JP2017162552A - ポリマーブッシング及びその製造方法 - Google Patents

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和宏 辻
Kazuhiro Tsuji
和宏 辻
田中 直樹
Naoki Tanaka
直樹 田中
佐藤 健次
Kenji Sato
健次 佐藤
健悟 樫原
Kengo Kashihara
健悟 樫原
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Abstract

【課題】従来よりもさらに防爆性を高めたポリマーブッシング及びその製造方法を提供する。【解決手段】本発明のポリマーブッシングは、ポリマー碍管1の上端に配置された上部金具3及びポリマー碍管1の下端に配置された下部金具4をアルミニウム鋳物により構成するとともに、これらのアルミニウム鋳物の表面にポリウレア樹脂皮膜10を形成したことを特徴とする。アルミニウム鋳物が破壊された場合にも、ポリウレア樹脂皮膜10によって破片の飛散を確実に防止することができる。ポリウレア樹脂皮膜10の厚さは0.5〜1.5mmとすることが好ましい。このポリウレア樹脂塗膜10は、主剤、硬化剤の2液混合スプレーで形成することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば変電所等において用いられる防爆機能を備えたポリマーブッシング及びその製造方法に関するものである。
ブッシングは碍管の内部に電路となる中心導体を配置し、碍管の上下に上部金具と下部金具とを配置した構造体である。中心導体の上端は上部金具によって支持され、ブッシング全体は下部金具によって、例えば変圧器のポケット等に固定される。なおブッシングの内部には絶縁ガスが封入されている。
このようなブッシング用の碍管として、従来は主として磁器製碍管が用いられてきた。磁器製碍管は屋外使用における耐久性に優れる利点があるが、磁器は脆性材料であるため、万一地震などの外力で磁器が破壊されると遮断器などに使用されているガスブッシングは内部のガス圧によって磁器の破片が周囲に飛散し、隣接する電気設備をも破損し、多重故障を誘発する可能性がある。
そこで特許文献1に示すように、磁器製碍管の内側に絶縁筒体を配置して、万が一の磁器破壊の場合でも磁器内面近傍のガス空間の最小化により、磁器片の飛散を最小化し防爆性を高めた大型のガスブッシングが開発されている。2011年3月の東北地方太平洋沖地震の際にも、500kV級の大型のガスブッシングの重大故障は皆無であった。一方、変圧器用途の油入り磁器製ブッシングについては、内圧が加わっていないため、外力による破壊があっても磁器片の飛散には至らない。
最近では碍管をポリマー碍管としたポリマーブッシング(ガス封入タイプ)が、磁器製ブッシングに比較して軽量で耐震性が優れているため変圧器用途に使用されるようになってきた。なお、ポリマー碍管はFRP(ガラス繊維強化プラスチック)を芯材として使用し、その外周にシリコーンゴムからなる外被がモールド成型された構造を持つため、万一ポリマー碍管が破壊されても脆性破壊することなく、内部のガス圧は金具と樹脂との隙間や樹脂とガラス繊維複合体の裂け目から少しずつリークし、破片が飛散することがなく、多重故障にならないという利点もある。
従って今後は、磁器ブッシングよりも耐震性に優れたポリマーブッシングの普及が見込まれる。しかし、ポリマーブッシングの上部金具や下部金具には、通電時の発熱を防止するために非磁性材料を使用する必要があり、また金具構造が複雑であることから、アルミニウム合金鋳物が使用される場合が多い。このアルミニウム合金鋳物は破壊時に5%程度と伸び率が小さい材料であるため、万一異常な内圧や外力が加わった場合に破壊した際には上部金具や下部金具のアルミ合金鋳物が破壊され、金属片が飛散する可能性があった。
特開平11−260170号公報
