JP2017161628A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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崇 酒巻
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Naoto Suzuki
直人 鈴木
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伸一 行方
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Kenji Nozawa
健二 野沢
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Teppei Kawada
哲平 川田
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Abstract

【課題】定着部材の表面を荒らすとともに、表面が荒らされることにより生じる、定着部材の光沢度の低下や分離性能の低下を抑制する定着装置を提供すること。【解決手段】定着部材(定着ベルト24)と加圧部材(加圧ローラ26)とから形成されるニップ部により未定着トナーTを担持した記録媒体Pを搬送して、トナー画像を記録媒体Pに定着する定着装置20aであって、任意の直径の回転体が定着部材に接離可能に構成され、定着部材を摺擦することにより定着部材の表面を荒らす第1摺擦部材31と、第1摺擦部材31より大きい直径の回転体が定着部材に接離可能に構成され、第1摺擦部材31により荒らされた定着部材の表面の均一性を回復する第2摺擦部材32と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、定着装置および画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリおよびこれらの機能を有する複合機の電子写真方式の画像形成装置において、定着装置が用いられている。定着装置としては、定着部材に加熱ローラ(定着ローラともいう)を用いた加熱ローラ方式(熱定着ローラ方式ともいう)のものが、低速機から高速機まで、モノクロ機からカラー機に至るまで、幅広く採用されている。
加熱ローラ方式の定着装置とは、所定の温度に維持された定着ローラとその定着ローラに当接する加圧部材である加圧ローラとによって形成された定着ニップ部により、未定着トナー像が形成された記録材を狭持搬送しつつ加熱・加圧するものである。また、近年、定着部材として無端状の定着ベルトを加熱ローラと定着ローラとに張架し、定着ベルトを介して定着ローラを押圧する加圧ローラを設け、加熱された定着ベルトと加圧ローラとの間のニップ部で記録材を加熱・加圧して定着するベルト定着装置が提案され、用いられてきている。
しかしながら、定着装置に記録材を通紙することにより、上記定着部材の表面に通紙による傷や、紙粉、オフセットトナー等の汚れが生じ、除々に荒れてくるという問題がある。傷の大きな原因として、記録材の裁断時に生じる両端部のバリがある。特に、同一サイズの記録材が連続して通紙されると、定着部材の記録材の両端部、即ちバリが通過する位置は荒らされて傷がついた状態となる。このような定着部材の表面の汚れや荒れは、光沢ムラを生じさせ画像の乱れや劣化を生じさせる。
これに対し、定着部材を摺擦することにより、その表面性を均一に荒らし、光沢ムラなどの異常画像を抑制する技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、定着部材の表面を摺擦する摺擦部材により、定着部材表面の汚れや記録材の裁断時に生じる両端部のバリに起因する定着部材の局所的な塑性変形を回復させる技術が開示されている。但し、特許文献1の技術では、摺擦部材の処理によって生じる定着部材の荒れによる光沢度の低下や分離性能の低下を防止することが出来ない。
また、特許文献2には、定着部材表面上に堆積する紙粉を、定着部材の表面に回転クリーニング体を当接させることで、除去して、画像形成の際に光沢スジが発生する事態を防止する技術が開示されている。但し、特許文献2の技術では、記録材の裁断時に生じる両端部のバリに起因する定着部材の局所的な塑性変形に伴う光沢スジを除去することが出来ない。
このように、定着部材の表面性を均一に荒らす技術の課題として、定着部材の荒れによる光沢度の低下や分離性能の低下が発生するという問題がある。
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、定着部材の表面を荒らすとともに、表面が荒らされることにより生じる、定着部材の光沢度の低下や分離性能の低下を抑制する定着装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、定着部材と加圧部材とから形成されるニップ部により未定着トナーを担持した記録媒体を搬送して、トナー画像を前記記録媒体に定着する定着装置であって、任意の直径の回転体が前記定着部材に接離可能に構成され、前記定着部材を摺擦することにより前記定着部材の表面を荒らす第1摺擦部材と、前記第1摺擦部材より大きい直径の回転体が前記定着部材に接離可能に構成され、前記第1摺擦部材により荒らされた前記定着部材の表面の均一性を回復する第2摺擦部材と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、定着部材の表面を荒らすとともに、表面が荒らされることにより生じる、定着部材の光沢度の低下や分離性能の低下を抑制する定着装置を提供することができる。
