JP2017167118A - 結晶方位の解析方法およびその解析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被測定面における結晶方位の割合を比較的容易に把握可能とする技術を提供する。【解決手段】測定試料の被測定面において直交座標で規定された複数の測定点の各々におけるオイラー角の値を測定する測定工程と、オイラー角の値に応じ、複数の結晶方位のうちのいずれかの結晶方位に各々の測定点が属するか否かを判定し、属していれば当該測定点を当該結晶方位へと振り分け、各結晶方位へと振り分けられた測定点の数によって被測定面における各結晶方位の割合を算出する演算工程とを有する、結晶方位の解析方法およびその関連技術を提供する。【選択図】図5

Description

本発明は、結晶方位の解析方法およびその解析装置に属する。
被測定試料の結晶方位(晶帯軸とも言う。)の測定において、電子線後方散乱回折法(本明細書において「EBSD」と記載する場合がある。)は、被測定試料の結晶方位の構造を測定することで、当該被測定試料の相の同定を行う他、多結晶性被測定試料においては、結晶方位分布や結晶粒の大きさを測定することが出来る。さらに、これらの測定データを基に、被測定試料における隣り合う測定点間の方位差などの各種測定を行うことが出来、さらに、当該被測定試料における結晶方位の配向性の解析を行うことも出来る。
従来、EBSDは鉄鋼材料被測定試料等の評価に用いられており、得られた結晶方位データを測定することで、当該被測定試料の結晶方位の評価をすることが行われている。そして、得られた評価結果は、鋼板の打ち抜き性、圧延方向の磁気特性(例えば、特許文献1参照。)、引張強度(例えば、特許文献2参照。)といった特性評価に用いられている。
EBSDにおいては、測定装置として走査型電子顕微鏡(本発明において「SEM(装置)」と記載する場合がある。)を用い、被測定試料へ電子線を照射する。そして、当該被測定試料の被測定面で生じる電子線の回折現象によって発生する「菊池パターン」と呼ばれる回折図形を撮影する。この菊池パターンは、当該被測定試料の結晶方位の情報を含んでいる。そこで、当該菊池パターンを解析することにより、当該被測定試料の被測定面における結晶方位データであるところのオイラー角(詳しくは後述)の値を測定することが可能となる。
EBSDの測定装置は、SEM装置と、所定のソフトウエアを有するコンピュータとで構成されている。そして、当該SEM装置内において高傾斜して設置されている被測定試料の測定位置へ電子線が照射されると、電子線照射点において後方散乱し所謂菊池パターンを形成する。形成された菊池パターンを高感度カメラ等で撮影し、当該菊池パターンを当該コンピュータにて画像処理し、被測定試料の測定位置におけるオイラー角の値を短待間で測定し、解析するものである。
EBSDは、バルク被測定試料表面の各位置における部分毎の微細構造の定量的測定や、表面の各位置における結晶方位の定量的測定が出来、その分析エリアはSEM装置にて観察できる領域である。当該SEMの分解能にもよるが、最小数10nmの分解能で測定ができる。
特開平11−61358号公報 特開2008−266673号公報
上述の通り、EBSDの測定装置の進歩は目覚ましく、極めて良好な分解能にて測定を行うことが可能である。ただ、これは、被測定試料に対する測定点が著しく増加することを意味する。そうなると必然的に莫大な数の測定点各々に対して測定結果(例えば後述のオイラー角の値(φ1,Φ,φ2))が莫大に得られる。それ自体は好ましいことである反面、EBSDの測定結果から、被測定試料における大まかな結晶方位(例えば被測定面における各結晶方位の割合)を把握することも求められる。ところが、この莫大な数の測定結果からどのようにして全体としての結晶方位(詳しく言うと全体から見たときの結晶方位の割合)を把握するのか、についての検討は未だなされていないのが現状である。
もちろん、オイラー角の値の獲得に加え、例えば電子顕微鏡を用いた電子回折にて、人力による観察を行うことにより、被測定試料の特定箇所の結晶方位を把握することはできる。しかしながら、その場合、人力に頼る故、特定箇所すなわち測定点の数は自ずと少なくならざるを得ず、被測定面全体における結晶方位を把握できるとは言い難い。
