JP2017168640A - 紫外線発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】n型窒化物半導体層内で電流を拡散させ、紫外線発光素子の、発光効率の向上及び長寿命化を図る。
【解決手段】紫外線発光素子100は、n型窒化物半導体層20と、発光層30と、p型窒化物半導体層40と、がこの順に積層された積層体50を備え、n型窒化物半導体層20は、n型ドーパントのドーピング濃度が1×1019cm−3以上である第1の領域21と、n型ドーパントのドーピング濃度が1×1019cm−3より小さく、第1の領域21よりも発光層30側に位置する第2の領域22と、n型ドーパントのドーピング濃度が1×1019cm−3以上であり、第2の領域22よりも発光層30側に位置する第3の領域23と、を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は紫外線発光素子に関する。
従来、紫外線発光素子は、小型及び低消費電力といった特徴を生かして様々な分野で応用されている。
一般に紫外線発光素子は、n型窒化物半導体層と、発光層と、p型窒化物半導体層とを有する積層部、を備える(例えば、特許文献1参照)。そして、n型窒化物半導体層上に設けられた一方の電極部と、p型窒化物半導体層上に設けられた他方の電極部とを介して供給された電力によって発光層から紫外線が発光されるようになっている。
特開2000−332292号公報
ところで、紫外線発光素子の発光効率向上及び長寿命化には、紫外線発光素子内での電流集中を防ぎ、印加電流を拡散させることが重要である。例えば特許文献1にはn型層を第1のn型層と第2のn型層との2層構造とし、第2のn型層の不純物濃度を高くし、n型のコンタクト層とすることで接触抵抗の低減及び電流の拡散を促進している。
しかしながら、n型層がn型AlGaNからなる場合、このn型層を低抵抗化し、電流を拡散させることは技術的に非常に難しい。
そこで本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、n型窒化物半導体層内で電流を拡散させることで、発光効率に優れ、且つ、長寿命な紫外線発光素子を提供することを目的としている。
本発明の一態様に係る紫外線発光素子は、n型窒化物半導体層と、発光層と、p型窒化物半導体層と、がこの順に積層された積層体を備え、前記n型窒化物半導体層は、n型ドーパントのドーピング濃度が1×1019cm−3以上である第1の領域と、n型ドーパントのドーピング濃度が1×1019cm−3より小さく、前記第1の領域よりも前記発光層側に位置する第2の領域と、n型ドーパントのドーピング濃度が1×1019cm−3以上であり、前記第2の領域よりも前記発光層側に位置する第3の領域と、を有することを特徴としている。
本発明の一態様によれば、n型窒化物半導体層内で電流を横方向に拡散させることができる。そのため、発光効率に優れ、且つ、長寿命な紫外線発光素子を実現することができる。
本発明の一実施形態における紫外線発光素子の一例を示す断面図である。
以下の詳細な説明では、本発明の実施形態の完全な理解を提供するように多くの特定の具体的な構成について記載されている。しかしながら、このような特定の具体的な構成に限定されることなく他の実施態様が実施できることは明らかであろう。また、以下の実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、実施形態で説明されている特徴的な構成の組み合わせの全てを含むものである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
<紫外線発光素子>
図1は、本発明の一実施形態に係る紫外線発光素子100の構成例を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、紫外線発光素子100は、メサ構造の横型の紫外線発光素子であって、基板10と、n型窒化物半導体層20と、発光層30と、p型窒化物半導体層40と、を備え、n型窒化物半導体層20と、発光層30と、p型窒化物半導体層40と、がこの順に積層された積層体50が基板10上に設けられている。n型窒化物半導体層20は、基板10に近い側から、第1の領域21と、第2の領域22と、第3の領域23とが順に積層されてなる。そして、p型窒化物半導体層40及び発光層30の一部が除去されてn型窒化物半導体層20の第3の領域23の一部が露出したメサ構造を有している。
