JP2017165017A - 液体吐出装置および液体を吐出する方法 - Google Patents

液体吐出装置および液体を吐出する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】吐出口から吐出された液体が尾を引くことを抑制できる技術を提供する。【解決手段】液体吐出装置100は、液体LMを吐出する吐出口115を有する吐出部と、吐出口から吐出された液体が通過する経路に交差するように移動し、吐出口から経路上に延びている前記液体に接触して分断する移動体135と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、液体吐出装置および液体を吐出する方法に関する。
液体吐出装置の一態様として、インクを吐出して印刷物を作製するインクジェットプリンターや、液体材料を吐出して立体物を造形する3Dプリンターなどが知られている。例えば、特許文献1には、ピエゾ素子によってインクの流路を構成する梁部材を撓ませてノズルから媒体に向かってインクを吐出するインクジェットプリンターが開示されている。
特開2009−178856号公報
インクジェットプリンターにおいては、ノズルから吐出されたインクが必要以上に尾をひいてしまうと、意図しない場所にインクが付着するなどして、印刷物の画質を劣化させてしまう場合があった。特許文献1の技術では、インクが尾を引いてノズルと媒体の間にわたって延びたときに当該インクに電流が流れるように、ノズルと導電性を有する媒体との間に電圧を印加している。この構成によれば、通電によって、尾を引いたインクが発熱し、その溶媒成分が蒸発するため、そのインクが途中で分断される。
しかしながら、特許文献1の技術では、通電に起因する発熱により、インクが劣化してしまう可能性がある。このように、ノズルから吐出されたインクが尾を引いてしまうことを抑制する技術については、依然として改良の余地がある。こうした課題は、印刷物の作製に用いられるインクジェットプリンターに限らず、液体を吐出可能な機構を備える種々の液体吐出装置に共通した課題である。特に、液体材料を吐出して立体物を作製する3Dプリンターなどでは、比較的粘度が高い液体材料が用いられることもあり、そうした液体材料の吐出技術を改善することについての要望が大きい。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
[1]本発明の第一の形態によれば、液体吐出装置が提供される。この液体吐出装置は、吐出部と、移動体と、を備えてよい。前記吐出部は、液体を吐出する吐出口を有してよい。前記移動体は、前記吐出口から吐出された前記液体が通過する経路に交差するように移動し、前記吐出口から前記経路上に延びている前記液体に接触して分断してよい。この形態の液体吐出装置によれば、吐出口から吐出された液体が尾を引いて必要以上に延びてしまうことを抑制できる。また、吐出口から吐出された液体が、余分な熱に曝されて劣化してしまうことが抑制される。
[2]上記形態の液体吐出装置は、さらに、前記移動体を、前記経路と交差する円周軌道上において周回移動させる回転駆動機構を備えてよい。この形態の液体吐出装置によれば、移動体を周回移動させるため、吐出口から吐出された液体を分断する分断動作の高速化や効率化が可能である。
[3]上記形態の液体吐出装置は、さらに、前記移動体を、前記経路に向かって直線的に往復移動させる往復駆動機構を備えてよい。この形態の液体吐出装置によれば、移動体の直線的な往復移動によって、吐出口から吐出された液体を分断する分断動作の高速化や効率化が可能である。
[4]上記形態の液体吐出装置において、前記移動体は、前記経路上に移動したときに前記吐出口を閉塞してよい。この形態の液体吐出装置によれば、移動体によって吐出口から液体が余分に漏洩してしまうことを抑制できる。また、移動体によって、吐出口周縁に付着する液体の除去することもできる。
[5]上記形態の液体吐出装置において、前記吐出部は、前記吐出口に連通し、前記液体を収容する収容室と、前記収容室の前記液体を前記吐出口から吐出させる吐出機構と、を備え、前記吐出機構は、前記収容室内において、前記吐出口から離間した第1位置と、前記吐出口の周縁部に接触して前記吐出口を塞ぐ第2位置との間を往復移動する弁体と、前記弁体に前記往復移動のための駆動力を付与する駆動部と、を備え、前記弁体を、前記第1位置から前記第2位置に移動させることによって、前記収容室内の前記液体を前記吐出口へと押し出して吐出させてよい。この形態の液体吐出装置によれば、弁体の単純な運動によって、液体を吐出口から吐出することができる。また、液体を吐出した後に、弁体が吐出口を塞ぐため、余分な液体が吐出口から漏洩してしまうことを抑制することができる。
[6]上記形態の液体吐出装置は、前記吐出部による前記液体の吐出を制御する吐出制御部を備え、前記移動体は周期的に前記経路上に移動し、前記制御部は、前記移動体が前記経路上を通過し終えるタイミングに合わせて、前記吐出部が前記液体を吐出するタイミングを決定してよい。この形態の液体吐出装置によれば、液体の吐出と分断とを高速に繰り返し実行することができる。
[7]上記形態の液体吐出装置は、前記移動体の位置を検出する位置検出部を備え、前記吐出制御部は、前記位置検出部の検出結果に基づいて前記移動体が前記経路上を通過するタイミングを取得してよい。この形態の液体吐出装置によれば、移動体によって液体の吐出が阻害されてしまうことを抑制できる。
[8]上記形態の液体吐出装置において、前記吐出部は、複数の前記吐出口を備え、前記移動体は、前記吐出口のそれぞれの前記経路において前記液体を分断してよい。この形態の液体吐出装置によれば、液体の吐出動作が効率化される。
[9]本発明の第二の形態は、液体を吐出する方法として提供される。この方法は、吐出口から液体を吐出させる工程と、前記吐出口から延びている前記液体に向かって移動体を移動させて、前記移動体の接触によって前記液体を分断する工程と、を備えてよい。この形態の方法によれば、吐出口から吐出された液体が尾を引いてしまうことを抑制できる。また、吐出口から吐出された液体が、余分な熱に曝されてしまうことが抑制される。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
