JP2017172873A - 中間圧レシーバ及びこの中間圧レシーバを用いた冷凍サイクル装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 効率よく、気液分離をおこなう中間圧レシーバ及びこれを用いた冷凍サイクル装置を提供する。【解決手段】実施形態の中間圧レシーバは、円筒状の容器と、第1の冷媒流通管と、第2の冷媒流通管と、気相冷媒流出管と、第1の冷媒流通管の開口端と第2の冷媒流通管の開口端とを隔てる仕切り部材と、を備える。前記仕切り部材は、環状に構成され、前記容器内下部に位置する。前記気相冷媒流出管の開口端は、前記円筒状の容器の上部に位置する。【選択図】図2
Description
本発明の実施形態は、気液分離機能を有する中間圧レシーバ及び中間圧レシーバを用いた冷凍サイクル装置に関する。
従来、空気調和装置等に用いられる冷凍サイクル装置には、凝縮器と蒸発器との間で冷媒を循環させる経路に、気液二相状態の冷媒を液相冷媒(液)と気相冷媒(ガス)とに分離する、気液分離機能を有するレシーバを設置したものが知られている。
また、気液分離の方法として、旋回流による遠心力を利用して分離するものが知られている。
また、気液分離の方法として、旋回流による遠心力を利用して分離するものが知られている。
この種の冷凍サイクル装置によると、凝縮器で凝縮された高圧の液相冷媒は、第1の膨張装置で減圧されて中間圧の気液二相冷媒になる。第1の膨張装置を通過した気液二相冷媒は、第1の冷媒流通管を介して中間圧レシーバに流入し、当該中間圧レシーバ内で気相冷媒と液相冷媒とに分離される。気相冷媒は、気相流出管から圧縮機吸入側に戻される。
一方、中間圧レシーバに蓄えられた液相冷媒は、第2の冷媒流通管を介して第2の膨張装置に導かれ、第2の膨張装置で減圧されて低圧の気液二相冷媒になる。低圧の気液二相冷媒は、蒸発器を通過する過程で低圧の気相冷媒になるとともに、四方弁を経た後、気相流出管から流出した気相冷媒と合流し、圧縮機に戻される。
中間圧の気液二相冷媒が流入する中間圧レシーバは、円筒状の容器を備えており、当該容器の底部に第1の冷媒流通管および第2の冷媒流通管を接続されている。
第1の冷媒流通管(若しくは第2の冷媒流通管)から容器内に流入した気液二相冷媒により遠心力が生じる。この遠心力と、密度差(気相冷媒の密度と、液相冷媒の密度との差)とを利用して、気液二相冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離させる。
一方、中間圧レシーバに蓄えられた液相冷媒は、第2の冷媒流通管を介して第2の膨張装置に導かれ、第2の膨張装置で減圧されて低圧の気液二相冷媒になる。低圧の気液二相冷媒は、蒸発器を通過する過程で低圧の気相冷媒になるとともに、四方弁を経た後、気相流出管から流出した気相冷媒と合流し、圧縮機に戻される。
中間圧の気液二相冷媒が流入する中間圧レシーバは、円筒状の容器を備えており、当該容器の底部に第1の冷媒流通管および第2の冷媒流通管を接続されている。
第1の冷媒流通管(若しくは第2の冷媒流通管)から容器内に流入した気液二相冷媒により遠心力が生じる。この遠心力と、密度差(気相冷媒の密度と、液相冷媒の密度との差)とを利用して、気液二相冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離させる。
従来の中間圧レシーバでは、気液分離を行うためには流入管端部及び流出管端部を液冷媒で満たす必要がある。液面が低く且つ冷媒流速が速い場合には、気相冷媒が液冷媒の中を上昇する前に流出管に吸込まれるため、気相冷媒を分離できず、気液分離効率が低下してしまう。これを改善するためには冷媒の充填量を増やせばよいが、充填量の増加に伴い環境負荷並びにコストの増加が懸念される。
さらに、気液二相冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する際に生じる旋回流について、容器内で旋回流を発生させるためにはある程度の流速が必要であるが、圧力損失の増加により液冷媒のフラッシュが生じやすくなり、制御性が悪化するという問題があった。
さらに、気液二相冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する際に生じる旋回流について、容器内で旋回流を発生させるためにはある程度の流速が必要であるが、圧力損失の増加により液冷媒のフラッシュが生じやすくなり、制御性が悪化するという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、効率よく、気液分離をおこなう中間圧レシーバ及びこれを用いた冷凍サイクル装置を提供することである。
上記課題を達成するために、実施形態の中間圧レシーバは、円筒状の容器と、第1の冷媒流通管と、第2の冷媒流通管と、気相冷媒流出管と、第1の冷媒流通管の開口端と第2の冷媒流通管の開口端とを隔てる仕切り部材と、を備える。
前記仕切り部材は、環状に構成され、前記容器内下部に位置する。前記気相冷媒流出管の開口端は、前記円筒状の容器の上部に位置する。
前記仕切り部材は、環状に構成され、前記容器内下部に位置する。前記気相冷媒流出管の開口端は、前記円筒状の容器の上部に位置する。