一実施形態の画像形成装置の構成例を示す図である。 実施形態1の定着装置の構成例を示す図である。 実施形態1の定着装置の定着ベルトリフレッシュの動作例を表すフローチャートである。 実施形態2の定着装置の構成例を示す図である。
以下、実施形態について、図面を参照しながら説明する。説明の明確化のため、以下の記載および図面は、適宜、省略または簡略化がなされている。各図面において同一の構成または機能を有する構成要素および相当部分には、同一の符号を付し、その説明は省略する。
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態に係る画像形成装置について説明し、続いて、図2乃至4を参照して、定着装置について説明する。
図1は、本発明に係る画像形成装置の一実施形態であるタンデム型カラー複写機の全体構成を説明する概略構成図である。図1を参照して、この画像形成装置の内部構成の概要及び動作について説明する。
図1において、1は画像形成装置本体、2は入力画像情報に基づいたレーザ光を発する書込み部、3は原稿Dを原稿読込部4に搬送する原稿搬送部、4は原稿Dの画像情報を読み込む原稿読込部、7は転写紙等の記録媒体P(図示せず)が収容される給紙部、9は記録媒体Pの搬送タイミングを調整するレジストローラ、11Y,11M,11C,11BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像が形成される感光体ドラム、12は各感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK上を帯電する帯電部、13は各感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK上に形成される静電潜像を現像する現像部、14は各感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK上に形成されたトナー像を記録媒体P上に重ねて転写する転写バイアスローラ(1次転写バイアスローラ)、15は各感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK上の未転写トナーを回収するクリーニング部を示す。
また、16は中間転写ベルト17を清掃する中間転写ベルトクリーニング部、17は複数色のトナー像が重ねて転写される中間転写ベルト、18は中間転写ベルト17上のカラートナー像を記録媒体P上に転写するための2次転写バイアスローラ、20は記録媒体P上のトナー像を定着する定着装置を示す。
以下、画像形成装置における、通常のカラー画像形成時の動作について説明する。まず、原稿Dは、原稿搬送部3の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部4のコンタクトガラス5上に載置される。そして、原稿読込部4で、コンタクトガラス5上に載置された原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。詳しくは、原稿読込部4は、コンタクトガラス5上の原稿Dの画像に対して、照明ランプから発した光を照射しながら走査させる。そして、原稿Dにて反射した光を、ミラー群及びレンズを介して、カラーセンサに結像する。原稿Dのカラー画像情報は、カラーセンサにてRGB(レッド、グリーン、ブルー)の色分解光ごとに読み取られた後に、電気的な画像信号に変換される。さらに、RGBの色分解画像信号をもとにして画像処理部で色変換処理、色補正処理、空間周波数補正処理等の処理をおこない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのカラー画像情報を得る。
そして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報は、書込み部2に送信される。そして、書込み部2からは、各色の画像情報に基づいたレーザ光(露光光)が、それぞれ、対応する感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK上に向けて発せられる。
一方、4つの感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKは、それぞれ、図1の時計方向に回転している。そして、まず、感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKの表面は、帯電部12との対向部で、一様に帯電される(帯電工程)。こうして、感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK上には、帯電電位が形成される。その後、帯電された感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK表面は、それぞれのレーザ光の照射位置に達する。
