JP2017171248A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Kentaro Kuroda
健太朗 黒田
圭俊 野田
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Abstract

【課題】限られたスペースにおいても部品の設置スペースの確保が容易となり、省スペース化の要請にも応じることができ、配管作業も簡略化することができ、さらに部品のレイアウトも容易に行うこと。
【解決手段】車両用空調装置1は、車両の室内に送られる空気を加熱するヒーターコア31とエンジン40との間を冷却液が循環する冷却液回路3と、冷媒が循環する冷媒回路2と、を備え、ヒーターコア31とエンジン40との間において冷却液回路3と冷媒回路2とは少なくとも一部の区間において多重管11,12により形成されており、多重管11,12の内管により仕切られた異なる領域に冷媒および冷却液がそれぞれ流れて熱交換を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用空調装置に関する。
従来、車両用空調装置として、暖房時にエンジン冷却水の熱を利用して車室内を暖房する温水式ヒータの構成を基本としつつ、ヒートポンプによりエンジン冷却水をさらに加熱することで、暖房性能を向上させる技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
この車両用空調装置は、ヒーターコアへ流入するエンジン冷却水を、コンデンサによって高温高圧の冷媒と熱交換させて加熱し、ヒーターコアから流出したエンジン冷却水を、エバポレータによって低温低圧の冷媒と熱交換させて冷却し、エンジンに送出する。
特開平10−76837号公報
しかしながら、ヒートポンプを利用した従来の車両用空調装置では、コンデンサとエバポレータの2つの熱交換器が必要であり、熱交換器はその構造上、相当の容積を備えた部品であるため、限られたエンジンルームに設置するに際し、設置スペースの確保が難しいという問題があった。
また、エンジンルームにおいて、2つの熱交換器、および、エンジンを含む各部品間を結ぶ冷媒配管や冷却液配管を取り回す必要があるため、部品のレイアウトが難しくなるばかりでなく、他の部品の設置スペースが制限される虞もあった。
本発明の目的は、限られたスペースにおいても部品の設置スペースの確保が容易となり、省スペース化の要請にも応じることができ、配管作業も簡略化することができ、さらに部品のレイアウトも容易に行うことが可能な車両用空調装置を提供することである。
本発明の一態様に係る車両用空調装置は、車両の室内に送られる空気を加熱するヒーターコアと車両の発熱部品との間を冷却液が循環する冷却液回路と、冷媒が循環する冷媒回路と、を備え、ヒーターコアと発熱部品との間において冷却液回路と冷媒回路とは少なくとも一部の区間において多重管により形成されており、多重管の内部の伝熱管により仕切られた異なる領域に冷媒および冷却液がそれぞれ流れて熱交換を行う。
本発明によれば、限られたスペースにおける部品の設置スペースの確保が容易となり、省スペース化の要請にも応じることができ、配管作業も簡略化することができ、さらに部品のレイアウトも容易に行うことが可能となる。
本発明の実施の形態1の車両用空調装置を示す構成図 本発明の実施の形態1の車両用空調装置の第1二重管を拡大して示す斜視図 本発明の実施の形態1の車両用空調装置の第2二重管を拡大して示す斜視図 本発明の実施の形態1の車両用空調装置の暖房時における動作を説明する図 本発明の実施の形態1の車両用空調装置の冷房時における動作を説明する図 本発明の実施の形態2の車両用空調装置を示す構成図 本発明の実施の形態2の車両用空調装置の三重管を拡大して示す斜視図 本発明の実施の形態2の車両用空調装置の暖房時における動作を説明する図 本発明の実施の形態2の車両用空調装置の冷房時における動作を説明する図 本発明の実施の形態3の多重管を拡大して示す斜視図
