JP2018103544A - 液体吐出装置、方法およびコンピュータープログラム - Google Patents

液体吐出装置、方法およびコンピュータープログラム Download PDF

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Abstract

【課題】静電気力を用いて液体を吐出させる装置において、迅速に液体を吐出可能な技術を提供する。
【解決手段】液体吐出装置は、液体を吐出するためのノズルに連通する液室と、液室に液体を圧送して供給する液体供給部と、液室内でノズルに向かって往復移動可能であり、液室内のノズルの周囲の内壁に先端部が接触可能な移動体と、移動体を往復移動させるアクチュエーターと、移動体の先端部に設けられ、移動体の往復移動に伴いノズル内を往復移動する端子と、ノズルに対向して配置された電極と、アクチュエーターによって移動体を往復移動させるとともに、端子と電極との間に電位差を与えて静電気力によってノズルから液体を吐出させる制御部と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体吐出装置に関する。
液体吐出装置に関し、例えば、特許文献1には、ノズル内のインクに圧電アクチュエーターから圧力を加えるとともに、静電気力を同時に加えることによってインクを吐出させるインクジェットプリンターが開示されている。
特開2010−179651号公報
特許文献1に記載された技術では、インクが流れる流路の毛管力によってインクをノズルに供給していると推測される。そうすると、吐出させようとする液体(インク)の粘度によっては、ノズルに液体をスムーズに供給することができず、液体を迅速に吐出させることができない虞がある。そのため、静電気力を用いて液体を吐出させる装置において、迅速に液体を吐出可能な技術が求められていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、液体吐出装置が提供される。この液体吐出装置は、液体を吐出するためのノズルに連通する液室と;前記液室に前記液体を圧送して供給する液体供給部と;前記液室内で前記ノズルに向かって往復移動可能であり、前記液室内の前記ノズルの周囲の内壁に先端部が接触可能な移動体と;前記移動体を往復移動させるアクチュエーターと;前記移動体の先端部に設けられた端子と;前記ノズルに対向して配置された電極と;前記アクチュエーターによって前記移動体を往復移動させるとともに、前記端子と前記電極間に電位差を与えて静電気力によって前記ノズルから前記液体を吐出させる制御部と;を備える。このような形態の液体吐出装置であれば、圧送された液体がノズルに供給され、また、移動体の往復移動と静電気力とによってノズルから液体を吐出させることができるので、液体の粘度が高い場合であっても、液体を迅速に吐出させることができる。
(2)上記形態の液体吐出装置において、前記端子は、前記移動体の往復移動に伴って前記ノズル内を往復移動可能な形状を有してもよい。このような形態の液体吐出装置であれば、液体内の電荷を端子の周囲に集中させやすい。
(3)上記形態の液体吐出装置において、前記制御部は、前記移動体の先端部が前記内壁から離れるときに、前記端子と前記電極間に電位差を与えて前記ノズルから前記液体を吐出させてもよい。このような形態の液体吐出装置であれば、ノズル内における液体の界面形状を円錐状にすることができるので、静電気力によって効率的に液体を吐出させることができる。
(4)上記形態の液体吐出装置において、前記液室は、前記液体供給部から前記液体が流入する流入口を備え、前記移動体は、前記先端部が前記内壁に接触した際に、前記流入口から前記ノズルに至る流路の少なくとも一部を塞ぐ蓋部材を備えてもよい。このような形態の液体吐出装置であれば、液体を吐出させない待機状態において、ノズルを移動体の先端部によって塞ぐだけではなく、液体が流入する流入口からノズルに至る流路の少なくとも一部を蓋部材によって塞ぐことができるので、ノズルから液体が漏れることを効果的に抑制することができる。
本発明は、液体吐出装置としての形態以外にも、種々の形態で実現することが可能である。例えば、液体吐出装置を制御する方法や、液体吐出装置を制御するためのコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムが記録された一次的でない有形な記録媒体等の形態で実現することができる。
第1実施形態における液体吐出装置の概略構成を示す説明図である。 吐出制御処理のタイミングチャートである。 第2実施形態における吐出制御処理のタイミングチャートである。 ノズル付近の拡大断面図である。 第3実施形態における吐出制御処理のタイミングチャートである。 第4実施形態における吐出部の概略構成を示す断面図である。 第4実施形態における吐出部の他の構成を示す断面図である。