書込み部2において、4つの光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応してそれぞれ射出される。各レーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程)。
イエロー成分に対応したレーザ光は、紙面左側から1番目の感光体ドラム11Y表面に照射される。このとき、イエロー成分のレーザ光は、高速回転するポリゴンミラーにより、感光体ドラム11Yの回転軸方向(主走査方向)に走査される。こうして、帯電部12にて帯電された後の感光体ドラム11Y上には、イエロー成分に対応した静電潜像が形成される。
同様に、マゼンタ成分に対応したレーザ光は、紙面左から2番目の感光体ドラム11M表面に照射されて、マゼンタ成分に対応した静電潜像が形成される。シアン成分のレーザ光は、紙面左から3番目の感光体ドラム11C表面に照射されて、シアン成分の静電潜像が形成される。ブラック成分のレーザ光は、紙面左から4番目の感光体ドラム11BK表面に照射されて、ブラック成分の静電潜像が形成される。
その後、各色の静電潜像が形成された感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK表面は、それぞれ、現像部13との対向位置に達する。そして、各現像部13から感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK上に各色のトナーが供給されて、感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK上の潜像が現像される(現像工程)。
その後、現像工程後の感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK表面は、それぞれ、中間転写ベルト17との対向部に達する。ここで、それぞれの対向部には、中間転写ベルト17の内周面に当接するように転写バイアスローラ14が設置されている。そして、転写バイアスローラ14の位置で、中間転写ベルト17上に、感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて転写される(1次転写工程)。
そして、転写工程後の感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK表面は、それぞれ、クリーニング部15との対向位置に達する。そして、クリーニング部15で、感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK上に残存する未転写トナーが回収される(クリーニング工程)。
その後、感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK表面は、不図示の除電部を通過して、感光体ドラム11Y,11M,11C,11BKにおける一連の作像プロセスが終了する。
他方、感光体ドラム11Y,11M,11C,11BK上の各色のトナーが重ねて転写(担持)された中間転写ベルト17は、図中の時計方向に走行して、2次転写バイアスローラ18との対向位置に達する。そして、2次転写バイアスローラ18との対向位置で、記録媒体P上に中間転写ベルト17上に担持されたカラーのトナー像が転写される(2次転写工程)。
その後、中間転写ベルト17表面は、中間転写ベルトクリーニング部16の位置に達する。そして、中間転写ベルト17上に付着した未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング部16に回収されて、中間転写ベルト17における一連の転写プロセスが終了する。
ここで、中間転写ベルト17と2次転写バイアスローラ18との間(2次転写ニップ)に搬送される記録媒体Pは、給紙部7からレジストローラ9等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、記録媒体Pを収納する給紙部7から、給紙ローラ8により給送された記録媒体Pが、搬送ガイドを通過した後に、レジストローラ9に導かれる。レジストローラ9に達した記録媒体Pは、タイミングを合わせて、2次転写ニップに向けて搬送される。
そして、フルカラー画像が転写された記録媒体Pは、搬送ベルトによって定着装置20に導かれる。定着装置20では、定着部材としての定着ローラ22と加圧部材としての加圧ローラ23とのニップにて、カラー画像(トナー)が記録媒体P上に定着される。
そして、定着工程後の記録媒体Pは、排紙ローラによって、装置本体1外に出力画像として排出されて、一連の画像形成プロセスが完了する。
画像形成装置1は、図示しない制御手段により、上述した、帯電・書込み・現像・転写・クリーニング・除電等を繰り返して像担持体に順次トナー画像を形成し、そのトナー像を逐次転写して、記録媒体(シート・OHPフィルム等)に画像を記録する各工程を制御する。
本発明の一実施形態の定着装置は、画像転写後の記録媒体を、定着部材と加圧部材間に通して搬送しながらその記録媒体上のトナー画像を定着する装置であって、第1摺擦部材と第2摺擦部材とを有する。第1摺擦部材が定着部材を摺擦してその表面性を均一に荒らす機能を有し、第2摺擦部材が第1摺擦部材により所定量荒らされた定着部材の表面性を回復する機能を有することにより、第1摺擦部材による副作用(定着部材の荒れによる光沢度の低下や分離性能の低下)の発生を抑制する。以下、一実施形態の定着装置について説明する。
実施形態1.
