JP2017176219A - 歯ブラシのハンドル体および歯ブラシ - Google Patents

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Abstract

【課題】通常使用時に負荷が加わった場合でも十分な強度を有する歯ブラシのハンドル体を提供する。
【解決手段】ハンドル部と、厚さ方向の一方側に植毛面11を有しハンドル部の先端に設けられたヘッド部10とを備える。第一の樹脂で構成された第一の部材4と、第一の樹脂よりも大きな強度を有する第二の樹脂で構成され、ハンドル体2の長さ方向で第一の部材と接合される第二の部材6とを備える。第一の部材は、ハンドル部の少なくとも一部を有し、第二の部材は、ヘッド部と、ヘッド部からハンドル部に向かって延びる延設部40とを有する。延設部は、第一の部材と第二の部材との接合部9からハンドル部側に突出し、第一の部材に埋設される芯部41を有する。芯部における厚さ方向の他方側の面41aと接合部とは、他方側の面と接合部との交差部側に凹んだ凹状の曲面42で接続されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、歯ブラシのハンドル体および歯ブラシに関するものである。
う蝕や歯周病の予防にはプラークコントロールが重要である。従来、う蝕好発部位である奥歯の奥のプラークを除去するために、奥歯到達性を高めたヘッドを薄く、ネックを細くした仕様の歯ブラシが開発されてきた。一方、このような仕様の歯ブラシはヘッドとネックの強度を確保するため、ポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリアセタール(POM)等の高強度な樹脂を用いることが必要であったが、汎用樹脂よりも高価格であるため、コストが増加するという問題があった。
そこで、特許文献1には、ヘッド部に高強度樹脂、ハンドル部にポリプロピレン(PP)等の汎用樹脂をそれぞれ用いて接合させた歯ブラシが開示されている。これらの樹脂は相溶性が低く、接着性に大きな問題があるため、特許文献1に記載された歯ブラシは、ヘッド部からハンドル部に向かって延びる延設部の一部をハンドル部に埋設させ、延設部に突出して設けられた嵌合部をハンドル部の嵌合孔に嵌合させることにより、ヘッド部とハンドル部との接合部における抜けを防止している。
特開2015−070925号公報
しかしながら、上述したような歯ブラシは、衝撃が加わった時の強度が低い可能性がある。また、通常使用時のように植毛面側から負荷が加わることを考えると強度が十分であるとは言い難い。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、通常使用時に負荷が加わった場合でも十分な強度を有する歯ブラシのハンドル体および歯ブラシを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、ハンドル部と、厚さ方向の一方側に植毛面を有し前記ハンドル部の先端に設けられたヘッド部とを備える歯ブラシのハンドル体において、第一の樹脂で構成された第一の部材と、前記第一の樹脂よりも大きな強度を有する第二の樹脂で構成され、前記ハンドル体の長さ方向で前記第一の部材と接合される第二の部材とを備え、前記第一の部材は、前記ハンドル部の少なくとも一部を有し、前記第二の部材は、前記ヘッド部と、前記ヘッド部から前記ハンドル部に向かって延びる延設部とを有し、前記延設部は、前記第一の部材と前記第二の部材との接合部から前記ハンドル部側に突出し、前記第一の部材に埋設される芯部を有し、前記芯部における前記厚さ方向の他方側の面と前記接合部とは、当該他方側の面と前記接合部との交差部側に凹んだ凹状の曲面で接続されていることを特徴とする歯ブラシのハンドル体が提供される。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシのハンドル体において、前記接合部から前記ハンドル部の後端側に10mm離間した位置における前記芯部よりも前記厚さ方向の他方側の前記ハンドル部の最小厚さは、前記後端側に10mm離間した位置における前記ハンドル部の全体厚さの20%以上、45%以下であることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシのハンドル体において、前記芯部よりも前記他方側の前記ハンドル部の最小厚さは、2.5mm以上、3.5mm以下であることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシのハンドル体において、前記芯部の長さは、40mm以上、且つ前記接合部から後端側末端