製造方法を示す模式図である。(c)本発明の実施形態に係る印刷装置及び印刷物の製造方法を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る被印刷体上に形成された印刷物の断面形状を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る(a)印刷版および(b)被印刷体上に形成された印刷物の断面形状を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る(a)印刷版および(b)被印刷体上に形成された印刷物の断面形状を示す模式図である。
以下、本発明の第一実施形態(以下、「本実施形態」と記載する)について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
(印刷版の形成)
図1は、本発明の実施形態に係る印刷版44を示す平面図および印刷版44の凹部10のB−B’矢視断面図である。
本実施形態における印刷版44の凹部10は、印刷版母材20に対する切削加工により形成されている。本実施形態における印刷版44の凹部10は、例えば図3に示すような切削刃30を用いて印刷版の母材20に対して第1の切削加工を施すことにより形成された第一の凹部12と、第一の凹部12の延在する方向と印刷版の母材20の表面で直交する方向に切削刃30を所定の距離、移動させ第2の切削加工を施すことにより形成された第二の凹部14によって構成されている。本発明の態様によれば、1度の印刷工程で、被印刷体に複数のインキを精度良く重ね塗りすることが可能となる。これは、予め被印刷体に形成する印刷パターンに順ずる凹部を形成した印刷版を作製し、印刷工程に用いることによって、インキを被印刷体に転写する際にインキの位置合わせが不要となるためである。本実施形態において凹部10の形成に切削を用いたが、エッチングを用いて凹部15を印刷版3に形成してもよい。
図2において印刷版母材20は、例えばAl、Ni、Feからなるシリンダー22の表面に、内側から順に、銅めっき層24、剥離層26及び銅バラード層28を積層して形成してもよい。
印刷版母材20は軸Cを軸として回転させられ、その銅バラード層28に向けて印刷版母材20の回転方向に切削刃30(図3参照)を作用させて切削を行わせることで、複数の凹部10が形成される。凹部10の深さは、例えば20μmとすることができる。凹部10は印刷版母材20の周方向に延在していても良く、また、螺旋状に延在していても良い。切削による凹部10の形成(切り込み移動)と、印刷版母材20と切削刃30との軸Cに沿った相対移動(送り移動)とを交互に行うことで、凹部10を周方向に延在させることができる。また、切り込み移動と送り移動とを同時かつ連続的に行うことで、凹部10を螺旋状方向に延在させることができる。軸Cに向かう切削刃の切り込み深さを無段階又は複数段階で変化させることで、凹部10の幅を変化させることも可能である。
本実施形態では、第一の凹部12の底部に第二の凹部14が形成される。第一の凹部12及び第二の凹部14の形状は、印刷版の母材20の表面に形成された凹部10の延在する方向と直交する方向において台形形状である。凹部10の形成は、図3に示すような切削刃30を用いて行われる。切削刃30は、法線Dすなわち切り込み深さ方向の法線と傾斜角αを有する斜行線32aと法線Dすなわち切り込み深さ方向の法線と傾斜角βを有する斜行線34bを備えている。
2つの斜行線32a、34bが印刷版44に対して、切り込み深さの方向と成す傾斜角は、互いに異なっており、一方の斜行線32aが切り込み深さ方向に対してなす傾斜角αは例えば2°、他方の斜行線34bが切り込み方向深さに対してなす傾斜角βは例えば1°である。切削された箇所は、切削刃30の形状とほぼ一致する。
切削刃30の形状は、本実施形態において何ら限定されるものではない。
図2に示す印刷版母材20に対して、図3に示す切削刃30によって第1の切削を行う。次に、第1の切削の切り込み幅よりも大きい距離だけ相対移動(送り移動)させ印刷版母材20を再び切削する。この切削と送り移動を繰り返すことによって、第一の凹部を形成する。次に、第一の凹部12の底部において、第一の凹部12形成と同様に切削と送り移動を繰り返すことによって、第二の凹部14を形成する。
このような切削工程の後、耐磨耗性を高めるために、銅バラード層13の表面の全体に、クロムめっき層が形成されても良い。また、クロムめっき層の上に蒸着によりDLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)膜を形成することにより表面の平滑性を向上させても尚良い。そして、剥離層12から銅バラード層13を剥離することにより、図4に示されるような平板の印刷版3が得られる。
