JP2017169287A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】システム全体を小型軽量化し、エネルギー効率の改善を図ることができる回転電機を提供すること。【解決手段】集中巻の第1の電機子コイル14が巻かれている複数の第1のステータティース11及び集中巻の第2の電機子コイル16が巻かれている複数の第2のステータティース12を有するステータ10と、ステータ10よりも径方向の外側に配置され第1の電機子コイル14で発生した磁束が鎖交する複数の第1のロータティース21を有するアウターロータ20と、ステータ10よりも径方向の内側に配置され第2の電機子コイル16で発生した磁束の高調波成分に基づいて誘導電流を誘起させる誘導コイル33と誘導電流の通電によって磁界を発生させる界磁コイル34とが巻かれている複数の第2のロータティース31を有するインナーロータ30と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、回転電機に関する。
内燃機関やガスタービンなどで発電機を駆動してバッテリを充電するレンジエクステンダー方式が知られている。
特許文献1には、ガスタービンの駆動により発電機を作動させ、この発電機の出力を整流器により整流し、電力制御装置を介することなく整流された出力を車両の駆動系に供給するレンジエクステンダーが開示されている。
この特許文献1に記載のレンジエクステンダーにおいては、発電機出力を調整するためのコンバータやチョッパ等の電力制御装置を設ける必要がなく、構成を簡素にすることができる。
特許第5779891号公報
しかしながら、このような特許文献1に記載のレンジエクステンダーにあっては、駆動用モータと、駆動用モータの電力を制御するためのインバータと、ガスタービンの機械エネルギーを電気エネルギーに変換する発電用モータと、発電用モータの電力を制御するインバータとで構成され、2つのモータと2つのインバータが必要となる。このため、システム全体が大掛かりになり、重量も大きなものとなる。
また、エネルギーフローに関しては、エネルギー源から運動エネルギーを得たあと、発電用モータ、発電用モータのインバータ、駆動用モータのインバータ、駆動用モータを経て出力軸に伝達されるため、2つのモータそれぞれのエネルギー効率と2つのインバータそれぞれのエネルギー効率の影響を受けて出力される。このため、システム全体のエネルギー効率には改善の余地がある。
そこで、本発明は、システム全体を小型軽量化し、エネルギー効率の改善を図ることができる回転電機を提供することを目的としている。
本発明は、上記目的を達成するため、1つのステータと2つのロータを有する回転電機であって、通電により磁束を発生させる集中巻の電機子コイルを有するステータと、前記ステータよりも径方向の外側に配置され前記磁束の通過により回転する第1のロータと、前記ステータよりも径方向の内側に配置され前記磁束の通過により回転する第2のロータと、を備え、前記ステータは、前記電機子コイルが巻かれている複数のステータティースを有し、前記第1のロータは、前記電機子コイルで発生した磁束が鎖交する複数の第1のロータティースを有し、前記第2のロータは、前記電機子コイルで発生した磁束の高調波成分に基づいて誘導電流を誘起させる誘導コイルと前記誘導電流の通電によって磁界を発生させる界磁コイルとが巻かれている複数の第2のロータティースを有する。
本発明によれば、システム全体を小型軽量化し、エネルギー効率の改善を図ることができる回転電機を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る回転電機の径方向の断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る回転電機の概略全体構成を示す軸方向の断面図である。 図3は、4極3スロットの二重突極構造のパーミアンス分布を示す図であり、図3(a)は、3スロットのステータを示す断面図、図3(b)は、3スロットのステータ突極によるパーミアンス分布を示すグラフ、図3(c)は、4極のロータを示す断面図、図3(d)は、4極のロータ突極によるパーミアンス分布を示すグラフ、図3(e)は、4極3スロットの二重突極構造を示す断面図、図3(f)は、4極3スロットの二重突極構造のパーミアンス分布を示すグラフである。 