までの前記ハンドル部の長さの25%以上であることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシのハンドル体において、前記ヘッド部の厚さは、2.0mm以上、4.0mm以下であり、前記延設部における前記ヘッド部と前記芯部との間における前記曲面の最小径は、6.0mm以上、11.0mm以下であることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシのハンドル体において、前記芯部における前記厚さ方向の一方側の面と前記接合部とは、当該一方側の面と前記接合部との交差部側に凹んだ凹状の第二の曲面で接続されていることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシのハンドル体において、前記第二の樹脂は、ポリエステル及びポリアセタールから選ばれる少なくとも1種を主成分とすることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシのハンドル体において、前記第一の樹脂は、ポリオレフィンであることを特徴とする。
本発明の第2の態様に従えば、第1の態様の歯ブラシのハンドル体に、毛束が植設されてなることを特徴とする歯ブラシが提供される。
本発明では、通常使用時に負荷が加わった場合でも十分な強度を有する歯ブラシのハンドル体および歯ブラシを提供することができる。
本発明の実施の形態を示す図であって、歯ブラシ1の平面図である。 同歯ブラシ1の側面図である。 同歯ブラシ1の下面図である。 接合部9の周辺の部分断面図である。 比較例の一例を示す概略構成図である。 歯ブラシ1に対して実使用試験を行った仕様および評価を示す図である。 歯ブラシ1に対して首折れ強度試験を行った仕様および評価を示す図である。
以下、本発明の歯ブラシのハンドル体および歯ブラシの実施の形態を、図1ないし図7を参照して説明する。
なお、以下の実施の実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせている。
図1は、歯ブラシ1の平面図である。図2は、歯ブラシ1の側面図である。図3は、歯ブラシ1の下面図である。
歯ブラシ1は、ハンドル部20及びハンドル部20の長さ方向の先端に設けられたヘッド部10を備える歯ブラシ用のハンドル体(以下、単にハンドル体と適宜称する)2を備える。本実施形態において、ハンドル部20は、把持部24と、把持部24から長さ方向の後端側(以下、単に後端側と称する)に延設されヘッド部10に接続するネック部22とを備える。
ヘッド部10は、厚さ方向の一方側(以下、上面側と称する)に植毛面11を有している。植毛面11には、植毛穴12が複数形成され、植毛穴12に用毛の毛束14(図2参照)が植設されている。なお、図1の平面図および図3に示す下面図においては、毛束14の図示が省略されている。
ハンドル体2は、第一の部材4と、第二の部材6と、第一の部材4の上面側に設けられた軟弾性部7と、第一の部材4における上記厚さ方向の他方側(以下、下面側と称する)に設けられた軟弾性部8とを備えている。軟弾性部7は、図1に示されるように、把持部24の長さ方向に沿って配置されている。軟弾性部7および軟弾性部8は、一例として、軟質樹脂で形成されている。軟質樹脂としては、例えば、ショア硬度Aが90以下のものが好ましく、ショア硬度Aが50〜80のものがより好ましい。軟質樹脂としては、例えば、エラストマー(例えば、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー等)、シリコーンが挙げられる。
第一の部材4と第二の部材6とは、接合部9において長さ方向に接合される。図4は、接合部9の周辺の部分断面図である。第二の部材6は、ヘッド部10と、ヘッド部10から第一の部材4(後端側)に向かって延びる柱状の延設部40とを備える。延設部40は、ヘッド部10と接合部9との間に配置されたネック部22と、接合部9から第一の部材4側に突出する芯部41とを有している。芯部41は、第一の部材4に埋設されている。すなわち、延設部40は、露出した部分がネック部22を形成している。