なお、結晶方位の配向性評価としてX線回折(いわゆるXRD)を用いることも考えられるが、XRDで得られる情報は多数の粒子の平均的な情報であり、任意被測定試料の幾何学的な特定箇所と対応付けられる結晶方位の情報を直接的に得ることは困難である。
後で実施形態として詳述するが、例えば、層状岩塩型構造を有する層状化合物系リチウムイオン2次電池正極材料に対して結晶方位の解析を行う場合、該正極材料は、微細な結晶粒(=1次粒子)の集合体である球状2次粒子の形態を有している。その1次粒子が球の動径方向に対して配向性を有していると、粒子表面へのLiイオンの脱離が生じやすく、電池としての特性向上が期待される。
しかしながら、そもそもその配向性を評価する手法がこれまで確立されていなかった。このような事情もあり、本発明の課題についての知見を得た次第である。
本発明の主な目的は、被測定面における結晶方位の割合を比較的容易に把握可能とする方法およびその関連技術を提供することにある。
上記の課題を解決すべく、本発明者は鋭意検討を行った。その結果、被測定試料の被測定面に設定された複数の測定点において得られた各々のオイラー角の値に応じ、複数の結晶方位のうちのいずれかの結晶方位に各々の測定点が属するか否かを判定し、属していれば当該測定点を当該結晶方位へと振り分けるという手法を想到した。そして、振り分けられた測定点の数によって被測定面における各結晶方位の割合を算出し、これにより当該割合を比較的容易に把握するという手法を想到した。
上記の知見に基づいて成された本発明の態様は、以下の通りである。
本発明の第1の態様は、
被測定試料の被測定面において直交座標で規定された複数の測定点の各々におけるオイラー角の値を測定する測定工程と、
前記オイラー角の値に応じ、複数の結晶方位のうちのいずれかの結晶方位に各々の前記測定点が属するか否かを判定し、属していれば前記測定点を当該結晶方位へと振り分け、各結晶方位へと振り分けられた前記測定点の数によって前記被測定面における各結晶方位の割合を算出する演算工程と
を有する、結晶方位の解析方法である。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の発明において、
前記被測定試料は、層状岩塩型構造を有する層状化合物系リチウムイオン2次電池正極材料における複数の活物質粒子であり、
前記被測定面は、複数の当該活物質粒子の断面である。
本発明の第3の態様は、第2の態様に記載の発明において、
前記演算工程での振り分けにおいて、振り分けの基準となるオイラー角の許容幅は±30°とする。
本発明の第4の態様は、第1〜第3の態様のいずれかに記載の発明において、
前記測定工程においては電子線後方散乱回折法を用いる。
本発明の第5の態様は、
被測定試料の被測定面において直交座標で規定された複数の測定点の各々におけるオイラー角の値を測定する測定手段と、
前記オイラー角の値に応じ、複数の結晶方位のうちのいずれかの結晶方位に各々の前記測定点が属するか否かを判定し、属していれば前記測定点を当該結晶方位へと振り分け、各結晶方位へと振り分けられた前記測定点の数によって前記被測定面における各結晶方位の割合を算出する演算手段と
を有する、結晶方位の解析装置である。
本発明によれば、被測定面における結晶方位の割合を比較的容易に把握することができる。
本実施形態における結晶方位の解析装置の概要を示すブロック図である。 本実施形態における層状岩塩型構造を持つ層状化合物系リチウムイオン2次電池正極材料の活物質粒子の結晶構造を示す斜視概略図である。 図2に示す結晶方位において基準値に対する許容幅を説明する図である。 本実施形態における被測定試料の被測定面に存在する、一次粒子が凝集して形成された二次粒子の断面を示す概略図であり、(a)は配向性がある二次粒子の断面であり、(b)は配向性がない二次粒子の断面である。 本実施例において各測定点を各結晶方位に割り振った結果を示すグラフであり、(a)〜(c)は各々Sample1〜3の結果を示す。
本発明の実施の形態について以下の順に説明する。
1.結晶方位の解析方法
1−1.準備工程
