JP2017172681A - 多段式流体圧シリンダ - Google Patents

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Abstract

【課題】多段式流体圧シリンダの組み立て性を向上させる。【解決手段】多段式油圧シリンダ100は、シリンダチューブ10の内側に、軸方向に移動自在に設けられるピストン部20と、を備え、ピストン部20は、筒状の第1ピストン30と、第1ピストン30の内周面に沿って摺動する第2ピストン40と、合口隙間を有して拡縮可能に形成されると共に第2ピストン40の外周に設けられ第1ピストン30の内周と第2ピストン40の外周と間の隙間を封止するピストンリング44と、第1ピストン30の内周面に形成される環状凹部37と、環状凹部37に収容され収縮方向への第2ピストン40のストローク端を規定するスナップリング25と、を備え、伸長方向側の環状凹部37の端部37Aと第1ピストン30の内周面とは、傾斜部38を介して接続される。【選択図】図4

Description

本発明は、多段式流体圧シリンダに関するものである。
特許文献1には、径が異なる環状の第1ロッド及び第2ロッドをシリンダチューブ内に重ねて設け、各ロッドの一端に径が異なる第1ピストン及び第2ピストンを固定した多段式油圧シリンダが開示されている。この多段式流体圧シリンダでは、各ピストン及び各ロッドの摺動による油漏れを防止するために、各ピストンの外周にピストンリングが設けられる。また、この多段式流体圧シリンダでは、第1ピストンの内周面の基端側に形成される環状溝にスナップリングを設け、第2ピストンが収縮ストローク端においてスナップリングに接触する。
特開平4−254005号公報
ピストンリングには、合口隙間を有して拡縮可能に構成される金属製のものがある。このようなピストンリングが設けられる第2ピストンと第1ピストンとを組み立てる場合には、ピストンリングを収縮させつつ第1ピストンの基端側から第2ピストンを挿入し、第2ピストンの挿入が完了した後に第1ピストンの環状溝にスナップリングを取り付ける。これにより、第2ピストンの収縮ストローク端がスナップリングにより規定され、第1ピストンからの第2ピストンの抜けが防止される。
ここで、第1ピストンに挿入されたピストンリングには、拡張方向への弾性力が作用する。このため、第1ピストンへの第2ピストンの挿入過程において、スナップリングが収容される環状凹部にピストンリングが対向すると、ピストンリングがわずかに拡張して環状凹部に引っかかることがある。ピストンリングが環状凹部に引っかかると、第2ピストンのそれ以上の挿入が困難となり、多段式流体圧シリンダの組み立て性が悪化する。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、多段式流体圧シリンダの組み立て性を向上させることを目的とする。
第1の発明は、多段式流体圧シリンダであって、シリンダチューブと、シリンダチューブの内側に、軸方向に移動自在に設けられるピストン部と、を備え、ピストン部は、筒状の外側ピストンと、外側ピストンの内周面に沿って摺動する内側ピストンと、合口隙間を有して拡縮可能に形成されると共に内側ピストンの外周に設けられ外側ピストンの内周と内側ピストンの外周と間の隙間を封止するピストンリングと、外側ピストンの内周面に形成される環状凹部と、環状凹部に収容され収縮方向への内側ピストンのストローク端を規定するスナップリングと、を備え、伸長方向側の環状凹部の端部と外側ピストンの内周面とは、傾斜部を介して接続されることを特徴とする。
第1の発明では、外側ピストンへの内側ピストンの挿入過程において、内側ピストンの外周に設けられたピストンリングが環状凹部に対向して拡張しても、さらに伸長方向に向けて挿入することにより、傾斜部によってピストンリングが収縮されて外側ピストンの内周面へ案内される。このように、ピストンリングが環状凹部に対向しても環状凹部に引っかかることがなく、内側ピストンをスムーズに外側ピストンに挿入することができる。
第2の発明は、伸長方向側の環状凹部の端部からの軸方向に沿った環状凹部の幅は、ピストンリングの軸方向の幅よりも小さいことを特徴とする。
第3の発明は、ピストンリングの軸方向の幅が、スナップリングの直径よりも小さいことを特徴とする。
第2、第3の発明では、外側ピストンへの内側ピストンの挿入過程において、ピストンリングは、環状凹部に対向して拡張しても傾斜部に当接し、環状凹部内に完全に収容されることがない。よって、ピストンリングが環状凹部に引っかかることがより確実に防止され、内側ピストンをよりスムーズに外側ピストンに挿入することができる。
第4の発明は、傾斜部が、伸長方向へ向かうにつれ内径が小さくなるテーパ面であり、環状凹部が、スナップリングの外形に沿った曲面状に形成されることを特徴とする。
本発明によれば、多段式流体圧シリンダの組み立て性が向上する。