本発明は、液体吐出装置や液体を吐出する方法以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、液体吐出装置の制御方法や、立体物造形装置、立体物造形方法、画像形成装置、画像形成方法、印刷装置、印刷方法、前述の各装置の制御方法、前述の各方法および制御方法を実現するコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することができる。
第1実施形態の液体吐出装置の構成を示す概略図。 第1実施形態の分断機構が備える回転体を示す概略図。 液体材料の吐出動作と分断動作に関わる各種信号の時間変化の一例を示すタイミングチャート。 液体材料の吐出動作と分断動作とを時系列で示す模式図。 第2実施形態の分断機構の構成を示す概略図。 第3実施形態の液体吐出装置の構成を示す概略図。
A.第1実施形態:
図1は、本発明の第1実施形態における液体吐出装置100の構成を示す概略図である。図1には、液体吐出装置100が通常の使用状態で配置されているときの重力方向(鉛直方向)を示す矢印Gが図示されている。本明細書において、「上」または「下」は、重力方向を基準とする方向を意味している。矢印Gは、後に参照される各図においても、適宜、図示されている。
本実施形態の液体吐出装置100は、いわゆる3Dプリンターであり、原材料である液体材料LMをヘッド部110から造形ステージ150に向かって吐出し、当該造形ステージ150上において当該液体材料LMを固化させた層を積み重ねて立体物を作製する。液体吐出装置100は、前述のヘッド部110および造形ステージ150に加えて、制御部101と、分断機構130と、液体供給部140と、移動機構155と、エネルギー付与部160と、回収機構170と、を備えている。
制御部101は、液体吐出装置100の全体の動作を制御する。制御部101は、少なくとも、CPU102と、メモリー103と、を備えるマイクロコンピューターによって構成される。CPU102は、メモリー103にプログラムを読み出して実行することにより、種々の機能を発揮する。このプログラムは、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリー、DVD−ROMなどの各種の記録媒体に記録されていてもよい。
制御部101には、コンピューター200が接続されている。制御部101は、コンピューター200から、立体物を造形するためのデータMDを受信する。当該データMDには、立体物の高さ方向に積み重ねられる各層における液体材料LMの吐出位置を表すデータが含まれている。制御部101は、コンピューター200からではなく、ネットワークや記録媒体を介して直接的にデータを取得してもよい。なお、制御部101は、液体吐出装置100における上位の制御部に相当し、後述するヘッド制御部125および駆動制御部133は、その下位の制御部に相当する。
ヘッド部110は、制御部101の制御下において液体材料LMを吐出する。ヘッド部110は、本発明における吐出部の下位概念に相当する。ヘッド部110は、中空容器であるヘッド本体部111を備える。ヘッド本体部111は、例えば、ステンレス鋼によって構成される。ヘッド本体部111の内部空間は、隔壁111sによって、第1室112と、第2室113と、に分けられている。第1室112は、ヘッド本体部111の下端に位置し、第2室113は、その上に位置する。
第1室112は、供給口114を介して液体供給部140に接続されており、液体供給部140から供給される液体材料LMを収容する。液体材料LMについては後述する。第1室112は、本発明における収容室の下位概念に相当する。液体材料LMは、本発明における液体の下位概念に相当する。
第1室112の底面112bは、その中央に向かって窪んだテーパー状の傾斜壁面を構成しており、その中央部には、液体材料LMを外部に吐出するためのノズル115が設けられている。本実施形態では、ノズル115は、ヘッド本体部111の底壁部を重力方向に貫通する貫通孔として形成されており、第1室112に連通するとともに、ヘッド本体部111の鉛直下方の領域に向かって開口している。ノズル115の開口径は、例えば、5〜100μm程度であってよい。ノズル115は、本発明における吐出口の下位概念に相当する。
ヘッド本体部111には、柱状の弁体120が、隔壁111sに設けられた貫通孔111hを介して第1室112と第2室113とに跨がって配置されている。弁体120は、ノズル115の中心軸上において、鉛直方向に沿って往復移動可能なように配置されている。貫通孔111hには、第2室113への液体材料LMの漏洩を抑制するための円環状のシール部材SLが弁体120の周囲を囲むように配置されている。
第2室113には、弁体120を往復移動させるための駆動機構121が収容されている。ヘッド部110において、弁体120と駆動機構121とで構成される機構が、本発明における吐出機構の下位概念に相当する。本実施形態では、第2室113には、駆動機構121として、圧電素子であるピエゾ素子122と、付勢部材123と、が配置されている。
ピエゾ素子122は、複数の圧電材料が積層された構成を有しており、各圧電材料への電圧の印加によって、その積層方向に長さが変化する。ピエゾ素子122の上端部は第2室113の上壁面に固定されており、下端部は弁体120の上端部に接触している。ピエゾ素子122が伸長して最も長くなった状態では、弁体120の下端部は、ノズル115の周縁部に気密に接触して、ノズル115を閉塞する。
付勢部材123は、例えば、弦巻ばねによって構成され、弁体120を上方に向かって付勢する。ピエゾ素子122が収縮するときには、弁体120は、付勢部材123の付勢力によって、ピエゾ素子122の下端部に追従して上方に移動する。本実施形態では、弁体120が往復移動する距離、つまり、ピエゾ素子122が伸縮する長さは、例えば、50〜100μm程度であるとしてもよい。
このように、弁体120は、ピエゾ素子122の伸縮に合わせて、弁体120がノズル115から最も離間したときの位置である第1位置と、その下端部がノズル115を閉塞するときの位置である第2位置との間を往復移動する。駆動機構121を構成するピエゾ素子122と付勢部材123とが本発明における駆動部の下位概念に相当する。
