JP2017161864A - 画像加熱装置 - Google Patents

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直紀 秋山
Naoki Akiyama
直紀 秋山
凡人 杉本
Tsuneto Sugimoto
凡人 杉本
傑 竹内
Suguru Takeuchi
傑 竹内
康弘 宮原
Yasuhiro Miyahara
康弘 宮原
弘紀 村松
Hiroki Muramatsu
弘紀 村松
田中 茂
Shigeru Tanaka
茂 田中
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Abstract

【課題】 ベルトの端部から発生した摩耗粉を回収する画像加熱装置を提供する。【解決手段】 フィルム(112)と、加圧ローラ(110)と、加熱ヒータ(113)と、グリス(G)と、フランジ(130)と、を有し、フィルムと加熱ヒータの間にグリスが設けられた定着装置(100)において、ベルトは、一端から軸線方向の中央側に向かって延びる凹みであって、削れ粉Kを回収する凹み(H)を有する。【選択図】 図5

Description

本発明は、記録材上の画像を加熱する画像加熱装置に関する。この画像加熱装置は、例えば、複写機、プリンタ、ファックス、及びこれらの機能を複数そなえた複合機等の画像形成装置に用いられる。
電子写真方式の画像形成装置はトナーを用いて記録材(シート)上に画像を形成する。また、画像形成装置はトナーの画像を担持したシートを加熱・加圧してシートに画像を定着させる定着装置(画像加熱装置)を備えている。
特許文献1には、エンドレス状の定着フィルム(ベルト)を用いてシートを加熱する画像加熱装置が記載されている。詳細に述べると、この定着装置は、内面を摺動部材によって支持されたベルトの外面に回転する加圧ローラを当接させることで、ベルトを加圧ローラに従動回転させている。そして、この定着装置は、ベルトと加圧ローラの間に形成されたニップにおいてシートを搬送することで、加熱されたベルトの熱によりシートに画像を定着している。このようにして低熱容量となるように構成された定着装置は、定着のための温度の立ち上げを素早く行うことできる。
ところで、上述した構成の定着装置では、ベルトの内面と摺動部材の摺動抵抗が大きいと、加圧ローラによってベルトを回転させることが困難である。そこで、特許文献1では、ベルトの内面と摺動部材の間に潤滑剤を介在させることで、ベルトと摺動部材の間の摺動抵抗を低減している。
また、上述した構成の定着装置では、加圧ローラの回転軸線方向に沿ってベルトが寄り移動してしまう。そこで、特許文献1では、ベルトの両端側にフランジ(規制部材)を設けることでベルトの寄り移動を規制している。
特開2003−229234号公報
しかしながら、ベルトの寄り移動を規制部材で規制すると、ベルトの端部とフランジが摺擦するためベルトから摩耗粉が発生する。この摩耗粉の一部は、ベルトの内面へと回り込み、ベルトの内面に塗布された潤滑剤と混ざり合う。摩耗粉が混じって純度の低下した潤滑剤は、潤滑能力が低下した状態となっている。そのため、ベルトの内面と摺動部材の間のトルクが増大し、ベルトがスリップする原因となる。そのため、画像形成装置は、発生した摩耗粉が潤滑剤に混ざることを抑制できるように、発生した摩耗粉をベルトの端部において回収することが望ましい。
本発明の目的は、ベルトの端部から発生した摩耗粉を回収する画像加熱装置を提供することである。
本発明は、潤滑剤が内周面に塗布されているエンドレス状のベルトと、前記ベルトの外周面に当接して前記ベルトを回転駆動する駆動回転体と、を備え、前記ベルトと前記駆動回転体の間のニップ部において記録材を搬送して記録材上の画像を加熱する加熱部と、
前記ベルトを介して前記駆動回転体に対向するように前記ベルトの回転軸線方向に沿って前記ベルトの内側に設けられ、前記ベルトの内周面に当接する当接部材と、
前記回転軸線方向において前記ベルトの一端に当接して前記ベルトが前記回転軸線方向の一端側に移動することを規制する規制部材と、を有する画像加熱装置において、
前記ベルトは、前記回転軸線方向に沿った領域のうち装置に導入可能な最大サイズの記録材が通過する通過領域よりも外側の領域おいて、前記一端から前記回転軸線方向の中央側に向かって延びる溝部を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、ベルトの端部から発生した摩耗粉を回収する画像加熱装置を提供できる。
画像形成装置の構成を示す図である。 定着装置の構成を横断面で示す図である。 (a)は定着装置の構成を正面から示す図である。(b)は定着装置のベルト寄りの様子を示す図である。 摩耗粉の発生箇所を説明するための図である。 (a)は実施例1のベルトの層構成を示す図である。(b)実施例1の溝部の構成を示す図である。 (a)はベルトの製造に用いるマスクを示す図である。(b)はマスク部材の取付け方法を示す図である。 ベルトの弾性層の形成方法を説明する図である。 (a)は変形例1のベルトの層構成を示す図である。(b)変形例1の溝部の構成を示す図である。 (a)は変形例2のベルトの層構成を示す図である。(b)変形例2の溝部の構成を示す図である。 (a)は実施例2のベルトの層構成を示す図である。(b)実施例2の溝部の構成を示す図である。 (a)はベルトの製造に用いるマスクを示す図である。(b)はマスク部材の取付け方法を示す図である。 (a)はベルトの摺動層の形成に用いる装置を示す図である、(b)はベルトの摺動層の形成に用いる装置を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について実施例を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
(画像形成装置)
図1は、プリンタ50の構成を示す図である。プリンタ50は、電子写真プロセスを用いてシート上(記録材上)に画像を形成するフルカラーのレーザービームプリンタである。プリンタ50は、シート上にトナーの画像を形成する画像形成部と、シート上の画像を加熱してシートに画像を定着させる画像加熱部を備えている。すなわち、プリンタ50は、画像を形成する画像形成装置として機能し、画像を加熱する画像加熱装置として機能する。
(画像形成部)
図1を用いてプリンタ50の画像形成部に相当する構成について説明する。プリンタ50は、画像形成部において、シートP上にトナーの画像を形成する。具体的に述べると、プリンタ50は、画像形成ステーションY30・M40・C30・K30に形成された各色のトナー像を、搬送ベルト9を用いてシートPに順次転写することでシートP上にフルカラーの画像を形成する。
画像形成ステーションY30・M40・C30・K30は、電子写真プロセスを用いてトナー像の形成するための構成をそれぞれ備えている。なお、画像形成ステーションY30・M40・C30・K30は、使用するトナーの色が違う点を除いて同様に構成されている。そのため、ここでは、画像形成ステーションY30を代表例として説明し、他の画像形成ステーションについてはその詳細な説明を省略する。