本発明の実施形態に係る多段式流体圧シリンダの断面図であり、最収縮状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る多段式流体圧シリンダのピストンリングを示す平面図であり、合口隙間が閉じられていない自然状態を示す。 本発明の第1実施形態に係る多段式流体圧シリンダのピストンリングを示す平面図であり、収縮して合口隙間が閉じた状態を示す図である。 図1中のA部の拡大図である。 本発明の実施形態に係る多段式流体圧シリンダの組み立て方法を説明する断面図である。 本発明の実施形態に係る多段式流体圧シリンダを示す断面図であり、第1ピストンが伸長ストローク端にあり、第2ピストン及び第3ピストンが収縮ストローク端にある状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る多段式流体圧シリンダを示す断面図であり、第1ピストン及び第2ピストンが伸長ストローク端にあり、第3ピストンが収縮ストローク端にある状態を示す。 本発明の実施形態に係る多段式流体圧シリンダを示す断面図であり、最伸長状態を示す図である。 本発明の比較例に係る多段式流体圧シリンダの環状凹部を示す拡大断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る多段式流体圧シリンダについて説明する。以下では、多段式流体圧シリンダが作動油を作動流体として駆動する多段式油圧シリンダ100(以下、単に「油圧シリンダ100」と称する。)である場合について説明する。
油圧シリンダ100は、図1に示すように、有底筒状のシリンダチューブ10と、シリンダチューブ10の内側に軸方向へ移動自在に設けられるピストン部20と、ピストン部20に連結されピストン部20と共に移動するピストンロッド60と、を備える。ピストン部20は、シリンダチューブ10の内周面を摺動する第1ピストン30と、第1ピストン30の内周面を摺動する第2ピストン40と、第2ピストン40の内周面を摺動しピストンロッド60が連結される第3ピストン50と、を有する。
なお、以下では、図1に示すように、シリンダチューブ10の底部側を「基端」、開口部側を「先端」と称する。言い換えると、油圧シリンダ100の伸長方向の前方側(伸長側)を「先端」とし、収縮方向の前方側(収縮側)を「基端」とする。
シリンダチューブ10の開口部には、ピストン部20の第1ピストン30を摺動自在に支持するシリンダヘッド11が設けられる。シリンダヘッド11の内周には、第1ピストン30の外周面との間の隙間を封止するシール部材(図示省略)が設けられる。
シリンダチューブ10の内部には、ピストン部20によってボトム側室1と第1ロッド側室2との2つの流体圧室が区画される。シリンダヘッド11には、その内周面及び第1ロッド側室2に開口する第1ロッド側ポート11Aが形成される。
シリンダチューブ10の底部には、ボトム側室1に開口するボトム凹部10Aが形成される。ボトム凹部10Aは、第1ピストン30の内径よりも大きな内径に形成される。これにより、ボトム凹部10Aに導かれる作動油の圧力が第1ピストン30に作用する。
ボトム側室1は、第1,第2,第3ピストン30,40,50とシリンダチューブ10の底部との間に区画される。また、ピストン部20には、第1ピストン30と第2ピストン40とによって第2ロッド側室3が区画され、第2ピストン40と第3ピストン50とによって第3ロッド側室4が区画される。
第1ピストン30は、筒状の第1本体部31と、第1本体部31の基端部から径方向外側に突出して形成されシリンダチューブ10の内周面に摺接する円筒状の第1摺接部32と、第1本体部31の先端部から径方向内側に突出して形成され第2ピストン40を摺動自在に支持する第1支持部33と、第1摺接部32の外周に設けられる第1ピストンリング34と、を有する。
第1ロッド側室2は、シリンダチューブ10と第1ピストン30の第1本体部31及び第1摺接部32とによって区画される。第1本体部31には、その内周面及び外周面に開口する第1連通ポート30Aが第1摺接部32に隣接する位置に形成される。第1ロッド側室2は、第1連通ポート30Aを通じて第1ピストン30の第1本体部31の内側に連通する。より具体的には、第1ロッド側室2は、第2ピストン40が最収縮位置にある状態において第1連通ポート30Aを通じて第2ロッド側室3と連通する。
第1摺接部32は、シリンダチューブ10の底部とシリンダヘッド11との間で摺動する。第1ピストン30は、第1摺接部32がシリンダチューブ10の底部に当接することで最収縮位置が規定され、シリンダヘッド11に当接することで最伸長位置が規定される。
第1支持部33には、その内周面及び第2ロッド側室3に開口する第2ロッド側ポート33Aが形成される。第1支持部33の内周には、第2ピストン40の外周との間の隙間を塞ぐシール部材(図示省略)が設けられる。
第1ピストンリング34は、図2に示すように、合口隙間34Aを有して拡縮可能に形成される金属製のCリング状部材である。第1ピストンリング34の両端には、周方向に延びて互いに軸方向にずれる凸部35,36が形成される。第1ピストンリング34は、シリンダチューブ10の内周面によって拡張が規制され、収縮した状態で第1ピストン30の第1摺動部32の外周に取り付けられる(図1参照)。