図4は、集中巻ステータにおける電機子起磁力を示すグラフであり、図4(a)は、U相、V相、W相の電機子電流変化を示すグラフであり、図4(b)は、位相が-45degの場合の電機子起磁力を示すグラフであり、図4(c)は、位相が0degの場合の電機子起磁力を示すグラフであり、図4(d)は、位相が30degの場合の電機子起磁力を示すグラフであり、図4(e)は、位相が60degの場合の電機子起磁力を示すグラフであり、図4(f)は、位相が90degの場合の電機子起磁力を示すグラフである。 図5は、4極3スロット集中巻の組み合わせにおける集中巻二重突極構造のギャップ起磁力を示すグラフである。 図6は、4極3スロット集中巻の組み合わせにおける集中巻二重突極構造の電機子起磁力の位相によって重畳する高調波の起磁力を示すグラフである。 図7は、集中巻二重突極構造のトルク解析を行なったステータの1000r/minの回転磁界に対する駆動状態を示す図であり、図7(a)は、ロータを回転磁界の方向に対して逆方向の1000r/minで回転させた2極3スロットの場合を示す図であり、図7(b)は、ロータを回転磁界の方向に対して逆方向の500r/minで回転させた2極3スロットの場合を示す図であり、図7(c)は、ロータを回転磁界の方向に対して逆方向の500r/minで回転させた4極3スロットの場合を示す図であり、図7(d)は、ロータを回転磁界の方向に対して逆方向の250r/minで回転させた4極3スロットの場合を示す図であり、図7(e)は、ロータを回転磁界の方向に対して同方向の1500r/minで回転させた4極3スロットの場合を示す図であり、図7(f)は、ロータを回転磁界の方向に対して同方向の3000r/minで回転させた2極3スロットの場合を示す図である。 図8は、図7の駆動状態におけるトルク解析の結果を示すグラフであり、図8(a)は、図7(a)から図7(d)の結果を示すグラフであり、図8(b)は、図7(e)と図7(f)の結果を示すグラフである。 図9は、4極3スロットの二重突極構造のモータで基本波回転磁界と同じ方向に同じ速度で回転させたときのトルク解析の結果を示す図であり、図9(a)は、駆動状態を示す図であり、図9(b)は、トルク解析の結果を示すグラフである。 図10は、本発明の一実施形態に係る回転電機のアウターロータをロックしたときのエネルギーの流れを示す軸方向の断面図である。 図11は、本発明の一実施形態に係る回転電機のアウターロータをフリーにしたときのエネルギーの流れを示す軸方向の断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る回転電機について詳細に説明する。
図1及び図2において、本発明の一実施形態に係る回転電機1は、概略円筒形状に形成されたステータ10と、ステータ10とエアギャップを介して径方向の外側に対向配置されるアウターロータ20と、ステータ10とエアギャップを介して径方向の内側に対向配置されるインナーロータ30と、を備えている。アウターロータ20は、アウター回転軸3と一体に回転する第1のロータであり、インナーロータ30は、インナー回転軸4と一体に回転する第2のロータである。また、アウター回転軸3とインナー回転軸4とは、同心に形成されている。
アウター回転軸3とインナー回転軸4は、それぞれ図示しない軸受を介してモータケース2に回転自在に支持されている。アウター回転軸3がエンジン5の出力軸に接続されており、インナー回転軸4が動力伝達系6の被駆動軸に接続されている。アウター回転軸3とインナー回転軸4の軸心は、一致しており、アウター回転軸3とインナー回転軸4の軸心を、以下、単に「軸心」という。
なお、「径方向」とは、軸心が延伸する方向に直交する方向であり、軸心を中心として放射方向に示される。「径方向の外側」とは、径方向において軸心から遠い側のことであり、「径方向の内側」とは、径方向において軸心に近い側のことである。
また、「周方向」とは、軸心を中心とする円周方向を示す。また、「軸方向」とは、軸心が延伸する方向を示す。
(ステータ)
ステータ10は、高透磁率の磁性部材から形成され、非磁性体からなる連結片2aを介してモータケース2に磁気的に遮断された状態で固定されている。これにより、例えば、漏れ磁束の発生等が抑制される。
