JP2017177014A - 分散液及び排ガス浄化用触媒並びにそれらの製造方法 - Google Patents

分散液及び排ガス浄化用触媒並びにそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】貴金属のシンタリングが生じにくい排ガス浄化用触媒を製造可能とする技術を提供する。【解決手段】本発明の分散液は、貴金属と希土類元素と保護剤と有機塩基とを含有し、前記貴金属の少なくとも一部は、水酸化物の形態にあるか又は酸化物の水和物の形態にある。【選択図】図5

Description

本発明は、排ガス浄化技術に関する。
近年、自動車等に対する排ガス規制が強化されてきている。そのため、これに対応すべく、排ガス中の炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)及び窒素酸化物(NOx)等を浄化するための種々の排ガス浄化用触媒が開発されている。
排ガス浄化用触媒の多くは、触媒金属として、貴金属を含んでいる。貴金属は、HC及びCOの酸化反応並びにNOxの還元反応を促進させる役割を担っている。これらの貴金属は、例えば、アルミナなどの無機酸化物からなる耐熱性担体に担持されている。
特許文献1には、排ガス浄化用触媒に使用可能な金属ナノ粒子が記載されている。この文献によると、金属ナノ粒子は、ポリエチレンイミンと金属イオンとを含む混合溶液を還元して金属ナノ粒子を含む混合液を調製し、この混合液の溶媒よりも極性の小さい溶媒にこの混合液を滴下して金属ナノ粒子を沈殿させることにより調製される。
特許文献2には、アルミニウム塩と貴金属コロイドとの混合溶液に、アルカリを加えてアルミニウム塩と貴金属コロイドとを共沈させ、得られた共沈物を焼成することにより貴金属担持触媒を製造する技術が記載されている。
特開2010−209455号公報 特開2013−166097号公報
本発明は、貴金属のシンタリングが生じにくい排ガス浄化用触媒を製造可能とする技術を提供することを目的とする。
本発明の第1側面によると、貴金属と希土類元素と保護剤と有機塩基とを含有し、前記貴金属の少なくとも一部は、水酸化物の形態にあるか又は酸化物の水和物の形態にある分散液が提供される。
本発明の第2側面によると、貴金属と希土類元素と保護剤とこれらを溶解した溶媒とを含む溶液を得る工程と、前記溶液に有機塩基を添加する工程とを含む分散液の製造方法が提供される。
本発明の第3側面によると、基材と、前記基材に支持された触媒層とを含み、前記触媒層は、第1側面に係る分散液と担体とを混合し、これらを焼成して、前記担体に前記貴金属及び前記希土類元素を担持させることにより得られる担持触媒を含む排ガス浄化用触媒が提供される。
本発明の第4側面によると、第1側面に係る分散液と担体とを混合し、これらを焼成して、前記担体に前記貴金属及び前記希土類元素を担持させる工程を含んだ排ガス浄化用触媒の製造方法が提供される。
本発明によると、貴金属のシンタリングが生じにくい排ガス浄化用触媒を製造可能とする技術が提供される。
本発明の一態様に係る排ガス浄化用触媒を概略的に示す斜視図。 図1に示す排ガス浄化用触媒に採用可能な構造の一例を概略的に示す断面図。 図1及び2に示す排ガス浄化用触媒の触媒層を拡大して示す図。 図3に示す担持触媒の一部を拡大して概略的に示す斜視図。 本発明の一態様に係る分散液に含まれる複合体粒子を概略的に示す図。 希土類元素溶液に係るラマンスペクトルの一例を示すグラフ。 第1溶液に係るラマンスペクトルの一例を示すグラフ。 本発明の一態様に係る分散液の粒度分布の一例を示すグラフ。 第2溶液に係る粒度分布の一例を示すグラフ。 本発明の一態様に係る分散液のラマンスペクトルの一例を示すグラフ。 有機塩基に係るラマンスペクトルの一例を示すグラフ。 第3溶液に係るラマンスペクトルの一例を示すグラフ。 コロイド溶液CS1に係るラマンスペクトルの一例を示すグラフ。 分散液D21に係るラマンスペクトルの一例を示すグラフ。 担持触媒SC1に係るパラジウムの分布を明暗で表した写真。 担持触媒SC1に係るイットリウムの分布を明暗で表した写真。 担持触媒SC2に係るパラジウムの分布を明暗で表した写真。 担持触媒SC2に係るネオジムの分布を明暗で表した写真。 担持触媒SC3に係るパラジウムの分布を明暗で表した写真。 担持触媒SC3に係るランタンの分布を明暗で表した写真。 担持触媒SC4に係るパラジウムの分布を明暗で表した写真。 担持触媒SC4に係るプラセオジムの分布を明暗で表した写真。 担持触媒SC25に係るパラジウムの分布を明暗で表した写真。 担持触媒SC25に係るイットリウムの分布を明暗で表した写真。 担持触媒SC26に係るロジウムの分布を明暗で表した写真。 担持触媒SC26に係るネオジムの分布を明暗で表した写真。 担持触媒SC29に係るロジウムの分布を明暗で表した写真。 担持触媒SC29に係るネオジムの分布を明暗で表した写真。 担持触媒SC31に係るパラジウムの分布を明暗で表した写真。 担持触媒SC31に係るイットリウムの分布を明暗で表した写真。 担持触媒SC33に係るパラジウムの分布を明暗で表した写真。 担持触媒SC33に係るイットリウムの分布を明暗で表した写真。 担持触媒SC34に係るパラジウムの分布を明暗で表した写真。 担持触媒SC34に係るイットリウムの分布を明暗で表した写真。
以下、本発明の態様について説明する。
図1は、本発明の一態様に係る排ガス浄化用触媒を概略的に示す斜視図である。図2は、図1に示す排ガス浄化用触媒の一部を拡大して示す断面図である。図3は、図1に示す排ガス浄化用触媒の一部を更に拡大して示す断面図である。
図1乃至図3に示す排ガス浄化用触媒1は、モノリス触媒である。この排ガス浄化用触媒1は、モノリスハニカム基材などの基材2を含んでいる。基材2は、典型的には、コージェライトなどのセラミックス製である。
基材2の隔壁上には、触媒層3が形成されている。触媒層3は、担持触媒31を含んでいる。担持触媒31は、担体311と貴金属粒子312と希土類元素粒子313とを含んでいる。この担持触媒31は、後述する分散液を用いて製造する。
図4は、図3に示す担持触媒の一部を拡大して概略的に示す斜視図である。
担体311は、貴金属粒子312の比表面積を増大させると共に、触媒反応による発熱を消散させて貴金属粒子312のシンタリングを抑制する役割を担っている。
担体311は、複数の1次粒子3111が凝集してなる2次粒子である。
担体311は、例えば、表面に塩基性点を有する無機酸化物である。このような無機酸化物としては、例えば、アルミナ、アルミナと他の金属酸化物との複合酸化物、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。上記他の金属酸化物に含まれる金属元素としては、例えば、イットリウム(Y)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、ジルコニウム(Zr)又はこれらの2以上の組み合わせを挙げることができる。アルミナと他の金属酸化物との複合酸化物に含まれるアルミナの割合は、例えば、25質量%乃至100質量%の範囲内にあり、好ましくは、30質量%乃至99質量%の範囲内にある。
担体311の平均粒径は、例えば、1μm乃至100μmの範囲内にあり、典型的には3μm乃至30μmの範囲内にある。この「平均粒径」は、1次粒子3111の2次粒子に係る平均粒径を意味している。なお、この「平均粒径」は、以下の方法によって得られる値を意味している。
先ず、排ガス浄化用触媒1から触媒層3の一部を除去する。次に、走査電子顕微鏡(SEM)を用いて、この試料のSEM像を、1000倍乃至50000倍の範囲内の倍率で撮影する。次いで、このSEM像に写っている担体311の中から、全体が見えている粒子を選択し、選択した各粒子の面積を求める。これら面積と等しい面積を有している円の直径をそれぞれ算出し、更に、これら直径の算術平均を求める。この算術平均を平均粒径とする。
貴金属粒子312は、HC及びCOの酸化反応並びにNOxの還元反応を促進する。
貴金属粒子312は、担体311に担持されている。具体的には、貴金属粒子312は、担体311を構成している2次粒子の表面に担持されている。貴金属粒子312の一部は、2次粒子の表面近傍であって、1次粒子3111の隙間の位置で担体311に担持されていてもよい。貴金属粒子312は、少なくともその一部が酸化物の形態にある。
貴金属粒子312は、例えば、1つ又は複数の白金族元素である。白金族元素は、例えば、パラジウム(Pd)、白金(Pt)又はロジウム(Rh)である。貴金属粒子312は、好ましくは、パラジウム又はロジウムである。
貴金属粒子312の平均粒径は、担体311の平均粒径よりも小さい。貴金属粒子312の平均粒径は、例えば30nm以下であり、典型的には10nm以下である。この平均粒径の下限値は、例えば0.5nm以上である。貴金属粒子312の平均粒径を小さくすると、貴金属粒子312と排ガスとの接触効率が高まり、浄化性能が高まる傾向にある。なお、この「平均粒径」は、COパルス吸着法によって得られる値を意味している。COパルス吸着装置としては、ヘンミ計算尺株式会社製のガス吸着量測定装置などを用いることができる。