A.第1実施形態:
図1は、本発明の第1実施形態における液体吐出装置100の概略構成を示す説明図である。本実施形態の液体吐出装置100は、液体LMを吐出可能なディスペンサーである。本実施形態の液体吐出装置100は、原材料である液体LMを、吐出部110に設けられたノズル115から造形ステージ150に向かって吐出して平面状の断面体を形成し、その断面体を複数積層することで立体物を製造することができる。つまり、液体吐出装置100は、三次元造形装置として機能することが可能である。以下の説明において、「下」とは、重力方向を意味し、「上」とは、重力方向と反対の方向を意味する。
本実施形態において用いられる液体LMは、例えば、粉末材料と溶媒とを含む流動性組成物である。粉末材料は、例えば、マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)の単体粉末、もしくは、これらの金属を1つ以上含む合金粉末(マルエージング鋼、ステンレス、コバルトクロムモリブデン、チタニウム合金、ニッケル合金、アルミニウム合金、コバルト合金、コバルトクロム合金)、または、単体粉末や合金粉末から選択される1種または2種以上を組み合わせた混合粉末でもよい。溶媒は、例えば、水;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類;酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸iso−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル等の酢酸エステル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、ジイソプロピルケトン、アセチルアセトン等のケトン類;エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;テトラアルキルアンモニウムアセテート類;ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶剤;ピリジン、γ−ピコリン、2,6−ルチジン等のピリジン系溶剤;テトラアルキルアンモニウムアセテート(例えば、テトラブチルアンモニウムアセテート等)等のイオン液体等や、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせたものであってもよい。
液体LMは、上記の粉末材料と溶媒に、バインダーを混合してスラリー状、あるいは、ペースト状にした混合材料であってもよい。バインダーは、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、セルロース系樹脂或いはその他の合成樹脂又はPLA(ポリ乳酸)、PA(ポリアミド)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)或いはその他の熱可塑性樹脂であってもよい。液体LMは、上記の粉末材料を含むものに限定されず、例えば、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートなどの汎用エンジニアリングプラスチックなどの樹脂を溶融させたものであってもよい。液体LMは、その他、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトンなどのエンジニアリングプラスチックなどの樹脂であってもよい。このように、液体LMの構成材料に特に限定はなく、上記金属以外の金属やセラミックス、樹脂等を採用可能である。また、液体LMには、焼結助剤が含まれていてもよい。
造形ステージ150は、液体LMが吐出されるノズル115に対向して配置されている。ノズル115から造形ステージ150までの距離は、例えば、20〜50mmである。造形ステージ150は、移動機構155によって移動可能である。移動機構155は、造形ステージ150を移動させるためのモーターやローラー、シャフト、各種アクチュエーターなどを備える。造形ステージ150は、移動機構155によって、液体LMが吐出される吐出部110に対して相対的に水平方向および鉛直方向に移動する。移動機構155による造形ステージ150の移動は、制御部101によって制御される。なお、他の実施形態においては、造形ステージ150が固定され、吐出部110が造形ステージ150に対して移動するように構成されていてもよい。本実施形態では、造形ステージ150は導電性を有する電極として構成されており、接地されている。つまり、本実施形態における造形ステージ150は、接地電極として機能する。