1−2.測定工程
1−3.演算工程
2.結晶方位の解析装置他
3.実施の形態における効果
4.変形例等
なお、本明細書において「〜」は所定の数値以上かつ所定の数値以下を指す。
<1.結晶方位の解析方法>
1−1.準備工程
本工程においては、以下の各内容を準備する。
なお、以下では結晶方位という用語を晶帯軸と同様の意味を持つものとして扱う。結晶方位および晶帯軸は3つの指数<u,v,w>にて記述されるが、これらは結晶において同じ指数を用いた場合に表される結晶面[h,k,l](ここでh=u,k=v,w=l)に対し、その法線に対応する方向となる。
(測定される被測定試料(被測定試料))
まず、本実施形態においては、EBSDを用いた被測定試料の結晶方位を解析する方法を例示する。従って、EBSDによって観察される、被測定試料の被測定面における領域は、当該領域の中心部と外側とを定義出来るような円形またはそれに近い楕円等の形状であることが通常であるが、四角形等の形状であってももちろん構わない。尤も、当該領域が円形またはそれに近い楕円等の形状をしていれば、当該被測定試料の3次元的な形状は問われない。具体的には、球形被測定試料の断面、円筒形被測定試料を軸に垂直な方向に切断した際に得られる断面、ワイヤー形状被測定試料を伸線方向に垂直な方向に切断した際に得られる断面等、であっても適用することが出来る。ただ、上述したように本工程におけるEBSDではSEM装置を用いて被測定試料の結晶方位を測定する為、被測定試料において結晶方位の測定を行う領域は、100μm×100μm以下、50nm×50nm以上であることが好ましい。
被測定試料の材料としては結晶性を有するものであれば特に制限は無い。本実施形態においては、層状岩塩型構造を有する層状化合物系リチウムイオン2次電池正極材料を例示する。
リチウムイオン二次電池の正極材料としては、層状岩塩型構造(α−NaFeO型構造)を有しているものが広く知られている。本発明の課題の項目にて簡単に述べたところであるが、該正極材料は、微細な結晶粒(=1次粒子)の集合体である球状2次粒子の形態を有している。その1次粒子が球の動径方向に対して配向性を有していると、粒子表面へのLiイオンの脱離が生じやすく、電池としての特性向上が期待される。さらに詳しく言うと、この種の正極活物質においては、<001>軸以外の晶帯軸方向(例えば<101>軸方向や<104>軸方向、<100>軸方向や<110>軸方向)にて、リチウムイオン(Li)の出入りが生じ、充放電動作が行われる。そのため、正極活物質の電池としての性能向上のためにはリチウムイオンの出入りがより良好に行われるようにする必要があり、そのための材料開発にて材料の結晶方位の配向性評価を行える手法が求められる。
本実施形態は、このような事情を踏まえて上記の材料を例示し、当該材料を被測定試料としたときの結晶方位の解析を例示するものである。
(被測定試料の前処理)
被測定試料の前処理においては、EBSDによる測定を実施する為の被測定面を得る為、被測定試料を適宜に切断して、いわゆる断面出しを実施する。そして、断面出しの際には、当該断面の汚染やダメージを防ぐ為に、被測定試料の種類に応じてイオン加工や研磨を施すことが好ましい。
さらに、被測定試料の導電性が低い場合には、EBSD測定における電子線の照射によるチャージを防ぐ目的で、上述した断面へ、カーボンや重金属のコーティングを施すことが好ましい。
そして、被測定試料を測定装置内(例えばSEM装置内)に設置する際、被測定試料の導電性を保つ観点から、被測定試料ホルダーへの固定は導電性ペーストを用いて行うことが好ましい。
(測定装置への被測定試料の設置)
後述の測定工程の準備として、上記の被測定試料を測定装置に設置する。この測定装置は、本実施形態においては、EBSD測定に用いる結晶方位の解析装置を備えたSEM装置を例示する。なお、当該SEM装置以外であっても、オイラー角を測定する機能を有し、かつ所定の結晶方位への振り分け・割合の算出を行う機能を有する装置であれば特に限定は無い。