担持触媒31に占める貴金属粒子312の割合は、例えば、0.1質量%乃至15質量%の範囲内にあり、典型的には0.1質量%乃至5質量%の範囲内にあり、好ましくは0.1質量%乃至2質量%の範囲内にある。この割合が小さいと、十分な浄化性能が得られない傾向にある。この割合が大きいと、貴金属粒子312のシンタリングが生じ易くなる傾向にある。
排ガス浄化用触媒1の単位容積当りの貴金属粒子312の含有量は、例えば、0.1g/L乃至8g/Lの範囲内にあり、好ましくは、0.2g/L乃至4g/Lの範囲内にある。この割合が小さいと、十分な浄化性能が得られない傾向にある。この割合が大きいと、貴金属粒子312のシンタリングが生じ易い傾向にある。
希土類元素粒子313は、貴金属粒子312のシンタリングを抑制する。
希土類元素粒子313は、担体311に担持されている。具体的には、希土類元素粒子313は、担体311を構成している2次粒子の表面に担持されている。希土類元素粒子313の一部は、2次粒子の表面近傍であって、1次粒子3111の隙間の位置で担体311に担持されていてもよい。希土類元素粒子313は、典型的には酸化物の形態にある。
希土類元素粒子313は、例えば、酸素との親和性が高い元素であり、典型的には、イットリウム(Y)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、及びネオジム(Nd)からなる群より選ばれる少なくとも1種である。希土類元素は、好ましくは、イットリウム、ランタン、ネオジム及びセリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくはイットリウム又はネオジムである。
希土類元素粒子313の平均粒径は、担体311の平均粒径よりも小さい。希土類元素粒子313の平均粒径は、例えば10nm以下の範囲内にあり、典型的には5nm以下の範囲内にある。この平均粒径の下限値は、例えば0.1nm以上である。希土類元素粒子313の平均粒径が大きいと、担体311上で偏りが生じ、貴金属粒子312のシンタリング抑制効果が低下する傾向にある。なお、この「平均粒径」は、以下の方法によって得られる値を意味している。
先ず、排ガス浄化用触媒1から触媒層3の一部を除去する。次に、走査透過型顕微鏡(STEM)を用いて、この試料のSTEM像を、50万倍乃至1000万倍の範囲内の倍率で撮影する。次いで、このSTEM像に写っている希土類元素粒子313の中から、全体が見えている粒子を選択し、選択した各粒子の面積を求める。これら面積と等しい面積を有している円の直径をそれぞれ算出し、更に、これら直径の算術平均を求める。この算術平均を平均粒径とする。
担持触媒31に占める希土類元素粒子313の割合は、例えば、0.1質量%乃至15質量%の範囲内にあり、典型的には0.1質量%乃至5質量%の範囲内にあり、好ましくは0.1質量%乃至2質量%の範囲内にある。この割合が小さいと、貴金属粒子312のシンタリングが生じ易い傾向にある。この割合が大きいと、十分な浄化性能が得られない傾向にある。
排ガス浄化用触媒1の単位容積当りの希土類元素粒子313の含有量は、例えば、0.05g/L乃至8g/Lの範囲内にあり、好ましくは、0.1g/L乃至4g/Lの範囲内にある。この割合が小さいと、貴金属粒子312のシンタリングが生じ易い傾向にある。この割合が大きいと、十分な浄化性能が得られない傾向にある。
この触媒層3は、担持触媒31の他に、酸素貯蔵材料、アルカリ土類金属、アルカリ土類金属の化合物及びバインダなどを更に含んでいてもよい。
酸素貯蔵材料は、酸素過剰条件下で酸素を吸蔵し、酸素希薄条件下で酸素を放出して、炭化水素(HC)及び一酸化炭素(CO)の酸化反応並びに窒素酸化物(NOx)の還元反応を最適化する。酸素貯蔵材料は、例えば、粒子の形態にある。
酸素貯蔵材料は、例えば、セリア、セリアと他の金属酸化物との複合酸化物、又はそれらの混合物である。上記他の金属酸化物に含まれる金属元素は、例えば、イットリウム(Y)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、ジルコニウム(Zr)又はこれらの2以上の組み合わせであり、好ましくは、ジルコニウムである。セリアと他の金属酸化物との複合酸化物に含まれるセリアの割合は、例えば、15質量%乃至70質量%の範囲内にある。
酸素貯蔵材料の平均粒径は、例えば1μm乃至100μmの範囲内にあり、典型的には3μm乃至30μmの範囲内にある。酸素貯蔵材料の平均粒径が小さいと、浄化性能が高まる傾向にある。なお、この「平均粒径」は、担体311の平均粒径について説明したのと同様の方法により得られる値を意味している。
排ガス浄化用触媒1の単位容積当りの酸素貯蔵材料の含有量は、好ましくは、10g/L乃至250g/Lの範囲内にあり、より好ましくは、30g/L乃至200g/Lの範囲内にある。この割合が小さいと、十分な浄化性能が得られない傾向にある。この割合が大きいと、耐熱性が低下する傾向にある。
アルカリ土類金属及びその化合物は、貴金属粒子312の炭化水素による被毒を抑制する。また、アルカリ土類金属及びその化合物は、貴金属粒子312の硫黄による被毒を抑制する。
アルカリ土類金属は、例えば、バリウム(Ba)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(St)又はこれらの組み合わせである。アルカリ土類金属の化合物は、例えば、アルカリ土類金属の塩である。アルカリ土類金属の塩は、例えば、アルカリ土類金属の硫酸塩、アルカリ土類金属の硝酸塩、アルカリ土類金属の酢酸塩、アルカリ土類金属の炭酸塩又はこれらの組み合わせである。アルカリ土類金属の化合物は、塩以外のアルカリ土類金属化合物であってもよい。塩以外のアルカリ土類金属化合物は、例えば、アルカリ土類金属の酸化物である。アルカリ土類金属化合物は、塩と塩以外の化合物とを含んだ混合物であってもよい。
アルカリ土類金属は、好ましくは、バリウムである。バリウム土類金属の化合物としては、例えば、酸化バリウム(BaO)、硫酸バリウム(BaSO4)、炭酸バリウム(BaCO3)、酢酸バリウム[(CH3COO)2Ba]又はこれらの混合物を挙げることができる。
アルカリ土類金属及びその化合物の平均粒径は、例えば1000nm以下であり、典型的には500nm以下である。この平均粒径の下限値は、例えば0.1nm以上である。アルカリ土類金属及びその化合物の平均粒径が小さいと、浄化性能が高まる傾向にある。なお、この「平均粒径」は、希土類元素粒子313の平均粒径について説明したのと同様の方法により得られる値を意味している。あるいは、この「平均粒径」は、担体311の平均粒径について説明したのと同様の方法により求めてもよい。
排ガス浄化用触媒1の単位容積当りのアルカリ土類金属元素の含有量は、好ましくは、1g/L乃至15g/Lの範囲内にあり、より好ましくは、3g/L乃至10g/Lの範囲内にある。この割合が小さいと、十分な浄化性能が得られない傾向にある。この割合が大きいと、貴金属の活性が低下する傾向にある。
バインダは、担体311同士の結合、担体311と貴金属粒子312及び希土類元素粒子313との結合、並びに担体311と酸素貯蔵材料、アルカリ土類金属及びアルカリ土類金属の化合物などとの結合をより強固にして触媒の耐久性を向上させる役割を担っている。バインダとしては、例えば、アルミナゾル、チタニアゾル又はシリカゾルを使用する。
排ガス浄化用触媒1の単位容積当りのバインダの含有量は、例えば、1g/L乃至10g/Lの範囲内にあり、好ましくは、1g/L乃至5g/Lの範囲内にある。この割合が大きいと、十分な浄化性能が得られない傾向にある。この割合が小さいと、耐久性が低下する傾向にある。
この排ガス浄化用触媒は、例えば、以下のようにして製造することができる。
先ず、担持触媒31を製造するための分散液を調製する。
この分散液は、貴金属と希土類元素と保護剤と有機塩基とを含んでいる。この分散液中で、貴金属の少なくとも一部は、水酸化物の形態にあるか又は酸化物の水和物の形態にある。この分散液中で、貴金属と希土類元素とは、複合体粒子を形成していると考えられる。
図5は、複合体粒子を概略的に示す図である。複合体粒子10は、貴金属粒子101と希土類元素粒子102とを含み、その周囲には有機塩基20のイオンが近接している。複合体粒子10において、貴金属粒子101と、希土類元素粒子102とは十分に近接している。一例によれば、貴金属粒子101は、貴金属の水酸化物の形態にあるか、又は酸化物の水和物の形態にあり、希土類元素粒子102は、希土類元素の水酸化物の形態にあるか、又は酸化物の水和物の形態にある。
このような分散液は、以下の方法により調製することができる。