以下、本発明の各実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1の車両用空調装置を示す構成図である。本発明の実施の形態1に係る車両用空調装置1は、車両の発熱部品に相当するエンジン(内燃機関)40を備えた車両に搭載され、車室内の空気調整を行う装置である。車両用空調装置1は、エンジンルーム内に配置されている。
本発明の実施の形態1の車両用空調装置1は、コンプレッサ10、室外コンデンサ20、ヒーターコア31、エバポレータ32、エンジン40、開閉弁51,52、膨張弁53,54、逆止弁55と、これらの間で冷媒を流す冷媒配管からなる冷媒回路2、および、冷却液を流す冷却液配管からなる冷却液回路3等を具備する。
冷媒回路2のうち、コンプレッサ10、ヒーターコア31の間を環状に結ぶ冷媒配管は、暖房用の冷媒回路2Aをなし(図1の実線の矢印を参照)、また、コンプレッサ10、室外コンデンサ20、エバポレータ32の間を環状に結ぶ冷媒配管は、冷房用の冷媒回路2Bをなしている(図1の点線の矢印を参照)。ここで暖房用の冷媒回路2Aは、ヒーターコア31を通過した後の低圧の冷媒が通る第1冷媒回路2A1と、コンプレッサ10から吐出された高圧の冷媒が通る第2冷媒回路2A2とに区分けされる。
なお、暖房用の冷媒回路2Aは、必ずしもヒーターコア31やエンジン40を経由させる必要はない。実施の形態1では、環状に延びる冷媒回路2Aを、ヒーターコア31とエンジン40を境として別々の二重管とするため、ヒーターコア31やエンジン40を経由させているが、ヒーターコア31やエンジン40の手前で迂回するように配管してもよい。
冷却液回路3の冷却液配管は、エンジン40、および、ヒーターコア31の間を環状に結ぶように構成されている(図1の一点鎖線の矢印を参照)。ここで冷却液回路3は、ヒーターコア31から送出された冷却液をエンジン40へ導入させる第1冷却液回路3Aと、エンジン40から送出された冷却液をヒーターコア31に導く第2冷却液回路3Bと、に区分けされる。
ここで、第1冷媒回路2A1、および、第1冷却液回路3Aは、図2に示されるように、少なくとも一部の区間で伝熱管である内管と外管とを有する二重管(以下、第1二重管11と呼ぶ。)により構成される。そして、上記区間では、二重管の内管により第1冷却液回路3Aが構成され、内管の外側と外管により第1冷媒回路2A1が構成される。
これにより、上記区間において冷媒と冷却液との間で熱交換がなされ、冷媒が蒸発する。ここで、第1冷媒回路2A1が第1冷却液回路3Aを囲むように形成されるので、冷却液の熱を冷媒に効果的に伝えることができる。
第2冷媒回路2A2、および、第2冷却液回路3Bも、図3に示されるように、少なくとも一部の区間で伝熱管である内管と外管とを有する二重管(以下、第2二重管12と呼ぶ。)により構成される。そして、上記区間では、二重管の内管により第2冷媒回路2A2が構成され、内管の外側と外管により第2冷却液回路3Bが構成される。
これにより、上記区間において冷媒と冷却液との間で熱交換がなされ、冷媒が凝縮する。ここで、第2冷却液回路3Bが第2冷媒回路2A2を囲むように形成されるので、冷媒の熱を冷却液に効果的に伝えることができる。
また、エンジン40は、エンジン冷却部(図示せず)を備えている。エンジン冷却部は、例えば、エンジン40の周囲に冷却液を流すウォータジャケットと、ウォータジャケットに冷却液を流すポンプとを具備し、ウォータジャケットに流れる冷却液へエンジン40から排熱を放出させる。ポンプは、例えば、エンジン40の動力により回転する。
エンジン40(のエンジン冷却部)の冷却液の導入口は、第1冷却液回路3Aの終端側に連通されている。また、エンジン40(のエンジン冷却部)の冷却液の送出口は、第2冷却液回路3Bの始端側に連通されている。なお、エンジン冷却部には、エンジン40の排熱量が多くなった場合に、熱を外気に放出するラジエータが備わっていてもよい。