なお、図1に示す実施形態では、基板10側から、n型窒化物半導体層20、発光層30及びp型窒化物半導体層40の順で積層されているが、これに限るものではない。例えば基板10側からp型窒化物半導体層40、発光層30及びn型窒化物半導体層20がこの順に積層されていてもよい。また、図1に示す実施形態は、メサ構造の横型の紫外光発光素子であるが、本発明はこれに限るものではなく、例えば縦型の紫外線発光素子であってもよい。縦型の紫外線発光素子とする場合は、基板を剥離した構造とすることが発光効率向上の観点から好ましい。また、n型窒化物半導体層20上にn型電極をさらに備えてもよく、またp型窒化物半導体層40上にp型電極をさらに備えてもよい。
本発明の一実施形態に係る紫外線発光素子の各層の成長法としては、例えばMOVPE法のようなエピタキシャル成長技術を利用して成膜することができるが、これに限定されるものではない。例えば、ハイドライド気相成長法(HVPE法)や、分子線エピタキシー法(MBE法)等を用いて成膜してもよい。
以下、紫外線発光素子100を構成する各構成部について、具体例を挙げて説明する。
<基板>
基板10の材料は、特に制限されないが、具体的にはサファイア、シリコンSi、SiC、MgO、Ga、ZnO、GaN、InN、及びAlN、また、これらの混晶基板等が一例として挙げられる。基板10上にn型窒化物半導体層20を形成する場合には、n型窒化物半導体層20との格子定数差が小さく、格子整合系で成長させることで貫通転位を少なくできるという観点から、GaN、AlN、AlGaN等の窒化物半導体をバルクとする単結晶基板や、ある材料上に成長されたGaN、AlN、AlGaN等の窒化物半導体層(テンプレートとも称される)を基板10として用いることが好ましい。また、基板10には不純物が混入していてもよい。
基板10の作製方法としては、昇華法やHVPE法等の気層成長法や液相成長法等の一般的な基板成長法を適用することができる。
<n型窒化物半導体層>
n型窒化物半導体層20は、n型ドーパントのドーピング濃度が1×1019cm−3以上である第1の領域21と、n型ドーパントのドーピング濃度が1×1019cm−3より小さく、第1の領域21よりも発光層30側に位置する第2の領域22と、n型ドーパントのドーピング濃度が1×1019cm−3以上であり、第2の領域22よりも発光層30側に位置する第3の領域23と、を有する。n型ドーパントのドーピング濃度の測定方法としては、二次イオン質量測定(SIMS)を用いた不純物元素量の測定を用いることができる。
n型窒化物半導体層20の材料としてはGaN、AlN及びInNやこれらの混晶等が一例として挙げられるが特にこれらには限定されない。n型窒化物半導体層20は、図1に示すように基板10上に直接形成されていてもよい。又は、基板10上にn型窒化物半導体層20以外の層が形成され、その上にn型窒化物半導体層20が形成されていてもよい。例えば、基板10上にバッファ層が形成され、このバッファ層の上にn型窒化物半導体層20が形成されていてもよい。
また、紫外線発光素子100が、基板10上に、p型窒化物半導体層40、発光層30及びn型窒化物半導体層20がこの順に積層されてなる場合には、発光層30上に、間接的にn型窒化物半導体層20が形成されていてもよい。
n型窒化物半導体層20にドーピングするn型ドーパントとしては、シリコンSi、テルルTe、スズSn等が挙げられるが特にこれらに限定されない。n型ドーパントの他の例としては、リンP、ヒ素As、アンチモンSbといった他のV族元素や、炭素C、水素H、フッ素F、酸素O、マグネシウムMgといった元素が挙げられる。