先ず、貴金属源と希土類元素源と保護剤と溶媒とを混合し、これらを十分に撹拌して、溶媒に貴金属と希土類元素と保護剤とが溶解した溶液を得る。以下、この溶液を第1溶液という。第1溶液において、希土類元素イオンと保護剤とは錯体又は錯イオンを形成している。この溶液のpHは、例えば、1乃至12の範囲内とし、好ましくは、3乃至11の範囲内とする。なお、第1溶液のpHは、1以下であってもよい。
貴金属源としては、例えば、貴金属の塩を用いることができる。貴金属の塩は、例えば、貴金属の酢酸塩、貴金属の炭酸塩、貴金属の硫酸塩、貴金属の硝酸塩、貴金属の亜硝酸塩又はこれらの2つ以上の組み合わせであり、好ましくは、貴金属の硝酸塩である。貴金属としては、これらの貴金属の塩を溶媒に溶解させた溶液を用いてもよい。
貴金属は、分散液における貴金属の濃度が、例えば、0.01mol/L乃至1mol/Lの範囲内となり、典型的には、0.03mol/L乃至0.7mol/Lの範囲内となり、好ましくは、0.05mol/L乃至0.2mol/Lの範囲内となるように添加する。
希土類元素源としては、例えば、希土類元素の塩を用いることができる。希土類元素の塩は、例えば、希土類元素の酢酸塩、希土類元素の炭酸塩、希土類元素の硫酸塩、希土類元素の硝酸塩、希土類元素の亜硝酸塩又はこれらの2つ以上の組み合わせであり、好ましくは、希土類元素の硝酸塩である。希土類元素としては、これらの希土類元素の塩を溶媒に溶解させた溶液を用いてもよい。
希土類元素は、分散液における希土類元素の濃度が、例えば、0.01mol/L乃至1mol/Lの範囲内となり、典型的には、0.03mol/L乃至0.7mol/Lの範囲内となり、好ましくは、0.05mol/L乃至0.2mol/Lの範囲内となるように添加する。
図6は、希土類元素溶液について、ラマン分光法により得られるラマンスペクトルの一例を示すグラフである。ここでは、希土類元素溶液として硝酸イットリウムの水溶液を用いている。ラマン分光分析装置としては、レニショー株式会社製 in Via Reflex等を用いることができる。図6に示すラマンスペクトルにおいて、1040cm-1の位置にみられるピークは、遊離硝酸由来のピークである。図6に示すように、この溶液のラマンスペクトルは、500cm-1乃至700cm-1の範囲内にピークを有さない。この範囲内に検出されるピークは、後述するように、貴金属の水酸化物又は貴金属の酸化物の水和物に由来するピークである。
保護剤は、溶液中の貴金属の凝集を抑制する。
保護剤は、例えば、希土類元素イオンと錯体又は錯イオンを形成する有機化合物である。保護剤は、好ましくは、複数の配位原子を含む多座配位子である。保護剤の配位原子としては、例えば、カルボキシル基の酸素原子又はアミノ基の窒素原子を挙げることができる。
保護剤は、好ましくは、カルボキシル基を1つ以上含む有機酸であり、より好ましくは、カルボキシル基を2つ以上含む有機酸である。保護剤がカルボキシル基を2つ以上含む有機酸である場合、希土類元素イオンと保護剤との錯体又は錯イオンの安定性が向上する傾向にある。
保護剤は、例えば、グリシン、シュウ酸、エチレンジアミン、酒石酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、乳酸、グリコール、及びクエン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種である。保護剤は、好ましくは、グリシン、クエン酸、及びエチレンジアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種である。
保護剤は、分散液における保護剤の濃度が、例えば、0.005mol/L乃至5mol/Lの範囲内となり、典型的には、0.025mol/L乃至3.5mol/Lの範囲内となり、好ましくは、0.5mol/L乃至2.5mol/Lの範囲内となるように添加する。この濃度が低いと、分散液中の粒子が粗大化する傾向にある。この濃度が高いと、担体311への貴金属粒子101及び/又は希土類元素粒子102の吸着性が低い傾向にある。
この分散液において、保護剤と貴金属とのモル比は、0.1乃至1.0の範囲内にあることが好ましく、0.2乃至0.7の範囲内にあることがより好ましく、0.4乃至0.6の範囲内にあることが更に好ましい。このモル比が小さいと、貴金属粒子101が粗大化する傾向にある。このモル比が大きいと、担体311への貴金属粒子101の吸着性が低い傾向にある。
溶媒は、有機系溶剤であってもよく、水系溶剤であってもよく、これらの混合物であってもよい。溶媒は、典型的には、水である。
図7は、第1溶液について、ラマン分光法により得られるラマンスペクトルの一例を示すグラフである。ここでは、貴金属としてパラジウム硝酸塩を、希土類元素として硝酸イットリウム溶液を、保護剤としてクエン酸をそれぞれ用いている。なお、このラマン分光分析を行う際の試料としては、貴金属濃度が2質量%となるように、純水で溶液を希釈した希釈液を用いる。図7に示すラマンスペクトルにおいて、330cm-1の位置にみられるピークは、パラジウムと亜硝酸イオンとの結合に由来するピークである。また、450cm-1の位置にみられるピークは、パラジウムと硝酸イオンとの結合に由来するピークである。図7に示すように、第1溶液に係るラマンスペクトルは、500cm-1乃至700cm-1の範囲内にピークを有さない。この範囲内に検出されるピークは、後述するように、貴金属の水酸化物又は貴金属の酸化物の水和物に由来するピークである。
次に、第1溶液に有機塩基を徐々に加えていく。有機塩基を投入する工程において、貴金属と希土類元素とを水酸化物化させることにより、貴金属粒子101と希土類元素粒子102とは、各粒子が十分に近接した状態で複合体を形成していると考えられる。この溶液に、有機塩基を更に加えることで、溶液中に複合体を微粒子として分散させ、分散液を得る。この分散液のpHは、例えば、9以上とし、好ましくは、10乃至14の範囲内とする。
この分散液に含まれる粒子の平均粒径は、好ましくは、0.8nm乃至20nmの範囲内にあり、より好ましくは0.8nm乃至10nmの範囲内にある。この分散液に含まれる粒子の平均粒径が大きいと、排ガス浄化用触媒1の浄化性能が低下する傾向にある。
この平均粒径は、動的光散乱法(DLS)により求めた粒度分布において、体積積算値が50%となる粒径を意味している。動的光散乱式粒度分布測定装置としては、マルバーン株式会社製 ゼータサイザーS等を使用することができる。この粒度分布測定を行う際の試料としては、貴金属濃度が0.1質量%乃至1質量%の範囲内となるように、純水で分散液を希釈した希釈液を用いる。この平均粒径は、複合体粒子10の平均粒径を意味すると考えられる。なお、動的光散乱法では、イオンの形態にあるものは検出されない。したがって、この複合体粒子10の平均粒径には、有機塩基20のイオン径は含まれない。
図8は、本発明の一態様に係る分散液について、上記の測定方法により得られた粒度分布の一例を示すグラフである。ここでは、貴金属としてパラジウム硝酸塩を、希土類元素として硝酸イットリウムを、保護剤としてクエン酸を、有機塩基としてTMAHをそれぞれ用いている。図8に示すように、この分散液に含まれる粒子の平均粒径は、上記の範囲内にある。
図9は、保護剤を添加しなかったこと以外は、図8に示す分散液と同様の方法で調製した混合液、すなわち、貴金属と希土類元素と有機塩基との混合液に係る粒度分布の一例を示すグラフである。以下、この混合液を第2溶液という。図9に示すように、第2溶液に含まれる粒子の平均粒径は、図8に示す分散液に含まれる粒子の平均粒径と比較して大きい。図8及び図9から明らかなように、保護剤は、貴金属の水酸化物又は酸化物の水和物、並びに希土類元素の水酸化物又は酸化物の水和物の凝集を抑制する効果を有している。すなわち、保護剤は、複合体粒子10の粗大化を抑制する。
有機塩基は、親水性の塩基であることが好ましい。親水性の塩基とは、具体的には、25℃の水100g当たりに、0.1g以上溶解する塩基をいう。
有機塩基は、主鎖に含まれる炭素の数が20以下の塩基であることが好ましい。
有機塩基は、構造中にハロゲン原子を含まない塩基であることが好ましい。
有機塩基は、構造中に芳香環を含まない塩基であることが好ましい。その構造中に芳香環を含むと、担持触媒31の調製時に、ニトロ化合物等の好ましくない物質が発生することがある。
有機塩基の分子量は、例えば、500以下であり、典型的には400以下であり、好ましくは300以下である。この分子量の下限値は、一例によれば30である。
有機塩基は、例えば、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、ジアザビシクロノネン(DBN)、プロピルアミン、メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)、水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAH)、水酸化テトラプロピルアンモニウム(TPAH)、水酸化テトラブチルアンモニウム(TBAH)、モノエタノールアミン、N,N−ジメチル−2−アミノエタノール(DMAE)、3−アミノ−1−プロパノール、及びシクロヘキシルアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種である。
