JP2017165491A - 飲料容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】飲料容器の飲み口の内側シール面に対する蓋パッキンの密着力を高める。【解決手段】容器本体1内に連通する飲料注出路14が形成された飲み口7と、容器本体1の肩カバー6に取り付けられた蓋8とを備える。蓋8は、飲料注出路14を閉塞するための蓋パッキン38を有する。蓋パッキン38は、取付部39に水平方向から密着する上筒部42と、上筒部42から下側に連なる有底筒状の下筒部43とを有し、蓋8の内側面から延在する取付部39に被さる態様で取り付けられる。下筒部43は、取付部39の延長方向に配置されるとともに、下筒部39の内側面から内径方向に向かって形成された突壁45を有する。これにより、下筒部39の大きな撓み変形を可能にすると共に、下筒部39の突壁45付近で撓み変形に対する抵抗性を高めて内側シール面44への密着力を高める。【選択図】図1

Description

この発明は、飲料の携帯に使用される飲料容器に関する。
一般に、飲料容器は、コップ付きのものと、飲み口付きのものとに分けられる。後者の飲料容器においては、飲み口が、環状部を有する肩カバーに着脱される。環状部は、容器本体の周側上部に着脱される。肩カバーに蓋が取り付けられている。飲み口は、容器本体内に連通し、肩カバーの環状部から突き出る口当て部を有し、ユーザは口当て部に唇を付けて飲料を摂取することができるようになっている。蓋は、飲み口を開閉する。
この種の飲料容器は、飲み口付きの肩カバーを容器本体に着脱する際、飲み口が肩カバーから脱落しないようにする必要がある。その脱落防止手段として、従来、肩カバーの環状部の内周に成形されたシール面と、飲み口の外周に装着されたパッキンとの密着性を利用する構造が採用されている(例えば、特許文献1)。
この種の飲料容器に係る蓋は、飲み口を閉塞する蓋パッキンと、蓋パッキンに嵌まり込む取付部とを有する。中でも、蓋の開閉によって飲み口の内側に出し入れされる蓋パッキンを採用したものがある。この種の蓋パッキンとして、取付部に水平方向から密着する上筒部と、上筒部から下側に連なる下筒部とを有するものがある。下筒部は、蓋を閉じる動作で飲み口の内側シール面との密着面積を増やす撓み変形を生じながら当該飲み口を閉塞するようになっている(例えば、特許文献2)。
特開2010−126163号公報(特に図2) 特開2013−56680号公報(特に図1、段落0039)
しかしながら、特許文献1のようなパッキンを利用した脱落防止手段は、飲み口の外周にパッキンを付け外しする作業が面倒であった。また、パッキンを使用する分、部品点数が増えていた。
特許文献2のような蓋パッキンでは、飲み口の内側シール面に対する密着力を向上させるのに、ある程度、下筒部を撓ませることが好ましいが、特許文献2の下筒部は、筒内面と取付部の下端との距離が近く、撓み量が取付部で制限されていた。
上述の背景に鑑み、この発明が解決しようとする第1の課題は、パッキンを用いず、また部品点数を増やすことなく、飲料容器の肩カバーに対する飲み口の脱落を防止することにある。
上述の背景に鑑み、この発明が解決しようとする第2の課題は、飲料容器の飲み口の内側シール面に対する蓋パッキンの密着力を高めることにある。
上記第1の課題を解決する第1の発明は、容器本体と、前記容器本体の周側上部に着脱される肩カバーと、前記容器本体内に連通する飲料注出路が一体的に成形された飲み口と、前記飲み口を前記肩カバーに着脱可能に係止する係止部と、前記肩カバーに取り付けられた蓋とを備える飲料容器において、前記係止部が、前記飲み口の外側面に一体的に成形された第1の係止片と、前記肩カバーの内側面に一体的に成形され、前記第1の係止片と係り合って前記飲み口を前記肩カバーに止める第2の係止片とを備える構成を採用した。この構成によれば、飲み口、肩カバーに一体的に成形された第1の係止片と第2の係止片とによって係止部を構成したため、パッキンを用いず、また部品点数を増やすことなく、肩カバーに対する飲み口の脱落を防止することができる。
例えば、前記肩カバーと前記飲み口とが、前記係止部によって係止された第1の姿勢と、当該係止が解除された第2の姿勢とをとり、前記第1の姿勢と前記第2の姿勢とをとる際に、前記第1の係止片及び前記第2の係止片の中の1つ以上が、撓み変形を生じるようにすればよい。これによれば、第1の姿勢と第2の姿勢間で姿勢を遷移させる操作の際、第1の係止片ないし第2の係止片が撓み変形を生じるので、簡単に肩カバーと飲み口とを係止したり、その係止を解除したりすることができる。