芯部41は、図1および図3に示されるように、平面視において後端側に向かうに従って先細るテーパー形状に形成されている。また、芯部41は、図2に示すように、正面視において下面側の面(他方側の面)41aの基部に曲面42が形成されている。より詳細には、芯部41は、面41aと接合部9とが、面41aと接合部9との交差部側に凹んだ凹状の曲面42で接続されている。曲面42は、一例として、接合部9の下面側端部と交差し、且つ、面41aと接している。曲面42は、正面視が円弧形状であり、ヘッド部10の幅方向に延びる面である。曲面42の最小径(半径)としては、6.0mm以上、11.0mm以下が好ましい。曲面42の最小径が上記の上限値を超える場合には、後述する最小厚さT1が小さくなり基準位置におけるハンドル部20の厚さを確保できない可能性がある。一方、曲面42の最小径が上記の下限値を下回る場合には、面41aと接合部9との交差部がエッジ形状に近くなることにより、応力集中による強度低下が生じる可能性がある。
また、面41aおよび曲面42は、接合部9から後端側への距離Lが10mmの基準位置における芯部41よりも下面側のハンドル部20(第一の部材4)の最小厚さT1が、上記基準位置におけるハンドル部20の全体厚さT2の20%以上、45%以下となる位置に設定されている。また、芯部41は、正面視において上面側の面(一方側の面)41bと接合部9とが、面41bと接合部9との交差部側に凹んだ凹状の第二の曲面43で接続されている。
第一の部材4は、第一の樹脂で構成される。本実施形態において、第一の樹脂は、把持部24に求められる剛性、軟弾性部7、8を構成する樹脂との接着性等を勘案して決定される。第一の樹脂は、例えば、ポリオレフィンが好ましく、PPがより好ましい。ポリオレフィンであれば、軟弾性部7、8をエラストマー樹脂で構成した場合、第一の部材4と軟弾性部7、8との接着性を高められる。
第二の部材6は、第一の樹脂よりも大きな強度を有する第二の樹脂で構成される。本実施形態において、第二の樹脂は、ヘッド部10やネック部22に求められる剛性や機械特性等を勘案して選択される。第二の樹脂としては、曲げ弾性率(JIS K7203)が500MPa以上3000MPa以下である樹脂が挙げられ、例えば、PBT、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)等のポリエステル;POM;PP、ポリエチレン(PE)等のポリオレフィン;ポリスチレン(PS);アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、セルロースプロピオネート(CP)、ポリアリレート、ポリカーボネート、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂(AS)等が挙げられる。中でも、ポリエステル及びPOMから選ばれる1種以上を主成分とする樹脂が好ましく、ポリエステル、POMがより好ましく、PBT、POMがさらに好ましい。ポリエステルやPOMであれば、剛性がより高いため、ヘッド部10をさらに薄くしたり、ネック部22をさらに細くしても、十分な強度を得られる。これらの樹脂は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。なお、「主成分」は、50質量%以上を含有することをいう。
本実施形態において、第一の樹脂と第二の樹脂との組み合わせとしては、第二の樹脂をポリエステル及びPOMから選ばれる1種以上を主成分とする樹脂とし、第一の樹脂をポリオレフィンとしたものが好ましく、第二の樹脂をPBT又はPOMとし、第一の樹脂をPPとしたものがより好ましい。このような組み合わせとすることで、ヘッド部10をより薄くし、ネック部22をより細くして口腔内での操作性を高め、かつ把持部24と軟弾性部7、8との接着性を高められる。また、例えば、第二の樹脂を非透光性の樹脂とし、第一の樹脂を透光性の樹脂としてもよい。このような組み合わせとすることで、ハンドル体2の意匠のバリエーションを多様化できる。
ハンドル体2の長さは、特に限定されず、例えば、100〜200mmとされる。
ヘッド部10の幅は、特に限定されず、例えば、7〜13mmが好ましく、8〜12mmがより好ましい。上記下限値以上であれば、毛束14を植設する面積を十分に確保でき、上記上限値以下であれば、口腔内での操作性をより高められる。
ヘッド部10の長さは、特に限定されず、例えば、10〜30mmが好ましく、12〜28mmがより好ましい。上記下限値以上であれば、毛束14を植設する面積を十分に確保でき、上記上限値以下であれば、口腔内での操作性をより高められる。
ヘッド部10の厚さは、材質等を勘案して決定でき、例えば、2〜6mmが好ましく、特に、2.0〜4.0mmがより好ましい。上記下限値以上であれば、ヘッド部10の強度をより高められ、上記上限値以下であれば、奥歯への到達性を高められるとともに、口腔内での操作性をより高められる。
ネック部22の太さは、材質等を勘案して決定でき、例えば、ネック部22の最小径は3〜6mmが好ましく、3.0〜4.5mmがより好ましい。上記下限値以上であれば、ネック部22の強度をより高められ、上記上限値以下であれば、奥歯への到達性を高められるとともに、口腔内での操作性をより高められる。
