JP2017168382A - アース電線固定部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】接地側部材に余分な貫通孔を設けることなくアース電線の回り止めを阻止することができ、作業性よくアース電線を接地側部材に固定することができる、新規な構造のアース電線固定部品を提供すること。【解決手段】接地側部材58にボルト固定により接地接続されるアース端子56を電線端末に備えたアース電線54を、接地側部材58に固定するアース電線固定部品10であって、アース端子56に装着されて接地側部材58に固定されるアース端子ホルダ12と、アース電線54の電線60に装着されて接地側部材58に固定される電線固定具14と、アース端子ホルダ12と電線固定具14を一体的に連結する連結部16とを備えているようにした。【選択図】図3
Description
本発明は、車両ボデー等の接地側部材に接地接続されるアース端子を電線端末に備えたアース電線を、接地側部材に回転不能に固定する、アース電線固定部品に関するものである。
従来から、自動車等の車両に搭載された電子/電気機器は、各機器から延出するアース電線の電線端末に設けられたアース端子を、金属製の車両ボデー等の接地側部材に固定することで、バッテリのマイナス端子に接地接続すること(ボデーアース)が行われている。
ところで、アース端子は一般に、接地側部材に対してボルト固定されるようになっていることから、アース電線が予期せぬ方向に引っ張られた場合等にボルト周りで回転しアース電線が正規の配設位置からずれてしまうおそれがあった。そこで、特開2010−212137号公報(特許文献1)等には、アース端子に装着された樹脂部材に回り止め突起を突設する一方、接地側部材に貫通孔を設け、回り止め突起を貫通孔に係合させることにより、アース電線のボルト周りでの回転を阻止する構造が提案されている。
ところが、このような従来構造では、接地側部材である車両ボデー等に貫通穴を設ける必要があり、車室内でボデーアースする場合には、かかる貫通穴から外部の騒音が車室内に入り易くなるという問題を内在していた。さらに、樹脂部材に回り止め突起を設ける必要があると共に、回り止め突起を貫通穴に係合させる作業も必要となり、配設工程が煩雑になるという問題も内在していた。
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、接地側部材に余分な貫通孔を設けることなくアース電線の回転を阻止することができ、作業性よくアース電線を接地側部材に固定することができる、新規な構造のアース電線固定部品を提供することにある。
本発明の第一の態様は、接地側部材にボルト固定により接地接続されるアース端子を電線端末に備えたアース電線を、前記接地側部材に固定するアース電線固定部品であって、前記アース端子に装着されて前記接地側部材に固定されるアース端子ホルダと、前記アース電線の前記電線に装着されて前記接地側部材に固定される電線固定具と、前記アース端子ホルダと前記電線固定具を一体的に連結する連結部とを備えていることを特徴とする。
本態様に従う構造とされたアース電線固定部品によれば、接地側部材にボルト固定されるアース端子に装着されて接地側部材に固定されるアース端子ホルダが、アース電線の電線に装着されて接地側部材に固定される電線固定具に対して、連結部を介して一体的に連結されている。このようなアース電線固定部品を用いることにより、アース電線のアース端子とアース端子から延出する電線が、相互に離隔した2点において接地側部材に固定されることとなり、アース電線のボルト周りでの回転が完全に阻止される。その結果、接地側部材に余分な貫通孔を設ける必要がなくなり、貫通孔からの音漏れの問題も解消することができる。
さらに、従来構造の如きアース端子ホルダに別途設けた回り止め突起を貫通孔に係合させる作業も不要となり、単にアース端子ホルダを接地側部材にボルト締結したアース端子に装着し、従来から必要であったアース電線の電線を接地側部材に固定する固定作業を行うのみでよいことから、作業性よくアース電線を接地側部材に固定することができる。
なお、アース端子ホルダは、アース端子と共に接地側部材にボルト固定されてもよいし、接地側部材にボルト固定されたアース端子に係合状態に装着されることで、接地側部材に固定されてもよい。
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に記載のものにおいて、前記アース端子ホルダが、前記アース端子と共に前記接地側部材にボルト締結されることなく、前記アース端子に係合状態に装着されることで、前記接地側部材に固定されているものである。