有機塩基は、好ましくは、DBU、TMAH、TEAH、TPAH、TBAH、及びモノエタノールアミン、DMAE、3−アミノ−1−プロパノール、及びシクロヘキシルアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種である。有機塩基は、より好ましくは、DBU、TMAH,TMEH、及びDMAEからなる群より選ばれる少なくとも1種である。
この分散液において、亜硝酸イオンのモル濃度は、0.2mol/L以下とすることが好ましい。亜硝酸イオンは、貴金属と配位結合を形成しやすい。したがって、亜硝酸イオンのモル濃度が高いと、溶液に有機塩基を添加した際に、沈殿物を形成しにくい傾向にある。
この分散液において、硝酸イオンのモル濃度は、0.2mol/L乃至5mol/Lの範囲内とすることが好ましい。この分散液中の硝酸イオンのモル濃度M1と亜硝酸イオンのモル濃度M2との合計量(M1+M2)に占める亜硝酸イオンのモル濃度M1の割合は、0.5以下が好ましい。硝酸イオンは亜硝酸イオンに比べ貴金属と配位結合を形成しにくい。したがって、硝酸イオン濃度が亜硝酸イオン濃度以上であると、混合液に有機塩基を添加した際の貴金属の中和反応が速やかに進行し、沈殿物を形成し易い傾向にある。
図10は、図8に示す分散液について、ラマン分光法により得られるラマンスペクトルの一例を示すグラフである。なお、このラマン分光分析を行う際の試料としては、貴金属濃度が2質量%となるように、純水で分散液を希釈した希釈液を用いる。図10に示すように、この分散液についてラマン分光法により得られるラマンスペクトルは500cm-1乃至700cm-1の範囲内にピークを有している。この範囲内に検出されるピークは、貴金属の水酸化物又は貴金属の酸化物の水和物に由来するピークである。
ここで、図11は、有機塩基について、ラマン分光法により得られるラマンスペクトルの一例を示すグラフである。ここでは、有機塩基として水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)を用いている。図10と図7及び図11との対比から明らかなように、上記の貴金属の水酸化物又は貴金属の酸化物の水和物に由来するピークは、第1溶液及び有機塩基溶液に係るラマンスペクトルには検出されず、分散液に係るラマンスペクトルにのみ検出されている。
図12は、パラジウム硝酸塩を混合しなかったこと以外は、図11に示す分散液と同様の方法で調製した混合液、すなわち、希土類元素と保護剤と有機塩基との混合液に係るラマンスペクトルの一例を示すグラフである。以下、この混合液を第3溶液という。図12に示すように、第3溶液に係るラマンスペクトルは、上述した500cm-1乃至700cm-1の範囲内にピークを有さない。
この分散液は、典型的には、高分子分散剤を含まない。高分子分散剤とは、500以上の分子量を有する分散剤をいう。高分子分散剤は、例えば、ポリエチレンイミン及びポリビニルピロリドン(PVP)である。高分子分散剤を含む分散液を用いて担持触媒31を調製すると、貴金属及び希土類元素の担体311への担持効率が低下する傾向にある。
この分散液は、典型的には、水素、ヒドラジン又はホウ素化水素ナトリウムなどの還元剤を含まない。すなわち、この分散液を調製する際には、還元処理を要しない。したがって、この分散液は、上述したように簡易な方法で調製することができる。
次に、この分散液を用いた担持触媒31の製造方法について説明する。
先ず、分散液と担体311とを混合し、この混合液を十分に撹拌する。上述したように、複合体粒子10に含まれる貴金属粒子101及び希土類元素粒子102の少なくとも一方は、水酸基を有していると考えられる。そして、担体311は、塩基性点を有している。したがって、分散液と担体311とを混合すると、貴金属粒子101及び希土類元素粒子102の少なくとも一方と、担体311が含んでいる金属との間で配位子交換反応が起こると考えられる。この反応により、複合体粒子10は、担体311に化学吸着する。
次いで、この混合液を乾燥させ、この乾燥品を、例えば、400℃乃至600℃の範囲内の温度で焼成処理に供して、担持触媒31を得る。
このように、この分散液を用いると、簡易な方法で担体311の表面及びその近傍に貴金属粒子312と希土類元素粒子313とを担持させることができる。そして、担体311上の貴金属粒子312と希土類元素粒子313とは十分に近接した状態にある。
このような構成を有する担持触媒31は、貴金属粒子312のシンタリングが生じにくい傾向にある。この理由は、以下の通りであると考えられる。
上述したように、希土類元素粒子313は、典型的には、酸化物の形態にある。そのような希土類元素粒子313は、酸素貯蔵能を有している。すなわち、希土類元素粒子313酸化物は、還元性雰囲気下において酸素を放出する。この放出された酸素は、希土類元素粒子313近傍に存在する貴金属粒子312に供給される。したがって、貴金属粒子312の少なくとも一部は、還元性雰囲気下においても還元されることなく、酸化物の形態を維持することができる。酸化物の形態にある貴金属粒子312は、還元されたメタル状態の貴金属粒子312よりも、蒸散しにくく、担体311上を移動しにくい。それゆえ、この担持触媒31に含まれる貴金属粒子312は、高温条件下において、蒸散及びシンタリングを起こしにくい。
また、この希土類元素粒子313の酸化物からの酸素の放出は、担体311及び貴金属粒子312に吸着した硫黄酸化物の脱離を促進する。したがって、この担持触媒31は、担体311及び貴金属粒子312への硫黄の吸着による触媒性能の低下を起こしにくい。
更に、この担持触媒31は、触媒性能が高く、長期間使用後の浄化性能にも優れているすなわち、この担持触媒31では、上述したように貴金属粒子312が担体311の表面及びその近傍に担持されている。したがって、貴金属粒子312と排ガスとの接触効率が高く、浄化性能が高い傾向にある。また、この担持触媒31は、高温下で担体311が変形し、複数の1次粒子3111の間に形成された隙間が小さくなったとしても、担体311の内部に埋もれる貴金属粒子312の割合は少ない。それゆえ、この担持触媒31は、担体311が上記のように変形しても、貴金属粒子312と排ガスとの接触効率が低下しにくい。
次に、この担持触媒31を用いた排ガス浄化用触媒1の製造方法について説明する。
先ず、この担持触媒31とその他の任意成分と水とを混合し、ボールミル等を用いて粉砕処理を行い、スラリーを調製する。次いで、このスラリーをハニカム基材にコートし、コート層を乾燥させる。次いで、ハニカム基材を焼成する。このようにして、排ガス浄化用触媒1を得る。
以上、説明したように、触媒層3に、この分散液を用いて得られる担持触媒31を含む排ガス浄化用触媒1は、貴金属のシンタリングが生じにくい。それゆえ、この排ガス浄化用触媒1の浄化性能は、長期間使用後も優れている。また、上述したように、この排ガス浄化用触媒1の浄化性能は、硫黄被毒により低下しにくい。それゆえ、この排ガス浄化用触媒1は、硫黄成分を多く含む燃料を用いた燃焼機関の触媒としても、優れた触媒性能を発揮する。
以下に、本発明の例を記載する。
<例1>
[分散液D1の調製]
先ず、ビーカーに、10質量%の濃度でパラジウムを含む50gの硝酸パラジウム溶液(田中貴金属工業株式会社製)、すなわち、5gのパラジウムを含む硝酸パラジウム溶液を投入した。次いで、このビーカーに、硝酸イットリウム(III)六水和物(阿南化成株式会社製)を水に溶解させた硝酸イットリウム水溶液を加え、得られた混合液を1時間以上撹拌した。ここで、硝酸イットリウム水溶液は、パラジウムとイットリウムとの原子比が1:1となるように加えた。次いで、この混合液に、クエン酸一水和物(ナカライテスク株式会社製)を添加し、溶解させた。ここで、クエン酸一水和物は、パラジウムとクエン酸とのモル比が、1:0.5となるように加えた。
次いで、pHを確認しながらこの溶液にDBU(ナカライテスク株式会社製)を徐々に加え、溶液中に沈殿を生じさせた。次いで、pHが10に達するまでDBUを更に加え、生じた沈殿を溶液中に再分散させた。次いで、この沈殿を再分散させた溶液をろ紙を用いてろ過して、ろ液を得た。なお、ろ紙にはJIS P 3801に規定される5種Cに相当するものを用いた。以下、このろ液を分散液D1という。
[担持触媒SC1の調製]
担持触媒におけるパラジウムの濃度が1質量%となるように、分散液D1とアルミナ粉末とを混合し、30分間撹拌して、スラリーを調製した。その後、このスラリーを100℃の温度で一晩乾燥させて乾燥品を得た。次いで、乳鉢でこの乾燥品を粉砕し、得られた粉砕品を600℃の温度で1時間焼成して、粉末を得た。以下、この粉末を担持触媒SC1という。