従って本発明の目的は上記した従来の問題点を解決し、アルミニウム合金鋳物の上下金具が破損時における金属片の飛散を防止することにより、従来よりもさらに耐震性能を高めたポリマーブッシング及びその製造方法を提供することである。
上記の課題を解決するためになされた本発明のポリマーブッシングは、ポリマー碍管の上端に配置された上部金具及びポリマー碍管の下端に配置された下部金具がアルミニウム合金鋳物で構成され、かつこれらのアルミニウム合金鋳物の表面がポリウレア樹脂塗膜により被覆されていることを特徴とするものである。なお、ポリウレア樹脂塗膜の厚さを0.5〜1.5mmとすることが好ましい。
また上記の課題を解決するためになされた本発明のポリマーブッシングの製造方法は、前記上部金具及び下部金具を構成するアルミニウム合金鋳物の表面に、ポリウレア樹脂塗膜を、主剤、硬化剤の2液混合スプレーで形成することを特徴とするものである。
このように、本発明のポリマーブッシングは、上部金具及び下部金具を構成するアルミニウム合金鋳物の表面にポリウレア樹脂塗膜を形成したものである。ポリウレア樹脂塗膜は瞬時衝撃強度が非常に大きい材料であるため、仮にアルミニウム合金鋳物が衝撃的にクラックが進展してもポリウレア樹脂塗膜がアルミニウム合金鋳物を保持するため飛散する恐れがない。しかもこのポリウレア樹脂塗膜は、ブッシングを組み立てた後において金具表面にスプレー等によって迅速に形成することができ、容易に防爆性を向上させることができる。
なお、碍管破裂時の破片飛散を図るために、ポリウレア樹脂よりも引張り強度の大きいウレタン樹脂を使用することも考えられる。しかしウレタン樹脂は衝撃破断強度が低いため、膜厚を厚くしなければ十分な防爆効果を得ることができず、ポリウレア樹脂皮膜の方が軽量化でき有利である。またウレタン樹脂は高温で強度が急速に低下するため、更に塗膜を厚くする要因となっており。この点からもポリウレア樹脂皮膜が優れている。
本発明の実施形態を示す部分断面図である。
以下に本発明の実施形態を説明する。
図1は実施形態のポリマーブッシングを示す説明図であり、1はポリマー碍管、2はその中心部を貫通する中心導体、3はポリマー碍管の上部に配置された上部金具、4はポリマー碍管の下部に配置された下部金具である。
ポリマー碍管1は前記したようにFRPを芯材5として使用し、その外周にシリコーンゴムからなる外被6をモールド成型した構造を持つ。外被6には多数の笠が形成されており、ポリマー碍管1の表面漏洩距離を拡大することにより、ブッシングの絶縁性能を高めている。このポリマー碍管1の内部には、SFガスや窒素ガスなどの絶縁ガスが封入されている。芯材5を構成するFRPには十分な強度があるので、絶縁ガスの圧力に耐えることができる。
中心導体2はアルミニウム管や銅管などの導電性に優れた金属管からなるのが普通であり、その上端は上部金具3により支持されている。中心導体2の下端は、下部金具4の下方に形成された油中部7の下端に支持されている。
中心導体2の周囲には、電界緩和用のコンデンサコア8が形成されている。実施形態のコンデンサコア8は電極となるアルミニウム箔と絶縁紙とを交互に積層し、レジンを含浸させたうえで硬化させたレジン紙コンデンサコアと呼ばれるものである。しかしコンデンサコア8の種類は、これに限定されるものではない。コンデンサの変わりに接地電極構造で電界緩和を行っていても問題ない。
図1に示す実施形態では、ポリマーブッシングの全体は下部金具4によって、変圧器のポケット9の上面に固定されている。上記した油中部7はポケット9内の油中に浸漬されている。
上記した上部金具3と下部金具4は、アルミニウム合金鋳物により構成されている。アルミニウムは非磁性材料であるので、中心導体2に流れる電流により渦電流が流れることがなく、通電時の発熱を防止することができる。また鋳物であるため、複雑な形状の金具を形成するのに適している。なお延性材であるアルミニウム展伸材を採用すると、機械加工された複数の部品を溶接する必要が生じ、溶接部の強度を意識した構造設計を行う必要があることや、製作工程の複雑化に伴うコスト高を招くので、好ましくない。