ステータ10には、径方向の外側に突出した第1のステータティース11が周方向に所定の間隔で複数形成されている。ステータ10には、径方向の内側に突出した第2のステータティース12が周方向に所定の間隔で複数形成されている。
周方向に隣り合う第1のステータティース11の間には、溝状の空間であるスロット13が形成されている。スロット13には、三相交流のW相、V相、U相に対応する第1の電機子コイル14が納められている。第1の電機子コイル14は、集中巻きにより第1のステータティース11に巻き回されている。第1の電機子コイル14は、通電により磁束を発生させる。
周方向に隣り合う第2のステータティース12の間には、溝状の空間であるスロット15が形成されている。スロット15には、三相交流のW相、V相、U相に対応する第2の電機子コイル16が納められている。第2の電機子コイル16は、集中巻きにより第2のステータティース12に巻き回されている。第2の電機子コイル16は、通電により磁束を発生させる。
ステータ10は、第1の電機子コイル14及び第2の電機子コイル16に三相交流が供給されることで、周方向に回転する回転磁界を発生する。このステータ10は、発生した磁束をアウターロータ20やインナーロータ30に鎖交させることにより、これらアウターロータ20及びインナーロータ30をそれぞれ回転駆動させる。
(アウターロータ)
アウターロータ20は、高透磁率の磁性部材により形成され、径方向の内側に突出した第1のロータティース21が周方向に所定の間隔で複数形成されている。
周方向に隣り合う第1のロータティース21の間には、溝状の空間であるスロット22が形成されている。
アウターロータ20とステータ10は、アウターロータ20の極数とステータ10の径方向の外側のスロット数の比が4:3となるように構成されている。このため、アウターロータ20は、ステータ10で発生する第1次空間高調波(基本波同期回転座標における第2次時間高調波)と同期回転する。
アウターロータ20は、ステータ10の第1の電機子コイル14による第1次空間高調波(基本波同期回転座標における第2次時間高調波)に同期して回転するため、第1の電機子コイル14による回転磁界の回転速度をN、回転方向をCCW(Counter Clock Wise)とすると、回転速度がN/2、回転方向がCW(Clock Wise)で回転する。
(インナーロータ)
インナーロータ30は、高透磁率の磁性部材により形成され、径方向の外側に突出した第2のロータティース31が周方向に所定の間隔で複数形成されている。
周方向に隣り合う第2のロータティース31の間には、溝状の空間であるスロット32が形成されている。スロット32には、ステータ10側に誘導コイル33が配置されており、インナー回転軸4側に界磁コイル34が配置されている。誘導コイル33及び界磁コイル34は、集中巻により第2のロータティース31に巻き回されている。
誘導コイル33は、第2のロータティース31毎に集中巻に形成されている。この誘導コイル33は、インナーロータ30の径方向に同一の向きの周回巻線となるように形成されている。誘導コイル33は、磁束が鎖交することにより誘導電流を発生(誘起)する。
界磁コイル34は、第2のロータティース31毎に集中巻に形成されている。この界磁コイル34は、インナーロータ30の周方向における隣同士が逆向きの周回巻線となるように形成されている。界磁コイル34は、界磁電流を供給されることにより励磁されて電磁石として機能する。すなわち、界磁コイル34に界磁電流が供給されることにより、第2のロータティース31は、周方向における隣同士が異なる磁極の電磁石となる。
インナーロータ30とステータ10は、インナーロータ30の極数とステータ10の径方向の内側のスロット数の比が2:3となるように構成されている。このため、インナーロータ30は、ステータ10で発生する第2次空間高調波(基本波同期回転座標における第3次時間高調波)が誘導コイル33に鎖交し、誘導コイル33に交流の誘導電流を発生させることができる。
そして、その交流の誘導電流を、ダイオードなどによって構成される整流回路により整流し、直流の界磁電流として界磁コイル34に通電する。これにより、第2のロータティース31を電磁石として機能させて界磁磁束を発生させることができる。このようにして、インナーロータ30はトルクを発生することができる。