以下、発明を実施するための実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態の中間圧レシーバについて、図1乃至図3を参照して説明する。図1は、例えば冷水もしくは温水を生成するヒートポンプチリングユニット等に用いられる冷凍サイクル装置100の回路図である。本実施形態の冷凍サイクル装置100は、冷却モードおよび加熱モードで運転が可能である。
(第1の実施形態)
第1の実施形態の中間圧レシーバについて、図1乃至図3を参照して説明する。図1は、例えば冷水もしくは温水を生成するヒートポンプチリングユニット等に用いられる冷凍サイクル装置100の回路図である。本実施形態の冷凍サイクル装置100は、冷却モードおよび加熱モードで運転が可能である。
図1に示すように、冷凍サイクル装置100は、圧縮機1、四方弁2、第1の熱交換器としての空気熱交換器3、第1の膨張装置4、中間圧レシーバ5、第2の膨張装置6、第2の熱交換器としての水熱交換器7およびアキュムレータ8を主要な要素として備えている。前記複数の要素は、冷媒が流通する冷媒配管9を介して接続されている。
具体的に述べると、圧縮機1の吐出口は、四方弁2の第1ポート2aに接続されている。四方弁2の第2ポート2bは、空気熱交換器3に接続されている。空気熱交換器3は、電子膨張弁である第1の膨張装置4を介してレシーバ5の底部に接続されている。また、レシーバ5の底部は、電子膨張弁である第2の膨張装置6を介して水熱交換器7の冷媒流路の一端に接続されている。
水熱交換器7の冷媒流路の他端は、四方弁2の第4ポート2dに接続されている。四方弁2の第3ポート2cは、アキュムレータ8を介して圧縮機1の吸引口に接続されている。
水熱交換器7の冷媒流路の他端は、四方弁2の第4ポート2dに接続されている。四方弁2の第3ポート2cは、アキュムレータ8を介して圧縮機1の吸引口に接続されている。
水熱交換器7は、冷媒流路との間で熱交換を行う水流路を有している。水流路の入口側は、給水源に接続されている。水流路の出口側は、例えば貯湯タンク、給湯栓又は空調用機器、産業用途(加熱工程、殺菌工程等)の機器に接続されている。
さらに、レシーバ5の上部は、例えば電子膨張弁であるバイパス用膨張装置10を介してバイパス配管11に接続されている。バイパス配管11は、四方弁2とアキュムレータ8との間を結ぶ循環回路9の吸入回路に接続されている。
レシーバ5は、第1の膨張装置4を通過した気液二相冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する機能を兼ね備えている。
図2に示すように、レシーバ5は、円筒状の容器本体51、第1の冷媒流通管21および第2の冷媒流通管22、気相冷媒流出管23、仕切り部材52、を主要な要素として備えている。
図2に示すように、レシーバ5は、円筒状の容器本体51、第1の冷媒流通管21および第2の冷媒流通管22、気相冷媒流出管23、仕切り部材52、を主要な要素として備えている。
容器本体51は、中空円筒状の胴体51aと、胴体51aの下端開口部を閉塞する底板51bと、胴体51aの上端開口部を閉塞する上蓋51cと、で構成されている。
底板51bの外周上縁部は、胴体51aの下端部に嵌合され、例えば溶接等の手段により胴体51aに固定されている。同様に、上蓋51cの外周下縁部は、胴体51aの上端部に嵌合され、胴体51bに固定されている。このため、胴体51a、底板51bおよび上蓋51cは、互いに協働して液相冷媒を蓄える分離室53を構成している。
ここで、容器本体51の分離室53の中心を通って鉛直方向に延びる線を中心線O1とする。
ここで、容器本体51の分離室53の中心を通って鉛直方向に延びる線を中心線O1とする。
底板51bは、円盤状の中間部と、中間部の周縁から上向きに張り出す外周部と、を含んでいる。同様に、上蓋51cは、円盤状の中間部と、中間部の周縁から下向きに張り出す外周部と、を含んでいる。底板51bの外周部および上蓋51cの外周部は、共に円弧状に湾曲されている。
このため、底板51bおよび上蓋51cは、それぞれ椀形の形状を有している。底板51bおよび上蓋51cを椀形とすることで、容器本体51を薄肉化しつつ容器本体51の強度を確保することができる。
また、底板51bは、中心線O1上の中央部が最も低い位置となる凹んだ形状に形成される。そして、底板51bの最も低い位置に、第2の冷媒流通管22が位置し、第2の冷媒流通管22の開口端220は、底板の最も低い位置よりも高い位置に位置する。
しかし、底板51bは、中心線O1上の中央部が最も低い位置となれば良いため、椀形状に限られず、台形や円錐などの形状としても良い。
このため、底板51bおよび上蓋51cは、それぞれ椀形の形状を有している。底板51bおよび上蓋51cを椀形とすることで、容器本体51を薄肉化しつつ容器本体51の強度を確保することができる。
また、底板51bは、中心線O1上の中央部が最も低い位置となる凹んだ形状に形成される。そして、底板51bの最も低い位置に、第2の冷媒流通管22が位置し、第2の冷媒流通管22の開口端220は、底板の最も低い位置よりも高い位置に位置する。
しかし、底板51bは、中心線O1上の中央部が最も低い位置となれば良いため、椀形状に限られず、台形や円錐などの形状としても良い。