エネルギー付与部160は、造形ステージ150に着弾した液体LMにエネルギーを付与して硬化させる。本実施形態では、エネルギー付与部160は、レーザー装置によって構成され、レーザーの照射によって、光エネルギーを液滴に付与する。エネルギー付与部160は、少なくとも、レーザー光源と、レーザー光源から射出されたレーザーを着弾した液滴に集光させるための集光レンズと、レーザーを走査するためのガルバノミラーと、を含む(図示は省略)。エネルギー付与部160は、造形ステージ150における液滴の着弾位置をレーザーによって走査し、レーザーの光エネルギーによって、液滴中の材料粉末を焼結させる。あるいは、液滴中の材料粉末をいったん溶融させた後に固化させる。なお、エネルギー付与部160は、レーザー装置に限らず、液体LMの特性に応じて、紫外線照射装置などの他の装置によって構成してもよい。また、液体LMの種類によっては、エネルギー付与部160を省略してもよい。
本実施形態の液体吐出装置100は、制御部101と、吐出部110と、液体供給部140と、を更に備えている。
制御部101は、液体吐出装置100の全体の動作を制御する。制御部101は、CPU102およびメモリー103を含む制御用コンピューターとして構成されており、更に、駆動回路104と電圧印加回路105とを備えている。CPU102は、メモリー103に記憶されたコンピュータープログラムに基づき、後述する吐出制御処理を実行する。コンピュータープログラムは、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリー、光ディスクなどの各種の記録媒体に記録されていてもよい。駆動回路104は、後述するアクチュエーター(ピエゾ素子122)を駆動するための波形発生器や電力増幅器を含む。電圧印加回路105は、移動体120および造形ステージ150に電気的に接続されており、これらの間に例えば、3k〜10kVの高電圧を印加する。換言すれば、電圧印加回路105は、移動体120および造形ステージ150の間に、大きな電位差を与える。
制御部101には、コンピューター200が接続されている。制御部101は、コンピューター200から、立体物を製造するためのデータMDを受信する。当該データMDには、立体物の高さ方向に積み重ねられる各層における液体LMの吐出位置を表すデータが含まれている。制御部101は、データMDを、コンピューター200からではなく、ネットワークや記録媒体を介して直接的に取得してもよい。
吐出部110は、制御部101の制御下において液体LMを吐出する装置である。図1には、吐出部110の概略断面を示している。吐出部110は、液室112と、移動体120と、ピエゾ素子122とを備えている。
液室112は、液体LMを吐出するためのノズル115に連通している。液室112を構成する外壁116および底壁114は、例えば、超硬合金によって形成されている。本実施形態では、ノズル115は、液室112の底壁114を重力方向に貫通して吐出部110の鉛直下方の造形ステージ150に向けて開口する貫通孔として形成されている。ノズル115の開口径は、例えば、5〜100μmである。液室112内のノズル115の周囲には、外壁116からノズル115に向かって下方に傾斜した内壁118が備えられている。
液室112には、液室112に液体を圧送して供給する液体供給部140が接続されている。液体供給部140は、液体供給流路141と、液体貯留部142と、圧力発生部143とを含む。液体貯留部142は、液体LMを貯留するタンクによって構成されており、吐出部110に対する液体LMの供給源として機能する。タンクの内部には、液体LMを攪拌するための攪拌機構が設けられてもよい。液体貯留部142では、液体LMが所定の粘度に保持されるように、液体LMに溶媒が混合されて調整される。本実施形態では、液体LMの粘度は、例えば、50mPa・s以上、あるいは、100mPa・s以上になるように調整される。圧力発生部143は、例えば加圧ポンプによって構成される。圧力発生部143は、液体貯留部142内の液体LMに一定の圧力を付与し、液体供給流路141と液室112に設けられた流入口119とを通じて液室112に液体LMを圧送する。圧力発生部143は、例えば、10〜100気圧の圧力を液体LMに付与する。なお、図1では、圧力発生部143は、液体貯留部142の上流側に設けられているが、圧力発生部143は、液体貯留部142の下流側に設けられていてもよい。
