JP2017165136A - 船舶および船舶における音響データ取得方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】付帯設備がコンパクトであって、単純な操作で音響機器を水中に配置できる船舶および船舶の音響データ取得方法を提供する。
【解決手段】先端に音響機器3を有するアーム4を船舶1の船体に配置された回転軸5周りに回動して、音響機器3の格納のときにはアーム4の回動により音響機器3を甲板上2e又は船体内の格納位置2fに移動させ、音響機器3による水中での音響データの取得のときにはアーム4の回動によりアーム4を船体の外側に移動させることで音響機器3を水没させて、この水没した音響機器3により音響データを取得する。
【選択図】図1

Description

本発明は、船舶および船舶における音響データ取得方法に関し、より詳細には、付帯設備がコンパクトであって、単純な操作で音響機器を水中に配置できる船舶および船舶における音響データ取得方法に関する。
従来、船舶においてソーナーや測深器、流向流速計、音響測位装置、音響通信装置等の音響機器を使用する場合には、音響機器を船底に常時固定した状態にする方法や使用時に音響機器を水中に降下させる方法が採用されている。
この音響機器を船底に常時固定した状態にする方法は、音響機器を水中に設置するための付帯設備が不要であるが、音響機器が常時水中に位置した状態になるため、音響機器が故障するリスクが高く、航行中にメンテナンスすることは難しい。さらに、音響機器が船底から突出した状態になるので、母船に搭載され、母船から投入及び母船に揚収して運用されるような船舶には不向きである。また、音響機器が船底近くに位置するため、音響機器が船体外板を通して伝わる船内雑音や、航行中に船底付近に生じる気泡を含んだ水流(気泡流)の影響を受けやすく、精度の高い音響データを取得することは難しい。
この問題を解決するために、音響機器をデッキクレーンやブーム等の付帯設備を用いて水中に降下させる方法が提案されている(例えば、特許文献1)。この音響設備をデッキクレーンやブーム等の付帯設備を用いて水中に降下させる方法は、音響機器を使用しないときには、音響機器を船上に配置できるので、音響機器が故障するリスクを低くできる。また、航行中にメンテナンスすることも可能である。しかしながら、従来のデッキクレーン等の付帯設備は、サイズが大きく重心位置も高いため、小型の船舶には不向きである。また、従来の付帯設備では音響機器を水中に配置する作業に多くの工数を有する。
実公平1−43658号公報
本発明は、上記の状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、付帯設備がコンパクトであって、単純な操作で音響機器を水中に配置できる船舶および船舶の音響データ取得方法を提供することにある。
上記のような目的を達成するための本発明の船舶は、先端に音響機器を有するアームと、このアームを当該船舶の船体に配置された回転軸周りに回動する回動機構とを備えて、該回動機構が、前記音響機器の格納のときには前記音響機器を甲板上又は前記船体内の格納位置に移動させ、前記音響機器の水中への展開のときには前記アームが前記船体の外側に移動して前記音響機器を水中に位置させるように、前記アームを回動する構成であることを特徴とする。
このように、本発明の船舶によれば、アームと回動機構という非常にコンパクトな付帯設備で音響機器を水中に移動させることができる。それ故、特に小型の船舶に有用である。さらに、音響機器を格納するときには、音響機器と付帯設備とを甲板上又は船体内の格納位置に移動させることができ、格納時には音響機器が船体の外に出ていないので音響機器が母船からの投入や母船への揚収の際に邪魔にならないので、母船に搭載されて母船から投入及び母船への揚収で運用されるような船舶にも採用することができる。
上記の船舶において、前記音響機器を水中に展開したときに、前記音響機器が前記船体の船底よりも下の位置になる構成であると、音響機器が船体外板を通して船外の水中に伝わる雑音や、船底に流れ込む気泡を含んだ水流(気泡流)の影響をより受け難くなるので、より精度の高い音響データを取得することが可能になる。
上記の船舶において、前記音響機器を水中に展開したときに、前記音響機器が前記船体の舷側よりも外側の位置になる構成であると、音響機器が船体外板を通して船外の水中に伝わる雑音や、船底や舷側近傍の気泡を含んだ水流(気泡流)の影響をより受け難くなるので、より精度の高い音響データを取得することが可能になる。