また、容器本体51は、脚54、54を介して水平な設置面Gの上に据え付けられている。脚54、54は、容器本体51の底部から設置面Gを指向するように下向きに延びている。そのため、容器本体51は、設置面Gよりも高い位置で起立した姿勢に保持されている。
図2に示すように、気相冷媒流出管23は直管で構成されているとともに、容器本体51の中心線O1と同軸状に配置されている。気相冷媒流出管23の下端部23aは、上蓋51cの中間部に接続されている。本実施形態では、気相冷媒流出管23は、上蓋51cの中間部を貫通し、溶接等の手段により固定されている。
さらに、気相冷媒入口230が気相冷媒流出管23の下端部23aに形成されている。気相冷媒入口230は、分離室53に蓄えられた液相冷媒の液面Lよりも上方に位置するように分離室53の上端部に開口されている。気相冷媒流出管23の上端部23bは、容器本体51の上方に突出されており、バイパス用膨張装置10を介して、バイパス配管11に接続されている。
図2に示すように、第1の冷媒流通管21は、底板51bに接続され、容器本体51の中心線O1の上下方向に沿って起立している部分を有する。また、第1の冷媒流通管21は、容器本体51の下方から底板51bを貫通し、溶接等の手段により固定されている。
第一冷媒流通口210が第1の冷媒流通管21の上端部21aに形成されている。本実施形態では、図3に示すように、第1の冷媒流通管21の上端部21aは、中心線O1(鉛直方向)に対して左右方向に曲げられ、開口端である第一冷媒流通口210が、垂直方向に開口せず、傾斜して開口するよう、曲げられている。
この角度は、垂直方向を0度とすると、90度(直角)までの傾斜が望ましい。またこのとき、第1の冷媒流通管21の上端部21aが、分離室53の内壁から出来るだけ離れないよう(第一冷媒流通口210と分離室53の内壁との距離が短くなるよう)、形成されると尚良い。
このように構成されることで、第一冷媒流通口210は、気液二相冷媒を流出した際、冷媒の流れが分離室53の内壁に沿いやすいので、旋回流を形成しやすい。
この角度は、垂直方向を0度とすると、90度(直角)までの傾斜が望ましい。またこのとき、第1の冷媒流通管21の上端部21aが、分離室53の内壁から出来るだけ離れないよう(第一冷媒流通口210と分離室53の内壁との距離が短くなるよう)、形成されると尚良い。
このように構成されることで、第一冷媒流通口210は、気液二相冷媒を流出した際、冷媒の流れが分離室53の内壁に沿いやすいので、旋回流を形成しやすい。
図2に示すように、第2の冷媒流通管22は、容器本体51の中心線O1に沿って起立している。第2の冷媒流通管22の上端部22aは、底板51bの中間部に接続されている。本実施形態では、第2の冷媒流通管22は、容器本体51の下方から底板51bの中間部を貫通し、溶接等の手段により固定されている。
第二冷媒流通口220が第2の冷媒流通管22の上端部22aに形成されている。第二冷媒流通口220は、分離室53の底部に開口されているとともに、分離室53内で容器本体51の上蓋51cと向かい合っている。
仕切り部材52は、環状や、筒状(例えば円筒形状)に形成され、容器本体51の中心線O1と同軸状に、レシーバ5内下端部に配置される。仕切り部材52において、環状とは環のような形のことを意味するが、必ずしも円に限定されず、環になっていれば多角形、または曲線により構成された形状であってもよく、輪、螺旋等、それらの複合形状も含まれる。また、環形状は、性能に影響がでない範囲であれば、部分的に途切れていてもよい。本実施形態では、仕切り部材52は筒状であり、上端及び下端は開口している。
また、仕切り部材52は、その直径が、第2の冷媒流通管22の直径よりも大きく形成され、第2の冷媒流通管22を囲うように設置される。仕切り部材52の筒の外側には第1の冷媒流通管21が位置し、仕切り部材52の筒の内側には第2の冷媒流通管22が位置する。すなわち、第1の冷媒流通管21の開口端である第一冷媒流通口210と、第2の冷媒流通管22の開口端である第二冷媒流通口220と、は、これらの間に仕切り部材52を配することで隔たっている。具体的には、第一冷媒流通口210から第二冷媒流通口220へと直線的に冷媒が行き来しない配置となっている。
また、仕切り部材52は、その直径が、第2の冷媒流通管22の直径よりも大きく形成され、第2の冷媒流通管22を囲うように設置される。仕切り部材52の筒の外側には第1の冷媒流通管21が位置し、仕切り部材52の筒の内側には第2の冷媒流通管22が位置する。すなわち、第1の冷媒流通管21の開口端である第一冷媒流通口210と、第2の冷媒流通管22の開口端である第二冷媒流通口220と、は、これらの間に仕切り部材52を配することで隔たっている。具体的には、第一冷媒流通口210から第二冷媒流通口220へと直線的に冷媒が行き来しない配置となっている。
そして、仕切り部材52の下端開口部は、底板51bとは、若干の隙間を設けて設置される。この隙間は、底板51bが椀形であれば、仕切り部材52を設置すると自然に生じる隙間で良く、仕切り部材52の高さの4分の1以下の高さであることが望ましい。
第1の冷媒流通管21および第2の冷媒流通管22は、容器本体51の底から設置面Gに向けて突出されている。さらに、第一冷媒流通口210および第二冷媒流通口220は、分離室53に蓄えられた液相冷媒の液面Lよりも下方に位置されている。そのため、第1の冷媒流通管21の内部および第2の冷媒流通管22の内部には、液冷媒のヘッド分の圧力が作用するようになっている。