冷却液は、例えば、LLC(Long Life Coolant)等の不凍液であり、熱を輸送するための液体である。冷却液回路3における冷却液の移送には、エンジン冷却部が備えるポンプを用いることができる。これにより、装置のコストの低減および装置の設置スペースの縮小を図ることができる。冷却液の移送能力を高めるために、冷却液回路3の他の個所にポンプをさらに追加してもよい。
コンプレッサ10は、エンジンの動力または電気により駆動して、吸入した冷媒を圧縮し、高温高圧の冷媒を吐出する装置である。コンプレッサ10で圧縮された冷媒は、コンプレッサ10の吐出口より冷媒配管を通ってヒーターコア31または室外コンデンサ20のいずれかに送られる。ヒーターコア31またはエバポレータ32から流出する低温低圧の冷媒は、コンプレッサ10の吸入口から吸入される。
コンプレッサ10の吐出口から延びる冷媒配管は、暖房用の冷媒回路2Aのうちヒーターコア31の冷媒導入口に至る第2冷媒回路2A2の配管と、冷房用の冷媒回路2Bを通り室外コンデンサ20の冷媒導入口に至る配管とに分岐する分岐部を有し、当該分岐部に至るコンプレッサ10の吐出口からの配管は、暖房用と冷房用とで共通のものとなっている。また、上記分岐部と室外コンデンサ20の冷媒導入口との間の配管には、冷媒の流れを遮断可能な第1開閉弁51が配置されている。一方、上記分岐部とヒーターコア31の冷媒導入口との間の配管には、冷媒の流れを遮断可能な第2開閉弁52が配置されている。
第1開閉弁51および第2開閉弁52は、例えば、電気的な制御により開閉を切り替える弁であり、閉じたときに冷媒の流れを遮断する。例えば、第1開閉弁51および第2開閉弁52として、電磁弁の一種であるパイロット式弁が用いられる。パイロット式弁は、小孔を開閉させることで流体の流れを制御し、それによって生じる流体の圧力差を利用して弁体を作動させる弁である。第1開閉弁51、第2開閉弁52を配置する冷媒配管の個所は、冷媒が流れる方向は常に一定であるため、パイロット式弁を採用することができる。パイロット式弁の場合、冷媒の圧力が高くても問題なく作動させることができる。
第1開閉弁51および第2開閉弁52の開閉の切り替え制御により、コンプレッサ10から吐出された高温高圧の冷媒が、室外コンデンサ20を含む冷房用の冷媒回路2Bに送出されるか、または、ヒーターコア31に至る第2冷媒回路2A2に送出されるのかが選択される。また、第1開閉弁51および第2開閉弁52の代わりに三方弁を用いることとしてもよい。
なお、前述の第2二重管12は、暖房時にサブコンデンサとして機能し、コンプレッサ10から吐出された高温高圧の冷媒と冷却液との間で熱交換を行う。第2二重管12の内管で構成される第2冷媒回路2A2には、暖房時にコンプレッサ10から高温高圧の冷媒が送られて、高温高圧の冷媒から冷却液へ熱を放出させ、高温高圧の冷媒が凝縮する。第2冷媒回路2A2の冷媒導入口となる端部は、コンプレッサ10の吐出口に連通しており、第2冷媒回路2A2のもう一方の端部は、第1冷媒回路2A1に連通する。
第2二重管12の内管の外側と外管で構成される第2冷却液回路3Bには、エンジン40の排熱を吸収した後の温まった冷却液が送られて、内管の内側を流れる高温高圧の冷媒から熱を吸収する。第2冷却液回路3Bの始端側は、エンジン40のエンジン冷却部の冷却液の送出口に連通されており、第2冷却液回路3Bの配管は、その始端側に近い位置から第2冷媒回路2A2を構成する内管の外周を囲むように形成されている。一方、第2冷却液回路3Bの終端側は、ヒーターコア31の冷却液の導入口に連通している。
