JP2017173579A - ヒータ、及びこれを備えた画像加熱装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板の長手方向が拡大することを抑制可能なヒータであり、異常昇温の発生を防止する。
【解決手段】基板610の長手方向に並べて設けられた複数の電極652・662と隣り合う各電極間に位置して隣り合う各電極と電気的に接続するように設けられた複数の小区間発熱体620a〜620lと、ヒータ温度を検知するための温度センサと、を有し、温度センサが配置されているヒータ部分にヒータ部分に対応位置している小区間発熱体に繋がる導電配線640・650・660または導電配線と電極642・652・662の断面積が、他の導電配線または他の導電配線と他の電極の断面積よりも大きい。
【選択図】図2
【解決手段】基板610の長手方向に並べて設けられた複数の電極652・662と隣り合う各電極間に位置して隣り合う各電極と電気的に接続するように設けられた複数の小区間発熱体620a〜620lと、ヒータ温度を検知するための温度センサと、を有し、温度センサが配置されているヒータ部分にヒータ部分に対応位置している小区間発熱体に繋がる導電配線640・650・660または導電配線と電極642・652・662の断面積が、他の導電配線または他の導電配線と他の電極の断面積よりも大きい。
【選択図】図2
Description
本発明はシート(記録材)上の画像を加熱するヒータ、及びこれを備える画像加熱装置に関する。このヒータ及び画像加熱装置は、例えば、複写機、プリンタ、ファックス、及びこれらの機能を複数備えた複合機等の画像形成装置に用いられ得る。
従来、画像形成装置では、シート上にトナーの画像を形成して、これを定着装置(画像加熱装置)により加熱、加圧することでシートに画像を定着させている。このようにして用いる定着装置において、昨今では、可撓性を有する薄肉のベルトの内面にヒータ(発熱体)を当接させてベルトに熱を与える方式の定着装置が提案されている(特許文献1)。このような定着装置は構成が低熱容量であるため、定着のための立ち上げを素早く行うことができる。
また、特許文献1には、加熱するシートの幅サイズに応じてヒータの発熱領域の幅サイズ(発熱幅)を変更する定着装置の構成が開示されている。図11は特許文献1に記載の定着装置におけるヒータ1006の回路図である。
このヒータ1006は電極1027(1027a〜1027f)を基板1021の長手方向に並べて配置しており、各電極から抵抗発熱層1025(1025a〜1025e)に通電することで抵抗発熱層1025を発熱させている。また、このヒータ1006では、各電極が基板上に形成された配線層1029(1029a、1029b)に接続されている。詳細には、電極1027bと電極1027dに接続された配線層1029bは基板の長手方向一端へと延びている。電極1027cと電極1027eに接続された配線層1029aは基板の長手方向他端へと延びている。
また、基板の長手方向の一端において、電極1027aと配線層1029bはそれぞれ配線部材に接続可能となっている。基板の長手方向の他端において、電極1027fと配線層1029aはそれぞれ配線部材に接続可能となっている。詳細には、基板の長手方向両端部では、各配線を保護する為の絶縁層が設けられておらず、配線層1029a、1029b及び電極1027a、1027fが露出した状態となっている。そのため、配線層1029a、1029b及び電極1027a、1027fの露出した部位に配線部材が接触することで、発熱体1006は電源供給回路に接続される。
電源供給回路は交流電源とスイッチ1033(1033a、1033b、1033c、1033d)を備えており、スイッチ1033のオン、オフの組み合わせによって各配線の接続パターンを変えることができる。つまり、配線層1029a、1029bはそれぞれ、電源供給回路内の接続パターンに応じて電源端子1031a側か電源端子1031b側のいずれかに接続される。このような構成により、特許文献1に記載のヒータ1006もしくは定着装置は、加熱されるシートの幅サイズに応じて抵抗発熱層1025の発熱領域幅サイズ(発熱幅)を変化させている。
例えば、図11の(a)のように、スイッチ1033aと1033bがオン、スイッチ1033cと1033dがオフの接続パターンの場合には、抵抗発熱層1025a〜1025eの全てが発熱する。(b)のように、スイッチ1033aと1033bがオフ、スイッチ1033cと1033dがオンの接続パターンの場合には、抵抗発熱層1025b・1025c・1025dが発熱する。
ところで、特許文献1においては配線部材の詳細な構成が記載されていないが、配線部材の例としては、基板1021の表裏を挟み込むことで基板1021に取り付けることのできる、定着装置の組み立て容易性が考慮されたコネクタが挙げられる。このコネクタは、導体で出来たコンタクト端子を備えており、コンタクト端子を接触させることで配線層1029a、1029bや電極1027a、1027fと電気的な接続を行うことができる。
そのため、基板の長手方向の一端側において配線層1029bと電極1027aにコネクタを取り付け、基板の長手方向他端側において配線層1029aと電極1027fにコネクタを取り付ける。これにより、ヒータ1006に給電を行うことができる。このとき、ベルトの内部に設置される発熱体をコネクタが挟み込めるように、ヒータ1006の両端を長手方向に拡大(延長)してコネクタを取り付ける領域を形成する。
具体的には、基板1021の両端がベルトから突出するように、抵抗発熱層1025の長手方向両端よりも外側に基板を拡大する。そして、配線層1029bと電極1027aを抵抗発熱層1025の端部位置から基板の長手方向一端側に延長するとともに、配線層1029aと電極1027fを抵抗発熱層1025の端部位置から基板の長手方向他端側へと延長する。このような構成にすることで、ベルトの内部に設置されるヒータ1006に対してコネクタによって給電することが出来る。
しかしながら、上述した構成には次のような課題がある。それは、基板1021の長手方向の一端側と他端側にコネクタを取り付けるため、基板1021の長手方向をその両端において拡大しなければならないという課題である。そのため、基板1021の長手方向が大きく拡大してしまい、発熱体のコストアップにつながってしまう。そこで、発熱領域の幅サイズを変更可能な発熱体は、次のような発熱体であることが望まれる。それは、コネクタを取り付け可能な構成にしたことによる基板の長手方向の拡大を抑制できるヒータである。
本発明は、基板の長手方向が拡大することを抑制可能なヒータであり、ヒータの異常昇温の発生を防止することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明に係るヒータの代表的な構成は、シート上の画像を加熱する画像加熱装置に用いられるヒータであって、細長い基板と、前記基板の長手に沿って延在している通電により発熱する抵抗発熱体と、前記基板の長手方向の一端側に設けられている複数の電気接点と、前記複数の電気接点のそれぞれから延在している複数の導電配線と、前記複数の導電配線のそれぞれから長手に沿って間隔をあけて分岐している複数の電極であって、前記抵抗発熱体を横断して前記抵抗発熱体と電気的に接続して電極間で前記抵抗発熱体を長手に沿って複数の小区間発熱体に区分している電極と、を有し、前記複数の小区間発熱体に関して加熱するシートの幅サイズに応じてその幅サイズに対応する領域幅にかかる部分における小区間発熱体が発熱するように前記複数の電気接点に対して選択的に電圧が印加されるヒータにおいて、前記複数の小区間発熱体のうちヒータ温度を検知する温度センサが配設されるヒータ部分に対応位置する小区間発熱体に繋がる前記導電配線または前記導電配線と前記電極の断面積が、他の前記導電配線または他の前記導電配線と他の前記電極の断面積よりも大きいことを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための本発明に係る画像加熱装置の代表的な構成は、上記のヒータと、前記ヒータに接して摺動しつつ移動する伝熱部材と、前記ヒータとの間に前記伝熱部材を挟んで当接するニップ形成部材と、を有し、前記伝熱部材と前記ニップ形成部材との間に形成されるニップ部でシートを挟持搬送してシート上の画像を加熱することを特徴とする。