[触媒C1の製造]
100gの担持触媒SC1と、100gの複合酸化物と、15gの炭酸バリウムと、固形分を20質量%の濃度で含む50gのアルミナゾルと、200gの純水とを混合し、この混合液を磁性ボールミルで粉砕して、スラリーを得た。なお、複合酸化物としては、セリウムとジルコニウムとの複合酸化物を用いた。次いで、このスラリーを、モノリスハニカム担体(35.3cc)に、1L当たりのウォッシュコート量が100gになるようにコーティングし、500℃の温度で3時間焼成して、排ガス浄化用触媒を得た。以下、この排ガス浄化用触媒を触媒C1という。
<例2>
硝酸イットリウム(III)六水和物水溶液の代わりに硝酸ネオジム(III)六水和物(キシダ化学株式会社製)を用いたこと、クエン酸一水和物の代わりにグリシン(ナカライテスク株式会社製)を用いたこと、及びDBUの代わりに10質量%濃度のTMAH水溶液(和光純薬工業株式会社製)を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、分散液D2、担持触媒SC2及び触媒C2を得た。
<例3>
硝酸イットリウム(III)六水和物水溶液の代わりに硝酸ランタン(III)六水和物(ナカライテスク株式会社製)を用いたこと、及びDBUの代わりに10質量%濃度のTMAH水溶液を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、分散液D3、担持触媒SC3及び触媒C3を得た。
<例4>
硝酸イットリウム(III)六水和物水溶液の代わりに硝酸プラセオジム(III)六水和物(ナカライテスク株式会社製)を用いたこと、クエン酸一水和物の代わりにエチレンジアミン一水和物(ナカライテスク株式会社製)を用いたこと、及びDBUの代わりにTEAH(ナカライテスク株式会社製)を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、分散液D4、担持触媒SC4及び触媒C4を得た。
<例5>
クエン酸一水和物の代わりにグリシンを用いたこと、及びDBUの代わりにDMAE(ナカライテスク株式会社製)を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、分散液D5、担持触媒SC5及び触媒C5を得た。
<例6>
硝酸イットリウム(III)六水和物水溶液の代わりに硝酸セリウム(III)六水和物(ナカライテスク株式会社製)を用いたこと、クエン酸一水和物の代わりにエチレンジアミン一水和物を用いたこと、及びDBUの代わりにDMAEを用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、分散液D6、担持触媒SC6及び触媒C6を得た。
<例7>
硝酸イットリウム(III)六水和物水溶液の代わりに硝酸セリウム(III)六水和物を用いたこと、及びDBUの代わりに10質量%濃度のTMAH水溶液を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、分散液D7、担持触媒SC7及び触媒C7を得た。
<例8>
硝酸イットリウム(III)六水和物水溶液の代わりに硝酸プラセオジム(III)六水和物を用いたこと、及びDBUの代わりに10質量%濃度のTMAH水溶液を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、分散液D8、担持触媒SC8及び触媒C8を得た。
<例9>
硝酸イットリウム(III)六水和物水溶液の代わりに硝酸ランタン(III)六水和物を用いたこと、クエン酸一水和物の代わりにグリシンを用いたこと、及びDBUの代わりにDMAEを用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、分散液D9、担持触媒SC9及び触媒C9を得た。
<例10>
DBUの代わりにDMAEを用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、分散液D10、担持触媒SC10及び触媒C10を得た。
<例11>
クエン酸一水和物の代わりにエチレンジアミン一水和物を用いたこと、及びDBUの代わりにTEAHを用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、分散液D11、担持触媒SC11及び触媒C11を得た。
<例12>
硝酸イットリウム(III)六水和物水溶液の代わりに硝酸ランタン(III)六水和物を用いたこと、クエン酸一水和物の代わりにエチレンジアミン一水和物を用いたこと、及びDBUの代わりに10質量%濃度のTMAH水溶液を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、分散液D12、担持触媒SC12及び触媒C12を得た。
<例13>
硝酸イットリウム(III)六水和物水溶液の代わりに硝酸ネオジム(III)六水和物を用いたこと、クエン酸一水和物の代わりにグリシンを用いたこと、及びDBUの代わりにDMAEを用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、分散液D13、担持触媒SC13及び触媒C13を得た。
<例14>
硝酸イットリウム(III)六水和物水溶液の代わりに硝酸セリウム(III)六水和物を用いたこと、及びクエン酸一水和物の代わりにエチレンジアミン一水和物を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、分散液D14、担持触媒SC14及び触媒C14を得た。
<例15>
硝酸イットリウム(III)六水和物水溶液の代わりに硝酸ネオジム(III)六水和物を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、分散液D15、担持触媒SC15及び触媒C15を得た。
<例16>
硝酸イットリウム(III)六水和物水溶液の代わりに硝酸ランタン(III)六水和物を用いたこと、クエン酸一水和物の代わりにグリシンを用いたこと、及びDBUの代わりにTEAHを用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、分散液D16、担持触媒SC16及び触媒C16を得た。
<例17>
硝酸イットリウム(III)六水和物水溶液の代わりに硝酸プラセオジム(III)六水和物を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、分散液D17、担持触媒SC17及び触媒C17を得た。
<例18>
硝酸イットリウム(III)六水和物水溶液の代わりに硝酸プラセオジム(III)六水和物を用いたこと、及びDBUの代わりにDMAEを用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、分散液D18、担持触媒SC18及び触媒C18を得た。
<例19>
硝酸イットリウム(III)六水和物水溶液の代わりに硝酸セリウム(III)六水和物を用いたこと、及びクエン酸一水和物の代わりにグリシンを用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、分散液D19、担持触媒SC19及び触媒C19を得た。
<例20>
硝酸イットリウム(III)六水和物水溶液の代わりに硝酸ネオジム(III)六水和物を用いたこと、クエン酸一水和物の代わりにグリシンを用いたこと、及びDBUの代わりにTEAHを用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、分散液D20、担持触媒SC20及び触媒C20を得た。
<例21>
分散液D1の代わりに、処理液L1として10質量%の濃度でパラジウムを含む硝酸パラジウム溶液を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、担持触媒SC21及び触媒C21を得た。
<例22>
先ず、ビーカーに、10質量%の濃度でパラジウムを含む50gの硝酸パラジウム溶液、すなわち、5gのパラジウムを含む硝酸パラジウム溶液を投入した。次いで、このビーカーに、クエン酸一水和物を加え、撹拌して処理液L2を得た。ここで、クエン酸一水和物は、パラジウムとクエン酸とのモル比が、1:0.5となるように加えた。
分散液D1の代わりに処理液L2を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、担持触媒SC22及び触媒C22を得た。
<例23>
