JP2017168378A - 非水電解質電池用電極活物質、非水電解質電池用電極、非水電解質電池及び電池パック - Google Patents
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Abstract
Description
中でもケイ素はケイ素原子1に対して4.4の比率までリチウム原子を吸蔵することができ、理論的には黒鉛系炭素材料の約10倍の容量をもたせることができる。しかし、ケイ素粒子はリチウムを吸蔵すると体積がおよそ3〜4倍に膨張するため、充放電の繰り返しにより粒子自体が割れて微粉化したり、電極を構成する他の部材に影響を及ぼしたりするなどの問題を有している。そこでケイ素の周囲を導電性炭素質物で覆うことによりケイ素粒子の体積膨張を抑制試みや、ケイ素を単独ではなくケイ素化合物として用いることが提案されている。
第1の実施形態では、非水電解質電池用電極活物質が提供される。以下、本実施形態の非水電解質電池用電極活物質を、非水電解質電池の負極の活物質合剤層に用いる活物質として説明するが、本実施形態の活物質は正極の活物質合剤層に用いる活物質にも用いることができる。また、活物質を用いた電極は、非水電解質二次電池に用いるものとして説明するが、実施形態の活物質を用いる電極は、様々な電池に用いることができる。
ケイ素酸化物中のSi−O結合は鎖状・環状構造を形成し、透過IRスペクトルにおいて特徴的な吸収を発現することが知られている。発明者は、各種ケイ素酸化物を検討するなかで、以下の特徴を有するケイ素酸化物粒子は非水電解質電池用電極活物質の材料として好ましいことを見出した。
すなわち、本実施形態で使用するケイ素酸化物粒子は、ATR法により測定したIRスペクトルにおいて、800〜820cm−1の範囲に最大値を持つ第1のピーク、1030〜1050cm−1の範囲に最大値を持つ第2のピーク、1085〜1115cm−1の範囲に最大値を持つ第3のピーク、および1160〜1210cm−1の範囲に最大値を持つ第4のピークを有し、前記第2のピークの面積は、前記第1〜第4のピークの面積の合計に対して10%以上75%以下の範囲である。この第1〜第4のピークの面積の合計に対する第2のピークの面積の割合は、好ましくは、20%以上65%以下の範囲であり、さらに好ましくは30%以上55%以下の範囲である。
ケイ素酸化物粒子は、組成がSiOx(1.8≦x≦2.2)で表される範囲において、内部にケイ素ナノ粒子が析出したものが好ましい。ケイ素ナノ粒子は、リチウムの吸蔵と放出を繰り返すたびに体積変化を生じる。この体積変化は活物質の崩壊を引き起こす恐れがある。そのため、できるだけ微細なサイズにすることが好ましい。ケイ素ナノ粒子の粒径は、2nm以上150nm以下にすることが好ましい。2nmより小さいものは実質的に製造が困難であり、150nmより大きいと充放電の繰り返しにより粒子そのものが微粉化してしまう恐れがあるからである。これらケイ素ナノ粒子は、周りをケイ素酸化物で被覆された構造をとる。
ケイ素酸化物粒子中には、結晶質のケイ素酸化物相が含まれていても構わない。
サイクル特性を考慮した場合、平均粒径をこの範囲にしておくと大きな劣化がなく、安定した充放電特性が得られるからである。ここでいう平均粒径とは、電極断面をイオンミリング加工し、又は、ケイ素酸化物粒子の粉末を走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscopy)もしくは透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscopy)にて20000倍以上の倍率で観察した時に、視野の対角線上に存在する粒子を20個以上選択し、その平均径として求めることができる。粒子径とは二次元画像における一つの粒子の長径と短径の平均値をいう。ケイ素ナノ粒子の平均直径(粒子径)の測定方法は、ケイ素酸化物粒子の平均一次粒径の測定方法と同様である。
複合化処理においては、ケイ素酸化物粒子と、黒鉛などの炭素材料および炭素材料前駆体からなる有機材料を混合し複合体を形成する。混合は、連続式ボールミルや遊星ボールミル等を用いて行うことができる。有機材料としては、グラファイト、コークス、低温焼成炭、ピッチなどの炭素材料および炭素材料前駆体のうち少なくとも一種を用いることができる。特に、ピッチなど加熱により溶融するものは力学的なミル処理中には溶融して複合化が良好に進まないため、コークス、グラファイトなど溶融しないものと混合して使用すると良い。