n型窒化物半導体層20の第1の領域21は高い導電性を持つことが好ましく、n型ドーパントのドーピング濃度が1×1019cm−3以上であることが好ましい。またより好ましくは、n型ドーパントのドーピング濃度は2×1019cm−3以上である。第1の領域21の膜厚は特に限定されないが、紫外線発光素子100の駆動電圧低減の観点からは500nm以上であることが好ましい。また生産性の観点からは3000nm以下であることが好ましい。
一方、第2の領域22は導電性が低い方が好ましいことから、n型ドーパントのドーピング濃度は1×1019cm−3より小さいことが好ましい。またより好ましくは、n型ドーパントのドーピング濃度は5×1018cm−3以下であり、さらに好ましくは、1×1018cm−3以下である。第2の領域22の膜厚は薄すぎると電流拡散の効果が小さくなってしまい、また、厚すぎると紫外線発光素子100の抵抗が大きくなり効率が低下してしまうという観点から、1nm以上100nm以下であることが好ましい。
また第3の領域23は高い導電性を持つことが好ましく、n型ドーパントのドーピング濃度が1×1019cm−3以上であることが好ましい。またより好ましくは、n型ドーパントのドーピング濃度は2×1019cm−3以上である。第3の領域23の膜厚は特に限定されないが、薄膜成長制御性の観点からは20nm以上であることが好ましい。また電流拡散の観点からは第3の領域23は発光層30に近い位置に配置されている方が良く、第3の領域23の膜厚は100nm以下であることが好ましい。
n型窒化物半導体層20として、これら3つの領域21〜23が存在することにより、例えば露出した第3の領域23上に形成されたn型電極から注入された電流が第2の領域22が高抵抗であるために横方向に拡散され、発光効率を向上させることが可能となる。また電流の拡散により、紫外線発光素子100内の一部に電流が集中することを防ぎ、紫外線発光素子100の長寿命化を図ることができる。
またn型窒化物半導体層20内での電流拡散の観点から、第2の領域22は発光層30に近い位置に配置されている方が好ましい。そのためn型窒化物半導体層20の膜厚をD1としたとき、第2の領域22はn型窒化物半導体層20と発光層30との界面から0.2×D1の距離内に位置することが好ましい。また0.1×D1の距離内にあることがより好ましい。つまり、n型窒化物半導体層20と発光層30との界面と、この界面から0.2×D1だけ離れた位置との間に、第2の領域22と第3の領域23との界面が位置することが好ましい。
また、紫外線発光素子100が、n型電極を備えている場合には、n型電極と第3の領域23とが接触する形が好ましい。これにより、n型電極と第3の領域23との間のコンタクト抵抗を低減することが可能となる。
<発光層>
発光層30は、図1に示すようにn型窒化物半導体層20上に直接形成されていてもよいし、n型窒化物半導体層20上に発光層30以外の層が形成され、その上に発光層30が形成されていても良く、特に限定はされない。具体的には、n型窒化物半導体層20上にアンドープAlGaN層が形成された上に発光層30が形成されていても良い。また、図1の積層順とは異なり、発光層30がp型窒化物半導体層40の上に形成され、発光層30の上にn型窒化物半導体層20が形成されてもよい。
発光層30は窒化物半導体であれば特に制限はされないが、高い発光効率を実現する観点からAlNとGaNとInNとの混晶であることが望ましい。発光層30は、窒素Nの他にリンP、ヒ素As、アンチモンSbといった他のV族元素や、炭素C、水素H、フッ素F、酸素O、マグネシウムMg、シリコンSiといった不純物が混入していても良い。また、発光層30は、量子井戸構造でも単層構造でも良いが、高い発光効率を実現する観点から少なくとも1つの井戸構造を有していることが望ましい。
<p型窒化物半導体層>
p型窒化物半導体層40は、図1に示すように発光層30上に直接形成されていてもよく、また、発光層30上にp型窒化物半導体層40以外の層が形成され、その上にp型窒化物半導体層40が形成されていてもよい。例えば、発光層30上に構成元素の比率が連続的又は離散的に変化する傾斜組成層が形成され、その上にp型窒化物半導体層40が形成されていてもよい。p型窒化物半導体層40の形成位置は特に限定はされない。また基板10上にp型窒化物半導体層40が形成され、その上に発光層30が形成されてもよい。さらに、発光層30とp型窒化物半導体層40との間に傾斜組成層を設ける場合、発光層30と傾斜組成層との間に相対的にバンドギャップの大きいバリア層を有していてもよい。