本態様によれば、アース端子ホルダが、接地側部材にボルト締結されたアース端子に係合状態に装着されることで、接地側部材に固定されていることから、アース端子の接地側部材に対する接続状態に影響を与えることなく、アース端子ホルダを接地側部材に固定することができる。それゆえ、アース端子と共に接地側部材へボルト締結される場合に比して、アース端子の接地側部材に対する接続性を有利に確保することができる。
本発明の第三の態様は、前記第二の態様に記載のものにおいて、前記アース端子ホルダが、前記アース端子のボルト固定部の周囲に離隔して配設される環状の台座部と、該台座部から周方向で相互に離隔して突出する複数の係合突起と、前記複数の係合突起の突出先端側から抜け出し不能に組み付けられる環状の保持部を備えており、隣接配置された前記係合突起間と前記台座部と前記保持部との間によって電線挿通部を画成する一方、前記連結部の一端部が、前記台座部における前記電線挿通部の形成部位に対して連結されている一方、前記連結部の他端部が前記電線固定具に連結されているものである。
本態様によれば、接地側部材にボルト締結されたアース端子のボルト固定部の周囲に離隔して環状の台座部が配設されていることから、アース端子の接地側部材への接続状態にアース端子ホルダが影響を与えることが回避されている。さらに、台座部に複数の係合突起を周方向で相互に離隔した位置に突設し、係合突起の先端部側に環状の保持部を抜け出し不能に組み付けることで、隣接係合突起間に台座部と保持部に上下側から包囲された電線挿通部を設けることができる。しかも、連結部が、台座部における電線挿通部の形成部位に対して連結されていることから、アース電線の電線を連結部が設けられた電線挿通部から引き出すことで、アース端子ホルダをアース端子に係合状態に装着することができる。その結果、アース電線をアース端子側でアース端子ホルダに固定して、電線側で電線固定具に固定するだけで、アース電線が相互に離隔する2点で接地側部材に固定され、アース電線の回り止めを阻止して、接地側部材に装着することが可能となる。
本発明の第四の態様は、前記第一乃至第三の何れか1つの態様に記載のものにおいて、前記電線固定具が、前記電線に結束されるバンド部と、前記接地側部材の固定穴に嵌合固定されるクリップ部とを一体的に備えているものである。
本態様によれば、電線固定具が電線に結束されるバンド部と固定穴に嵌合固定されるクリップ部を一体的に備えていることから、電線固定具の取り扱い性が向上する。さらに、アース端子ホルダをアース電線に装着することで、アース電線ホルダに連結部を介して一体化された電線固定具やその構成部品であるバンド部やクリップ部も電線に対して位置決めされることから、バンド部やクリップ部の位置決め作業性の向上も図ることができる。
本発明の第五の態様は、前記第一乃至第四の何れか1つの態様に記載のものにおいて、1つの前記アース端子ホルダに対して、複数の前記電線固定具が複数の前記連結部を介して一体的に固定されているものである。
本態様によれば、1つのアース端子ホルダに複数のアース電線のアース端子をボルト固定し、連結部が延出する各別の方向に引き回して配設することが可能となる。
本発明によれば、接地側部材にボルト固定されるアース端子に装着されて接地側部材に固定されるアース端子ホルダが、アース電線の電線に装着されて接地側部材に固定される電線固定具に対して、連結部を介して一体的に連結されている。このようなアース電線固定部品を用いることにより、アース電線のアース端子とアース端子から延出する電線が、相互に離隔した2点において接地側部材に固定されることから、アース電線のボルト周りでの回転が完全に阻止される。それゆえ、接地側部材に余分な貫通孔を設ける必要がなくなり、貫通孔からの音漏れの問題も解消できる。さらに、従来の如きアース端子ホルダに別途設けた回り止め突起を貫通孔に係合させる作業も不要となり、単にアース端子ホルダを接地側部材にボルト締結したアース端子に装着し、従来から必要であったアース電線の電線を接地側部材に固定する固定作業を行うのみでよいことから、作業性よくアース電線を接地側部材に固定することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、図1〜2に、本発明の第一の実施形態としてのアース電線固定部品10を示す。図1〜2に示されているように、アース電線固定部品10は、アース端子ホルダ12と、電線固定具たるクリップ付結束バンド14と、アース端子ホルダ12とクリップ付結束バンド14を一体的に連結する連結部16とを備えて構成されている。かかるアース電線固定部品10は合成樹脂材料で成形されている。なお、以下の説明において、上方とは、図1中の上方、下方とは、図1中の下方、また前方とは、図1,2中の左方、後方とは、図1,2中の右方を言うものとする。