上記の船舶において、前記アームを回転軸に固定された短尺部とこの短尺部に対して屈曲した長尺部とを有して構成し、前記音響機器を前記長尺部の先端部分に配設又は先端に配置すると、非常に単純な形状および構成で、アームを回動するだけで、長尺部の先端の音響機器を甲板上又は前記船体内の格納位置と、水中の測定位置との間を移動させることができる。
上記の船舶において、前記音響機器を水中に展開したときに前記アームの水没する部分の一部又は全部における水平断面形状を流線形形状(翼型形状も含む)で形成していると、船舶を移動させながら音響機器を使用するときにアームの水没部に作用する水の抗力(流体抵抗)を低減することができる。このことにより、船舶の推進性能や操縦性能を高く維持することができる。
上記の船舶において、前記アームと前記回動機構との組み合わせを複数備えて、前記音響機器を水中に展開したときに、前記アームが前記船体の両舷のそれぞれの舷側の外側に移動する構成にすることもできる。この構成にすると、両舷にアームを移動することで、船舶を移動させながら音響機器を使用するときの船舶の左右のバランスをより安定させることができる。さらに、両舷のアームによって船舶の横揺れ(ローリング)を低減できる。また、両舷のアームがスケグのように機能することにより、船舶の保針性(針路安定性)を向上させることができる。また、両舷のアームに音響機器を配設した場合には、両舷の2点で音響機器を操作しての三角測量が可能となり、より測定精度を高めることができる。
上記の目的を達成するための船舶の音響データ取得方法は、先端に音響機器を有するアームを当該船舶の船体に配置された回転軸周りに回動して、前記音響機器の格納のときには前記アームの回動により前記音響機器を甲板上又は前記船体内の格納位置に移動させ、前記音響機器による水中での音響データの取得のときには前記アームの回動により前記アームを前記船体の外側に移動させることで前記音響機器を水没させて、この水没した前記音響機器により音響データを取得することを特徴とする。
この方法によれば、アームと回動機構という非常にコンパクトな付帯設備で音響機器を水中に移動させることができる。
本発明の船舶および船舶の音響データ取得方法によれば、アームと回動機構という非常にコンパクトな付帯設備で音響機器を水中に移動させることができる。それ故、特に小型の船舶に有用である。さらに、音響機器を格納するときには、音響機器と付帯設備とを甲板上又は船体内の格納位置に移動させることができ、格納時には音響機器が船体の外に出ていないので音響機器が母船からの投入や母船への揚収の際に邪魔にならなくなる。
本発明に係る第1の実施の形態の船舶で、音響機器を格納している状態を模式的に示す斜視図である。 図1の船舶における音響機器を展開している状態を模式的に示す斜視図である。 図1の船舶における音響機器を格納している状態を示す断面図である。 図1の船舶における音響機器を展開している状態を示す断面図である。 図1の船舶における音響機器を格納している状態を示す平面図である。 本発明に係る第2の実施の形態の船舶における音響機器を展開している状態を模式的に示す断面図である。 本発明に係る第3の実施の形態の船舶における音響機器を格納している状態を模式的に示す断面図である。 本発明に係る第4の実施の形態の船舶における音響機器を格納している状態を模式的に示す断面図である。 本発明に係る第5の実施の形態の船舶における音響機器を格納している状態を模式的に示す断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態の船舶を図面を参照しながら説明する。図1〜図5に示すように、本発明に係る実施の形態の船舶1は、先端に音響機器3を有するアーム4と、このアーム4を船舶1の船体に配置された回転軸5a周りに回動する回動機構5とを備えている。音響機器3は、水中に配置して使用されるソーナーや測深器、流向流速計、音響測位装置、音響通信装置等である。
この実施の形態の回動機構5は、甲板2e上の舷側2cに設けられている。この回動機構5は、水平方向に配置された回転軸5aを上方に有する支柱で構成されている。この回転軸5aに回動可能に接続されているアーム4は、短尺部4aとこの短尺部4aに対して屈曲した長尺部4bとを有して構成されている。長尺部4bと短尺部4aとは直角をなしており、アーム4はL字形状に形成されている。音響機器3は長尺部4bの先端部分の内部に配設されている。短尺部4aが回転軸5a周りに回動するように構成され、アーム4は回動機構5によって、回転軸5aに垂直な面内を、上下方向に回動できる構成になっている。
図1および図3に示すように、音響機器3を甲板2e上に格納しているときには、短尺部4aは甲板2eに対して垂直に配置され、回転軸5aの下方に短尺部4aと長尺部4bとの接合部が位置した状態になる。長尺部4bは、甲板2eと略平行に船幅方向に延在するように配置された状態になる。つまり、音響機器3と回転機構5およびアーム4から構成される付帯設備は、船舶1の船体の外側に突出することなく、船体の内側に納まった状態になる。