第1の冷媒流通管21の下端部21bは、第1の接続配管121を介して第1の膨張装置4に接続されている。同様に、第2の冷媒流通管22の下端部22bは、第2の接続配管122を介して第2の膨張装置6に接続されている。
本実施形態によると、レシーバ5の容器本体51は、脚54、54の長さに対応した分だけ設置面Gよりも高い位置に据え付けられている。この場合、容器本体51は、冷凍サイクル装置100の中で第1の膨張装置4および第2の膨張装置6よりも高い位置に保持される。しかし、必ずしもこれらを高い位置に保持する必要はない。
次に、冷凍サイクル装置100を冷却モードで運転した時の動作について説明する。
冷却モードでは、四方弁2は、図1に実線で示すように第1ポート2aが第2ポート2bに連通し、第3ポート2cが第4ポート2dに連通するように切り替えられている。
冷却モードで冷凍サイクル装置100の運転が開始されると、低圧の気相冷媒が圧縮機1で圧縮され、高圧の過熱度の大きな気相冷媒(過熱蒸気)となって冷媒配管9に吐出される。圧縮機1から吐出された高圧の気相冷媒は、四方弁2を経由して凝縮器として機能する空気熱交換器3に導かれる。空気熱交換器3に導かれた気相冷媒は、空気と熱交換することにより凝縮し、高圧の液相冷媒になる。
空気熱交換器3を通過した高圧の液相冷媒は、第1の膨張装置4で減圧され、中間圧の気液二相冷媒になる。この気液二相冷媒は、第1の接続配管121および第1の冷媒流通管21を介してレシーバ5の分離室53の底部に流入する。
具体的に述べると、図2に示すように、気液二相冷媒は、第1の冷媒流通管21の第一冷媒流通口210から分離室53の底部に流入する。気液二相冷媒が分離室53に流入すると、気相冷媒は液相冷媒よりも密度が低いために、浮力を受けて上昇する。この結果、気相冷媒よりも密度が高い液相冷媒が飽和液となって分離室53の底部に溜まり、液相冷媒よりも密度が小さい気相冷媒が飽和蒸気となって、分離室53の上部に溜まる。
このため、冷却モードでは、第1の冷媒流通管21が中間圧の気液二相冷媒を分離室53に流入させる冷媒流入管として機能する。第1の冷媒流通管21から分離室53に流入した中間圧の気液二相冷媒は、分離室53内で中間圧の気相冷媒と中間圧の液相冷媒とに分離される。
分離室53の上部に溜まった中間圧の気相冷媒は、気相冷媒流出管23を通って分離室53から流出するとともに、第3の接続配管123を経てバイパス用膨張装置10に導かれる。中間圧の気相冷媒は、バイパス用膨張装置10で減圧され、低圧の気相冷媒になる。バイパス用膨張装置10を通過した低圧の気相冷媒は、バイパス配管11および循環回路9の吸入回路を通じてアキュムレータ8に流入する。
一方、分離室53の底部に蓄えられた液相冷媒は、重力を受けて第2の冷媒流通管22の第二冷媒流通口220に流入する。すなわち、第二冷媒流通口220は、分離室53に蓄えられた液相冷媒の液面Lよりも下方で分離室53の底部に開口されているので、第2の冷媒流通管22の内部に液ヘッド分の圧力が作用する。
この結果、分離室53に蓄えられた中間圧の液相冷媒は、そのまま第二冷媒流通口220から第2の冷媒流通管22を通じて容器本体51の下方に流出する。したがって、冷却モードでは、第2の冷媒流通管22が冷媒流出管として機能する。
この結果、分離室53に蓄えられた中間圧の液相冷媒は、そのまま第二冷媒流通口220から第2の冷媒流通管22を通じて容器本体51の下方に流出する。したがって、冷却モードでは、第2の冷媒流通管22が冷媒流出管として機能する。
分離室53から流出した中間圧の液相冷媒は、第2の冷媒流通管22から第2の接続配管122を経て第2の膨張装置6に導かれる。中間圧の液相冷媒は、第2の膨張装置6で減圧され、低圧の気液二相冷媒になる。第2の膨張装置6を通過した低圧の気液二相冷媒は、水熱交換器7の冷媒流路に導かれ、当該冷媒流路を通過する過程で水流路を流れる水と熱交換する。言い換えると、水熱交換器7が蒸発器として機能する。
この結果、冷媒流路を流れる気液二相冷媒は、蒸発して水流路内の水から熱を受け入れ、潜熱によって低圧の気相冷媒になる。水流路内の水は、顕熱を奪われることにより冷やされ、冷水となって例えば空調用機器に供給される。
水熱交換器7を通過した低温・低圧の気相冷媒は、四方弁2を通じて冷媒配管9の吸入回路に流入し、当該吸入回路でバイパス配管11から戻される低温・低圧の気相冷媒と合流した後、アキュムレータ8を経て圧縮機1の吸込口に吸い込まれる。圧縮機1に吸い込まれた低温・低圧の気相冷媒は、再び高温の高圧な(過熱度の大きな)気相冷媒となって圧縮機1から冷媒配管9に吐出される。
本実施形態によると、第2の冷媒流通管22の第二冷媒流通口220は、レシーバ5の分離室53に蓄えられた液相冷媒の液面Lよりも下方に位置している。このため、液相冷媒は、第2の冷媒流通管22の内部に作用する液冷媒のヘッド分の圧力、ならびに中間圧力と吸入圧力との圧力差により第二冷媒流通口220からそのまま下方に流出する。
この際、レシーバ5の分離室53は、第2の冷媒流通管22の下流に位置された第2の膨張装置6よりも高い位置に設置されているので、分離室53から第2の膨張装置6に至る経路を流れる冷媒に生じる圧力損失よりも、第2の冷媒流通管22の内部に作用する液冷媒のヘッド分の圧力を高くすることができる。