また、前記第1の係止片が前記第2の係止片の上側に配置されることによって、当該第1の係止片及び当該第2の係止片が係り合って前記飲み口を前記肩カバーに止めることが好ましい。これによれば、肩カバーに対して下方から飲み口が係止されるものとなるため、飲み口が肩カバーに対して上方へ外れることがなくなり、ひいては、飲料容器の使用時において飲み口が不意に肩カバーから外れることを防止することができる。
また、前記第1の係止片及び前記第2の係止片が、前記肩カバーと前記飲み口との間に、周方向について均等な位置に複数配置されていることも好ましい。これによれば、係止部がバランスよく配置されているため、肩カバーに飲み口を安定して係止することができる。
また、前記蓋の内側に設けられ、前記飲料注出路を閉塞可能な蓋パッキンを備え、前記肩カバーに対して前記飲み口が回動することによって前記第1の姿勢と前記第2の姿勢とをとり、前記蓋パッキンが、前記蓋の閉じた状態で前記第1の姿勢から前記第2の姿勢をとる際に前記飲み口に当接して前記回動を規制する回動規制部を有することが好ましい。これによれば、係止部の係止が解除されようとしたとき、回動規制部によって飲み口の回動が規制されるため、蓋が閉まっている状態において飲み口が肩カバーから脱落することを防止することができる。
すなわち、肩カバーを容器本体から外す際、容器本体の周側上部に飲み口が当接する場合がある。すると、飲み口の回動により第1の姿勢から第2の姿勢への遷移、つまりは肩カバーと飲み口との係止が解除される可能性がある。この回動規制部を採用すれば、飲み口の回動が規制されるため、蓋パッキンを利用して飲み口が肩カバーから脱落しないようにすることができる。
前記飲み口が、前記飲料注出路を広口にせしめる態様で延びる口当て部を有し、前記回動規制部が、前記口当て部の内側面に当接することがより好ましい。これによれば、回動規制部が口当て部の内側すなわち飲料注出路側に設けられることにより、蓋パッキンが大型化することを防止し、ひいては蓋の大型化を避けることができる。
この発明においては、前記肩カバーに対して前記蓋を開閉可能に支持する開閉支持部と、前記肩カバーの周側部に設けられ、前記蓋を閉じた状態に保つ係止の解除操作を受け付ける操作部材と、前記操作部材の内側に移動可能なロック片を有し、当該ロック片が第1位置に配置されることにより前記解除操作の受け付けを可能にする一方で、当該ロック片が第2位置に配置されることにより当該解除操作の受け付けを不能にするロック部とを備え、前記ロック部が、前記操作部材を嵌める第1の溝と、前記ロック片を嵌める第2の溝と、前記第1の溝内および第2の溝内に連通する第1の開口と、前記第1の開口と対向する向きで第2の溝内に連通する第2の開口とを前記肩カバーに有し、前記ロック片が、前記第1の開口と前記第2の開口と前記第2の溝とによって保持されながら前記操作部材の背後に摺動することが好ましい。これによれば、ロック片は、第2の溝に保持されているので、肩カバーの内側に露出することを抑えられる。このため、肩カバーを洗浄するに際してロック片が引っかけられることを避け、ロック片の破損を防止することができる。なお、従来品においては、肩カバーは少なくとも外側に配置される外側部材と内側に配置される内側部材との2部品を組み合わせて構成されるものであった。したがって、両部材の間にロック片を挟み込むことにより、肩カバーの洗浄時にロック片が引っかけられる心配は無かった。これに比べて、肩カバーの第1の開口、第2の開口、第2の溝によりロック片を保持すれば、部品点数も少なくなり、コストダウンおよび軽量化を実現することが可能となる。
前記第2の係止片が、周方向一か所から突出した可撓壁からなり、前記操作部材が、前記第2の係止片を上から覆うガード部を有することがより好ましい。これによれば、第2の係止片が可撓性であることにより、前述の積極的な撓み変形を容易に実現することができる。また、撓み変形し易い第2の係止片が折損することをガード部によって防止することができる。
上記第2の課題を解決する第2の発明は、容器本体と、前記容器本体の周側上部に設けられた肩カバーと、前記容器本体内に連通する飲料注出路が形成された飲み口と、前記肩カバーに取り付けられた蓋とを備え、前記蓋が、内側面から延在する態様で設けられた取付部と、前記取付部に被さる態様で取り付けられ、当該蓋の開閉によって前記飲料注出路を閉塞する蓋パッキンとを有し、前記蓋パッキンが、前記取付部に水平方向から密着する上筒部と、前記上筒部から下側に連なる有底筒状の下筒部とを有し、前記下筒部が、前記取付部の延長方向に配置されるとともに、前記下筒部の内側面から内径方向に向かって形成された突壁を有する構成を採用した。ここで、水平方向とは、飲料容器を容器本体の外底面で水平面上に立てて蓋を閉じた状態における水平面に沿った方向のことをいう。