第1ピストンリング34は、図3に示すように、収縮した状態では、互いに軸方向に対向する凸部35,36の合わせ面35A,36Aが軸方向から接触して合口隙間34Aが閉じられる。これにより、第1摺接部32の外周とシリンダチューブ10の内周との間の隙間を通じた第1ロッド側室2とボトム側室1との連通が遮断される。なお、第1ピストンリング34の合口隙間34Aの形状は、これに限らず、任意の形状とすることができる。
また、第1摺接部32の外周には、シリンダチューブ10の内周面に摺接するブッシュ(図示省略)が設けられる。ブッシュがシリンダチューブ10の内周面に摺接することにより、第1ピストン30がシリンダチューブ10に摺動自在に支持される。
第1ピストン30の基端部の内周面には、図4に示すように、第1環状凹部37が形成される。第1環状凹部37は、後述する第1スナップリング25の外形に沿った曲面状(断面円弧状)に形成される。先端側(伸長方向側)の第1環状凹部37の端部37Aと第1ピストン30の内周面とは、第1傾斜部38によって接続される。
第1環状凹部37には、合口隙間(図示省略)を有して拡縮可能に形成される第1スナップリング25が収容される。第1スナップリング25は、収縮方向へ移動する第2ピストン40に当接することで、第1ピストン30の基端側の開口部からの第2ピストン40の抜けを規制して、収縮方向への第2ピストン40のストローク端を規定する。
第1傾斜部38は、第1ピストン30の中心軸に垂直な方向から傾斜して形成され伸長方向へ向かうにつれ内径が小さくなるテーパ面である。つまり、第1傾斜部38は、第1ピストン30の中心軸に垂直な垂直面を含まず、先端側から基端側に向かうにつれて内径が大きくなる。
第2ピストン40は、第1ピストン30と同様の構成を有する。具体的には、図1に示すように、第2ピストン40は、筒状の第2本体部41と、第2本体部41の基端部から径方向外側に突出して形成され第1ピストン30の内周面に摺接する円筒状の第2摺接部42と、第2本体部41の先端部から径方向内側に突出して形成されピストンロッド60を摺動自在に支持する第2支持部43と、第2摺接部42の外周に設けられる第2ピストンリング44と、を有する。
第2ロッド側室3は、第1ピストン30の第1本体部31及び第1支持部33と第2ピストン40の第2本体部41及び第2摺接部42との間に区画される。第2本体部41には、内周面及び外周面に開口する第2連通ポート40Aが第2摺接部42に隣接する位置に形成される。第2ロッド側室3は、第2連通ポート40Aを通じて第2ピストン40の第2本体部41の内側に連通する。より具体的には、第2ロッド側室3は、第3ピストン50が最収縮位置にある状態において第2連通ポート40Aを通じて第3ロッド側室4に連通する。
第2摺接部42は、第1スナップリング25と第1ピストン30の第1支持部33との間で摺動する。第2ピストン40は、第2摺接部42が第1スナップリング25に当接することで最収縮位置が規定され、第1ピストン30の第1支持部33に当接することで最伸長位置が規定される。
第2支持部43には、その内周面及び第3ロッド側室4に開口する第3ロッド側ポート43Aが形成される。第2支持部43の内周には、第2ピストン40の外周との間の隙間を塞ぐシール部材(図示省略)が設けられる。
第2ピストンリング44は、第1ピストンリング34と同様に、合口隙間44Aを有して拡縮可能に形成される金属製のCリング状部材である。第2ピストンリング44は、第1ピストンリング34の内周面によって拡張が規制され、収縮した状態で第2ピストン40の第2摺接部42の外周に取り付けられる。第2ピストンリング44が設けられることにより、第2ピストン40の第2摺接部42の外周と第1ピストン30の第1本体部31の内周との間の隙間を通じた第2ロッド側室3とボトム側室1との連通が遮断される。なお、第2ピストンリング44及び後述する第3ピストンリング54は、大きさが異なる点を除き、第1ピストンリング34と同様の構成を備えるため、詳細な形状の図示を省略し、図2において括弧内の符号で示す。第2ピストンリング44及び第3ピストンリング54は、第1ピストンリング34と同様の構成に限らず、その他の任意の形状に形成してもよい。
第2摺接部42の外周には、第1ピストン30の内周面に摺接するブッシュ(図示省略)が設けられる。ブッシュが第1ピストン30の内周面に摺接することにより、第2ピストン40が第1ピストン30に摺動自在に支持される。
第2ピストン40の基端部の内周面には、第2環状凹部47が形成される。第2環状凹部47には、合口隙間(図示省略)を有して拡縮可能に形成される第2スナップリング26が収容される。先端側の第2環状凹部47の端部47Aと第1ピストン30の内周面とは、第2傾斜部48によって接続される。第2環状凹部47、第2傾斜部48、及び第2スナップリング26は、第1環状凹部37、第1傾斜部38、及び第1スナップリング25と大きさが異なるのみであり、その他の構成は同様である。このため、第2環状凹部47、第2傾斜部48、及び第2スナップリング26については、図4において括弧内の符号で示し、詳細な説明は省略する。