ヘッド部110は、さらに、ヘッド制御部125を備えている。ヘッド制御部125は、例えば、集積回路などによって構成される。ヘッド制御部125は、制御部101からの指令に従って、ピエゾ素子122の伸縮状態を制御して、ノズル115からの液体材料LMの吐出動作を制御する。ヘッド制御部125は、本発明における吐出制御部の下位概念に相当する。
ヘッド制御部125は、吐出信号生成部126と、駆動信号生成部127と、を有する。吐出信号生成部126は、ノズル115からの液体材料LMの吐出を開始させるタイミングを設定し、当該タイミングを示す信号を生成して出力する。駆動信号生成部127は、ピエゾ素子122の伸縮状態を変化させるピエゾ素子122の駆動信号を生成して出力する。吐出信号生成部126および駆動信号生成部127が生成・出力する信号については後述する。
ヘッド部110におけるノズル115から液体材料LMの吐出動作を説明する。液体吐出装置100の駆動中においては、通常、ノズル115から液体材料LMが流出しないように、ピエゾ素子122は最も長く伸長させた状態にされ、弁体120の先端部によってノズル115が閉塞される状態が維持される。液体材料LMの吐出を開始するタイミングが到達したときには、ピエゾ素子122が一時的に収縮状態にされることによって、弁体120が上方に移動し、ノズル115が開放される。これによって、第1室112では、液体供給部140の加圧ポンプ143によって付与されている圧力を駆動力として、ノズル115に向かう液体材料LMの流動が開始される。ノズル115からの液体材料LMの流出が開始される。
その後、所定の微小時間経過した後に、再び、ピエゾ素子122が伸長状態に戻されることによって、弁体120が下方に移動し、弁体120によって、第1室112の液体材料LMがノズル115から押し出されて吐出されるとともに、ノズル115が閉塞される。このように、本実施形態のヘッド部110では、ピエゾ素子122の伸縮にともなう弁体120の瞬間的なピストン運動によって、ノズル115から液体材料LMの液滴が吐出される。
分断機構130は、ノズル115から吐出されて下方に延びる液体材料LMを分断する機能を有する。分断機構130は、回転体131と、回転駆動部132と、駆動制御部133と、位置検出部134と、を備える。
図2は、第1実施形態の分断機構130が備える回転体131を示す概略図である。図2には、鉛直方向の逆方向に見たときの回転体131と、ヘッド部110のヘッド本体部111と、が図示されている。回転体131は、円盤状の部材であり、例えば、ステンレス鋼などの金属によって構成される。回転体131の外周端には、回転体131の径方向に突出する複数の分断部135が、全周にわたって等間隔で配列されている。本実施形態では、分断部135は、鋭利な刃物状の端部を有しており、回転体131の外周刃を構成している。分断部135の表層には、液体材料LMの付着や液体材料LMの付着に起因する腐食劣化を抑制するためのコーティング処理が施されていることが望ましい。
回転体131は、液体吐出装置100において、その中心CXを回転軸RXとして、その矢印Rで示されている円周方向に回転可能なように設置されている。回転体131は、回転軸RXに沿って見たときに、各分断部135の円周軌道が、ノズル115と重なる位置において回転する。つまり、分断部135の円周軌道は、ノズル115から吐出された液体材料LMが通過する経路と交差しており、回転体131が回転することによって、各分断部135は次々に当該経路に交差するように移動する。分断部135は、本発明における移動体の下位概念に相当する。
本実施形態では、回転体131の周方向における分断部135の幅は、ノズル115の直径と等しいか、あるいは、当該直径よりも大きい。また、本実施形態では、回転体131は、分断部135が、ノズル115に対して、微小な距離(例えば、数十μm程度)だけ下方を通過するように設置されている(図1)。こうした構成によって、ノズル115は、分断部135がノズル115の下方領域を通過しているときに、当該分断部135によって実質的に閉塞される。
回転駆動部132(図1)は、例えば、モーターや、それに連結されているギヤなどを備え、モーターによって発生させた回転駆動力を回転体131に伝達する。回転駆動部132は、本発明における回転駆動機構の下位概念に相当する。駆動制御部133は、集積回路などによって構成される。駆動制御部133は、制御部101の制御下において、回転駆動部132に回転駆動力を発生させることによって、回転体131の回転を制御し、各分断部135の周回移動を制御する。
位置検出部134は、例えば、回転駆動部132のモーターに取付けられたエンコーダーによって構成され、回転体131の回転角度を検出して、回転体131の回転周期を表す信号を駆動制御部133とヘッド制御部125とに出力する。駆動制御部133は、位置検出部134の出力結果に基づいて、回転体131の回転速度が予め決められた目標回転速度になるようにフィードバック制御する。ヘッド制御部125は、位置検出部134の検出結果に基づいて、ヘッド部110に液体材料LMを吐出させるタイミングを決定する(詳細は後述)。
液体供給部140は、制御部101の制御下において、ヘッド部110の第1室112に液体材料LMを供給するとともに、ノズル115から液体材料LMを吐出させるための圧力を第1室112の液体材料LMに付与する。液体供給部140は、粘度調整タンク141と、溶媒供給タンク142と、加圧ポンプ143と、を備える。
粘度調整タンク141には、液体材料LMが貯留されており、溶媒供給タンク142には、液体材料LMの溶媒成分が貯留されている。粘度調整タンク141は、溶媒供給タンク142から溶媒の供給を受ける。また、後述するように、粘度調整タンク141は、回収機構170によって回収された液体材料LMの供給を受ける。粘度調整タンク141は、自身に貯留されている液体材料LMと溶媒供給タンク142から供給される溶媒とを混合して、液体材料LMの粘度を調整する。制御部101は、液体材料LMが所定の粘度に保持されるように、溶媒供給タンク142からの溶媒の供給量を制御する。本実施形態では、粘度調整タンク141において、液体材料LMの粘度が、50mPa・s以上になるように調整される。