画像形成ステーションY30は、感光ドラム1と、感光ドラムの回転方向(矢印R1方向)に沿ってその周囲に並ぶ、帯電器2、露光装置3、現像器5、転写ローラ10、及びクリーナー16を備えている。画像形成ステーションY30は、上述した構成を用いて以下のようにして電子写真プロセスを行う。
まず、感光ドラム1の表面は、帯電器2によってマイナス極性に帯電される。次に、感光ドラム1の表面は、露光手段3からの露光Lにより静電潜像が形成される。このとき、感光ドラム1の露光された部分は周囲と比べて表面電位が上がっている。次に、感光ドラム1の静電潜像は現像器によって現像される。このとき、現像器5が保有するトナーはマイナス極性に帯電しており、感光ドラムの表面のうち静電潜像部分に付着し易くなっている。こうして感光ドラム1にはイエローのトナー像が形成された状態になる。
一方、カセット17内に積載されたシートPは、給送ローラ4によって搬送ベルト9へと給送される。シートPは、その表面に画像が形成される記録材(用紙)である。シートPの例としては、普通紙、薄紙、厚紙、コート紙、OHP用フィルム等が挙げられる。
このとき、シートPは、プラス極性のバイアスが印加された吸着ローラ6によって帯電させられる。そのため、シートPは、搬送ベルト9上に静電吸着し、搬送ベルトの回転に伴って移動する。なお、搬送ベルト9は、二つの支持軸(駆動ローラ12、テンションローラ14)に支持されており、図中矢印R4方向に回転する駆動ローラ12によって、矢印R3方向に回転している。搬送ベルト9の内周側の領域のうち、搬送ベルト9を介して感光ドラム1と対向する位置には転写ローラ10が設けられている。
搬送ベルト9の回転にともない、搬送ベルト9と感光ドラム1の間のニップN1にシートPが送り込まれると、感光ドラム1上のイエロートナー像が、シートP上に転写される。このとき、転写ローラ10には、トナーの極性とは逆の極性であるプラス極性の転写バイアスが印加されている。トナー像がシートPに転写された後の感光ドラム1は、弾性体ブレードを有するクリーナー16によって転写残トナーを除去される。
以上のように、画像形成ステーションY30では、帯電、露光、現像、転写、クリーニングといった、一連の画像形成プロセスが行われる。上述した画像形成プロセスは、その他の画像形成ステーションM30・C30・K30においても行われる。つまり、搬送ベルト9上を搬送されるシートPは、各画像形成ステーションからトナー像を順次転写される。こうして、シートPは、その表面にフルカラーの画像が形成された状態となる。
フルカラーの画像が形成されたシートPは、定着装置100において画像を定着され、プリンタ50の機外へと排出される。
(画像加熱装置)
次いで、本実施例の定着装置100について詳細に説明する。本実施例の定着装置100は、フィルム加熱方式の画像加熱装置である。フィルム加熱方式の画像加熱装置は構成が低熱容量であるため、温度の立ち上げ時間が短く、消費電力を抑え易いという特徴がある。図2は、定着装置100の構成の横断面を示す図である。フィルム加熱方式の定着装置100は、定着フィルム112と、加熱ヒータ113と、加圧ローラ110と、を用いてシートPの加熱を行う。以後、フィルム112、ヒータ113、ローラ110と呼ぶ。
フィルム112とローラ110は互いに当接しており、その間にはニップ部Nが形成されている。また、フィルム112はR2方向(図2)に向かって回転しており、ローラ110はR1方向(図2)に向かって回転している。そして、画像Tを担持したシートPがニップ部N向けて搬送されてくると、フィルム112とローラ110は、ニップ部NにてシートPを挟持して加圧しながらA1方向へと搬送する。このとき、フィルム112は、内面に当接するヒータ113よって加熱されている。そのため、シートPをニップ部Nで搬送する過程においてフィルム112の熱がシートPに付与される。こうして、ニップ部Nにて加熱・加圧されたトナー画像TはシートPに定着した状態となる。上述した一連の処理を定着処理(画像加熱処理)と呼ぶ。
(加圧ローラ)
ローラ110は、フィルム112と協働してニップ部Nを形成するニップ形成部材(加圧回転体)である。詳細に述べると、ローラ110の外周面とフィルム112の外周面が当接することでニップ部Nが形成される。ローラ110は、金属製の芯金117と、芯金117を覆う弾性層116と、弾性層116を覆う離型層118と、を備えている。本実施例のローラ110は、φ24mmの鉄製の芯金117と、その外周を覆う厚さ約3mmのシリコーンゴムの弾性層116と、その外周を覆う厚み約40μmのPFAチューブを備える多層構造となっている。すなわち、ローラ110のうち弾性層116を有する部分の外径はφ30mmである。
芯金117の回転軸方向の一端側には、ギア131が取り付けられている。モータ(不図示)の駆動機構によってギア131が駆動すると、加圧ローラ110が矢印R1方向(図2)に回転する。これにともないフィルム112は矢印R2方向(図2)に回転する。このとき、加圧ローラ110は駆動回転体として機能する。
(定着フィルムユニット)
次に、定着フィルムユニットについて詳細に説明する。定着フィルムユニットは、複数の部材を組み立てて構成された組み立て体である。定着フィルムユニットは、無端状のフィルム112と、フィルムを保持するフランジ130と、フィルム112を加熱するヒータ113と、ヒータ113を保持するヒータホルダ119及びステー120と、フィルム112の移動を規制するフランジ130と、を備えている。
(定着フィルム)
フィルム112は可撓性を有する回動可能な無端状(エンドレス状)のベルトである。フィルム112は、ニップ部Nにおいて加圧ローラ110から力を受け、図中矢印R2方向に従動回転する。本実施例のフィルム112は、外径φ30mmであり、厚み方向に多層構成となっている。
フィルム112は、強度を保つための基層126と、表面への汚れ付着を低減するための離型層127と、記録材の凹凸に対して密着性を高める弾性層128と、を備える。詳細に述べると、フィルム112は、基層126の外周面を弾性層128が覆い、弾性層128の外周面を離型層127が覆う層構成となっている。すなわち、弾性層128は、基層126よりも外周側にあり、離型層127よりも内周側にある。また、離型層127はフィルム112の最表面に設けられた表層として機能する。
基層126は、加熱ヒータ113の熱を受けるため耐熱性と、加熱ヒータ113と摺動するための強度が求められる。そのため、基層126には、SUS(Stainless Used Steel:ステンレス鋼)やニッケルなどの金属や、ポリイミドなどの耐熱性樹脂を用いることが望ましい。