p型窒化物半導体層40にp型ドーピングをする場合のp型ドーパントとしては、マグネシウムMg、亜鉛Zn、炭素C等が挙げられるがこれらに限られるものではない。さらにp型ドーパントの他にリンP、ヒ素As及びアンチモンSbといった他のV族元素や、炭素C、水素H、フッ素F、酸素O及びシリコンSiといった不純物が混入していてもよい。
<n型電極>
本発明の一実施形態に係る紫外線発光素子100は、n型電極をさらに備えてもよい。n型電極は、n型窒化物半導体層20の少なくとも一部と接するものである。n型電極を構成する元素としては、一般によく知られたチタンTi、アルミニウムAl、ニッケルNi、金Au、バナジウムV等を構成元素として含んだ形態が一例として挙げられるが、これらに限られるものではない。またこれらからなるn型電極は高温で熱処理されても構わない。さらに、n型電極の上部に針あて用のパッド電極等を備えていても構わない。
<p型電極>
本発明の一実施形態に係る紫外線発光素子100は、p型窒化物半導体層40上の少なくとも一部と接するp型電極を備えてもよい。p型窒化物半導体層40に効率的にホールを注入する観点からニッケルNi、金Au、白金Pt、銀Ag、ロジウムRh、パラジウムPd等の仕事関数の大きな金属、或いはこれらの合金や、ITO等の酸化物電極等が望ましいがこの限りではない。
p型電極が、部分的にp型窒化物半導体層40上に配置されるコンタクト電極と、平面視したときに、コンタクト電極が接していないp型窒化物半導体層40上の領域と重複するように配置され、且つ、発光層30からの光に対する反射率がコンタクト電極よりも高い反射層と、で構成されている形態も好ましい。反射層としては発光を反射する観点から、特定の波長に高い反射率を有する銀Ag、ロジウムRh、アルミニウムAl等の金属や、誘電体多層膜を用いた反射膜、フッ素樹脂等が望ましいがこの限りではない。また、反射層はp型窒化物半導体層40と直接接していても、p型窒化物半導体層40と反射層との間に発光波長に対して透明や半透明な層を挟んだ積層構造であっても良い。例えば、波長400nmの発光波長に対して、p型窒化物半導体層40に透明なITO(Indium Tin Oxide 酸化インジウムスズ)が接しており、ITO上に反射率の高い銀Agが接していても良い。
<装置>
本発明の一実施形態に係る紫外線発光素子100は、各種の装置に適用することができる。
本発明の一実施形態に係る紫外線発光素子100は、紫外線ランプが用いられている既存の全ての装置に適用することができ、また置換することができる。特に、波長280nm以下の深紫外線を用いている装置に適用可能である。
本発明の一実施形態に係る紫外線発光素子100は、例えば、医療・ライフサイエンス分野、環境分野、産業・工業分野、生活・家電分野、農業分野、その他分野の装置に適用することができる。
また、本発明の一実施形態に係る紫外線発光素子100は、薬品や化学物質の合成・分解装置、液体・気体・固体(容器、食品、医療機器等)殺菌装置、半導体等の洗浄装置、フィルム・ガラス・金属等の表面改質装置、半導体・フィラットパネルディスプレイ(FPD)・プリント基板(PCB)・その他電子品製造用の露光装置、印刷・コーティング装置、接着・シール装置、フィルム・パターン・モックアップ等の転写・成形装置、紙幣・傷・血液・化学物質等の測定・検査装置に適用することができる。
液体殺菌装置の例としては、冷蔵庫内の自動製氷装置・製氷皿及び貯氷容器・製氷機用の給水タンク、冷凍庫、製氷機、加湿器、除湿器、ウォーターサーバの冷水タンク・温水タンク・流路配管、据置型浄水器、携帯型浄水器、給水器、給湯器、排水処理装置、ディスポーザ、便器の排水トラップ、洗濯機、透析用水殺菌モジュール、腹膜透析のコネクタ殺菌器、災害用貯水システム等が挙げられるがこの限りではない。
気体殺菌装置の例としては、空気清浄器、エアコン、天井扇、床面用や寝具用の掃除機、布団乾燥機、靴乾燥機、洗濯機、衣類乾燥機、室内殺菌灯、保管庫の換気システム、靴箱、タンス等が挙げられるがこの限りではない。