液室112内には移動体120が備えられている。移動体120は、電圧印加回路105に電気的に接続されている。移動体120は、液室112内においてノズル115に向かって往復移動可能である。移動体120は、略円柱状の金属部材であり、その先端部125が略半球状に形成されている。移動体120の先端部125には端子121が設けられている。端子121は、移動体120の往復移動に伴ってノズル115内を往復移動可能な形状を有する。具体的には、本実施形態では、端子121は、造形ステージ150側に向けて尖った針状の形状を有している。なお、他の実施形態では、端子121は、円柱状や棒状であってもよい。液室112の上端部には、移動体120の周囲に、液室112から液体LMが漏洩することを抑制するための円環状のシール部材117が配置されている。なお、移動体のことを、「ロッド」あるいは「ピストン」と呼ぶことも可能である。
移動体120の上端には、ピエゾ素子122が接続されている。ピエゾ素子122は、移動体120に印加された電圧がピエゾ素子122に印加されないように、絶縁層124を介して移動体120に接続されている。ピエゾ素子122は、移動体120を往復移動させるアクチュエーターとして機能する。ピエゾ素子122は、複数の圧電材料が積層された構成を有しており、駆動回路104から、各圧電材料へ電圧が印加されることによって、その積層方向に長さが変化する。ピエゾ素子122が伸長して最も長くなった状態では、移動体120が下方に移動し、移動体120の先端部125がノズル115の周囲の内壁118に気密に線接触して、ノズル115を閉塞する。ピエゾ素子122が短くなった状態では、移動体120が上方に移動し、移動体120の先端部125が内壁118から離間する。移動体120が上方に移動すると、液室112の液体LMがノズル115内に流れ込む。移動体120が移動する距離、つまり、ピエゾ素子122が伸縮する長さは、例えば、50〜100μmである。
本実施形態では、ピエゾ素子122によって移動体120を往復移動させる処理と、端子121に対して電圧を印加する処理とを同期させて行う吐出制御処理を実行することにより、制御部101は、吐出部110に液体LMを吐出させる。
図2は、吐出制御処理のタイミングチャートである。図2には、液体LMを一滴吐出する際の吐出制御処理が示されている。そのため、液体LMを連続的に吐出する場合には、図2に示した吐出制御処理が、連続的に繰り返し行われる。本実施形態では、制御部101は、駆動回路104を用いて、ピエゾ素子122に最大で150Vの電圧を印加する。高い電圧を印加するほど、ピエゾ素子122は伸張して移動体120が下降する。また、本実施形態では、静電気力によって液体LMをノズル115から吐出するため、制御部101は、電圧印加回路105を用いて、移動体120の端子121に最大で−5kVの電圧を印加する。
図2に示すように、まず、吐出制御処理の開始前であるタイミングTa0では、制御部101は、駆動回路104を用いてピエゾ素子122に最大電圧を印加することにより、移動体120の先端部125を内壁118に接触させ、ノズル115を閉塞させている。そして、吐出制御処理を開始したタイミングTa1において、制御部101は、ピエゾ素子122に印加する電圧を徐々に低下させることにより、ピエゾ素子122を収縮させ、移動体120の先端部125を内壁118から離間させる。そうすると、移動体120が上昇した体積分の負圧がノズル115に生じ、ノズル115内の液体LMが液室112に一旦、引き上げられる。
移動体120が最も上昇したタイミングTa2以降では、液体供給部140から液室112に加えられる圧力により、液室112内の液体LMが再びノズル115に供給される。そして、制御部101は、ノズル115に液体LMが供給されたタイミングTa3で、電圧印加回路105を用いて端子121にパルス状の高電圧を印加する。すると、端子121に付着した液体LMに電荷が集中し、静電気力によって、接地された造形ステージ150に液体LMが吐出(噴射)される。
液体LMが吐出した後のタイミングTa4では、制御部101は、駆動回路104を制御して、ピエゾ素子122への電圧印加を開始して、移動体120を下降させる。そして、ピエゾ素子122に最大電圧を印加したタイミングTa5以降は、移動体120の先端部125が内壁118に接触し、ノズル115が閉塞される。
以上で説明した本実施形態の液体吐出装置100によれば、液体供給部140から圧送された液体LMがノズル115に供給され、また、移動体120の往復移動と静電気力とによってノズル115から液体LMを吐出させることができるので、液体LMの粘度が高い場合であっても、液体LMを迅速に吐出させることができる。
また、本実施形態では、移動体120の先端に針状の端子121が設けられているので、液体LM内の電荷を端子121の周囲に集中させやすく、液体LMを効率的に吐出させることができる。