特に、第2の冷媒流通管22から第2の膨張装置6までの配管長を極力短くしたり、あるいは配管径を太くして内部流速を遅くすれば、分離室53から第2の膨張装置6に至る経路の圧力損失が抑制され、液相冷媒に過大な圧力降下が生じるのを回避することができる。
この結果、分離室53に飽和液となって蓄えられた液相冷媒を、フラッシュを生じさせることなく第2の膨張装置6に導くことが可能となり、冷凍サイクル装置100の冷却能力の低下あるいは制御性の悪化を防止できる。
一方、加熱モードでは、四方弁23は、図1に破線で示すように、第1ポート2aが第3ポート2cに連通し、第2ポート2bが第4ポート2dに連通するように切り替えられている。
加熱モードで運転が開始されると、低圧の気相冷媒が圧縮機1で圧縮され、高圧の過熱度の大きな気相冷媒となって冷媒配管9に吐出される。圧縮機1から吐出された高圧の気相冷媒は、四方弁2を経由して水熱交換器7の冷媒流路に導かれ、当該冷媒流路を流れる過程で水流路を流れる水と熱交換する。すなわち、加熱モードでは、水熱交換器7が凝縮器として機能する。
この結果、冷媒流路を流れる気相冷媒は、水流路を流れる水と熱交換することにより凝縮し、高圧の液相冷媒になる。水流路内の水は、気相冷媒の熱を受けることにより加熱され、温水となって例えば空調用機器に供給される。
水熱交換器7を通過した液相冷媒は、第2の膨張装置6で減圧され、中間圧の気液二相冷媒になる。第2の膨張装置6を通過した中間圧の気液二相冷媒は、第2の接続配管122および第2の冷媒流通管22を介してレシーバ5の分離室53の底部に流入する。
加熱モードでは、第2の冷媒流通管22が中間圧の気液二相冷媒を分離室53に導く冷媒流入管として機能する。
加熱モードでは、第2の冷媒流通管22が中間圧の気液二相冷媒を分離室53に導く冷媒流入管として機能する。
分離室53の上部に溜まった中間圧の気相冷媒は、冷却モード同様に、気相冷媒流出管23から第3の接続配管123を経て冷媒配管9に流入する。
分離室53の底部に蓄えられた液相冷媒は、重力を受けて第1の冷媒流通管21の第一冷媒流通口210に流入する。すなわち、第一冷媒流通口210は、分離室53内の液相冷媒の液面Lよりも下方で分離室53の底部に開口されているので、第1の冷媒流通管21の内部に液冷媒のヘッド分の圧力が作用する。
この結果、分離室53に蓄えられた中間圧の液相冷媒は、そのまま第一冷媒流通口210から第1の冷媒流通管21を通じて容器本体51の下方に流出する。したがって、加熱モードでは、第1の冷媒流通管21が冷媒流出管として機能する。
この結果、分離室53に蓄えられた中間圧の液相冷媒は、そのまま第一冷媒流通口210から第1の冷媒流通管21を通じて容器本体51の下方に流出する。したがって、加熱モードでは、第1の冷媒流通管21が冷媒流出管として機能する。
分離室53から流出した中間圧の液相冷媒は、第1の冷媒流通管21から第1の接続配管121を経て第1の膨張装置4に導かれる。中間圧の液相冷媒は、第1の膨張装置4で減圧され、低圧の気液二相冷媒になる。第1の膨張装置4を通過した低圧の気液二相冷媒は、空気熱交換器3で熱交換することにより蒸発し、低圧の気相冷媒になる。言い換えると、空気熱交換器3が蒸発器として機能する。
空気熱交換器3を通過した低圧の気相冷媒は、四方弁2を通じて冷媒配管9の吸入回路12に流入する。
本実施形態によると、第1の冷媒流通管21の第一冷媒流通口210は、レシーバ5の分離室53に蓄えられた液相冷媒の液面Lよりも下方に位置するので、液相冷媒は、第1の冷媒流通管21の内部に作用する液冷媒のヘッド分の圧力、ならびに中間圧力と吸入圧力との圧力差により第一冷媒流通口210からそのまま下方に流出する。
第1の実施形態において、第1の冷媒流通管21および第2の冷媒流通管22の形状は直管に限らず、例えば第1の冷媒流通管21の下端部21bおよび第2の冷媒流通管22の下端部22bを横向きに折り曲げるようにしてもよい。
さらに、レシーバ5の容器本体51を第1の膨張装置4および第2の膨張装置6よりも高い位置に設置する手段は、脚54に特定されるものではない。例えば、レシーバ5の容器本体51を設置面Gから起立した壁にブラケットを用いて固定することで、レシーバ5の設置位置を高めてもよい。
上述した第1の実施形態によれば、容器本体51に仕切り部材52をもうけたことにより、効率よく気液分離を行う中間圧レシーバを提供することができる。
具体的には、容器本体51内下部に仕切り部材52を設け、第1の冷媒流通管21を仕切り52の外側に、第2の冷媒流通管22を仕切り部材52の内側に位置させることで、冷媒の流出口と流入口とを仕切り52により隔てることができる。
気液二相冷媒としてレシーバ5に流入した冷媒は、遠心力により気相冷媒と液相冷媒とに分離され、気相冷媒は上部の気相冷媒流出管23より流出し、冷却モード時は第2の冷媒流通管22より流出し、加熱モード時は第1の冷媒流通管21より流出する。このとき、第1の冷媒流通管21と第2の冷媒流通管22とは仕切り部材52で隔てられているため、気液二相冷媒や気相冷媒が第1の冷媒流通管21又は第2の冷媒流通管22から流出しにくくすることができる。このため、中間圧レシーバ5では、効率よく気液分離を行うことができる。