図2は、実施形態1の定着装置20aの構成例を示す図である。
定着装置20aは、定着ローラ21、ハロゲンヒータ22を内部に有する加熱ローラ23、定着ローラ21と加熱ローラ23とに張架された定着ベルト24(定着部材)、ハロゲンヒータ25を内部に有する加圧ローラ26(加圧部材)、テンションローラ27、分離板28、29、第1摺擦部材31、第2摺擦部材32、および取付部33、34を少なくとも備える。
定着装置20aは、加圧ローラ26が定着ベルト24を介して定着ローラ21に加圧することにより、定着ベルト24と加圧ローラ26との間で、記録媒体を搬送するニップ部を形成している。定着ベルト24は、ハロゲンヒータ22により加熱される加熱ローラ23を介して加熱され、所定方向に走行して、トナー像を加熱・溶融して記録媒体上に定着する。
トナーTを担持した記録媒体(転写紙、記録材)Pは、ニップ部に導かれて加熱・加圧定着される。そして、トナーTが定着された記録媒体8は、定着ローラ21側に配置された分離板28または加圧ローラ6側に配置された分離板29によって先端部が分離されて次工程に排出される。
定着ローラ21は、熱源を有しておらず、金属(鉄やアルミ)などの剛性の高い芯材を、シリコーンゴムなどの厚い弾性層で覆ったものである。
加熱ローラ23は、例えば、金属材料からなる薄肉の円筒体であって、その円筒体の内部には熱源としてのハロゲンヒータ22が固設されている。
定着ベルト24は、例えば、PI(ポリイミド)樹脂からなる層厚90μmのベース層上に、シリコーンゴムなどの弾性層、離型層が順次積層された多層構造の無端ベルトである。
定着ベルト24の弾性層は、層厚が200μm程度であって、シリコーンゴム、フッ素ゴム、発泡性シリコーンゴム等の弾性材料で形成されている。定着ベルト24の離型層は、層厚が20μm程度であって、PFA(4フッ化エチレンバーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルサルファイド)、等で形成されている。定着ベルト24の表層に離型層を設けることにより、トナー(トナー像)に対する離型性(剥離性)が確保されることになる。
加圧ローラ26は、定着ローラ21と同様に、SUS304等の芯金上に、フッ素ゴム、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム等の弾性層が形成されたローラ部材である。また、円筒体の内部には熱源としてのハロゲンヒータ25が固設されている。なお、ハロゲンヒータ25を有しない構成としても良い。
テンションローラ27は、2つのローラ部材に張架された定着ベルト24に一定のテンションを与える役割を持つ。
定着ローラ21、加熱ローラ23および加圧ローラ23は、定着装置20aの不図示の筐体の長手方向に回転可能に軸支され、図示しない各ローラの駆動手段等は、筐体に固定保持されている。
駆動手段は、定着ローラ21を時計回り方向に回転駆動させる。定着ローラ21の回転により、定着ローラ21に圧接する加圧ローラ26および定着ベルト24が同速で連れ回り回転する。
本実施形態では、図2に示す定着ベルト方式での定着装置を示しているが、定着ベルト24および加熱ローラ23を持たず、定着ローラ21内にハロゲンヒータを有するローラ方式でも構わない。また、図2に示す熱源(ハロゲンヒータ22,25)は、それぞれIH(Induction Heating)やカーボンヒータであっても構わない。また、加圧部材は、加圧ローラ26に代えて、ベルトを回転させる構成としても構わない。
また、定着ローラ21側、加圧ローラ26側に配置された分離板28、29は、分離爪の構成でも構わない。
次に、摺擦部材について説明する。
本実施形態の摺擦部材は、第1摺擦部材31および第2摺擦部材32からなる。以降の説明で第1摺擦部材31および第2摺擦部材32を区別する必要がない場合には、適宜「摺擦部材」と記載する。