本実施形態においては上述の通り当該SEM装置を例示する。図1は、当該SEM装置であるところの結晶方位の解析装置の概要を示すブロック図であり、符号1は被測定試料、符号2は電子線を照射する為の電子銃、符号3は被測定試料を固定する為のステージ、符号4は被測定試料から発生する散乱した電子線(菊池線)を撮影する検出器の役割を果たすカメラ、符号5は被測定試料ステージの制御部、符号6は電子銃の制御部、符号7はカメラの制御部、符号8は装置各部の制御や測定データの保存、直交座標を用いたEBSD解析を行うコンピュータである。
そして、当該SEM装置はさらに、本実施形態の特徴部分の一つであるところの符号9で示すコンピュータ(振り分け・割合算出)を備えている。
当該コンピュータ(振り分け・割合算出)9は、符号8で示すコンピュータから直交座標により結晶方位データ(すなわちオイラー角の値)を受領し、後述の演算工程(すなわち振り分け工程と割合算出工程)を実施するものである。
なお、本ブロック図においては、コンピュータ(振り分け・割合算出)9とコンピュータ8とは、別装置となっているが、所望により一体化することも出来る。
図1において、電子銃2で発生し、被測定試料1へ向かい、当該被測定試料に衝突・散乱してカメラ4へ向かう破線は、電子線の光路を示している。
被測定試料1へ照射する電子線の加速電圧、電流量は、被測定試料の種類やSEMの特性に依る部分がある為、一概には規定出来ない。一例として挙げると、銅の単体を被測定試料とする場合には、加速電圧は約15kV、電流量は約3〜6nAにて測定を行うことが好ましい。また、本実施形態で採用した上記のリチウムイオン2次電池正極材料を被測定試料とする場合には、加速電圧は約10kV〜30kV、電流量は約5〜30nAにて測定を行うことが好ましい。
カメラ4にて散乱した電子線(菊池線)を撮影し易くする為に、被測定試料1を水平から約70°程度傾け、散乱した電子線がカメラ4側へ向けて照射されるように設置することが好ましい。
散乱した電子線(菊池線)はカメラ4にて観測される。そして、カメラ4にて観測された菊池パターンのデータは、コンピュータ8へ送られる。
本実施形態においては上記の準備工程を経た上で、以下の各工程を行う。
1−2.測定工程
本工程においては、上記の機能を備えたSEM装置を使用し、被測定試料の被測定面において直交座標で規定された複数の測定点の各々におけるオイラー角の値を測定する。なお、オイラー角は、結晶方位データであって結晶の配向方向を示すパラメータである。
このオイラー角の値の表示については、例えば、Roeの表示法(ψ,θ,φ)とBungeの表示法(φ1,Φ,φ2)がある。本工程においてはBungeの表示法を採用した例について説明するが、このBungeの表示法を説明するためにもRoeの表示法についても説明する。
まず、Roeの表示法について説明する。まず、空間に固定された直行座標系を(X,Y,Z)、結晶に固定された直行座標系を(x,y,z)(すなわちxを<100>軸方向、yを<010>軸方向、zを<001>軸方向)とする。(X,Y,Z)と(x,y,z)が一致した状態から、結晶をZ軸回りにφ回転させ、続いてY軸回りにθ回転させ、最後に再びZ軸の回りにψ回転させたものがRoeの表示法によるオイラー角の値(ψ,θ,φ)である。
そして、Bungeの表示法でのオイラー角の値は、Roeの表示法のオイラー角の値を以下のように変形させたものである。
φ1(Bunge)=ψ(Roe)+90°
Φ(Bunge)=θ(Roe)
φ2(Bunge)=φ(Roe)−90°
本工程においては、被測定試料をSEM装置内に設置し、被測定面に対して電子線を照射する。そうすると、照射された電子線が後方散乱して菊池パターンを形成する。この結果、形成された菊池パターンを高感度カメラで撮影し、当該菊池パターンをコンピュータにて画像処理し、電子線が照射されている位置における結晶方位データすなわちオイラー角の値(φ1,Φ,φ2)を得ることが出来る。
なお、本実施形態のように、被測定試料の幾何学的位置に対応付けが可能な結晶方位データを得ることができることを鑑みると、本工程においてEBSDを用いるのが非常に好ましい。
1−3.演算工程
先の測定工程によって、結晶方位データであるところのオイラー角を、測定点ごとに得ることができる。そして本工程においては、図1のコンピュータ8から結晶方位データすなわち各測定点におけるオイラー角の値をコンピュータ(振り分け・割合算出)9に転送した後、コンピュータ(振り分け・割合算出)9により主に以下の2つの工程を行う。