また、第1二重管11は、暖房時にサブエバポレータとして機能し、ヒーターコア31を通過後に低圧となった冷媒と冷却液との間で熱交換を行う。第1二重管11の内管で構成される第1冷却液回路3Aには、ヒーターコア31を通った後の冷媒よりも温度が高い冷却液が送られて、冷却液から冷媒へ熱を放出させ、ヒーターコア31を通過後に低圧となった冷媒を蒸発させる。第1冷却液回路3Aの始端側は、ヒーターコア31の冷却液の送出口に連通しており、第1冷却液回路3Aの終端側は第2冷却液回路3Bに連通している。
第1二重管11の内管の外側と外管で構成される第1冷媒回路2A1には、ヒーターコア31を通過した低圧の冷媒が送られて、内管の内側を流れる温かい冷却液から熱を吸収して蒸発する。また、第1冷媒回路2A1の始端側は、ヒーターコア31から延びているが、この始端側に、冷媒を低圧とするための膨張弁53が配置される。
この膨張弁53は、高圧の冷媒を膨張させ、低圧の冷媒をエンジン40へ送るものである。例えば、このような膨張弁53として、ヒーターコア31から送出される冷媒の温度により、吐出する冷媒量を自動的に調整する機能を有する温度式膨張弁(TXV:Thermal Expansion Valve)が用いられる。
ここで、第1冷媒回路2A1は、その始端側から第1冷却液配管3Aを構成する内管の外周を囲むように形成されている。そして、第1冷媒回路2A1の終端側は、エンジン40付近(第1冷却液回路3Aの終端側)を経由してからコンプレッサ10の冷媒の導入口に連通している。
室外コンデンサ20は、高温高圧の冷媒を流す内部通路と、空気を流す内部通路とを有し、例えば、エンジンルーム内の車両の先頭付近に配置され、冷媒と外気との間で熱交換を行う。室外コンデンサ20には、冷房時に、コンプレッサ10から吐出された高温高圧の冷媒が流されて、冷媒から外気へ熱を排出させる。室外コンデンサ20には、例えば、ファンにより外気が吹き付けられる。なお、室外コンデンサ20の冷媒の送出側にはさらにリザーバタンクを設けてもよい。
また、ヒーターコア31と、エバポレータ32とは、HVAC(Heating, Ventilation, and Air Conditioning)の吸気通路内に配置される。なお、図示を省略したが、HVACには、吸気を流すファン等が設けられている。
ヒーターコア31は、冷却液と空気との間で熱交換を行う機器であり、車室内へ空気を供給するHVACの吸気通路内に配置される。ヒーターコア31には、加熱された冷却液が供給され、暖房時に車室内へ送られる吸気(車室内に送られる空気)に熱を放出する。ヒーターコア31は、吸気通路内にあるドアの開度により通過する空気の量を調整可能になっている。
エバポレータ32は、低温低圧の冷媒と空気との間で熱交換を行う機器であり、例えば、HVACの吸気通路内に配置される。エバポレータ32には、冷房時に低温低圧の冷媒が流され、車室内へ供給される吸気(車室内に送られる空気)を冷却する。エバポレータ32の手前には、膨張弁54が配置されている。
膨張弁54は、冷媒を膨張させて、低圧の冷媒をエバポレータ32に吐出する。膨張弁54は、エバポレータ32の上流側に配置されている。膨張弁54は、例えば、エバポレータ32から送出される冷媒の温度により吐出する冷媒量を自動的に調整する温度式膨張弁(TXV)であってもよい。
エバポレータ32からコンプレッサ10へ至る冷媒回路の途中には、逆止弁55が配置されている。逆止弁55は、室外コンデンサ20およびエバポレータ32に冷媒が流れない暖房時に、冷媒の逆流を防ぐ弁である。暖房時でも外気が低いと、室外コンデンサ20およびエバポレータ32における冷媒圧力が低くなることがある。この圧力低下があると、第1二重管11および第2二重管12に流れている冷媒が、エバポレータ32側に逆流してしまい、ヒートポンプサイクルの効率が低下してしまう。逆止弁55があることで、このような不都合を回避することができる。
