JP2017165454A - 包装体、包装体の製造方法、包装袋、及び包装袋の使用 - Google Patents

包装体、包装体の製造方法、包装袋、及び包装袋の使用 Download PDF

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Abstract

【課題】本願発明の目的は、耐圧性に優れる包装体を提供することにある。【解決手段】本願発明の包装体は、表面フィルム、裏面フィルム、前記表面フィルム上に設けられた粘着剤層、及び前記裏面フィルム上に設けられた封止シールを備え、長手方向一方端側に閉口部が形成され、長手方向他方端側に密閉部が形成されている包装体であって、前記密閉部において、前記表面フィルム、前記裏面フィルム、及び前記粘着剤層が、包装体の厚さ方向に、粘着剤層、表面フィルム、裏面フィルム、裏面フィルム、表面フィルム、表面フィルム、裏面フィルムの順に積層された積層構造I、及び粘着剤層、裏面フィルム、表面フィルム、表面フィルム、裏面フィルムの順に積層された積層構造IIを少なくとも有し、前記積層構造I及び前記積層構造IIが前記封止シールで覆われていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、包装体、包装体の製造方法、包装袋、及び包装袋の使用に関する。
感染性物質等の輸送時等において、袋内に内容物を入れて、袋を密閉して輸送をすることがある。汎用性の観点から、輸送に用いる袋としては、特別な器具を用いずに、簡便な操作で密閉できる袋が求められている。このような包装袋としては、例えば、内容物を開口部から入れた後に、ヒートシール機等の特別な機械を用いることなく、人の手で簡単に開口部を密閉することができる包装袋が知られている(特許文献1、特許文献2参照)。
特開平11−59696号公報 特開2012−6637号公報
輸送時に用いる包装袋としては、例えば、空輸時等の低圧下においても内容物が飛び出さないようにするという観点や、感染性物質等の輸送時における輸送規則として定められる耐圧性を満たすようにするという観点から、密閉後の耐圧性に優れる袋が要求されてきている。
特許文献1、特許文献2に記載の包装袋は、密閉した後に、高圧の内圧がかかった際、密閉部から内容物が飛び出すことがあり、密閉後の耐圧性が不十分であった。特に、特許文献2に記載の包装袋は、嵩高い内容物を入れる場合、封緘材によって開口部をシールする際にしわが入りやすく、密閉の操作が簡便でなく、また、密閉後の耐圧性が不十分であった。
従って、本発明の目的は、耐圧性に優れる包装体を提供することにある。また、本発明の他の目的は、簡便に開口部を密閉することができ、密閉後の耐圧性に優れる包装袋を提供することにある。
すなわち、本発明は、少なくとも、表面フィルム、裏面フィルム、上記表面フィルム上に設けられた粘着剤層、及び上記裏面フィルム上に設けられた封止シールを備え、
表面フィルムと裏面フィルムとが、幅方向両端縁及び長手方向一方端縁で貼り合わせられて、長手方向一方端側に閉口部が形成され、上記表面フィルムの一部と上記裏面フィルムの一部とが上記粘着剤層に貼り合わせられて、長手方向他方端側に密閉部が形成されている包装体であって、
上記密閉部において、上記表面フィルム、上記裏面フィルム、及び上記粘着剤層が、包装体の厚さ方向に、粘着剤層、表面フィルム、裏面フィルム、裏面フィルム、表面フィルム、表面フィルム、裏面フィルムの順に積層された積層構造I、及び粘着剤層、裏面フィルム、表面フィルム、表面フィルム、裏面フィルムの順に積層された積層構造IIを少なくとも有し、
上記積層構造I及び上記積層構造IIが上記封止シールで覆われていること
を特徴とする、包装体を提供する。
上記包装体は、上記積層構造Iが上記積層構造IIに対して、長手方向他方端側に位置していることが好ましい。
上記包装体は、上記表面フィルムと、上記裏面フィルムとの間に、さらに内側フィルムを備え、
上記内側フィルムが、上記表面フィルムと上記裏面フィルムとの間に挟まれて、幅方向両端縁で貼り合わされており、
上記積層構造Iが、粘着剤層、表面フィルム、内側フィルム、裏面フィルム、裏面フィルム、内側フィルム、表面フィルム、表面フィルム、内側フィルム、裏面フィルムの順に積層された積層構造であり、
上記積層構造IIが、粘着剤層、裏面フィルム、内側フィルム、表面フィルム、表面フィルム、内側フィルム、裏面フィルムの順に積層された積層構造である、ことが好ましい。
上記包装体は、上記密閉部において、上記表面フィルム及び上記裏面フィルムが折り曲げられている屈曲部における曲率半径が10mm以下であることが好ましい。
上記包装体は、上記表面フィルムと上記裏面フィルムとが、長手方向一方端で、底面フィルムを介して貼り合わされていることが好ましい。
また、本発明は、表面フィルムと裏面フィルムとが、幅方向両端縁及び長手方向一方端縁で貼り合わせられ、長手方向一方端側に閉口部を形成し、長手方向他方端側に開口部を形成し、
上記表面フィルムの包装袋外側に、上記表面フィルムの幅と同じ幅を有する粘着剤層が設けられ、
上記裏面フィルムの包装袋外側に、少なくとも一方側の面を粘着面とした、上記裏面フィルムの幅と同じ幅を有する封止シールが設けられており、
上記粘着面は、一部が上記裏面フィルムに貼り付けられ、残りの部分が離型紙に貼り付けられた包装袋を、
上記包装袋を長手方向に沿って屈曲させて、上記表面フィルムの長手方向開口部側端を、上記粘着剤層の一部分に貼り合わせ、
上記包装袋を長手方向に沿ってさらに屈曲させて、上記裏面フィルムの一部を、上記粘着剤層の別の部分に貼り合わせ、
上記封止シールが、上記粘着剤層の上記一部分及び上記別の部分を覆うように、上記粘着剤面の上記残りの部分を上記表面フィルムに貼り合わせる
ことを含むことを特徴とする、包装体の製造方法を提供する。
また、本発明は、表面フィルムと裏面フィルムとが、幅方向両端縁及び長手方向一方端縁で貼り合わせられ、長手方向一方端側に閉口部を形成し、長手方向他方端側に開口部を形成し、
上記表面フィルムの包装袋外側に、上記表面フィルムの幅と同じ幅を有する粘着剤層が設けられ、
上記裏面フィルムの包装袋外側に、少なくとも一方側の面を粘着面とした、上記裏面フィルムの幅と同じ幅を有する封止シールが設けられており、
上記粘着面は、一部が上記裏面フィルムに貼り付けられ、残りの部分が離型紙に貼り付けられた包装袋において、
上記包装袋を長手方向に沿って屈曲させて、上記表面フィルムの長手方向開口部側端を、上記粘着剤層の一部分に貼り合わせ、
上記包装袋を長手方向に沿ってさらに屈曲させて、上記裏面フィルムの一部を、上記粘着剤層の別の部分に貼り合わせ、
上記封止シールが、上記粘着剤層の上記一部分及び上記別の部分を覆うように、上記粘着剤面の上記残りの部分を上記表面フィルムに貼り合わせる
ことを含むことを特徴とする、包装袋の使用を提供する。
また、本発明は、表面フィルムと裏面フィルムとが、幅方向両端縁及び長手方向一方端縁で貼り合わせられ、長手方向一方端側に閉口部を形成し、長手方向他方端側に開口部を形成する、包装袋であって、
上記表面フィルムの包装袋外側に、上記表面フィルムの幅と同じ幅を有する粘着剤層が設けられ、
上記裏面フィルムの包装袋外側に、少なくとも一方側の面を粘着面とした、上記裏面フィルムの幅と同じ幅を有する封止シールが設けられており、
上記粘着面は、一部が上記裏面フィルムに貼り付けられ、残りの部分が離型紙に貼り付けられており、
上記粘着剤層の長手方向の長さをa、上記表面フィルムの長手方向開口部側端から、上記粘着剤層の長手方向閉口部側端までの、長手方向の長さをbとしたときに、
上記粘着面の上記一部の長手方向内端が、上記裏面フィルムの長手方向開口部側端から長手方向に(2b−a)/4の距離の位置から、長手方向開口部側端から長手方向に(6b−a)/8の距離の位置までの間にあり、
上記粘着面の上記残りの部分の長手方向外端が、上記裏面フィルムの長手方向開口部側端から、長手方向開口部側端から長手方向に(2b−a)/4の距離の位置までの間にある、
ことを特徴とする包装袋を提供する。
上記包装袋は、上記aの上記bに対する割合((a/b)×100)が、15〜50%であることが好ましい。