気液二相冷媒としてレシーバ5に流入した冷媒は、遠心力により気相冷媒と液相冷媒とに分離され、気相冷媒は上部の気相冷媒流出管23より流出し、冷却モード時は第2の冷媒流通管22より流出し、加熱モード時は第1の冷媒流通管21より流出する。このとき、第1の冷媒流通管21と第2の冷媒流通管22とは仕切り部材52で隔てられているため、気液二相冷媒や気相冷媒が第1の冷媒流通管21又は第2の冷媒流通管22から流出しにくくすることができる。このため、中間圧レシーバ5では、効率よく気液分離を行うことができる。
また、仕切り部材52は、筒状に形成され、その上端および下端は開口しているので、冷媒の流れを必要以上にせき止めることはない。
そして、仕切り部材52の下端と底板51bとの間には隙間を設けているため、仕切り部材52内外での液相冷媒の流動が容易となり、仕切り部材52内外の冷媒液面の高さも同一に保つことができる。
そして、仕切り部材52の下端と底板51bとの間には隙間を設けているため、仕切り部材52内外での液相冷媒の流動が容易となり、仕切り部材52内外の冷媒液面の高さも同一に保つことができる。
加えて、仕切り部材52の外側に配置される第1の冷媒流通管21の第1冷媒流通口210(先端開口部)が、仕切り部材52の高さ方向の中間に配置されることで、仕切り部材52が第1の冷媒流通管から流入した気相冷媒の第2の冷媒流通管への直接的な移動を妨げるため、気液二相冷媒の分離効率の向上が可能となる。
また、容器本体51の底部51bは、中央部が最も低い位置となる凹んだ形状に形成されることで、底板51b中央に液溜りができる。そして、底部51bの最も低い位置に第2の冷媒流通管22が位置し、第2の冷媒流通管22の第二冷媒流通口220(先端開口部)が、底部51bの最も低い位置よりも高い位置に位置することで、流出管を液相冷媒で満たしておくことが容易となる。
さらに、第二冷媒流通口220を第一冷媒流通口210より低い位置とした場合、第1および第2の冷媒流通口210および220を液冷媒で満たすのに必要な液面高さLを低くすることが可能となるため、充填する冷媒量を削減する事ができる。
さらに、第二冷媒流通口220を第一冷媒流通口210より低い位置とした場合、第1および第2の冷媒流通口210および220を液冷媒で満たすのに必要な液面高さLを低くすることが可能となるため、充填する冷媒量を削減する事ができる。
そして、第1の冷媒流通管21の上端部21aが、分離室53の内壁に向かって、第一冷媒流通口210が横方向に開口するように曲げられているため、第一冷媒流通口210は、気液二相冷媒を流出した際、冷媒の流れが分離室53の内壁に沿いやすいので、旋回流を形成しやすい。
分離室53内を旋回する気液二相冷媒は、遠心力及び密度差によって気液分離され、分離された液相冷媒は分離室53下方向に溜り、分離された気相冷媒は分離室53上方向に上昇することができる。
分離室53内を旋回する気液二相冷媒は、遠心力及び密度差によって気液分離され、分離された液相冷媒は分離室53下方向に溜り、分離された気相冷媒は分離室53上方向に上昇することができる。
また、冷却モードと加熱モードとを切り替えて使用する際は、凝縮器と蒸発器の機能を入れ替えて運転することとなり、第1の冷媒流通管21の第一冷媒流通口210と、第2の冷媒流通管22の第二冷媒流通口220とが、流出口としての役割も切り替わる。そのため、どちらの運転状態においても、少なくとも冷媒流出管となる流出口を液相冷媒で満たしていることが望ましい 。
(第2の実施形態)
第2の実施形態の中間圧レシーバについて、図4乃至図5を参照して説明する。図4は、中間圧レシーバの断面概略を示している。この第2の実施形態の各部について、第1の実施形態の中間圧レシーバの各部と同一部分は同一符号で示す。この第2の実施形態が、第1の実施形態と異なる点は、仕切り部材52を、螺旋状に巻かれた管で構成したことにある。以下、螺旋状に巻かれた管を螺旋管24として説明する。
第2の実施形態の中間圧レシーバについて、図4乃至図5を参照して説明する。図4は、中間圧レシーバの断面概略を示している。この第2の実施形態の各部について、第1の実施形態の中間圧レシーバの各部と同一部分は同一符号で示す。この第2の実施形態が、第1の実施形態と異なる点は、仕切り部材52を、螺旋状に巻かれた管で構成したことにある。以下、螺旋状に巻かれた管を螺旋管24として説明する。
図4に示すように、螺旋管24は、螺旋状に配置された管で構成され、容器本体51の中心線O1と同軸状に、レシーバ5内下端部に配置される。
なお、螺旋管24を構成する螺旋状に巻かれた管は、管であれば良く、円管に限定されず、扁平管でも良い。
また、螺旋管24は、その螺旋形状の直径が、第2の冷媒流通管22の直径よりも大きく形成され、第2の冷媒流通管22を囲うように設置される。螺旋管24の螺旋形状の円の外側には、第1の冷媒流通管21が位置し、螺旋管24の螺旋形状の円の内側には、第2の冷媒流通管22が位置する。
なお、螺旋管24を構成する螺旋状に巻かれた管は、管であれば良く、円管に限定されず、扁平管でも良い。
また、螺旋管24は、その螺旋形状の直径が、第2の冷媒流通管22の直径よりも大きく形成され、第2の冷媒流通管22を囲うように設置される。螺旋管24の螺旋形状の円の外側には、第1の冷媒流通管21が位置し、螺旋管24の螺旋形状の円の内側には、第2の冷媒流通管22が位置する。