本発明によれば、基板の長手方向が拡大することを抑制可能なヒータであり、ヒータの異常昇温の発生を防止することができる。また、このヒータを備えた画像加熱装置を提供することができる。
以下、本発明に係る実施の形態について説明する。なお、以下の実施例では、画像形成装置について、電子写真プロセスを利用したレーザービームプリンタを例に説明する。以降の説明において、このレーザービームプリンタをプリンタ1と呼ぶ。
《実施例》
[画像形成装置]
図10は本実施例におけるプリンタ1の概略断面図である。このプリンタ1は、タンデム方式−中間転写方式のフルカラープリンタであり、イエロ(Y)色、マゼンタ(M)色、シアン(C)色、ブラック(Bk)色の各色トナーの画像(以降、トナー像)を形成する4つの画像形成部UY・UM・UC・UBkを有する。
[画像形成装置]
図10は本実施例におけるプリンタ1の概略断面図である。このプリンタ1は、タンデム方式−中間転写方式のフルカラープリンタであり、イエロ(Y)色、マゼンタ(M)色、シアン(C)色、ブラック(Bk)色の各色トナーの画像(以降、トナー像)を形成する4つの画像形成部UY・UM・UC・UBkを有する。
各画像形成部は、それぞれ、感光ドラム2、帯電器3、レーザスキャナ4、現像器5、一次転写帯電器6、ドラムクリーナ7を有する。なお、図の煩雑を避けるため画像形成部UY以外の画像形成部UM・UC・UBkにおけるこれらの機器に対する符号の記入は省略した。また、これら画像形成部の電子写真プロセスや作像動作は公知であるからその説明は割愛する。
各画像形成部のドラム2から回動する中間転写ベルト8に対して各色のトナー像が所定に重畳されて一次転写される。これによりベルト8上に4色重畳のトナー像が形成される。一方、カセット9又は10、或いは手差しトレイ11からシート(記録材、用紙)Pが一枚宛給送されて搬送路12を通って所定の制御タイミングでベルト8と二次転写ローラ13との圧接部である二次転写ニップ部に導入される。これにより、シートPに対してベルト8上の4色重畳のトナー像が一括して二次転写される。そのシートPが定着装置40に導入されてトナー像の定着処理を受ける。
定着装置40を出たシートPは片面画像形成モードの場合はフラッパ14の制御により搬送路15の側に誘導されて排出トレイ16上にフェイスダウンで排出される。或いは、搬送路17の側に誘導されて排出トレイ18上にフェイスアップで排出される。
両面画像形成モードの場合は、定着装置40を出たシートPはフラッパ14の制御により搬送路15の側に一旦誘導された後にスイッチバック搬送されて両面搬送路19の側に導入される。そして、表裏反転された状態で再び搬送路12を通って二次転写ニップ部に導入されて他方の面にトナー像が形成される。以後は、片面画像形成の場合と同様に定着装置40に導入され、排出トレイ16又は18に両面画像形成物として排出される。
なお、本実施例のプリンタ1においては、大小各種幅サイズのシートPの搬送は、シート幅中心の所謂中央基準でなされる。以下において、装置に使用可能な最大幅サイズのシートを大サイズシート、それよりも幅狭のシートを小サイズシートと記す。
[定着装置]
次に、本実施例における定着装置40について説明する。図8の(a)は、定着装置40の要部の横断面模式図、(b)は定着ベルトの層構成模式図である。図9は、定着装置40の要部の途中部分省略の縦断正面模式図である。定着装置40の正面はシート導入側から見た面である。
次に、本実施例における定着装置40について説明する。図8の(a)は、定着装置40の要部の横断面模式図、(b)は定着ベルトの層構成模式図である。図9は、定着装置40の要部の途中部分省略の縦断正面模式図である。定着装置40の正面はシート導入側から見た面である。
この定着装置40はベルト加熱方式の画像加熱装置である。定着装置40は、大別して、シートP上の画像を加熱するベルトユニット(以下、ユニットと記す)60と対向部材(ニップ形成部材)としての弾性加圧ローラ(以下、ローラと記す)70と、これらを収容している装置筐体41と、を有する。
ユニット60は、可撓性を有する薄肉の定着ベルト(伝熱部材:エンドレスベルト、以下、ベルトと記す)603を、ベルト603の内面に当接するヒータ600によって加熱する低熱容量な構成となっている。そのため、ベルト603を効率よく加熱することができ、定着開始時の立ち上げ性能に優れている。
ベルト603がヒータ600とローラ70に挟持されるとニップ部(定着ニップ部)Nが形成される。そして、ローラ70は矢印R70の反時計回り方向に、ベルト603は矢印R603の時計回り方向に回転して、ニップ部Nに給送されたシートPを挟持して搬送する。このとき、ヒータ600の熱がベルト603を介してシートPに付与されるため、シートP上のトナー画像Tはニップ部Nにて加熱・加圧されてシートPに定着される。ニップ部Nを通過したシートPはベルト603から分離され排出される。本実施例では、上述のようにして定着処理が行われる。
ユニット60はその長手方向がローラ70の長手方向と実質平行となるように設けられている。ユニット60は、ヒータ600と、ヒータホルダ601と、支持ステー602と、ベルト603を備えている。
ヒータ600は、ベルト603の内面に摺動可能に当接してベルト603を加熱する加熱部材である。また、ヒータ600は、ニップ部Nがシート搬送方向aにおいて所望の幅となるように、ベルト603をその内面側からローラ70に向けて押圧する。ヒータ600の形状は、短手幅5〜20mm、長手方向長さ350〜400mm、厚み0.5〜2mmの板状の部材である。ヒータ600は、シートPの搬送方向aに直交する方向(シートPの幅方向)を長手とする基板610と、抵抗発熱体620(以後、発熱体620と呼ぶ)を備えている。
ヒータ600は、ヒータホルダ601の下面にホルダ長手に沿って形成されている凹部601aに嵌入されてホルダ長手方向に沿って固定されている。なお、本実施例では、基板610の裏面側(ベルト603と摺動しない面側)に発熱体620を設けている。しかし、これに限られるものではなく、発熱体620を基板610の表面側(ベルト603と摺動する面側)に設けてもよい。しかしながら、発熱体620の非発熱部によってベルト603に与える熱にムラが生じないように、基板610の均熱効果が得られる基板610の裏面側に発熱体620を設ける構成が望ましい。ヒータ600の詳細は後述する。
ベルト603は、シートP上の画像Tをニップ部Nにて加熱するための円筒状のベルト(フィルム:エンドレスベルト)である。ベルト603としては、図8の(b)の層構成模式図のように、例えば、基材603a上に弾性層603bを設け、弾性層603b上に離型層603cを設けたものが用いられる。基材603aとしては、ステンレスやニッケル等の金属材料や、ポリイミド等の耐熱樹脂などが用いられる。弾性層603bとしては、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の弾性及び耐熱性を有する材料を用いることができる。離型層603cとしては、フッ素樹脂やシリコーン樹脂を用いることが出来る。
本実施例のベルト603は、外径φ約30mm、長手方向(幅方向)の長さは約330mm、厚み約30μmの円筒状のニッケル部材を基材603aとして用いている。そして、この基材603a上に厚み約400μmのシリコーンゴムの弾性層603bを形成し、さらに、厚み約20μmのフッ素樹脂チューブ(離型層603c)を弾性層603b上に被覆している。
ヒータホルダ601(以後、ホルダ601と呼ぶ)は、ヒータ600をベルト603の内面に向かって押圧した状態で保持する部材である。また、ホルダ601は、横断面形状がほぼ半円弧形状であり、ベルト603の回転軌道を規制する機能を備えている。ホルダ601には、耐熱性の樹脂等が用いられる。本例では、デュポン社のゼナイト7755(商品名)を使用した。