上記包装袋は、上記表面フィルムと、上記裏面フィルムとの間に、さらに内側フィルムを備え、
上記内側フィルムの長手方向の長さが、上記表面フィルム及び上記裏面フィルムの長手方向の長さと比較して短く、
上記内側フィルムの幅方向の長さが、上記表面フィルム及び上記裏面フィルムの幅方向の長さと同じであり、
上記内側フィルムが、包装袋の長手方向開口部側端縁において、上記表面フィルム又は上記裏面フィルムの長手方向開口部側端縁と貼り合わされ、
上記内側フィルムが、包装袋の幅方向両端縁において、上記表面フィルムと上記裏面フィルムとの間に挟まれて貼り合わされていることが好ましい。
上記包装袋は、上記内側フィルムの長手方向の長さが、上記表面フィルム又は上記裏面フィルムの長手方向開口部側端から、上記粘着剤層の長手方向開口部側端までの長手方向の長さよりも長いことが好ましい。
上記包装袋は、上記表面フィルムと上記裏面フィルムとが、長手方向一方端で、底面フィルムを介して貼り合わされていることが好ましい。
本発明の包装体は、耐圧性に優れる。また、本発明の包装袋は、簡便に開口部を密閉することができ、密閉後の耐圧性に優れる。
図1は、本実施形態の一例を示す包装体の概略図(斜視図)である。 図2は、本実施形態の一例を示す包装袋の概略図(斜視図)である。 図3は、図2の包装袋の表面フィルム側からみたときの平面図である。 図4は、図2の裏面フィルム側からみたときの平面図である。 図5は、図3におけるY−Y断面図である。 図6は、本実施形態の一例を示す包装袋の使用の概略図である。 図7は、図1におけるX−X断面図である。 図8は、実施例、比較例における包装袋の寸法、及び開口部を密閉する際の屈曲位置を示す図である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)を詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明は、以下の本実施形態に限定されることなく、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施することができる。
[包装体]
本発明の包装体は、少なくとも、表面フィルム、裏面フィルム、上記表面フィルム上に設けられた粘着剤層、及び上記裏面フィルム上に設けられた封止シールを備え、
表面フィルムと裏面フィルムとが、幅方向両端縁及び長手方向一方端縁で貼り合わせられて、長手方向一方端側に閉口部が形成され、上記表面フィルムの一部と上記裏面フィルムの一部とが上記粘着剤層に貼り合わせられて、長手方向他方端側に密閉部が形成されている包装体であって、
上記密閉部において、上記表面フィルム、上記裏面フィルム、及び上記粘着剤層が、包装体の厚さ方向に、粘着剤層、表面フィルム、裏面フィルム、裏面フィルム、表面フィルム、表面フィルム、裏面フィルムの順に積層された積層構造I、及び粘着剤層、裏面フィルム、表面フィルム、表面フィルム、裏面フィルムの順に積層された積層構造IIを少なくとも有し、
上記積層構造I及び上記積層構造IIが上記封止シールで覆われていることを特徴とする。
なお、本明細書において、長手方向他方端側とは、包装袋に内容物を入れる際の包装袋の長手方向の開口部側をいい、長手方向一方端側とは、包装袋の長手方向の閉口部側をいう。即ち、包装袋において、長手方向他方端は、長手方向開口部側端と同じであり、長手方向一方端は、長手方向閉口部側端と同じである。
また、端縁とは、該端を形成する外輪郭線の全長を含む所定幅の領域をいう。
また、表面フィルムと裏面フィルムとが「貼り合わせられている」とは、表面フィルムと裏面フィルムとが空気を通さない構造を形成するように貼り合わされていることをいい、例えば、表面フィルムと裏面フィルムとが直接貼り合わせられていること、表面フィルムと裏面フィルムとの間に他のフィルム等を挟んで貼り合わせられていること、表面フィルムと裏面フィルムとの間に1回以上折りたたまれたフィルム等を挟んで貼り合わせられていること等を含む。
図1は、本実施形態の包装体の一例を示す概略図(斜視図)である。
図1の包装体81は、表面フィルム2と裏面フィルム3を備えた、両側の幅方向端15側及び長手方向一方端92側が閉口部である包装袋に、内容物82が入れられ、長手方向他方端91側に密閉部94が形成された、密閉された包装体である。なお、密閉部94は、封止シール61で覆われている。密閉部94は、表面フィルム2の一部と裏面フィルム3の一部とが、表面フィルム2上に設けられた粘着剤層5に貼り合わされて、包装体の厚さ方向に、粘着剤層、表面フィルム、裏面フィルム、裏面フィルム、表面フィルム、表面フィルム、裏面フィルムの順に積層された積層構造I、及び粘着剤層、裏面フィルム、表面フィルム、表面フィルム、裏面フィルムの順に積層された積層構造IIを少なくとも有している(図6、7参照)。
図1の包装体81は、長手方向一方側端92において、折り目42で二つに折られた底面フィルム41が、表面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部163、裏面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部164(図5、図7参照)で貼り合わされて、閉口部93を形成している。
図1の包装体81は、両側の幅方向端15で、表面フィルム2と裏面フィルム3とが直接貼り合わされた、表面フィルムと裏面フィルムとのヒートシール部161と、表面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部163と、裏面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部164とが形成され、幅方向両側の端縁は閉口部となっている。図1の包装体81は、表面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部163、及び裏面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部164内に、表面フィルムと裏面フィルムとのヒートシール部161において、表面フィルム2と裏面フィルム3とが貼り合わされており、包装体81を自立させたときに底面フィルム41が広がりすぎず、自立しやすい構造となっている(図7参照)。なお、この例では、表面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部163、及び裏面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部164内の、表面フィルムと裏面フィルムとのヒートシール部161の形状に、底面フィルム41は切り取られており、表面フィルムと裏面フィルムとの間に挟まれていない。
図1の包装体81は、包装後の開封が容易になるという観点から、幅方向端15の一部に切り欠き17が設けられている。なお、切り欠き17は、切り欠いた部分がなくてもよく、例えば、切れ目であってもよい。
最初に、本実施形態の包装体を構成する、包装袋について記載する。
(包装袋)
本実施形態の包装体に用いられる包装袋、及び本実施形態の包装袋としては、表面フィルムと裏面フィルムとが、幅方向両端縁及び長手方向一方端縁で貼り合わせられ、長手方向一方端側に閉口部を形成し、長手方向他方端側に開口部を形成し、上記表面フィルムの包装袋外側に、上記表面フィルムの幅と同じ幅を有する粘着剤層が設けられ、上記裏面フィルムの包装袋外側に、少なくとも一方側の面を粘着面とした封止シールが設けられており、上記粘着面は、一部が上記裏面フィルムに貼り付けられ、残りの部分が離型紙に貼り付けられた包装袋が挙げられる。
図2は、本実施形態の包装体に用いられる包装袋、及び本実施形態の包装袋の一例を示す概略図(斜視図)である。
図2の包装袋11は、表面フィルム2、裏面フィルム3、底面フィルム41、粘着剤層5、封止シール61、及び内側フィルム7を備えている。
図2の包装袋11は、長手方向閉口部側端14において、折り目42で二つに折られた底面フィルム41が、表面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部163、裏面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部(図5、図7参照)で貼り合わされて、閉口部93を形成している。