螺旋管24は、下側に位置する螺旋巻初め側を螺旋管入口部24a、上側に位置する螺旋巻終わり側を螺旋管出口部24bとする。
螺旋管入口部24a及び螺旋管出口部24bは、ともに、中間圧レシーバ5の底板51bを貫通し、溶接等の手段により固定されている。
螺旋管入口部24a及び螺旋管出口部24bは、ともに、中間圧レシーバ5の底板51bを貫通し、溶接等の手段により固定されている。
また、図5に示すように、第1の冷媒流通管21の上端部21aは、分離室53の内壁に向かって、第一冷媒流通口210が開口するように、曲げられている。螺旋管24の螺旋形状は、螺旋管入口部24aを下側として、第1の冷媒流通管21の上端部21aの曲げ方向と同方向に螺旋が形成されるよう、巻かれている。
第2の実施形態によると、第1の冷媒流通管21(又は第2の冷媒流通管22)から気液二相冷媒が流入する際、螺旋管24は、液相冷媒の流出口である第2の冷媒流通管22(又は第1の冷媒流通管21)へと気相冷媒が流れることを阻害する。
さらに、第1の冷媒流通管21(又は第2の冷媒流通管22)から気液二相冷媒が流入する際、螺旋管24は、気相冷媒が容器本体51上部へと上昇する旋回流の流れをサポートする、ガイドの役割を行う。
上述した第2の実施形態によれば、仕切り部材52を、螺旋状に巻かれた管で構成する螺旋管24としたことにより、気液分離をより効率よく行うことができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態の中間圧レシーバについて、図6を参照して説明する。図6は、第3の実施形態に係る冷凍サイクルを示している。この第3の実施形態の各部について、第1又は第2の実施形態の中間圧レシーバの各部と同一部分は同一符号で示す。この第3の実施形態が、第1又は第2の実施形態と異なる点は、螺旋管24(螺旋状に巻かれた管)を気液熱交換器13として用いたことにある。
第3の実施形態の中間圧レシーバについて、図6を参照して説明する。図6は、第3の実施形態に係る冷凍サイクルを示している。この第3の実施形態の各部について、第1又は第2の実施形態の中間圧レシーバの各部と同一部分は同一符号で示す。この第3の実施形態が、第1又は第2の実施形態と異なる点は、螺旋管24(螺旋状に巻かれた管)を気液熱交換器13として用いたことにある。
図6に示すように、冷凍サイクル装置100において、気相冷媒流出管23はバイパス用膨張装置10を介し、バイパス管11aに接続する。さらにこれを、螺旋管入口部24aへと接続し、容器本体51内の螺旋管24内を螺旋巻初めから螺旋巻終わりまで、連続する。そして、螺旋管出口部24bから容器本体51外のバイパス管11bに接続する。バイパス管11bは圧縮機1の吸入側へと接続する。
このように構成することにより、螺旋管24は、気液熱交換器12として用いることができる。
第3の実施形態によると、容器本体51の分離室53に流入した気液二相冷媒は、液相冷媒は下部に貯留し、第1又は第2の冷媒流通管より流出する。一方気相冷媒は、上方の気相冷媒流出管23より、容器本体51から流出する。そして、流出した気相冷媒はバイパス用膨張装置10を介し、減圧され、バイパス管11aを流れ、螺旋管入口部24aへと流れる。
螺旋管入口部24aから気液熱交換器13(螺旋管24)を構成する円管内に流入した気相冷媒は、容器本体51の下部に貯留する液冷媒を冷却する。
気液熱交換器12(螺旋管24)の円管内を螺旋に沿って流れた気相冷媒は、螺旋管出口部24bより容器本体51外に出る。さらに、バイパス管11bを流れ、四方弁2から出てきた冷媒と合流し、圧縮機1の吸入側へと吸い込まれる。
上述した第3の実施形態によれば、螺旋管24を気液熱交換器13とすることで、容器本体51内の液冷媒を冷却し、第1又は第2の冷媒流出管流出管21又は22内でのフラッシュを抑制し、減圧弁の性能低下を防ぐことができる。
また、螺旋管入口部24aを、気液熱交換機12下側端部とすることで、容器本体51下部に貯留された液相冷媒との熱交換を積極的に行うと共に、液面Lの高さに関わらず液相冷媒を冷却することができる。
さらに、第2の冷媒流通管22を液相冷媒流出口とした場合(冷却モード)では、螺旋管24の下側端部を気相冷媒流入口とすることで、第二冷媒流出口220近傍での液相冷媒の冷却が可能であり、第2の冷媒流通管22内でのフラッシュを抑制する効果をより大きくすることができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態の中間圧レシーバについて、図7を参照して説明する。図7は、第4の実施形態に係る中間圧レシーバの一部を示している。この第4の実施形態の各部について、第1乃至第3の実施形態の中間圧レシーバの各部と同一部分は同一符号で示す。この第4の実施形態が、第1乃至第3の実施形態と異なる点は、螺旋管24を形成する管が、隣接する管との間に隙間を有していることにある。
第4の実施形態の中間圧レシーバについて、図7を参照して説明する。図7は、第4の実施形態に係る中間圧レシーバの一部を示している。この第4の実施形態の各部について、第1乃至第3の実施形態の中間圧レシーバの各部と同一部分は同一符号で示す。この第4の実施形態が、第1乃至第3の実施形態と異なる点は、螺旋管24を形成する管が、隣接する管との間に隙間を有していることにある。