・得られたオイラー角の値に応じ、複数の結晶方位のうちのいずれかの結晶方位に各々の測定点が属するか否かを判定し、属していれば当該測定点を当該結晶方位へと振り分ける工程
・各結晶方位へと振り分けられた測定点の数によって被測定面における各結晶方位の割合を算出する工程
以下、上記の各工程について説明する。
(振り分け工程)
本工程においては、上記の表に記載のオイラー角の値を有する各測定点が、以下の条件に応じて晶帯軸としての各結晶方位に属するか否かを判定し、属している場合は当該結晶方位へと測定点を振り分ける。
<001>軸:φ1=0°±30°、Φ=0°±30°、φ2=0°±30°
<100>軸:φ1=0°±30°、Φ=90°±30°、φ2=60°±30°
<110>軸:φ1=0°±30°、Φ=90°±30°、φ2=120°±30°
なお、上記の設定は、本実施形態にて採用した被測定試料を「層状岩塩型構造を有する層状化合物系リチウムイオン2次電池正極材料における複数の活物質粒子」にしたことに基づいて設定している。そのことを図2を用いて説明する。
また、実際の解析時には上記のオイラー角に加え、それらと等価な結晶方位に対応するオイラー角を有する測定点も振り分けの際に数え上げても良い。ただ、ここでは、説明の便宜上、等価な方位に対応するオイラー角をすべて列挙せずに説明を続ける。
図2は、本実施形態における層状岩塩型構造を持つ層状化合物系リチウムイオン2次電池正極材料の活物質粒子の結晶構造を示す斜視概略図である。先に述べたように、リチウムイオン二次電池の正極材料としての正極活物質においては、<001>軸以外の晶帯軸方向にて、リチウムイオン(Li)の出入りが生じ、充放電動作が行われる。そのため、本工程においては、被測定面における各測定点がリチウムイオン電池の充放電特性に寄与するとされる層状方向である<100>軸および<110>軸の方位割合、および寄与されないとされる<001>軸の方位に対応する値を、各々の測定点におけるオイラー角が備えているかを判定する。
この判定のために、上記の条件においては、<001>軸、<100>軸、<110>軸各々に対応するオイラー角の各々の値(すなわち<001>軸に対応する(φ1,Φ,φ2)、<100>軸に対応する(φ1,Φ,φ2)、<110>軸に対応する(φ1,Φ,φ2))を基準値として採用しつつ、当該基準値に対して±30°の許容幅を設定している。
ちなみに、図2における<100>軸と<110>軸との間では60°の開きがある。六方晶においては厳密に言うとミラー指数(面指数)において4指数表記を行う場合もある。例えば4指数表記だと、<100>軸は[10−10]となり、<110>軸は[11−20]となる。しかしながら、説明を簡便にすべく、本明細書においては3指数表記を行う。そのため、図2における<100>軸と<110>軸との間に60°の開きがあっても間違いではない。
なお、<001>軸等の結晶方位データ(ミラー指数)と、測定により得られたオイラー角との間の対応関係は、空間に固定された直行座標系と結晶に固定された直行座標系との関係(上述)から求めることができる。たとえば、市販のEBSD用解析ソフト(Oxford Instruments社のEBSD用解析ソフト:Project Manager−Tango)上で容易に導出することができる。なお、ある測定点の(φ1,Φ,φ2)から別の測定点(φ1,Φ,φ2)に至るまでに一定間隔ごとに結晶方位を求めることも上記解析ソフトを使用すれば可能である。その値を基に結晶方位とオイラー角との関係を設定しても良い。
ところで、本工程においては振り分けの際の基準値に対する許容幅を±30°に設定している。これは、本実施形態で採用した被測定試料が六方晶の結晶構造を有していることにも大きな特徴の一つがある。これについて図3を用いて説明する。
図3は、図2に示す結晶方位において基準値に対する許容幅を説明する図である。実際の被測定面の結晶方位は、<100>軸あるいは<110>軸と完全に同じ方向を向いているというわけではない。そのため、上記の振り分けを行う際の判定の基準値となる角度には、一定の値を許容幅として設定するのが好ましい。こうすることにより、どの結晶方位にも属さない測定点が多数生じるのを抑制することが可能となり、結果として被測定面全体の結晶方位の割合を把握する際の精度が向上する。
