JP2017177435A - 複合繊維強化樹脂基材及び成形品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】連続繊維と不連続繊維とを併用した複合繊維強化樹脂基材及び成型品を、ボイドや気泡を発生させることなく、簡単な工程で製造する方法の提供。
【解決手段】連続繊維強化材クロスの一方の面に不連続繊維強化樹脂シートを配置した積層体を熱プレス加工により一体化する複合繊維強化樹脂基材の製造方法、及び前記積層体を金型内に配置し、次いで金型を閉じ、加熱加圧加工により一体成形を行う複合繊維強化樹脂成形品の製造方法。
【選択図】図2
【解決手段】連続繊維強化材クロスの一方の面に不連続繊維強化樹脂シートを配置した積層体を熱プレス加工により一体化する複合繊維強化樹脂基材の製造方法、及び前記積層体を金型内に配置し、次いで金型を閉じ、加熱加圧加工により一体成形を行う複合繊維強化樹脂成形品の製造方法。
【選択図】図2
Description
本発明は繊維強化樹脂成形品の製造方法に関し、特に不連続繊維と連続繊維とを併用して強化した複合繊維強化樹脂成形品の製造方法に関する。
加熱加圧加工により繊維強化樹脂成形品を製造するための基材として、強化繊維に含浸させた液状の熱硬化性樹脂組成物を半硬化させシート状としたり、強化繊維に溶融した熱可塑性樹脂を含浸させた後、冷却固化してシート状としたりして製造した、いわゆるプレプリグシートやスタンパブルシートが用いられている。これらの基材に用いられる強化繊維としては、不連続繊維と連続繊維が用いられ、各種の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂と組み合わされ、不連続繊維強化樹脂基材又は連続繊維強化樹脂基材とされている。これらの基材を熱プレス成形などの加熱加圧加工により繊維強化樹脂成形品が製造されている。
不連続繊維とは繊維を数センチメートル以下にカットしたものであり、連続繊維とは、フィラメントのまま繊維束やクロスとしたものである。連続繊維を強化繊維とした連続繊維強化樹脂成形品は、物性値として、強度や剛性の大きい物性値が得られるが繊維の方向による物性値の偏りが生ずることがある。そして、連続繊維のクロスを強化繊維とした基材では、成型加工時において、流動性に劣り、金型の形状が正確に転写された成形品ができず、成形品の内面等に設けられるリブやボスなどが存在し複雑な形状となる特定曲面構造は正確に成形されないことが多く一体成形ができなかった。また、繊維束を用いた場合では、成型加工時に、連続繊維の方向が乱れ、物性強化の効果が劣ったりすることが多く、さらには成形品の表面の平滑性が損なわれることもある。一方、不連続繊維を強化繊維とした基材では、上記のような問題は発生せず、プレス成形だけでなく射出成形による成形も行うことができるが、不連続繊維強化樹脂成形品の強度や剛性の強化効果はクロスを用いた連続繊維強化樹脂成形品に劣る。
そのため、不連続繊維と連続繊維とを併用した複合繊維強化樹脂基材や成形品も提案されている。特許文献1には、不連続繊維である短繊維を含む液状の熱硬化性樹脂組成物に連続繊維である長繊維からなるクロス(織布)を重ね合わせ、熱硬化性樹脂組成物をクロスに含浸させた後、熱硬化性樹脂組成物を半硬化状態とする方法や、短繊維の層を長繊維からなるクロスの上に重ね合わせ、熱硬化性樹脂組成物を繊維層とクロスとに含浸させたのち、熱硬化性樹脂組成物を半硬化状態とする方法により製造されるプリプレグ材料が提案されている。この方法によるプリプレグ材料は、不連続繊維と連続繊維のそれぞれの特徴を活かした複合繊維強化樹脂基材が得られるが、繊維層やクロスに液状の熱硬化性樹脂組成物を含浸させたのちに、液状の熱硬化性樹脂組成物を半硬化させてプリプレグ材料とするために、製造工程は複雑で手間のかかるものであった。
特許文献2には、補強繊維から成るクロス(織物)の両側に補強繊維の短繊維から成るマットを強化材とする熱可塑性樹脂層を配置し、これらを一体化した繊維強化熱可塑性樹脂成型用基材が提案されており、この基材は熱プレス加工であるホットスタンピング成形に用いられる。しかしながら、特許文献2に示される成形品の加工に際しては、長繊維からなるクロスの両面には不連続繊維を含む層が配置されているため、長繊維からなるクロスへの伝熱が阻害され、熱可塑性樹脂の該クロスへの含浸が不十分になりボイドや気泡が発生しやすい。