また、本実施形態では、液体LMの吐出を行わない待機状態では、移動体120の先端部125によりノズル115を閉塞させることができるので、待機状態においてノズル115から液体LMが漏れることを抑制することができる。
B.第2実施形態:
図3は、第2実施形態において実行される吐出制御処理のタイミングチャートである。上記第1実施形態と第2実施形態とでは、高電圧を印加して液体LMを吐出させるタイミングが異なる。なお、第2実施形態における液体吐出装置100の構成は、第1実施形態と同じである。
図3に示すように、本実施形態では、まず、第1実施形態と同様に、吐出制御処理の開始前であるタイミングTb0では、制御部101は、駆動回路104を用いてピエゾ素子122に最大電圧を印加することにより、移動体120の先端部125を内壁118に接触させ、ノズル115を閉塞させる。
吐出制御処理を開始したタイミングTb1以降、制御部101は、ピエゾ素子122に印加する電圧を徐々に低下させることにより、ピエゾ素子122を収縮させ、移動体120の先端部125を内壁118から離間させる。すると、移動体120が上昇した体積分の負圧がノズル115に生じ、ノズル115内の液体LMが液室112に引き上げられる。本実施形態では、制御部101は、こうして移動体120を上昇させている途中のタイミングであるタイミングTb2において、電圧印加回路105を用いて端子121に高電圧を印加する。すると、端子121の先端に付着した液体LMに電荷が集中し、ノズル115から液体LMが吐出される。
液体LMを吐出させた後のタイミングであるタイミングTb3以降、制御部101は、駆動回路104を制御して、ピエゾ素子122への電圧印加を開始して、移動体120を下降させる。移動体120の下降中には、液体供給部140からの圧力によって、液室112からノズル115に対して液体LMが供給される。移動体120の先端部125が内壁118に接触したタイミングTb4以降、ノズル115は閉塞される。
図4は、上述したタイミングTb1およびタイミングTb2におけるノズル115付近の拡大断面図である。本実施形態では、図4に示すように、移動体120を上方に引き上げている途中において、端子121に高電圧を印加する。移動体120を上方に引き上げている途中では、移動体120が上昇した体積分の負圧によって液体LMが液室112内に引き上げられ、その際、移動体120の先端に設けられた端子121とノズル115の壁面との間で、図5に示すように円錐状の界面が形成される。この界面の形状は、静電気力によって液体LMにより形成されるテイラーコーンの形状と類似した形状である。そのため、本実施形態によれば、静電気力によって効率的に液体LMを吐出させることができる。この結果、例えば、液体LMを吐出させるための電圧を低くすることができ、液体吐出装置100の消費電力を低減することができる。その他、本実施形態によっても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
C.第3実施形態:
図5は、第3実施形態において実行される吐出制御処理のタイミングチャートである。上記第1,2実施形態と第3実施形態とでは、高電圧を印加して液体LMを吐出させるタイミングが異なる。なお、第3実施形態における液体吐出装置100の構成は、第1実施形態と同じである。
図5に示すように、本実施形態では、まず、第1実施形態と同様に、吐出制御処理の開始前であるタイミングTc0では、制御部101は、駆動回路104を用いてピエゾ素子122に最大電圧を印加することにより、移動体120の先端部125を内壁118に接触させ、ノズル115を閉塞させる。
吐出制御処理を開始したタイミングTc1以降、制御部101は、ピエゾ素子122に印加する電圧を徐々に低下させることにより、ピエゾ素子122を収縮させ、移動体120の先端部125を内壁118から離間させる。すると、移動体120が上昇した体積分の負圧がノズル115に生じ、ノズル115内の液体LMが液室112に一旦、引き上げられる。
移動体120が最も上昇したタイミングTc2以降では、液体供給部140から液室112に加えられる圧力により、液室112内の液体LMが再びノズル115に供給される。液体LMをノズル115に供給した後のタイミングであるタイミングTc3以降、制御部101は、駆動回路104を用いてピエゾ素子122に印加する電圧を徐々に高めて移動体120を下降させる。本実施形態では、制御部101は、こうして移動体120を下降させている途中のタイミングTc4において、電圧印加回路105を用いて端子121に高電圧を印加する。すると、端子121の先端に付着した液体LMに電荷が集中し、ノズル115から液体LMが吐出される。