図2および図4に示すように、音響機器3を水中へ展開させるときには、アーム4を回転軸5a周りに回動させることで、アーム4が船体の舷側2cの内側から上を回って舷側2cの外側に移動して音響機器3が水中に位置した状態になる。この実施の形態では、回動機構5によって長尺部4bを上方に向って回動させるようにアーム4を回転軸5a周りに270度回動させることで、短尺部4aが甲板2eと略平行に配置され、短尺部4aと長尺部4bとの接合部が船体の舷側2cの外側に突出した状態になる。これに伴い、長尺部4bは船体の舷側2cの外側に位置し、長尺部4bが甲板2eに対して垂直に水中へ向かって延在配置され、長尺部4bの先端部分に配設されている音響機器3が水中に位置した状態になる。この音響機器3が配置される水深D1は、音響機器3の種類や要求される測定精度等に応じて適宜決定できるが、具体的には例えば、1m〜5m程度である。
つまり、音響機器3を格納した状態では、アーム4は船体内側に納まるサイズであり、かつ、音響機器3を水中に展開した状態では、音響機器3を水深1m〜5m程度の使用深度に配置できるように形成する。具体的には、例えば、回動機構5を甲板2e上の舷側2cに立設し、アーム4を舷側2cの外側に展開する場合には、音響機器3を格納した状態におけるアーム4の船幅方向の最大長さRが船舶1の船幅Bよりも短く、かつ、音響機器3を水中に展開したときに音響機器3を使用深度に配置できるように構成する。
この実施の形態では、音響機器3を水中に展開したときに、音響機器3が船体の船底2dよりも下の位置になるようにアーム4を構成している。この配置により、音響機器3が船体外板を通して船外の水中に伝わる雑音や、船底2dに流れ込む気泡を含んだ水流(気泡流)の影響をより受け難くなるので、より精度の高い音響データを取得することが可能になる。この音響機器3と船体の船底2dとの上下距離D2は、0.5m〜1.5m程度になるように構成することが好ましい。上下距離D2を上記の範囲内にすると、音響機器3と船底2dとの距離を十分に確保しつつ、アーム4をコンパクトに構成できる。
さらに、音響機器3を水中へ展開したときに、音響機器3が船体の舷側2cよりも外側に位置するようにアーム4を構成している。この配置にすると、音響機器3が船体外板を通して船外の水中に伝わる雑音や、船底2dや舷側2c近傍の気泡を含んだ水流(気泡流)の影響をより受け難くなるので、より精度の高い音響データを取得することが可能になる。
また、この実施の形態では、音響機器3を水中に展開したときに、アーム4(長尺部4b)の水没部4cの一部または全部の水平断面形状を流線形形状(翼型形状も含む)に形成することが好ましい。これにより、船舶1を移動させながら音響機器3を使用するときに、アーム4の水没部4cにおける渦流の発生を抑制でき、また、アーム4の水没部4cに作用する水の抗力(流体抵抗)を低減することができる。これにより、航行中に音響機器3を使用するときに、渦流による雑音の影響が少なくなり、また、船舶1の推進性能や操縦性能を高く維持するのに有利になる。音響機器3を長尺部4bの先端(外部)に配置する場合には、例えば、流線形形状の防水カバーを音響機器3の外側に外嵌することもできる。
図5に示すように、音響機器3および付帯設備(回動機構5およびアーム4)の配位置(音響機器の中心線)X1は、船舶1の他の設備の配置等によって適宜決定することができるが、好ましくは、船長方向に関して、船体中央X0よりも船尾2b側に配置するとよい。配設位置X1を船体中央X0よりも船尾2b側にすると、船舶1を移動させながら音響機器3を使用するときの船舶1の保針性(針路安定性)を向上させるのに有利になる。
また、好ましくは、配設位置X1は、船長方向に関して、船舶1の船尾垂線X2(舵軸2g)よりも船舶1の全長Lの10%程度船首2a側に配置するとよい。この配置にすると、音響機器3を使用するときに、音響機器3が船舶1の推進器による振動や水中に伝わる雑音等の影響を受け難くなる。それ故、精度の高い音響データを取得するのに有利になる。
次に、この船舶1によって音響データを取得する方法を以下に説明する。まず、音響機器3およびアーム4を甲板2e上に格納した状態で、音響機器3を使用する水域まで移動する。具体的には、短尺部4aは甲板2eに対して垂直に配置し、長尺部4bは甲板2eと略平行に船幅方向に延在するように配置した状態にする。音響機器3および付帯設備(回転機構5およびアーム4)は、航行中には船体の内側に納まった状態になっている。