特許文献3には連続繊維である長繊維クロス(織編物)の間に不連続繊維である短繊維からなるマットまたは不織布を積層し、これに熱可塑性樹脂を含浸させて一体化した複合シートを熱プレス加工して成形品を得ることが提案されている。しかし、特許文献3に示される複合シートの表面層は長繊維クロスで強化されているため、前記したように、成型品の表面に特定曲面構造が存在する場合は、金型の形状を忠実に再現した成形品とすることが難しい。
特許文献4には、この問題点を解消するために、表面に特定曲面構造を含んだ成形品を得るために、連続繊維である長繊維を有する長繊維基材と不連続繊維である短繊維を有する短繊維基材とを併用する成型方法が示されているが、プレス加工に際して用いる2種類の基材はそれぞれ予め樹脂と強化繊維とからシート状とする必要があり、繊維強化樹脂基材を2種類準備しておく必要があり、コストと手間が掛かる。
また、特許文献5には、連続繊維である長繊維からなる強化樹脂シートの一方の面に、熱可塑樹脂層を配置し、この積層体を加熱加圧して繊維強化熱可塑性樹脂を得ることが記載されている。しかしこの繊維強化熱可塑性樹脂は連続繊維により強化されているため前記したようにボスやリブが一体成形できない問題点を解消することができない。
本発明の課題は、強度や剛性の大きい良好な物性値が得られ、かつ複雑な形状部分も一体成形ができる連続繊維と不連続繊維とを併用した複合繊維強化樹脂基材及び成型品を、ボイドや気泡を発生させることなく、簡単な工程で製造する方法を提供することである。
本発明の複合繊維強化樹脂基材の製造方法は、連続繊維強化材クロスの一方の面に不連続繊維強化樹脂シートを配置した積層体を、加熱加圧加工により一体化することを特徴とする。
そして、複合繊維強化樹脂成形品の製造方法は、連続繊維強化材クロスの一方の面に不連続繊維強化樹脂シートを配置した積層体を金型内に配置し、次いで金型を閉じ、加熱加圧加工により一体成形を行うことを特徴とする。この場合、樹脂として熱硬化性樹脂を用いた場合には、加熱加圧加工により、熱硬化反応も進行し、一体成形される。
また、前記の複合繊維強化樹脂基材を金型内に配置し、次いで金型を閉じ、加熱加圧加工により成形することを特徴とする複合繊維強化樹脂成形品の製造方法も提供される。
上記の複合繊維強化樹脂成形品の製造方法において、成形品の一方の面が特定曲面構造を有する場合には、前記積層体や前記基材の金型への配置は、成形品に特定曲面構造を付与する金型の空間内面側に、前記積層体や前記基材の不連続繊維強化樹脂シート側を配置することが好ましい。
上記の特定曲面構造とは、リブやボスなどの突起物が付与された複雑な形状の曲面構造のことであり、主に成形品の内面の構造となるものであり、平面ないしはゆるやかな曲面と稜線などから構成される成形品の外面と対比される構造である。
上記の複合繊維強化樹脂基材の製造方法における加熱加圧加工は、熱プレス機やオートクレーブにより加熱加圧することにより行われる。さらには、平面プレスだけでなく、連続繊維強化材クロスと不連続繊維強化樹脂シートの積層体を加熱ロール間に通すことによる連続加熱加圧加工で行ってもよい。
上記の連続繊維強化材クロスはガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維などの繊維の織布であり、平織、綾織、朱子織などを用いることができる。不連続繊維強化材は繊維をカットしたもので、不連続繊維強化樹脂シートに用いられる繊維の長さは、連続繊維強化材クロスのメッシュサイズより長いことが好ましく、5mm〜50mm、好ましくは10mm〜40mmの繊維長の不連続繊維が用いられる。
本発明においては、上記の不連続繊維強化材に熱硬性樹脂や熱可塑性樹脂を含浸させ、シート状としたものを不連続繊維強化樹脂シートとし、いわゆるプリプレグ材料とかスタンパブルシートと称されるものに相当する。そして、この不連続繊維強化樹脂シートと連続繊維強化材クロスとを加熱加圧加工により一体化させたものが複合繊維強化樹脂基材であり、さらに、金型内にて加熱加圧加工を行い成形したものが複合繊維強化樹脂成形品である。樹脂としては各種の熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂を用いることができる。