また、車両用空調装置1は、制御系の構成として、コンプレッサ10の駆動、HVACの各動作部分の駆動、各開閉弁51,52の開閉の流路の切替、冷却液を動力で移送するポンプ等をそれぞれ制御するための制御部を備えている(図示省略)。制御部は、例えば、マイクロコンピュータ、I/O、制御プログラムを格納したプログラムメモリ、作業用のメモリ等を備え、マイクロコンピュータが制御プログラムに従って所定の自動制御を行う装置である。制御部は、一つのユニットとして構成されてもよく、複数に分散して構成されてもよい。
次に、車両用空調装置1の動作について説明する。車両用空調装置1は、温水式の暖房モード、ヒートポンプ式の暖房モード、および、冷房モード等、いくつかの動作モードを切り替えて動作する。このうち温水式の暖房モードは、ヒートポンプを作動させずに車室内を暖房するモードである。ヒートポンプ式の暖房モードは、ヒートポンプの作用により車室内を暖房するモードである。冷房モードは、ヒートポンプの作用により車室内を冷房するモードである。以下では、暖房モード、および、冷房モードを代表例として順に説明する。
[暖房モード]
図4は、ヒートポンプ式の暖房モードにおける動作を説明する図である。暖房モードでは、第1開閉弁51が閉じ、第2開閉弁52が開いた状態に切り替えられる。また、ヒーターコア31にあるドアは開かれる(例えば全開)。
暖房モードでは、コンプレッサ10から吐出された冷媒は、暖房用の冷媒回路2Aを通って、第2冷媒回路2A2、ヒーターコア31、膨張弁53、および、第1冷媒回路2A1を順に巡り、コンプレッサ10に戻るように循環する。
コンプレッサ10により圧縮された冷媒は、第2二重管12の内管で構成される第2冷媒回路2A2を流れ、冷却液は、第2二重管12の内管の外側と外管で構成される第2冷却液回路3Bを流れる。よって、高温高圧の冷媒は、第2冷媒回路2A2を流れつつ、外側の冷却液に放熱して凝縮する。ここで、冷却液よりも冷媒が内側を流れるため、冷媒の熱が外気に逃げることなく、冷媒から冷却液に効果的に熱を伝えることができる。
そして、凝縮した冷媒は、ヒーターコア31ないし膨張弁53により膨張して低温低圧の冷媒となる。低温低圧の冷媒は、第1二重管11の内管の外側と外管で構成される第1冷媒回路2A1を流れ、冷却液は、第1二重管11の内管で構成される第1冷却液回路3Aを流れる。よって、低温低圧の冷媒は、第1冷媒回路2A1を流れつつ、内側の冷却液から熱を吸収して蒸発する。ここで、冷媒よりも冷却液の方が内側を流れるため、第2二重管12の場合と同様に、冷却液の熱が外気に逃げることなく、冷却液から冷媒に効果的に熱を伝えることができる。蒸発した低圧の冷媒は、コンプレッサ10に吸引されて再び圧縮される。
一方、冷却液は、冷却液回路3にて、エンジン40、第2冷却液回路3B、ヒーターコア31、および、第1冷却液回路3Aを順に通るように循環する。ここで、エンジン40にて排熱を吸収した冷却液は、さらに、第2二重管12で加熱されてヒーターコア31に送られる。高温になった冷却液は、ヒーターコア31で車室内へ送られる吸気を十分に加熱することができる。
ヒーターコア31を通過した冷却液は、外気より温度が高いため、前述したように第1二重管11にて冷媒に放熱を行って冷媒を蒸発させることができる。また、第1二重管11にて冷却された冷却液は、エンジン40へ送られてエンジン40を十分に冷却することができる。
このような暖房時の動作により、車室内の十分な暖房を行うことができる。
[冷房モード]
図5は、冷房モードにおける動作を説明する図である。冷房モードでは、第1開閉弁51が開き、第2開閉弁52が閉じた状態となる。また、ヒーターコア31にあるドアは全閉される。
冷房モードでは、コンプレッサ10から吐出された冷媒は、冷房用の冷媒回路2Bにて、室外コンデンサ20、膨張弁54、および、エバポレータ32を順に通って、コンプレッサ10に戻るように循環する。