第2の発明の構成によれば、下筒部の突壁により、取付部が下筒部の筒空間内に入り込んだもの(例えば特許文献2)より下筒部の撓み変形が大きくなり、蓋パッキンと飲み口部とによるシール面の密着力を高めることができる。さらに、下筒部の突壁付近で撓み変形に対する抵抗性が高まり、もってシール面の密着力をより高めることができる。さらに、蓋を閉じた状態で取付部の下端で突壁を上から押さえられるので、下筒部の弾性反発を効果的に密着力として作用させることができる。このように、第2の発明は、飲料容器の飲み口の内側シール面に対する蓋パッキンの密着力を高めることができる。
例えば、前記下筒部の外径が前記上筒部の外径よりも小さく成形されているとよい。これによれば、下筒部の突壁が取付部によって全周に亘って押され、筒空間の内側へ撓み易くなるため、逆の場合よりも弾性力を向上させ易くすることができる。
例えば、前記突壁が前記上筒部と前記下筒部の境に位置するとよい。これによれば、上筒部が取付部に水平方向から密着するとともに、突壁が取付部の端部に当接するため、取付部に対して蓋パッキンを容易に位置決めすることができる。また、突壁によって蓋パッキン全体の形状が維持されるため、上筒部が内側に撓むことを防止することができる。
例えば、前記取付部が中空状に形成されているとよい。これによれば、取付部を蓋に一体成形した場合、その裏側に当たる部分の蓋上面付近のヒケを抑えることができる。
例えば、前記取付部が、延在方向に向かって形成されたスリットを有し、前記上筒部が、前記スリットに嵌入する突条壁を有するとよい。これによれば、蓋パッキンの取付部に対する固定性を突条壁とスリットにより向上させることができる。
上述のように、第1の発明は、パッキンを用いず、また部品点数を増やすことなく、飲料容器の肩カバーに対する飲み口の脱落を防止することができる。
上述のように、第2の発明は、飲料容器の飲み口の内側シール面に対する蓋パッキンの密着力を高めることができる。
(a)は、実施形態に係る飲料容器の肩カバーを正規に外す際の様子を示す縦断面図、(b)は、実施形態に係る脱落防止手段の作用を示す縦断面図 実施形態に係る飲料容器の上部付近の部分縦断面図 実施形態に係る飲料容器の蓋セットの斜視図 図3の蓋セットの分解斜視図 図3の飲み口の別方向からの拡大斜視図 (a)は、実施形態に係る係止部を係止する際の様子を示す断面図、(b)は、前記係止部を係止した様子を示す断面図 (a)は、実施形態に係るロック部のロック状態を示す一部切欠き正面図、(b)は、同状態のロック部付近の横断面図 (a)は、前記ロック部のロック解除状態を示す一部切欠き正面図、(b)は、同状態のロック部付近の横断面図 (a)は、実施形態に係る蓋パッキンの斜視図、(b)は同蓋パッキンの縦断面図、(c)は、同蓋パッキンの側面図、(d)は、同蓋パッキンの下面図
以下、実施形態に係る飲料容器を添付図面に基いて説明する。この飲料容器は、図1、図2に示すように、容器本体1と、蓋セット2とを備える。容器本体1は、外底面で水平面上に立たせることができる。容器本体1は、飲料収容室3と、上面に開放された容器口4とを有し、ユーザの使用に際して一体に取り扱われる液体容器である。蓋セット2は、容器口4を水密に密封することができる。以下、容器本体1を水平面上に立てた状態で水平面に直角な鉛直方向を「鉛直方向」と略称する。また、この水平面に沿った方向を「水平方向」と呼ぶ。また、上下の概念は、鉛直方向での上下をいう。また、周方向は、鉛直線周りの方向をいう。
容器本体1は、ステンレス鋼製魔法瓶によって構成されている。飲料収容室3は、所定容量の飲料を貯留することができる。容器口4は、上向きに開放されている。容器口4は、蓋セット2を容器本体1から外した状態で飲料収容室3と外部とに連通している。容器本体1の周側上部の外周には、雄ねじ5が成形されている。容器本体1は、図示例のように魔法瓶単体で構成する必要はなく、複数の部材から構成することも可能である。
蓋セット2は、肩カバー6と、飲み口7と、蓋8と、係止部と、ロック部とを有する。
肩カバー6は、図2〜図4に示すように、一体に成形された環状部9を有する。環状部9の内周には、雌ねじ10が成形されている。雄ねじ5と雌ねじ10からなるねじ構造により、肩カバー6は、容器本体1の周側上部に着脱される。このねじ構造の軸線は、鉛直方向に設定されている。