また、図2の包装袋11は、両側の幅方向端15で、表面フィルムと裏面フィルムと内側フィルムとのヒートシール部162と、表面フィルムと裏面フィルムとのヒートシール部161と、表面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部163と、裏面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部164とが形成され、幅方向両側の端縁も閉口部93を形成している。
また、図2の包装袋11は、長手方向開口部側端13において、幅方向両端側では、表面フィルムと裏面フィルムと内側フィルムとのヒートシール部162において、表面フィルム2、裏面フィルム3、内側フィルム7が一体となって貼り合わされているが、残りの部分では、内側フィルム7は裏面フィルム3のみと貼り合わされ、該残りの部分が開口部12を形成している。
また、図2の包装袋11は、表面フィルム2の包装袋外側に、粘着剤層5が設けられており、裏面フィルム3の包装袋外側に、封止シール61が設けられている。
また、図2の包装袋11は、密閉後の包装体の開封が容易になるという観点から、幅方向端15の一部に切り欠き17が設けられている。
なお、図2中のDeは長手方向、Dwは幅方向である。
包装袋11を構成する表面フィルム2及び裏面フィルム3の形状は、特に限定されないが、例えば、矩形等の四角形状等が挙げられる。
包装袋11を構成する表面フィルム2及び裏面フィルム3は、長さ及び/又は幅は、同じであってもよいし異なっていてもよいが、密閉性が一層向上する観点から、長さ及び幅が同じであることが好ましい。
表面フィルム2及び裏面フィルム3の長さ(図8における「K」)は、例えば、100〜700mmであることが好ましく、150〜650mmであることがより好ましい。
表面フィルム2及び裏面フィルム3の幅(図8における「A」)は、例えば、40〜400mmであることが好ましく、50〜350mmであることがより好ましい。
表面フィルム2と裏面フィルム3とを貼り合わせる方法としては、一層優れた耐圧性が得られる観点から、ヒートシールが好ましい。貼り合わせる部分の幅は、貼り合わせ作業の効率性の観点から、幅方向両端縁及び長手方向一方端縁で同じ幅であることが好ましく、密閉性に一層優れる観点から、5〜30mmであることが好ましい。
図3は、図2の包装袋を表面フィルム側からみたときの平面図である。
図3の包装袋11は、表面フィルム2上に、表面フィルム2の幅と同じ幅を有する粘着剤層5が設けられている。粘着剤層5の表面フィルムと接していない側の面上には、離型紙が設けられていてもよい。
粘着剤層5としては、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤等の粘着剤からなる粘着剤層が挙げられる。粘着剤層5としては、例えば、粘着剤層のみからなる両面粘着シート、基材の両面に粘着剤層が設けられた両面粘着シート等を用いてもよい。
表面フィルム2の長手方向開口部側端から、粘着剤層5の長手方向開口部側端までの長さ(図8における「I」)は、包装袋を密閉しやすいという観点から、例えば、30〜200mmであることが好ましく、より好ましくは40〜150mmである。
粘着剤層5の長手方向の長さa(図8における「J−I」)は、密閉性に一層優れ、より簡便に貼りやすくなるという観点から、例えば、15〜80mmであることが好ましく、より好ましくは20〜70mmである。
粘着剤層5の長手方向の長さをa、表面フィルム2の長手方向開口部側端から、粘着剤層5の長手方向閉口部側端までの、長手方向の長さをb(図8における「J」)としたときに、上記aの上記bに対する割合(a/b×100)(図8における「(J−I)/J×100」)は、密閉性に一層優れ、より簡便に貼りやすくなるという観点から、例えば、15〜80%であることが好ましく、15〜70%であることがより好ましく、15〜50%であることがさらに好ましく、20〜50%であることが特に好ましい。
表面フィルム2の幅方向の長さに対する、表面フィルム2の長手方向開口部側端から粘着剤層5の長手方向開口部側端までの長さの割合(図8における「I/A×100」)は、密閉後の耐圧性が一層優れる観点から、30〜70%であることが好ましい。
表面フィルム2の幅方向の長さに対する、表面フィルム2の長手方向開口部側端から粘着剤層5の長手方向閉口部側端までの長さの割合(図8における「J/A×100」)は、密閉後の耐圧性が一層優れる観点から、40〜90%であることが好ましい。なお、表面フィルム2の幅方向の長さに対する、表面フィルム2の長手方向開口部側端から粘着剤層5の長手方向閉口部側端までの長さの割合は、表面フィルム2の幅方向の長さに対する、表面フィルム2の長手方向開口部側端から粘着剤層5の長手方向開口部側端までの長さの割合よりも大きい値となる。
表面フィルム2の幅方向の長さに対する、粘着剤層5の長手方向の長さの割合(図8における「(J−I)/A×100」)は、密閉後の耐圧性が一層優れる観点から、6〜25%であることが好ましい。
図3の包装袋11は、長手方向閉口部側端14の閉口部93が、表面フィルム2、裏面フィルム3、底面フィルム41とから形成されている。
本実施形態の包装袋は、内容物を入れて密閉した後の包装体を自立させることができ、また、包装体81内で内容物82が動きにくくなるという観点から、包装袋11に内容物82を入れて密閉した後に、長手方向閉口部側端14の閉口部が自立可能となる構造をしていてもよい。自立可能となる構造としては、例えば、長手方向閉口部側端14の閉口部93において、表面フィルム2と裏面フィルム3との間に、1つ以上の折り目を有するフィルムを挟んだ構造等が挙げられる。
図3の包装袋11は、長手方向閉口部側端14の閉口部93において、表面フィルム2、折り目42で二つに折られた底面フィルム41、裏面フィルム3の順に積層され、表面フィルム2と底面フィルム41とが、表面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部163でヒートシールされ、裏面フィルム3と底面フィルム41とが、裏面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部164でヒートシールされている(図5参照)。
底面フィルム41の形状は、例えば、矩形等の四角形状が挙げられる。底面フィルム41の折り目は、1つであってもよいし、複数であってもよい。
底面フィルム41の幅は、例えば、表面フィルム2、裏面フィルム3と同じであることが好ましい。
底面フィルム41と、表面フィルム2及び/又は裏面フィルム3とを貼り合わせる方法としては、一層優れた耐圧性が得られる観点から、ヒートシールが好ましい。底面フィルム41は、密閉性の観点から、両側の幅方向端15及び長手方向閉口部側端14において、貼り合わせるフィルムの幅方向端及び長手方向閉口部側端が重なるようにして貼り合わせられていることが好ましい。
表面フィルム側からみた表面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部163の形状は、内容物82を入れて密閉した後に、底面フィルム41の折り目42が広がり、折り目42を広げた後の長手方向閉口部側の形状(長手方向他方端91側から長手方向一方端92側をみた時の形状)が、幅方向中央部では広く、幅方向端側では狭くなることで、内容物82が包装体81内で動きにくくなるという観点から、ヒートシールされている部分の長手方向閉口部側端から長手方向への長さが、幅方向中央側より幅方向端側の方が長いことが好ましい。具体的には、図3のように、幅方向中央部でヒートシール幅が短く、幅方向端側でヒートシール幅が長くなる形状、より具体的には円弧状、にヒートシールされていることが好ましい。
なお、裏面フィルム側からみた裏面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部164の形状としても、同様の形状が好ましい。