支持ステー602は、ホルダ601を介してヒータ600を支持する。支持ステー602は高い圧力を掛けられても撓みにくい材質であることが望ましく、本実施例においてはSUS304(ステンレス鋼)を使用した。
図9に示すように、支持ステー602は、その長手方向の両端部において、一端側と他端側のフランジ411a・411bに支持されている。フランジ411a・411bを総称してフランジ411と呼ぶ。フランジ411は、ベルト603の長手方向の移動、および周方向の形状を規制している。フランジ411には耐熱性の樹脂等が用いられる。本実施例ではPPS(ポリフェニレンサルファイド)を使用した。フランジ411(a,b)と加圧アーム414(a,b)との間には加圧バネ415(a,bが縮められた状態で設けられている。以後、加圧バネ415a、415bを総称して加圧バネ415と呼ぶ。
このような構成により、フランジ411、支持ステー602、ホルダ601を介して、加圧バネ415の弾性力がヒータ600に伝わる。そして、ベルト603がローラ70の上面に対して所定の押圧力で加圧され、シート搬送方向aにおいて所定幅のニップ部Nが形成される。本実施例に於ける加圧力は一端側と他端側がそれぞれが約156.8N、総加圧力が約313.6N(32kgf)である。
図9に示すように、コネクタ700は、ヒータ600に給電を行うためにヒータ600と電気的に接続する給電部材である。コネクタ700は、ヒータ600の長手方向の一端側に着脱可能に取り付けられる。コネクタ700はヒータ600に対して簡便に着脱可能に設けられているため、定着装置40の組立や、ベルト603やヒータ600が破損した際の交換を容易に行うことができ、メンテナンス性に優れている。コネクタ700の詳細は後述する。
ローラ70は、ベルト603の外面に当接することでベルト603と協働してシート上のトナー像Tを加熱するためのニップ部Nを形成するニップ形成部材であるとともにベルト603を回転駆動する駆動回転体である。ローラ70には、金属製の芯金71上に弾性層72が、弾性層72上に離型層73が順に積層した多層構造となっている。
芯金71の材料の例としてはSUS(ステンレス鋼)、SUM(硫黄及び硫黄複合快削鋼鋼材)、Al(アルミニウム)等が挙げられる。弾性層72の材料の例としては弾性ソリッドゴム層、弾性スポンジゴム層、あるいは弾性気泡ゴム層が挙げられる。離型層73の材料の例としてはフッ素樹脂材料が挙げられる。
本実施例のローラ70は、鉄製の芯金71と、芯金71上の発泡シリコーンゴムの弾性層72と、弾性層72上のフッ素樹脂チューブの離型層73とを備えた構成となっている。また、ローラ70の弾性層72及び離型層73を有する部分の寸法は、外径φ約25mm、長さ約330mmである。
図9に示すように、ローラ70の芯金71の両端部はそれぞれ装置筐体41の一端側と他端側の側板41(a,b)との間に軸受け42(a,b)を介して回転可能に保持されている。また、芯金71の軸線方向の一方側の端部にはギアGが設けられており、制御回路(制御部)100で制御されるモータ(駆動源)Mの駆動力をローラ70の芯金71に伝達する。
モータMからの駆動力が伝達されたローラ70は図8の(a)において矢印R70の方向(反時計回り)に回転駆動される。そして、ニップ部Nにてローラ70を介してベルト603に駆動力を伝達することで、ベルト603を矢印R603の方向(時計回り)に従動回転させる。
モータMは、ギアGを介してローラ70を駆動する駆動手段である。制御回路100はモータMの通電を制御するためにモータMに電気的に接続されている。制御回路100によって通電が行われると、モータMはギアGの回転(駆動)を開始する。制御回路100はモータMの回転制御を行っている。制御回路100は、モータMを介してローラ70とベルト603を所定の速度で回転させる。そして、定着処理の実行にともないニップ部Nにて狭持搬送するシートPの速度が、所定のプロセススピード(例えば約200[mm/sec])となるように調整する。
上記のように、モータMの駆動により加圧ローラ70が回転駆動され、これに伴いベルト603が従動回転する。そして、後述するように、加熱するシートPの幅サイズに応じて発熱体領域が発熱するようにヒータ600に対する通電制御がなされ、かつヒータ600の発熱領域が所定の温度に立ち上げられて温調される。
この定着装置状態において、画像形成部側から定着装置40に未定着のトナー像Tを担持したシートPが導入されてニップ部Nに進入して挟持搬送される。これにより、ニップ部Nでトナー像がシートに加熱加圧定着される。ニップ部Nを通過したシートPはベルト603の面から曲率分離して排出搬送されていく。
[ヒータ]
次に、定着装置40に用いられるヒータ600についてその構成を詳細に説明する。先ず、ヒータの発熱方式および発熱幅の切り替え方式を図6の模式図により説明する。(a)は、ヒータ600に用いる発熱方式を説明する説明図である。(b)は、ヒータ600に用いる発熱領域の切り替え方式を説明する説明図である。本実施例のヒータ600は、この図6の(a)、(b)に示す発熱方式を用いるヒータである。
次に、定着装置40に用いられるヒータ600についてその構成を詳細に説明する。先ず、ヒータの発熱方式および発熱幅の切り替え方式を図6の模式図により説明する。(a)は、ヒータ600に用いる発熱方式を説明する説明図である。(b)は、ヒータ600に用いる発熱領域の切り替え方式を説明する説明図である。本実施例のヒータ600は、この図6の(a)、(b)に示す発熱方式を用いるヒータである。
図6の(a)に示すように、A配線には第A電極〜第C電極が接続されており、B配線には第D電極〜第F電極が接続されている。A配線に接続する電極とB配線に接続する電極は発熱体の長手方向((a)の左右方向)に交互に並べて配置されており、各電極の間には通電によって発熱する発熱体(小区間発熱体)が接続されている。A配線とB配線の間に電圧Vが印加されると、隣り合う電極の間には電位差が生じる。そして、図中の矢印で示すように、隣り合う小区間発熱体で流れる電流の向きが互い違いとなるように、各小区間発熱体に電流が流れる。本方式のヒータはこのように発熱を行う。
また、図6の(b)に示すように、B配線と第F電極の間にスイッチ等を設けてB配線と第F電極の接続を切断したとき、第B電極と第C電極は同電位であるので、その間の小区間発熱体には電流が流れなくなる。本方式では、長手方向に並べられた小区間発熱体のそれぞれに個別に通電が行われるため、このようにして配線の接続の一部を切断することで、複数の小区間発熱体の一部だけを発熱させることができる。つまり本方式では配線間にスイッチ等を設けることで発熱領域を切り替えることができる。
本実施例におけるヒータ600は、上述した方式を用いて発熱体620の発熱領域を切り替え可能に構成している。
発熱体は通電が行われるのであれば電流の向きに関係なく発熱するが、本方式のように発熱体の長手方向に沿った向きに電流が流れるように小区間発熱体と電極を配置することが好ましい。なぜならば、本方式では、発熱体に流れる電流が短手方向(長手方向と直交する方向、図6の(a)において上下方向)に沿った向きとなるように電極を配置する構成と比べて次のような利点があるからである。
即ち、発熱体に通電してジュール発熱をさせる場合、発熱体はその抵抗値に応じた発熱を行うため、発熱体は抵抗値が所望の値となるように流す電流の向きに応じて寸法、材質が設計される。このとき、発熱体を設ける基板の寸法は、長手方向に比べて短手方向が非常に短い。そのため、発熱体に対して短手方向に電流を流す場合、低抵抗の材料を用いて発熱体に所望の抵抗値を持たせることは困難である。一方で、発熱体に対して長手方向に電流を流す場合、低抵抗の材料を用いて発熱体に所望の抵抗値を持たせることは比較的に容易である。