音響機器3を使用する水域に到着し、音響機器3による水中での音響データの取得を行なうときには、アーム4の回動によりアーム4を船体の外側に移動させることで音響機器3を水没させる。具体的には、回動機構5によって長尺部4bを上方に向って回動させるようにアーム4を回転軸5a周りに270度回動させて、長尺部4bを船体の舷側2cの外側に移動させ、長尺部4bを甲板2eに対して垂直に水中へ向かって延在配置することにより、長尺部4bの先端部分に配設されている音響機器3を使用深度に配置する。そして、この水没した音響機器3により音響データを取得する。移動しながら音響データを取得する場合には、アーム4を展開させて音響機器3を水没させた状態を維持し、船舶1を移動させながら音響機器3により音響データを取得する。
音響データの取得作業が終了したら、アーム4の回動により音響機器3を甲板3e上に移動させ、音響機器3および付帯設備を格納した状態にする。具体的には、回動機構5によって展開したときとは逆の方向にアーム4を270度回動させることにより、短尺部4aは甲板2eに対して垂直に配置し、長尺部4bは甲板2eと略平行に船幅方向に延在するように配置した状態にする。
このように、船舶1によれば、アーム4と回動機構5という非常にコンパクトな付帯設備で音響機器3を、単純な操作で水中に移動させることができる。それ故、特に小型の船舶、具体的には例えば、総トン数が1トン〜20トン程度の船舶に有用である。さらに、音響機器3を格納するときには、音響機器3と付帯設備とを甲板2e上に移動させることができ、格納するときには音響機器3が船体の外に出ていないので、船舶1の母船からの投入や母船への揚収の際に、この船舶1の音響機器3が邪魔にならない。そのため、この方式は、母船に搭載されて母船から投入及び母船への揚収で運用されるような船舶にも採用することができる。
また、音響機器3を使用せずに格納するときには、音響機器3と付帯設備とを甲板2e上に移動できるので、音響機器3が船体の外の構成物と衝突したりして、音響機器3や付帯設備が故障するリスクを低減できる。また、音響機器3と付帯設備とを非水没状態で格納でき、音響機器3やアーム4が故障や損傷した場合においても、音響機器3とアーム4と回動機構5を甲板2e上に迅速に配置できるので、保守性(メンテナンス性)に優れている。
また、音響機器3を使用するときには、アーム4を回転軸5a周りに回動させるという非常に単純な操作で音響機器3を水中に配置できるので、デッキクレーンやブーム等の従来の付帯設備に比して、作業員の誤作業の回避や軽労化を図ることができる。また、作業が単純であるので容易に自動化でき、無人船に採用することも可能となる。
また、デッキクレーンやブーム等の従来の付帯設備を用いて水中に降下させる場合に比べて、この船舶1の付帯設備は船体に近い低い位置に配置されるので、船舶1の重心を低く維持できる。それ故、復原力の大きい安定性のある船舶1にすることができる。
さらに、船舶1では、アーム4を回転軸5aに固定された短尺部4aとこの短尺部4aに対して屈曲した長尺部4bとを有して構成し、音響機器3を長尺部4bの先端部分に配設しているので、非常に単純な形状および構成で、アーム4を回動するだけの単純な操作で、長尺部4bの先端の音響機器3を甲板2e上と、水中の測定位置との間を移動させることができる。特に、この実施の形態のように、アーム4を長尺部4bと短尺部4aとが直角をなしたL字形状に形成すると、占有スペースの小さいコンパクトな構成で、深い水深に音響機器3を配置することが可能になる。
図6に本発明に係る第2の実施の形態の船舶1Aを示す。船舶1Aは、アーム4と回動機構5との組み合わせを複数備えている。そして、音響機器3を水中に展開したときに、アーム4が船体の両舷のそれぞれの舷側2cの外側に移動するように構成されている。この実施の形態では、両舷のアーム4の先端にそれぞれ音響機器3が配設されている。左右の舷側2cに設けられた音響機器3と付帯設備は、船長方向に並列するように配置されている。それぞれの音響機器3と付帯設備の構成、および、この船舶1Aによって音響データを取得する方法は先に示した第1の実施の形態の船舶1と同じである。
この実施の形態のように、アーム4と回動機構5との組み合わせを複数備えて、音響機器3を水中に展開したときに、アーム4が船体の両舷のそれぞれの舷側の外側に移動する構成にすると、両舷にアーム4を移動することで、船舶1を移動させながら音響機器3を使用するときの船舶1Aの左右のバランスをより安定させることができる。さらに、両舷のアーム4によって、多少ではあるが復原性が向上するため、船舶1Aの横揺れ(ローリング)を低減できるので、小型の船舶に特に有用である。また、両舷のアーム4がスケグのように機能することにより、船舶1Aの保針性(針路安定性)を向上させることもできる。