インナーロータ30は、ステータ10の第2の電機子コイル16による回転磁界に同期して回転するため、第2の電機子コイル16による回転磁界の回転速度をN、回転方向をCCWとすると、回転速度がN、回転方向がCCWで回転する。
(突極構造)
本実施形態の回転電機1のアウターロータ20のギャップ起磁力について4極3スロットの二重突極構造のインナーロータタイプのモータを使って説明する。
図3(a)に示すような3スロットのステータ突極によるパーミアンス分布は図3(b)に示すようにピークが3つの波形になる。図3(c)に示すような4極のロータ突極によるパーミアンス分布は図3(d)に示すようにピークが4つの波形になる。図3(e)に示すような二重突極構造の場合、図3(b)と図3(d)の2つのパーミアンス分布の積がキャップ中のパーミアンス分布となり、図3(f)に示すような波形となる。
図3の静止座標におけるパーミアンス分布は、ロータの回転とともに位相がシフトしていく。
次に、集中巻ステータにおける電機子起磁力を考える。集中巻ステータは、相順がUVWであるとすると、各相が重なりあわないため、各電機子電流のタイミングにおいて、図4(b)から図4(f)に示すような波形となる。これらの波形を級数展開すると、主に一次成分と二次成分の式に展開できる。
図4(a)は、U相、V相、W相の電機子電流変化を表している。図4(b)は、位相が-45degの場合の電機子起磁力を表している。図4(c)は、位相が0degの場合の電機子起磁力を表している。図4(d)は、位相が30degの場合の電機子起磁力を表している。図4(e)は、位相が60degの場合の電機子起磁力を表している。図4(f)は、位相が90degの場合の電機子起磁力を表している。
集中巻ステータの電機子に通電されているときは、図5に示すように、図3(f)のパーミアンス分布と図4(b)から図4(f)の電機子起磁力の積が集中巻二重突極構造のモータにおけるギャップ起磁力となる。
さらに、電機子起磁力は、時間とともに移動するので、電機子起磁力の位相によってギャップ起磁力が変化し、重畳する高調波も図6に示すように変化する。
ステータのパーミアンスの直流分をLs0、変動分の振幅をLsaとすると、角度θでのパーミアンスは、以下の式1のようになる。
s0+Lsacos3θ ...(式1)
ロータのパーミアンスの直流分をLr0、変動分の振幅をLraとすると、角度θでのパーミアンスは、以下の式2のようになる。
r0+Lracos4θ ...(式2)
ステータの基準角度をδ、起磁力の一次成分をΨa1、二次成分をΨa2とすると、角度ωtでの起磁力は、以下の式3のようになる。
Ψa1cos(ωt+δ)+Ψa2cos(2ωt−π+δ) ...(式3)
これら式1から式3の積がギャップ起磁力となるので、以下の数1のようになる。
Figure 2017169287
ここで、パーミアンスと起磁力を同期させるため、θ=ωt、δ=0とすると、以下の数2のようになる。
Figure 2017169287
数2のステータのパーミアンスの直流分Ls0、変動分の振幅Lsa、ロータのパーミアンスの直流分Lr0、変動分の振幅Lra、ステータの起磁力の一次成分Ψa1、二次成分Ψa2を表1のように設定して計算した結果を表2に「4:3系列」として示す。参考に2極3スロットの結果を「2:3系列」として示す。
Figure 2017169287
Figure 2017169287
表2に示すように、第2次時間高調波は、基本波回転磁界に対して逆相回転していることが確認できる。
図7に示す各駆動状態におけるトルクを解析した結果を図8に示す。なお、参考に2極3スロットの場合も示している。
図7(a)は、ステータの1000r/minの回転磁界に対してロータを逆方向の1000r/minで回転させた2極3スロットの場合である(図8(a)の「2P3S(Fs Hz,-45deg)」)。図7(b)は、ステータの1000r/minの回転磁界に対してロータを逆方向の500r/minで回転させた2極3スロットの場合である(図8(a)の「2P3S(Fs/2 Hz,-45deg)」)。図7(c)は、ステータの1000r/minの回転磁界に対してロータを逆方向の500r/minで回転させた4極3スロットの場合である(図8(a)の「4P3S(Fs Hz,-45deg)」)。図7(d)は、ステータの1000r/minの回転磁界に対してロータを逆方向の250r/minで回転させた4極3スロットの場合である(図8(a)の「4P3S(Fs/2 Hz,-45deg)」)。図7(e)は、ステータの1000r/minの回転磁界に対してロータを同方向の1500r/minで回転させた4極3スロットの場合である(図8(b)の「4P3S(1500r/min,-45deg)」)。図7(f)は、ステータの1000r/minの回転磁界に対してロータを同方向の3000r/minで回転させた2極3スロットの場合である(図8(b)の「2P3S(3000r/min,-45deg)」)。