また、発熱体に高抵抗の材料を用いる場合、発熱体の厚みムラにより温度ムラを招く虞がある。特に、基板上に発熱体材料をスクリーン印刷で塗布する場合、その短手方向において5%程度の厚みムラを生じることがある。これは、ヒータはその長手方向に沿って搬送されて発熱体材料が基板上に塗布される際に、ヘラ状の部材の短手方向の微少な圧力差によって発熱体材料の塗りムラを生じるためである。したがって、本方式のように発熱体に対して長手方向に通電するように発熱体と電極を配置する構成が好ましい。
また、長手方向に並べられた小区間発熱体のそれぞれに個別に通電を行う場合、本方式のように隣り合う小区間発熱体で流れる電流の向きが互い違いとなるように小区間発熱体と電極を配置することが好ましい。
発熱体と電極の他の配置方法としては、両端が電極に接続された複数の小区間発熱体を、長手方向に並べて配置して、長手の同一方向に通電する方法が考えられる。しかしながらこの方法では隣り合う小区間発熱体間に2つの電極が配置されるため、短絡の虞がある。また、求められる電極の数が増え、大きな非発熱部を生じてしまう。
そのため、本方式のように隣り合う小区間発熱体で間に位置する電極を兼用するように小区間発熱体と電極を配置することが望ましい。この配置方法により、電極間での短絡の虞を解消し、また、非発熱部を小さくすることができる。
次に、本実施例のヒータ600の基本構成を図2の模式図を用いて説明する。このヒータ600は、細長い基板610を有する。基板610のベルト630の内面に接する側を表面側とし、その反対側の面を裏面側としている。基板610の表面側にはベルト内面との接触面領域に摺動層690(図3、図4)として、例えば、厚さ約10μmのポリイミド層を設けてもよい。摺動層690を設けることで、ベルト630とヒータ600の間の摺擦抵抗を低減してベルト内面の摩耗を抑制することができる。さらに摺動性を高める場合は、ベルト内面にグリス等の潤滑剤を塗布するとよい。
基板610の裏面側には、基板長手に沿って延在している通電により発熱する抵抗発熱体620、共通電気接点641、この共通電気接点641から発熱体620の長手に沿って延在している共通配線(導電配線)640が配設されている。また、その共通配線640から長手に沿って間隔をあけて分岐している複数の共通電極であって、それぞれ発熱体620を横断して発熱体620と電気的に接続している共通電極642(a〜g)が配設されている。
また、複数の個別電気接点651・661(a,b)、その複数の個別電気接点からそれぞれ発熱体620の長手に沿って延在している対向配線(導電配線)650・660(a,b)が配設されている。また、それらの対向配線のそれぞれから分岐している複数の対向電極652(a〜d)・662(a,b)を有する。これらの対向電極は、共通電極642(a〜g)と交互に配置されていて発熱体620を横断して発熱体620と電気的に接続して共通電極642(a〜g)とともに発熱体620を長手に沿って複数の小区間発熱体620(a〜l)に区分している。
上記において、共通配線640が図6におけるA配線に相当する。対向配線650・660(a,b)がB配線に相当する。共通電極642(a〜g)が第A電極〜第C電極に相当する。そして、対向電極652(a〜d)・662(a,b)が第D電極〜第F電極に相当する。
以後、小区間発熱体620a〜620lを総称して発熱体620と呼ぶ。共通電極642a〜642gを総称して共通電極642と呼ぶ。対向電極652a〜652cを総称して対向電極652と呼ぶ。対向電極662a〜662bを総称して対向電極662と呼ぶ。対向配線660a、660bを総称して対向配線660と呼ぶ。共通電気接点641、共通配線640、共通電極642、個別電気接点651・661、対向配線650・660、対向電極652・662を総称して導体パターンもしくは配線と呼ぶ。
そして、図3、図4に示すように、導体パターンの共通電気接点641と個別電気接点651・661を除いた部分及び発熱体620は耐熱性ガラスからなる絶縁コート層680によって被覆されている。この絶縁コート層680によって発熱体620、及び上記の導体パターン部分は、リークやショートが生じないように電気的に保護されている。
基板610は、ヒータ600の寸法や形状を決定する部材であり、ベルト603の長手方向(幅方向)に沿ってベルト内面に当接可能な部材である。基板610の材料には、耐熱性・熱伝導性・電気絶縁性などに優れたアルミナ・窒化アルミ等のセラミック材料が用いられる。本実施例では長手方向の長さが約400mm、短手方向の長さ約10mm、厚さ約1mmのアルミナの板部材を用いている。アルミナ板の熱伝導率は30[W/(m・K)]である。
発熱体620と導体パターンは導電厚膜ペーストを用いて厚膜印刷法(スクリーン印刷法)によって形成されている。本実施例では、導体パターンには抵抗率が低くなるように銀ペーストが用いられており、発熱体620には抵抗率が高くなるように銀−パラジウム合金のペーストが用いられている。
導体パターンの一部としての共通電気接点641及び複数の個別電気接点651・661(a,b)は基板610の長手方向の一端側610aに基板長手に沿って並べて配設されている。
基板610の長手方向の他端側610cには、発熱体620と導体パターンの一部としての共通電極642a〜642gと対向電極652a〜652d・662a〜662bが設けられている。
基板610の一端側610aと他端側610cの間には、中間領域610bが設けられている。発熱体620よりも基板610の短手方向の一端側610dには、導体パターンの一部としての共通配線640が設けられている。発熱体620よりも基板610の短手方向の他端側610eには、導体パターンの一部としての対向配線650・660が設けられている。
発熱体620(620a〜620l)は、通電によってジュール熱を生じる抵抗体である。発熱体620は、基板610上にその長手方向に沿った細長い1つの発熱体として形成されており、基板610の領域610cにおいて基板短手方向の略中央付近に配置されている。
発熱体620は抵抗値が所望の値となるように、幅(基板610の短手方向長さ)1〜4mm、厚み5〜20μmに調整されている。本実施例の発熱体620は、幅約2mm、厚み約10μmである。また、発熱体620の長手方向の総長さは約320mmであり、A4サイズ(幅サイズ:約297mm)のシートPを加熱可能な長さを十分に有する。
発熱体620上には7本の共通電極642a〜642gが長手方向に間隔をあけて並べて積層されている。換言すると、発熱体620は共通電極642a〜642gによって長手方向に6つの区間に区切られている。基板610の長手方向に沿った各区間の長さは約53.3mmである。さらに、発熱体620の長手方向における上記6つの各区間の中央部には6本の対向電極652・662(652a〜652d・662a・662b)の1つがそれぞれ積層されている。
こうして、発熱体620は共通電極642と対向電極652・662とによって長手に沿って合計12の小区間に区切られる。この12の小区間に区切られた発熱体620は複数の小区間発熱体620a〜620lとみなすことができる。別の見方をすれば、複数の小区間発熱体620a〜620lは、隣り合う電極同士を電気的に接続しているといえる。
なお、基板610の長手方向に沿った個々の小区間発熱体620a〜620lの長さは約26.7mmである。また、個々の小区間発熱体620a〜620lの長手方向の抵抗値は約120Ωである。このような構成により、発熱体620は、その長手方向において部分的に発熱することができる。
なお、発熱体620は長手方向の抵抗率は均一となるように形成されており、各小区間発熱体620a〜620lは略等しい寸法となっている。そのため、各小区間発熱体620a〜620lの抵抗値は実質的に等しい。したがって、給電時に並列に接続される場合、発熱体620の発熱分布は均一となる。
しかしながら、各小区間発熱体620a〜620lは必ずしも略等しい寸法、略等しい抵抗率となっていなくてもよい。例えば、小区間発熱体620aと同620lの抵抗値を他の各小区間発熱体620b〜620kの抵抗値よりも小さくして発熱体620の端部での温度ダレを防止してもよい。なお、発熱体620上の共通電極642及び対向電極652・662が形成された位置では、発熱体620はほぼ発熱しない。