この許容幅としては、本工程においては、±30°に設定するのが非常に好ましい。なぜならば、本工程においては、層状岩塩型構造すなわち六方晶の結晶構造を有する被測定試料を採用しているためである。図3を用いて説明すると、<100>軸と<110>軸とでは先に述べたように60°の開きがある。そのため、<100>軸のオイラー角の値の条件の基準値に±30°の許容幅を設定するとともに、<110>軸のオイラー角の値の条件の基準値にも±30°の許容幅を設定することにより、<100>軸なのか<110>軸なのか判定しづらいオイラー角の値を有する測定点も、漏れなくいずれかの結晶方位へと振り分けることが可能となる。
なお、上記の許容幅は、被測定試料等に応じて適宜設定して構わない。例えば、所定の結晶方位すなわち<100>軸と<110>軸については±30°を許容幅としつつ、<001>軸については異なる許容幅としても構わない。また、全ての結晶方位において互いに異なる許容幅を設定しても構わない。
ちなみに、本実施形態および後述の実施例においては、全ての測定点に対し、設定しておいた結晶方位のうちのいずれかには振り分けている。もちろん、設定しておいた結晶方位のいずれにも属さないと判定された測定点の存在を本発明は排除するものではない。ただ、先にも述べたように、被測定面全体の結晶方位の割合を把握するためには、設定しておいた結晶方位のいずれにも属さないと判定された測定点の数は少ない方が良く、さらには、本実施形態および後述の実施例のように、全ての測定点をいずれかの結晶方位に属するように振り分けるのが好ましい。
(割合算出工程)
図1のコンピュータ(振り分け・割合算出)9により、測定工程にて測定した全ての測定点に対し、複数の結晶方位のうちのいずれかの結晶方位に含まれるあるいは含まれない、という判定を行う。そして、本工程においては、各結晶方位へと振り分けられた測定点の数によって被測定面における各結晶方位の割合を算出する。こうすることにより、各結晶方位に含まれる測定点の数の大小をもって、被測定試料の被測定面は、どの結晶方位に属している領域の面積が多いのか(あるいは少ないのか)という判断を下すことができる。
<2.結晶方位の解析装置他>
上記の結晶方位の解析方法を実施可能な装置にも本発明の技術的思想が反映されているとも言える。例えば図1にて示した結晶方位の解析装置、具体的に言うと、以下の各手段を備えている装置(特にコンピュータ(振り分け・割合算出)9)にも本発明の技術的思想が反映されているとも言える。
・被測定試料の被測定面において直交座標で規定された複数の測定点の各々におけるオイラー角の値を測定する測定手段
・得られたオイラー角の値に応じ、複数の結晶方位のうちのいずれかの結晶方位に各々の測定点が属するか否かを判定し、属していれば当該測定点を当該結晶方位へと振り分け、各結晶方位へと振り分けられた測定点の数によって被測定面における各結晶方位の割合を算出する演算手段
なお、コンピュータ(振り分け・割合算出)9にインストール可能なプログラムであって上記の各手段としてコンピュータ8やコンピュータ(振り分け・割合算出)9を機能させるプログラムを格納した媒体、さらには諸装置を含めた解析システムとしても本発明の技術的思想が反映されているとも言える。
<3.実施の形態における効果>
本実施形態においては主に以下の効果を奏する。
まず、被測定試料に対する測定点が著しく増加し、莫大な数の測定結果であるところの結晶方位データがオイラー角の値として得られたとしても、当該オイラー角を有する測定点を所定の結晶方位へと振り分けることにより、被測定面における結晶方位の割合を容易に把握することが可能となる。しかもこの把握は、予め振り分けの条件設定と割合算出をコンピュータで行えば良く、人力ではなく自動で行うことができる。
