JP2017164922A - 液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置 - Google Patents

液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ノズル配列方向端部と中央部のノズル間における吐出特性のばらつきを低減することができる液体吐出ユニットを提供する。【解決手段】液体を吐出するノズルが通じる複数の個別液室に対して液体を供給するフィルタ下共通液室25を形成する第2共通液室部材5と、フィルタ下共通液室25の壁面の一部を形成するダンパ24を有するダンパ部材となる振動板部材4とを備え、第2共通液室部材5には、ノズル配列方向において、フィルタ下共通液室25の両側に隔壁部51を介して肉抜き部25bを有し、ダンパ24は、第2共通液室部材5の肉抜き部25bの壁面も形成しており、ダンパ24には、ノズル配列方向において、ダンパ24を複数のダンパ領域24aに区画するリブ55が設けられ、ダンパ24のリブ55と第2共通液室部材5の隔壁部51とは、ノズル配列方向の位置がずれている。【選択図】図8

Description

本発明は液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置に関する。
液体吐出ヘッドにおいては、液体吐出に伴って生じる圧力波が共通液室に伝播することで生じる相互干渉、吐出不良、液垂れなどを低減ないし防止しなければならない。
そこで、従来、液滴を吐出する複数のノズルが通じる複数の個別液室を形成する流路板と、複数の個別液室に液体を供給する共通液室を形成する共通液室部材と、共通液室部材の壁面の一部に変形可能なダンパ領域を形成する壁面部材とを備え、流路板と共通液室部材とは、壁面部材を挟んで積層され、流路板には、ダンパ領域に対応する凹状のダンパ室が形成され、ダンパ室の凹状の底部には、積層方向の対向する壁面部材の壁面に接続される支柱部が設けられている構成としたものがある(特許文献1)。
特開2015−186901号公報
ところで、共通液室のノズル配列方向の長さは、両端部での気泡の滞留を低減するためにノズル列(個別液室列)とほぼ同じ長さとされる。そのため、ノズル配列方向の端部側と中央部側において、共通液室の両端部の壁部が存在するノズル列端部側の剛性が相対的に高く、ノズル列中央部の剛性が相対的に低くなる。
その結果、ノズル配列方向の中央部の個別液室で発生させた圧力は一部が変形によって吸収されることから、1つのノズル列において、ノズル配列方向中央部のノズルの吐出特性と、ノズル配列方向端部のノズルの吐出特性との間でばらつきが発生するという課題が生じる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、吐出特性のばらつきを低減することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る液体吐出ヘッドは、
液体を吐出するノズルが通じる複数の個別液室に対して前記液体を供給する共通液室を形成する共通液室部材と、
前記共通液室の壁面の一部を形成するダンパと、を備え、
前記共通液室部材には、ノズル配列方向において、前記共通液室の両側に隔壁部を介して肉抜き部を有し、
前記ダンパは、前記共通液室部材の前記肉抜き部の壁面も形成しており、
前記ダンパには、ノズル配列方向において、前記ダンパを複数のダンパ領域に区画するリブが設けられ、
前記ダンパの前記リブと前記共通液室部材の隔壁部とは、ノズル配列方向の位置がずれている
構成とした。
本発明によれば、吐出特性のばらつきを低減できる。
本発明に係る液体吐出ヘッドの一例を示す外観斜視説明図である。 図1のX−X線に沿うノズル配列方向と直交する方向の断面説明図である。 図3は図2のA−A線に沿う断面説明図である。 本発明の第1実施形態の説明に供する図3のB−B線に相当するノズル配列方向に沿う断面説明図である。 同じく流路板を振動板部材側から見た平面説明図である。 同じく振動板部材を第2共通液室部材側から見た平面説明図である。 同じく第2共通液室部材の平面説明図である。 同じく図4の要部拡大断面説明図である。 本発明の第2実施形態の説明に供する要部拡大断面説明図である。 本発明の第3実施形態の説明に供する要部拡大断面説明図である。 本発明に係る液体を吐出する装置の一例の要部平面説明図である。 同装置の要部側面説明図である。 本発明に係る液体吐出ユニットの他の例の要部平面説明図である。 本発明に係る液体吐出ユニットの更に他の例の正面説明図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明に係る液体吐出ヘッドの一例について図1ないし図3を参照して説明する。図1は同ヘッドの外観斜視説明図、図2は図1のX−X線に沿うノズル配列方向と直交する方向の断面説明図、図3は図2のA−A線に沿う断面説明図である。