また、内容物82を入れた後に、底面フィルム41の折り目42で広がりすぎず、適度に広がって、内容物82が包装体81内で一層動きにくくなるという観点から、表面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部163、及び裏面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部164内の、包装袋11の幅方向端15の一部に、表面フィルムと裏面フィルムとのヒートシール部161を設けて、表面フィルム2と、裏面フィルム3とを貼り合わせることが好ましい。具体的には、底面フィルム41を、表面フィルムと裏面フィルムとのヒートシール部161の部分で切り取って、表面フィルム2と裏面フィルム3とを貼り合わせてもよいし、底面フィルム41を介して表面フィルム2と裏面フィルム3とを貼り合わせてもよい。表面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部163、及び裏面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部164内の、表面フィルムと裏面フィルムとのヒートシール部161の形状(表面フィルム2側からみた時の形状)としては、例えば、半円形状等が挙げられる(図3)。
図4は、図2の包装袋を裏面フィルム側からみたときの平面図である。
図4の包装袋11は、裏面フィルム3上に、少なくとも一方側の面を粘着面62とした封止シール61が設けられている。封止シール61の粘着面62は、一部が裏面フィルム3に貼り付けられ、残りの部分が離型紙63に貼り付けられている。
封止シール61の粘着面62は、長手方向に、粘着面62が剥き出しになっている上記一部と、離型紙63が貼り付けられている上記残りの部分とを有する。封止シール61は、粘着面62が剥き出しになっている上記一部が裏面フィルム3の長手方向閉口部側、離型紙63が貼り付けられている上記残りの部分が裏面フィルム3の長手方向開口部側となるようにして、裏面フィルム3に貼り付けられている(図5参照)。
封止シール61は、両面を粘着面とする両面粘着シールであってもよいし、片面を粘着面とする片面粘着シールであってもよい。両面粘着シールである場合、開口部の密閉操作のしやすさの観点から、一方の面の粘着面の上記残りの部分には離型紙63が設けられ、他方の面の粘着面は全面に離型紙が設けられていることが好ましい。
封止シール61としては、公知の粘着シールが挙げられる。例えば、粘着面62としては、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤等の粘着剤からなる粘着剤層表面等が挙げられ、離型紙63としては、基材上にシリコーン系離型剤、フッ素系離型剤等からなる層を設けた離型紙等が挙げられる。
封止シール61の長手方向の長さ(図8における「M−L」)は、密閉性に一層優れ、より簡便に開口部を密閉しやすくなるという観点から、例えば、55〜150mmであることが好ましく、より好ましくは60〜140mmである。
封止シール61の幅方向の長さは、裏面フィルム3の幅方向の長さと同じであってもよいし、裏面フィルム3の幅方向の長さよりも短くてもよい。簡便に封止シールを貼りやすくなるという観点から、封止シール61の幅方向の長さは、裏面フィルム3の幅方向の長さ(100%)に対して、80〜100%であることが好ましい。
裏面フィルム3の幅方向の長さに対する、粘着剤層5の長手方向開口部側端から封止シール61の長手方向閉口部側端までの長さの割合(図8における「(M−I)/A×100」)は、密閉後の耐圧性が一層優れる観点から、0〜45%であることが好ましい。
裏面フィルム3の幅方向の長さに対する、封止シール61の粘着面62上に貼り合わされた離型紙63の長手方向閉口部側端から、粘着剤層5の長手方向開口部側端までの長さの割合(図8における「(I−P)/A×100」)は、封止シールの粘着面を貼り付ける作業の効率性の観点から、1〜30%であることが好ましい。
粘着剤層5の長手方向の長さをa、表面フィルム2の長手方向開口部側端から、粘着剤層5の長手方向閉口部側端までの、長手方向の長さをbとしたときに、封止シール61の粘着面62の上記残りの部分(離型紙63が貼り付けられている部分)の長手方向外端(封止シール61の長手方向開口部側端)は、封止シールによるシールのしやすさの観点から、裏面フィルム3の長手方向開口部側端から、裏面フィルム3の長手方向開口部側端から長手方向に(2b−a)/4の距離の位置までの間にあることが好ましい。即ち、裏面フィルム3の長手方向開口部側端から、1回目の屈曲部(図6参照)までの間にあることが好ましい。
封止シール61の粘着面62の上記一部(裏面フィルム3と粘着面62とが貼り合わされている部分、離型紙63が貼り合わされていない部分)の長手方向内端(裏面フィルム3と粘着面62とが貼り合わされている部分の長手方向開口部側端)は、封止シールによるシールのしやすさの観点から、裏面フィルム3の長手方向開口部側端から長手方向に(2b−a)/4の距離の位置から、裏面フィルム3の長手方向開口部側端から長手方向に(6b−a)/8の距離の位置までの間にあることが好ましい。即ち、1回目の屈曲部(図6参照)と、2回目の屈曲部(図6参照)との間にあることが好ましい。
封止シール61における、離型紙63に貼り付けられている上記残りの部分の長手方向の長さ(図8における「P−L」)としては、封止シールを使用する際の離型紙の剥がしやすさの観点から、25〜70mmであることが好ましい。
封止シール61における、裏面フィルム3に貼り付けられている上記一部の長手方向の長さ(図8における「M−P」)としては、封止シールによる密閉が一層強固になる観点から、25〜70mmであることが好ましい。
図5は、図3におけるX−X断面図である。
本実施形態の包装体に用いられる包装袋、及び本実施形態の包装袋は、表面フィルム2と、裏面フィルム3との間に、さらに内側フィルム7を備えていてもよい。
内側フィルム7は、長手方向の長さが、表面フィルム2及び裏面フィルム3の長手方向の長さと比較して短く、幅方向の長さが、表面フィルム2及び裏面フィルム3の幅方向の長さと同じであり、包装袋11の長手方向開口部側端縁において、表面フィルム2又は裏面フィルム3の長手方向開口部側端縁と貼り合わされ、内側フィルム7が、包装袋11の幅方向両端縁において、表面フィルム2と裏面フィルム3との間に挟まれて貼り合わされていることが好ましい。
図2〜5の包装袋11においては、内側フィルム7は、裏面フィルム3の長手方向開口部側端縁と貼り合わされ、表面フィルムの長手方向開口部端縁とは貼り合わされていない。また、内側フィルム7は、包装袋11の両側の幅方向端15において、内側フィルム7の幅方向両端縁が、表面フィルム2の幅方向両端の辺と裏面フィルム3の幅方向両端の辺との間に挟まれて貼り合わされている。
内側フィルム7を貼り合わせる方法としては、ヒートシールが好ましい。貼り合わせる部分の幅は、貼り合わせ作業の効率性の観点から、幅方向両端縁及び長手方向一方端縁で同じ幅であることが好ましく、5〜30mmであることが好ましい。
内側フィルム7は、密閉後の耐圧性が一層優れる、さらには密閉体が破袋した際に内容物が飛び散りにくくなるという観点から、内側フィルム7の長手方向の長さが、表面フィルム2又は裏面フィルム3の長手方向開口部側端から、粘着剤層5の長手方向開口部側端までの長さよりも長いことが好ましい(図8において、「I<H」であることが好ましい)。
裏面フィルム3の幅方向の長さに対する、粘着剤層5の長手方向開口部側端から、内側フィルム7の長手方向閉口部側端までの長さの割合(図8における、「(H−I)/A×100」)は、密閉後の耐圧性が一層優れる観点から、1〜30%であることが好ましく、1〜20%であることがより好ましい。
表面フィルム2、裏面フィルム3、底面フィルム41、内側フィルム7は、その端縁で貼り合わせが可能であることが好ましく、実用上の理由から、ヒートシール性を有することが好ましい。