弾性層128は、フィルム112とシートPの密着性を高めるための層である。弾性層の材料としては、公知の弾性材料を使用することができ、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム等のゴム製材料を用いることができる。シートPの凹凸に起因する画像の光沢ムラを抑制するため、弾性層128は100μm以上であることが望ましい。本実施例では、硬度がJIS−A6度、熱伝導率が0.8W/mK、厚みが400μmのシリコーンゴム材料の弾性層128を形成した。
離型層127は、トナーや紙粉などの汚れがフィルム112に付着しないように十分な離型性が求められる。そのため、離型層127には離型性に優れたフッ素樹脂材料を用いるとよい。フッ素樹脂とは、例えば、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン樹脂(FEP)等である。本実施例では、フッ素樹脂の中でも離型性と耐熱性に優れるPFAを用いた。離型層127の形成方法としては、チューブ材料を被膜する方法と、塗料でコートする方法が挙げられる。離型層127が薄いほど加熱ヒータ113の熱をフィルム112表面に伝達しやすいが、離型層127が薄すぎるとフィルム112の耐久性が低下してしまう。そのため、離型層127の厚みは5μm以上で且つ40μm以下であることが望ましい。本実施例では、厚み20μmのチューブ材料を用いて離型層127を形成した。
(バックアップ部材)
定着フィルムユニットは、フィルム112を内面から支持するバックアップ部材として、ヒータ113と、ホルダ119と、ステー120と、を備えている。
ヒータ113は、フィルム112をその内面(内側)から加熱する加熱部材(当接部材)である。また、ヒータ113は、ヒータホルダ119及びステー120とともに、フィルム112を内面から支持する支持部材(バックアップ部材)として機能する。
ヒータ113とは、例えば、通電によって発熱するセラミックヒータである。本実施例では、アルミナの基板と、Ag/Pd(銀パラジウム)の通電抵抗層と、ガラスの保護層と、を備えるセラミックヒータを用いた。なお、基板の幅は6mmで厚さ1mmであり、通電抵抗層は厚さ10μmであり、保護層の厚さは50μmである。
ヒータ113の背面(摺動面とは反対の面)には、ヒータ113の温度を検知するための温度検知素子115が設けられている。
温度検知素子115は、制御回路(不図示)に電気的に接続されており、ヒータ113の温度に応じた信号を出力する。制御回路(不図示)は温度検知素子115の出力に応じてヒータ113への供給電力を制御する。このような構成により、定着装置100は、加熱ヒータ113の温度を適切に調整することができる。
ホルダ119は、ヒータ113を保持する保持部材である。ホルダ119は、ヒータ113の熱を逃がさないように断熱性に優れていることが望ましい。本実施例では耐熱性樹脂である液晶ポリマー(LCP)を用いた。
ステー120は、ヒータ113及びホルダ119が長手において撓まないようにこれらを裏から補強する補強部材である。ステー120は、撓み難いことが望ましい。本実施例では、ステー120にSUS材料を用いた。
ステー120は、その長手方向の両端部を、加圧バネ114によって34kgfの力で加圧されている。したがって、ステー120は、ヒータ113及びホルダ119を矢印A2方向(図3)に向かって付勢する。このとき、ヒータ113はフィルム112をローラ110に向かって押しつける。すると、ローラ110の弾性層116が変形し、フィルム112とローラ110の間にはシートの搬送方向における幅が8mmのニップ部Nが形成される。
なお、ヒータ113とフィルム112の間の摩擦抵抗を低減するため、ヒータ113とフィルム112の間には、潤滑剤としてグリスGが塗布されている。
(フランジ)
図3(a)は定着装置の構成を正面から示す図である。図3(b)は定着装置のベルト寄りの様子を示す図である。上述したように、ローラ110は、駆動ギア131から駆動を受けると矢印R1方向(図3)に回転駆動する。また、ニップ部Nにおけるローラ110からの駆動の伝達によって、フィルム112は矢印R2方向(図3)のように転ローラ110に従動回転する。このとき、ローラ110は、回転軸方向(長手方向)において均一な力でフィルム112に駆動を伝達することが望ましい。そのため、定着装置100は次のように構成されていることが求められる。例えば、フィルム112の回転軸線方向とローラ110の回転軸線方向は平行であることが求められる。ステー120の長手方向の両端部に設けられた加圧バネ114は、各々の加圧力が等しいことが求められる。フィルム112及びローラ110の形状は、長手方向において左右対称であることが求められる。上述した理想的な条件では、フィルム112は図3(a)に示す位置で回転を行う。しかしながら、上述した条件を全て満たすように定着装置100を製造することは困難である。そのため、ローラ110は、回転軸方向において不均一な力でフィルム112に駆動を伝達してしまう。フィルム112に不均一な力が加わると、図3(b)に示すようにフィルム112は回転軸線方向に寄り移動してしまう。フィルムが寄り移動し、ヒータ113等のバックアップ部材から脱落するとプリンタ50が故障する原因となる。そこで本実施例では、フィルム112の回転軸線方向(長手方向)の両端部にベルトの寄り移動を規制するフランジ130を設けている。
フランジ130は、フィルム112が長手方向の一端側に移動することを規制する一方の規制部材と、フィルム112が長手方向の他端側に移動することを規制する他方の規制部材を備える。フランジ130はフィルム112の回転を案内する案内部材である。フランジ130は耐熱性に優れていることが望ましい。本実施例では耐熱性樹脂である液晶ポリマー(LCP)を用いた。
フランジ130は、突き当て部130aとガイド部130bを備えている。突き当て部130aは、フィルム112が寄り移動した場合に、フィルム112の長手方向端部の端面112aに突き当たることでフィルムの112の寄り移動を規制する。なお、本実施例では突き当て部130aとガイド部130bを一体に構成しているが、突き当て部130aとガイド部130bを別体に構成してもよい。
ガイド部130bは、フィルム112の長手方向(回転軸線方向)端部においてのフィルム112の内面をガイドする。このとき、フィルム112とガイド部130bの接触領域は領域Jrと領域Jlである。なお、フランジ130がフィルム112に接触するとフィルム112の一部において熱がフランジ130に奪われてしまう。フィルム112の熱を奪われた部分で定着を行うと画像不良の原因となる。そこで、本実施例では、装置に導入可能な最大サイズ(例えばA3サイズ)のシートPの通過領域Xよりもフィルム112の長手方向外側の領域にガイド部130bが位置するようにフランジ130を設けられている。
(摩耗粉と回収溝)