また、本発明においては加熱加圧加工により基材や成形品を製造するために、加圧加熱手段が必要であるが、さらに加工金型には加熱手段に加えて冷却手段が設けられ、加熱と冷却が切り替え可能なヒート&クール成形用金型となっていることが好ましい。加熱手段と冷却手段は特に限定されず、公知の手段により、金型の内面であるキャビティ面の加熱と冷却が切り替え可能となっておればよい。そして、加熱加圧加工に先立ち、加工に供される積層体や基材を赤外線ヒーターにより予備加熱することも好ましい。
本発明の製造方法においては、連続繊維強化材クロスと不連続繊維強化樹脂シートとを一体化したり、一体成形して成形品としたりする加熱加圧加工において、連続繊維強化材クロスが必ず外面に配置されることになり、金型などにより直接加熱され、早い段階で高温状態とすることができることになる。そのため、加熱加圧加工における溶融した熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂のクロス内への浸透がスムーズに行われ、ボイドや気泡の発生が少なく均一に一体化された基材や成形品を得ることができる。さらに、加熱加圧加工に際して、不連続繊維はクロス内には移動せず、不連続繊維強化樹脂シートから溶融した熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂のみが連続繊維強化材クロスに移動するため、基材や成形品の繊維強化材の含有量が多くなり、強度や剛性の高い成形品が得られると共に、不連続繊維強化部分と連続繊維強化部分とは樹脂が共有されることとなり、基材や成形品は完全に一体化できる。
また、リブやボスなどの突起物が付与された複雑な形状の特定曲面構造を有する成形品についても、この形状を付与する金型の空間内面側に、積層体や基材の不連続繊維強化樹脂シート側を配置することにより、形状を正確に付与することができ、一体成形することができる。
以下、本発明の詳細につき図面を基に説明する。
図1は連続繊維強化材クロス1と不連続繊維強化樹脂シート2とを積層して加熱加圧加工を行う説明図であり、連続繊維強化材クロス1と不連続繊維強化樹脂シート2との積層体に、矢印で示すように熱と圧力を加えた加熱加圧加工を行い、両者を一体化する。この加熱加圧加工により、不連続繊維強化樹脂シート2に含浸されている樹脂が溶融して、その樹脂の一部が連続繊維強化材クロス1の内部に流れ込み、含浸される。次にこの積層体を冷却し、樹脂を固化させることで、両者を一体化できる。この場合、連続繊維強化材クロス1の内部には溶融した樹脂は流入するが、不連続繊維は流入せずに一体化され、強化繊維の含有率は上昇し、より高い強度や剛性を得ることができる。また、不連続繊維の繊維長を連続繊維強化材クロス1のメッシュサイズより長くしておくことで、この効果を確実に確保することができる。
上記の加熱加圧加工において、金型として上下とも平面の金型を用いることにより、複合繊維強化樹脂基材を製造することができる。また、加熱ロール間を通す連続加熱プレス加工によってもこのような基材を作成することができる。この場合、不連続繊維強化樹脂シート2に含浸させる樹脂として、熱硬化性樹脂を用いた場合には、樹脂のクロスへの流入後、樹脂が半硬化の状態で加熱を終了し冷却を行い、熱硬反応がさらに進行することを停止する必要があり、予め樹脂のクロスへの流入完了時間と熱硬化反応速度とを、使用する熱硬化性樹脂ごとに把握しておくことが必要である。
上記の加熱加圧加工において、熱と圧力を加える手段としては、前記したように熱プレス機やオートクレーブが用いられる。樹脂として熱硬性樹脂を用いた場合の成形加工にはオートクレーブが用いられることが多い。
複合繊維強化樹脂成形品の製造工程を図2に示す。(a)は上金型3と下金型4とからなる金型の内部に連続繊維強化材クロス1と不連続繊維強化樹脂シート2とを配置する工程である。ここでは、上金型3の内側金型面はボス型5とリブ型6が設けられ特定曲面構造となっており、不連続繊維強化樹脂シート2が連続繊維強化材クロス1の上に配置され、不連続繊維強化樹脂シート側が上金型3の内面に接するようになっている。上下の両金型は加熱手段が設けられており、配置された積層体を加熱でき、上金型3を矢印の方向に下降させて金型を閉じ、加熱加圧加工を行う。金型の加熱は配置した不連続繊維強化樹脂シート2に含浸されている樹脂の流動点温度以上にできるように設定する必要がある。この工程(a)に先立ち、赤外線ヒーターなどにより予備加熱を行う場合には、金型の温度を流動点近傍とすることでもよい。