ケイ素酸化物粒子は、一部が結晶質であっても構わない。結晶質ケイ素酸化物は、複合化処理の際に、非晶質ケイ素酸化物とともに炭素材料と炭素材料前駆体とを複合化してもよいし、非晶質ケイ素酸化物を製造する際に、ケイ素酸化物前駆体とともに非晶質ケイ素酸化物製造工程に加えてもよい。
本実施形態の水電解質電池用活物質中のケイ素酸化物相と炭素材料相の比率は、ケイ素酸化物と炭素材料の質量比で0.2≦ケイ素酸化物/炭素材料≦2の範囲にあるのが好ましい。この範囲であれば、活物質として大きな容量と良好なサイクル特性を得ることができるからである。
本実施形態に係る非水電解質電池用電極活物質は、SiOx(1.8≦x≦2.2)で表されるケイ素酸化物粒子と、炭素材料とを含む複合粒子である。ケイ素酸化物粒子は、ATR法により測定したIRスペクトルにおいて、800〜820cm−1の範囲に最大値を持つ第1のピーク、1030〜1050cm−1の範囲に最大値を持つ第2のピーク、1085〜1115cm−1の範囲に最大値を持つ第3のピーク、および1160〜1210cm−1の範囲に最大値を持つ第4のピークを有し、第2のピークの面積は、第1〜第4のピークの面積の合計に対して10%以上75%以下の範囲にある。本実施形態に係る非水電解質電池用電極活物質は、ケイ素酸化物粒子が、上記のIRスペクトルを示す特徴的な表面構造を有するので、優れた放電容量とサイクル特性を示すと推察される。
第2の実施形態では、非水電解質電池用電極が提供される。
第2の実施形態に係る非水電解質電池用電極は、第1実施形態の非水電解質電池用電極活物質を用いる。具体的には、本実施形態に係る非水電解質電池用電極は、集電体と、集電体の片面あるいは両面に形成されている電極合剤層とを有する。電極合剤層は、第1実施形態の非水電解質電池用電極活物質、導電剤および結着剤を含有する。
以下、本実施形態の非水電解質電池用電極を負極として説明するが、本実施形態の非水電極は正極として用いてもよい。また、以下の説明では、本実施形態に係る電極を非水電解質二次電池に用いるものとして説明するが、本実施形態に係る電極は、様々な電池に用いることができる。
図1の概念図に示すように、第2実施形態の負極100は、負極集電体101と負極合剤層102とを含む。負極合剤層102は負極集電体101上の表面に配置形成された活物質を含む合剤の層である。負極合剤層102は、負極活物質と、導電材と結着剤とを含む。結着剤は、負極合剤層102と集電体を接合する。
実施形態の結着剤は、負極合剤層102と負極集電体101を接合しているが、アミノ基を置換基として有するアゾール化合物等によって負極合剤層102と負極集電体101を接合する形態でもよい。
また、ケイ素酸化物粒子と炭素材料とを含む複合粒子を有する電極が、電池内に収納され、充電履歴がある場合、電極をリチウム電位比較で上限3.0〜4.5Vの条件で定電流・定電圧放電し、負極合剤層102を負極集電体101から剥離し、さらに酸素含有雰囲気下で500〜1100℃で加熱することにより結着剤と炭素質物を分解し、残ったケイ素酸化物粒子についてIRスペクトルを取得することができる。負極集電体101が銅箔である場合、3.0V以上の電圧で放電すると銅が溶出する可能性がある。このため、負極合剤層102を負極集電体101(銅箔)から剥離し、アルミニウムないしチタン箔に密着させて電極を作成し、得られた電極をリチウム電位比較で上限3.0〜4.5Vの条件で定電流・定電圧放電し、負極合剤層102をアルミニウムないしチタン箔から剥離し、さらに酸素含有雰囲気下で500〜1100℃で加熱することにより結着剤・炭素質物を分解し、残ったケイ素酸化物粒子についてIRスペクトルを取得することができる。
先ず、負極活物質、導電剤及び結着剤を汎用されている溶媒に懸濁してスラリーを調製する。スラリーを負極集電体101に塗布し、乾燥し、その後、プレスを施すことにより負極100が作製される。プレスの圧力によって、負極集電体101への負極活物質の埋め込みを調節することができる。0.2kNより低い圧力でのプレスでは、埋め込みが生じにくくなるおそれがあるため好ましくない。また、10kNより高い圧力でプレスを行うと、負極活物質や負極集電体101が割れる等の破損が生じるおそれがあるため好ましくない。従って、スラリーを乾燥させた層のプレス圧力は、0.5kN以上5kN以下が好ましい。