(印刷装置概略構成)
図4は、本発明の実施形態に係る印刷装置40及びこれを用いた印刷物の製造方法を説明する模式図である。本発明の実施形態に係る印刷装置100は、ブランケット42と、印刷版44とを備えている。ブランケット42は、回転可能なブランケット胴46の表面に固定されており、基材である被印刷体48にインキ410を転写可能に配置されている。印刷版44は、印刷版固定用定盤412の上面に固定され、ブランケット42の印刷面にインキ410を転写可能な位置に配置されている。ブランケット胴46は回転可能に台車416に支持されており、台車416は架台418上を移動可能に架台418に支持されている。被印刷体48は、基材固定用定盤414の上面に固定されている。
ブランケット42は、その表面で印刷版44上のパターンのインキの授受を行うことにより転写印刷を行う。ブランケット42の表面すなわち印刷面はゴム層からなる。このゴム層として用いられるゴム材料としては、ブランケットとして公知の各種の材料を用いることができる。例えばシリコーンゴムである。これらのゴム材料は、インキ及びインキに用いられる溶剤の種類に対応して選択され、溶剤吸収性のあるものが好適である。
ゴム層単独でブランケット42とすることも可能であるが、ゴム層はベース基材の上に設けてもよい。なお、ゴム材料からなるゴム層は、ベース基材上でゴム材料を硬化させて形成することも、フィルム上のゴム材料をベース基材と貼りあわせて形成することも可能である。ベース基材としては、印刷時にブランケット胴46に取り付けられることから可撓性のあるフィルム又は金属薄板であれば種類は問わないが、コスト及び寸法安定性からポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル系フィルム、あるいはポリイミドフィルムが好適である。ゴム層は、例えばシリコーンゴムを用いることができる。また、ベース基材とシリコーンゴム層の間には、必要に応じてプライマー層や接着層が設けられる。また、ベース基材の下には必要に応じてクッション層が設けられる。クッション層としてはスポンジ状の材料を用いることができる。ブランケット42は、その幅方向の両端部を不図示の取付器具によって巻き締めることによって、略円筒形のブランケット胴46に固定される。
印刷版44は、詳細は後述するが、被印刷体48に形成される印刷パターンに対応する凹部を銅板、ニッケル版などの金属版、あるいはガラス版に形成し、その表面にクロムめっきやカーボンめっきによる耐擦性皮膜を形成してなる。また、耐摩擦性皮膜を形成した上表皮に対して、ダイヤモンド・ライク・カーボン、フッ素系やシリコン系の撥油剤を塗工もしくは蒸着やスパッタ等の方法を用いて表面平滑性を向上させる加工を施し、この印刷版44の第一の凹部及び第二の凹部に対して、不図示のドクターブレードによって一定の速度でインキを充填する。本実施形態では金属部材を版として用いたが、石英や金属から樹脂転写したものを印刷版として用いてもよい。
インキ410は、例えば、熱硬化性かつ光焼成型の導電性インキを用いることができる。導電性インキは、炭素やカーボンナノチューブの他、例えばAu、Pt、Ag、Cu、Ni、Cr、Rh、Pd、Zn、Co、Mo、Ru、W、Os、Ir、Fe、Mn、Ge、Sn、Ga、In、Ti、Zr、C、Al、La、Pm、Mg等の金属微粒子、ITO(酸化インジウムスズ)、ZnO(酸化亜鉛)、SnO2(酸化スズ)などの導電性金属酸化物微粒子、あるいは金属ナノワイヤや金属塩化物等を含むものが好適である。本実施例では、これらをインキ6のフィラーとして用いることが可能である。金属微粒子を含む導電性インキとしては、例えば銀ナノ粒子を有機溶媒に分散させてなる導電性銀ナノインクを用いることができる。
作成するパターンが透明電極層である場合には、ドーピング等で導電率を向上させた導電性ポリマー、例えば導電性ポリアニリン、導電性ポリプロピロール、導電性ポリチオフェン(ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体など)を含むインキ410を用いることができる。
上述の導電性銀ナノインクでは、インキ中の溶剤はドデカン、テトラデカンである。インキ中の溶剤は任意のものを用いることができる。例えば、速乾性インクでは常温で乾燥する沸点の低い溶剤(MEK、エタノール、アセトンなど)、水性インクでは水(精製水)、オイル系インクでは常温で蒸発しないオイル(脂肪族炭化水素、グリコールエーテル、高級アルコールなど)を用いることが可能である。溶剤の種類に応じて、その吸収性を有するブランケット42の材料を選択することができる。