アース端子ホルダ12は、図1〜2に示されているように、中央部に平面視で略円形状の貫通孔18を有する略環状の台座部20と、台座部20の外周縁部から周方向で相互に等間隔に離隔して突出する複数(本実施形態では4個)の側面視で略矩形状の係合突起22と、係合突起22の突出先端側から抜け出し不能に組み付けられる略環状の保持部24を備えて構成されている。より詳細には、係合突起22の突出先端側の外面には、周方向に略三角断面形状で延びる係合リブ26が径方向外方に向かって突設されている。一方、保持部24は、係合突起22に向かって開口する略有底円筒形状を有しており、略円筒状の周壁部28の内周面には、係合突起22に設けられた係合リブ26に対応する位置に側面視で略矩形状の係合凹部29が形成されている。そして、係合突起22に対して、開口部を係合突起22に向けた状態で保持部24を上方から組み付けることにより、各係合突起22の係合リブ26が保持部24の係合凹部29に収容係合されて、保持部24が係合突起22に対して抜け出し不能に組み付けられるようになっている。この結果、図1に示されているように、隣接配置された係合突起22,22間と台座部20と保持部24との間に、後述するアース電線54が挿通される側面視で略矩形状の貫通孔である電線挿通部30が画成されるようになっている。なお、理解を容易とするため、図1〜2では、アース端子ホルダ12の保持部24を係合突起22に組み付ける前の状態で記載している。
電線固定具たるクリップ付結束バンド14は、図1〜2に示されているように、クリップ部32が突設されたバックル部34と、バックル部34の一方の端部36より延出されて後述するアース電線54の電線60へ巻き付けられて結束固定される湾曲変形可能なバンド部38と、を一体的に備えている。
バンド部38は、図2に示されているように、長方形断面の細長い平板形状とされており、一方の面(図2中、裏側の面)には、図示しない鋸歯状の係止突起がバンド部38の延出方向に所定ピッチで多数並んで形成されている。
一方、バックル部34には、図1に示されているように、バンド部38の延出方向(図1中、紙面に垂直方向)に貫通しかつバンド部38が挿通係止されるバンド挿通孔40が設けられている。そして、バンド挿通孔40の内部には略三角断面形状で内方に向かって突出する係止片42が設けられており、バンド部38に設けられた係止突起と係合することによりバンド部38を任意の位置に挿通係止できるようになっている。また、バックル部34の下面44には、アース電線54の電線60を後述する接地側部材たる車体パネル58の固定穴74に嵌合固定するためのクリップ部32が突設されている。クリップ部32は、係止柱46と、係止柱46の先端部に設けられ矢印状に折り返して突設された一対の係止羽48,48を備えて構成されている。ここで、バックル部34の下面44が後述する車体パネル58へ当接される一方、一対の係止羽48,48は、車体パネル58の固定穴74に挿入して抜け止めを行うために用いられる。
連結部16は、図1〜2に示されているように、長方形断面の細長い平板形状とされており、一端部50が、アース端子ホルダ12の台座部20における電線挿通部30の形成部位に対して連結されている一方、他端部52が、電線固定具たるクリップ付結束バンド14のバックル部34の側面に連結されている。なお、以上のことから明らかなように、アース電線固定部品10は、アース端子ホルダ12の保持部24を除く部位が一体成形されて構成されている一方、アース端子ホルダ12の保持部24のみは他の部位とは別体成形されて構成されている。
次に、本実施形態のアース電線固定部品10を用いて、図示しない車載機器のアース電線54の電線端末に設けられたアース端子56を、接地側部材たる車体パネル58にボルト固定により接地接続する手順について説明する。図3〜4に示されているように、アース電線54は、図示しない車載機器側(図3〜4中、右側)において多数の電線60が束ねられてその外周面に結束テープ62等を巻き付けることにより結束されている一方、電線端末側においてはアース端子56が備えられている。より詳細には、アース電線54は、導体である銅やアルミニウムその他の金属線の複数を束ね合わせた芯線64が、エチレン系樹脂やスチレン系樹脂等の電気絶縁性を有する絶縁被覆66で覆われた構造とされている。