飲み口7は、肩カバー6に着脱される。飲み口7は、管路部材11と、管路部材11の飲料収容室3側に設けられたパッキン12とを備える。管路部材11は、環状部9の内周から上方へ突き出る口当て部13と、飲料収容室3と外部とに連通する飲料注出路14とを有する。飲料注出路14は、管路部材11に一体的に成形され、容器口4を通じて外部まで一連の流路になっている。口当て部13は、飲料注出路14を広口にせしめる態様で延びている。管路部材11の外周にパッキン12が嵌着されているため、容器口4の内周と飲み口7との間が水密に密封される。
蓋8は、肩カバー6に取り付けられている。具体的には、蓋8が、肩カバー6に対して回動することにより開閉可能に支持されている。
前記係止部は、図1(a)、図3に示すように、飲み口7を肩カバー6に着脱可能に係止する。この係止は、飲み口7を肩カバー6に装着した状態のまま肩カバー6を容器本体1に着脱する際、飲み口7が肩カバー6から脱落することを防ぐためのものなので、少なくとも肩カバー6に対する飲み口7の下方動を制限可能なものであればよい。
図示の係止部は、管路部材11の外側面に一体的に成形された第1の係止片21a、21bと、肩カバー6の環状部9の内側面に一体的に成形された第2の係止片22a、22bとを備える。なお、図1(a)は、第1の係止片21a、21b及び第2の係止片22a、22bの周方向中央を通る仮想鉛直平面で切断した断面を描いている。この仮想鉛直平面は、前述のねじ構造の軸線を含む。
第1の係止片21a、21b及び第2の係止片22a、22bは、肩カバー6の環状部9と飲み口7の管路部材11との間に、周方向について均等な位置に配置されている。
具体的には、第1の係止片21a、第2の係止片22aとが、周方向一か所で鉛直方向に係り合い、これらと周方向に180°反対側の箇所で、第1の係止片21bと第2の係止片22bとが、鉛直方向に係り合うように設けられている。
第1の係止片21aは、図1(a)、図4に示すように、管路部材11の一か所から環状部9に対して水平方向に接近する方へ突出した壁部分からなる。第1の係止片21aは、断面湾曲状になっている。
第2の係止片22aは、環状部9の周方向一か所から突出した可撓壁からなる。その突出方向は、飲み口7に対して水平方向に接近する方へ向いている。
第1の係止片21bは、図1(a)、図4、図5に示すように、管路部材11の一か所から環状部9に対して水平方向に接近する方へ突出した板状の壁部分からなる。
第2の係止片22bは、図1(a)、図4に示すように、環状部9の一か所で飲み口7に対して水平方向に遠ざかる方へ凹んだ壁部分からなる。
肩カバー6と飲み口7とは、図1、図6に示すように、前記係止部によって係止された第1の姿勢と、当該係止を解除された第2の姿勢とをとる。肩カバー6に対して飲み口7が回動することによって、前記第1の姿勢と前記第2の姿勢とをとるようになっている。
具体的には、前記係止部が、図6(a)中に実線で飲み口7を示すように、肩カバー6の下方から飲み口7を環状部9の内側へ挿し入れ、同図中に二点鎖線で飲み口7を示すように、飲み口7を前述のねじ軸線に対して傾けるように回動させる操作を行うと、第1の係止片21aが第2の係止片22aの上側に配置され、第1の係止片21bが第2の係止片22bの下方に配置された状態とする。この状態から飲み口7の傾きを無くす起回動操作を行うと、第1の係止片21bが、第2の係止片22bを下から上へ乗り越える。この間に、第2の係止片22aが、第1の係止片21a付近によって押され、その結果、上側へ反って逃げる弾性変形態様の撓み変形を生じる。このため、第1の係止片21bが第2の係止片22bを容易に乗り越える。乗り越えると、第2の係止片22aが弾性回復して、第1の係止片21bが第2の係止片22bの上側に配置される(第1の姿勢)。このように第1の係止片21a、21bが第2の係止片22a、22bの上側に配置されることによって、当該第1の係止片21a、21b及び当該第2の係止片22a、22bが係り合って飲み口7を肩カバー6に止める状態となる。このように飲み口7を肩カバー6に係止し、かつ蓋8を開けた状態で、飲み口7を第1の係止片21b側へ傾ける回動操作を行うと、やはり第2の係止片22aが第1の係止片21a付近によって押されるので、第1の係止片21bが第2の係止片22bを上から下へ容易に乗り越える。次に第1の係止片21aを簡単に第2の係止片22aから下方へ外すと、飲み口7が肩カバー6から外れた状態になる(第2の姿勢)。これにより、前述の係止を完全に解除することができる。
このように、この飲料容器は、飲み口7の管路部材11に一体的に成形された第1の係止片21a、21b、及び、肩カバー6の環状部9に一体的に成形された第2の係止片22a、22bによって、飲み口7を肩カバー6に着脱可能に係止する前記係止部を構成しているので、パッキンを用いず、また部品点数を増やすことなく、肩カバー6に対する飲み口7の脱落を防止することができる。