先ず、ビーカーに、10質量%の濃度でパラジウムを含む50gの硝酸パラジウム溶液、すなわち、5gのパラジウムを含む硝酸パラジウム溶液を投入した。次いで、このビーカーに、硝酸イットリウム(III)六水和物(シグマアルドリッチジャパン合同会社製)を水に溶解させた硝酸イットリウム水溶液を加え、得られた混合液を1時間以上撹拌した。ここで、硝酸イットリウム水溶液は、パラジウムとイットリウムとの原子比が1:1となるように加えた。次いで、この混合液に40gのポリビニルピロリドン25(ナカライテスク株式会社製)を加え、100gの純水を更に添加して、1時間以上撹拌した。次いで、この混合液に3.10gの80質量%ヒドラジン一水和物(ナカライテスク株式会社製)を加え、80℃の温度で5時間撹拌して、コロイド溶液CS1を得た。
分散液D1の代わりにコロイド溶液CS1を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、担持触媒SC23及び触媒C23を得た。
<例24>
硝酸イットリウム(III)六水和物水溶液を加えなかったこと以外は、例23に記載したのと同様の方法でコロイド溶液CS2、担持触媒SC24及び触媒C24を得た。
<例25>
先ず、ビーカーに、10質量%の濃度でパラジウムを含む50gの硝酸パラジウム溶液、すなわち、5gのパラジウムを含む硝酸パラジウム溶液を投入した。次いで、このビーカーに、硝酸イットリウム(III)六水和物を水に溶解させた硝酸イットリウム水溶液を加え、得られた混合液を1時間以上撹拌して、処理液L3を得た。ここで、硝酸イットリウム水溶液は、パラジウムとイットリウムとの原子比が1:1となるように加えた。
分散液D1の代わりに処理液L3を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、担持触媒SC25を得た。
<例26>
先ず、ビーカーに、4質量%の濃度でロジウムを含む125gの硝酸ロジウム溶液(株式会社キャタラー製)、すなわち、5gのロジウムを含む硝酸ロジウム溶液を投入した。次いで、このビーカーに、硝酸ネオジム(III)六水和物(キシダ化学株式会社製)を水に溶解させた硝酸ネオジム水溶液を加え、得られた混合液を1時間以上撹拌した。ここで、硝酸ネオジム水溶液は、ロジウムとネオジムとの原子比が1:1となるように加えた。次いで、この混合液に、クエン酸一水和物を添加し、溶解させた。ここで、クエン酸一水和物は、ロジウムとクエン酸とのモル比が、1:2となるように加えた。
次いで、この溶液に、pHを確認しながら、10質量%濃度のTMAH水溶液を徐々に加え、溶液中に沈殿を生じさせた。次いで、pHが14.0に達するまで10質量%濃度のTMAH水溶液を更に加え、生じた沈殿を溶液中に再分散させた。次いで、この沈殿を再分散させた溶液をろ紙を用いてろ過して、ろ液を得た。なお、ろ紙にはJIS P 3801に規定される5種Cに相当するものを用いた。以下、このろ液を分散液D21という。
分散液D1の代わりに分散液D21を用いたこと、及びアルミナ粉末の代わりにアルミナとジルコニアとの複合酸化物を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、担持触媒SC26を得た。なお、アルミナとジルコニアとの複合酸化物に含まれるアルミナの割合は、30質量%だった。
<例27>
硝酸ネオジム(III)六水和物水溶液の代わりに硝酸ランタン(III)六水和物を用いたこと以外は、例26に記載したのと同様の方法により、分散液D22及び担持触媒SC27を得た。
<例28>
分散液D22の代わりに、処理液L4として4質量%の濃度でロジウムを含む硝酸ロジウム溶液を用いたこと以外は、例26に記載したのと同様の方法により、担持触媒SC28を得た。
<例29>
先ず、ビーカーに、4質量%の濃度でロジウムを含む125gの硝酸ロジウム溶液、すなわち、5gのロジウムを含む硝酸ロジウム溶液を投入した。次いで、このビーカーに、硝酸ネオジム(III)六水和物を水に溶解させた硝酸ネオジム水溶液を加え、得られた混合液を1時間以上撹拌して、処理液L5を得た。ここで、硝酸ネオジム水溶液は、ロジウムとネオジムとの原子比が1:1となるように加えた。
分散液D22の代わりに処理液L5を用いたこと以外は、例26に記載したのと同様の方法により、担持触媒SC29を得た。
<例30>
先ず、ビーカーに、4質量%の濃度でロジウムを含む125gの硝酸ロジウム溶液、すなわち、5gのロジウムを含む硝酸ロジウム溶液を投入した。次いで、このビーカーに、硝酸ネオジム(III)六水和物を水に溶解させた硝酸ネオジム水溶液を加え、得られた混合液を1時間以上撹拌した。ここで、硝酸ネオジム水溶液は、ロジウムとネオジムとの原子比が1:1となるように加えた。次いで、この混合液に40gのポリビニルピロリドン25を加え、100gの純水を更に添加して、この混合液を1時間以上撹拌した。次いで、この混合液に3.10gの80質量%ヒドラジン一水和物を加え、80℃の温度で5時間撹拌して、コロイド溶液CS3を得た。
分散液D22の代わりにコロイド溶液CS3を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、担持触媒SC30を得た。
<例31>
[分散液D23の調製]
DBUの代わりに10質量%のTMAH水溶液を用いたこと以外は、例1に記載したのと同様の方法により、分散液D23を調整した。
[担持触媒SC31の製造]
1gのパラジウム及び0.84gのイットリウムが含まれる量の分散液D23と、98.2gの複合酸化物粉末とを混合し、十分に撹拌して、スラリーを調製した。なお、複合酸化物には、アルミナとランタンの酸化物との複合酸化物を用いた。この複合酸化物に含まれるアルミナの割合は、96質量%以上であった。次いで、このスラリーを250℃の温度で8時間乾燥させて乾燥品を得た。次いで、乳鉢でこの乾燥品を粉砕し、得られた粉砕品を500℃の温度で1時間焼成して、粉末を得た。以下、この粉末を担持触媒SC31という。
[触媒C25の製造]
100gの担持触媒SC31と、85gの複合酸化物と、17gの硫酸バリウムと、8gのバインダと、200gの純水とを混合して、スラリーを調製した。なお、複合酸化物としては、セリウムの酸化物とジルコニウムの酸化物とランタンの酸化物とプラセオジムの酸化物との複合酸化物を用いた。この複合酸化物において、セリウムの酸化物及びジルコニウムの酸化物の合計とランタンの酸化物及びプラセオジムの酸化物の合計との質量比は、90:10であった。次いで、容積が0.04Lのモノリスハニカム担体にこのスラリーをコーティングし、150℃の温度で1時間乾燥させた。次いで、このモノリスハニカム担体を500℃の温度で1時間焼成して、排ガス浄化用触媒を得た。以下、この排ガス浄化用触媒を触媒C25という。
なお、この触媒C25において、基材の単位容積当たりに担持させた、パラジウムの量は0.5g/Lであり、イットリウムの量は0.42g/Lであり、バリウムの量は5g/Lであり、アルミナとランタンの酸化物との複合酸化物の量は50g/Lであり、セリウムの酸化物とジルコニウムの酸化物とランタンの酸化物とプラセオジムの酸化物との複合酸化物の量は42.5g/Lであった。
<例32>
分散液D23の代わりに処理液L3を用いたこと以外は、例31に記載したのと同様の方法で担持触媒SC32を得た。
<例33>
10質量%のTMAH水溶液の代わりにTEAHを用いたこと以外は、例31に記載したのと同様の方法により、分散液D24及び担持触媒SC33を得た。
<例34>
分散液D23の代わりに分散液D10を用いたこと以外は、例31に記載したのと同様の方法により、担持触媒SC34を得た。
<例35>
クエン酸一水和物を、パラジウムとクエン酸とのモル比が、1:0.4となるように加えたこと以外は、例31と同様の方法により分散液D25及び担持触媒SC35を得た。
<例36>
クエン酸一水和物を、パラジウムとクエン酸とのモル比が、1:0.6となるように加えたこと以外は、例31と同様の方法により分散液D26及び担持触媒SC36を得た。
<例37>
分散液D23の代わりに処理液L2を用いたこと以外は、例31に記載したのと同様の方法で担持触媒SC37及び触媒C26を得た。
なお、この触媒C26において、基材の単位容積当たりに担持させた、パラジウムの量は0.5g/Lであり、バリウムの量は5g/Lであり、アルミナとランタンの酸化物との複合酸化物の量は50g/Lであり、セリウムの酸化物とジルコニウムの酸化物とランタンの酸化物とプラセオジムの酸化物との複合酸化物の量は42.5g/Lであった。
<ラマンスペクトルの測定>
分散液D1乃至D20、処理液L1乃至L3、コロイド溶液CS1及びCS2について、ラマン分光分析装置(レニショー株式会社製)を用いてラマンスペクトルを測定した。次いで、得られたラマンスペクトルにおいて、500cm-1乃至700cm-1の範囲内にピークを有するか否かを確認した。試料には、貴金属の濃度が2質量%となるように、純水で各分散液を希釈した希釈液を用いた。この測定に際しては、照射時間は10秒であり、積算回数は2回であり、励起波長は532nmであり、照射強度は1mWであった。
この結果を表1に示す。