共通電極642(a〜g)は、上述した導体パターンの一部である。共通電極642は、発熱体620の長手方向と直交するように基板610の短手方向に沿って設けられる。本実施例では、共通電極642は発熱体620上に積層するように設けられている。共通電極642は、本実施例では、発熱体620に接続する電極のうち、発熱体620の長手方向一端から奇数番目に位置する各電極である。共通電極642は、共通配線640、コネクタ700等を介して、ヒータに給電する電源部である電源110(図1)の一方側の端子110aに接続する。
対向電極652・662は、上述した導体パターンの一部である。対向電極652・662は、発熱体620の長手方向と直交するように基板610の短手方向に沿って設けられる。対向電極652・662は発熱体620に接続する電極のうち、上述した共通電極642以外の電極である。つまり、本実施例では、発熱体620の長手方向一端から偶数番目に位置する各電極である。
つまり、共通電極642と対向電極662・652は発熱体620の長手方向に交互に並べて配置されている。対向電極652・662は、対向配線650・660、コネクタ700等を介して、電源110の他方側の端子110bに接続する。
共通電極642及び、対向電極652・662は発熱体620に給電する為の電極部として機能を有する。なお、ここでは、発熱体620の長手方向一端から奇数番目を共通電極642、発熱体620の長手方向端部から偶数番目を対向電極652・662として説明したが、ヒータ600はこの構成には限られない。例えば、発熱体620の長手方向一端から偶数番目を共通電極642、発熱体620の長手方向端部から奇数番目を対向電極652・662としてもよい。
また、本実施例では、発熱体620に接続する全ての対向電極うちの4つを対向電極652として設けている。また、発熱体620に接続する全ての対向電極うちの2つを対向電極662として設けている。しかしながら、対向電極の割り振りは本実施例の構成には限られず、ヒータ600が対応する発熱幅に応じて適宜変更してよい。例えば、対向電極652を2つ、対向電極662を4つとしてもよい。
共通配線640は、上述した導体パターンの一部である。共通配線640は、基板610の短手方向の一端側610dにおいて基板610の長手方向に沿って基板長手の一端側610aへと延びている。共通配線640は発熱体620(a〜l)に接続された共通電極642(a〜g)に接続されている。共通配線640は共通電気接点641に接続されている。
対向配線650は、上述した導体パターンの一部である。対向配線650は基板610の短手方向の他端側610eにおいて基板610の長手方向に沿って基板長手の一端側610aへと延びている。また、対向配線650は発熱体620(c〜j)に接続された対向電極652(a〜d)に接続されている。対向配線650は個別電気接点651に接続されている。
対向配線660(660a、660b)は、上述した導体パターンの一部である。対向配線660aは基板610の短手方向の他端側610eにおいて基板610の長手方向に沿って基板長手の一端側610aへと延びている。また、対向配線660aは発熱体620(620a、620b)に接続された対向電極662aに接続されている。
対向配線660aは、個別電気接点661aに接続されている。対向配線660bは基板610の他端側610eにおいて基板610の長手方向に沿って基板の一端側610aへと延びている。対向配線660bは発熱体620に接続する対向電極662bに接続されている。また、対向配線660bは、個別電気接点661bに接続されている。
共通電気接点641および複数の個別電気接点651・661(a,b)は、上述した導体パターンの一部である。これらの電気接点641・651・661は、コネクタ700からの給電を確実に受けられるように、2.5mm×2.5mm以上の面積を有することが望ましい。本実施例においては、電気接点641・651・661は、基板610の長手方向に沿った長さを約3mmとし、基板610の短手方向に沿った長さを2.5mm以上の配置可能な各長さとした。
電気接点641・651・661a・661bは、発熱体620よりも基板610の長手方向の一端側610aにおいて、基板610の長手方向に約4mmの間隔をあけて並べて設けられている。
図3、図4に示すように、ヒータ600の電気接点641・651・661a・661bのある部位には絶縁コート層680が設けられておらず、これらの電気接点は露出した状態となっている。また、電気接点641・651・661a・661bは基板610のベルト603の長手方向端部から突出する領域610aに設けられる。コネクタ700はこの基板610の領域610aに対して着脱可能に装着(嵌着)される。そのため、電気接点641・651・661a・661bは、コネクタ700と接触して電気的に接続することができる。
ヒータ600にコネクタ700が接続されて、共通電気接点641と個別電気接点651の間に電圧が印加された場合、共通配線640及び対向配線650を介して、共通電極642b〜642fと対向電極652a〜652dの間に電位差が生じる。
そのため、小区間発熱体620c・620d・620e・620f・620g・620h・620i・620jにおいて、基板610の長手方向に沿った電流が隣り合う発熱体で互い違いの向きに流れる。そして、第1の発熱領域としての小区間発熱体620c・620d・620e・620f・620g・620h・620i・620jがそれぞれ発熱する。
ヒータ600にコネクタ700が接続されて、共通電気接点641と個別電気接点661aの間に電圧が印加された場合、共通配線640及び対向配線660aを介して、共通電極642と対向電極662aの間に電位差が生じる。そのため、個別発熱体620a・620bにおいて、基板610の長手方向に沿った電流が隣り合う発熱体で互い違いの向きに流れる。そして、第1の発熱領域に隣接する第2の発熱領域としての小区間発熱体620a・620bがそれぞれ発熱する。
ヒータ600にコネクタ700が接続されて、共通電気接点641と個別電気接点661bの間に電圧が印加された場合、共通配線640及び対向配線660bを介して、共通電極642と対向電極662bの間に電位差が生じる。そのため、小区間発熱体620k・620lにおいて、基板610の長手方向に沿った電流が隣り合う発熱体で互い違いの向きに流れる。そして、第1の発熱領域に隣接する第3の発熱領域としての小区間発熱体620k・620lがそれぞれ発熱する。
このように、ヒータ600は電圧をかける電気接点を選択することで、小区間発熱体620a〜620lの中から発熱させたい小区間発熱体に選択的に通電することができる。
基板610の長手方向の一端側610aと他端側610cの間には中間領域610bが設けられている。詳細には、本実施例では、基板610の共通電極642aと個別電気接点651との間の領域が中間領域610bである。中間領域610bは、ベルト603内に配置されるヒータ600に対して、コネクタ700を取り付けられるようにするための猶予の間隔である。本実施例では中間領域610bとして約26mmを設けた。この値は、共通電極642aと個別電気接点651の間を絶縁する為の距離よりも十分に大きい。
上述したように、電極642・652・662とは、発熱体620と重なる部分の給電線(銀ペースト)である。また、配線640・650・660とは、電気接点641・651・661から電極642・652・662までの給電線(銀ペースト)のことを示している。
[コネクタ]
次に、コネクタ700についてその構成を詳細に説明する。図4はコネクタ700のハウジング750について説明する図である。図5はコンタクト端子710について説明する図である。
次に、コネクタ700についてその構成を詳細に説明する。図4はコネクタ700のハウジング750について説明する図である。図5はコンタクト端子710について説明する図である。