また、それ以外にも本実施形態は大きな効果をもたらす。例えば、図4は、本実施形態における被測定試料の被測定面に存在する、一次粒子が凝集して形成された二次粒子(ともに活物質粒子)の断面を示す概略図であり、(a)は配向性がある二次粒子の断面であり、(b)は配向性がない二次粒子の断面である。本実施形態を適用することにより、二次粒子において、どのような形で一次粒子が凝集していようとも(つまり図4(a)のように配向性があろうとも、図4(b)のように配向性がなかろうとも)、結局のところ、結晶方位データがオイラー角の値として得られ、当該オイラー角を有する測定点を所定の結晶方位へと振り分けることに変わりはない。その結果、上述の通り人力ではなく自動で、被測定面における結晶方位の割合を容易に把握することが可能となる。
以上の結果、本実施形態においては、被測定面における結晶方位の割合を比較的容易に把握可能となる。
なお、上記の効果は、測定点の数が多ければ多いほど活きてくる。例えば、測定点の数が100,000点以上であれば、電子顕微鏡にて人力で観察するには非現実的な数字であったとしても、本実施形態ならば自動で結晶方位の把握が可能となり、極めて容易に結晶方位の割合を把握可能となる。しかも、多数の試料に対してそれを行うことで結晶方位の配向性を多面的に評価することも可能となる。
<4.変形例等>
本実施形態においては被測定試料として層状岩塩型構造を有する層状化合物系リチウムイオン2次電池正極材料における複数の活物質粒子を例示したが、それ以外の被測定試料(例えばスピネル系リチウムイオン2次電池正極材料、オリビン系リチウムイオン2次電池正極材料)であっても、オイラー角を測定可能であり、かつ、各結晶方位へと測定点を振り分け可能なものであれば、上記の手法を十分に適用可能である。
また、振り分け先となる結晶方位、すなわち軸方向のミラー指数および軸方向の数は、被測定試料に応じて適宜設定すればよい。
また、本実施形態においては測定工程においてEBSDを用いる例を挙げたが、オイラー角を測定可能であれば、それ以外の手法(例えば電子回折)を用いても構わない。また、このオイラー角の値の表示としては、本実施形態においてはBungeのオイラー角表示法を採用したが、それ以外の表示法(例えばRoeのオイラー角表示法(ψ,θ,φ)等)を採用しても構わない。
また、本実施形態においては測定工程と演算工程を分けて説明したが、既にオイラー角に関する情報を得ている場合は、図1のコンピュータ(振り分け・割合算出)9にて上記の演算工程のみを行っても構わない。また、直交座標で規定された測定点ではなく、コンピュータ8やコンピュータ(振り分け・割合算出)9において直交座標を変換して円筒系座標にて規定した複数の測定点に対し、本実施形態の手法を適用しても構わない。その結果、本発明を以下の構成により表現することも可能である。
「被測定試料の被測定面に設定された複数の測定点において得られた各々のオイラー角の値に応じ、複数の結晶方位のうちのいずれかの結晶方位に各々の測定点が属するか否かを判定し、属していれば当該測定点を当該結晶方位へと振り分け、振り分けられた測定点の数によって被測定面における各結晶方位の割合を算出する、結晶方位の解析方法、装置等の関連技術。」
なお、上記の構成により本発明の効果を奏することができる。また、上記の構成に対しては、本実施形態にて述べた各例を適用可能である。
以下、本実施例について説明する。なお、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例]
1−1.準備工程
被測定試料としては、Sample1〜3の3種類の被測定試料を用意した。いずれの被測定試料も、層状岩塩型構造を有する層状化合物系リチウムイオン2次電池正極材料における複数の活物質粒子である。
被測定試料の前処理においては、EBSDによる測定を実施する為の被測定面を得る為、被測定試料を適宜に切断し、断面出しを実施した。なお、断面出しにおいては、当該断面の汚染やダメージを防ぐ為に、イオン加工および研磨を施した。その上で、EBSD測定における電子線の照射によるチャージを防ぐべく、上述した断面にカーボンをコーティングした。
1−2.測定工程
被測定試料を測定装置内に設置する際、被測定試料の導電性を保つ観点から、被測定試料ホルダーへの固定は導電性ペースト(コロイダルカーボンペースト)を用いて行った。