コンプレッサ10により圧縮された冷媒は、室外コンデンサ20にて空気へ放熱して凝縮する。凝縮した冷媒は、膨張弁54により膨張して低温低圧の冷媒となり、エバポレータ32へ送られる。低温低圧の冷媒は、エバポレータ32にて蒸発して、車室内へ送られる吸気を冷却する。蒸発した低圧の冷媒は、コンプレッサ10に吸引されて圧縮される。
冷却液の流れは、前述した暖房モードの場合と同じであり、冷却液回路3にて、冷却液は、エンジン40、第2冷却液回路3B、ヒーターコア31、および、第1冷却液回路3Aを順に通るように循環する。ここで冷却液は、第2冷却液回路3B、ヒーターコア31、および、第1冷却液回路3Aを順に通過するとき、冷媒または空気との間でほとんど熱交換しない。冷却液の放熱は、主にエンジン40にあるエンジン冷却部のラジエータで行われる。
エンジン40は非常に高温になるので、外気温が高くても、ラジエータによる放熱により冷却がなされる。ここで、ラジエータ側に冷却液を多く流し、ヒーターコア31側の流れを少なくする構成を採用することとしてもよい。
このような動作により、車室内の十分な冷房を行うことができる。
以上のように、本実施の形態1の車両用空調装置1は、エンジン40の冷却液をヒーターコア31に流して暖房に利用する温水式ヒータの構成と、ヒートポンプの低温低圧の冷媒を利用して冷房を行うヒートポンプ式冷房装置の構成とを、基本構成として併せ持つ。そして、この基本構成に、ヒートポンプにより冷却液をさらに加熱する補助暖房機能が追加された構成となっている。このような構成により、エンジン40が低温なときでも、ヒートポンプの作用により、少ないエネルギーで速やかに車室内の暖房を行うことが可能となる。
すなわち、本実施の形態1の車両用空調装置1によれば、従来の車両で採用されているような温水式ヒータ、並びに、ヒートポンプ式冷房装置の構成を基本としつつ、冷房時と暖房時とで共通のコンプレッサ10および冷媒を利用することにより、低コストに暖房性能を向上することができ、且つ、従来の構成から設置スペースの増加分を少なくできる。
しかも、本実施の形態1の車両用空調装置1によれば、ヒートポンプの2つの熱交換器に関して、蒸発器の機能を第1二重管11で実現し、凝縮器の機能を第2二重管12で実現することにより、部品点数が削減されるだけでなく、部品の設置スペースの確保が容易となり、省スペース化の要請にも応じることができる。しかも、配管の取り回しの自由度が上がり、配管作業も簡略化することができ、さらに部品のレイアウトも容易に行うことができる。
[実施の形態2]
上記実施の形態1では、車両用空調装置1は、第1二重管11、および、第2二重管12を用いて熱交換を行うこととしたが、これに限定されず、三重管以上の多重管を用いて熱交換を行うこととしてもよい。
図6は、本発明の実施の形態2の車両用空調装置を示す構成図である。ここで、上記実施の形態1と同種の構成には同一符号を付して重複した説明を省略する。
本発明の実施の形態2の車両用空調装置1aは、上記実施の形態1と基本的な構成は共通する。しかし、2つの二重管に相当する構成は、一つの三重管として構成されている。
図6において、低圧側の冷媒が通る第1冷媒回路2A1、高圧側の冷媒が通る第2冷媒回路2A2、および、冷却液をヒーターコア31へ導入する第2冷却液回路3Bは、一つの三重管13により形成されている。
すなわち、図7に示すように、三重管13のうち最も内側の伝熱管である内管は第2冷媒回路2A2を構成し、この内管の内側をコンプレッサ10により吐出された高圧の冷媒が流れる。また、内管の外側と内管の外周を囲む伝熱管である中管は第2冷却液回路3Bを構成し、この中管と内管の間をエンジン40から吐出された冷却液が流れる。さらに、中管の外側と中管の外周を囲む最も外側の外管は第1冷媒回路2A1を構成し、この外管と中管の間をヒーターコア31から流出した低圧の冷媒が流れる。