第3ピストン50は、第2ピストン40の内周面に摺接する第3摺接部51と、ピストンロッド60が連結される連結部52と、連結部52に形成されるボトム側ポート53と、第3摺接部51の外周に設けられる第3ピストンリング54と、を有する。
第3ロッド側室4は、第2ピストン40の第2本体部41及び第2支持部43、第3ピストン50、及びピストンロッド60との間に区画される。
第3摺接部51は、第2スナップリング26と第2ピストン40の第2支持部43との間で摺動する。第3ピストン50は、第3摺接部51が第2スナップリング26に当接することで最収縮位置が規定され、第2ピストン40の第2支持部43に当接することで最伸長位置が規定される。
第3ピストンリング54は、第1,第2ピストンリング34,44と同様に、合口隙間54Aを有して拡縮可能に形成される金属製のCリング状部材である(図2及び図3参照)。第3ピストンリング54は、第2ピストンリング44の内周面によって拡張が規制され、収縮した状態で第3ピストン50の第3摺接部51の外周に取り付けられる。第3ピストンリング54が設けられることにより、第3ピストン50の第3摺接部51の外周と第2ピストン40の第2本体部41の内周との間の隙間を通じた第3ロッド側室4とボトム側室1との連通が遮断される。
また、第3摺接部51の外周には、第2ピストン40の内周面に摺接するブッシュ(図示省略)が設けられる。ブッシュが第2ピストン40の内周面に摺接することにより、第3ピストン50が第2ピストン40に摺動自在に支持される。
ピストンロッド60は、複数のボルト(図示省略)を介して第3ピストン50の連結部52に固定される。ピストンロッド60は、第3ピストン50と共にシリンダチューブ10内を軸方向に移動する。ボトム側ポート53は、連結部52を軸方向に貫通してボトム側室1に開口する。
ピストンロッド60には、第3ピストン50のボトム側ポート53を通じてボトム側室1に連通する第1給排通路61と、第3ロッド側室4に連通する第2給排通路62と、が形成される。第1,第2給排通路61,62を通じてボトム側室1及び第3ロッド側室4に作動油が給排される。
次に、ピストン部20の組み立て方法について説明する。
ピストン部20の組み立てでは、まず第2ピストン40を第1ピストン30に挿入する。具体的には、第2ピストン40の外周に設けられた第2ピストンリング44を収縮させながら第1ピストン30の基端側の開口から第2ピストン40を挿入する。第1ピストン30の内側に挿入された第2ピストンリング44は、第1ピストン30の内周面によって拡張が規制された収縮状態となる。よって、第2ピストンリング44の合口隙間が閉じられて(図3参照)、第1ピストン30の内周面と第2ピストン40の外周面との間の隙間が封止される。
ここで、本発明の理解を容易にするために、図9を参照して、本発明の比較例に係る油圧シリンダ200について説明する。
比較例に係る油圧シリンダ200では、図9に示すように、第1ピストン30の内周面に第1傾斜部38が形成されず、第1環状凹部137と第1ピストン30の内周面とは、直接接続される。
このため、油圧シリンダ200では、第2ピストンリング44と共に第2ピストン40を第1ピストン30に挿入する過程において、第2ピストンリング44が第1環状凹部137に対向すると、その弾性力によって第2ピストンリング44がわずかに拡張することがある。このように、第2ピストンリング44が拡張すると、第2ピストンリングが第1環状凹部137の伸長方向側の端部に引っかかってしまう。これにより、第2ピストン40をそれ以上第1ピストン30に挿入することが困難になり、組み立て性が悪化する。
これに対し、油圧シリンダ100では、図5に示すように、第2ピストン40を第1ピストン30に挿入する過程において、第2ピストン40の外周に設けられた第2ピストンリング44は、第1環状凹部37に対向してわずかに拡張すると、第1傾斜部38に当接する。よって、この状態からさらに第2ピストン40を第1ピストン30に挿入しても、第2ピストンリング44は第1傾斜部38によって収縮させられて第1ピストン30の内周面へと案内される。このため、第2ピストンリング44が第1環状凹部37に対向しても第1環状凹部37に引っかかることがなく、第2ピストン40をスムーズに第1ピストン30に挿入することができる。したがって、油圧シリンダ100の組み立て性を向上させることができる。なお、第1スナップリング25には、伸長方向への力が作用しないため、第1スナップリング25が第1傾斜部38によって収縮させられて伸長方向へ向かい、第1ピストン30の内周面へと案内されることはない。つまり、第1傾斜部38によって第1スナップリング25が第1環状凹部37から脱落することはない。