固体殺菌装置(表面殺菌装置を含む)の例としては、真空パック器、ベルトコンベヤ、医科用・歯科用・床屋用・美容院用のハンドツール殺菌装置、歯ブラシ、歯ブラシ入れ、箸箱、化粧ポーチ、排水溝のふた、便器の局部洗浄器、便器フタ等が挙げられるがこの限りではない。
以下、本発明の一実施形態に係る紫外線発光素子100の実施例及び比較例を説明する。
<実施例>
AlN単結晶から得られたAlN基板(基板10)上に、AlNバッファ層と、n型窒化物半導体層20としてのn型AlGa1−XN(X=0.7)と、発光層30としてのAlGaNの多重量子井戸構造と、AlGaNからなる電子ブロック層と、p型窒化物半導体層40としてのp型GaN層とを、有機金属気相成長法(MOCVD法)により、この順に成膜した。n型窒化物半導体層20を成膜する際には、供給するn型ドーパントの量を、成膜の途中で一度減少させた。
n型窒化物半導体層20のAl組成はX線回折法により(0002)面の測定から算出した。
n型窒化物半導体層20のドーパントとしてはシリコンSiを使用した。SIMS測定の結果からn型窒化物半導体層20の第1の領域21のSi濃度は2×1019cm−3であった。またn型窒化物半導体層20の第2の領域22のSi濃度は5×1017cm−3であった。またn型窒化物半導体層20の第3の領域23のSi濃度は2×1019cm−3であった。
n型窒化物半導体層20の厚みは断面SEM像より約560nmであることが確認された。一方、n型窒化物半導体層20と発光層30との界面からn型窒化物半導体層20の第2の領域22と第3の領域23との界面までの距離はSIMS測定の結果から約80nmであった。
次いで、フォトリソグラフィー法で形成したレジストパターンを用いて、塩素系ガスでp型GaN層、電子ブロック層、発光層30及びn型窒化物半導体層20の一部のドライエッチングを行い、n型窒化物半導体層20の一部を露出させた。
次いでn型窒化物半導体層20の露出させた領域の一部上に、リソグラフィーで電極形状を作製した後、チタンTiを20nm、アルミニウムAlを200nm、ニッケルNiを30nm、及び金Auを60nm、をこの順に堆積した。レジストリフトオフを行った後、窒素雰囲気下で880℃120秒の熱処理をしてn型電極を形成した。
次いでp型GaN層上にリソグラフィーで電極形状を作製した後、ニッケルNiを20nm、金Auを35nm、をこの順に堆積した。レジストリフトオフを行った後、酸素雰囲気下で600℃180秒の熱処理をしてp型電極を形成した。
その後n型電極及びp型電極上にチタンTiを20nm、金Auを1000nm、をこの順で堆積し、パッド電極を形成した。
<比較例1>
AlN単結晶から得られたAlN基板(基板10)上に、AlNバッファ層、n型窒化物半導体層としてn型AlGa1−XN(X=0.69)、発光層としてAlGaNの多重量子井戸構造、AlGaNからなる電子ブロック層、p型GaN層を、有機金属気相成長法(MOCVD法)により、この順で製膜した。
n型窒化物半導体層のAl組成はX線回折法により(0002)面の測定から算出した。
n型窒化物半導体層の厚みは断面SEM像より約550nmであった。またドーパントとしてはシリコンSiを用い、SIMS測定の結果からn型半導体層のSi量は2×1019cm−3であった。
その後実施例と同様の方法及び条件でn型電極、p型電極、パッド電極を形成した。
<比較例2>
AlN単結晶から得られたAlN基板(基板10)上に、AlNバッファ層と、n型窒化物半導体層20としてのn型AlGa1−XN(X=0.69)と、発光層30としてのAlGaNの多重量子井戸構造と、AlGaNからなる電子ブロック層と、p型窒化物半導体層40としてのp型GaN層とを、有機金属気相成長法(MOCVD法)により、この順に成膜した。n型窒化物半導体層20を成膜する際には、供給するn型ドーパントの量を、成膜の途中で一度減少させた。
n型窒化物半導体層20のAl組成はX線回折法により(0002)面の測定から算出した。