第2冷媒回路2A2、および、第2冷却液回路3Bが、暖房時に冷媒を凝縮させるサブコンデンサ(凝縮器)として機能し、第2冷却液回路3B、および、第1冷媒回路2A1が、暖房時に冷媒を蒸発させるサブエバポレータ(蒸発器)として機能する。このように2つの熱交換器の機能が一つの三重管13で実現され、前述の車両用空調装置1と同様に、車両用空調装置1aでも三重管13によって冷却液を加熱のみならず冷却することが可能である。
具体的には、図8において、第1開閉弁51を閉じ、第2開閉弁52を開くことにより、車両用空調装置1aの運転モードが暖房モードに切り替えられる。暖房モードでは、コンプレッサ10から吐出された高温高圧の冷媒は、三重管13の内管により構成される第2冷媒回路2A2を流れ、冷却液は内管の外側と中管により構成される第2冷却液回路3Bを流れ、膨張した低温低圧の冷媒は、中管の外側と外管により構成される第1冷媒回路2A1を流れる。
このとき、第2冷媒回路2A2を流れる冷媒と第2冷却液回路3Bを流れる冷却液との間の熱交換では、内側の高温高圧の冷媒は外側の冷却液に放熱して凝縮する。また、第2冷却液回路3Bを流れる冷却液と第1冷媒回路2A1を流れる冷媒との間の熱交換では、外側の冷媒は内側の冷却液から熱を吸収して蒸発する。なお、ヒーターコア31から流出する冷却液は、三重管13とは別に設けられた第1冷却液回路3Aを通ってエンジン40に送られる。
また、図8において、第1開閉弁51を開き、第2開閉弁52を閉じることにより、車両用空調装置1aの運転モードが冷房モードに切り替えられる。冷房モードでは、コンプレッサ10から吐出された冷媒は、三重管13を通ることなく、冷房用の冷媒回路2Bを通って循環することになる。なお、冷却液回路3を循環する冷却液の流れは、暖房モードの場合と同様となるが、三重管13を通過するとき、冷却液と冷媒との間でほとんど熱交換がなされることはない。冷却液の放熱は、主にエンジン40にあるエンジン冷却部のラジエータで行われる。
[実施の形態3]
なお、上記実施の形態1,2においては、多重管を構成する各管の中心軸が一致するよう配置されているが、各管の中心軸は一致しなくともよい。また、一つの外管内に複数の内管が並列に設けられる構成であってもかまわない。
図10は、本発明の実施の形態3に係る多重管14を示す斜視図である。この多重管14は、第1冷媒回路2A1を構成する外管の内側に、第1冷却液回路3Aを構成する4つの内管を並列に設けたものである。または、多重管14は、第2冷却液回路3Bを構成する外管の内側に、第2冷媒回路2A2を構成する4つの内管を並列に設けたものである。このように様々に形態の多重管を採用することができる。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における構成の変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、上記実施の形態では、車両の発熱部品としてエンジン40を例にとって説明したが、他にも、電気自動車における走行用の電気モータ、走行用の電力を供給する二次電池等、様々な加熱部品を採用してもよい。
また、 第1冷媒回路2A1、および、第1冷却液回路3Aは、それぞれ長さ方向の全長に亘り二重管として形成される必要はなく、少なくとも一部の区間だけを二重管としてもよい。同様に、第2冷媒回路2A2、および、第2冷却液回路3Bも、それぞれ長さ方向の全長に亘り二重管として形成される必要はなく、少なくとも一部の区間だけを二重管としてもよい。三重管13についても同様であり、少なくとも一部の区間だけを三重管としてもよい。
さらに、車両用空調装置は、ヒートポンプサイクルを利用することとしたが、ホットガスサイクルを利用することとしてもよい。この場合、 第1冷媒回路2A1、および、第1冷却液回路3Aは、多重管として構成されず、車両用空調装置においてエバポレータとして機能する構成が省かれる。
本発明は、エンジン車、電気自動車、或いは、HEV車等、各種車両に搭載される車両用空調装置に利用できる。
1,1a 車両用空調装置
2 冷媒回路
2A 暖房用の冷媒回路
2A1 第1冷媒回路