毛束14は、複数の用毛を束ねたものである。植毛面11から毛束14の先端までの長さ(毛丈)は、毛束14に求める毛腰等を勘案して決定でき、例えば、6〜13mmとされる。全ての毛束14は同じ毛丈であってもよいし、相互に異なっていてもよい。
毛束14の太さ(毛束径)は、毛束14に求める毛腰等を勘案して決定でき、例えば、1〜3mmとされる。全ての毛束14は同じ毛束径であってもよいし、相互に異なっていてもよい。
毛束14を構成する用毛としては、例えば、毛先に向かって漸次その径が小さくなり、毛先が先鋭化された用毛(テーパー毛)、植毛面11から毛先に向かいその径がほぼ同一である用毛(ストレート毛)等が挙げられる。ストレート毛としては、毛先が植毛面11に略平行な平面とされたものや、毛先が半球状に丸められたものが挙げられる。
用毛の材質は、例えば、6−12ナイロン(6−12NY)、6−10ナイロン(6−10NY)等のポリアミド、PET、PBT、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)等のポリエステル、PP等のポリオレフィン、ポリオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等のエラストマー樹脂等が挙げられる。これらの樹脂材料は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、用毛としては、芯部と該芯部の外側に設けられた少なくとも1層以上の鞘部とを有する多重芯構造を有するポリエステル製用毛が挙げられる。
用毛の横断面形状は、特に限定されず、真円形、楕円形等の円形、多角形、星形、三つ葉のクローバー形、四つ葉のクローバー形等としてもよい。全ての用毛の断面形状は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
用毛の太さは、材質等を勘案して決定でき、横断面が円形の場合、例えば、6〜9mil(1mil=1/1000inch=0.025mm)とされる。また、使用感、刷掃感、清掃効果、耐久性等を考慮して、太さの異なる複数本の用毛を任意に組み合わせて用いてもよい。
歯ブラシ1の製造方法は、インサート成形でハンドル体2を成形し、次いで、ヘッド部10に毛束14を植毛する。
インサート成形は、第二の部材6を第一の金型内に配置し、ここに第一の樹脂を射出して、基体を得る。第二の部材6は、例えば、従来公知の射出成形等により得られる。使用される第一の金型は、内部に第二の部材6を配置した状態で、第一の部材4に応じた形状のキャビティが形成されている。得られた基体は、第二の部材6に形成された芯部41が第一の部材4に先端側から埋設された状態となる。
次いで、得られた基体を第二の金型内に配置し、軟質樹脂を射出してハンドル体2を得る。使用される第二の金型は、内部に基体を配置した状態で、軟弾性部7、8に応じた形状のキャビティが形成されている。第二の金型内に射出された軟質樹脂は、軟弾性部7、8を形成する。
次いで、得られたハンドル体2のヘッド部10に、毛束14を植毛する。毛束14の植毛方法としては、毛束14を二つ折りにしその間に挟み込まれた平線を植毛穴12に打ち込むことにより毛束14を植設する平線式植毛、毛束14の下端を植毛部となる溶融樹脂中へ圧入して固定する熱融着法、毛束14の下端を加熱して溶融塊を形成した後に金型中に溶融樹脂を注入して植毛部を成形するインモールド法等が挙げられる。
上記の歯ブラシ1の通常使用を想定して、植毛面11側から接合部9に負荷を加えた際には、指当て部辺りである接合部9の下面側に応力が集中して破断が生じる可能性が高いが、本実施形態における歯ブラシ1のハンドル体2においては、芯部41における下面側の面41aと接合部9とが、面41aと接合部9との交差部側に凹んだ凹状の曲面42で接続されているため、芯部41の基部における応力集中を緩和できるとともに、第一の部材4における面41aよりも下面側の肉厚を大きくすることができ、通常使用時の負荷に対する強度を大きくすることが可能となる。
また、本実施形態における歯ブラシ1のハンドル体2においては、芯部41における上面側の面41bと接合部9とが、面41bと接合部9との交差部側に凹んだ凹状の第二の曲面43で接続されているため、上面側においても芯部41の基部における応力集中を緩和できるとともに、第一の部材4における面41bよりも上面側の肉厚を大きくすることができ、通常使用時の負荷に対する強度を一層大きくすることが可能となる。そのため、本実施形態における歯ブラシ1とそのハンドル体2においては、コスト上昇を抑制しつつ、実使用に対する十分な強度を確保することが可能になる。