粘度調整タンク141の液体材料LMは、加圧ポンプ143の駆動によってヘッド部110の第1室112へと供給される。加圧ポンプ143による加圧によって、第1室112の液体材料LMの圧力が高められている。これによって、上述したように、ノズル115の開放により、ノズル115から液体材料LMが吐出される。
制御部101は、圧力計(図示は省略)によって、ヘッド部110における液体材料LMの圧力を監視し、加圧ポンプ143が液体材料LMに加える圧力をフィードバック制御する。これによって、ノズル115から流出する液体材料LMの流速が調整される。液体材料LMの流速は、液体材料の粘度を考慮して決められることが望ましい。本実施形態では、制御部101は、ノズル115から吐出される液体材料LMの流速が10m/秒〜20m/秒になるように、液体材料LMの圧力を調整する。
造形ステージ150は、水平に延びる平板な板状部材によって構成され、ヘッド部110による液体材料LMの吐出方向に位置している。本実施形態では、造形ステージ150は、ヘッド部110の鉛直下方に配置されている。造形ステージ150は、例えば、ヘッド部110から鉛直下方に1.5〜3mm程度離れた位置に配置されていてよい。
移動機構155は、造形ステージ150を移動させるためのモーターやローラー、シャフト、各種アクチュエーターなどを備える。造形ステージ150は、移動機構155によって、両矢印X,Yによって示されているように、ヘッド部110に対して相対的に水平方向および鉛直方向に変位する。移動機構155による造形ステージ150の移動は、制御部101によって制御される。なお、液体吐出装置100においては、造形ステージ150が固定され、ヘッド部110が造形ステージ150に対して変位するように構成されていてもよい。
エネルギー付与部160は、造形ステージ150に着弾した液体材料LMの液滴にエネルギーを付与して硬化させる。本実施形態では、エネルギー付与部160は、レーザー装置によって構成され、レーザーの照射によって、光エネルギーを液滴に付与する。エネルギー付与部160は、少なくとも、レーザー光源と、レーザー光源から射出されたレーザーを着弾した液滴に集光させるための集光レンズと、レーザーを走査するためのガルバノミラーと、を含む(図示は省略)。エネルギー付与部160は、造形ステージ150における液滴の着弾位置をレーザーによって走査し、レーザーの光エネルギーによって、液滴中の材料粉末を焼結させる。あるいは、液滴中の材料粉末をいったん溶融させた後に固化させる。これによって、作製対象である立体物や当該立体物を支持するためのサポート部を構成する粒子が造形ステージ150上に固定される。
回収機構170は、回収部材171と、吸引ポンプ172と、を備える。回収部材171は、「ガター」とも呼ばれる。回収部材171は、飛行してくる液体材料LMの液滴を受け入れるための開口部173を有する。回収部材171は、ヘッド本体部111の下方において、ノズル115および分断機構130の回転体131に向かう方向に開口するように設置されている。回収部材171は、ノズル115から吐出された液体材料LMの液滴本体から分断され、回転体131の回転運動によって発生する遠心力によって水平方向に飛ばされた液体材料LMの残余分を開口部173の内部空間において捕捉する。
回収部材171に受け止められた液滴は、吸引ポンプ172によって吸引されて、粘度調整タンク141に送られる。このように、本実施形態の液体吐出装置100では、回収機構170によって回収された液体材料LMが再利用されるため、液体材料LMの浪費が抑制される。
以上の構成により、本実施形態の液体吐出装置100は、ヘッド部110から液体材料LMを吐出することによって立体物を作製する。なお、本実施形態において用いられる液体材料LMは、粉末と溶媒とを含む流動性組成物である。液体材料は、例えば、マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)の単体粉末、もしくはこれらの金属を1つ以上含む合金(マルエージング鋼、ステンレス、コバルトクロムモリブデン、チタニウム合金、ニッケル合金、アルミニウム合金、コバルト合金、コバルトクロム合金)などの混合粉末を、溶剤と、バインダーとを含むスラリー状あるいはペースト状にした混合材料であってもよい。また、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートなどの汎用エンジニアリングプラスチックなどの樹脂を溶融させたものであってもよい。その他、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトンなどのエンジニアリングプラスチックなどの樹脂であってもよい。このように、液体材料は特に限定されることはなく、上記金属以外の金属やセラミックス、樹脂等を使用可能である。液体材料の溶媒は、例えば、水;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類;酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸iso−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル等の酢酸エステル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、ジイソプロピルケトン、アセチルアセトン等のケトン類;エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;テトラアルキルアンモニウムアセテート類;ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶剤;ピリジン、γ−ピコリン、2,6−ルチジン等のピリジン系溶剤;テトラアルキルアンモニウムアセテート(例えば、テトラブチルアンモニウムアセテート等)等のイオン液体等や、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせたものであってもよい。また、バインダーは、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、セルロース系樹脂或いはその他の合成樹脂又はPLA(ポリ乳酸)、PA(ポリアミド)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)或いはその他の熱可塑性樹脂であってもよい。