第1摺擦部材31は、定着部材である定着ベルト24を摺擦することにより、その表面を均一に荒らす(均す)機能を有する。第1摺擦部材31は、動作時には所定の圧力で定着ベルト24に押し付けられており、定着ベルト24の回転方向と順方向もしくは逆方向に線速差をつけて回転し、記録媒体Pの裁断時に生じる両端部のバリに起因する定着部材の局所的な塑性変形を、定着ベルト24を均一に荒らすことにより、除去する。
第2摺擦部材32は、第1摺擦部材31により所定量荒らされた定着部材の表面の均一性を回復する機能を有する。第2摺擦部材32は、第1摺擦部材31と同様、動作時には所定の圧力で定着ベルト24に押し付けられており、定着ベルト24の回転方向と順方向もしくは逆方向に線速差をつけて回転し、第1摺擦部材31が動作することにより生じる、定着部材の荒れによる光沢度の低下や分離性能の低下を除去または低減する(副作用の抑制)。
ここで、「線速差」とは、第1摺擦部材11および第2摺擦部材12の表面の周方向の線速と、定ベルト4の表面の周方向の線速との差である。
本実施形態では、第1摺擦部材31および第2摺擦部材32は、回転体からなり、取付部33、34により定着部材である定着ベルト24の表面に接離可能に構成される。
回転体は、例えば、導電性を有する芯金上に、バインダー樹脂(導電性を有している。)に砥粒が分散されてなる表面層(研磨層、摺接層)が形成されたローラ部材であって、その表面には微細な凹凸が形成されている。
第1摺擦部材31および第2摺擦部材32は、取付部33、34がそれぞれの回転体の芯金を軸支する。また、第1摺擦部材31および第2摺擦部材32は、図示しない駆動手段(モータ)に接続されており、この駆動手段が回転駆動して芯金を回すことにより、定着ベルト24を摺擦する。
加えて、本実施形態の定着装置20aは、第1摺擦部材31の直径(φ1)と第2摺擦部材32の直径(φ2)との関係を、第1摺擦部材31の直径が第2摺擦部材32の直径より小さくなる(φ2>φ1)ように構成している。
上述のような直径の長さの関係により、動作時の定着部材および第1摺擦部材31間のニップ幅(N1)と、定着部材および第2摺擦部材32間のニップ幅(N2)との関係は、第1摺擦部材31のニップ幅が第2摺擦部材32のニップ幅より小さくなる(N2>N1)。
また、動作時の定着部材および第1摺擦部材間の総厚と、定着部材および第2摺擦部材間の総厚とが等しい場合、定着部材および第1摺擦部材間の面圧(F1)と、定着部材および第2摺擦部材間の面圧(F2)との関係は、第1摺擦部材31の面圧が第2摺擦部材32の面圧より大きくなる(F1>F2)。
ここで、定着部材および摺擦部材(第1摺擦部材または第2摺擦部材)間の面圧が大きいと、摺擦部材により定着部材表面を効率的に荒らすことが出来るので、短時間で定着部材の局所的な塑性変形を除去することが可能となる。
但し、一方で、副作用である定着部材の荒れによる光沢度の低下や分離機能の低下の度合いが大きくなる。
逆に、定着部材および摺擦部材間の面圧が小さいと、定着部材表面を効率的に荒らすことは出来ないが、定着部材表面を鏡面とする方向であるので、副作用である定着部材の荒れによる光沢度低下や分離機能の低下を抑制することが可能となる。
従って、本実施形態では、第1摺擦部材31の直径(φ1)と第2摺擦部材32の直径(φ2)の関係をφ2>φ1とすることで、第1摺擦部材31により、記録媒体Pの裁断時に生じる両端部のバリに起因する定着部材の局所的な塑性変形を確実に除去することを可能とし、且つ、第2摺擦部材32により、第1摺擦部材31による副作用(定着部材の荒れによる光沢度の低下や分離性能の低下)の発生を抑制することを可能としている。
続いて、摺擦部材の動作(定着部材のリフレッシュ処理)について説明する。
定着部材のリフレッシュ処理において、第1摺擦部材31および第2摺擦部材32は、所定のタイミングで定着ベルト24の表面に押しつけられ、定着ベルト24を摺擦する。この際、定着装置20aは、第1摺擦部材31が動作した後、第2摺擦部材32が動作開始可能に構成されている。例えば、画像形成装置1が備える制御手段、もしくは、機能毎の制御手段(例えば、摺擦部材を制御する摺擦部材用制御手段)において、摺擦部材を起動させる際に、第1摺擦部材31の動作終了後、第2摺擦部材32を動作させるように制御する。図3を参照して、定着ベルトリフレッシュ処理における、摺擦部材の動作例を説明する。