図4は摩耗粉の発生箇所を説明するための図である。図4に示すように、フィルム112が寄り移動すると、フィルム112の端面112aとフランジ130の突き当て部130aが突き当たる。このときフィルム112は回転しているため、突き当て部130aと端面112aが摺擦することで削れ粉Kが発生する。削れ粉Kは、フィルム112が削れてできる粉体である。発生したばかりの削れ粉Kは、突き当て部130aが端面112aに付着しているが、時間が経過するにつれて、削れ粉Kはフィルム112の外周面側か内周面側へと回り込む。フィルム112の内周面側に削れ粉Kが回り込んだ場合、削れ粉KはグリスGと混ざり合う。削れ粉Kの混ざったグリスGは粘度が増大するため、フィルム112の回転トルクが増大してしまう。その結果、フィルム112には、スリップなどの回転不良や異音の発生などの不具合が生じる場合がある。また、フィルム112の基層126が金属材料を用いた金属層である場合、摩耗粉Kはフィルム112の摩耗を促進させる研磨粉として振る舞う。そのため、フィルム112の摩耗が促進されてフィルムに亀裂が生じ易くなり、フィルム112の寿命低下を招く。上述した課題を鑑みて、本実施例では、フィルム112に摩耗粉を回収するための構成を設けている。具体的には、フィルム112のうち最も厚みの厚い層である弾性層128の端部に凹み(溝部、回収溝)を設け、この凹みで摩耗粉Kを回収(収容)している。このとき、弾性層128は溝層として機能する。発生した摩耗粉Kのうちの一部が弾性層128の凹みに回収されると、フィルム112の内周側に回り込む摩耗粉Kの量が低減する。そのため、フィルム112の回転トルクの増大を抑制できる。また、発生した摩耗粉Kのうちの一部が弾性層128の凹みに回収されると、摩耗粉Kが端面112aと突き当て部130の間に介在し難くなる。そのため、摩耗粉Kによってフィルム112の摩耗が促進されてしまうことを抑制できる。以下、図を用いて詳細に説明する。
図5(a)は実施例1のベルトの層構成を示す図である。図5(b)は実施例1の溝部の構成を示す図である。図5(a)に示すように、本実施例のフィルム112は、弾性層128に凹みH1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8が形成されている。以後、凹みHと総称する。つまり、凹みHは基層126と離型層127の間に形成されている。
凹みHは、摩耗粉Kを回収するための溝部である。本実施例の凹みHの高さ(ゴム厚み方向)は400μm、幅は4mm、奥行き(フィルム112の長手方向)は10mmである。図5(b)に示すように、凹みHはフィルム112の長手方向の両端部に設けられている。
凹みHは、フィルム112の長手方向の領域のうち、シートPの非通過領域(非通紙領域)に設けられている。非通過領域とは、フィルム112の長手方向の領域のうち、定着装置100に導入可能な最大サイズ(例えばA3サイズ)のシートPが通過する領域(通紙領域)よりも外側の領域である。凹みHを通過領域に設けず、非通過領域のみに設けることで、定着不良の発生を抑制することができる。
凹みH(凹みH1〜8の総称)の形成方法について図6を用いて説明する。図6(a)はベルトの製造に用いるマスクを示す図である。図6(b)はマスク部材の取付け方法を示す図である。マスク部材40には凹みH1〜8の形状に相当するマスク爪41〜48が付いている。マスク爪41〜48の厚みは凹みH1〜8の高さと同じ400μm、マスク爪41〜48の幅は凹みH1〜8の幅と同じ4mm、マスク爪41〜48の高さは20mmである。凹みHは、フィルム112の周方向において等間隔に並べて配置されており、その間隔は7.8mmである。
図6(b)に示すように、金属製の円柱である支持部材23によって基層126の内面を支持すると、基層126は円筒形状に維持される。このような状態の基層126を支持部材23とマスク爪41〜48の間で挟みこむように、マスク部材40を支持部材23に固定する。こうして基層126は、弾性層128を塗工するためのリングコート装置20にセット可能な状態となる。
弾性層128の塗工方法について図7を用いて説明する。図7はベルトの弾性層の形成方法を説明する図である。本実施例では、基層126上に弾性層128を形成するためにリングコート装置20を用いる。また、本実施例では弾性層128の材料として付加硬化型シリコーンゴムとフィラーとが配合された付加硬化型シリコーンゴム組成物を用いる。付加硬化型シリコーンゴム組成物はシリンダポンプ21に充填されており、シリンダポンプ21に圧力がかけられると、塗布液供給ノズル22から射出される。このとき、リングコート装置20に取り付けられた支持部材23は右矢印方向(図7)にむかって一定速度で搬送されており、塗布液供給ノズル22から射出された付加硬化型シリコーンゴム組成物は、基層126の周面に塗膜される。なお、基層126の周面には予め公知の方法でプライマー処理が施されており、基層126と弾性層128が接着し易い状態となっている。
基層126上に形成された付加硬化型シリコーンゴム層は、電気炉などの加熱手段によって一定時間加熱して架橋反応を進行させることで、硬化シリコーンゴム層になる。本実施例では、付加硬化型シリコーンゴム層を、電気炉において200℃、30分の条件で加熱した。このとき、基層126上においてマスク爪41〜48が当接している部分には付加硬化型シリコーンゴム組成物が塗られていない。そのため、仮にマスク40を取り外すと凹みH1〜8が形成されていることを確認できるが、まだここではマスク40は取り外さない。
次に、弾性層128の周面上に接着剤の塗布を行う。本実施例の接着剤は付加硬化型シリコーンゴム接着剤である。具体的には、付加硬化型シリコーンゴム接着剤は、ビニル基に代表される不飽和炭化水素基を有するオルガノポリシロキサンと、ハイドロジェンオルガノポリシロキサン及び架橋触媒としての白金化合物を含有する。そして、付加反応により硬化する。本実施例では接着剤を弾性層128の表面に1〜10μmの厚みを均一に塗布した。接着剤が塗布された弾性層128上には、離型層127であるPFAチューブが固定される。本実施例の離型層の厚みは20μmであった。弾性層128と離型層127の接着性を向上させるため、離型層の内面にはアンモニア処理が施されている。本実施例の離型層127に用いるPFAチューブの内径は、弾性層128の外径よりも小さい29.2mmであるが、PFAチューブを拡径することで弾性層128上に積層することができる。その後、PFAチューブの上から表面を均一に扱くことで、弾性層128と離型層127の間の過剰な接着剤を扱き出す。そして、弾性層128、離型層127が積層された基層126を、電気炉にて200℃で1時間加熱する。加熱されて接着剤が硬化すると、弾性層128上に離型層127が固定される。その後、マスク40を取り外して端部の形状を整えることで、凹みHが形成されたフィルム112を得ることができる。
(効果の検証)
次に、フィルム112に凹みHを設けることによる効果を検証するためフィルム112の耐久試験をおこなった。試験は、凹みの数や寸法が異なる複数種類のフィルム112を用いて行われる。