図3および図4を参照して、液体吐出装置100におけるヘッド部110による液体材料LMの吐出動作のタイミングと分断機構130による分断動作のタイミングの制御を説明する。図3は、液体材料LMの吐出動作と分断動作に関わる4つの信号S〜Sの時間変化の一例を示すタイミングチャートである。図4は、ヘッド部110における液体材料LMの吐出動作と分断機構130における分断動作とを時系列で示す模式図である。図4には、図3における時刻t〜tのときのヘッド部110および分断機構130の状態が図示されている。なお、図4では、便宜上、分断機構130の分断部135は、ノズル115の下方に位置するときのみ図示されている。
図3に示されている4つの信号S〜Sについて、図1を参照しつつ説明する。信号Sは、制御部101が出力する液体吐出指令を表す信号である。信号Sは、制御部101が液体材料LMの吐出指令を出しているときにONになる。信号Sは、位置検出部134がヘッド制御部125に出力する信号であり、分断部135の位置を示す信号である。信号Sは、ONのときに、回転体131のいずれかの分断部135がノズル115の下方領域に位置していることを示しており、OFFのときに、いずれの分断部135もノズル115の下方領域からはずれた位置にあることを示している。信号Sは、ヘッド制御部125の吐出信号生成部126が出力する液体材料LMの吐出を開始するタイミングを表す信号である。信号Sでは、ONに立ち上がっている時刻が液体材料LMの吐出を開始するタイミングを示している。信号Sは、ヘッド制御部125の駆動信号生成部127が出力するピエゾ素子122の駆動信号である。駆動信号Sは、ONのときにピエゾ素子122が収縮した状態になり、OFFのときにピエゾ素子122が伸長した状態になることを示している。
制御部101が、コンピューター200から受け取ったデータMDに基づいて、時刻t〜時刻tにわって液体材料LMの吐出を指令する信号Sをヘッド制御部125に出力した場合を想定する(図3)。ヘッド制御部125の吐出信号生成部126は、位置検出部134から取得する信号Sに基づいて、回転体131のいずれかの分断部135がノズル115の下方領域を通過し終わる直近の時刻tを検出する。吐出信号生成部126は、前記の時刻tから所定の時間Δtが経過した後の時刻tを、液体材料LMの吐出を開始する時刻に決定し、その時刻tをノズル115からの液体材料LMの吐出開始タイミングとする信号Sを生成する。
本実施形態では、所定の時間Δtは、例えば、分断部135がノズル115の下方に到達する周期の半分程度の時間である。所定の時間Δtは、ノズル115の下方領域を通過した分断部135が当該領域から十分に遠ざかれる期間であることが望ましい。また、所定の時間Δtは、次の分断部135がノズル115の下方領域に近づきすぎない期間であることが望ましい。
ヘッド制御部125の駆動信号生成部127は、信号Sに基づいて、時刻tにおいてピエゾ素子122の収縮を開始させるとともに、所定の保持時間thが経過した後の時刻tにおいて、ピエゾ素子122の伸長を開始させる駆動信号Sを生成する。保持時間thは、ノズル115から吐出される液体材料LMの量に応じて設定されればよい。ただし、保持時間thは、次の分断部135がノズル115の下方領域に到達してしまわない程度の期間であることが望ましい。保持時間thは、分断部135がノズル115の下方領域に到達する周期の半分程度の時間よりも十分に短い時間(例えば、200μs以下)であることが望ましい。
図4を参照して、時刻t〜tの間のヘッド部110および分断部135の動作を説明する。時刻tでは、ピエゾ素子122が収縮することによって、弁体120が上方に移動し、ノズル115が開放される。そして、ピエゾ素子122が、時刻tから所定の保持時間thだけ収縮状態を維持することによって、ノズル115が開放された状態が維持され、ノズル115に向かって液体材料LMが流れ出す。時刻tにおいてピエゾ素子122が伸長すると、弁体120が下方に移動し、液体材料LMが、ノズル115から押し出されるとともに、ノズル115が閉じられる。
時刻tの後のノズル115が閉じられた後の期間には、ノズル115からは、弁体120によって押し出された液体材料LMが、鉛直方向に柱状、あるいは、糸状に延びて垂下して延び続ける。その後、時刻tにおいて、分断部135がノズル115の下方に到達し、ノズル115から下方に延びていた液体材料LMを分断する。制御部101が液体材料LMの吐出指令を出している間は(時刻t〜時刻t)、上述の時刻t〜時刻tと同様なサイクルの動作が繰り返される(図3)。
以上のように、本実施形態の液体吐出装置100によれば、ヘッド部110のノズル115から液体材料LMが吐出された後に、ノズル115から延びている液体材料LMは分断機構130の分断部135によって分断される。従って、ノズル115から吐出された液体材料LMの液滴が無駄に尾を引いてしまうことが抑制され、液体材料LMが尾を引いてしまうことによって生じる不具合の発生が抑制される。具体的には、液体材料LMの飛行軌跡の乱れや、意図せぬ場所への液体材料LMの付着、液体材料LMによって点描されたドットの形状の崩れなどの発生が抑制され、立体物の造形精度の低下が抑制される。また、本実施形態の液体吐出装置100によれば、ノズル115から吐出された液体材料LMに対して、分断部135の接触による外力を付与して、当該液体材料LMを分断している。そのため、液体材料LMに余分な熱などを付与しなくても液体材料LMを分断することができるため、ノズル115から吐出された液体材料LMの熱劣化などを抑制することができる。
本実施形態の液体吐出装置100では、分断機構130が分断部135を所定の速度で周回移動させている間に、分断部135がノズル115を閉塞していないタイミングに合わせて、ヘッド部110に液体材料LMを吐出させている。このように制御することによって、液体材料LMの吐出とその分断とを高速に繰り返しおこなうことができ、効率的である。特に、本実施形態では、位置検出部134の出力信号S(図3)を用いることによって、液体材料LMの吐出タイミングの制御の精度が高められている。本実施形態の液体吐出装置100によれば、分断部135を一方向に回転移動させているため、分断部135の位置制御が容易化されており、分断機構130による液体材料LMの分断動作の高速化や効率化が可能である。