表面フィルム2、裏面フィルム3、底面フィルム41、内側フィルム7の各フィルムとしては、ヒートシール層を含み、必要に応じて、基材層、ヒートシール層と基材層との間に印刷層等のその他の層、を含んでいてもよい。各フィルムは、ヒートシール層からなる単層としてもよく、ヒートシール層と、基材層やその他の層とを含む複数層としてもよい。各フィルムは、袋状に加工した際に、基材層が外側に位置しヒートシール層が内側に位置するように、用いることができる。なお、内側フィルム7は、両表面にヒートシール層が設けられていてもよい。
ヒートシール層の素材としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレン、プロピレンの共重合体等が挙げられ、臭気の観点から、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン、プロピレンの共重合体が好ましい。
基材層及び中間層の素材としては、例えば、ポリプロピレン製延伸フィルム;ナイロン6、ナイロン66、MXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)等のポリアミドの二軸延伸フィルム;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂の二軸延伸フィルム等が好適に用いられる。また、必要に応じて、基材層及び中間層として、エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアクリロニトリル(PAN)等のフィルム;アルミニウム箔;シリカ、アルミナ、アルミニウム等の蒸着層やPVDCの塗膜層を設けた二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム等のガスバリアー性フィルム等も用いてよい。これらの中でも、基材層としては、密閉後の耐圧性が一層優れる観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂の二軸延伸フィルムが好ましい。これらの中でも、中間層としては、屈曲によるピンホールの発生を防ぐ観点から、ナイロン6、ナイロン66、MXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)等のポリアミドの二軸延伸フィルム、PVDCの塗膜層を設けた二軸延伸ナイロンフィルムが好ましい。
ヒートシール層、基材層、中間層の積層には、公知のドライラミネーション法又は押出ラミネーション法(サンドイッチラミネーション法)を用いることができる。ドライラミネーション法による場合、接着剤の種類は、内容物の種類や包装形態等を考慮して選択されてよく、特に限定されないが、例えば、一液性又は二液性のポリウレタン系接着剤が好ましく、二液性のポリエステル系ポリウレタン接着剤がより好ましい。押出ラミネーション法の場合、押出に用いる樹脂は、特に限定されないが、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレン、プロピレンの共重合体等が挙げられ、臭気の観点から、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン、プロピレンの共重合体が好ましい。
包装袋11を構成する表面フィルム2、裏面フィルム3、底面フィルム41の厚さとしては、80μm以上としてよく、90μm以上であることが好ましく、230μm以下としてよく、200μm以下であることが好ましい。
包装袋11を構成する内側フィルム7の厚さとしては、40μm以上としてよく、50μm以上であることが好ましく、150μm以下としてよく、140μm以下であることが好ましい。
(包装体の製造方法)
次に、本実施形態の包装体の製造方法、及び本実施形態の包装袋の使用、について説明する。
本実施形態の包装体の製造方法は、表面フィルムと裏面フィルムとが、幅方向両端縁及び長手方向一方端縁で貼り合わせられ、長手方向一方端側に閉口部を形成し、長手方向他方端側に開口部を形成し、
上記表面フィルムの包装袋外側に、上記表面フィルムの幅と同じ幅を有する粘着剤層が設けられ、
上記裏面フィルムの包装袋外側に、少なくとも一方側の面を粘着面とした封止シールが設けられており、
上記粘着面は、一部が上記裏面フィルムに貼り付けられ、残りの部分が離型紙に貼り付けられた包装袋を、
上記包装袋を長手方向に沿って屈曲させて、上記表面フィルムの長手方向開口部側端を、上記粘着剤層の一部分に貼り合わせ、
上記包装袋を長手方向に沿ってさらに屈曲させて、上記裏面フィルムの一部を、上記粘着剤層の別の部分に貼り合わせ、
上記封止シールが、上記粘着剤層の上記一部分及び上記別の部分を覆うように、上記粘着剤面の上記残りの部分を上記表面フィルムに貼り合わせる
ことを含むことが好ましい。
本実施形態の包装袋の使用は、表面フィルムと裏面フィルムとが、幅方向両端縁及び長手方向一方端縁で貼り合わせられ、長手方向一方端側に閉口部を形成し、長手方向他方端側に開口部を形成し、
上記表面フィルムの包装袋外側に、上記表面フィルムの幅と同じ幅を有する粘着剤層が設けられ、
上記裏面フィルムの包装袋外側に、少なくとも一方側の面を粘着面とした封止シールが設けられており、
上記粘着面は、一部が上記裏面フィルムに貼り付けられ、残りの部分が離型紙に貼り付けられた包装袋において、
上記包装袋を長手方向に沿って屈曲させて、上記表面フィルムの長手方向開口部側端を、上記粘着剤層の一部分に貼り合わせ、
上記包装袋を長手方向に沿ってさらに屈曲させて、上記裏面フィルムの一部を、上記粘着剤層の別の部分に貼り合わせ、
上記封止シールが、上記粘着剤層の上記一部分及び上記別の部分を覆うように、上記粘着剤面の上記残りの部分を上記表面フィルムに貼り合わせる
ことを含むことが好ましい。
図6は、本実施形態の包装体の製造方法、又は本実施形態の包装袋の使用の概略図である。図6は、包装袋11の長手方向開口部付近の断面を拡大して表している。
図6(a)は、開口部を密閉する前の包装袋である。表面フィルム2上に粘着剤層5が設けられ、裏面フィルム3上に封止シール61が設けられ、表面フィルム2と裏面フィルム3との間に、内側フィルム7が設けられている。
図6(b)は、包装袋11を長手方向に沿って屈曲させて、表面フィルム2の長手方向開口部側端を粘着剤層5の一部分に貼り合わせる、1回目の屈曲を表す概略図である。1回目の屈曲において、包装袋を屈曲させる方法としては、1回目の屈曲部で折り曲げてもよいし、屈曲部で折らずに包装袋を丸めてもよい。図6(b)では、1回目の屈曲部95で、包装袋を折り曲げている。
後述する2回目の屈曲時に、裏面フィルム3を粘着剤層5に貼り合わせることができるように、1回目の屈曲時には、粘着剤層5の一部分に表面フィルム2を貼り合わせる。
1回目の屈曲時に、表面フィルム2と粘着剤層5とを貼り合わせる一部分としては、2回目の屈曲時に裏面フィルムを粘着剤層に貼り合わせやすく、密閉後の耐圧性が一層優れる観点から、粘着剤層5の長手方向の長さ(100%)に対して、30〜60%であることが好ましい。
粘着剤層5は、長手方向に2つ以上に離間させてもよい。例えば、1回目の屈曲において、表面フィルム2を貼り合わせる粘着剤層の一部分と、後述する2回目の屈曲において、裏面フィルム3を貼り合わせる粘着剤層の別の部分と、を長手方向に離間させて設けてもよい。
図6(c)は、包装袋11を長手方向に沿ってさらに屈曲させて、裏面フィルム3の一部を粘着剤層5の上記残りの部分に貼り合わせる、2回目の屈曲を表す概略図である。2回目の屈曲において、包装袋を屈曲させる方法としては、2回目の屈曲部で折り曲げてもよいし、屈曲部で折らずに包装袋を丸めてもよい。図6(c)では、2回目の屈曲部96で、包装袋を折り曲げている。
1回目の屈曲、及び2回目の屈曲を経て、長手方向他方端91側に2回目の屈曲部96、長手方向一方端92側に1回目の屈曲部95がある、密閉部94を形成することができる。
密閉部94において、1回目の屈曲部95は、粘着剤層5上にあってもよいし、粘着剤層5上になくてもよい。中でも、耐圧性に一層優れる観点から、1回目の屈曲部95は、粘着剤層5上にあることが好ましい。
1回目の屈曲、及び2回目の屈曲を経て、密閉部94には、表面フィルム2、裏面フィルム3、及び粘着剤層5が、包装体81の厚さ方向に、粘着剤層、表面フィルム、裏面フィルム、裏面フィルム、表面フィルム、表面フィルム、裏面フィルムの順に積層された積層構造I97、及び粘着剤層、裏面フィルム、表面フィルム、表面フィルム、裏面フィルムの順に積層された積層構造II98が形成される。