一方、アース端子56は、アース電線54の電線端末に露呈された芯線64に端子金具68が固着されると共に、アース電線54の電線端末の絶縁被覆66に対して端子金具68が加締め固定された構造とされている。さらに、端子金具68の先端部のボルト固定部70にはボルト挿通孔72が貫設されている。なお、かかる端子金具68は、導電性を有しかつプレス加工や打抜き加工等が可能な種々の金属材料、例えば真鍮や銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等を用いて一体的に形成されている。なお、理解を容易とするため、図3ではアース電線固定部品10を、また図4ではアース電線54を仮想線で記載している。
図3〜4に示されているように、このような構造とされたアース電線54の多数の電線60が束ねられた車載機器側の所定の位置に、本実施形態のアース電線固定部品10のクリップ付結束バンド14を取り付ける。より詳細には、アース電線54の多数の電線60が束ねられた外周面に対してバンド部38を巻き付けた後、バンド部38の先端部分をバンド挿通孔40に挿通して、バンド部38が外周面に対して隙間なく締結されるまで締め付けて固定する。続いて、アース電線54の電線60に装着されたクリップ付結束バンド14のクリップ部32を、車体パネル58に設けられた固定穴74に嵌め入れて固定する。この結果、クリップ部32の係止柱46の先端部に設けられた一対の係止羽48,48により、車体パネル58の固定穴74からの抜け止めがされていると共に、バックル部34の下面44が車体パネル58と当接することにより、束ねられたアース電線54の電線60が安定して車体パネル58に固定されるようになっている。
次に、図3〜4に示されているように、束ねられたアース電線54の電線60に対してクリップ付結束バンド14が取り付けられた本実施形態のアース電線固定部品10のアース端子ホルダ12を、台座部20の貫通孔18の中央に車体パネル58のボルト挿通孔76が位置するように配設する。続いて、複数(本実施形態では4本)のアース電線54の電線60をアース端子ホルダ12の周方向に離隔する異なる4つの電線挿通部30に対してそれぞれ配設すると共に、それぞれのアース電線54の電線端末に取り付けられたアース端子56を、アース端子56の端子金具68に設けられたボルト挿通孔72の中央に車体パネル58のボルト挿通孔76が位置するように重ねて配設する。かかる状態で、図3に示されているように、ボルト78を、重ねられたアース端子56のボルト挿通孔72に挿通した後、車体パネル58のボルト挿通孔76に挿通してナット80を螺合する。これにより、複数のアース電線54が、車体パネル58にボルト締結されたアース端子56を介して、図示しないバッテリのマイナス端子に接地接続されるようになっているのである。最後に、アース端子ホルダ12の係合突起22に対して保持部24を組み付けることにより、本実施形態のアース電線固定部品10を用いてアース電線54を車体パネル58にボルト固定により接地接続する作業が完了する。これにより、隣接配置された係合突起22,22間と台座部20と保持部24との間に、複数(本実施形態では4個)の電線挿通部30が画成されるようになっている。
以上の結果、図3〜4に示されているように、アース端子56は、台座部20の貫通孔18内に配設されている。すなわち、台座部20が、アース端子56の端子金具68のボルト固定部70の周囲に離隔して配設されていることから、アース端子ホルダ12は、アース端子56と共に車体パネル58にボルト締結されていない。また、アース端子ホルダ12が、アース端子56を収容保持してアース端子56の電線60側の端部に対して係合した状態で装着されていることから、車体パネル58に対して固定されるようになっているのである。
このような構造とされたアース電線固定部品10によれば、接地側部材たる車体パネル58にボルト固定されるアース端子56に装着されて車体パネル58に固定されるアース端子ホルダ12が、アース電線54の電線60に装着されて車体パネル58に固定される電線固定具たるクリップ付結束バンド14に対して、連結部16を介して一体的に連結されている。このような構造のアース電線固定部品10を用いることにより、アース電線54のアース端子56が設けられた電線端末側と、アース電線54の多数の電線60が束ねられた車載機器側の相互に離隔した2点において車体パネル58に対して固定されるようになっている(図3参照)。