この液体吐出ヘッドは、ノズル板2と、流路部材である流路板3と、ダンパ部材及び壁面部材を兼ねる振動板部材4と、共通液室部材である第2共通液室部材5と、フィルタ部材6と、第1共通液室部材7とを積層接合している。
ノズル板2には、液滴を吐出する複数のノズル20が千鳥状に2列配列されている。このノズル板2は、例えば、ステンレス(ここでは、SUS316)を用いてプレス加工でノズル20を形成している。
流路板3は、ノズル20に通じる個別液室である個別液室21と、個別液室21に通じる流体抵抗部27と、流体抵抗部27が通じる液導入部28とを形成している。この流路板3は、例えばステンレス(ここではSUS316)を用いてプレス加工で形成し、プレスによる変形、バリは両面研磨によりほぼ平らとなるように後処理をした。
振動板部材4は、個別液室21の一部の壁面を変位可能な振動領域4aとして形成する。また、振動板部材4には、下流側共通液室であるフィルタ下共通液室25に臨み、フィルタ下共通液室25と各個別液室21の液導入部28とを通じる液体供給路22が形成されている。この振動板部材4は、例えばNi電鋳で形成できる。
そして、振動板部材4の個別液室21と反対側には第2共通液室部材5、フィルタ部材6、このヘッドのフレームを兼ねる第1共通液室部材7を順次積層して接着剤で接合している。
第1共通液室部材7と第2共通液室部材5とによって各個別液室21に通じる共通液室10を形成する。共通液室10は、フィルタ部材6より上流側の上流側共通液室であるフィルタ上共通液室26と、下流側の下流側共通液室であるフィルタ下共通液室25とで構成されている。フィルタ上共通液室26は、外部から液体が供給され、外部に液体を排出する共通液室となる。
フィルタ部材6には、多数のフィルタ孔を形成したフィルタ領域29が設けられ、フィルタ上共通液室26からフィルタ下共通液室25に流れる液体から異物を捕集する。
第1共通液室部材7は、フィルタ上共通液室26を形成し、後述する図4に示すように、外部から液体を供給するための液体供給口部61や外部に液体を排出する液体排出口部62が設けられる。
振動板部材4の振動領域4aの個別液室21とは反対側に圧電アクチュエータ8を配置している。
圧電アクチュエータ8は、2列のノズル列に合わせて1つのベース部材33に例えばノズルピッチの半分のピッチで柱状の圧電素子(圧電柱)32Aを形成した2つの圧電部材32を接合している。圧電部材32の各圧電柱は振動板部材4の振動領域4aに形成された凸部4bと接合されて、フレキシブル配線部材34に備えられる駆動IC81からフレキシブル配線部材34を介して駆動信号が与えられる。
また、流路板3と共通液室部材(第2共通液室部材5)とは壁面部材である振動板部材4を挟んで積層されている。
そして、振動板部材4はダンパ部材を兼ねており、フィルタ下共通液室25の壁面を形成する変形可能なダンパ24を形成している。流路板3には、ダンパ24を挟んでフィルタ下共通液室25に対向するダンパ室35を形成している。
このダンパ室35は、流路板3に形成した大気開放路42、振動板部材4に形成した大気開放穴43及び圧電部材32に形成した大気開放路44を通じて、大気に開放されている。
この液体吐出ヘッドでは、圧電アクチュエータ8を駆動することで振動板部材4の振動領域4aが変位して、個別液室21の液体が加圧されて、ノズル20から液滴が吐出される。
次に、本発明の第1実施形態について図4ないし図8も参照して説明する。図4は同実施形態の説明に供する図3のB−B線に相当するノズル配列方向に沿う断面説明図、図5は同じく流路板を振動板部材側から見た平面説明図、図6は同じく振動板部材を第2共通液室部材側から見た平面説明図、図7は同じく第2共通液室部材の平面説明図、図8は同じく図4の要部拡大断面説明図である。
第2共通液室部材5には、ノズル配列方向に沿って、ノズル列とほぼ同じ長さのフィルタ下共通液室25を形成する貫通口部25aが設けられている。なお、図7に示すように中央部には圧電アクチュエータ8を配置する貫通穴58が設けられている。
また、第2共通液室部材5には、ノズル配列方向において、フィルタ下共通液室25の両側に、隔壁部51を介して肉抜き部25bが設けられている。すなわち、ノズル配列方向において、もっとも外側のノズル20(個別液室21)よりも外側に貫通穴又は凹部からなる肉抜き部25bが設けられている。
なお、本実施形態では、図8にも示すように、肉抜き部25bで形成される室52は、大気に開放される大気開放室としている。
ダンパ24は、第2共通液室部材5の肉抜き部25b(室52)の壁面も形成している。
そして、流路板3のノズル配列方向と直交する方向の端部側に、ノズル配列方向に沿って、ダンパ24に対応する凹状のダンパ室35を形成している。