試験では、フィルム112を備える定着装置100を、プリンタ50の一例であるであるiR ADVANCE C5051(キヤノン製フルカラーコピー機)に組み込む。そして、プリンタ50においてA4普通紙(キヤノン製GF−C081)を300k枚(30万枚)連続して画像形成処理する耐久試験を行う。なお、このとき定着ニップNの加圧力は313.6N(32kgf)であり、定着ニップNの寸法は8mm×330mmであり、定着温度は200℃であり、プロセススピードは246mm/secである。また、フィルム112が駆動ギア131方向へ(図3(b)のように)2Nの力で寄るように、フィルム112と加圧ローラ110のアライメントを故意にずらしておく。
(試験A1)
試験A1では、実施例1に記載のフィルム112を用いて試験を行った。
試験では、目標処理枚数である300k枚を達成することができた。試験終了後、駆動ギア131側の端面112aの状態を確認したところ、凹みHに削れ粉Kが回収されている様子を確認できた。また、フィルム112の外面と内面に、削れ粉Kが付着している様子が確認された。
(試験A2)
試験A2では、変形例1のフィルム112を用いて試験を行う。変形例1のフィルム112は、凹みHの形状に関して実施例1のフィルム112と異なる。変形例1のフィルム112について図8を用いて説明する。図8(a)は、変形例1のフィルム112の層構成を示す図である。図8(b)は、変形例1の凹みの構成を示す図である。
図8(a)に示すように、変形例1のフィルム112には実施例1のフィルム112と同様に、弾性層128に凹みH1〜8が設けられている。一方で、変形例1の凹みH1〜8は、フィルム112の回転方向に対して120°の角度が付けられている点で実施例1と異なる。また、これにともない端面112aにおける凹みの幅は4.1mmとなっている。
試験では、目標処理枚数である300k枚を達成することができた。試験終了後、駆動ギア131側の端面112aの状態を確認したところ、凹みHに削れ粉Kが回収されている様子を確認できた。また、フィルム112の外面と内面に、削れ粉Kが付着している様子が確認された。
(試験A3)
試験A3では、変形例2のフィルム112を用いて試験を行う。変形例2のフィルム112は、凹みHの形状に関して実施例1のフィルム112と異なる。変形例2のフィルム112について図8を用いて説明する。図8(a)は、変形例2のフィルム112の層構成を示す図である。図8(b)は、変形例2の凹みの構成を示す図である。
図9(a)に示すように、変形例2のフィルム112には実施例1のフィルム112と同様に、弾性層128に凹みH1〜8が設けられている。一方で、凹みH1〜8は高さ(ゴム厚み方向)400μm、幅3mm、奥行き(フィルム112の長手方向)17mmであり、実施例1と異なる。また、凹みH1〜8は、フィルム112の端面部分よりもフィルム112の周方向に長いポケット部分を有する。変形例2のポケット部分は円形状であり、その直径12mmである。
試験では、目標処理枚数である300k枚を達成することができた。試験終了後、駆動ギア131側の端面112aの状態を確認したところ、凹みHに削れ粉Kが回収されている様子を確認できた。また、フィルム112の外面と内面に、削れ粉Kが付着している様子が確認された。
(試験A4)
試験A4では、変形例3のフィルム112を用いて試験を行う。変形例3のフィルム112は、凹みHの数が3個であり、凹みHの幅が3mmである点が実施例1のフィルム112と異なる。
試験では、目標処理枚数である300k枚を達成することができた。試験終了後、駆動ギア131側の端面112aの状態を確認したところ、凹みHに削れ粉Kが回収されている様子を確認できた。また、フィルム112の外面と内面に、削れ粉Kが付着している様子が確認された。全体として、試験A1より削れ粉Kの発生量が多かった。
(試験A5)
試験A5では、変形例4のフィルム112を用いて試験を行う。変形例4のフィルム112は、凹みHの数が12個であり、凹みHの幅が4mmである点が実施例のフィルム112と異なる。
試験では、目標処理枚数である300k枚を達成することができた。試験終了後、駆動ギア131側の端面112aの状態を確認したところ、凹みHに削れ粉Kが回収されている様子を確認できた。また、フィルム112の外面と内面に、削れ粉Kが付着している様子が確認された。全体として、試験A1より削れ粉Kの発生量が多かった。
(試験A6)
試験A6では、変形例5のフィルム112を用いて試験を行う。変形例5のフィルム112は、凹みHの数が16個であり、凹みHの幅が3mmである点が実施例のフィルム112と異なる。
試験では、目標処理枚数である300k枚を達成することができた。試験終了後、駆動ギア131側の端面112aの状態を確認したところ、凹みHに削れ粉Kが回収されている様子を確認できた。また、フィルム112の外面と内面に、削れ粉Kが付着している様子が確認された。全体として、試験A1より削れ粉Kの発生量が多かった。
(試験A7)
試験A7では、比較例1のフィルム112を用いて試験を行う。比較例1のフィルム112は、凹みHが設けられていない点が実施例のフィルム112と異なる。
試験は、処理枚数が210kに達した時点でフィルム112に亀裂が確認されたため中止した。試験中止後、駆動ギア131側の端面112aの状態を確認したところ、フィルム112の外面及び内面に多量の削れ粉Kが付着している様子が確認された。また、発生した亀裂は、フィルム112の端部から中央側に向かって延びていた。
(試験A8)
試験A8では、変形例6のフィルム112を用いて試験を行う。変形例6のフィルム112は、凹みHの数が16個である点と、凹みHの形状が異なる点が実施例のフィルム112と異なる。変形例6のフィルム112に弾性層128に凹みH1〜16が設けられている。変形例6の凹みH1〜8は、フィルム112の回転方向に対して120°の角度が付けられている。すなわち、変形例6のフィルム112は、変形例1のフィルム112の凹みHの数を16個にしたものである。
試験は、処理枚数が250kに達した時点でフィルム112に亀裂が確認されたため中止された。試験中止後、駆動ギア131側の端面112aの状態を確認したところ、凹みHに削れ粉Kが回収されている様子を確認できた。しかしながら、フィルム112の外面及び内面に多量の削れ粉Kが付着している様子が確認された。また、発生した亀裂は、フィルム112の端部から中央側に向かって延びていた。
(試験A9)
試験A9では、変形例7のフィルム112を用いて試験を行う。変形例7のフィルム112は、凹みHの数が1個である点が実施例のフィルム112と異なる。
試験は、処理枚数が250kに達した時点でフィルム112に亀裂が確認されたため中止した。試験中止後、駆動ギア131側の端面112aの状態を確認したところ、凹みHに削れ粉Kが回収されている様子を確認できた。しかしながら、フィルム112の外面及び内面に多量の削れ粉Kが付着している様子が確認された。また、発生した亀裂は、フィルム112の端部から中央側に向かって延びていた。
試験A9は、実施例1の凹みHの形成箇所を片寄らせた以外は、実施例1と同じ構成である。凹みHの形成箇所を片寄らせたために、凹みHが連続している部分では、弾性層128が凹んでいるため、基層126で寄り力を受けることになり、削れが多くなったと考えられる。