また、比較例に係る油圧シリンダ200では、図9に示すように、第2ピストンリング44の軸方向の幅W2が第1スナップリング25の直径Lよりも小さい場合には、第1ピストン30への挿入過程において、第2ピストンリング44の軸方向全体が第1ピストン30の内周面に対向せずに第1環状凹部137に対向する状態が生じる。この場合には、第2ピストンリング44が拡張すると、第1環状凹部37内に完全に収容され、それ以上の挿入が困難となる。
これに対し、油圧シリンダ100では、図5に示すように、先端側の第1環状凹部37の端部37A、言い換えれば、第1環状凹部37と第1傾斜部38との境界部からの軸方向に沿った第1環状凹部37の幅W1は、第2ピストンリング44の軸方向の幅W2よりも小さくなるように形成される。また、第2ピストンリング44の軸方向の幅W2は、第1スナップリング25の直径L(図4参照)、言い換えると、第1環状凹部37の曲率半径の2倍(曲率直径)よりも小さい。
このため、第2ピストンリング44が第1ピストン30の内周面に対向しなくなっても、第2ピストンリング44の先端側の一部は、第1傾斜部38に対向するため、全体が第1環状凹部37に収容されることがない。よって、より確実に第2ピストン40を第1ピストンに挿入することができる。
第2ピストン40が第1環状凹部37を超えるまで第1ピストン30に挿入されると、第1環状凹部37に第1スナップリング25が取り付けられる。これにより、第1ピストン30と第2ピストン40との組立が完了する(図4に示す状態)。このように、第1ピストン30と第2ピストン40との関係においては、第1ピストン30が「外側ピストン」に相当し、第2ピストン40が「内側ピストン」に相当する。
次に、第1ピストン30及び第2ピストン40の組立体と第3ピストン50とを組み立てる。具体的には、第1ピストン30と第2ピストン40との組立と同様に、第3ピストン50の外周に設けられた第3ピストンリング54を収縮させながら第2ピストン40の基端側の開口から第3ピストン50を挿入する。これにより、第3ピストンリング54の合口隙間54Aが閉じられて(図3参照)、第2ピストン40の内周面と第3ピストン50の外周面との間の隙間が封止される。
第2ピストン40にも、第2環状凹部47と第2ピストン40の内周面とを接続する第2傾斜部48が形成されるため、第1ピストン30と第2ピストン40との組立と同様に、第2ピストン40への第3ピストン50の挿入過程においても、第3ピストンリング54が第2環状凹部47に引っかかることがない。よって、第3ピストン50を第2ピストン40にスムーズに挿入することができる。
第3ピストン50が第2ピストン40の第2環状凹部47を超えるまで第2ピストン40に挿入されると、第2環状凹部47に第2スナップリング26が取り付けられる。これにより、第1ピストン30及び第2ピストン40の組立体と第3ピストン50との組立が完了する。このように、第2ピストン40と第3ピストン50との関係においては、第2ピストン40が「外側ピストン」に相当し、第3ピストン50が「内側ピストン」に相当する。つまり、第2ピストン40は、「内側ピストン」及び「外側ピストン」の両方の機能を有するものである。
第1,第2,第3ピストン30,40,50の組み立てが完了すると、ピストンロッド60が第3ピストン50に連結される。次に、第1ピストンリング34を収縮させつつ、第1,第2,第3ピストン30,40,50とピストンロッド60との組立体をシリンダチューブ10の開口部から挿入してシリンダチューブ10内に収容する。次に、シリンダチューブ10の開口部にシリンダヘッド11を取り付けて、油圧シリンダ100の組み立てが完了する。
次に、図1及び図6から図8を参照して、油圧シリンダ100の作動について説明する。
油圧シリンダ100が伸長作動する際には、第1給排通路61を通じてポンプ等の油圧源(図示省略)からボトム側室1に作動油が供給され、第1,第2,第3ロッド側室2,3,4の作動油が第2給排通路62を通じてタンク(図示省略)に排出される。油圧シリンダ100の伸長作動では、第1ピストン30、第2ピストン40、第3ピストン50の順番で、順次伸長方向へ移動する。以下、油圧シリンダ100の伸長作動について、具体的に説明する。
図1に示す最収縮状態から伸長作動する際には、第1給排通路61及びボトム側ポート53を通じてボトム側室1及びボトム凹部10Aに作動油が供給される。ここで、ボトム側室1の圧力を受ける受圧面積は、第1ピストン30が最も大きく、第3ピストン50が最も小さく形成される。つまり、内側のピストンほど小さい。よって、最収縮状態から伸長作動する際には、まず、第1ピストン30が伸長方向へ移動する。この際、第2,第3ピストン40,50は、第1ピストン30に対して相対移動せずに第1ピストン30と共に移動する。
第1ピストン30が第2ピストン40及び第3ピストン50と共に伸長方向へ移動すると、第1ロッド側室2の作動油が、第1連通ポート30A、第2ロッド側室3、第2連通ポート40A、及び第3ロッド側室4を通じて第2給排通路62に導かれ、第1ロッド側室2から排出される。