(b)は金型内に配置された両者の積層体に加熱加圧加工を行っている状態を示す。この工程では不連続繊維強化樹脂シート2にボス7やリブ8が一体成形されると共に、含浸されている樹脂が溶融し連続繊維強化材クロス1の内部に流入する。その結果、ボス7やリブ8が形成された特定曲面構造を有する成形品の不連続繊維強化樹脂層20となり、連続繊維強化材クロス1には樹脂が流入し、成形品の連続繊維強化樹脂層10となり、これらの両層10と20とは完全に一体化する。この加熱加圧加工後冷却して、溶融樹脂が熱硬化又は冷却されて固化した後、金型から樹脂成形品を取り出す。この成形品の場合には、前記した基材の製造と異なり、熱硬性樹脂を用いた場合、熱硬化反応を充分に進行させ完全硬化させる。
(c)はこの成形品の断面構造を示し、成形品の外面11の大部分は連続繊維強化樹脂層10の表面で構成され、平坦面とそれらの間の稜線とからなっている。成形品の内面12は不連続繊維強化樹脂層20の表面で構成され、ボス7やリブ8が一体成形され、金型の形状を忠実に再現した特定曲面構造となっている。この成形品は、連続繊維強化材による良好な物性値の確保と、不連続繊維強化材による形状の忠実な再現性とを備えている。
金型の加熱手段は、金型に電熱ヒーターや熱媒の導管を設けて加熱する方式、高周波誘導加熱方式、輻射加熱方式などの公知の手段を用いることができ、冷却手段としては、冷却水や冷却オイルを熱媒に切り替えて導管に通す方式などの公知の手段により行うことができる。このような、加熱手段と冷却手段を付与した金型を用いることにより、繊維強化材の端部の食み出しや表面ウェルドラインを減少させ、また、成形品の光沢表面を得ることもできる。
樹脂としては、前記したように各種の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を用いることができる。熱硬化性樹脂としては、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂などが用いられる。熱硬化性樹脂は、通常硬化剤等が加えられた樹脂組成物として用いられ、液状樹脂組成物として用いられることが多く、繊維強化材に含浸させたのち、熱硬化性樹脂組成物を半硬化させてプレプリグとして、本発明の不連続繊維強化樹脂シートとして用いることができる。また、各種のプリプレグシートも市販されており、それを利用することもできる。
熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などを例示することができる。繊維強化材として用いる繊維は前記したようにガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維を例示することできる。
連続繊維強化材クロスは上記の各種繊維の織布が市販されており、それらを利用することができる。また、熱可塑性樹脂を用いた不連続繊維強化樹脂シートは上記の熱可塑性樹脂に上記の各繊維を5〜50mmにカットした不連続繊維を混練して含有させ、押し出し成形やカレンダー成形などによりシートに成形して製造することができる。また、上記各種の樹脂と繊維とを組み合わせたシートがスタンパブルシートとして市販されており、それらを利用することができる。
[実施例1]
連続繊維強化材クロスとして、平織ガラスクロス(厚さ0.1〜0.3mm、密度タテ5〜70本/25mm、ヨコ5〜30本/25mm)を用い、不連続繊維強化樹脂シートとしてはガラス繊維強化ポリプロピレンシート(東洋紡株式会社製、「クイックフォーム(登録商標)」)、ガラス繊維含有量74wt%、繊維長10mm以上、を用いて、プレス成形に供した。成形品は内部に複数のボスとリブが設けられた筐体であり、上金型にボスとリブ形成用の型が設けられ、下金型は台形の形状の外面形状の型となっている金型を用いた。金型には電熱ヒーターと冷却用配水管とが付設されており、加熱と冷却とが可能となっている。