本実施例のコネクタ700はヒータ600に着脱可能に取り付けられることでヒータ600に電気的に接続される。コネクタ700は、共通電気接点641に接触して電気的に接続可能な第1のコンタクト端子710と、個別電気接点651に接触して電気的に接続可能な第2のコンタクト端子730と、を備えている。また、個別電気接点661aに接触して電気的に接続可能な第3のコンタクト端子720aと、個別電気接点661bに接触して電気的に接続可能な第4のコンタクト端子720bと、を備えている。
そして、コネクタ700とベルト603が接触しないように、ヒータ600のベルト603の長手方向から突出した領域610aの表裏をコネクタ700が挟みこむ。これにより、第1乃至第4の各コンタクト端子710・730・720a・720bがそれぞれ対応する電気接点641・651・661a・661bに接続する。
このような構成である本実施例の定着装置40では、コネクタ700と電気接点641・651・661a・661bとの接続に半田付け等を用いない。そのため、定着処理の実行に伴い温度上昇するヒータ600とコネクタ700との間の接続を高い信頼性で維持することができる。また、本実施例の定着装置40では、コネクタ700がヒータ600に対して着脱可能であるため、ベルト603やヒータ600の交換を容易に行うことが出来る。以下、コネクタ700の構成について更に詳細に説明する。
図3に示すように、金属製のコンタクト端子710・720a・720b・730を備えたコネクタ700は、基板610の長手方向の一端側610aにおいて基板610の短手方向の片側からヒータ600に取り付けられる。各コンタクト端子710・720a・720b・730について第1のコンタクト端子710を例に説明する。
図5に示すように、第1のコンタクト端子710は、共通電気接点641と後述する第1のスイッチSW643を電気的につなぐ部材である。コンタクト端子710は電気接点641に接触するための電気接点711と、スイッチSW643に接続するためのケーブル712を備えている。
コンタクト端子710はコの字の形状をしており、図5の矢印方向に移動させることでコの字の形状の隙間にヒータ600を差し込むことができる。コンタクト端子710の電気接点641と接触する個所には電気接点711が設けてあり、この電気接点711が電気接点641と接触することで電気接点641とコンタクト端子710が電気的に接続する。この電気接点711は板バネ性を有しているため押圧しながら電気接点641と接触する。そのため、コンタクト端子710は、ヒータ600の表裏を挟み込んでその位置を固定することが出来る。
同様に、コンタクト端子720aは、電気接点661aと後述するスイッチSW663を電気的につなぐ部材である。コンタクト端子720aは電気接点661に接触するための電気接点721aと、スイッチSW663に接続するためのケーブル722aを備えている。
同様に、コンタクト端子720bは、電気接点661bと後述するスイッチSW663を電気的につなぐ部材である。コンタクト端子720bは電気接点661に接触するための電気接点721bと、スイッチSW663に接続するためのケーブル722bを備えている。
同様に、コンタクト端子730は、電気接点651と後述するスイッチSW653を電気的につなぐ部材である。コンタクト端子730は電気接点651に接触するための電気接点731と、SW653に接続するためのケーブル732を備えている。
金属製の各コンタクト端子710・720a・720b・730は樹脂製のハウジング750に一体に保持されている。各コンタクト端子710・720a・720b・730はヒータ600にコネクタ700を取り付ける際にそれぞれ対応する電気接点641・661a・661b・651にそれぞれ接続可能にハウジング750内において間隔をあけて並べて配置されている。各コンタクト端子間には隔壁が設けられており、各コンタクト端子間の電気的な絶縁性が保たれている。
なお、上述した説明では、コネクタ700を基板610の短手方向端部から取り付ける例について説明したが、コネクタ700の基板610への取り付け方はこれのみには限られない。たとえば、コネクタ700を基板610の長手方向端部から取り付ける構成であってもよい。
[ヒータへの給電]
ヒータ600への給電は、発熱体620の上記の複数の小区間発熱体620a〜620lに関して加熱するシートPの幅サイズに応じてその幅サイズに対応する領域幅にかかる部分における小区間発熱体が発熱するようになされる。これは、共通電気接点641と複数の個別電気接点651・661の少なくとも1つとの間に電圧が印加されることでなされる。
ヒータ600への給電は、発熱体620の上記の複数の小区間発熱体620a〜620lに関して加熱するシートPの幅サイズに応じてその幅サイズに対応する領域幅にかかる部分における小区間発熱体が発熱するようになされる。これは、共通電気接点641と複数の個別電気接点651・661の少なくとも1つとの間に電圧が印加されることでなされる。
即ち、発熱体620(a〜l)の発熱領域に関して加熱するシートPの幅サイズに応じた複数の発熱幅、本実施例では第1の発熱幅Aとそれよりも幅狭の第2の発熱幅Bの2つの発熱幅に変更可能である。このような構成により、シートPに効率よく熱を供給することができる。なお、本実施例の定着装置40は、中央基準でシートPを搬送するため、発熱領域も中央を基準して広がっている。
以下、ヒータ600への給電について図1を用いて詳細に説明する。電源(電源部)110は、ヒータ600に電力を供給する機能を有する回路である。本実施例では単相交流の実効値が約100Vの商用交流電源(交流電源)を用いている。本実施例の電源110は、電位の異なる電源端子110aと電源端子110bとを備えている。なお、ヒータ600に電力を供給する機能を有していれば、電源110は直流電源であってもよい。
制御回路100は、スイッチSW643・SW653・SW663をそれぞれ制御するためにそれぞれのスイッチに電気的に接続されている。スイッチSW643は、電源端子110aと電気接点641の間に設けられたスイッチ(リレー)であり、制御回路100からの指示に応じて、電源端子110aと電気接点641を接続するか否か(ON/OFF)の切り替えを行う。
スイッチSW653は、電源端子110bと、電気接点651の間に設けられたスイッチであり、制御回路100からの指示に応じて、電源端子110bと電気接点651を接続するか否かの切り替えを行う。
スイッチSW663は、電源端子110bと、電気接点661(a,b)の間に設けられたスイッチであり、制御回路100からの指示に応じて、電源端子110bと電気接点661(a,b)を接続するか否かの切り替えを行う。
制御回路100は、プリントジョブ(印刷ジョブ)の実行指示の受信にともない、定着処理に使用されるシートPの幅サイズ情報を取得する。この幅サイズ情報に応じてスイッチSW643・SW653・SW663のON/OFFの組みあわせを制御する。即ち、制御回路100は、発熱体620の長手における発熱幅が、取得した幅サイズ情報に対応した幅サイズのシートPを加熱処理するのに適した発熱幅となるように制御する。このとき、制御回路100、電源110、スイッチSW643・SW653・SW663、コネクタ700は、ヒータ600に給電する給電手段として機能する。
装置に導入されるシートPが大サイズシートの場合、たとえばA3サイズを縦送りするシートPや、A4サイズを横送りするシートPの場合、シートPの幅サイズは約297mmとなる。そのため、制御回路100は、発熱体620を第1の発熱幅Aまで発熱させる制御を行う。
具体的には、制御回路100は、スイッチSW643・SW653・SW663のすべてをON状態とする。この場合は、ヒータ600には第1の電気接点群としての共通電気接点641及び全ての個別電極661a・661b・651から給電が行われ、発熱体620は12の全ての小区間発熱体620a〜620lが発熱する。このとき、ヒータ600は、第1の発熱幅Aとしての約320mmの全長領域(複数の小区間発熱体620a〜620lの全長域)が均一に発熱するので、幅サイズ約297mmの大サイズシートPを加熱するのに適している。