また、積層構造I97では、表面フィルム2、裏面フィルム3、粘着剤層5、及び内側フィルム7が、粘着剤層、表面フィルム、内側フィルム、裏面フィルム、裏面フィルム、内側フィルム、表面フィルム、表面フィルム、内側フィルム、裏面フィルムの順に積層されており、積層構造II98では、粘着剤層、裏面フィルム、内側フィルム、表面フィルム、表面フィルム、内側フィルム、裏面フィルムの順に積層されている。
本実施形態の包装体において、積層構造Iは、積層構造IIに対して長手方向他方端91側に位置することが好ましい。
図6(d)は、封止シール61から離型紙63を剥がす図である。
本実施形態の包装体の製造方法、又は本実施形態の包装袋の使用では、封止シールによる封止操作が一層簡便になるという観点から、封止シール61上に貼り付けられた離型紙63の2回目の屈曲部96側の端部は、1回目の屈曲部95と、2回目の屈曲部96との間にあることが好ましい。
封止シール61上に貼り付けられた離型紙63の長さは、離型紙を剥がす際に、封止シールの粘着面62が表面フィルム2に貼り付きにくく、離型紙を剥がす操作が容易であるという観点から、長すぎないことが好ましく、包装袋における、上記粘着面の上記一部の長手方向内端及び上記粘着面の上記残りの部分の長手方向外端が、上述の範囲であることが好ましい。
図6(e)は、積層構造I97及び積層構造II98を覆うようにして、封止シール61を表面フィルム2に貼り合わせる図である。
図6(e)において、封止シール61は、1回目の屈曲において表面フィルム2と貼り合わせた粘着剤層5の上記一部分、及び2回目の屈曲において裏面フィルムと貼り合わせた粘着剤層5の上記別の部分とを覆うようにして、表面フィルム2に貼り合わされている。
封止シール61は、1回目の屈曲部95、及び2回目の屈曲部96を覆うようにすることが好ましい。
図7は、本実施形態の包装体の一例を示す、図1の包装体のX−X断面図である。
図7の包装体は、長手方向一方端の閉口部において、表面フィルム2、底面フィルム41、裏面フィルム3が、表面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部163、裏面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部164で貼り合わせられている。
内容物82を入れた包装体81は、底面フィルム41の折り目42が広がって、自立可能な構造となっている。
図7の包装体81は、密閉部94において、積層構造I97及び積層構造II98を有しており、積層構造I97が積層構造II98に対して、長手方向他方端側に位置している。
図7の包装体には、内容物82が入っている。本実施形態の包装体の内容物としては、例えば、血液、細胞、生物実験材料、臨床検体、治験検体、尿、毛髪等の感染性物質、バクテリア、殺虫殺菌剤、背消毒剤、除草剤等の毒物を収納したプラスチック容器、ガラス容器等の一次容器が挙げられる。
本実施形態の包装体において、表面フィルム2及び裏面フィルム3が折り曲げられている屈曲部(図6における1回目の屈曲部95、及び2回目の屈曲部96)の曲率半径は、10mm以下であることが好ましく、8mm以下であることがより好ましい。
本明細書において、屈曲半径は、例えば、顕微鏡での包装体の断面観察により測定することができる。
本実施形態の包装体は、UN規格(UN3373 P650)に従って測定される耐圧性が、95kPa以上であることが好ましい。
本実施形態の包装体は、温度55℃における耐圧強度が、95kPa以上であることが好ましく、100kPa以上であることがより好ましい。
温度55℃における耐圧強度は、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
本実施形態の包装体は、温度−40℃における耐圧強度が、95kPa以上であることが好ましく、100kPa以上であることがより好ましい。
温度−40℃における耐圧強度は、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
本実施形態の包装体は、温度55℃又は−40℃の各温度において、内圧を100kPaとしたときに、内部の液体が漏えいしないことが好ましい。
温度55℃又は−40℃の各温度における液体の漏洩は、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
本実施形態の包装体は、特定の積層構造を密閉部に有し、屈曲部を2個有するため、耐圧性に優れる。特に、包装体の内圧が高くなると、1回目の屈曲部85、及び2回目の屈曲部86において、屈曲部がしまって、屈曲部の曲率半径が小さくなり、高圧化でも開口部から圧力が漏れにくくなる。
中でも、内側フィルム6を設けると、さらに屈曲部がしまりやすくなり、また、屈曲部中の隙間が少なくなって、密閉部の密閉性が一層向上し、耐圧性がさらに向上する。また、内側フィルム6を設けると、包装体の封止シールが高圧化で破損した際に、内容物が飛び出しにくくなり、安全性にも優れる。
また、長手方向一方端側の閉口部が、1回以上折りたたまれたフィルム(例えば、折り目42でおられた底面フィルム42)を挟んで形成されていると、内容物の密閉後に包装体を長手方向一方端側の閉口部を下にして自立させることができる。そのため、輸送時等において、内容物が包装体内で動きにくくなり、内容物が一層漏れにくくなる。
本実施形態の包装体の製造方法、本実施形態の包装体の使用では、機械を用いることなく、簡便に開口部を密閉することができる。また、封止シールで密閉部を覆う際に、しわが入りにくい。
中でも、封止シートの粘着面の上記一部の長手方向内端が、上記裏面フィルムの長手方向開口部側端から長手方向に(2b−a)/4の距離の位置から、長手方向開口部側端から長手方向に(6b−a)/8の距離の位置までの間にあり、上記粘着面の上記残りの部分の長手方向外端が、上記裏面フィルムの長手方向開口部側端から、長手方向開口部側端から長手方向に(2b−a)/4の距離の位置までの間にあると、2回目の屈曲後に粘着面と表面フィルムとが一定の距離を保ちやすくなり、封止シールによる封止操作が容易に行え、且つ封止部にしわが一層入りにくくなる。そのため、一層耐圧性に優れる。
本実施形態の包装体に用いられる包装袋、及び本実施形態の包装袋は、表面フィルムと裏面フィルムとを、長手方向一方端縁で底面フィルムを介さずに貼り合わせて、長手方向一方端側に閉口部を形成する包装袋であってもよい。
本実施形態の包装体は、感染性物質輸送用の二次容器として好適に使用することができる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
表面フィルム、裏面フィルム、底面フィルムとして、いずれも、基材層にポリエチレンテレフタレートを、中間層にポリアミドの二軸延伸フィルム、ヒートシール層に直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を用いて、ドライラミネーション法により積層した厚さ122μmの積層フィルムを用いた。表面フィルム及び裏面フィルムは、幅120mm、長さ220mmの矩形フィルムであった。また、底面フィルムは、幅120mm、長さ62mmの矩形フィルムを、長さ方向に半分の位置を折り目として、二つに折って使用した。また、内側フィルムとして、幅120mm、長さ60mm、厚さ60μmの、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)の単層フィルムを用いた。
幅方向両端縁は、表面フィルム、内側フィルム、裏面フィルムの順に、幅方向両端と、長手方向の他方端縁とが重なるようにして重ね、幅方向両端縁の各端縁から10mmの部分をヒートシールした。
長手方向他方端縁は、裏面フィルムと内側フィルムとを、端縁から10mmの部分をヒートシールした。