ここで、図13は、コロイド溶液CS1について上述の方法により得られたラマンスペクトルである。図13に示すように、コロイド溶液CS1のラマンスペクトルには、500cm-1乃至700cm-1の範囲内にピークは検出されなかった。これは、コロイド溶液CS1中のパラジウムが、還元されてメタルの状態にあるためと考えられる。
また、分散液D21及びD22、処理液L4及びL5、並びにコロイド溶液CS3について、上記と同様の方法でラマンスペクトルを測定した。
この結果を表2に示す。
ここで、図14は、分散液D21についで上述の方法により得られたラマンスペクトルである。図14に示すように、分散液D21のラマンスペクトルには、500cm-1乃至700cm-1の範囲内にピークが検出された。
<分散液中の粒子の平均粒径測定>
分散液D1乃至D20、処理液L1乃至L3、コロイド溶液CS1及びCS2について、各分散液に含まれる粒子の平均粒径を測定した。具体的には、先ず、貴金属の濃度が1質量%となるように、純水で各分散液を希釈した希釈液を調製した。次いで、これらの希釈液について動的光散乱式粒度分布測定装置(ゼータサイザーS;マルバーン株式会社製)を用いて粒度分布を測定し、体積積算値が50%となる粒径を平均粒径とした。
この結果を表1に示す。
また、分散液D21及びD22、L4及びL5、並びにコロイド溶液CS3について、上記と同様の方法で平均粒径を測定した。
この結果を表2に示す。
<担持触媒の貴金属粒径評価1>
担持触媒SC1乃至SC25について、以下の耐久試験を行った。
先ず、各担持触媒を1g採取し、1000℃の温度に保たれた管状炉内に設置した。次いで、この管状炉に900cc/minの流量で窒素ガスを供給した。次いで、この窒素ガスに100cc/minの流量で酸素ガスを混入して、得られた酸素混合ガスを2分間供給した。その後、窒素ガスに混入させるガスを酸素ガスから一酸化炭素ガスに切り替えて、得られた一酸化炭素混合ガスを2分間供給した。この一酸化炭素ガスの流量は、18.7cc/minであった。その後、窒素ガスに混入させるガスを一酸化炭素ガスから酸素ガスに切り替えて、得られた酸素混合ガスを2分間供給した。このサイクルを10時間にわたって繰り返した。
上記の耐久試験終了後、管状炉から各担持触媒を取り出した。次いで、各担持触媒についてCOパルス吸着装置(ヘンミ計算尺株式会社製)を用いて、担持触媒の表面に存在するパラジウムの平均粒径を算出した。
この結果を表1に示す。
また、担持触媒SC26乃至SC30について、上記と同様の方法で、耐久試験後の担持触媒表面に存在するロジウムの平均粒径を算出した。
この結果を表2に示す。
<排ガス浄化用触媒の耐硫黄被毒性能評価>
触媒C1乃至C24について、耐硫黄被毒性能を以下の方法により測定した。
先ず、各触媒について、耐久試験を行った。具体的には、1000℃の温度に保たれた管状炉内に各触媒を設置した。次いで、この管状炉に450cc/minの流量で窒素ガスを供給した。次いで、この窒素ガスに50cc/minの流量で一酸化炭素ガスを混入して、この一酸化炭素混合ガスを1分間供給した。その後、窒素ガスに混入させるガスを一酸化炭素ガスから酸素ガスに切り替えて、得られた酸素混合ガスを1分間供給した。その後、窒素ガスに混入させるガスを酸素ガスから一酸化炭素ガスに切り替えて、得られた一酸化炭素混合ガスを1分間供給した。このサイクルを5時間にわたって繰り返した。
上記の耐久試験終了後、管状炉から各触媒を取り出し、500℃の温度に保たれたモデルガス評価装置(ベスト測器株式会社製;CATA5000)内に設置した。次いで、この評価装置に30L/minの流量で還元性雰囲気モデルガスを30秒間供給した。その後、モデルガスを還元性雰囲気モデルガスから酸化性雰囲気モデルガスに切り替えて、酸化性雰囲気モデルガスを30秒間供給した。酸化性雰囲気モデルガスの流量は、30L/minであった。その後、モデルガスを酸化性雰囲気モデルガスから還元性雰囲気モデルガスに切り替えて、還元性雰囲気モデルガスを30秒間供給した。このサイクルを14回繰り返した後、15回目の還元性雰囲気モデルガス供給時に、各触媒について一酸化窒素浄化率を測定した。
この結果を表1に示す。
なお、還元性雰囲気モデルガスとしては、窒素ガスに、0.77体積%の酸素と、1.11体積%の一酸化炭素と、2400ppmのジメチルメタンと、600ppmのプロピレンと、2000ppmの水素と、1900ppmの一酸化窒素と、10体積%の水と、10体積%の二酸化炭素と、25ppmの二酸化硫黄とを混入させた混合ガスを用いた。
酸化性雰囲気モデルガスとしては、酸素の濃度を0.77体積%から1.49体積%に変更したこと、及び一酸化炭素の濃度を1.11体積%から0.50体積%に変更したこと以外は、還元性雰囲気モデルガスと同じものを使用した。
上記表1及び表2において、「分散液」という見出しの下方の列のうち、「希土類元素」と表記した列には、分散液、処理液、又はコロイド溶液の各々を調製する際に用いた希土類元素を記載している。「保護剤」と表記した列には、分散液、処理液、又はコロイド溶液の各々を調製する際に用いた保護剤を記載している。「有機塩基」と表記した列には、分散液、処理液、又はコロイド溶液の各々を調製する際に用いた有機塩基を記載している。「ラマンピーク」と表記した列には、各分散液のラマンスペクトルにおいて、500cm-1乃至700cm-1の範囲内にピークを有していたか否かを記載している。「平均粒径(nm)」と表記した列には、分散液、処理液、又はコロイド溶液の各々に含まれる粒子の平均粒径測定の結果を記載している。
また、上記表1及び表2において、「担持触媒」という見出しの下方の列のうち、「Pd粒径(nm)」又は「Rh粒径(nm)」と表記した列には、上記の担持触媒の貴金属粒径評価1の結果を記載している。
更に、上記表1において、「触媒」という見出しの下方の列のうち、「NO浄化率(%)」と表記した列には、上記耐硫黄被毒性能評価の結果を記載している。
表1に示すように、担持触媒SC1乃至SC20に係る耐久試験後のパラジウム粒径は、担持触媒SC21乃至SC25に係る耐久試験後のパラジウム粒径と比較して小さかった。また、触媒C1乃至C20に係るNO浄化率は、触媒C21乃至C24に係るNO浄化率と比較して高かった。
表2に示すように、担持触媒SC26及びSC27に係る耐久試験後のロジウム粒径は、担持触媒SC28乃至SC30に係る耐久試験後のロジウム粒径と比較して小さかった。
<担持触媒の貴金属粒径評価2>
担持触媒SC31乃至SC37について、以下の耐久試験を行った。
先ず、0.3gの各担持触媒をサンプル管内に投入した。次いで、サンプル管に酸素ガスを供給しながら、300℃の温度まで管内の温度を昇温させ、300℃の温度に到達した状態で15分間維持して酸化処理を行った。次いで、サンプル管に供給するガスを酸素ガスからヘリウムガスに切り替え、ヘリウムガスを15分間にわたって供給して、管内の酸素をパージした。このパージ処理により、サンプル管内の温度は室温まで降温した。次いで、サンプル管に供給するガスをヘリウムガスから水素ガスに切り替え、水素ガスを供給しながら、400℃の温度まで管内の温度を昇温させ、400℃の温度に到達した状態で15分間維持して、還元処理を行った。次いで、サンプル管に供給するガスを水素ガスからヘリウムガスに切り替え、ヘリウムガスを15分間にわたって供給して、管内の水素をパージした。このパージ処理により、サンプル管内の温度は室温まで降温した。
上記の耐久試験終了後、サンプル管から担持触媒を取り出した。次いで、各担持触媒についてCOパルス吸着装置(ヘンミ計算尺株式会社製)を用いて、担持触媒の表面に存在する貴金属の平均粒径を算出した。
この結果を表3に示す。
<担持触媒の炭化水素浄化性能評価>
上記の耐久試験終了後の担持触媒SC31、SC33、SC34及びSC37について、炭化水素浄化性能を評価した。
具体的には、先ず、モデルガス評価装置(ベスト測器株式会社製)に、耐久試験終了後の担持触媒を設置した。次いで、この評価装置に23.3L/minの流量でモデルガスを供給しながら、25℃/minの昇温速度で、評価装置内の温度を100℃から600℃まで昇温させて、炭化水素の浄化率が50%に到達したときの温度を測定した。
なお、モデルガスとしては、窒素ガスに、0.77体積%の酸素と、5000ppmの一酸化炭素と、2400ppmのジメチルメタンと、600ppmのプロピレンと、2000ppmの水素と、1900ppmの一酸化窒素と、10体積%の水と、10体積%の二酸化炭素とを混入させた混合ガスを用いた。
この結果を表3に示す。
<排ガス浄化用触媒の性能評価>
触媒C25及びC26について、炭化水素、一酸化炭素及び窒素酸化物の浄化性能を評価した。
具体的には、先ず、触媒C25又はC26を、排気量が4.6Lのガソリンエンジンを有する自動車に搭載した。次いで、1000℃の温度の排ガスを触媒に供給する条件下で、エンジンを46時間駆動させて、耐久試験を行った。