図6に示すように、第1ピストン30がシリンダヘッド11に当接する第1ピストン30の伸長ストローク端まで移動すると、第1ロッド側ポート11Aは第1連通ポート30Aに連通する。第1ピストン30が伸長ストローク端まで移動すると、ボトム側室1の圧力によって第3ピストン50よりも受圧面積が大きい第2ピストン40が伸長方向へと移動する。この際、第3ピストン50は、第2ピストン40に対して相対移動せずに第2ピストン40と共に移動する。
第2ピストン40が第3ピストン50と共に移動すると、第2ロッド側室3の作動油が、第2連通ポート40A及び第3ロッド側室4を通じて第2給排通路62に導かれ、第2ロッド側室3から排出される。
第2ピストン40は、伸長方向への移動により、第1ピストン30に形成される第1連通ポート30Aの内側を通過する。この際、第2ピストンリング44は金属製であるため、第1連通ポート30Aの内側を通過することによる損傷が防止される。
図7に示すように、第2ピストン40が第1ピストン30の第1支持部33に当接する伸長ストローク端まで移動すると、第2ロッド側ポート33Aが第2連通ポート40Aに連通する。
第2ピストン40が第1ピストン30の第1支持部33に当接する伸長ストローク端まで移動すると、ボトム側室1の圧力を受けて第3ピストン50がピストンロッド60と共に伸長方向へ移動する。
第3ピストン50が伸長方向へ移動すると、第3ロッド側室4の作動油が第2給排通路62を通じて排出される。第3ピストン50は、ボトム側室1の圧力を受けて第2ピストン40の第2支持部43に当接するまで移動する。このようにして、図8に示すように、油圧シリンダ100は最伸長状態となる。
油圧シリンダ100が収縮作動する際には、第2給排通路62を通じて油圧源から第1,第2,第3ロッド側室2,3,4に作動油が供給され、ボトム側室1の作動油が第1給排通路61を通じてタンクに排出される。油圧シリンダ100の収縮作動では、第3ピストン50、第2ピストン40、第1ピストン30の順番で、順次収縮方向へ移動する。以下、油圧シリンダ100の収縮作動について、具体的に説明する。
図8に示す最伸長状態から伸長作動する際には、第2給排通路62を通じて第2ピストン40の第3ロッド側ポート43Aに作動油が供給される。第3ロッド側ポート43Aの作動油の圧力が第3ピストン50に作用することにより、ピストンロッド60と共に第3ピストン50が収縮方向へ移動する。収縮方向への第3ピストン50の移動に伴い、第3ロッド側室4が拡張すると共にボトム側室1が収縮してボトム側室1の作動油がボトム側ポート53及び第1給排通路61を通じて排出される。
図7に示すように、第3ピストン50が第2ピストン40の内側の第2スナップリング26に当接する収縮ストローク端まで移動すると、第2ロッド側ポート33Aが第2連通ポート40Aを通じて第3ロッド側室4に連通する。これにより、第2給排通路62から第2ロッド側ポート33Aに導かれる作動油の圧力を受けて、第2ピストン40が収縮方向へ移動する。収縮方向への第2ピストン40の移動に伴い、第2ロッド側室3が拡張すると共にボトム側室1がさらに収縮してボトム側室1から第1給排通路61を通じて作動油が排出される。
図6に示すように、第2ピストン40が第1ピストン30の内側の第1スナップリング25に当接する収縮ストローク端まで移動すると、第1ロッド側ポート11Aが第1連通ポート30Aを通じて第2ロッド側室3に連通する。これにより、第2給排通路62から第1ロッド側ポート11Aに導かれる作動油の圧力を受けて、第1ピストン30が収縮方向へ移動する。収縮方向への第1ピストン30の移動に伴い、第1ロッド側室2が拡張すると共に、ボトム側室1がさらに収縮してボトム側室1から第1給排通路61を通じて作動油が排出される。第1ピストン30は、シリンダチューブ10の底部に当接するまで移動する。このようにして、図1に示すように、油圧シリンダ100は最収縮状態となる。
次に、本実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、油圧シリンダ100は、シリンダチューブ10の内側に3つのピストン(第1ピストン30,第2ピストン40,第3ピストン50)が径方向に重なって設けられる3段式の油圧シリンダ100である。これに対し、油圧シリンダ100は、シリンダチューブ10の内側に2つのピストンが径方向に重なって設けられる2段式の油圧シリンダ100でもよい。また、油圧シリンダ100は、シリンダチューブ10の内側に4つ以上のピストンが径方向に重なって設けられるものでもよい。これらの場合であっても、径方向に重なる2つのピストンのうち外側に設けられるピストン(外側ピストン)に傾斜部を形成することにより、内側のピストン(内側ピストン)を外側ピストンに挿入し易くなるため、油圧シリンダ100の組み立て性を向上させることができる。