なお、測定装置としては、結晶方位解析可能なコンピュータを備えた走査電子顕微鏡(SEM)装置(カールツァイス社製:ウルトラ55)を用いた。被測定試料へ照射する電子線の加速電圧は約15kV、電流量は約20nAとした。
また、被測定試料の断面において結晶方位の測定を行う領域(被測定面)は12.5μm×12.5μmとし、測定点の数は全部で250,000点とした。
なお、SEM装置に設置されたカメラにて散乱した電子線(菊池線)を撮影し易くする為に、被測定試料(詳しく言うと断面である被測定面)を水平から約70°程度傾け、散乱した電子線がカメラへ向けて照射されるように設置した。
散乱した電子線(菊池線)をカメラにて観測し、カメラにて観測された菊池パターンのデータを、コンピュータへと送り、菊池パターンを解析し、結晶方位の決定を行った。決定された被測定試料の結晶方位データは測定点ごとに座標(xおよびy)、結晶方位を表すオイラー角(φ1、Φおよびφ2)を得た。その結果を以下の表に示す。
1−3.演算工程
本工程においては、上記の表に記載のオイラー角の値を有する各測定点を、以下の条件に応じて晶帯軸としての各結晶方位へと振り分けた。
<001>軸:φ1=0°±30°、Φ=0°±30°、φ2=0°±30°
<100>軸:φ1=0°±30°、Φ=90°±30°、φ2=60°±30°
<110>軸:φ1=0°±30°、Φ=90°±30°、φ2=120°±30°
上記の規則に従い、各測定点がどの結晶方位に含められるかを決定することが可能である。結晶方位決定後の結果を以下の表に示す。
上記の振り分けを行った後、各結晶方位へと振り分けられた測定点の数によって被測定面における各結晶方位の割合を算出した。その結果を以下の表および図5に示す。
なお、本工程は、市販のEBSD用解析ソフト(Oxford Instruments社のEBSD用解析ソフト:Project Manager−Tango)を使用した上で、上記の条件に応じた振り分けを独自に設定し、実施した。
[結果]
評価の結果、Sample1、Sample2は<100>軸、<110>軸の結晶方位割合が多い結果であったのに対し、Sample3は結晶方位割合に差が見られないという結果が得られた。
以上の結果、本実施例においては、被測定面における結晶方位の割合が比較的容易に把握可能となった。
1 被測定試料
2 電子銃
3 被測定試料ステージ
4 カメラ
5 被測定試料ステージ制御部
6 電子銃制御部
7 カメラ制御部
8 コンピュータ
9 コンピュータ(振り分け・割合算出)

Claims (5)

  1. 被測定試料の被測定面において直交座標で規定された複数の測定点の各々におけるオイラー角の値を測定する測定工程と、
    前記オイラー角の値に応じ、複数の結晶方位のうちのいずれかの結晶方位に各々の前記測定点が属するか否かを判定し、属していれば前記測定点を当該結晶方位へと振り分け、各結晶方位へと振り分けられた前記測定点の数によって前記被測定面における各結晶方位の割合を算出する演算工程と
    を有する、結晶方位の解析方法。
  2. 前記被測定試料は、層状岩塩型構造を有する層状化合物系リチウムイオン2次電池正極材料における複数の活物質粒子であり、
    前記被測定面は、複数の当該活物質粒子の断面である、請求項1に記載の結晶方位の解析方法。
  3. 前記演算工程での振り分けにおいて、振り分けの基準となるオイラー角の許容幅は±30°とする、請求項2に記載の結晶方位の解析方法。
  4. 前記測定工程においては電子線後方散乱回折法を用いる、請求項1〜3のいずれかに記載の結晶方位の解析方法。
  5. 被測定試料の被測定面において直交座標で規定された複数の測定点の各々におけるオイラー角の値を測定する測定手段と、
    前記オイラー角の値に応じ、複数の結晶方位のうちのいずれかの結晶方位に各々の前記測定点が属するか否かを判定し、属していれば前記測定点を当該結晶方位へと振り分け、各結晶方位へと振り分けられた前記測定点の数によって前記被測定面における各結晶方位の割合を算出する演算手段と
    を有する、結晶方位の解析装置。
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