次いで、上記の自動車から各触媒を取り外し、この触媒を排気量が2.3Lのガソリンエンジンを有する自動車に搭載した。次いで、排ガスの空燃比がストイキ条件となるようにフィードバック制御しながら、排気ガス温度を昇温させて、排気ガス中の炭化水素、一酸化炭素及び窒素酸化物が、それぞれ、50%浄化される温度を測定した。
この結果を表3に示す。
上記表3において、「分散液」という見出しの下方の列のうち、「希土類元素」と表記した列には、分散液、処理液、又はコロイド溶液の各々を調製する際に用いた希土類元素を記載している。「保護剤」と表記した列には、分散液、処理液、又はコロイド溶液の各々を調製する際に用いた保護剤を記載している。「保護剤量」と記載した列には、保護剤とパラジウムとのモル比を記載している。「塩基」と表記した列には、分散液、処理液、又はコロイド溶液の各々を調製する際に用いた塩基を記載している。
また、上記表3において、「担持触媒」という見出しの下方の列のうち、「Pd粒径(nm)」と表記した列には、上記の担持触媒の貴金属粒径評価2の結果を記載している。「T50−HC(℃)」と表記した列には、上記の担持触媒の炭化水素浄化性能評価で得られた、炭化水素の浄化率が50%に達したときの還元雰囲気モデルガス温度を記載している。
更に、上記表3において、「触媒」という見出しの下方の列のうち、「T50−HC(℃)」と表記した列には、上記の排ガス浄化用触媒の性能評価で得られた、炭化水素の浄化率が50%に達したときの排ガス温度を記載している。「T50−CO(℃)」と表記した列には、上記の排ガス浄化用触媒の性能評価で得られた、一酸化炭素の浄化率が50%に達したときの排ガス温度を記載している。「T50−NOx(℃)」と表記した列には、上記の排ガス浄化用触媒の性能評価で得られた、窒素酸化物の浄化率が50%に達したときの排ガス温度を記載している。
表3に示すように、担持触媒SC31、SC33乃至SC36に係る耐久試験後のパラジウム粒径は、担持触媒SC32及びSC37に係る耐久試験後のパラジウム粒径と比較して小さかった。また、担持触媒SC31、SC33及びSC34に係る炭化水素浄化性能は、担持触媒SC37に係る炭化水素浄化性能よりも高かった。
表3に示すように、触媒C25は、触媒C26と比較して、優れた炭化水素浄化性能、一酸化窒素浄化性能及び窒素酸化物浄化性能を示した。
<FE−EPMA分析>
担持触媒SC1乃至SC4、SC25、SC26、SC29、SC31、SC33及びSC34について、電界放出型電子線マイクロアナライザ(以下、FE−EPMAという)分析により、貴金属及び希土類元素の分布を明暗で表した写真を得た。
具体的には、先ず、各担持触媒を樹脂に埋め込み、試験サンプルを作成した。次いで、FE−EPMA分析装置(日本電子株式会社製)にこの試験サンプルをセットした。次いで、この試験サンプルにおいて、任意の領域を選択して面分析を行った。この測定に際しては、視野倍率は1000倍であり、加速電圧は20kVであり、照射電流は100mAであった。次いで、この分析結果を基に貴金属の元素マッピングを行い、貴金属の分布を明暗で表した写真を得た。同様に、この分析結果を基に希土類元素の元素マッピングを行い、希土類元素の分布を明暗で表した写真を得た。
図15は、担持触媒SC1に係るパラジウムの分布を明暗で表した写真である。図16は、担持触媒SC1に係るイットリウムの分布を明暗で表した写真である。図17は、担持触媒SC2に係るパラジウムの分布を明暗で表した写真である。図18は、担持触媒SC2に係るネオジムの分布を明暗で表した写真である。図19は、担持触媒SC3に係るパラジウムの分布を明暗で表した写真である。図20は、担持触媒SC3に係るランタンの分布を明暗で表した写真である。図21は、担持触媒SC4に係るパラジウムの分布を明暗で表した写真である。図22は、担持触媒SC4に係るプラセオジムの分布を明暗で表した写真である。図23は、担持触媒SC25に係るパラジウムの分布を明暗で表した写真である。図24は、担持触媒SC25に係るイットリウムの分布を明暗で表した写真である。図25は、担持触媒SC26に係るロジウムの分布を明暗で表した写真である。図26は、担持触媒SC26に係るネオジムの分布を明暗で表した写真である。図27は、担持触媒SC29に係るロジウムの分布を明暗で表した写真である。図28は、担持触媒SC29に係るネオジムの分布を明暗で表した写真である。図29は、担持触媒SC31に係るパラジウムの分布を明暗で表した写真である。図30は、担持触媒SC31に係るイットリウムの分布を明暗で表した写真である。図31は、担持触媒SC33に係るパラジウムの分布を明暗で表した写真である。図32は、担持触媒SC33に係るイットリウムの分布を明暗で表した写真である。図33は、担持触媒SC34に係るパラジウムの分布を明暗で表した写真である。図34は、担持触媒SC34に係るイットリウムの分布を明暗で表した写真である。
図15、図17、図19、図21、図25、図29、図31及び図33から明らかなように、担持触媒SC1乃至SC4、SC26、SC31、SC33及びSC34においては、微細な貴金属粒子312粒子が、粗大な担体311粒子に担持されていた。また、担持触媒SC1乃至SC4、SC26、SC31及びSC33における貴金属粒子312粒子の分布は、担持触媒SC34における貴金属粒子312粒子の分布よりも偏りが少なく、担体311にほぼ均一に分布していた。
図23及び図27から明らかなように、担持触媒SC25及びSC29においては、貴金属粒子312粒子は、粗大な担体311粒子に担持されており、不均一に分布していた。
図16、図18、図20、図22、図26、図30、図32及び図34から明らかなように、担持触媒SC1乃至SC4、SC26、SC31、SC33及びSC34においては、微細な希土類元素粒子313粒子が、粗大な担体311粒子に担持されており、ほぼ均一に分布していた。
図24及び図28から明らかなように、担持触媒SC25及びSC29においては、希土類元素粒子313粒子は、粗大な担体311粒子に担持されており、不均一に分布していた。
1…排ガス浄化用触媒、2…基材、3…触媒層、10…複合体粒子、20…有機塩基、31…担持触媒、101…貴金属粒子、102…希土類元素粒子、311…担体、312…貴金属粒子、313…希土類元素粒子、3111…1次粒子。

Claims (10)

  1. 貴金属と希土類元素と保護剤と有機塩基とを含有し、前記貴金属の少なくとも一部は、水酸化物の形態にあるか又は酸化物の水和物の形態にある分散液。
  2. 動的光散乱法により得られる粒度分布において、平均粒径は0.8nm乃至10nmの範囲内にある請求項1に記載の分散液。
  3. ラマン分光法により得られるラマンスペクトルは500cm-1乃至700cm-1の範囲内にピークを有する請求項1又は2に記載の分散液。
  4. 前記希土類元素は、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、及びネオジムからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1乃至3の何れか1項に記載の分散液。
  5. 前記保護剤は、グリシン、シュウ酸、エチレンジアミン、酒石酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、乳酸、グリコール、及びクエン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1乃至4の何れか1項に記載の分散液。
  6. 前記有機塩基の分子量は、30乃至500である請求項1乃至5の何れか1項に記載の分散液。
  7. 前記有機塩基は、ジアザビシクロウンデセン、ジアザビシクロノネン、プロピルアミン、メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、モノエタノールアミン、N,N−ジメチル−2−アミノエタノール、3−アミノ−1−プロパノール、及びシクロヘキシルアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1乃至6の何れか1項に記載の分散液。
  8. 貴金属と希土類元素と保護剤とこれらを溶解した溶媒とを含む溶液を得る工程と、
    前記溶液に有機塩基を添加する工程とを含む
    分散液の製造方法。
  9. 基材と、前記基材に支持された触媒層とを含み、
    前記触媒層は、請求項1乃至7の何れか1項に記載の分散液と担体とを混合し、これらを焼成して、前記担体に前記貴金属及び前記希土類元素を担持させることにより得られる担持触媒を含む排ガス浄化用触媒。
  10. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の分散液と担体とを混合し、これらを焼成して、前記担体に前記貴金属及び前記希土類元素を担持させる工程を含んだ排ガス浄化用触媒の製造方法。
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