[実施例]
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実施することができる。
(使用材料)
第一の樹脂;ポリプロピレン(PP)
第二の樹脂;ポリアセタール(POM)
(芯部41の基部形状)
芯部41の基部形状としては、図1乃至図4に示した凹状の曲面42を有する形状、図5の概略構成図に示すように、芯部41が接合部9に略直角で接続する形状を用いた。
(実施例1〜3、比較例1〜4)
図6は、上記の歯ブラシ1に対して実使用試験を行った仕様および評価を示す図である。図7は、上記の歯ブラシ1に対して首折れ強度試験を行った仕様および評価を示す図である。各実施例および各比較例においては、各例における芯部41の基部形状に応じた第二の部材6を射出成形により作製し、作製した第二の部材6をインサート成形することによりハンドル体2を成形した。次いで、ヘッド部10に毛束14を植毛して歯ブラシを作製した。
(実使用試験)
試験方法:専門パネル(1名)が、上記の仕様で作製した歯ブラシで、各10回ずつ実使用し、芯部の抜けや折れなどが生じないことを確認した。評価は、芯部の抜けや折れについて問題なしの場合を○とし、芯部の抜け・折れがある場合を×とした。また、ハンドル体2を成形した際に、外観不良等が生じた場合を△とした。
図6に示されるように、比較例1は、基準位置における下面側のハンドル部20(第一の部材4)の最小厚さT1が薄いことに加えて、芯部41が長いため第二の部材6を内部に配置した第一の金型に、溶融した第一の樹脂を充填した際に、細長いキャビティ内に第一の樹脂を充填することになり、充填圧が十分に加わらずに外観不良となった。また、比較例2は、上記最小厚さT1が厚くなったことにより、基準位置における上面側のハンドル部20の最小厚さが薄くなり、比較例1と同様に外観不良となった。さらに、比較例1および比較例2は、下面側または上面側の最小厚さが厚くなることにより、芯部41の厚さが薄くなり、第一の金型に溶融した第一の樹脂を充填した際の樹脂圧により芯部41の先端部が上面側または下面側に偏って配置されてしまうものが生じた。
また、比較例3は、芯部41の基部に応力が集中して折れが生じた。比較例4については、折れは生じず強度的には問題がなかったが、第一の部材4に埋設された芯部41の長さが短くアンカー効果が小さかったために抜けが生じた。
これに対して、実施例1〜実施例3および比較例4では、芯部41の基部に曲面42が形成されていることから実使用に用いても折れが生じない十分な強度を有する歯ブラシ1とそのハンドル体2であることが確認された。特に、基準位置における芯部41よりも下面側のハンドル部20の最小厚さT1が、上記基準位置におけるハンドル部20の全体厚さT2の20%以上、45%以下であると、十分な強度である歯ブラシ1とそのハンドル体2であることが確認された。この場合、芯部41よりも下面側のハンドル部20の最小厚さは、2.5mm以上、3.5mm以下が好ましいことが確認された。さらに、実施例1〜実施例3では、第一の部材4に埋設された芯部41の長さが40mm以上であり、且つ、接合部9から後端側末端までのハンドル部20の長さの25%以上であると、芯部41が第一の部材4から抜けない歯ブラシ1とそのハンドル体2が得られることが確認された。
(首折れ強度試験)
試験方法;ハンドル部20の中央部を固定し、ヘッド部10に2kgの錘を付けたワイヤーを括り付け、この錘を高さ80cmから落下させ、ハンドル部20の固定部に加わる最大荷重を測定した。評価は、最大荷重が100N以上を○とし、最大荷重が50N未満を×とした。また、最大荷重が50N以上、100N未満であり、ハンドル体2を成形した際に、外観不良等が生じた場合を△とした。
上述したように、比較例1および比較例2は、成形時に充填圧が十分に加わらずに外観不良となった。また、図7に示されるように、比較例3は、最大荷重が50N未満であった。比較例4は、第一の部材4に埋設された芯部41の長さが短いことから最大荷重が50N未満であった。