図7に示すように、螺旋管24を形成する管は、隣接する管との間を密着させず、隙間sを有している。
この隙間sは、螺旋管24を構成する管の、隣接する管同士を、溶接等により密着させないことから生じる、ほんのわずかの隙間も含めて、隙間sと称している。
隙間sを設けることで、このわずかな隙間を、冷媒が流れることができる。
隙間sが僅かであればあるほど、容器本体51内に流入した気液二相冷媒が、分離せずすぐに液相冷媒流出口より流出してしまうことを防ぐことができ、なおかつ、容器本体51下部に貯留した液相冷媒の液面が、螺旋管24内外で均一になるよう保つことができる。
上述した第4の実施形態によれば、螺旋管24を形成する管と管の間に隙間sを設けることで、伝熱面積の拡大を図ることができる。また、管間の僅かな隙間を冷媒が流れることで冷媒の流速が上がるので、熱伝達率を向上させることができる。
以上説明した少なくとも一つの実施形態の気液分離器によれば、効率よく気液分離を行う中間圧レシーバを提供することが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
冷凍サイクル装置…100,圧縮機…1,四方弁…2,四方弁の第1ポート…2a,四方弁の第2ポート…2b,四方弁の第3ポート…2c,四方弁の第4ポート…2d,空気熱交換器…3,第1の膨張装置…4,中間圧レシーバ…5,第2の膨張装置…6,水熱交換器…7,アキュムレータ…8,循環回路…9,バイパス用膨張装置…10,バイパス管…11,第1の接続配管…121,第2の接続配管…122,第3の接続配管…123,気液熱交換器…13,
第1の冷媒流通管…21,上端部…21a,下端部…21b,第一冷媒流通口…210,第2の冷媒流通管…22,上端部…22a,下端部…22b,第二冷媒流通口…220,気相冷媒流出管…23,下端部…23a,上端部…23b,気相冷媒入口…230,螺旋管…24,螺旋管入口部…24a,螺旋管出口部…24b,
容器本体…51,容器の周壁…51a,底板…51b,上蓋…51c,仕切り部材…52,分離室…53,脚…54,
第1の冷媒流通管…21,上端部…21a,下端部…21b,第一冷媒流通口…210,第2の冷媒流通管…22,上端部…22a,下端部…22b,第二冷媒流通口…220,気相冷媒流出管…23,下端部…23a,上端部…23b,気相冷媒入口…230,螺旋管…24,螺旋管入口部…24a,螺旋管出口部…24b,
容器本体…51,容器の周壁…51a,底板…51b,上蓋…51c,仕切り部材…52,分離室…53,脚…54,
Claims (13)
- 円筒状の容器と、第1の冷媒流通管と、第2の冷媒流通管と、気相冷媒流出管と、第1の冷媒流通管の開口端と第2の冷媒流通管の開口端とを隔てる仕切り部材と、を備え、
前記仕切り部材は、環状に構成され、前記容器内下部に位置し、
前記気相冷媒流出管の開口端は、前記円筒状の容器の上部に位置し、
気液分離機能を有する、中間圧レシーバ。 - 前記仕切り部材は、筒状に構成され、
前記第1の冷媒流通管の開口端は、筒状である前記仕切り部材の内側に位置し、
前記第2の冷媒流通管の開口端は、筒状である前記仕切り部材の外側に位置する、
請求項1に記載の中間圧レシーバ。 - 前記仕切り部材は、円筒形状に構成される、
請求項1又は2に記載の中間圧レシーバ。 - 前記仕切り部材は、前記容器の底部との間に、
前記仕切り部材の高さの4分の1以下の隙間を有して位置する、
請求項1乃至3に記載の中間圧レシーバ。 - 前記第1の冷媒流通管の開口端の高さは、
前記仕切り部材の上端より下であり、前記仕切り部材の下端より上、に位置する
請求項1乃至4に記載の中間圧レシーバ。 - 前記第1の冷媒流通管の開口端の高さは、
前記第2の冷媒流通管の開口端よりも上部に位置する、
請求項1乃至5に記載の中間圧レシーバ。 - 前記容器の底部は、中央部が最も低い位置となる凹んだ形状に構成され、
前記底部の最も低い位置に前記第2の冷媒流通管が位置し、
前記第2の冷媒流通管の開口端は、前記底部の最も低い位置よりも高い位置に位置する、
請求項1乃至6に記載の中間圧レシーバ。 - 前記仕切り部材は、螺旋状に巻かれた管で構成される、
請求項1乃至7に記載の中間圧レシーバ。 - 前記螺旋状に巻かれた管は、隣接する管の間に隙間を有する、
請求項8に記載の中間圧レシーバ。 - 前記1乃至9に記載の中間圧レシーバを用いた、冷凍サイクル装置。
- 前記螺旋状に巻かれた管を、熱交換器として用いる、
請求項10に記載の冷凍サイクル装置。 - 前記気相冷媒流出管は、前記螺旋管の入口部へと連通し、
前記螺旋状に巻かれた管の螺旋巻初めから螺旋巻終わりまで気相冷媒が流れることができるよう接続し、
前記螺旋状に巻かれた管の出口部は冷媒配管を介して圧縮機1の吸引側へと接続される、
請求項11又は12に記載の冷凍サイクル装置。 - 凝縮器の容量が蒸発器の容量よりも大きいときは、前記第1の冷媒流通管が冷媒流入管となり、
前記蒸発器の容量が前記凝縮器の容量よりも大きいときは、前記第2の冷媒流通管が冷媒流入管となる、
請求項10乃至12に記載の冷凍サイクル装置。
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