また、この飲料容器は、第1の姿勢と第2の姿勢間で姿勢を遷移させる操作の際、少なくとも第2の係止片22aが弾性的な撓み変形を生じるので、簡単に肩カバー6と飲み口7とを係止したり、その係止を解除したりすることができる。
また、この飲料容器は、必要最小限の係止片21a、21b、22a、22bにより、前記係止部を構成しているので、前述の係止等を特に簡単にすることができる。
また、この飲料容器は、前記係止部を構成する係止片21a、21b、22a、22bが周方向にバランスよく配置されているため、肩カバー6に飲み口7を安定して係止することができる。
また、この飲料容器は、肩カバー6に対して下方から飲み口7が係止されるものとなるため、第2の係止片22a、22bが第1の係止片21a、21bを下から受けて鉛直方向に係り合う。このため、飲み口7が肩カバー6から上方へ外れることがない。したがって、この飲料容器は、使用時に飲み口7が不意に肩カバー6から外れることを防止することができる。
なお、前記起回動操作は、図2に示すように、管路部材11の第2の係止片22bの下方側に設けられた鍔部23が環状部9の下端に当たるまで行うことができる。鍔部23は、環状部9の下端に接する。ねじ込みの際、環状部9の推進力が鍔部23に伝達され、これにより、飲み口7が環状部9と一体で鉛直方向に下降させられる。環状部9、管路部材11のうち、第1の係止片21a、22a、第2の係止片21b、22bと同高さになる部分には、管路部材11を環状部9に対して傾き方向以外の方向に安定させる嵌め合い面が成形されている。
この飲料容器は、図2、図3に示すように、肩カバー6に対して蓋8を開閉可能に支持する開閉支持部24を備える。開閉支持部24は、ヒンジ軸と、ヒンジ軸を挿通する軸孔部とで構成されている。
閉回転操作を受ける蓋8は、自動的に係止され、閉じた状態に保たれる。この飲料容器は、蓋8を閉じた状態に保つ係止の解除操作を受け付ける操作部材25を備える。
前記ロック部は、図1〜図4に示すように肩カバー6の周側部に設けられ、操作部材25をロックするためのものである。前記ロック部は、操作部材25の内側に移動可能なロック片26を有し、ロック片26が第1位置に配置されることにより前記解除操作の受け付けを可能にする一方で、ロック片26が第2位置に配置されることにより当該解除操作の受け付けを不能にする。
具体的には、前記ロック部が、図2、図4、図7に示すように、操作部材25を嵌める第1の溝27と、ロック片26を嵌める第2の溝28と、第1の溝27内および第2の溝28内に連通する第1の開口29と、第1の開口29と対向する向きで第2の溝28内に連通する第2の開口30とを肩カバー6の環状部9に有する。ロック片26は、第1の開口29と第2の開口30と第2の溝28とによって保持されながら操作部材25の背後に摺動する。第2の溝28は、ロック片26を周方向に案内する。
ロック片26は、第2の溝28に保持されているので、肩カバー6の内側に露出することを抑えられる。このため、この飲料容器は、肩カバー6を洗浄するに際してロック片26が引っかけられることを第2の溝28の溝底壁で避け、ロック片26の破損を防止することができる。また、この飲料容器は、ロック片26のうち、第1、第2の開口29、30を出入りする部分は、常に、第2の溝28の溝底壁の内径よりも外側に位置しているので、特にロック片26が引っ掛けられ難くすることができる。
ロック片26は、操作部材25の背後で前記解除操作の規制を行う邪魔部31を有する。邪魔部31は、図7、図8に示すように、第1の開口29を通じて操作部材25の下側の背後に出し入れされる。
操作部材25は、図2に示すように、第1の溝27に支持された軸32周りに揺動可能になっている。操作部材25と第1の溝27の溝底面との間にリターンスプリング33が介在している。
蓋8は、操作部材25の上端部に引っ掛かるフック部34を有する。図8に示すように、邪魔部31が操作部材25の下側の背後に位置しないとき(ロック解除位置)、操作部材25の下側を押す操作により、操作部材25からフック部34が外され、これにより、蓋8の係止を解除する。図7に示すように、邪魔部31が操作部材25の下側の背後に位置するとき(ロック位置)、操作部材25の押し込みを阻止し、操作部材25の係止解除を規制する。