長手方向一方端縁は、表面フィルム、底面フィルム、裏面フィルムの順に、幅方向両端と長手方向の一方端縁とが重なるように、且つヒートシール層同士が対面するようにして重ねて、ヒートシールした。図2のように、表面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部内の幅方向両端の一部で、表面フィルムと裏面フィルムとをヒートシールし、幅方向両端の残りの部分及び長手方向一方端縁で、表面フィルムと底面フィルム、及び裏面フィルムと底面フィルム、をヒートシールした。なお、表面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部内の幅方向両端の一部の表面フィルムと裏面フィルムとのヒートシール部では、底面フィルムを表面フィルムと裏面フィルムとのヒートシール部の形状に切り取っているため、表面フィルムと裏面フィルムとが直接貼り合わせられている。表面フィルム側からみた底面フィルムと表面フィルムとのヒートシール部の形状、及び底面フィルムと裏面フィルムとのヒートシール部の形状は、図3、図4のような円弧状とした)。なお、幅方向両端は、端縁から10mm以上になるようにヒートシールした。そして、幅方向両端縁及び長手方向一方端縁に閉口部を、長手方向他方端側に開口部を形成した。
次に、長手方向開口部端から50mmの位置から75mmの位置までの間に、幅120mm、長さ25mmの粘着剤層を、表面フィルムの包装袋外側に設けた。なお、粘着剤層として、アクリル系粘着剤層を用いた。
次に、幅116mm、長さ65mmの封止シールの粘着面の長さ方向一方端から、該長さ方向一方端から30mmまでの位置までの部分に、幅116mm、長さ30mmの離型紙を貼り合わせて、封止シールを用意した。なお、粘着面を形成する粘着剤として、アクリル系粘着剤を用いた。そして、裏面フィルムの長手方向開口部側端から10mmの位置から、裏面フィルムの長手方向開口部側端から75mmまでの位置に、離型紙を貼り合わせた部分が開口部側になるようにして、裏面フィルムと封止シールとを貼り合わせた。なお、離型紙は、裏面フィルムの両幅端から2mmに空白部分を設けて貼り合わせた。そして、包装袋を得た。
得られた包装袋の長手方向開口部側端から30mmの位置で、包装袋を長手方向に沿って屈曲させ、表面フィルムの長手方向開口部側端と粘着剤層とを貼り合わせた(1回目の屈曲)。なお、表面フィルムと粘着剤層とが貼り合わせられた一部分の長手方向長さは、10mmであった。
次に、包装袋の長手方向開口部側端から50mmの位置で、包装袋を長手方向に沿ってさらに屈曲させ、裏面フィルムを粘着剤層に貼り合わせた(2回目の屈曲)。そして、粘着剤層の長手方向開口部側端から、長手方向開口部側端から10mmの位置までの間に、粘着剤層、表面フィルム、内側フィルム、裏面フィルム、裏面フィルム、内側フィルム、表面フィルム、表面フィルム、内側フィルム、裏面フィルムの順に積層された積層構造Iを、粘着剤層の長手方向開口部側端から10mmの位置から、粘着剤層の長手方向開口部側端から20mmの位置までの間に、粘着剤層、裏面フィルム、内側フィルム、表面フィルム、表面フィルム、内側フィルム、裏面フィルムの順に積層された積層構造IIを有する密閉部を形成した。
そして、封止シールの離型紙を剥がし、積層構造I及び積層構造IIを覆うようにして、粘着面と表面フィルムとを貼り合わせ、包装袋を密閉した。そして、包装体を得た。
表1に、包装体の寸法、及び包装袋の開口部を密閉する際の屈曲位置を示す(図8参照)。
表1及び図8中、「A」は、包装袋の幅方向の長さである。「B」は、包装袋の長手方向開口部端から、2回目の屈曲に伴って屈曲する位置までの長さである。「C」は、2回目の屈曲に伴って屈曲する位置から、1回目の屈曲時に屈曲させる位置(1回目の屈曲部)までの長さである。「D」は、1回目の屈曲時に屈曲させる位置(1回目の屈曲部)から、2回目の屈曲時に屈曲させる位置(2回目の屈曲部)までの長さである。「E」は、2回目の屈曲時に屈曲させる位置(2回目の屈曲部)から、内側フィルムの長手方向閉口部側端までの長さである。「F」は、包装袋の長手方向開口部端から、1回目の屈曲時に屈曲させる位置(1回目の屈曲部)までの長さである。「G」は、包装袋の長手方向開口部端から、2回目の屈曲時に屈曲させる位置(2回目の屈曲部)までの長さである。「H」は、包装袋の長手方向開口部端から、内側フィルムの長手方向閉口部側端までの長さである。「I」は、包装袋の長手方向開口部端から、粘着剤層の長手方向開口部側端までの長さである。「J」は、包装袋の長手方向開口部端から、粘着剤層の長手方向閉口部側端までの長さである。「K」は、包装袋の長手方向の長さである。「L」は、包装袋の長手方向開口部端から、封止シールの長手方向開口部側端までの長さである。「M」は、包装袋の長手方向開口部端から、封止シールの長手方向閉口部側端までの長さである。「N」は、封止シールの幅方向の長さである。「O」は、包装袋の幅方向端から、封止シールの幅方向端までの長さである。「P」は、包装袋の長手方向開口部端から、封止シールの粘着面上に貼り合わされた離型紙の長手方向閉口部側端までの長さである。
(実施例2、3、5〜8、比較例1〜3)
表面フィルム、裏面フィルム、内側フィルム、粘着剤層、封止シールの寸法、及び屈曲させる位置を表1に記載の位置に変更したこと以外は、実施例1と同様にして包装体を得た。
(実施例4、9)
表面フィルム、裏面フィルム、底面フィルムとして、いずれも、基材層にポリエチレンテレフタレートを、中間層にポリアミドの二軸延伸フィルム、ヒートシール層に直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を用いて、ドライラミネーション法により積層した厚さ193μmの積層フィルムを用い、底面フィルムとして、幅300mm、長さ148mmの矩形フィルムを、長さ方向に半分の位置を折り目として、二つに折って使用し、内側フィルムとして、厚さ100μmの、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)の単層フィルムを用い、表面フィルム、裏面フィルム、内面フィルム、粘着剤層、封止シールの寸法、及び屈曲させる位置を表1に記載の位置に変更したこと以外は、実施例1と同様にして包装体を得た。
[評価]
実施例及び比較例で得られた包装体について、下記の測定を行った。
(耐圧性)
UN規格(UN3373 P650)に従ってUN規格耐圧性を評価した。95kPaでも包装袋が破袋しなかった場合を「○」(耐圧性が良好)、包装袋が破袋した場合を「×」(耐圧性が不良)と評価した。
また、包装袋の内側フィルムと重なり合っていない表面フィルムの一部に、厚さ1mm程度のゴムシートを、粘着テープを用いて包装袋外側に固定した。そして、温度55℃又は−40℃の各温度条件において、表面フィルム上の上記ゴムシートに、空気圧縮機に繋がれた注射針を突き刺し、1L/分の量で包装袋内に空気を注入し、破袋するまで空気を送り続けた。そして破袋した時の圧力を測定し、各温度における耐圧強度(kPa)とした。耐圧強度が高い値であるほど、包装体の耐圧性に優れる。
(耐漏洩性)
上記の耐圧強度の測定において、100kPaでも破袋しなかった包装体について、耐漏洩性を評価した。
包装袋の内部に、染色浸透探傷剤(商品名「カラーチェック(登録商標)浸透液 FR−S」株式会社タセト社製)を入れ、上記と同様にして密閉をして包装体を用意した。そして、温度55℃又は−40℃の各温度条件において、空気圧縮機を用いて、包装体内部に空気を圧送し、圧力を100kPaとした。そして漏洩の有無を目視で確認したところ、評価を行った全ての包装体で漏洩は見られなかった。
(密閉しやすさ)
11人に、各実施例及び比較例に記載の包装袋を密閉してもらい、包装後の密閉部を目視で確認し、密閉部にしわが入った包装体の数で、密閉しやすさを評価した。密閉部にしわが入った包装体が1個もなかった場合を「○」(密閉しやすい)、しわが入った包装体が1個以上であった場合を「×」(密閉しにくい)と評価した。
(総合評価)
UN規格耐圧性が良好で、耐圧強度が100kPa以上であり、且つ密閉しやすかった包装体を「○」(耐圧性に優れ、簡便に開口部を密閉することができる)、UN規格耐圧性若しくは密閉しやすさが不良、又は耐圧強度が100kPa未満であった包装体を「×」(耐圧性が不良又は簡便に開口部を密閉できない)と評価した。