このダンパ室35は、ダンパ24を挟んでフィルタ下共通液室25及び肉抜き部25b(室52)に対向する。したがって、ダンパ室35は、ノズル配列方向において、複数の個別液室21の内のノズル配列方向端部に位置する個別液室21、21よりも外側まで延びている。
ダンパ室35のノズル配列方向両端部には、ダンパ室35を大気に開放する(大気に通じる)大気開放路42をそれぞれ設けている。大気開放路42は、前述したように、振動板部材4の大気開放穴43及び圧電部材32の大気開放路44を通じて大気に通じ、ダンパ室35が大気に開放されている。
なお、図4では、ダンパ室35の凹状の底部にはダンパ24を支える支柱部である壁部35aが設けられているが、図5では壁部35aを有しない構成の例で示している。
また、ダンパ24には、ノズル配列方向に並ぶ複数のリブ55が設けられて、複数のダンパ領域24aに区画されている。1つのダンパ領域24aは2以上の個別液室21に対応している。
なお、本実施形態では、リブ55はダンパ24と一体に形成しているが、リブ55が形成された部材をダンパ24に貼り付けて形成しても良い。
そして、ダンパ24のリブ55と第2共通液室部材5の隔壁部51とは、ノズル配列方向の位置がずれている。つまり、ダンパ24のリブ55は、第2共通液室部材5の隔壁部51に対してノズル配列方向の位置をずらして設けている。
本実施形態では、ダンパ24のリブ55は、第2共通液室部材5の肉抜き部25bに対向する側にずれている。
これにより、第2共通液室部材5の隔壁部51とダンパ24とがリブ55を介して直接接合されないので、第2共通液室部材5の隔壁部51の剛性の影響がダンパ24を形成している振動板部材4に伝わらず、ヘッドのノズル配列方向における均一な剛性を得ることができる。
したがって、ノズル配列方向端部におけるノズルの吐出特性と中央部におけるノズルの吐出特性のばらつき、特に吐出速度のばらつきを低減することができる。
次に、本発明の第2実施形態について図9を参照して説明する。図9は同実施形態の説明に供する要部拡大断面説明図である。
本実施形態では、ダンパ24のリブ55は、第2共通液室部材5のフィルタ下共通液室25に対向する側にずれている。
これにより、フィルタ上共通液室26からのフィルタ下共通液室25に流れる液体をスムーズに個別液室21に供給することができる。
つまり、前記第1実施形態の構成では、フィルタ下共通液室25が第2共通液室部材5の隔壁部51とダンパ24との間の隙間に通じていることになるため、液体の流れに淀みが生じ、気泡がトラップされるおそれがある。これに対して、フィルタ下共通液室25が第2共通液室部材5の隔壁部51とダンパ24との間の隙間に通じていないので、液体の流れに淀みが発生せず、気泡のトラップもなく、スムーズに液体が個別液室21側に流れる。
次に、本発明の第3実施形態について図10を参照して説明する。図10は同実施形態の説明に供する要部拡大断面説明図である。
本実施形態では、前記第1実施形態と同様に、ダンパ24のリブ55は、第2共通液室部材5の隔壁部51に対してフィルタ下共通液室25側にずれている。そして、フィルタ下共通液室25が第2共通液室部材5の隔壁部51とダンパ24との間の隙間には、ダンパ24よりもヤング率の低い充填剤57を充填して、隙間を埋めている。
これにより、フィルタ下共通液室25が第2共通液室部材5の隔壁部51とダンパ24との間の隙間に気泡がトラップされることを防止できる。
次に、本発明に係る液体を吐出する装置の一例について図11及び図12を参照して説明する。図11は同装置の要部平面説明図、図12は同装置の要部側面説明図である。
この装置は、シリアル型装置であり、主走査移動機構493によって、キャリッジ403は主走査方向に往復移動する。主走査移動機構493は、ガイド部材401、主走査モータ405、タイミングベルト408等を含む。ガイド部材401は、左右の側板491A、491Bに架け渡されてキャリッジ403を移動可能に保持している。そして、主走査モータ405によって、駆動プーリ406と従動プーリ407間に架け渡したタイミングベルト408を介して、キャリッジ403は主走査方向に往復移動される。
このキャリッジ403には、本発明に係る液体吐出ヘッド404及びヘッドタンク441を一体にした液体吐出ユニット440を搭載している。液体吐出ユニット440の液体吐出ヘッド404は、例えば、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色の液体を吐出する。また、液体吐出ヘッド404は、複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配置し、吐出方向を下方に向けて装着している。
液体吐出ヘッド404の外部に貯留されている液体を液体吐出ヘッド404に供給するための供給機構494により、ヘッドタンク441には、液体カートリッジ450に貯留されている液体が供給される。