(試験結果)
各試験の結果を表1にまとめて示す。表1において、溝の数とはフィルム112の一方の112aに並ぶ溝の数である。溝の幅とは、フィルム112の周方向における1つあたりの溝の長さである。溝の割合とは、フィルム112の周方向において、フィルム112の全周長さに対する溝の総長さの割合である。削れ量とは、耐久によってフィルム112が削れた量(耐久前の全長−耐久後の全長)である。回収性は、溝に回収された削れ粉の量の目安を示している。○は多くの削れ粉が回収されたことを示し、△は少しの削れ粉が回収されたことを示し、×は削れ粉が回収されていないことをしめす。削れ粉が回収されているほど、フィルム112のトルクアップを抑制することができる。
亀裂とは、耐久試験中にフィルム112に亀裂が発生したか否かを示す。○は耐久試験中に亀裂が発生しなかったことを示し、×は耐久試験中に亀裂が発生したことを示す。亀裂が発生しなかったフィルム112ほど耐久性に優れていることがわかる。
Figure 2017161864
試験A7のフィルム112は、凹みHがない点以外は試験A1〜A6及び試験A8、A9のフィルム112と同様に構成されている。したがって、凹みHの有無が削れ粉Kの回収性に影響していることがわかる。削れ粉Kを回収するほど、フィルム112の回転トルクの増大を抑制できる。そのため、凹みHのある実施例1及び変形例1〜7のフィルムは凹みHのない比較例1のフィルム112よりも、削れ粉の回収性が優れていると言える。
また、試験A7では、耐久試験中においてフィルム112に亀裂が生じているのに対し、試験A1〜A6では、耐久終了までにフィルム112に亀裂が発生していない。これは、凹みHが削れ粉Kを回収したことで、フィルム端面112aの摩耗を抑制できたからだと考えられる。
一方、試験A8、A9では、耐久試験中にフィルム112に亀裂が生じてしまっている。試験A9は、凹みHの数が少なかったため、十分に削れ粉Kを回収できなかったと考えられる。試験8は、フィルム端面112aに凹みHを多く設け過ぎたためフィルム112の強度が低下したと考えられる。したがって、フィルム112の耐久性を考慮した場合、凹みHの数は多すぎず少なすぎない適切な数であり、且つ、大きすぎず小さすぎない適切な幅であることが望ましい。
本実施例では、凹みHを設けた層が弾性層128であり、基層126よりも厚い(厚み方向長さが長い)。そのため、端面に占める凹みの割合がそれほど大きくなくても基層126から発生した削れ粉Kを十分に回収することができる。具体的には、凹みHの数と開口部の長さの積(端面に占める凹みの割合)を、フィルムの円周の10%以上で且つ50%以下の範囲にすることが望ましい。また、凹みHの間隔は適度に空けた方が良く、好ましくは等間隔である。
以上で説明したように、本実施例によれば、実施例1および変形例1〜7のようにフィルム112の弾性層128に凹みHを設けることで削れ粉Kを回収することができる。そして、フィルム112の回転トルクの増大を抑制することができる。また、実施例1及び変形例のようにフィルム112の端面に占める凹みの割合を適切に設定することで、フィルム112の寿命を向上させることができる。
(実施例2)
実施例1では、フィルム112の弾性層128に凹みHを形成している。一方で、実施例2では、フィルム112の摺動層129に凹みHを形成している。実施例2は、凹みHの形成位置が異なる点以外は実施例1と同様である。従って、実施例1と同様の構成については同様の符号を用いて詳細な説明を省略する。
本実施例のフィルム112について図10を用いて説明する。
図10の(a)はフィルム112を短手方向側面から見た模式図である。基層126は厚み40μmのニッケル基材、離型層127は厚み20μmのPFAチューブ、基層126と離型層127の間に弾性層128がある。弾性層128は厚み400μmのシリコーンゴム、そして基層126の内面には、摺動層129として厚み15μmのPI樹脂を塗工してある。
摺動層129の端面には、凹みH1〜8が形成されている。凹みH1〜8は高さ(フィルム112の厚み方向)15μm、幅5mm、奥行き(フィルム112の長手方向)10mmである。凹みH1〜8は基層126の内面に形成されている。また、フィルム112の反対側のフィルム端面112aにも同じように凹みH1〜8を形成した。このとき、このとき、摺動層129は溝層として機能する。
図10の(b)はフィルム112のニップNから見た模式図である。凹みH1〜8は、実際には基層126の内面にあるために見えないが、位置をわかりやすくするために透過図として表示している。凹みH1〜8は、通紙可能最大紙がフィルム112を通過する部分(以下、「通紙領域」と称する)より外側(以下、「非通紙部領域」と称する)に形成されていることがわかる。通紙領域まで凹みH1〜8を形成してしまうと、凹みH1〜8の部分でニップ圧力が低くなり、定着画像にムラが発生する。
凹みH(凹みH1〜8の総称)の形成方法を、図11を用いて説明する。
図11の(a)はマスク部材40の模式図である。マスク部材40には凹みH1〜8の形状に相当するマスク爪41〜48が付いている。マスク爪41〜48の厚みは凹みH1〜8の高さと同じ15μm、マスク爪41〜48の幅は凹みH1〜8の幅と同じ5mm、マスク爪41〜48の高さは20mmである。
図11の(b)はマスク部材40を基層126の両端部に取り付けた模式図である。この状態の基層126の内面にPI樹脂を塗工する。マスク部材40を取り付けた状態の基層126を円筒状基体と称して、摺動層129について説明する。
摺動層129の材料としては、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂のような高耐久性、高耐熱性を持つ樹脂が適している。特に、制作の容易さ、耐熱性、弾性率、強度等の面からポリイミド樹脂が好ましく、本実施例の摺動層129もポリイミド樹脂を用いたポリイミド製のである。ポリイミド樹脂の摺動層129は円筒状基体(基層126)の内面に次のようにして形成される。即ち、ポリイミド前駆体溶液を、円筒状基体(基層126)の内面に塗布、乾燥、加熱し、脱水閉環反応させることで摺動層129が形成される。なお、ポリイミド前駆体溶液は、芳香族テトラカルボン酸二無水物或いはその誘導体と、芳香族ジアミンとの略等モルを有機極性溶媒中で反応させて得られるものを用いた。芳香族テトラカルボン酸の代表例としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4‘−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4‘−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物が挙げられる。また、2,3,6,7,−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物などが挙げられる。これら芳香族テトラカルボン酸は、単独あるいは2種以上組合せて用いることが出来る。芳香族ジアミンとしての代表例としては、4,4‘−ジアミノジフェニルエーテル、パラフェニレンジアミン、ベンジジンなどが挙げられる。これら芳香族ジアミンは、単独あるいは2種以上組合せて用いることが出来る。前記の有機極性溶媒としては、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、フェノール、O−,M−,P−クレゾール、などが挙げられる。