図7のFsは、電気的な周波数である。Fs[Hz]は、以下の式4で求める。なお、Ppは極対数であり、2極では1、4極では2となる。
Fs[Hz]=N[rpm]×Pp/60 ...(式4)
図7の各図の下に記載した周波数(Fs)は、ステータに対するロータの相対的な周波数である。すなわち、ロータがステータの回転と逆回転の場合は、ステータの周波数とロータの周波数の和となる。ロータがステータの回転と同回転の場合は、ロータの周波数とステータの周波数の差となる。
図7(a)、(e)、(f)は、ロータの相対的な周波数が2Fsとなっており、CCW方向の基本波回転磁界に対して逆方向に回転する第2次時間高調波回転磁界と同期する条件だが、基本波回転磁界とも同期してしまうため、磁気干渉してトルクが出ない。
図7(c)の場合、同様に第2次時間高調波回転磁界と同期する条件であり、基本波回転磁界と同期しないため、第2次時間高調波回転磁界とのみ高調波同期してトルクが出る。なお、この時のトルクは、CCW方向の基本波回転磁界に対して逆方向に回転するトルクとなる。
図9(a)は、4極3スロットの二重突極構造のモータで基本波回転磁界と同じ方向に同じ速度で回転させたときの駆動状態を示している。図9(b)は、そのときのトルク波形である。なお、参考に2極3スロットの場合のトルク波形も示している。
図9(b)に示すように、4極3スロットの場合、直流成分がほぼゼロとなっており、基本波回転磁界とは同期できておらず、基本波同期リラクタンストルクを活用できないことが分かる。すなわち、図8で示した第2次時間高調波と同期する高調波同期リラクタンストルクのみ活用できる。
また、図9(b)に示すように、2極3スロットの場合、直流成分がプラスとなっており、基本波回転磁界と同期しており、基本波同期リラクタンストルクを活用できる。
これらのことから、本実施形態においては、アウターロータ20側は、4極3スロットの二重突極構造として、ステータ10の回転磁界とは逆回転して回生駆動とし、インナーロータ30側は、2極3スロットの二重突極構造として、ステータ10の回転磁界と同方向に回転して力行駆動としている。
(回転電機の作用)
次に、図10及び図11を参照して、本実施形態に係る回転電機1の作用について説明する。
図10及び図11に示すように、アウター回転軸3にはエンジン5の出力軸が接続されている。インナー回転軸には動力伝達系6の被駆動軸が接続されている。
インバータ7は、バッテリ8の直流電力を三相交流電力に変換して第1の電機子コイル14及び第2の電機子コイル16に供給する。また、インバータ7は、第1の電機子コイル14または第2の電機子コイル16で発生した三相交流電力を直流電力に変換してバッテリ8に充電する。
図10に示すように、アウターロータ20をロックさせた場合、インバータ7から第2の電機子コイル16に供給される三相交流電流によりインナーロータ30のみ力行駆動する。このとき、インナーロータ30は、三相交流電流によって発生する回転磁界の基本波回転磁界に同期して回転する。
図11に示すように、アウターロータ20のロックを解除させた場合、インナーロータ30は、インバータ7から第2の電機子コイル16に供給される三相交流電流により力行駆動する。このとき、インナーロータ30は、三相交流電流によって発生する回転磁界の基本波回転磁界に同期して回転する。
アウターロータ20は、インバータ7から第1の電機子コイル14に供給される三相交流電流により回転する。このとき、アウターロータ20は、三相交流電流によって発生する回転磁界の基本波回転磁界の2倍の周波数(集中巻ステータ構造で不可避に発生する非同期回転磁界)と同期して回転する。