ロック片26は、図4、図7、図8に示すように、クリックアーム部35を有する。クリックアーム部35は、第1の開口29を通じて操作部材25の上側の背後に出し入れされる。環状部9は、クリックアーム部35に対して下向きに突出したクリック抵抗部36を有する。ロック片26が前記ロック位置にあるとき、クリックアーム部35の上向き山形面がクリック抵抗部36を乗り越えているので、邪魔部31がロック位置に維持される。ロック位置から周方向にロック片26を第2の開口30側へスライドさせる操作により、当該上向き山形面がクリック抵抗部36を乗り越え、邪魔部31が前記ロック解除位置に至る。
ロック片26は、邪魔部31、クリックアーム部35を先に開口29内へ挿入しながら第2の溝28に嵌め、次に第2の開口30側へ溝28に沿ってスライドさせるスイッチバック方式の組み込み操作によって、第1の開口29、第2の開口30、第2の溝28に保持させられる。このように、この飲料容器は、邪魔部31を操作部材25で隠すロック片26の取り付けを実現しながら、ロック片26を環状部9と別部材とで肩カバー6に取り付けることがなく、部材数を抑えることができる。
第1の溝27は、図2に示すように、前記仮想鉛直平面上に位置する。操作部材25は、図2、図3に示すように、第2の係止片22aを上から覆うガード部37を有する。ガード部37は、第2の係止片22aが上から他物体と衝突することを防ぐ。また、飲み口7を係止する際の異常な押し込み、他物体の下からの衝突等により、第2の係止片22aが異常に上方へ押された際、ガード部37は、第2の係止片22aに接触して異常な撓み変形を防ぐ。したがって、この飲料容器は、操作部材25のガード部37によって、第2の係止片22aの折損を防ぐことができる。
なお、操作部材25とフック部34は、ガード部37を利用して蓋8を2段階に係止するようになっている。すなわち、操作部材25がフック部34から一旦外れた後、ガード部37がフック部34の内向きフックの方に引っ掛って蓋8を再係止し、これからさらに操作部材25の下側を押しこむと、ガード部37がフック部34から外れ、蓋8を開き切ることが可能になる。
蓋8は、図2〜図4に示すように、飲料注出路14を閉塞可能な蓋パッキン38と、蓋パッキン38の嵌着先になっている取付部39と、蓋8の上面を形成する外殻部材40とを有する。蓋パッキン38は、蓋8の外殻部材40の内側に設けられている。取付部39は、外殻部材40の内側面から延在する態様で設けられている。蓋パッキン38は、取付部39に被さる態様で取り付けられる。蓋パッキン38は、蓋8の開閉によって飲み口7の口当て部13の内側空間へ出し入れされ、飲料注出路14を開閉する。外殻部材40は、飲み口7を上方から覆う。
外殻部材40の全体は、合成樹脂で一体に成形されている。取付部39は、中空状に形成されている。取付部39の内部は、外殻部材40から下向きに開放されている。外殻部材40は、上下に分離する金型で成形されている。取付部39は、外殻部材40と一体に成形されている。この際、下向きに開放された表面からなる取付部39は、アンダーカットになる表面部分をもたず、離型が容易である。また、取付部39の裏側に位置する外殻部材40の上面部分では、中空軸状の肉盗みにより、成形収縮によるヒケを抑えることができる。
図1(a)に示すように、飲み口7は、内側シール面44で規定された開口部のみで飲料収容室3内に連通している。熱い飲料を入れた後、長時間、蓋8を開けなかった場合、飲料収容室3内で飲料温度が低下し、飲料収容室3内が大気圧に対して負圧になる。蓋8は、負圧に抗して開くことになる。優れた下筒部43の弾性反発性を利用して、負圧に抗して蓋8を強制的に開くことができる。なお、この強制開動には、図示省力のヒンジばねの弾性反発も貢献する。このように蓋パッキン38と中空軸状の取付部39の嵌着のみで蓋パッキン38を取り付けると、空気孔を飲み口に作っても蓋パッキン38に空気孔を閉塞する部分を作ることができない。空気孔の閉塞部分を作っても上から押さえる部分がなく、そのような壁を外殻部材40に一体に成形することはヒケの問題から困難であり、そのような壁を含む取付部を別部材にしなければならず、好ましくない。
取付部39は、図1(a)、図4に示すように、延在方向に向かって形成されたスリット41を有する。スリット41は、周方向に対向する壁面と、これら壁面を繋ぐ下向き壁面とからなる。
蓋パッキン38の全体は、一体に成形されている。蓋パッキン38の材料は、例えば、シリコーンゴムである。
蓋パッキン38は、図1(a)、図4、図9に示すように、上筒部42と、下筒部43とを有する。上筒部42は、取付部39に水平方向から密着する内面をもった部分からなる。下筒部43は、上筒部42から下側に連なる有底筒状を成している。
下筒部43は、蓋8を閉じる動作で飲み口7の内側シール面44との密着面積を増やす撓み変形を生じながら飲み口7を閉塞する。内側シール面44は、管路部材11の内周に成形されている。蓋8を閉じた状態とは、内側シール面44と蓋パッキン38の密着により飲み口7が水密及び気密に閉塞された状態を保てる位置に蓋8が係止されている状態のことをいう。