本実施形態に係る非水電解質電池用電極は、集電体と電極合剤層とを有する。電極合剤層は、上述の第1実施形態の非水電解質電池用電極活物質、導電剤および結着剤を含有する。このため、本実施形態に係る非水電解質電池用電極を適用した非水電解質電池は、高容量で優れたサイクル特性を示す。
第3の実施形態では、非水電解質電池が提供される。
第3の実施形態に係る非水電解質電池は、第2実施形態の非水電解質電池用電極を用いる。具体的には、本実施形態に係る非水電解質電池は、外装材と、外装材内に収納された正極と、外装材内に正極と空間的に離間して、例えばセパレータを介在して収納された負極と、外装材内に充填された非水電解質とを具備する。第2実施形態の非水電解質電池用電極は、負極として用いられる。
扁平状の捲回電極群201は、2枚の樹脂層の間にアルミニウム箔を介在したラミネートフィルムからなる袋状外装材202内に収納されている。扁平状の捲回電極群201は、一部を抜粋した概念図である図3に示すように、負極203、セパレータ204、正極205、セパレータ204の順で積層されている。そして積層物を渦巻状に捲回し、プレス成型することにより形成されたものである。袋状外装材202に最も近い電極は負極であり、この負極は、袋状外装材202側の負極集電体には、負極合剤が形成されておらず、負極集電体の電池内面側の片面のみに負極合剤を形成した構成を有する。その他の負極203は、負極集電体の両面に負極合剤を形成して構成されている。正極205は、正極集電体の両面に正極合剤を形成して構成されている。
袋状外装材202は、厚さ0.5mm以下のラミネートフィルムから形成される。或いは、外装材は厚さ1.0mm以下の金属製容器が用いられる。金属製容器は、厚さ0.5mm以下であることがより好ましい。
正極205は、活物質を含む正極合剤が正極集電体の片面もしくは両面に担持された構造を有する。
前記正極合剤の片面の厚さは1.0μm〜150μmの範囲であることが電池の大電流放電特性とサイクル寿命の保持の点から望ましい。従って正極集電体の両面に担持されている場合は正極合剤の合計の厚さは20μm〜300μmの範囲となることが望ましい。片面のより好ましい範囲は30μm〜120μmである。この範囲であると大電流放電特性とサイクル寿命は向上する。
正極活物質としては、種々の酸化物、例えば二酸化マンガン、リチウムマンガン複合酸化物、リチウム含有ニッケルコバルト酸化物(例えばLiCOO2)、リチウム含有ニッケルコバルト酸化物(例えばLiNi0.8CO0.2O2)、リチウムマンガン複合酸化物(例えばLiMn2O4、LiMnO2)を用いると高電圧が得られるために好ましい。
結着材の具体例としては例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ弗化ビニリデン(PVdF)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等を用いることができる。
正極205は、例えば活物質、導電剤及び結着剤を汎用されている溶媒に懸濁してスラリーを調製し、このスラリーを集電体に塗布し、乾燥し、その後、プレスを施すことにより作製される。正極205はまた活物質、導電剤及び結着剤をペレット状に形成して正極層とし、これを集電体上に形成することにより作製されてもよい。
負極203としては、第2の実施形態に記載した負極100を用いる。
電解質としては非水電解液、電解質含浸型ポリマー電解質、高分子電解質、あるいは無機固体電解質を用いることができる。
非水電解液は、非水溶媒に電解質を溶解することにより調製される液体状電解液で、電極群中の空隙に保持される。
非水溶媒としては、プロピレンカーボネート(PC)やエチレンカーボネート(EC)とPCやECより低粘度である非水溶媒(以下第2溶媒と称す)との混合溶媒を主体とする非水溶媒を用いることが好ましい。
電解質の非水溶媒に対する溶解量は、0.5mol/L以上2.0mol/L以下とすることが望ましい。