本実施形態の液体吐出装置100では、ノズル115から液体材料LMが吐出された後に、その液体材料を分断する分断部135によって、ノズル115が一時的に閉塞される。これによって、ノズル115から、さらに、余分な液体材料LMが漏洩してしまうことが抑制される。また、本実施形態の液体吐出装置100では、分断部135がノズル115の近傍領域を周期的に通過するため、分断部135によって、ヘッド本体部111の底面におけるノズル115の周縁部に付着してしまった液体材料LMを除去することができる。従って、ノズル115の周縁部に固着した液体材料LMの粉末成分によってノズル115からの液体材料LMの吐出が阻害されてしまうことが抑制される。
本実施形態の液体吐出装置100では、ピエゾ素子122の伸縮運動を利用した弁体120のピストン運動によって、ノズル115から液体材料LMが吐出されている。この構成によれば、ヘッド部110における液体材料LMの吐出機構の小型化や簡素化が可能であり、液体材料LMの吐出動作の高速化が可能である。本実施形態の液体吐出装置100では、回収機構170によって、分断機構130による分断動作によってノズル115からはじき飛ばされた液体材料LMが回収されて再利用されており、液体材料LMの利用効率が高められている。その他に、本実施形態の液体吐出装置100によれば、本実施形態中で説明した種々の作用効果を奏することができる。
B.第2実施形態:
図5は、本発明の第2実施形態における分断機構130Aの構成を示す概略図である。図5の上段には、弁体120がノズル115を塞いだ直後のヘッド本体部111および分断機構130Aの状態が模式的に図示されており、図5の下段には、分断機構130Aによって液体材料LMが分断された直後の状態が模式的に図示されている。第2実施形態の液体吐出装置100Aの構成は、分断機構130の代わりに分断機構130Aを備えている点と、以下に説明する点以外は、第1実施形態で説明した液体吐出装置100の構成とほぼ同じである。図5では、便宜上、その相違点に関わる構成部以外の図示は省略されている。以下では、上記の第1実施形態と同じ、または、対応する構成部に対しては共通する符号を付して説明する。
第2実施形態の分断機構130Aは、単一の分断部135と、直線駆動部136と、を備える。分断機構130Aでは、直線駆動部136が、分断部135を、ノズル115から吐出された液体材料LMが通過する経路に交差するように直線的に往復移動させる。直線駆動部136は、本発明における往復駆動機構の下位概念に相当する。直線駆動部136は、シャフト部137と、付勢部材138と、ピエゾ素子139と、を備えている。
シャフト部137は棒状の部材であり、その先端部に分断部135が取付けられ、後端部にピエゾ素子139が取付けられている。付勢部材138は、例えば弦巻ばねによって構成され、シャフト部137を先端部から後端部に向かう長手方向に付勢する。ピエゾ素子139は、電圧の印加によって、シャフト部137の長手方向に沿って伸縮する。
分断機構130Aでは、ピエゾ素子139が収縮した状態のときには、分断部135はノズル115から離間してノズル115を開放する第1位置に位置する。一方、ピエゾ素子139が伸長した状態のときには、分断部135は、鉛直方向においてノズル115と重なり、ノズル115を閉塞する第2位置に位置する。
駆動制御部133は、直線駆動部136に、ピエゾ素子139を周期的に伸縮させる駆動信号Sを生成し、分断部135に第1位置と第2位置の間を周期的に往復移動させる。ヘッド制御部125は、第1実施形態で説明したのと同様に、駆動制御部133が出力する信号Sに基づいて、分断部135がノズル115の下方に位置していないタイミングにおいて、ノズル115から液体材料LMを吐出させる(図5の上段)。これによって、分断部135が次にノズル115の下方に戻って来たときに、ノズル115から延びている液体材料LMは分断部135によって分断される(図5の下段)。なお、駆動制御部133が出力する信号Sは、分断部135の位置を表す信号であると解釈でき、駆動制御部133は、分断部135の位置を検出する位置検出部としての機能を備えていると解釈することもできる。
第2実施形態の液体吐出装置100Aでは、回収機構170は、分断機構130Aにおける分断部135の移動方向において、ノズル115を挟んで、分断部135に対して向かい合う位置に、回収部材171が設置されている。回収部材171は、液体材料LMが分断部135によって分断されるときに液体材料LMに付与される外力によって、分断部135の移動方向にはじき飛ばされた液体材料LMを捕捉する。
以上のように、第2実施形態の液体吐出装置100Aによれば、第1実施形態の液体吐出装置100と同様に、ヘッド部110のノズル115から吐出された液体材料LMが尾を引いてしまうことによる不具合の発生が抑制される。また、第2実施形態の分断機構130Aでは、分断部135が直線移動しているため、その移動距離を、分断部135を周回移動させた場合よりも短縮化することができる。よって、液体材料LMの分断動作の高速化や効率化が可能である。また、分断機構130Aの構成の小型化や簡素化が容易である。その他に、第2実施形態の液体吐出装置100Aによれば、第1実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。
C.第3実施形態:
図6は、本発明の第3実施形態における液体吐出装置100Bの構成を示す概略図である。第3実施形態における液体吐出装置100Bは、複数のヘッド部110を備える構成に改変されている点以外は、第1実施形態の液体吐出装置100の構成とほぼ同じである。図6では、便宜上、複数のヘッド部110のうちの2つのヘッド部110が備えるヘッド本体部111のみが図示されている。また、図6では、便宜上、第1実施形態の液体吐出装置100と同じ構成についてはほぼその図示が省略されている。以下では、上記の第1実施形態と同じ、または、対応する構成部に対しては共通する符号を付して説明する。