Figure 2017165454
表1に示すように、実施例1〜9の包装体は、耐圧性に優れていた。また、簡便に開口部を密閉することができた。
比較例1〜3の包装体は、2回目の屈曲時に、裏面フィルムと粘着剤層とを貼り合わせることができず、十分な耐圧性が得られなかった。
11 包装袋
12 開口部
13 長手方向開口部側端
14 長手方向閉口部側端
15 幅方向端
161 表面フィルムと裏面フィルムとのヒートシール部
162 表面フィルムと裏面フィルムと内側フィルムとのヒートシール部
163 表面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部
164 裏面フィルムと底面フィルムとのヒートシール部
17 切り欠き
2 表面フィルム
3 裏面フィルム
41 底面フィルム
42 折り目
5 粘着剤層
61 封止シール
62 粘着面
63 離型紙
7 内側フィルム
81 包装体
82 内容物
91 長手方向他方端
92 長手方向一方端
93 閉口部
94 密閉部
95 1回目の屈曲部
96 2回目の屈曲部
97 積層構造I
98 積層構造II
De 長手方向
Dw 幅方向

Claims (12)

  1. 少なくとも、表面フィルム、裏面フィルム、前記表面フィルム上に設けられた粘着剤層、及び前記裏面フィルム上に設けられた封止シールを備え、
    表面フィルムと裏面フィルムとが、幅方向両端縁及び長手方向一方端縁で貼り合わせられて、長手方向一方端側に閉口部が形成され、前記表面フィルムの一部と前記裏面フィルムの一部とが前記粘着剤層に貼り合わせられて、長手方向他方端側に密閉部が形成されている包装体であって、
    前記密閉部において、前記表面フィルム、前記裏面フィルム、及び前記粘着剤層が、包装体の厚さ方向に、粘着剤層、表面フィルム、裏面フィルム、裏面フィルム、表面フィルム、表面フィルム、裏面フィルムの順に積層された積層構造I、及び粘着剤層、裏面フィルム、表面フィルム、表面フィルム、裏面フィルムの順に積層された積層構造IIを少なくとも有し、
    前記積層構造I及び前記積層構造IIが前記封止シールで覆われている
    ことを特徴とする、包装体。
  2. 前記積層構造Iが前記積層構造IIに対して、長手方向他方端側に位置している、請求項1に記載の包装体。
  3. 前記表面フィルムと、前記裏面フィルムとの間に、さらに内側フィルムを備え、
    前記内側フィルムが、前記表面フィルムと前記裏面フィルムとの間に挟まれて、幅方向両端縁で貼り合わされており、
    前記積層構造Iが、粘着剤層、表面フィルム、内側フィルム、裏面フィルム、裏面フィルム、内側フィルム、表面フィルム、表面フィルム、内側フィルム、裏面フィルムの順に積層された積層構造であり、
    前記積層構造IIが、粘着剤層、裏面フィルム、内側フィルム、表面フィルム、表面フィルム、内側フィルム、裏面フィルムの順に積層された積層構造である、請求項1又は2に記載の包装体。
  4. 前記密閉部において、前記表面フィルム及び前記裏面フィルムが折り曲げられている屈曲部における曲率半径が10mm以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の包装体。
  5. 前記表面フィルムと前記裏面フィルムとが、長手方向一方端で、底面フィルムを介して貼り合わされている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の包装体。
  6. 表面フィルムと裏面フィルムとが、幅方向両端縁及び長手方向一方端縁で貼り合わせられ、長手方向一方端側に閉口部を形成し、長手方向他方端側に開口部を形成し、
    前記表面フィルムの包装袋外側に、前記表面フィルムの幅と同じ幅を有する粘着剤層が設けられ、
    前記裏面フィルムの包装袋外側に、少なくとも一方側の面を粘着面とした封止シールが設けられており、
    前記粘着面は、一部が前記裏面フィルムに貼り付けられ、残りの部分が離型紙に貼り付けられた包装袋を、
    前記包装袋を長手方向に沿って屈曲させて、前記表面フィルムの長手方向開口部側端を、前記粘着剤層の一部分に貼り合わせ、
    前記包装袋を長手方向に沿ってさらに屈曲させて、前記裏面フィルムの一部を、前記粘着剤層の別の部分に貼り合わせ、
    前記封止シールが、前記粘着剤層の前記一部分及び前記別の部分を覆うように、前記粘着剤面の前記残りの部分を前記表面フィルムに貼り合わせる
    ことを含むことを特徴とする、包装体の製造方法。
  7. 表面フィルムと裏面フィルムとが、幅方向両端縁及び長手方向一方端縁で貼り合わせられ、長手方向一方端側に閉口部を形成し、長手方向他方端側に開口部を形成し、
    前記表面フィルムの包装袋外側に、前記表面フィルムの幅と同じ幅を有する粘着剤層が設けられ、
    前記裏面フィルムの包装袋外側に、少なくとも一方側の面を粘着面とした封止シールが設けられており、
    前記粘着面は、一部が前記裏面フィルムに貼り付けられ、残りの部分が離型紙に貼り付けられた包装袋において、
    前記包装袋を長手方向に沿って屈曲させて、前記表面フィルムの長手方向開口部側端を、前記粘着剤層の一部分に貼り合わせ、
    前記包装袋を長手方向に沿ってさらに屈曲させて、前記裏面フィルムの一部を、前記粘着剤層の別の部分に貼り合わせ、
    前記封止シールが、前記粘着剤層の前記一部分及び前記別の部分を覆うように、前記粘着剤面の前記残りの部分を前記表面フィルムに貼り合わせる
    ことを含むことを特徴とする、包装袋の使用。
  8. 表面フィルムと裏面フィルムとが、幅方向両端縁及び長手方向一方端縁で貼り合わせられ、長手方向一方端側に閉口部を形成し、長手方向他方端側に開口部を形成する、包装袋であって、
    前記表面フィルムの包装袋外側に、前記表面フィルムの幅と同じ幅を有する粘着剤層が設けられ、
    前記裏面フィルムの包装袋外側に、少なくとも一方側の面を粘着面とした封止シールが設けられており、
    前記粘着面は、一部が前記裏面フィルムに貼り付けられ、残りの部分が離型紙に貼り付けられており、
    前記粘着剤層の長手方向の長さをa、前記表面フィルムの長手方向開口部側端から、前記粘着剤層の長手方向閉口部側端までの、長手方向の長さをbとしたときに、
    前記粘着面の前記一部の長手方向内端が、前記裏面フィルムの長手方向開口部側端から長手方向に(2b−a)/4の距離の位置から、長手方向開口部側端から長手方向に(6b−a)/8の距離の位置までの間にあり、
    前記粘着面の前記残りの部分の長手方向外端が、前記裏面フィルムの長手方向開口部側端から、長手方向開口部側端から長手方向に(2b−a)/4の距離の位置までの間にある、
    ことを特徴とする包装袋。
  9. 前記aの前記bに対する割合((a/b)×100)が、15〜50%である、請求項8に記載の包装袋。
  10. 前記表面フィルムと、前記裏面フィルムとの間に、さらに内側フィルムを備え、
    前記内側フィルムの長手方向の長さが、前記表面フィルム及び前記裏面フィルムの長手方向の長さと比較して短く、
    前記内側フィルムの幅方向の長さが、前記表面フィルム及び前記裏面フィルムの幅方向の長さと同じであり、
    前記内側フィルムが、包装袋の長手方向開口部側端縁において、前記表面フィルム又は前記裏面フィルムの長手方向開口部側端縁と貼り合わされ、
    前記内側フィルムが、包装袋の幅方向両端縁において、前記表面フィルムと前記裏面フィルムとの間に挟まれて貼り合わされている、請求項8又は9に記載の包装袋。
  11. 前記内側フィルムの長手方向の長さが、前記表面フィルム又は前記裏面フィルムの長手方向開口部側端から、前記粘着剤層の長手方向開口部側端までの長手方向の長さよりも長い、請求項8〜10のいずれか一項に記載の包装袋。
  12. 前記表面フィルムと前記裏面フィルムとが、長手方向一方端で、底面フィルムを介して貼り合わされている、請求項8〜11のいずれか一項に記載の包装袋。
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