供給機構494は、液体カートリッジ450を装着する充填部であるカートリッジホルダ451、チューブ456、送液ポンプを含む送液ユニット452等で構成される。液体カートリッジ450はカートリッジホルダ451に着脱可能に装着される。ヘッドタンク441には、チューブ456を介して送液ユニット452によって、液体カートリッジ450から液体が送液される。
この装置は、用紙410を搬送するための搬送機構495を備えている。搬送機構495は、搬送手段である搬送ベルト412、搬送ベルト412を駆動するための副走査モータ416を含む。
搬送ベルト412は用紙410を吸着して液体吐出ヘッド404に対向する位置で搬送する。この搬送ベルト412は、無端状ベルトであり、搬送ローラ413と、テンションローラ414との間に掛け渡されている。吸着は静電吸着、あるいは、エアー吸引などで行うことができる。
そして、搬送ベルト412は、副走査モータ416によってタイミングベルト417及びタイミングプーリ418を介して搬送ローラ413が回転駆動されることによって、副走査方向に周回移動する。
さらに、キャリッジ403の主走査方向の一方側には搬送ベルト412の側方に液体吐出ヘッド404の維持回復を行う維持回復機構420が配置されている。
維持回復機構420は、例えば液体吐出ヘッド404のノズル面(ノズルが形成された面)をキャッピングするキャップ部材421、ノズル面を払拭するワイパ部材422などで構成されている。
主走査移動機構493、供給機構494、維持回復機構420、搬送機構495は、側板491A,491B、背板491Cを含む筐体に取り付けられている。
このように構成したこの装置においては、用紙410が搬送ベルト412上に給紙されて吸着され、搬送ベルト412の周回移動によって用紙410が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ403を主走査方向に移動させながら画像信号に応じて液体吐出ヘッド404を駆動することにより、停止している用紙410に液体を吐出して画像を形成
する。
このように、この装置では、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えているので、高画質画像を安定して形成することができる。
次に、本発明に係る液体吐出ユニットの他の例について図13を参照して説明する。図13は同ユニットの要部平面説明図である。
この液体吐出ユニットは、前記液体を吐出する装置を構成している部材のうち、側板491A、491B及び背板491Cで構成される筐体部分と、主走査移動機構493と、キャリッジ403と、液体吐出ヘッド404で構成されている。
なお、この液体吐出ユニットの例えば側板491Bに、前述した維持回復機構420、及び供給機構494の少なくともいずれかを更に取り付けた液体吐出ユニットを構成することもできる。
次に、本発明に係る液体吐出ユニットの更に他の例について図14を参照して説明する。図14は同ユニットの正面説明図である。
この液体吐出ユニットは、流路部品444が取付けられた液体吐出ヘッド404と、流路部品444に接続されたチューブ456で構成されている。
なお、流路部品444はカバー442の内部に配置されている。流路部品444に代えてヘッドタンク441を含むこともできる。また、流路部品444の上部には液体吐出ヘッド404と電気的接続を行うコネクタ443が設けられている。
本願において、吐出される液体は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものが含まれる。
「液体吐出ユニット」は、液体吐出ヘッドに機能部品、機構が一体化したものであり、液体の吐出に関連する部品の集合体が含まれる。例えば、「液体吐出ユニット」は、ヘッドタンク、キャリッジ、供給機構、維持回復機構、主走査移動機構の構成の少なくとも一つを液体吐出ヘッドと組み合わせたものなどが含まれる。
ここで、一体化とは、例えば、液体吐出ヘッドと機能部品、機構が、締結、接着、係合などで互いに固定されているもの、一方が他方に対して移動可能に保持されているものを含む。また、液体吐出ヘッドと、機能部品、機構が互いに着脱可能に構成されていても良い。