摺動層129の形成方法を、図12を用いて説明する。
図12の(a)はリングコート法の塗工装置を示す図である。基盤61上に支柱62、63が形成されている。塗工ヘッド64は支柱62上に固定されており、塗工液供給装置が接続(不図示)されている。支柱63には、円筒状基体(基層126)を保持するワークハンド65がワーク移動装置66を介して配設されている。支柱63上に設けられたモータ67によりワーク移動装置66は上下に移動することができ、ワーク移動装置66に配設されたワークハンド65もワーク移動装置66の移動により上下に移動することができる。塗工ヘッド64の外周囲には円柱の軸と直交するスリット(不図示)が形成されており、該スリット部からは均等にポリイミド前駆体溶液が供給される。このとき、円筒状基体(基層126)をその長手方向に沿って上下に移動させることで、円筒状基体の内周面全域にポリイミド前駆体溶液を塗布できる。
この装置を用いて摺動層129を形成する場合、摺動層129の厚みはポリイミド前駆体溶液の塗布量によって決定する。そのため、任意の厚みの摺動層129を形成する場合、クリアランス、ポリイミド前駆体溶液の供給速度、ワーク移動装置66の移動速度を適切に調整する。ポリイミド前駆体溶液が内面に塗工された円筒状の基体(基層126)は、乾燥された後、焼成される。例えば、円筒状の基体(基層126)は60℃の熱風循環炉に30分放置されて乾燥される。そして、円筒状基体(基層126)は、疲労強度を下げない温度範囲である200℃〜240℃の熱風循環炉内において10〜60分間かけて焼成される。これにより、脱水閉環反応によりポリイミド内面摺動層129が形成される。その後マスク部材40を取り外すと、マスク爪41〜48が当接していた部分にはポリイミド前駆体溶液が塗工されなかったため、凹みH1〜8が形成された状態となる。
(効果の検証)
次に、フィルム112に凹みHを設けることによる効果を検証するためフィルム112の耐久試験をおこなった。試験は、凹みの数や寸法が異なる複数種類のフィルム112を用いて行われる。
試験では、フィルム112を備える定着装置100を、プリンタ50の一例であるであるiR ADVANCE C5051(キヤノン製フルカラーコピー機)に組み込む。そして、プリンタ50においてA4普通紙(キヤノン製GF−C081)を300k枚(30万枚)連続して画像形成処理する耐久試験を行う。なお、このとき定着ニップNの加圧力は313.6N(32kgf)であり、定着ニップNの寸法は8mm×330mmであり、定着温度は200℃であり、プロセススピードは246mm/secである。また、フィルム112が駆動ギア131方向へ(図3(b)のように)2Nの力で寄るように、フィルム112と加圧ローラ110のアライメントを故意にずらしておく。
(試験B1)
試験B1では、実施例2で説明したフィルム112を用いて試験を行う。
試験では、目標処理枚数である300k枚を達成することができた。試験終了後、駆動ギア131側の端面112aの状態を確認したところ、凹みHに削れ粉Kが回収されている様子を確認できた。また、フィルム112の外面と内面に、削れ粉Kが付着している様子が確認された。
(試験B2)
試験B2では変形例8のフィルム112を用いて試験を行う。
変形例8のフィルム112は、凹みHの形状が実施例2のフィルム112と異なっている。すなわち、変形例8の凹みH1〜8は、変形例1のように、フィルム112の回転方向に対して120°の角度が付けられている点で実施例2と異なっている。また、これにともない端面112aにおける凹みの幅は5.1mmとなっている。
試験では、目標処理枚数である300k枚を達成することができた。試験終了後、駆動ギア131側の端面112aの状態を確認したところ、凹みHに削れ粉Kが回収されている様子を確認できた。また、フィルム112の外面と内面に、削れ粉Kが付着している様子が確認された。
(試験B3)
試験B3では、変形例9のフィルム112を用いて試験を行う。変形例9のフィルム112は、凹みHの形状が実施例2のフィルム112と異なっている。すなわち、変形例9の凹みH1〜8は、変形例2のように、フィルム112の端面部分よりもフィルム112の周方向に長いポケット部分を有する。変形例2のポケット部分は円形状であり、その直径12mmである。また、端面112aにおける凹みHの幅は4mmである。
試験では、目標処理枚数である300k枚を達成することができた。試験終了後、駆動ギア131側の端面112aの状態を確認したところ、凹みHに削れ粉Kが回収されている様子を確認できた。また、フィルム112の外面と内面に、削れ粉Kが付着している様子が確認された。
(試験B4)
試験B4では変形例10のフィルム112を用いて試験を行う。変形例10のフィルム112は、凹みHの数が12個であり、凹みHの幅が4mmである点が実施例2のフィルム112と異なる。
試験では、目標処理枚数である300k枚を達成することができた。試験終了後、駆動ギア131側の端面112aの状態を確認したところ、凹みHに削れ粉Kが回収されている様子を確認できた。また、フィルム112の外面と内面に、削れ粉Kが付着している様子が確認された。
(試験B5)
試験B5では、比較例1のフィルム112を用いて試験を行う。比較例1のフィルム112は、凹みHが設けられていない点が実施例のフィルム112と異なる。
試験は、処理枚数が210kに達した時点でフィルム112に亀裂が確認されたため中止した。試験中止後、駆動ギア131側の端面112aの状態を確認したところ、フィルム112の外面及び内面に多量の削れ粉Kが付着している様子が確認された。また、発生した亀裂は、フィルム112の端部から中央側に向かって延びていた。
(試験B6)
試験B6では変形例11のフィルム112を用いて試験を行う。
変形例11のフィルム112は、凹みHの数が16個であり、凹みHの幅が5mmである点が実施例2のフィルム112と異なる。
試験は、処理枚数が200kに達した時点でフィルム112に亀裂が確認されたため中止した。試験中止後、駆動ギア131側の端面112aの状態を確認したところ、フィルム112の外面及び内面に多量の削れ粉Kが付着している様子が確認された。また、発生した亀裂は、フィルム112の端部から中央側に向かって延びていた。
(試験B7)
試験B7では変形例12のフィルム112を用いて試験を行う。
変形例12のフィルム11は、凹みHの数が4個であり、凹みHの幅が4mmである点が実施襟2のフィルム112と異なる。
(試験結果)