第3実施形態の液体吐出装置100Bでは、分断機構130の回転体131の上方に、複数のヘッド本体部111が配列されている。各ヘッド本体部111のノズル115は、回転体131の回転軸RXに沿って見たときに、分断部135の周回軌道上に位置するように配列されている。第3実施形態の液体吐出装置100Bでは、各ヘッド部110のそれぞれに対応する液体供給部140と、エネルギー付与部160と、回収機構170と、が設けられている。各ヘッド部110は、共通の造形ステージ150に向かって液体材料LMを吐出する。各ヘッド部110は、互いに異なる種類の液体材料LMを吐出してもよい。
第3実施形態の液体吐出装置100Bによれば、複数のヘッド部110のそれぞれから液体材料LMが吐出されるため、立体物の作製において高い表現力を得ることができる。また、各ヘッド部110のノズル115に対して、分断機構130が共通化されているため、液体材料LMの分断動作を効率的に実行できる。加えて、液体吐出装置100Bの構成の小型化や、軽量化、簡素化が可能である。その他に、第3実施形態の液体吐出装置100Bによれば、上記の各実施形態で説明した種々の作用効果を奏することができる。
D.変形例:
D1.変形例1:
上記の各実施形態では、分断機構130,130Aの分断部135は、鋭利な端部を有する刃物状の構成を有している。これに対して、分断機構130,130Aの分断部135は、鋭利な端部を有する刃物状の構成を有していなくてもよく、例えば、側周面において液体材料LMに接触する針状の構成やワイヤー状の構成を有していてもよい。また、分断部135は、複数の板状部材がそれぞれの面に沿った方向に互いに接近するように移動して、ノズル115から延びている液体材料LMを分断するシャッター構造によって構成されてもよい。
D2.変形例2:
上記の各実施形態のヘッド部110は、ピエゾ素子122の伸縮運動を利用した弁体120のピストン運動によって、ノズル115から液体材料LMを吐出させている。これに対して、ヘッド部110は、他の構成によって液体材料LMをノズル115から吐出させてもよい。例えば、ヘッド部110は、ピエゾ素子などを用いて、第1室112の圧力を変動させることによって、ノズル115から液体材料LMを吐出させてもよい。あるいは、ピエゾ素子122の代わりに、ソレノイドの直線運動によって弁体120をピストン運動させることによって、ノズル115から液体材料LMを吐出させてもよい。
D3.変形例3:
上記の各実施形態の液体吐出装置100,100A,100Bでは、ヘッド制御部125が、ノズル115から吐出された液体材料LMが通過する経路上に分断部135が位置していないタイミングに合わせて、ノズル115から液体材料LMを吐出させる制御をおこなっている。これに対して、液体吐出装置100,100A,100Bでは、駆動制御部133が、ノズル115から液体材料LMが吐出されたタイミングに合わせて、分断部135を液体材料LMの経路上に移動させて、液体材料LMを分断させてもよい。
D4.変形例4:
上記の各実施形態の液体吐出装置100,100A,100Bでは、分断部135は、ノズル115を閉塞できるように、ノズル115に対して、わずかに下方の位置において移動するように設置されている。これに対して、分断部135は、ノズル115を閉塞しない程度にノズル115から下方に離れた位置において移動するように設置されていてもよい。分断部135は、例えば、ノズル115から、数cm程度、下方に離れた位置において移動するように設置されていてもよい。
D5.変形例5:
上記の第1実施形態および第3実施形態において、回転体131には複数の分断部135が設けられている。これに対して、回転体131には分断部135が一つのみ設けられていてもよい。また、上記の第1実施形態および第3実施形態において、分断部135は、円盤状の回転体131の外周端部に設けられており、回転体131の回転によって円周軌道上を周回移動している。これに対して、分断部135は、円盤状の回転体131ではなく、無端ベルトやチェーンなどに取付けられて、無端ベルトやチェーンの周回運動によって円周軌道上や楕円軌道上などの所定の軌道状を周回移動してもよい。
D6.変形例6:
上記第2実施形態では、ノズル115に対して、単一の分断部135を直線的に往復移動させている。これに対して、ノズル115に対して、複数の分断部135をその移動方向に配列させた状態で、直線的に往復移動させてもよい。上記の第2実施形態では、ピエゾ素子139の伸縮運動を利用して、分断部135を往復移動させている。これに対して、ピエゾ素子139の伸縮運動に代えて、例えば、ソレノイドの直線運動を利用して、分断部135を往復移動させてもよい。
D7.変形例7:
上記第3実施形態では、複数のヘッド部110に共通の分断機構130が設けられている。これに対して、複数のヘッド部110のそれぞれに対応するように一つずつ分断機構130が設けられてもよい。上記第3実施形態では、複数のヘッド部110のノズル115に対して、第1実施形態の分断機構130が適用されている。これに対して、複数のヘッド部110のノズル115に対して、第2実施形態の分断機構130Aが適用されてもよい。この場合には、ヘッド部110のそれぞれに対応する分断機構130Aが設けられてもよいし、第3実施形態のように、複数のヘッド部110に共通の分断機構130Aが設けられてもよい。
D8.変形例8:
上記の各実施形態の液体吐出装置100,100A,100Bは、液体材料LMを吐出して立体物を形成する3Dプリンターとして構成されている。これに対して、上記各実施形態の液体吐出装置100,100A,100Bは、例えば、インクを吐出して画像を形成するインクジェットプリンターとして構成されてもよい。この場合には、造形ステージ150に代えて、印刷媒体や記録媒体上にインク滴が吐出される。また、エネルギー付与部160は省略されてもよい。上記の各実施形態の液体吐出装置100,100A,100Bでは、造形ステージ150を、液体材料が着弾する対象物としている。これに対して、液体材料が着弾する対象物は、造形ステージ150に限定されることはない。液体吐出装置100,100A,100Bは、造形ステージ150に代えて、造形ステージ150上に取り外し可能に設置されている金属プレートや、材料粉末が焼結した立体物、材料粉末が溶融後に固化した立体物などを対象物として液体材料を吐出してもよい。