また、片舷のアーム4のみに音響機器3を配設し、もう一方の片舷のアーム4には音響機器3を設けない構成にすることもできるが、この実施の形態のように、両舷のアーム4に音響機器3を配設する構成にすると、両舷の2点で音響機器3を操作しての三角測量が可能となり、より測定精度を高めることができる。
図7に本発明に係る第3の実施の形態の船舶1Bを示す。この実施の形態では、音響機器3をアーム4(長尺部4b)の先端の外部に接続している。この音響機器3には流線形形状(翼型形状も含む)の防水カバー6が外嵌されている。長尺部4bの内部には、さらに複数の音響機器3が内蔵されている。この実施の形態のアーム4(長尺部4b)は、伸縮可能な伸縮部4dを有しており、長尺部4bの長さを変更できる構成になっている。また、音響機器3および付帯設備は、格納時には船舶1Aの船体内の格納位置2fに配置される構成になっている。その他の構成、および、この船舶1Bによって音響データを取得する方法は先に示した第1の実施の形態の船舶1と同じである。
この実施の形態のように、アーム4(長尺部4b)に伸縮部4dを有し、長尺部4bの長さを変更できる構成にすると、音響機器3を格納するときには、伸縮部4dを収縮した状態にすることでアーム4を船体内側に納まるコンパクトなサイズにすることができる。音響機器3を水中に展開するときには、伸縮部4dを伸長した状態にすることで、音響機器3を水深が深い位置に配置することが可能になる。そのため、船舶1Bの船幅Bが狭い場合や音響機器3を深い水深に配置する必要がある場合には特に有用である。また、音響機器3を配置する水深を変更することも可能になるので、例えば、この実施の形態のように、1つのアーム4に複数の音響機器3を配設した場合には、それぞれの音響機器3を使用するときの使用深度に合わせて適宜長尺部4bの長さを変更すれば、一つのアーム4で複数の音響機器3をそれぞれの適した使用深度で使用することが可能になる。
なお、上述した実施の形態では、L字形状のアーム4を例示しているが、例えば、図8に示す船舶1Cや図9に示す船舶1DのようにL字形状以外の形状を有するアーム4を有して構成することもできる。また、船首2aや船尾2bに回動機構5を配置し、アーム4を船首2aあるいは船尾2bから外側へ展開する構成にすることもできる。
1、1A、1B、1C、1D 船舶
2a 船首
2b 船尾
2c 舷側
2d 船底
2e 甲板上
2f 格納位置
2g 舵軸
3 音響機器
4 アーム
4a 短尺部
4b 長尺部
4c 水没部
4d 伸縮部
5 回転機構
5a 回転軸
6 防水カバー

Claims (7)

  1. 先端に音響機器を有するアームと、このアームを当該船舶の船体に配置された回転軸周りに回動する回動機構とを備えて、該回動機構が、前記音響機器の格納のときには前記音響機器を甲板上又は前記船体内の格納位置に移動させ、前記音響機器の水中への展開のときには前記アームが前記船体の外側に移動して前記音響機器を水中に位置させるように、前記アームを回動する構成であることを特徴とする船舶。
  2. 前記音響機器を水中に展開したときに、前記音響機器が前記船体の船底よりも下の位置になる構成である請求項1に記載の船舶。
  3. 前記音響機器を水中に展開したときに、前記音響機器が前記船体の舷側よりも外側の位置になる構成である請求項1又は2に記載の船舶。
  4. 前記アームを回転軸に固定された短尺部とこの短尺部に対して屈曲した長尺部とを有して構成し、前記音響機器を前記長尺部の先端部分に配設又は先端に配置した請求項1〜3のいずれか1項に記載の船舶。
  5. 前記音響機器を水中に展開したときに、前記アームの水没する部分の一部又は全部における水平断面形状を流線形形状で形成している請求項1〜4のいずれか1項に記載の船舶。
  6. 前記アームと前記回動機構との組み合わせを複数備えて、前記音響機器を水中に展開したときに、前記アームが前記船体の両舷のそれぞれの舷側の外側に移動するように構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の船舶。
  7. 先端に音響機器を有するアームを当該船舶の船体に配置された回転軸周りに回動して、前記音響機器の格納のときには前記アームの回動により前記音響機器を甲板上又は前記船体内の格納位置に移動させ、前記音響機器による水中での音響データの取得のときには前記アームの回動により前記アームを前記船体の外側に移動させることで前記音響機器を水没させて、この水没した前記音響機器により音響データを取得することを特徴とする船舶の音響データ取得方法。
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