図3は、定着ベルトリフレッシュの動作例を表すフローチャートである。
まず、第1摺擦部材31が定着ベルト24の回転方向と順方向、もしくは、逆方向に線速差を持って回転する(S11)。
次に、第1摺擦部材31が定着ベルト24に所定の圧力で当接し、記録材の裁断時に生じる両端部のバリに起因する定着部材の局所的な塑性変形を、均一に荒らすことにより除去する(S12)。
次に、第1摺擦部材31が定着ベルト24から離間し(S13)、第1摺擦部材31の回転が停止する(S14)。
次に、第2摺擦部材が定着ベルトの回転方向と順方向、もしくは、逆方向に線速差を持って回転する(S15)。
次に、第2摺擦部材32が定着ベルト24に所定の圧力で当接し、第1摺擦部材31による副作用(光沢度の低下、分離性能の低下)の原因となる定着ベルト24表面の荒れを修復する(S16)。
最後に、第2摺擦部材32が定着ベルト24から離間し(S17)、第2摺擦部材32と定着ベルト24の回転が停止して、一連の動作が終了となる(S18)。
このように、定着装置20aでは、第1摺擦部材31により定着部材を荒らす(均す)の表面性の均一化(均一化処理)を実施した後、第2摺擦部材32により定着部材の表面性の回復(回復処理)を実施する。
以上説明したように、本実施形態の定着装置は、定着部材の表面性を均一に荒らす機能を有する第1摺擦部材31と、第1摺擦部材31により、所定量荒らされた定着部材の表面性を回復させる第2摺擦部材32を有し、第1摺擦部材31の直径(φ1)と第2摺擦部材32の直径(φ2)との関係をφ2>φ1としている。これにより、第1摺擦部材31により、記録材の裁断時に生じる両端部のバリに起因する定着部材の局所的な塑性変形を確実に除去することを可能とし、且つ、第2摺擦部材32により、第1摺擦部材31の処理によって生じる定着部材の荒れによる光沢度の低下や分離性能の低下の発生を抑制することを可能とする。
また、本実施形態の定着装置は、第1摺擦部材31による均一化処理を実施した後、第2摺擦部材32による回復処理を実施することにより、第1摺擦部材31の処理によって生じる定着部材の荒れによる光沢度の低下や分離性能の低下の発生を抑制することができる。
実施形態2.
本実施形態では、定着装置が第1摺擦部材31が動作可能な状態と第2摺擦部材32が動作可能な状態とを切り替える切り替え手段を備える構成例を説明する。
図4は、実施形態2の定着装置20bの構成例を示す図である。回転アーム35と回転軸36とは、第1摺擦部材31と第2摺擦部材32とを切り替える切り替え手段を構成する。
回転アーム35は、第1摺擦部材31と第2摺擦部材32とを端部に軸支する。
回転軸36は、図示しない駆動手段(駆動モータ)により回転アーム35を回転させ、第1摺擦部材31と定着ベルト24が当接している状態から、第2摺擦部材32と定着ベルト24が当接している状態へ遷移させることを可能としている。
なお、切り替え手段は、図4に示した構成に限られるものではない。例えば、図2の摺擦部材の構成において、第1摺擦部材31と第2摺擦部材32とを切り替えていずれか一方を定着部材に圧接するような仕組みによる切り替え手段であってもよい。
以上説明したように、本実施形態の定着装置は、第1摺擦部材31が定着部材に摺擦可能な状態と第2摺擦部材32が定着部材に摺擦可能な状態に切り替える切り替え手段を有する。これにより、第1摺擦部材31による定着部材の表面性を均一に荒らす機能(均一化処理)と、第2摺擦部材32による第1摺擦部材31による副作用(定着部材の荒れによる光沢度の低下や分離性能の低下)の発生を抑制する機能とを分離し、各機能の向上を図ることが可能となる。
また、定着装置を本実施形態の構成とすることにより、定着装置の小サイズ化が可能となる。特に、切り替え手段をリボルバー式とすることにより、定着装置のレイアウトをコンパクトにすることができる。
実施形態3.