D9.変形例9:
上記第1実施形態および上記第2実施形態では、一つのヘッド部110は、対応する分断機構130,130Aを一つ有している。また、上記第3実施形態においても、2つのヘッド部110が一つの分断機構130を共有しているものの、各ヘッド部110が対応する分断機構130を一つ有している構成であると解釈できる。これに対して、液体吐出装置においては、一つのヘッド部110に対して、複数の分断機構130,130Aが設けられてもよい。たとえば、2つの分断機構130を、一つのノズル115の下方領域においてそれぞれの分断部135の円周軌道が互いに接近するように設けてもよい。この構成では、両方の分断機構130の分断部135が同時にノズル115の下方領域に到達するように各分断機構130の回転体131を回転させることによって、ノズル115から吐出された液体材料LMを、2つの分断部135によって挟んで分断することができる。あるいは、2つの分断機構130Aを、それぞれの分断部135が互いに対向しあう方向に往復移動し、互いの直線軌道がノズル115の下方領域において最も接近するように設置してもよい。この構成の場合には、2つの分断部135が同時にノズル115の下方領域に到達するように各分断機構130Aの直線駆動部136を駆動することによって、ノズル115から吐出された液体材料LMを、当該2つの分断部135で挟んで分断することができる。
D10.変形例10:
上記実施形態において、ソフトウェアによって実現された機能及び処理の一部又は全部は、ハードウェアによって実現されてもよい。また、ハードウェアによって実現された機能及び処理の一部又は全部は、ソフトウェアによって実現されてもよい。ハードウェアとしては、例えば、集積回路、ディスクリート回路、または、それらの回路を組み合わせた回路モジュールなど、各種回路を用いることができる。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
100,100A,100B…液体吐出装置、101…制御部、102…CPU、103…メモリー、110…ヘッド部、111…ヘッド本体部、111h…貫通孔、111s…隔壁、112…第1室、112b…底面、113…第2室、114…供給口、115…ノズル、120…弁体、121…駆動機構、122…ピエゾ素子、123…付勢部材、125…ヘッド制御部、126…吐出信号生成部、127…駆動信号生成部、130,130A…分断機構、131…回転体、132…回転駆動部、133…駆動制御部、134…位置検出部、135…分断部、136…直線駆動部、137…シャフト部、138…付勢部材、139…ピエゾ素子、140…液体供給部、141…粘度調整タンク、142…溶媒供給タンク、143…加圧ポンプ、150…造形ステージ、155…移動機構、160…エネルギー付与部、170…回収機構、171…回収部材、172…吸引ポンプ、173…開口部、200…コンピューター、CX…中心、LM…液体材料、MD…データ、RX…回転軸、S〜S…信号、SL…シール部材

Claims (9)

  1. 液体吐出装置であって、
    液体を吐出する吐出口を有する吐出部と、
    前記吐出口から吐出された前記液体が通過する経路に交差するように移動し、前記吐出口から前記経路上に延びている前記液体に接触して分断する移動体と、
    を備える、液体吐出装置。
  2. 請求項1記載の液体吐出装置であって、さらに、
    前記移動体を、前記経路と交差する円周軌道上において周回移動させる回転駆動機構を備える、液体吐出装置。
  3. 請求項1記載の液体吐出装置であって、さらに、
    前記移動体を、前記経路に向かって直線的に往復移動させる往復駆動機構を備える、液体吐出装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の液体吐出装置であって、
    前記移動体は、前記経路上に移動したときに前記吐出口を閉塞する、液体吐出装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の液体吐出装置であって、
    前記吐出部は、前記吐出口に連通し、前記液体を収容する収容室と、前記収容室の前記液体を前記吐出口から吐出させる吐出機構と、を備え、
    前記吐出機構は、前記収容室内において、前記吐出口から離間した第1位置と、前記吐出口の周縁部に接触して前記吐出口を塞ぐ第2位置との間を往復移動する弁体と、前記弁体に前記往復移動のための駆動力を付与する駆動部と、を備え、前記弁体を、前記第1位置から前記第2位置に移動させることによって、前記収容室内の前記液体を前記吐出口へと押し出して吐出させる、液体吐出装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の液体吐出装置であって、
    前記吐出部による前記液体の吐出を制御する吐出制御部を備え、
    前記移動体は周期的に前記経路上に移動し、
    前記吐出制御部は、前記移動体が前記経路上を通過し終えるタイミングに合わせて、前記吐出部が前記液体を吐出するタイミングを決定する、液体吐出装置。
  7. 請求項6記載の液体吐出装置であって、さらに、
    前記移動体の位置を検出する位置検出部を備え、
    前記吐出制御部は、前記位置検出部の検出結果に基づいて前記移動体が前記経路上を通過するタイミングを取得する、液体吐出装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の液体吐出装置であって、
    前記吐出部は、複数の前記吐出口を備え、
    前記移動体は、前記吐出口のそれぞれの前記経路において前記液体を分断する、液体吐出装置。
  9. 液体を吐出する方法であって、
    吐出口から液体を吐出させる工程と、
    前記吐出口から延びている前記液体に向かって移動体を移動させて、前記移動体の接触によって前記液体を分断する工程と、
    を備える、方法。
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