また、上記実施形態では、外側ピストンに相当する第1ピストン30及び第2ピストン40のそれぞれに第1傾斜部38及び第2傾斜部48が形成される。外側ピストンに相当するピストンのすべてに傾斜部を形成することが望ましいが、外側ピストンに相当する一部のピストンにのみ傾斜部を形成するものでもよい。この場合であっても、傾斜部が形成されない場合と比較して、油圧シリンダ100の組み立て性を向上させることができる。
また、上記実施形態では、第1,第2傾斜部38,48は、テーパ面として形成される。これに対し、第1,第2傾斜部38,48は、テーパ面に限らず、例えば、曲面に形成されてもよい。第1,第2傾斜部38,48は、第2,第3ピストン40,50の挿入を規制せず、第2,第3ピストンリング44,54が拡張して第1,第2環状凹部37,47内に進入した場合であっても、第2,第3ピストンリング44,54を第1,第2ピストン30,40の内周面に案内するものであれば、任意の形状に形成することができる。
また、上記実施形態では、第2ピストンリング44の軸方向の幅W2が第1スナップリング25の直径Lよりも小さい。これに対し、第2ピストンリング44の軸方向の幅W2は、第1スナップリング25の直径L以上であってもよい。第2ピストンリング44の軸方向の幅W2が第1スナップリング25の直径L以上である場合には、第2ピストンリング44が第1環状凹部37に完全に収容されるおそれは低いが、第2ピストンリング44の先端側の一部が拡張して第1環状凹部37に引っかかる可能性はある。よって、このような場合であっても、第1傾斜部38を設けることにより、第2ピストンリング44と第1環状凹部37との引っかかりを防止して、第2ピストン40を第1ピストンにより確実に挿入することができる。したがって、油圧シリンダ100の組み立て性を向上させることができる。同様に、第3ピストンリング54の軸方向の幅が第2スナップリング26の直径以上であっても、油圧シリンダ100の組み立て性を向上させることができる。
以上の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
油圧シリンダ100では、第1ピストン30への第2ピストン40の挿入過程と第2ピストン40への第3ピストン50の挿入過程とにおいて、第2,第3ピストンリング44,54が第1,第2環状凹部37,47に対向して拡張しても、さらに伸長方向に向けて挿入することにより、第1,第2傾斜部38,48によって第2,第3ピストンリング44,54が収縮されて第1,第2ピストン30,40の内周面へ案内される。このように、第2,第3ピストンリング44,54が第1,第2環状凹部37,47に対向しても第1,第2環状凹部37,47に引っかかることがなく、第2,第3ピストン40,50をスムーズに第1,第2ピストン30,40に挿入することができる。したがって、油圧シリンダ100の組み立て性を向上させることができる。
また、油圧シリンダ100では、第1,第2環状凹部37,47における先端側(伸長方向側)の端部37A,47Aからの軸方向に沿った幅W1は、第2,第3ピストンリング44,54の軸方向の幅W2よりも小さくなるように形成される。これにより、第2,第3ピストンリング44,54は、第1,第2環状凹部37,47に対向して拡張しても第1,第2傾斜部38,48に当接し、第1,第2環状凹部37,47内に完全に収容されることがない。よって、第2,第3ピストンリング44,54が第1,第2環状凹部37,47に引っかかることがより確実に防止され、油圧シリンダ100の組み立て性をさらに向上させることができる。
以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
油圧シリンダ100は、シリンダチューブ10と、シリンダチューブ10の内側に、軸方向に移動自在に設けられるピストン部20と、を備え、ピストン部20は、筒状の外側ピストン(第1ピストン30,第2ピストン40)と、外側ピストン(第1ピストン30,第2ピストン40)の内周面に沿って摺動する内側ピストン(第2ピストン40,第3ピストン50)と、合口隙間を有して拡縮可能に形成されると共に内側ピストン(第2ピストン40,第3ピストン50)の外周に設けられ外側ピストン(第1ピストン30,第2ピストン40)の内周と内側ピストン(第2ピストン40,第3ピストン50)の外周と間の隙間を封止するピストンリング(第2ピストンリング44,第3ピストンリング54)と、外側ピストン(第1ピストン30,第2ピストン40)の内周面に形成される環状凹部(第1環状凹部37,第2環状凹部47)と、環状凹部(第1環状凹部37,第2環状凹部47)に収容され収縮方向への内側ピストン(第2ピストン40,第3ピストン50)のストローク端を規定するスナップリング(第1スナップリング25,第2スナップリング26)と、を備え、伸長方向側の環状凹部(第1環状凹部37,第2環状凹部47)の端部37A,47Aと外側ピストン(第1ピストン30,第2ピストン40)の内周面とは、傾斜部(第1傾斜部38,第2傾斜部48)を介して接続される。