各試験の結果を表2にまとめて示す。表2において、溝の数とはフィルム112の一方の112aに並ぶ溝の数である。溝の幅とは、フィルム112の周方向における1つあたりの溝の長さである。溝の割合とは、フィルム112の周方向において、フィルム112の全周長さに対する溝の総長さの割合である。削れ量とは、耐久によってフィルム112が削れた量(耐久前の全長−耐久後の全長)である。回収性は、溝に回収された削れ粉の量の目安を示している。○は多くの削れ粉が回収されたことを示し、△は少しの削れ粉が回収されたことを示し、×は削れ粉が回収されていないことをしめす。削れ粉が回収されているほど、フィルム112のトルクアップを抑制することができる。
亀裂とは、耐久試験中にフィルム112に亀裂が発生したか否かを示す。○は耐久試験中に亀裂が発生しなかったことを示し、×は耐久試験中に亀裂が発生したことを示す。亀裂が発生しなかったフィルム112ほど耐久性に優れていることがわかる。
Figure 2017161864
試験B5のフィルム112は、凹みHがない点以外は試験B1〜B4及び試験B6、B7のフィルム112と同様に構成されている。したがって、凹みHの有無が削れ粉Kの回収性に影響していることがわかる。削れ粉Kを回収するほど、フィルム112の回転トルクの増大を抑制できる。そのため、凹みHのある試験B1〜B4及び試験B6、B7は、凹みHのない試験B5よりも、削れ粉Kの回収性が優れていると言える。
また、試験A7では、耐久試験中においてフィルム112に亀裂が生じているのに対し、試験A1〜A6では、耐久終了までに亀裂が発生していない。これは、凹みHが削れ粉Kを回収したことで、フィルム端面112aの摩耗を抑制できたからだと考えられる。
一方、試験B6、B7では、耐久試験中に亀裂が生じてしまっている。試験B7は、凹みHの数が少なかったため、十分に削れ粉Kを回収できなかったと考えられる。試験B6は、フィルム端面112aに凹みHを多く設け過ぎたためフィルム112の強度が低下したと考えられる。したがって、フィルム112の耐久性を考慮した場合、凹みHの数は多すぎず少なすぎない適切な数であり、且つ大きすぎず小さすぎない適切な幅であることが望ましい。
本実施例では、凹みHを設けた層が摺動層129であり、基層126よりも薄い(厚み方向長さが短い)。そのため、基層126から発生した削れ粉Kを十分に回収するには、端面に占める凹みの割合を十分に大きくすることが望ましい。具体的には、凹みHの数と開口部の長さの積(端面に占める凹みの割合)を、フィルムの円周の35%以上55%以下の範囲にすることが望ましい。また、凹みHの間隔は適度に空けた方が良く、好ましくは等間隔である。
以上で説明したように、本実施例によれば、試験B1〜B4及び試験B6、B7のようにフィルム112の弾性層128に凹みHを設けることで削れ粉Kを回収することができる。そして、フィルム112の回転トルクの増大を抑制することができる。また、試験B1〜B4のようにフィルム112の端面に占める凹みの割合を適切に設定することで、フィルム112の寿命を向上させることができる。
50 画像形成装置
100 画像加熱装置
110 加圧ローラ
112 フィルム
112a フィルム端面
113 加熱ヒータ
126 基層
127 離型層
128 弾性層
130 定着フランジ(規制部材)
130a 規制面
130b フィルムガイド面
H1〜16 凹み(削れ粉Kを回収する凹み)
K 削れ粉

Claims (12)

  1. 潤滑剤が内周面に塗布されているエンドレス状のベルトと、前記ベルトの外周面に当接して前記ベルトを回転駆動する駆動回転体と、を備え、前記ベルトと前記駆動回転体の間のニップ部において記録材を搬送して記録材上の画像を加熱する加熱部と、
    前記ベルトを介して前記駆動回転体に対向するように前記ベルトの回転軸線方向に沿って前記ベルトの内側に設けられ、前記ベルトの内周面に当接する当接部材と、
    前記回転軸線方向において前記ベルトの一端に当接して前記ベルトが前記回転軸線方向の一端側に移動することを規制する規制部材と、を有する画像加熱装置において、
    前記ベルトは、前記回転軸線方向に沿った領域のうち装置に導入可能な最大サイズの記録材が通過する通過領域よりも外側の領域おいて、前記一端から前記回転軸線方向の中央側に向かって延びる溝部を有することを特徴とする画像加熱装置。
  2. 前記ベルトは、基層と、前記溝部を備える溝層と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像加熱装置。
  3. 前記ベルトは前記外周面に設けられた表層を備え、
    前記溝層は、前記基層よりも外周側で且つ前記表層よりも内周側に設けられており、
    前記溝部は、その外周側が前記表層によって覆われていて且つ前記ベルトの前記一端に開口を形成する開口部を有することを特徴とする請求項2に記載の画像加熱装置。
  4. 前記溝層の厚み方向長さは前記基層の厚み方向長さよりも長いことを特徴とする請求項3に記載の画像加熱装置。
  5. 前記ベルトは前記通過領域よりも前記回転軸線方向の外側の領域において前記溝部を複数そなえ、
    前記一端において、前記ベルトの周方向に沿った前記複数の溝部の総長さは前記ベルトの周方向の全周長さの10%以上で且つ50%以下であることを特徴とする請求項4に記載の画像加熱装置。
  6. 前記溝層は、ゴム層であることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  7. 前記溝層は、前記基層よりも内周側に設けられ、前記当接部材と摺擦することを特徴とする請求項2に記載の画像加熱装置。
  8. 前記溝層の厚み方向長さは前記基層の厚み方向長さよりも短いことを特徴とする請求項7に記載の画像加熱装置。
  9. 前記ベルトは、前記通過領域よりも前記回転軸線方向の外側の領域において前記溝部を複数そなえ、
    前記ベルトの周方向において、前記複数の溝部の開口の総長さは前記ベルトの周方向の全周長さの35%以上で且つ55%以下であることを特徴とする請求項4に記載の画像加熱装置。
  10. 前記溝層は、ポリイミド製の層であることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  11. 前記基層は、金属層であることを特徴とする請求項2乃至10のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  12. 前記回転軸線方向において前記ベルトの他端に当接して前記ベルトが前記回転軸線方向の他端側に移動することを規制する別の規制部材を有し、
    前記ベルトは、前記通過領域よりも外側の領域おいて、前記他端から前記回転軸線方向の中央側に向かって延びる別の溝部を有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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