取付部39は、下筒部43よりも高所(基端側)のみに存在する。したがって、この飲料容器は、取付部39を下筒部43よりも高所のみに限っているので、内側シール面44に密着する下筒部43の撓み変形を大きくし、内側シール面44との密着力を高めることができる。
下筒部43は、取付部39の延長方向に配置されるとともに、下筒部43の内側面から内径方向に向かって形成された突壁45を有する。突壁45は、下筒部43の筒状空間に突き出るように分岐した環状壁からなる。突壁45の付近では、下筒部43の周壁が内側へ倒れようとする撓み変形に対して、周壁の抵抗性が高められる。したがって、この飲料容器は、下筒部43の突壁45の分岐付近で撓み変形に対する抵抗性を高め、もって内側シール面44との密着力を高めることができる。なお、周方向に部分的に突き出る1又は複数の突壁に変更することも可能だが、全周に亘って抵抗性を高めることが好ましい。
突壁45は、蓋8を閉じた状態で取付部39の下端に上から押される。したがって、この飲料容器は、蓋8を閉じた状態で取付部39の下端で突壁45を上から押さえられるので、向上させた下筒部43の弾性反発を効果的に密着力として内側シール面44に作用させることができる。
突壁45は、上筒部42と下筒部43の境に位置する。蓋パッキン38の内側に取付部39を嵌めると、上筒部42が取付部39に水平方向から密着する。このとき、突壁45は取付部39の下端に接触する。したがって、この飲料容器は、蓋8を閉じる際、内側シール面44に対する下筒部43の押し付けで上筒部42が内側に撓むのを突壁45と取付部39の下端の接触で防ぐことができる。
下筒部43の外径は、上筒部42の外径よりも小さく成形されている。このため、下筒部43の周壁を全周かつ全高に亘って取付部39の下に位置する。したがって、この飲料容器は、蓋8を閉じることにより、下筒部43の周壁を取付部39で全周に亘って上から押し、筒空間の内側へ撓ませ易くなるので、逆の場合よりも弾性力を向上させ易い。
上筒部42は、スリット41に嵌る突条壁46を有する。スリット41と突条壁46で上筒部42に制限された範囲内で取付部39との密着面積が増す。また、スリット41と突条壁46が周方向に係合するので、上筒部42の捻じれ抵抗性が増し、回り止めも実現される。したがって、この飲料容器は、蓋パッキン38の取付部39に対する固定性を突条壁46とスリット41で向上させることができる。
突条壁46は、突壁45に連続していることが好ましい。突壁45の上方への撓み変形を突条壁46の抵抗で防ぐことができる。
上筒部42は、回動規制部47を有する。回動規制部47は、蓋8の閉じた状態で前記第1の姿勢から前記第2の姿勢をとる際に飲み口7に当接して、肩カバー6に対する飲み口7の回動を規制する。
具体的には、回動規制部47が、第1の係止片21a及び前記第2の係止片22aを通る仮想鉛直平面上に位置する中実突壁からなる。回動規制部47は、管路部材11の内側の壁面と水平方向に対向する位置で管路部材11へ接近する方へ突出している。
図1(a)に示すように、回動規制部47と飲み口7とが接触しないようにするため、これらの間に隙間が設定されている。前記係止部によって飲み口7を肩カバー6に対して傾きなく係止した状態で蓋8を開閉するとき、回動規制部47が飲み口7に接触しないため、蓋8の動作の邪魔にならない。
図1(b)に示すように、飲み口7が係止された肩カバー6を容器本体1から外す際、容器本体1の周側上部に飲み口7が当接する場合がある。すると、偶然、飲み口7の回動により第1の姿勢から第2の姿勢への遷移、つまりは第1の係止片21aが第2の係止片22aの上方から外れて鉛直方向に係り合うことができず、肩カバー6と飲み口7との係止が解除され得るような姿勢変化が起こり得る。この回動規制部47は、そのような飲み口7の回動が生じたとき、飲み口7の脱落前に口当て部13の内側面に当接する。その結果、回動規制部47の抵抗によって飲み口7の回動が抑えられ、第1の係止片21aが第2の係止片22aの上方から外れない位置に留められる。したがって、この飲料容器は、通常、回動規制部47が蓋8を閉じる邪魔にならないようにしつつ、蓋パッキン38の回動規制部47により、ユーザの誤った取り外し操作で係止解除の原因となり得る飲み口7の回動が生じた場合でも、飲み口7が肩カバー6から脱落しないようにすることができる。なお、パッキンが容器本体1の内周から抜ければ、回動規制部47の弾性反発によって飲み口7の姿勢が起こされるので、飲み口7の脱落防止が有効な状態に維持される。