他にもインキ410として用いる樹脂材料は、透明樹脂や、色付きの樹脂、あるいは、不透明な樹脂を用いても良い。すなわち、例えば、ポリカーボネート樹脂、PMMA(ポリメタクリル酸メチル(ポリメチルメタクリレート)等のアクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコン系アクリル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリルスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、メチルスチレン樹脂、フルオレン樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリプロピレン、フェノール樹脂、メラミン樹脂、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PI(ポリイミド)、COC(環状オレフィン・コポリマー)、MS(メタクリル酸スチレン共重合体)、エポキシ樹脂等の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂等の汎用プラスチックを用いることが可能である。
また、上述した以外にも、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、POM(ポリオキシメチル)、PA(ポリアミド)、PPS(ポリフェニルサルフィド)等のエンジニアプラスチックや、スーパーエンジニアプラスチックを用いることが可能である。
本実施形態における被印刷体48は、基材固定用定盤414の上面に固定されている。被印刷体48は、例えば、ソーダ石灰ガラス、低アルカリ硼珪酸ガラス、無アルカリアルミノ硼珪酸ガラスなどのガラス板、あるいはポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)などからなるプラスチック板、プラスチックフィルムの他、クリーンペーパーやコート紙、カレンダー紙等の当該分野で知られている加工紙、ポリアクリル酸ナトリウムやポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド等の当該分野で知られている水溶性ポリマー、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン等の当該分野で知られている生体適応性ポリマーが用いられる。
被印刷体48はシート状の材料に限られず、中空又は中実のいずれでも良く、また任意の平面又は曲面を印刷面とすることができる。
また、印刷装置100は、印刷装置100の各部を制御するために、制御部420を備える。ブランケット胴46、台車418、印刷版固定用定盤412、基材固定用定盤414のための送り機構は、制御部420に電気的に接続されている。制御部420は周知のコンピュータであって、データバスによって相互接続されたCPU、ROM、RAM、入出力ポート、記憶装置、表示装置及び入出力装置等を含むものである。制御部420はオペレータの操作入力、各種センサ類からの入力、及びROMに格納された制御プログラムに従って、不図示のドクターブレードを用いた印刷版44へのインキ充填、ブランケット胴46の送り回転及び移動、台車の移動、印刷版固定用定盤412、基材固定用定盤414のための送り機構の動作、並びに被印刷体48上のインキに対する熱硬化、光焼成などの動作及びブランケット42に対する乾燥の動作を連繋して制御することが可能に構成されている。
(印刷方法)
次に、以上のとおり構成された印刷装置100を用いた印刷方法について説明する。図4(a)に示されるように台車416は図中右側に停車した状態である。
はじめに、印刷版44は、例えばインキ溜めにおいてインキ410に浸され、不図示のドクターブレードにより、印刷版44の第一の凹部12にインキを導き、印刷版44の表面から溢れ出た余分なインキを取り去ることでインキ410を充填させ、この第一の凹部12にインキ410が充填された印刷版44を超音波振動させインキ410を第二の凹部14へとインキ410を充填させる。
この際、ドクターブレードの剪断応力によるインキの粘度変化に応じてドクターブレードの速度は毎秒5.0mmから毎秒300.0mmの範囲内で任意に設定することが望ましい。