上部金具3と下部金具4の材料として用いられるアルミニウム合金鋳物の伸び率は5%程度であって伸び率が小さい材料であるから、万一の破損時には殆ど延性とならないため、クラックの進展と同時に金属片が飛散する可能性がある。そこで本発明では、これらの上部金具3と下部金具4を構成するアルミニウム合金鋳物の表面に、ポリウレア樹脂皮膜10を形成した。
ポリウレア樹脂はイソシアネートとアミノ基との化学反応によって形成されるウレア結合を主体とする市販の樹脂であり、硬化時間は数10秒ときわめて短く、耐薬品性、耐久性に優れるほか、ウレタン結合と比較して結合力が強い特性を持つ。しかもその伸び率は280%以上と極めて大きいので、クラックに追従して延びることができ、上部金具3や下部金具4を構成するアルミニウム合金鋳物が破壊された場合にも、破片の飛散を確実に防止することができる。しかもポリウレア樹脂は、高温条件下でも性状の変化が小さい。ブッシングの上部金具3や下部金具4は通電時には100℃前後の高温となるので、高温で強度が大きく低下するウレタン樹脂やポリエチレン樹脂に比較して、ポリウレア樹脂の高温安定性は極めて有利である。
ポリウレア樹脂の原料であるイソシアネートとポリアミンを、主剤、硬化剤の2液混合スプレーガンにより上部金具3や下部金具4の表面に吹き付け塗装すると、表面で瞬時に反応してポリウレア樹脂皮膜10が形成される。なおこの吹付は、複数回に分けて行なうことが好ましい。吹付け時の皮膜の生成は、温度や湿度にほとんど影響されない。
このようにして生成されたポリウレア樹脂皮膜10は強度が大きいので、その厚さを0.5〜1.5mmとすれば十分である。しかしポリウレア樹脂皮膜10の厚さが0.5mm未満であると、防爆効果が不十分である。ポリウレア樹脂皮膜10の最大厚さはブッシングの内圧に応じて決定すればよいが、ブッシングの一部に例えば安全弁のような内圧を排出可能な部位を形成しておけば、1.5mmよりも厚くする必要はない。
上記したように本発明のポリマーブッシングは、上部金具3及び下部金具4を構成するアルミニウム鋳物の表面にポリウレア樹脂皮膜10を形成することにより、防爆性を向上させたものであり、その軽量性と相俟って、震災発生時の変電所等の変圧器の保護に大きく寄与することができる。
1 ポリマー碍管
2 中心導体
3 上部金具
4 下部金具
5 芯材
6 外被
7 油中部
8 コンデンサコア
9 ポケット
10 ポリウレア樹脂皮膜

Claims (3)

  1. ポリマー碍管の上端に配置された上部金具及びポリマー碍管の下端に配置された下部金具がアルミニウム合金鋳物で構成され、かつこれらのアルミニウム合金鋳物の表面がポリウレア樹脂塗膜により被覆されていることを特徴とするポリマーブッシング。
  2. ポリウレア樹脂塗膜の厚さを0.5〜1.5mmとしたことを特徴とする請求項1記載のポリマーブッシング。
  3. 請求項1または2に記載のポリマーブッシングの製造方法であって、前記上部金具及び下部金具を構成するアルミニウム合金鋳物の表面に、ポリウレア樹脂塗膜を、主剤、硬化剤の2液混合スプレーで形成することを特徴とするポリマーブッシングの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110491608A (zh) * 2019-07-15 2019-11-22 福建省万维新能源电力有限公司 一种输变电工程用绝缘子结构及安装方法
CN111029088A (zh) * 2019-12-24 2020-04-17 保定天威保变电气股份有限公司 一种变压器升高座和套管间的防爆结构及安装方法

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