また、この飲料容器は、図1(b)に示すように、回動規制部47を第1、第2の係止片21a、22a、21b、22bを通る仮想鉛直平面上に限定して前述の不意の飲み口脱落を防止可能なので、周方向2か所以下に限って蓋パッキン38に中実突壁を成形するだけで済む。
なお、蓋パッキン38の材料節約をより優先するなら、図示例のように回動規制部47を第1、第2の係止片21a、22aに近い方の周方向一か所のみに成形すればよい。脱落防止性を特に重視するなら、回動規制部47を蓋パッキン38の全周に亘って成形すればよい。
また、回動規制部47が飲み口7の脱落を阻止する際の当接先は、口当て部13の内側面に限られている。すなわち、この飲料容器は、回動規制部47が口当て部13の内側面すなわち飲料注出路14側に設けられることにより、蓋パッキン38が大型化することを防止し、ひいては蓋8の大型化を避けることができる。なお、蓋パッキンの大型化が問題にならないのなら、例えば、回動規制部を飲み口の口当て部の先端縁に成形された鍔部に外側から引っ掛かるフック状に成形すればよい。
この発明の技術的範囲は、上述の実施形態に限定されず、特許請求の範囲の記載に基く技術的思想の範囲内での全ての変更を含むものである。
例えば、実施例では、第1の姿勢と第2の姿勢をとる際に、第2の係止片が撓み変形を生じるものとしたが、第1の係止片が撓み変形を生じるものであってもよいし、第1の係止片及び第2の係止片の両者が撓み変形を生じるものでもよい。
また、第1の係止片及び第2の係止片が飲み口を肩カバーに止めるに際しては、第2の係止片が第1の係止片の上側に配置されることによるものであってもよい。
また、第1の係止片及び第2の係止片が、肩カバーと飲み口との間に、周方向に均等な位置に複数配置されているものとしたが、均等でなくてもよく、また、複数でなくてもよい。
また、回動規制部が飲み口の口当て部の内側面に当接するものとしたが、外側面等その他の場所に当接するものであってもよい。
また、操作部材がガード部を有するものとしたが、ガード部を省略してもよい。
また、下筒部の外径が上筒部の外径よりも小さく成形されているものとしたが、小さくなくてもよい。
また、突壁が上筒部と下筒部の境に位置するものとしたが、境でなくともよい。
また、取付部が中空状に形成されているものとしたが、中空状でなくともよい。
1 容器本体
6 肩カバー
7 飲み口
8 蓋
9 環状部
11 管路部材
13 口当て部
14 飲料注出路
21a、21b 第1の係止片
22a、22b 第2の係止片
25 操作部材
26 ロック片
27 第1の溝
28 第2の溝
29 第1の開口
30 第2の開口
31 邪魔部
37 ガード部
38 蓋パッキン
39 取付部
40 外殻部材
41 スリット
42 上筒部
43 下筒部
44 内側シール面
45 突壁
46 突条壁
47 回動規制部

Claims (1)

  1. 容器本体と、前記容器本体の周側上部に着脱される肩カバーと、前記容器本体内に連通する飲料注出路が一体的に成形された飲み口と、前記飲み口を前記肩カバーに着脱可能に係止する係止部と、前記肩カバーに取り付けられた蓋と、前記蓋の内側に設けられ、前記飲料注出路を閉塞可能な蓋パッキンと、前記肩カバーに対して前記蓋を開閉可能に支持する開閉支持部とを備える飲料容器において、
    前記係止部が、
    前記飲み口の外側面に一体的に成形された第1の係止片と、
    前記肩カバーの内側面に一体的に成形され、前記第1の係止片と係り合って前記飲み口を前記肩カバーに止める第2の係止片とを備え、
    前記第1の係止片及び前記第2の係止片が、周方向一箇所と、当該一箇所と周方向に180°反対側の箇所とに設けられており、
    前記肩カバーと前記飲み口とが、前記係止部によって係止された第1の姿勢と、当該係止が解除された第2の姿勢とをとり、
    前記肩カバーに対して前記飲み口が回動することによって前記第1の姿勢と前記第2の姿勢とをとり、
    前記蓋パッキンは、前記一箇所と前記180°反対側の箇所とのうち、当該一箇所に近い側へ偏った態様で前記飲料注出路を閉塞し、
    前記開閉支持部は、前記一箇所と前記180°反対側の箇所とのうち、当該180°反対側の箇所と近い側にあり、
    前記一箇所で鉛直方向に係り合う前記第1の係止片と前記第2の係止片の掛り代は、前記180°反対側の箇所で鉛直方向に係り合う前記第1の係止片と前記第2の係止片の掛り代に比して大きいことを特徴とする飲料容器。
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