この構成では、外側ピストン(第1ピストン30,第2ピストン40)への内側ピストン(第2ピストン40,第3ピストン50)の挿入過程において、ピストンリング(第2ピストンリング44,第3ピストンリング54)が環状凹部(第1環状凹部37,第2環状凹部47)に対向して拡張しても、さらに伸長方向に向けて挿入することにより、傾斜部(第1傾斜部38,第2傾斜部48)によってピストンリング(第2ピストンリング44,第3ピストンリング54)が収縮されて外側ピストン(第1ピストン30,第2ピストン40)の内周面へ案内される。このように、ピストンリング(第2ピストンリング44,第3ピストンリング54)が環状凹部(第1環状凹部37,第2環状凹部47)に対向しても環状凹部(第1環状凹部37,第2環状凹部47)に引っかかることがなく、内側ピストン(第2ピストン40,第3ピストン50)をスムーズに外側ピストン(第1ピストン30,第2ピストン40)に挿入することができる。したがって、油圧シリンダ100の組み立て性が向上する。
また、油圧シリンダ100では、伸長方向側の環状凹部(第1環状凹部37,第2環状凹部47)の端部からの軸方向に沿った環状凹部(第1環状凹部37,第2環状凹部47)の幅は、ピストンリング(第2ピストンリング44,第3ピストンリング54)の軸方向の幅よりも小さい。
また、油圧シリンダ100では、ピストンリング(第2ピストンリング44,第3ピストンリング54)の軸方向の幅W2が、スナップリング(第1スナップリング25,第2スナップリング26)の直径Lよりも小さい。
これらの構成によれば、ピストンリング(第2ピストンリング44,第3ピストンリング54)は、環状凹部(第1環状凹部37,第2環状凹部47)に対向して拡張しても傾斜部(第1傾斜部38,第2傾斜部48)に当接し、環状凹部(第1環状凹部37,第2環状凹部47)内に完全に収容されることがない。よって、ピストンリング(第2ピストンリング44,第3ピストンリング54)が環状凹部(第1環状凹部37,第2環状凹部47)に引っかかることがより確実に防止され、油圧シリンダ100の組み立て性をさらに向上させることができる。
また、油圧シリンダ100では、傾斜部(第1傾斜部38,第2傾斜部48)は、伸長方向へ向かうにつれ内径が小さくなるテーパ面であり、環状凹部(第1環状凹部37,第2環状凹部47)が、スナップリング(第1スナップリング25,第2スナップリング26)の外形に沿った曲面状に形成される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
10…シリンダチューブ、20…ピストン部、25…第1スナップリング(スナップリング)、26…第2スナップリング(スナップリング)、30…第1ピストン(外側ピストン)、37…第1環状凹部(環状凹部)、37A…伸長方向側の端部、38…第1傾斜部(傾斜部)、40…第2ピストン(内側ピストンかつ外側ピストン)、44…第2ピストンリング(ピストンリング)、44A…合口隙間、47…第2環状凹部(環状凹部)、47A…伸長方向側の端部、48…第2傾斜部(傾斜部)、50…第3ピストン(内側ピストン)、54…第3ピストンリング(ピストンリング)、54A…合口隙間、100…油圧シリンダ(多段式流体圧シリンダ)

Claims (4)

  1. シリンダチューブと、
    前記シリンダチューブの内側に、軸方向に移動自在に設けられるピストン部と、を備え、
    前記ピストン部は、
    筒状の外側ピストンと、
    前記外側ピストンの内周面に沿って摺動する内側ピストンと、
    合口隙間を有して拡縮可能に形成されると共に前記内側ピストンの外周に設けられ前記外側ピストンの内周と前記内側ピストンの外周と間の隙間を封止するピストンリングと、
    前記外側ピストンの内周面に形成される環状凹部と、
    前記環状凹部に収容され収縮方向への前記内側ピストンのストローク端を規定するスナップリングと、を備え、
    伸長方向側の前記環状凹部の端部と前記外側ピストンの内周面とは、傾斜部を介して接続されることを特徴とする多段式流体圧シリンダ。
  2. 伸長方向側の前記環状凹部の前記端部からの軸方向に沿った前記環状凹部の幅は、前記ピストンリングの軸方向の幅よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の多段式流体圧シリンダ。
  3. 前記ピストンリングの軸方向の幅は、前記スナップリングの直径よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の多段式流体圧シリンダ。
  4. 前記傾斜部は、伸長方向へ向かうにつれ内径が小さくなるテーパ面であり、
    前記環状凹部は、前記スナップリングの外形に沿った曲面状に形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の多段式流体圧シリンダ。
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