装置に導入されるシートPが小サイズシートの場合、たとえばA4サイズを縦送りするシートPや、A5サイズを横送りするシートPの場合、シートPの幅サイズは約210mmとなる。
そのため、制御回路100は、発熱体620を第2の発熱幅Bまで発熱させる制御を行う。具体的には、制御回路100は、スイッチSW643と同SW653はON状態にし、スイッチSW663はOFF状態にする。
この場合は、ヒータ600には第2の電気接点群としての共通電気接点641及び個別電極651から給電が行われ、個別電極661a・661bに対する給電はなされない。従って、発熱体620は12の小区間発熱体620a〜620lのうちの8の小区間発熱体620c〜620jが発熱する。このとき、ヒータ600は、第2の発熱幅Bとしての約213mm領域が均一に発熱するので、約210mmのシートPを加熱するのに適している。
即ち、装置に使用可能な最大幅サイズのシートよりも幅狭のシートを加熱する場合は、制御回路100は上記の複数の電気接点のうちの所定の電気接点間に電圧を印加する。
上述したように、第1の電気接点群と第2の電気接点群は一部の電気接点(641、651)を兼用している。
上述したように、本実施例の定着装置40では、ヒータ600の長手方向の一端側に単一のコネクタ700を取り付けてヒータ600に給電を行う。言い換えれば、ヒータ600の長手方向の両端側にそれぞれコネクタ700を取り付けることをしない。
したがって、ヒータ600にコネクタ700を取り付け可能にするための基板610の猶予の間隔が、基板610の一端側にのみ求められる。そのため、基板610の両端側にコネクタを取り付ける場合と比べて基板610の長手長さの拡大を抑制することができる。つまり、コネクタを取り付け可能にしたことによる基板610の長手方向への大型化を抑制することができる。そして、ヒータ600の製造コストを削減することができる。
なお、ヒータ600の発熱領域のパターンは大サイズと小サイズの2パターンのみには限らない。例えば、3パターン以上の発熱領域を有していてもよい。
[温度センサ]
図1において、630はヒータ温度を検知する温度センサとしてのサーミスタ(TH)である。このサーミスタ630はヒータ裏面側において絶縁コート層680の表面に接着されて配設されており、絶縁コート層680により発熱体620や導体パターンとは電気的に絶縁されている。なお、図1においては、絶縁コート層680は省略されている。
図1において、630はヒータ温度を検知する温度センサとしてのサーミスタ(TH)である。このサーミスタ630はヒータ裏面側において絶縁コート層680の表面に接着されて配設されており、絶縁コート層680により発熱体620や導体パターンとは電気的に絶縁されている。なお、図1においては、絶縁コート層680は省略されている。
また、本実施例のプリンタ1においてはシートの搬送が中央基準でなされる。そこで、サーミスタ630は発熱体620の長手方向のほぼ中央部に対応するヒータ部分の温度を検知すべく、小区間発熱体620gと同620hの両者に跨る部分に対応するヒータ裏面部分に配設されている。
サーミスタ630は、リード線630aとA/Dコンバータ(不図示)を介して制御回路100に接続しており、検知した温度に応じた出力を制御回路100に送信する。制御回路100は、各種制御に伴う演算を行うCPUと、各種プログラムを記憶したROM等の不揮発性記憶媒体を備えた回路である。このROMにはプログラムが記憶されており、CPUがこれを読みだして実行することで、各種制御を実行する。なお、制御回路100としては、同様の機能を果たせばASIC等の集積回路などでもよい。
また、制御回路100は、電源110の通電内容を制御するように電源110と電気的に接続されている。また、制御回路100は、サーミスタ630の出力を取得するようにサーミスタ630に電気的に接続されている。制御回路100はサーミスタ630から取得(入力)した検知温度情報を電源110の通電制御に反映させている。
つまり、制御回路100は、サーミスタ630の出力をもとに、電源110を介してヒータ600へ供給する電力を制御している。本実施例では、制御回路100が電源110の出力の波数制御を行うことで、ヒータ600の発熱量を調整する。このような制御をおこなうことで、ヒータ600は定着を行う所定の温度(例えば、約180℃)に立ち上げられてほぼ一定に維持される。
[実施例ヒータの特徴構成]
本実施例のヒータ600においては、サーミスタ630で温度を検知するヒータ部分に対応位置している小区間発熱体620g・620hに繋がる対向配線、対向電極、共通配線、共通電極の線幅を、他の電極、配線の線幅より太くしている。具体的には、対向配線650、対向電極652c、共通配線640、共通電極642d・642eの線幅を図1と図2において太線で示したように他の電極、配線の線幅より太くしている。
本実施例のヒータ600においては、サーミスタ630で温度を検知するヒータ部分に対応位置している小区間発熱体620g・620hに繋がる対向配線、対向電極、共通配線、共通電極の線幅を、他の電極、配線の線幅より太くしている。具体的には、対向配線650、対向電極652c、共通配線640、共通電極642d・642eの線幅を図1と図2において太線で示したように他の電極、配線の線幅より太くしている。
それは、万が一、対向配線650の小区間発熱体620g・620hに繋がる個所(図2の×印の位置)が断線した場合、この小区間発熱体620g・620hには電流が流れず発熱しないことからこれに対応するヒータ部分の温度が上がらなくなる。その結果、サーミスタ630はヒータ600の温度が低いと検知して、制御回路100はヒータ600に電力を必要以上に投入してしまう可能性がある。そうすると、同じ対向配線650に繋がっていて、かつ断線が起きていない個所の小区間発熱体620c・620d、620e・620fが高温になってしまう可能性がある。
配線の断線が起きる原因としては、配線の断面積が小さいと、抵抗が高くなり、その個所が発熱して配線が断線することが上げられる。又は、給電線の断面積が小さいと、マイグレーションが発生して断線する可能性がある。
その現象を防止するために、本実施例のヒータ600は、上記のように、サーミスタ630で温度を検知するヒータ部分に対応位置している小区間発熱体620g・620hに繋がる給電線650・652c・640642d・642eの線幅を太くしている。
具体的には、サーミスタ630が配置されている小区間発熱体620g・620hにつながる共通電極、対向電極以外の他の共通配線、対向配線の線幅は0.5[mm]にしている。これに対して、サーミスタ630が配置されている小区間発熱体620g・620hにつながる共通電極、対向電極の線幅はそれよりも太い1.0[mm]にしている。
共通電極、対向電極、共通配線、対向配線の線厚みは5〜30[μm]の範囲に調整されている。本実施例では、20μmにしている。
共通電極、対向電極、共通配線、対向配線の線厚みは5〜30[μm]の範囲に調整されている。本実施例では、20μmにしている。
全ての給電線の線幅を太くすると、ヒータ基板610の短手方向の幅が大きくなり、ヒータのコストアップにつながってしまう。そのため、サーミスタ630が配置されている小区間発熱体につながる配線、電極について線幅を太くしている。
本実施例では上記のように線幅を太くすることにより対応した。しかし、要するに、導電配線の断面積を大きくすれば良いので、サーミスタ630が配置されている小区間発熱体につながる配線の厚みを、他の小区間発熱体に繋がる配線の厚みより、厚くすることでも同じ効果は得られる。
即ち、サーミスタ(温度センサ)630が配置されているヒータ部分に対応位置している小区間発熱体に繋がる導電配線、又は導電配線と電極の断面積が、他の導電配線又は他の導電配線と他の電極の断面積よりも大きい構成にすることで対応できる。