これにより、アース電線54が予期せぬ方向に引っ張られた場合等に、アース電線54がボルト78周りで回転することによりアース電線54が正規の配設位置からずれてしまうことが完全に阻止されている。それゆえ、車体パネル58に余分な回転止め用の貫通孔を設ける必要がなくなることから、かかる貫通孔からの音漏れ等の問題も解消することができるのである。しかも、従来の如きアース端子ホルダに別途設けた回り止め突起をかかる貫通孔に係合させる作業も不要となる。すなわち、単にアース端子ホルダ12を車体パネル58にボルト締結したアース電線54に装着し、従来から必要であったアース電線54の多数の電線60が束ねられた車載機器側を車体パネル58に固定する作業およびアース電線54の電線端末に設けられたアース端子56を車体パネル58にボルト締結する作業を行うのみでよいことから、作業性よくアース電線54を車体パネル58に固定することができるのである。
加えて、アース端子ホルダ12の台座部20が、アース端子56の端子金具68のボルト固定部70の周囲に離隔して配設されていることから、アース端子ホルダ12は、アース端子56と共に車体パネル58にボルト締結されていない。すなわち、ボルト締結されるアース端子56と車体パネル58の間にはアース端子ホルダ12の台座部20は挟まれていないことから、アース端子56の車体パネル58に対する接続状態に影響を与えることがない。それゆえ、例えば後述する第三および第四の実施形態に示すように(図6,図7参照)、台座部86が、アース端子56と共に車体パネル58へボルト締結される場合に比して、アース端子56の車体パネル58に対する接続性を有利に確保することができる。なお、アース端子ホルダ12が、アース端子56を収容保持してアース端子56の電線60側の端部に対して係合した状態で装着されていることから、車体パネル58に対して固定されるようになっている。
また、アース端子ホルダ12の台座部20に複数の係合突起22を周方向で相互に離隔した位置に突設し、係合突起22の突出先端側に保持部24を抜け出し不能に組み付けることにより、隣接配置された係合突起22,22間と台座部20と保持部24との間に電線挿通部30が画成されている。これにより、複数のアース電線54が水平方向の異なる複数の方向から挿通されることから、電線端末にボルト締結されたアース端子56を備えたアース電線54の電線60が重なり合うことによりアース端子ホルダ12が大型化することが有利に防止されている。しかも、連結部16が、アース端子ホルダ12の台座部20における電線挿通部30の形成部位に対して連結されていることから、アース電線54の電線60を連結部16が設けられた電線挿通部30から引き出すことにより、アース端子ホルダ12をアース端子56の電線60側の端部に対して係合した状態で装着することが容易にできるようになっている。加えて、クリップ付結束バンド14がアース電線54の電線60へ巻き付けられて結束固定されるバンド部38と、車体パネル58の固定穴74に嵌合固定するためのクリップ部32を一体的に備えていることから、クリップ付結束バンド14の取り扱い性が向上されている。しかも、アース端子ホルダ12をアース電線54の電線端末に取り付けられたアース端子56に装着することで、アース端子ホルダ12に対して連結部16を介して一体化されたクリップ付結束バンド14もアース電線54の電線60に対して位置決め配置されることから、クリップ付結束バンド14の位置決め作業性の向上も図ることが可能となっている。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、かかる実施形態における具体的な記載によって、本発明は、何等限定されるものでない。上記第一の実施形態では、1つのアース端子ホルダ12に対して、1つのクリップ付結束バンド14が連結部16を介して一体的に連結されているだけだったが、図5に示されている第二の実施形態としてのアース電線固定部品82のように、1つのアース端子ホルダ12に対して、複数(本実施形態では2つ)のクリップ付結束バンド14が複数の連結部16を介して一体的に連結されていてもよい。これにより、1つのアース端子ホルダ12に対して複数のアース電線54の電線端末に取り付けられたアース端子56をボルト固定し、複数の連結部16が延出する各別の方向にアース電線54の電線60を引き回して配設することが可能となるのである。