本実施形態では、上記各実施形態の定着装置20a、20bが備える摺擦部材を動作させるタイミングについて説明する。
作像中に第1摺擦部材31または第2摺擦部材32を定着ベルト24に圧接させ動作させると、微量オフセットトナーが、第1摺擦部材31、第2摺擦部材32に付着する。微量オフセットトナーの付着が多くなると、第1摺擦部材31、第2摺擦部材32それぞれの定着ベルト24に対する研磨性能が劣化するので、それぞれの機能を失う。
そこで、本実施形態では、作像中以外に、第1摺擦部材31、第2摺擦部材32を可動することにより、第1摺擦部材31、第2摺擦部材32の劣化を抑制し、高寿命とすることを可能にする。
具体的には、定着装置20a、20bは、第1摺擦部材31および第2摺擦部材32による処理を、画像形成装置の作像中には実施しないで、画像形成装置の印刷ジョブ終了(ジョブエンド)時点、若しくはジョブ終了後に実行するように構成することができる。また、定着装置20a、20bは、画像形成装置1のダウンタイム時に起動手段が押されることにより、第1摺擦部材31および第2摺擦部材32による処理を実行するように構成にすることができる。ここで、「ダウンタイム時」とは、例えばメンテナンス等によりシステムが停止しているとき(画像形成が行われないとき)である。
例えば、画像形成装置1が備える制御手段は、画像を形成する画像形成処理(印刷処理、作像処理)を実施しない期間の所定のタイミングで摺擦部材を動作させる、または、画像形成処理が終了すると、摺擦部材を動作させるように制御する。所定のタイミングとしては、例えば、稼働時間終了時、トナー補充時である。
また、画像形成装置1は、利用者から、摺擦部材の機能を実行させる起動手段(例えば、実行ボタン、スイッチ)により、定着部材のリフレッシュの実行要求を受け付けるように構成することができる。このような場合、作像中に要求を受け付けないように、制御手段が起動手段を制御して、作像中に定着部材のリフレッシュが実行されることを防止することができる。
なお、上述した制御は、画像形成装置1を制御する制御手段が実行してもよいし、摺擦部材を制御する個別の制御手段(例えば、摺擦部材制御部)を構成して制御してもよく、システム全体の設計に応じて制御手段を形成することが可能である。また、摺動部材を含む定着装置を制御する制御手段は、上述した駆動手段等を制御する機能を含む構成であってもよい。
以上説明したように、本実施形態の定着装置は、第1摺擦部材31による定着部材表面の均一化、および第2摺擦部材32の定着部材表面性の回復を、作像中には実施せず、ジョブエンドで実施する。これにより、第1摺擦部材31および第2摺擦部材32へのトナーなどの異物付着を防止することができる。
また、定着装置において、第1摺擦部材31による定着部材表面の均一化、および第2摺擦部材32の定着部材表面性の回復を、作像中には実施せず、ダウンタイム時に実行ボタンを押すことによって実施することにより、第1摺擦部材31および第2摺擦部材32へのトナーなどの異物付着を防止することができる。
なお、本発明は上記に示す実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲において、上記実施形態の各要素を、当業者であれば容易に考えうる内容に変更、追加、変換することが可能である。
1 画像形成装置
2 書込み部
3 原稿搬送部
4 原稿読込部
5 コンタクトガラス
7 給紙部
8 給紙ローラ
9 レジストローラ
11Y、11M、11C、11BK 感光体ドラム
12 帯電部
13 現像部
14 転写バイアスローラ(1次転写バイアスローラ)
15 クリーニング部
16 中間転写ベルトクリーニング部
17 中間転写ベルト
18 2次転写バイアスローラ
20、20a、20b 定着装置
21 定着ローラ
22、25 ハロゲンヒータ
23 加熱ローラ
24 定着ベルト
26 加圧ローラ
27 テンションローラ
28、29 分離板
31 第1摺擦部材
32 第2摺擦部材
33、34 取付部
35 回転アーム
36 回転軸
特開2011−175067号公報 特開2006−259341号公報

Claims (9)

  1. 定着部材と加圧部材とから形成されるニップ部により未定着トナーを担持した記録媒体を搬送して、トナー画像を前記記録媒体に定着する定着装置であって、
    任意の直径の回転体が前記定着部材に接離可能に構成され、前記定着部材を摺擦することにより前記定着部材の表面を荒らす第1摺擦部材と、
    前記第1摺擦部材より大きい直径の回転体が前記定着部材に接離可能に構成され、前記第1摺擦部材により荒らされた前記定着部材の表面の均一性を回復する第2摺擦部材と、を備える定着装置。
  2. 前記第1摺擦部材が動作した後、前記第2摺擦部材が動作開始可能に構成されたことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記第1摺擦部材が動作可能な状態と、前記第2摺擦部材が動作可能な状態とを切り替える切り替え手段をさらに有することを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記切り替え手段がリボルバー式であることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記第1摺擦部材の動作と前記第2摺擦部材の動作とを、ジョブエンドで実行させるように構成されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の定着装置。
  6. 前記第1摺擦部材の動作と前記第2摺擦部材の動作とを、ダウンタイム時に実施させる起動手段を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の定着装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の定着装置を搭載した画像形成装置。
  8. 前記第1摺擦部材を動作させた後、前記第2摺擦部材を動作させるように制御する制御手段を備えることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御手段は、前記第1摺擦部材の動作と前記第2摺擦部材の動作とを、作像していないときに実行させることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
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