n型窒化物半導体層20のドーパントとしてはシリコンSiを使用した。SIMS測定の結果からn型窒化物半導体層20の第1の領域21のSi濃度は5×1018cm−3であった。またn型窒化物半導体層20の第2の領域22のSi濃度は7×1017cm−3であった。またn型窒化物半導体層20の第3の領域23のSi濃度は1.5×1019cm−3であった。
n型窒化物半導体層20の厚みは断面SEM像より約530nmであることが確認された。一方、n型窒化物半導体層20と発光層30との界面からn型窒化物半導体層20の第2の領域22と第3の領域23との界面までの距離はSIMS測定の結果から約90nmであった。
その後実施例と同様の方法及び条件でn型電極、p型電極及びパッド電極を形成した。
<比較例3>
AlN単結晶から得られたAlN基板(基板10)上に、AlNバッファ層と、n型窒化物半導体層20としてのn型AlGa1−XN(X=0.69)と、発光層30としてのAlGaNの多重量子井戸構造と、AlGaNからなる電子ブロック層と、p型窒化物半導体層40としてのp型GaN層とを、有機金属気相成長法(MOCVD法)により、この順に成膜した。n型窒化物半導体層20を成膜する際には、供給するn型ドーパントの量を、成膜の途中で一度減少させた。
n型窒化物半導体層20のAl組成はX線回折法により(0002)面の測定から算出した。
n型窒化物半導体層20のドーパントとしてはシリコンSiを使用した。SIMS測定の結果からn型窒化物半導体層20の第1の領域21のSi濃度は2×1019cm−3であった。またn型窒化物半導体層20の第2の領域22のSi濃度は6×1017cm−3であった。またn型窒化物半導体層20の第3の領域23のSi濃度は4×1018cm−3であった。
n型窒化物半導体層20の厚みは断面SEM像より約530nmであることが確認された。一方、n型窒化物半導体層20と発光層30との界面からn型窒化物半導体層20の第2の領域22と第3の領域23との界面までの距離はSIMS測定の結果から約90nmであった。
その後実施例と同様の方法及び条件でn型電極、p型電極及びパッド電極を形成した。
実施例及び比較例に示す方法及び条件で作製した紫外線発光素子について100mAの定電流で発光出力及び駆動電圧を測定した結果、及び室温で1000時間、連続通電した際の出力低下率を表1に示す。
Figure 2017168640
表1に示すようにn型窒化物半導体層内にn型ドーパントの濃度が1×1019cm−3以上の第1の領域、n型ドーパントの濃度が1×1019cm−3以下の第2の領域及びn型ドーパントの濃度が1×1019cm−3以上の第3の領域が存在することで、発光効率に優れ、且つ、長寿命な紫外線発光素子を得ることが可能となることが理解される。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
10 基板
20 n型窒化物半導体層
21 第1の領域
22 第2の領域
23 第3の領域
30 発光層
40 p型窒化物半導体層
50 積層体
100 紫外線発光素子

Claims (4)

  1. n型窒化物半導体層と、発光層と、p型窒化物半導体層と、がこの順に積層された積層体を備え、
    前記n型窒化物半導体層は、
    n型ドーパントのドーピング濃度が1×1019cm−3以上である第1の領域と、
    n型ドーパントのドーピング濃度が1×1019cm−3より小さく、前記第1の領域よりも前記発光層側に位置する第2の領域と、
    n型ドーパントのドーピング濃度が1×1019cm−3以上であり、前記第2の領域よりも前記発光層側に位置する第3の領域と、を有する紫外線発光素子。
  2. 前記n型窒化物半導体層の膜厚をD1とすると、
    前記第2の領域は、前記n型窒化物半導体層と前記発光層との界面から0.2×D1の距離内に位置する請求項1に記載の紫外線発光素子。
  3. 前記第2の領域の膜厚は、1nm以上100nm以下である請求項1又は請求項2に記載の紫外線発光素子。
  4. n型電極をさらに備え、
    前記n型電極は前記第3の領域と接して配置される請求項1から請求項3の何れか一項に記載の紫外線発光素子。
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