また、上記第一の実施形態では、台座部20が、アース端子56の端子金具68のボルト固定部70の周囲に離隔して配設されている(図3〜4参照)ことから、アース端子ホルダ12は、アース端子56と共に車体パネル58にボルト締結されていなかったが、図6に示されている第三の実施形態としてのアース電線固定部品84のように、台座部86が、アース端子56の端子金具68のボルト固定部70の周囲に配設されていてもよい。これにより、アース端子ホルダ12が台座部86を介して車体パネル58に対してボルト締結されることから、より強固にアース端子ホルダ12を車体パネル58に対して固定することができる。さらにまた、アース端子ホルダ12が台座部86を介して車体パネル58に対してボルト固定されていることから、図7に示されている第四の実施形態としてのアース電線固定部品88のように、第三の実施形態のアース電線固定部品84から係合突起22や保持部24をなくしてもよい。
加えて、アース電線54の本数や各電線挿通部30に挿通されるアース電線54の本数は任意の本数が採用可能であり、単一のアース端子56を車体パネル58のボルト固定する場合にも、本発明のアース電線固定部品10,82,84,88を用い、車体パネル58に従来の如き貫通孔を設けることなく、回転不能にアース電線54を保持してもよい。また、上記第一〜第三の実施形態では保持部24は別体成形とされていたが、1つの係合突起22に対してヒンジ連結されて一体成形されていてもよい。さらに、上記第一〜第四の実施形態では電線固定具としてクリップ付結束バンド14を例示して説明を行ったが、アース電線54の電線60に装着されて接地側部材58に固定されるものであれば、公知の任意の電線固定具が採用可能である。
10,82,84,88:アース電線固定部品、12:アース端子ホルダ、14:クリップ付結束バンド(電線固定具)、16:連結部、20,86:台座部、22:係合突起、24:保持部、30:電線挿通部、32:クリップ部、38:バンド部、50:一端部、52:他端部、54:アース電線、56:アース端子、58:車体パネル(接地側部材)、60:電線、70:ボルト固定部、74:固定穴
Claims (5)
- 接地側部材にボルト固定により接地接続されるアース端子を電線端末に備えたアース電線を、前記接地側部材に固定するアース電線固定部品であって、
前記アース端子に装着されて前記接地側部材に固定されるアース端子ホルダと、
前記アース電線の前記電線に装着されて前記接地側部材に固定される電線固定具と、
前記アース端子ホルダと前記電線固定具を一体的に連結する連結部と
を備えていることを特徴とするアース電線固定部品。 - 前記アース端子ホルダが、前記アース端子と共に前記接地側部材にボルト締結されることなく、前記アース端子に係合状態に装着されることで、前記接地側部材に固定されている請求項1に記載のアース電線固定部品。
- 前記アース端子ホルダが、前記アース端子のボルト固定部の周囲に離隔して配設される環状の台座部と、該台座部から周方向で相互に離隔して突出する複数の係合突起と、前記複数の係合突起の突出先端側から抜け出し不能に組み付けられる環状の保持部を備えており、隣接配置された前記係合突起間と前記台座部と前記保持部との間によって電線挿通部を画成する一方、
前記連結部の一端部が、前記台座部における前記電線挿通部の形成部位に対して連結されている一方、前記連結部の他端部が前記電線固定具に連結されている請求項2に記載のアース電線固定部品。 - 前記電線固定具が、前記電線に結束されるバンド部と、前記接地側部材の固定穴に嵌合固定されるクリップ部とを一体的に備えている請求項1〜3の何れか1項に記載のアース電線固定部品。
- 1つの前記アース端子ホルダに対して、複数の前記電線固定具が複数の前記連結部を介して一体的に固定されている請求項1〜4の何れか1項に記載のアース電線固定部品。
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JP2016054704A JP2017168382A (ja) | 2016-03-18 | 2016-03-18 | アース電線固定部品 |
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JP2016054704A JP2017168382A (ja) | 2016-03-18 | 2016-03-18 | アース電線固定部品 |
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2016
- 2016-03-18 JP JP2016054704A patent/JP2017168382A/ja active Pending
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