次に、第二の凹部14にインキ410が充填された状態でインキ410を半硬化させる。半硬化とは、第二の凹部14に充填されたインキ410の表面に乾燥膜が形成された状態である。半硬化には、焼成、加熱、自然乾燥、紫外線硬化に応じた各種の手段によって実行することができる。加熱による場合には、例えば、赤外線ヒータを用いることができる。これらの何れか1つまたは1つ以上を組み合わせて用い、第二の凹部14に充填されたインキを半硬化させる。
次に、印刷版44を再度インキ溜めにおいてインキ410に浸し、不図示のドクターブレードにより、印刷版44の第一の凹部12にインキ410を導き、印刷版44の表面から溢れ出た余分なインキ410を取り去ることで印刷版44の第一の凹部にインキ410を充填させる。
この際、ドクターブレードの剪断応力によるインキの粘度変化に応じてドクターブレードの速度は毎秒5.0mmから毎秒300.0mmの範囲内で任意に設定することが望ましい。第一の凹部12および第二の凹部14に充填されるインキ410は、異なるインキを用いても良いし、同じインキを用いてもよい。
次に、図4(b)に示すように、台車416の矢印方向B1への移動およびブランケット胴46のA方向の回転により、印刷版44に充填されたインキ410は、ブランケット42の印刷面へ転写される。ブランケット42への転写速度は、例えば、10.0mm/sで行うことができる。インキ410が溶剤を含む場合、ブランケット42の印刷面が、インキ410内の溶剤を吸収するため、ブランケット42の印刷面に転写されたインキ410の濡れ広がりが抑制される。その後、インキ410が転写されたブランケット42は、台車416の矢印方向B2への移動により、被印刷体48の設置位置まで移動される。
さらに図4(c)に示すように、台車416の矢印方向B2方向への移動およびブランケット胴46のA方向の回転により、ブランケット42上に形成されたインキ410は、被印刷体48の印刷面に転写される。ブランケット42の印刷面の回転速度は、台車416の移動速度と略一致させられており、これによってインキ410が被印刷体48に押し付けられて転写される。被印刷物48への転写速度は、例えば、100.0mm/sで行うことができる。転写されずにブランケット42の印刷面に残ったインキ410の部分は、例えば、不図示のクリーニングローラーで除去される。なお、本実施例では転写の際に台車416を移動させたが、ブランケット胴46と印刷版固定用定盤412との相対位置、ブランケット胴46と基材固定用定盤414との相対位置の変化を実現できる限り、印刷版固定用定盤414、基材固定用定盤414を移動させても良く、台車416、印刷版固定用定盤412、および基材固定用定盤414の3つをそれぞれ移動させても良い。
その後、被印刷体48上に転写されたインキ410は硬化される。この硬化は、例えば、焼成、加熱、自然乾燥、紫外線硬化、冷却(熱可塑性材料を含む導電性インキを用いる場合)など、使用するインキ410の種類及び成分に応じた各種の手段によって実行することができる。加熱による場合には、例えば、赤外線ヒータを用いることができる。これらの何れか1つまたは1つ以上を組み合わせて用いて硬化させることにより印刷物が得られる。尚、ブランケット42の膨潤量が所定の基準値に達すると、印刷待機時にブランケット42に吸収された溶剤が乾燥させられる機能を印刷装置に備えても良い。
ブランケット42の印刷面の材質、使用するインキ410の種類及びインキ内の溶剤の種類は、上述した印刷装置100におけるもの以外の各種のものを選択することができる。
ブランケット42は、円筒形のブランケット胴46に固定して使用したが、使用の際のブランケットの形状は円筒形以外の曲面や平面であっても良い。被印刷体48はシート状のほか樹脂成形品などのように、印刷面が曲面であるものであっても良い。
(印刷版によって転写されたインキの断面形状)
本実施形態に係る印刷版44を含む印刷装置40によって転写されたインキ410を、硬化及び又は焼成することによって、図5に示されるようなインキ層410が形成された印刷物50が得られる。インキ層410は、被印刷体48上に印刷版44の第二の凹部14に充填された第1のインキが塗布され、第一の凹部12に充填された第2のインキが第1のインキを覆うように塗布される。なお図5は被印刷体48の印刷面に垂直な断面における断面形状を示す。図示のとおり、転写及び乾燥後のインキ層410の断面形状は、切削刃30の断面形状に対応して対称若しくは非対称になる。また、インキ層410の表層から被印刷体48に垂直に降ろした各インキ層の厚みは、5.0μm以下である。また第一のインキ層及び第二のインキ層の形状は、十点平均粗さRzが150.0μm以下であることが望ましく、算術平均粗さRaが1.0μm以上7.0μm以下の凹凸構造を有していても良い。