例えば、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。また、チューブなどで互いに接続されて、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。ここで、これらの液体吐出ユニットのヘッドタンクと液体吐出ヘッドとの間にフィルタを含むユニットを追加することもできる。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとキャリッジが一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドを走査移動機構の一部を構成するガイド部材に移動可能に保持させて、液体吐出ヘッドと走査移動機構が一体化されているものがある。また、液体吐出ヘッドとキャリッジと主走査移動機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドが取り付けられたキャリッジに、維持回復機構の一部であるキャップ部材を固定させて、液体吐出ヘッドとキャリッジと維持回復機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、ヘッドタンク若しくは流路部品が取付けられた液体吐出ヘッドにチューブが接続されて、液体吐出ヘッドと供給機構が一体化されているものがある。このチューブを介して、液体貯留源の液体が液体吐出ヘッドに供給される。
主走査移動機構は、ガイド部材単体も含むものとする。また、供給機構は、チューブ単体、装填部単体も含むものする。
「液体を吐出する装置」には、液体吐出ヘッド又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて液体を吐出させる装置が含まれる。液体を吐出する装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を 気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
また、「液体を吐出する装置」としては、他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液を、ノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
なお、本願の用語における、画像形成、記録、印字、印写、印刷、造形等はいずれも同義語とする。
2 ノズル板
3 流路板
4 振動板部材(ダンパ部材)
5 第2共通液室部材
6 フィルタ部材
7 第1共通液室部材
8 圧電アクチュエータ
10 共通液室
20 ノズル
21 圧力室(個別液室)
24 ダンパ
32 圧電部材
35 ダンパ室
51 隔壁部
55 リブ
403 キャリッジ
404 液体吐出ヘッド
440 液体吐出ユニット

Claims (8)

  1. 液体を吐出するノズルが通じる複数の個別液室に対して前記液体を供給する共通液室を形成する共通液室部材と、
    前記共通液室の壁面の一部を形成するダンパと、を備え、
    前記共通液室部材には、ノズル配列方向において、前記共通液室の両側に隔壁部を介して肉抜き部を有し、
    前記ダンパは、前記共通液室部材の前記肉抜き部の壁面も形成しており、
    前記ダンパには、ノズル配列方向において、前記ダンパを複数のダンパ領域に区画するリブが設けられ、
    前記ダンパの前記リブと前記共通液室部材の隔壁部とは、ノズル配列方向の位置がずれている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記共通液室は、異物をろ過するフィルタで上流側共通液室と下流側共通液室に分けられ、
    前記共通液室部材は、前記下流側共通液室を形成している部材であり、

    ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記ダンパのリブは、ノズル配列方向において、前記下流側共通液室に対向する側に配置されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記ダンパのリブは、ノズル配列方向において、前記肉抜き部に対向する側に配置されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記ダンパのダンパ領域と前記共通液室部材の隔壁部との間には、前記ダンパよりもヤング率の低い充填剤が充填されている
    ことを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の液体吐出ヘッドを備えていることを特徴とする液体吐出ユニット。
  7. 前記液体吐出ヘッドに供給する液体を貯留するヘッドタンク、前記液体吐出ヘッドを搭載するキャリッジ、前記液体吐出ヘッドに液体を供給する供給機構、前記液体吐出ヘッドの維持回復を行う維持回復機構、前記液体吐出ヘッドを主走査方向に移動させる主走査移動機構の少なくともいずれか一つと前記液体吐出ヘッドとを一体化した
    ことを特徴とする請求項6に記載の液体吐出ユニット。
  8. 請求項1ないし5のいずれかに記載の液体吐出ヘッド、又は、請求項6若しくは7に記載の液体吐出ユニットを備えていることを特徴とする液体を吐出する装置。
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