液体LMを吐出させた後のタイミングであるタイミングTc5では、移動体120の下降が完了し、移動体120の先端部125が内壁118に接触してノズル115が閉塞される。
以上で説明した第3実施形態の液体吐出装置によっても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、第3実施形態によれば、移動体120の下降中に液体LMの吐出を行うため、効率的に液体LMを吐出させることができる。
また、本実施形態によれば、例えば、タイミングTc4において電圧の印加を行わなければ、移動体の降下のみの力によって液体LMをノズルから吐出させることもできる。そのため、タイミングTc4における電圧印加の有無に応じて、静電気力と移動体120による押し出しの両方の力によって液体LMを吐出するか、移動体120による押し出しのみによって液体LMを吐出するのかを選択することができる。この結果、例えば、制御部101は、異なる量の液体LMを打ち分けることができる。
なお、本実施形態では、移動体120を下降させている途中で高電圧を印加したが、移動体120が内壁118に接触した後のタイミング(タイミングTc5以降のタイミング)で高電圧を印加して液体LMを吐出させてもよい。つまり、ノズル115が移動体120によって閉塞された後に、液体LMを吐出してもよい。
D.第4実施形態:
上記実施形態では、液体吐出装置100は、液体LMを吐出しない待機状態では、移動体120の先端部125を、ノズル115の周囲の内壁118に接触させることによりノズル115を閉塞させることができる。これに対して、第4実施形態では、待機状態において、ノズル115だけではなく、液室112に設けられた流入口119からノズル115に至る流路の少なくとも一部を閉塞させる。
図6は、第4実施形態における吐出部110aの概略構成を示す断面図である。本実施形態では、移動体120は、流入口119に対向する側面に、蓋部材123を備えている。蓋部材123は、移動体120の先端部125が内壁118に接触した際に、流入口119を塞ぐように構成されている。本実施形態では、蓋部材123は、移動体120から少なくとも流入口119に向けて凸となる形状を有している。このような構成によれば、液体LMを吐出させない待機状態において、移動体120の先端部125によってノズル115を塞ぐだけではなく、液体LMが流入する流入口119を蓋部材123によって塞ぐことができるので、ノズル115から液体LMが漏れることを効果的に抑制することができる。また、蓋部材123は、移動体120に設けられているので、蓋部材123を動作させるための機構を別途設ける必要がない。そのため、吐出部110aの構成を複雑化させることなく、ノズル115からの液体LMの漏れを抑制できる。
図7は、第4実施形態における吐出部110aの他の構成を示す断面図である。図6に示した吐出部110aは、蓋部材123が流入口119を塞ぐように構成されている。これに対して、図7に示した吐出部110bの蓋部材123は、移動体120の先端部125が内壁118に接触した際に、液室112の底壁114に接触してノズル115までの流路を塞ぐように構成されている。このような構成であっても、ノズル115から液体LMが漏れることを効果的に抑制することができる。
E.変形例:
<変形例1>
上記実施形態では、吐出部110は、移動体120を往復移動させるアクチュエーターとしてピエゾ素子122を備えている。これに対して、吐出部110は、移動体120を往復移動させられるのであれば、どのようなアクチュエーターを備えていてもよい。例えば、圧縮空気やソレノイド、モーター、磁歪素子などによって移動体120を往復移動させるアクチュエーターでもよい。
<変形例2>
上記実施形態において、液体吐出装置100は、移動体120に設けられた端子121にパルス状の高電圧を印加することによって液体LMを吐出させている。これに対して液体吐出装置100は、一定の高電圧を端子121に印加することによって液体LMを吐出させてもよい。この場合、移動体120の往復移動に伴って、端子121と造形ステージ150との間の距離が、端子121に付着した液体LMが静電気力によって吐出されるほど十分に縮まったタイミングで液体LMが吐出される。
<変形例3>
上記実施形態では、移動体120の先端に針状の端子121が備えられている。これに対して、液体LMを静電気力によって吐出可能であれば、移動体120は棒状の端子を備えていなくてもよい。例えば、移動体120の半球状の先端部125が端子として機能してもよい。
<変形例4>