2A2 第2冷媒回路
2B 冷房用の冷媒回路
3 冷却液回路
3A 第1冷却液回路
3B 第2冷却液回路
10 コンプレッサ
11 第1二重管
12 第2二重管
13 三重管
14 多重管
20 室外コンデンサ
31 ヒーターコア
32 エバポレータ
40 エンジン
51 第1開閉弁
52 第2開閉弁
53,54 膨張弁
55 逆止弁

Claims (12)

  1. 車両の室内に送られる空気を加熱するヒーターコアと前記車両の発熱部品との間を冷却液が循環する冷却液回路と、
    冷媒が循環する冷媒回路と、
    を備え、
    前記ヒーターコアと前記発熱部品との間において前記冷却液回路と前記冷媒回路とは少なくとも一部の区間において多重管により形成されており、
    前記多重管の内部の伝熱管により仕切られた異なる領域に前記冷媒および前記冷却液がそれぞれ流れて熱交換を行う
    車両用空調装置。
  2. 前記少なくとも一部の区間は、前記冷却液が前記ヒーターコアに向かう区間であり、コンプレッサにより圧縮された前記冷媒は、前記多重管において前記冷却液との間で熱交換を行って凝縮する請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記少なくとも一部の区間は、前記冷却液が前記発熱部品に向かう区間であり、前記冷媒は、前記多重管において前記冷媒よりも温度が高い冷却液との間で熱交換を行って蒸発する請求項1に記載の車両用空調装置。
  4. 前記冷却液は、前記冷媒の外側を流れる請求項2に記載の車両用空調装置。
  5. 前記冷却液は、前記冷媒の内側を流れる請求項3に記載の車両用空調装置。
  6. 前記少なくとも一部の区間は、前記冷却液が前記ヒーターコアに向かう区間であり、コンプレッサにより圧縮された前記冷媒が、前記多重管において前記冷却液との間で熱交換を行って凝縮し、さらに前記熱交換の後、前記多重管において前記冷却液との間で熱交換を行って蒸発する請求項1に記載の車両用空調装置。
  7. 前記冷却液は、前記コンプレッサにより圧縮された冷媒の外側を流れ、前記熱交換の後、前記冷却液との間で熱交換を行う冷媒は、前記冷却液の外側を流れる請求項6に記載の車両用空調装置。
  8. 前記冷媒を圧縮するコンプレッサと、
    前記冷媒と車両の室内に送られる空気との間で熱交換を行うエバポレータと、
    前記冷媒を放熱させ、該冷媒を凝縮させるコンデンサと、
    前記冷媒回路のうち、前記コンプレッサ、前記エバポレータ、前記コンデンサを含む冷媒回路に冷媒が流れる状態と、前記コンプレッサ、前記多重管を含む冷媒回路に冷媒が流れる状態とに切り替え可能な切替手段と、
    を具備する請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  9. 前記エバポレータから前記コンプレッサに冷媒を流す通路に配置された逆止弁をさらに具備する請求項8に記載の車両用空調装置。
  10. 前記コンデンサにおいて凝縮した冷媒を膨張させて前記エバポレータに吐出する膨張部をさらに具備する請求項8または9に記載の車両用空調装置。
  11. 前記切替手段は、前記コンプレッサの吐出口側に、前記コンプレッサ、前記エバポレータ、前記コンデンサを含む冷媒回路への冷媒の流れを遮断する第1開閉弁と、前記コンプレッサ、前記多重管を含む冷媒回路への冷媒の流れを遮断する第2開閉弁とを有する請求項8〜10のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  12. 前記切替手段は、前記コンプレッサの吐出口側に三方弁を有する請求項8〜10のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
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