電極幅、配線幅の他の例を説明する。図7は配線、電極、発熱体部を拡大したものである。上述では図7の(a)に示したように、サーミスタ630が配置されている小区間発熱体620g・620hに繋がる、配線、及び電極の線幅を一様に太くしていた。一方、(b)に示したように、サーミスタ630が配置されている小区間発熱体620g・620hに繋がる配線は太くするが、電極の幅は太くしなくてもよい。配線640・650が断線すると、小区間発熱体620g・620hは加熱されないが、電極が断線しても、小区間発熱体620g・620hは発熱するので、(b)のようにしてもよい。
本実施例のヒータ構成を使用することにより、ヒータ基板610の短手方向の長さを抑えつつ、発熱体の異常昇温を防止することができる。
《その他の実施例》
(1)上記の実施例で例示した寸法等の数値は一例であって、この数値に限定されるものではない。本発明を適用できる範囲において、数値は適宜選択できる。また、本発明を適用できる範囲において実施例に記載の構成を適宜変更してもよい。
(1)上記の実施例で例示した寸法等の数値は一例であって、この数値に限定されるものではない。本発明を適用できる範囲において、数値は適宜選択できる。また、本発明を適用できる範囲において実施例に記載の構成を適宜変更してもよい。
(2)ヒータ600の発熱領域は中央基準には限られない。例えば、ヒータ600の発熱領域を端部基準にしてもよい。具体的には、発熱領域Bに対応する小区間発熱体が小区間発熱体620c〜620jではなく、小区間発熱体620a〜620eであってもよい。したがって、小サイズの発熱領域を大サイズの発熱領域にするとき、小サイズの両端側の発熱領域が拡大するのではなく。小サイズ一端側の発熱領域が拡大する構成であってもよい。
(3)ヒータ600の発熱領域のパターンは大サイズと小サイズの2パターンのみには限られない。例えば、3パターン以上の発熱領域を有していてもよい。
(4)発熱体620の形成方法は、実施例に記載の方法のみには限られない。詳細には、実施例では、基板610の長手方向に沿って延びた発熱体620上に共通電極642と対向電極652,662を積層している。基板610の長手方向に電極を並べて形成し、隣り合う各電極間に小区間発熱体620a〜620lをそれぞれ形成する構成であってもよい。
(5)また、電気接点の数は3つ又は4つには限られない。全ての電気接点が基板610の一端側610aに配置された構成であれば5つ以上の電気接点を有していてもよい。例えば、実施例において、基板の一端側610aにおいて、電気接点641、651、661a、661bとは異なる電気接点が設けられていてもよい。
(6)また、電源端子110a側に接続される電気接点は、電気接点641のみには限られない。例えば、基板610の一端側610aにおいて、電源端子110a側に接続される電気接点であって電気接点641とは異なる電気接点を設けてもよい。
(7)ベルト603は、ヒータ600によってその内面を支持され、ローラ70によって駆動される構成に限られない。例えば、複数のローラに架け渡されてこれらの複数のローラのいずれかによって駆動されるベルトユニット方式であってもよい。しかしながら、低熱容量化の観点から実施例のような構成が望ましい。
(8)ベルト603とニップ部Nを形成するものは、ローラ70のようなローラ部材には限られない。例えば、複数のローラにベルトを架け渡した加圧ベルトユニットを用いてもよい。
(9)プリンタを例に説明した画像形成装置は、フルカラーの画像を形成する画像形成装置に限られず、モノクロの画像を形成する画像形成装置でもよい。また、画像形成装置は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、複写機、FAX、及び、これらの機能を複数備えた複合機等、種々の用途で実施できる。
(10)以上の説明における画像加熱装置は、未定着のトナー画像をシートPに定着する装置のみには限られない。例えば、半定着済みのトナー画像をシートPに定着させる装置や、定着済みの画像に対して加熱処理を施す装置であってもよい。したがって、画像加熱装置としての定着装置40は、例えば、画像の光沢や表面性を調節する表面加熱装置であってもよい。
40・・画像加熱装置、600・・ヒータ、603・・伝熱部材(エンドレスベルト)、70・・ニップ形成部材(加圧ローラ)、N・・ニップ部、P・・シート、T・・画像(トナー像)、610・・基板、620・・抵抗発熱体、641・651・661・・電気接点、640・650・660・・導電配線、642・652・662・・電極、20a〜620l・・小区間発熱体
Claims (10)
- シート上の画像を加熱する画像加熱装置に用いられるヒータであって、
細長い基板と、
前記基板の長手に沿って延在している通電により発熱する抵抗発熱体と、
前記基板の長手方向の一端側に設けられている複数の電気接点と、
前記複数の電気接点のそれぞれから延在している複数の導電配線と、
前記複数の導電配線のそれぞれから長手に沿って間隔をあけて分岐している複数の電極であって、前記抵抗発熱体を横断して前記抵抗発熱体と電気的に接続して電極間で前記抵抗発熱体を長手に沿って複数の小区間発熱体に区分している電極と、を有し、
前記複数の小区間発熱体に関して加熱するシートの幅サイズに応じてその幅サイズに対応する領域幅にかかる部分における小区間発熱体が発熱するように前記複数の電気接点に対して選択的に電圧が印加されるヒータにおいて、
前記複数の小区間発熱体のうちヒータ温度を検知する温度センサが配設されるヒータ部分に対応位置する小区間発熱体に繋がる前記導電配線または前記導電配線と前記電極の断面積が、他の前記導電配線または他の前記導電配線と他の前記電極の断面積よりも大きいことを特徴とするヒータ。 - ヒータ温度を検知する温度センサが配設されていることを特徴とする請求項1に記載のヒータ。
- 前記複数の小区間発熱体の全長域が使用可能な最大幅のシートの幅サイズに対応していることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒータ。
- 請求項1乃至3の何れか一項に記載のヒータと、
前記ヒータに接して摺動しつつ移動する伝熱部材と、
前記ヒータとの間に前記伝熱部材を挟んで当接するニップ形成部材と、を有し、
前記伝熱部材と前記ニップ形成部材との間に形成されるニップ部でシートを挟持搬送してシート上の画像を加熱することを特徴とする画像加熱装置。 - 前記伝熱部材がエンドレスベルトであることを特徴とする請求項4に記載の画像加熱装置。
- 電源部と、
前記ヒータの前記複数の電気接点が設けられた部分に着脱可能に装着されて前記電源部から前記ヒータに給電する単一のコネクタと、
前記電源部から前記ヒータへの給電を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は前記複数の小区間発熱体に関して加熱するシートの幅サイズに応じてその幅サイズに対応する領域幅にかかる部分における小区間発熱体が発熱するように前記複数の電気接点に対して選択的に電圧を印加することを特徴とする請求項4又は5に記載の画像加熱装置。 - 装置に使用可能な最大幅サイズのシートを加熱する場合は、前記制御部は前記複数の電気接点の全てに電圧を印加することを特徴とする請求項6に記載の画像加熱装置。
- 装置に使用可能な最大幅サイズのシートよりも幅狭のシートを加熱する場合は、前記制御部は前記複数の電気接点のうちの所定の電気接点間に電圧を印加することを特徴とする請求項6に記載の画像加熱装置。
- 前記電源部は交流電源であることを特徴とする請求項6乃至8の何れか一項に記載の画像加熱装置。
- 前記制御部は前記温度センサから入力する検知温度情報に基づいて前記領域幅におけるヒータ部分の温度が所定の温度に維持されるように前記電源部から前記コネクタを介して前記ヒータに給電する電力を制御することを特徴とする請求項6乃至9の何れか一項に記載の画像加熱装置。
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JP2019076423A (ja) * | 2017-10-25 | 2019-05-23 | 株式会社ソフイア | 遊技機 |
-
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