図6(a)に示すような第二の凹部の形状を有する印刷版を用いることも可能である。この場合図6(b)に示すような印刷物を作製することが可能となる。さらに、図7(a)に示すような第二の凹部が複数あるような印刷版を用いることも可能である。この場合図7(b)に示すような印刷物を作製することが可能となる。
また、上述した実施形態において、インキに付与された導電性は、例えば印刷層に通電することによる真贋判定や、電気回路部材としての利用など、各種の用途に利用することができる。
(その他)
本発明は実施形態に示された態様のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本発明に含まれる。従って本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
例えば、上述の実施形態では、平板の印刷版を用いて転写を行っていたが、これに限らず、円筒形状の印刷版を用いて転写を行ってもよい。
上述の実施形態では、ブランケットを介して被印刷体にインキを転写していたが、印刷版から直接被印刷体にインキを転写してもよい。
上述の実施形態では、インキの印刷パターンが被印刷体の上に形成されていることとしたが、当該印刷パターンが被印刷体の上に形成された後に、被印刷体が除去されて、印刷パターンのみによりその形状を保持する態様としてもよい。
さらに、上述の実施形態において有色インキを用いることにより視認する角度によって視認画像が異なる真贋判定の用途に利用することができる。
本発明は、各種の機能的印刷物の生産に有用である。
10 凹部
12 第一の凹部
14 第二の凹部
20 印刷版母材
22 円筒体
24 銅めっき層
26 剥離層
28 銅バラード層
30 切削刃
32a 斜行線
34b 斜行線
40 印刷装置
42 ブランケット
44 印刷版
46 ブランケット胴
48 被印刷体
410 インキ
412 印刷版固定用定盤
414 基材固定用定盤
416 台車
418 ステージ
420 制御部
50 印刷物
512 第一の凹部に充填されたインキ
514 第二の凹部に充填されたインキ

Claims (8)

  1. 印刷版の母材表面に形成された凹部の延在する方向と直交する凹部の断面形状が略台形状である第一の凹部と、
    前記第一の凹部の延在する方向と前記第一の凹部上で直交する方向に所定の距離移動した位置に形成された第二の凹部と、
    を備える印刷版。
  2. 前記第一の凹部及び前記第二の凹部の表面にめっき層を備える請求項1に記載の印刷版。
  3. 請求項1または2に記載の印刷版を用いて、
    前記印刷版の表面に形成された第一の凹部にインキを充填する工程と、
    前記第一の凹部に充填された前記インキに振動処理を施し、第二の凹部に前記インキを充填する工程と、
    前記第二の凹部に充填された前記インキを半硬化させる工程と、
    前記第一の凹部にインキを充填する工程と、
    前記印刷版の前記第一の凹部と前記第二の凹部に充填された前記インキをブランケットに転写する工程と、
    前記ブランケットに吸着した前記インキを被印刷体に転写する工程と、を備える印刷物の製造方法。
  4. 被印刷体と、
    前記被印刷体上に形成された第一のインキ層と、
    一方の面は前記第一のインキ層に覆われ、もう一方の面は前記被印刷体と接して形成される第二のインキ層と、を備える印刷物。
  5. 前記第一のインキ層及び前記第二のインキ層の表面から被印刷体に向かって垂直に降ろした各インキ層の厚みは、5.0μm以下である請求項4に記載の印刷物。
  6. 前記第一のインキ層及び前記第二のインキ層の形状は十点平均粗さRzが150.0μm以下であり、算術平均粗さRaが1.0μm以上7.0μm以下の凹凸構造を有する請求項4または5に記載の印刷物。
  7. 前記ブランケットが被印刷体上を移動する方向と直交する前記印刷物の断面形状は、多角形もしくは曲面形状を所望に組み合わせた形状を有する請求項4から6のいずれかに記載の印刷物。
  8. 前記ブランケットが被印刷体上を移動する方向と直交する前記印刷物の断面形状は、非対称である請求項4から7のいずれかに記載の印刷物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022181315A1 (ja) * 2021-02-26 2022-09-01 デクセリアルズ株式会社 ロール金型製造方法、ロール金型、転写物および印刷物
JP2022132020A (ja) * 2021-02-26 2022-09-07 デクセリアルズ株式会社 ロール金型製造方法

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