上記実施形態では、液体吐出装置100は、移動体120の1回の往復動作内で、液体LMを1回、吐出させている。これに対して、液体吐出装置100は、移動体120の1回の往復動作につき、液体LMを複数回吐出させてもよい。より具体的には、液体吐出装置100は、ノズル115に液体LMを供給した後、電圧印加回路105を用いて、複数回のパルスを端子121に印加することによって、微少量ずつ液体LMを複数回吐出させることで、移動体120の1回の往復動作につき、液体LMを複数回吐出させることができる。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態や変形例の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
100…液体吐出装置、101…制御部、102…CPU、103…メモリー、104…駆動回路、105…電圧印加回路、110,110a,110b…吐出部、112…液室、114…底壁、115…ノズル、116…外壁、117…シール部材、118…内壁、119…流入口、120…移動体、121…端子、122…ピエゾ素子、123…蓋部材、124…絶縁層、125…先端部、140…液体供給部、141…液体供給流路、142…液体貯留部、143…圧力発生部、150…造形ステージ、155…移動機構、160…エネルギー付与部、200…コンピューター、LM…液体、MD…データ

Claims (6)

  1. 液体吐出装置であって、
    液体を吐出するためのノズルに連通する液室と、
    前記液室に前記液体を圧送して供給する液体供給部と、
    前記液室内で前記ノズルに向かって往復移動可能であり、前記液室内の前記ノズルの周囲の内壁に先端部が接触可能な移動体と、
    前記移動体を往復移動させるアクチュエーターと、
    前記移動体の先端部に設けられた端子と、
    前記ノズルに対向して配置された電極と、
    前記アクチュエーターによって前記移動体を往復移動させるとともに、前記端子と前記電極との間に電位差を与えて静電気力によって前記ノズルから前記液体を吐出させる制御部と、
    を備える液体吐出装置。
  2. 請求項1に記載の液体吐出装置であって、
    前記端子は、前記移動体の往復移動に伴って前記ノズル内を往復移動可能な形状を有する、液体吐出装置。
  3. 請求項2に記載の液体吐出装置であって、
    前記制御部は、前記移動体の先端部が前記内壁から離れるときに、前記端子と前記電極間に電位差を与えて前記ノズルから前記液体を吐出させる、液体吐出装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の液体吐出装置であって、
    前記液室は、前記液体供給部から前記液体が流入する流入口を備え、
    前記移動体は、前記先端部が前記内壁に接触した際に、前記流入口から前記ノズルに至る流路の少なくとも一部を塞ぐ蓋部材を備える、液体吐出装置。
  5. 液体吐出装置を制御する方法であって、
    前記液体吐出装置は、
    液体を吐出するためのノズルに連通する液室と、
    前記液室に前記液体を圧送して供給する液体供給部と、
    前記液室内で前記ノズルに向かって往復移動可能であり、前記液室内の前記ノズルの周囲の内壁に先端部が接触可能な移動体と、
    前記移動体を往復移動させるアクチュエーターと、
    前記移動体の先端部に設けられ、前記移動体の往復移動に伴い前記ノズル内を往復移動する端子と、
    前記ノズルに対向して配置された電極と、を備え、
    前記アクチュエーターによって前記移動体を往復移動させるとともに、前記端子と前記電極との間に電位差を与えて静電気力によって前記ノズルから前記液体を吐出させる、方法。
  6. 液体吐出装置を制御するためのコンピュータープログラムであって、
    前記液体吐出装置は、
    液体を吐出するためのノズルに連通する液室と、
    前記液室に前記液体を圧送して供給する液体供給部と、
    前記液室内で前記ノズルに向かって往復移動可能であり、前記液室内の前記ノズルの周囲の内壁に先端部が接触可能な移動体と、
    前記移動体を往復移動させるアクチュエーターと、
    前記移動体の先端部に設けられ、前記移動体の往復移動に伴い前記ノズル内を往復移動する端子と、
    前記ノズルに対向して配置された電極と、を備え、
    前記アクチュエーターによって前記移動体を往復移動させるとともに、前記端子と前記電極との間に電位差を与えて静電気力によって前記ノズルから前記液体を吐出させる機能をコンピューターに実現させるコンピュータープログラム。
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