非水電解液を用いる場合、および電解質含浸型ポリマー電解質を用いる場合においてはセパレータ204を用いることができる。セパレータ204は多孔質セパレータを用いる。セパレータ204の材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはポリ弗化ビニリデン(PVdF)を含む多孔質フィルム、合成樹脂製不織布等を用いることができる。中でも、ポリエチレンか、あるいはポリプロピレン、または両者からなる多孔質フィルムは、二次電池の安全性を向上できるため好ましい。
セパレータ204は、多孔度が30〜70%の範囲であることが好ましい。これは次のような理由によるものである。多孔度を30%未満にすると、セパレータ204において高い電解質保持性を得ることが困難になる恐れがある。一方、多孔度が60%を超えると十分なセパレータ204強度を得られなくなる恐れがある。多孔度のより好ましい範囲は、35〜70%である。
空気透過率の上限値は300秒/1.00cm3にすることがより好ましく、また、下限値は50秒/1.00cm3にするとより好ましい。
本実施形態に係る非水電解質電池は、負極と、正極と、非水電解質と、セパレータと、外装材と、を具備する。負極は、上述の第2の実施形態に係る非水電解質電池用電極活物質を用いて形成されている。このため、本実施形態に係る非水電解質電池は、高容量で優れたサイクル特性を示す。
次に、第4の実施形態に係る電池パックを説明する。
第4の実施形態に係る電池パックは、上記第3の実施形態に係る非水電解質電池(即ち、単電池)を1つ以上有する。電池パックに複数の単電池が含まれる場合、各単電池は、電気的に直列、並列、或いは、直列と並列に接続して配置される。
また、第4の実施形態に係る電池パックは、通電用の外部端子を更に具備することもできる。通電用の外部端子は、非水電解質電池からの電流を外部に出力するため、及び非水電解質電池に電流を入力するためのものである。言い換えれば、電池パックを電源として使用する際、電流が通電用の外部端子を通して外部に供給される。また、電池パックを充電する際、充電電流(自動車の動力の回生エネルギーを含む)は通電用の外部端子を通して電池パックに供給される。
本実施形態に係る電池パックは、上記第3の実施形態に係る非水電解質電池を少なくとも1つ具備する。このため、本実施形態に係る電池パックは、高容量で優れたサイクル特性を示す。
テトラエトキシシランを水と混合し、生じた白色沈殿をろ過して、乾燥した後、1000℃で焼成して、ケイ素酸化物粉末を得た。得られたケイ素酸化物粉末は、SiO2の組成を有するケイ素酸化物粉末であった。また、SEM観察によれば、得られたケイ素酸化物粉末の粒度分布計による平均粒径は120nmであった。
また、白色のケイ素酸化物粉末の粒度分布計による平均粒径は120nmであった。
充放電試験の条件は、参照極と試験電極間の電位差0.01Vまで1mAの定電流で充電し、その後定電圧での充電を行った(CC/CV充電)。放電は、1mAの定電流で1.5Vまで行った(CC放電)。さらにその後、参照極と試験電極間の電位差0.01Vまで6mAの定電流で充電、その後定電圧で充電し、6mAの定電流で1.5Vまで放電するというサイクルを100回繰り返し、この6mAでの充放電の1回目の放電容量に対する100回目の放電容量の比を放電容量維持率とした。得られた電池の放電容量維持率は、94%であった。なお、放電容量維持率は、下記の式より算出した。
放電容量維持率(%)=(100回目の放電容量)/(1回目の放電容量)×100
ケイ酸ナトリウムを水に溶解し、塩酸を加えて生じた白色沈殿をろ過・乾燥・1000℃焼成し、ケイ素酸化物粉末を得た。得られたケイ素酸化物粉末は、SiO2の組成を有するケイ素酸化物粉末であった。また、SEM観察によれば、得られたケイ素酸化物粉末の粒径は30nmであった。
得られたケイ素酸化物粉末から、実施例1と同様の手法により電極活物質・電池を作成した。得られた電池の放電容量維持率は、96%であった。
ケイ酸ナトリウムを水に溶解し、塩酸を加えて生じた白色沈殿をろ過・乾燥・1000℃焼成し、第1のケイ素酸化物粉末を得た。得られた第1のケイ素酸化物粉末は、SiO2.1の組成を有するケイ素酸化物粉末であった。また、SEM観察によれば、得られた第1のケイ素酸化物の粒径は30nmであった。