また、アウターロータ20は、ステータ10の回転磁界とは逆方向で回転し、ステータ10の回転磁界に対して1/2倍の回転速度で回転する。この場合、アウターロータ20は、エンジン5によりステータ10の回転磁界に対して逆方向に回転させられ、回生駆動となる。回生駆動により発生した電力は、インバータ7によりバッテリ8に充電される。
すなわち、回転電機1は、インナーロータ30が力行駆動しながら、アウターロータ20は回生駆動で発電可能となる。
このように、本実施形態の回転電機1は、1つのコンポーネントと1つのインバータでレンジエクステンダーとして機能させることができるため、コンポーネント数を削減させることが可能となる。これにより、システムを小型軽量化し、エネルギー効率の改善を図ることができる。
また、アウターロータ20とインナーロータ30でステータ10を挟んだため、ステータ10は、バックヨークを不要にでき、小型化が可能となる。このようにして、本実施形態の回転電機1は、低コストに構成を実現可能となる。
なお、本実施形態においては、インナーロータ30を誘導コイル33で発生させた誘導電流を整流回路で整流して界磁コイル34に通電することにより第2のロータティース31を電磁石とする自励式巻線界磁形としたが、永久磁石を用いた磁石ロータとしてもよい。
また、本実施形態においては、ステータ10とアウターロータ20及びインナーロータ30とを径方向にギャップを介して対向させるラジアルギャップ構造としたが、軸方向にギャップを介して対向させるアキシャルギャップ構造としてもよい。
また、本実施形態においては、アウターロータ20を突極構造の高調波同期リラクタンスロータとし、インナーロータ30を空間高調波で自己励磁する自励式巻線界磁ロータとしたが、アウターロータ20を空間高調波で自己励磁する自励式巻線界磁ロータとし、インナーロータ30を突極構造の高調波同期リラクタンスロータとしてもよい。
本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
1 回転電機
10 ステータ
11 第1のステータティース
12 第2のステータティース
13 スロット
14 第1の電機子コイル
15 スロット
16 第2の電機子コイル
20 アウターロータ
21 第1のロータティース
22 スロット
30 インナーロータ
31 第2のロータティース
32 スロット
33 誘導コイル
34 界磁コイル

Claims (4)

  1. 1つのステータと2つのロータを有する回転電機であって、
    通電により磁束を発生させる集中巻の電機子コイルを有するステータと、
    前記ステータよりも径方向の外側に配置され前記磁束の通過により回転する第1のロータと、
    前記ステータよりも径方向の内側に配置され前記磁束の通過により回転する第2のロータと、を備え、
    前記ステータは、前記電機子コイルが巻かれている複数のステータティースを有し、
    前記第1のロータは、前記電機子コイルで発生した磁束が鎖交する複数の第1のロータティースを有し、
    前記第2のロータは、前記電機子コイルで発生した磁束の高調波成分に基づいて誘導電流を誘起させる誘導コイルと前記誘導電流の通電によって磁界を発生させる界磁コイルとが巻かれている複数の第2のロータティースを有する回転電機。
  2. 前記第1のロータの極数と前記ステータのスロット数の比は4対3であり、前記第2のロータの極数と前記ステータのスロット数の比は2対3である請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記ステータティースは、前記第1のロータに対面する側の前記電機子コイルと前記第2のロータに対面する側の前記電機子コイルとが分離して設けられている請求項1または2に記載の回転電機。
  4. 前記第2のロータは、前記誘導コイルを前記ステータ側に有し、前記界磁コイルを回転軸側に有する請求項1から3のいずれか1項に記載の回転電機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11387724B2 (en) * 2019-01-14 2022-07-12 Rolls-Royce Plc Dual-rotor electric machine

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