これに対して、実施例1〜実施例3は、最大荷重が100N以上であり、十分な強度を有する歯ブラシ1とそのハンドル体2であることが確認された。特に、基準位置における芯部41よりも下面側のハンドル部20の最小厚さT1が、上記基準位置におけるハンドル部20の全体厚さT2の20%以上、45%以下であると、十分な強度である歯ブラシ1とそのハンドル体2であることが確認された。この場合においても、芯部41よりも下面側のハンドル部20の最小厚さは、2.5mm以上、3.5mm以下が好ましいことが確認された。さらに、実施例1〜実施例3では、第一の部材4に埋設された芯部41の長さが40mm以上であり、且つ、接合部9から後端側末端までのハンドル部20の長さの25%以上であると、最大荷重が100N以上であり十分な強度を有する歯ブラシ1とそのハンドル体2が得られることが確認された。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態の歯ブラシ1とそのハンドル体2では、平面視において芯部41が後端側に向かうに従って先細るテーパー形状に形成されている構成を例示したが、この構成に限定されず、例えば、芯部41の基部における上面側および下面側と同様に、芯部41における幅方向の両側の面が、接合部9との交差部側に凹んだ凹状の曲面42で接続されている構成であってもよい。この構成においても、基準位置における芯部41よりも幅方向両側のハンドル部20の最小厚さが、上記基準位置における幅方向のハンドル部20の全体厚さの20%以上、45%以下であることが、十分な強度を得るために好ましい。
また、上記実施形態の歯ブラシ1とそのハンドル体2では、曲面42が接合部9の下面側端部と交差し、且つ、面41aと接している構成を例示したが、例えば、接合部9および曲面42の双方に接する構成であってもよい。
1…歯ブラシ、 2…ハンドル体、 4…第一の部材、 6…第二の部材、 9…接合部、 10…ヘッド部、 11…植毛面、 20…ハンドル部、 40…延設部、 41…芯部、 41a…面(他方側の面)、 42…曲面、 43…第二の曲面

Claims (9)

  1. ハンドル部と、厚さ方向の一方側に植毛面を有し前記ハンドル部の先端に設けられたヘッド部とを備える歯ブラシのハンドル体において、
    第一の樹脂で構成された第一の部材と、
    前記第一の樹脂よりも大きな強度を有する第二の樹脂で構成され、前記ハンドル体の長さ方向で前記第一の部材と接合される第二の部材とを備え、
    前記第一の部材は、前記ハンドル部の少なくとも一部を有し、
    前記第二の部材は、前記ヘッド部と、前記ヘッド部から前記第一の部材に向かって延びる延設部とを有し、
    前記延設部は、前記第一の部材と前記第二の部材との接合部から前記第一の部材側に突出し、前記第一の部材に埋設される芯部を有し、
    前記芯部における前記厚さ方向の他方側の面と前記接合部とは、当該他方側の面と前記接合部との交差部側に凹んだ凹状の曲面で接続されていることを特徴とする歯ブラシのハンドル体。
  2. 前記接合部から前記ハンドル部の後端側に10mm離間した位置における前記芯部よりも前記厚さ方向の他方側の前記ハンドル部の最小厚さは、前記後端側に10mm離間した位置における前記ハンドル部の全体厚さの20%以上、45%以下であることを特徴とする請求項1記載の歯ブラシのハンドル体。
  3. 前記芯部よりも前記他方側の前記ハンドル部の最小厚さは、2.5mm以上、3.5mm以下であることを特徴とする請求項2記載の歯ブラシのハンドル体。
  4. 前記芯部の長さは、40mm以上、且つ前記接合部から後端側末端までの前記ハンドル部の長さの25%以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の歯ブラシのハンドル体。
  5. 前記ヘッド部の厚さは、2.0mm以上、4.0mm以下であり、
    前記延設部における前記ヘッド部と前記芯部との間における前記曲面の最小径は、6.0mm以上、11.0mm以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の歯ブラシのハンドル体。
  6. 前記芯部における前記厚さ方向の一方側の面と前記接合部とは、当該一方側の面と前記接合部との交差部側に凹んだ凹状の第二の曲面で接続されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の歯ブラシのハンドル体。
  7. 前記第二の樹脂は、ポリエステル及びポリアセタールから選ばれる少なくとも1種を主成分とすることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の歯ブラシのハンドル体。
  8. 前記第一の樹脂は、ポリオレフィンであることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の歯ブラシのハンドル体。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の歯ブラシのハンドル体に、毛束が植設されてなることを特徴とする歯ブラシ。
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