テトラエトキシシランを水と混合し、生じた白色沈殿をろ過・乾燥・1000℃焼成し、第2のケイ素酸化物粉末を得た。得られた第2のケイ素酸化物粉末は、SiO2の組成を有するケイ素酸化物粉末であった。また、SEM観察によれば、得られた第2のケイ素酸化物の粒径は120nmであった。
第1のケイ素酸化物と、第2のケイ素酸化物を、同一重量混合し、実施例1と同様の手法により電極活物質・電池を作成した。得られた電池の放電容量維持率は、95%であった。
塩化ケイ素を水素炎中に噴射し、ケイ素酸化物粉末を得た。得られたケイ素酸化物粉末は、SiO2の組成を有するケイ素酸化物粉末であった。また、SEM観察によれば、得られたケイ素酸化物粉末の粒径は20nmであった。
得られたケイ素酸化物粉末から、実施例1と同様の手法により電極活物質・電池を作成した。得られた電池の放電容量維持率は、90%であった。
ケイ酸ナトリウムを水に溶解し、塩酸を加えて生じた白色沈殿をろ過・乾燥・1400℃焼成した後、粉砕することによりケイ素酸化物粉末を得た。得られたケイ素酸化物粉末は、SiO2の組成を有するケイ素酸化物粉末であった。また、SEM観察によれば、ケイ素酸化物の粒径は200nmであった。
得られたケイ素酸化物から、実施例1と同様の手法により電極活物質・電池を作成した。得られた電池の放電容量維持率は、81%であった。
得られた電極活物質を、実施例1と同様の手法で酸化することにより、ケイ素酸化物粉末を得た。IRスペクトルを測定し、Origin(登録商標)で処理、900cm−1および1300cm−1の吸光度をベースラインとして補正し、ガウス関数でピーク分離したところ、800〜820cm−1の範囲にピーク(第1のピーク)が存在しなかった。ベースライン補正前の600〜1500cm−1の領域における最大ピークの吸光度を1とした場合の900cm−1の吸光度は0.3、1300cm−1における吸光度は0.05であり、800〜820cm−1の吸光度はベースラインよりマイナスの値を示した。
Claims (9)
- SiOx(1.8≦x≦2.2)で表されるケイ素酸化物粒子と、炭素材料とを含み、
前記ケイ素酸化物粒子は、全反射測定法により測定した赤外吸収スペクトルにおいて、
800〜820cm−1の範囲に最大値を持つ第1のピーク、1030〜1050cm−1の範囲に最大値を持つ第2のピーク、1085〜1115cm−1の範囲に最大値を持つ第3のピーク、および1160〜1210cm−1の範囲に最大値を持つ第4のピークを有し、
前記第2のピークの面積が、前記第1〜第4のピークの面積の合計に対して10%以上75%以下の範囲にある非水電解質電池用電極活物質。 - 前記ケイ素酸化物粒子は、
粒径が20nm以上100nm未満の範囲にある第1の領域、および粒径が100nm以上600nm以下の範囲にある第2の領域のそれぞれにピークを有する粒度分布を有することを特徴とする、請求項1に記載の非水電解質電池用電極活物質。 - 前記炭素材料は、
粉末X線回折法によって測定される結晶面間隔d002が、0.337nm以上0.430nm以下の範囲にある請求項1または2に記載の非水電解質電池用電極活物質。 - さらに、SiOy(y≦0.2)で表されるケイ素粒子を含み、
前記ケイ素酸化物粒子の平均粒径をD1、前記ケイ素粒子の平均粒径をD2としたとき、D2とD1との比であるD2/D1が0.5以上0.8以下の範囲にある請求項1乃至3のいずれか1項に記載の非水電解質電池用電極活物質。 - さらに、炭化ケイ素を含む請求項1乃至4のいずれか1項に記載の非水電解質電池用電極活物質。
- 集電体と、前記集電体の片面あるいは両面に形成されている電極合剤層と、を備え、
前記電極合剤層が請求項1乃至5のいずれか1項に記載の非水電解質電池用電極活物質、導電剤および結着剤を含有する非水電解質電池用電極。 - 外装材と、前記外装材内に収納された正極と、前記外装材内において、前記正極と空間的に離間して、セパレータを介して収納された負極と、前記外装材内に充填された非水電解質と、を具備し、
前記負極は、請求項6に記載の非水電解質電池用電極からなる非水電解質電池。 - 請求項7に記載の非水電解質電池を具備する電池パック。
- 通電用の外部端子と、保護回路とをさらに含む請求項8に記載の電池パック。
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