連続繊維強化材クロスとして、平織ガラスクロス(厚さ0.1〜0.3mm、密度タテ5〜70本/25mm、ヨコ5〜30本/25mm)を用い、不連続繊維強化樹脂シートとしてはガラス繊維強化ポリプロピレンシート(東洋紡株式会社製、「クイックフォーム(登録商標)」)、ガラス繊維含有量74wt%、繊維長10mm以上、を用いて、プレス成形に供した。成形品は内部に複数のボスとリブが設けられた筐体であり、上金型にボスとリブ形成用の型が設けられ、下金型は台形の形状の外面形状の型となっている金型を用いた。金型には電熱ヒーターと冷却用配水管とが付設されており、加熱と冷却とが可能となっている。
上記の平織ガラスクロスの上にガラス繊維強化ポリプロピレンシートを配置した積層体を、赤外線ヒーターで加熱し、積層体のポリプロピレン樹脂が溶融する温度170〜200℃まで加熱し、この加熱した積層体が硬化しない温度150〜200℃に加熱した下金型に配置すると共に、上金型を下降させて、一定の圧力と加圧時間を加え平織ガラスクロスに、ポリプロピレン樹脂を含侵させる。次いで水冷で120℃以下まで冷却し成形品を金型より取り出した。筐体成形品のボスやリブは金型の形状を正確に再現しており、筐体の外面は平織ガラスクロスを完全に包埋した平滑な面が得られた。
[実施例2]
連続繊維強化材クロスとして、実施例1で用いた平織ガラスクロスを用い、不連続強化樹脂シートとしてはガラス繊維強化エポキシ樹脂プリプレグシートを用いて、プレス成形に供した。成型用金型は実施例1で用いた金型を用いた。
連続繊維強化材クロスとして、実施例1で用いた平織ガラスクロスを用い、不連続強化樹脂シートとしてはガラス繊維強化エポキシ樹脂プリプレグシートを用いて、プレス成形に供した。成型用金型は実施例1で用いた金型を用いた。
上記の平織ガラスクロスの上にガラス繊維強化エポキシ樹脂プリプレグシートを配置した積層体を、赤外線ヒーターで加熱し、積層体を約130℃まで加熱し、この加熱した積層体を約130℃に加熱した下金型に配置すると共に、上金型を下降させて、100分間加圧してプレス成形を行い、次いで冷却後成形品を金型より取り出した。筐体成形品のボスやリブは金型の形状を正確に再現しており、筐体の外面は平織ガラスクロスを完全に包埋した平滑な面が得られた。
1 連続繊維強化材クロス
2 不連続繊維強化樹脂シート
3 上金型(特定曲面構造側)
4 下金型
5 ボス型
6 リブ型
7 ボス
8 リブ
10 成形品の連続繊維強化樹脂層
11 成形品の外面
12 成形品の内面(特定曲面構造面)
20 成形品の不連続繊維強化樹脂層
2 不連続繊維強化樹脂シート
3 上金型(特定曲面構造側)
4 下金型
5 ボス型
6 リブ型
7 ボス
8 リブ
10 成形品の連続繊維強化樹脂層
11 成形品の外面
12 成形品の内面(特定曲面構造面)
20 成形品の不連続繊維強化樹脂層
Claims (5)
- 連続繊維強化材クロスの一方の面に不連続繊維強化樹脂シートを配置した積層体を、加熱加圧加工により一体化することを特徴とする複合繊維強化樹脂基材の製造方法。
- 連続繊維強化材クロスの一方の面に不連続繊維強化樹脂シートを配置した積層体を金型内に配置し、次いで金型を閉じ、加熱加圧加工により一体成形を行うことを特徴とする複合繊維強化樹脂成形品の製造方法。
- 請求項1に記載の方法により製造した複合繊維強化樹脂基材を金型内に配置し、次いで金型を閉じ、加圧加熱加工により成形することを特徴とする複合繊維強化樹脂成形品の製造方法。
- 請求項2に記載の複合繊維樹脂成形品の製造方法であって、前記積層体の金型内への配置は、成形品に特定曲面構造を付与する金型の空間内面側に、前記積層体の不連続繊維強化樹脂シート側を配置することを特徴とする一方の面に特定曲面構造を有する複合繊維強化樹脂成形品の製造方法。
- 請求項3に記載の複合繊維強化樹脂成形品の製造方法であって、前記複合繊維強化樹脂基材の金型内への配置は、成形品に特定曲面構造を付与する金型の空間内面側に、前記基材の不連続繊維強化樹脂シート側を配置することを特徴とする一方の面に特定曲面構造を有する複合繊維強化樹脂成形品の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2016065576A JP2017177435A (ja) | 2016-03-29 | 2016-03-29 | 複合繊維強化樹脂基材及び成形品の製造方法 |
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