JP2017161190A - 電子機器ユニット - Google Patents

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真 本多
秀吉 大谷
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康文 高橋
博之 森本
Hiroyuki Morimoto
博之 森本
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【課題】信頼性の高い低コストな電子機器ユニットを提供することである。
【解決手段】実施形態の電子機器ユニットは、複数のモジュールを持つ。複数のモジュールは、電子機器ラックと、空調機ユニットと、をそれぞれ持つ。電子機器ラックは、冷気室の空気を取り込み可能であるとともに、冷気室とは独立して設けられた暖気室に空気を排出可能な電子機器を搭載可能とされている。空調機ユニットは、暖気室から吸気するとともに、冷気室に排気する。複数のモジュールは、第1モジュールと第2モジュールとを備える。電子機器ユニットは、冷気側区画部と、暖気側区画部と、をさらに持つ。冷気側区画部は、第1モジュールの冷気室と第2モジュールの冷気室との間を区画しつつ連通可能に設けられている。暖気側区画部は、第1モジュールの暖気室と第2モジュールの暖気室との間を区画しつつ連通可能に設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、電子機器ユニットに関する。
従来、サーバ(電子機器)を搭載したサーバラック(電子機器ラック)を備えるデータセンタ(電子機器ユニット)がある。データセンタは、サーバを冷却する冷気が流れる冷気室と、サーバから排出された暖気が流れる暖気室と、をそれぞれ有する複数のモジュールにより構成されている。このようなデータセンタは、各モジュールにおいて、暖気室から吸気し、冷気室に排気する空調機により、冷気室に冷気を供給して、サーバを冷却している。
各モジュールは、設備の信頼性を高めるために、空調機の故障等に備えて複数の空調機を備えることで、冗長化されることがある。ただし、冗長性をより確実に確保するためには、空調機の台数を増やす必要がある。しかしながら、空調機の台数を増やすと、導入コストの増加や、空調機による占有面積の増加が生じ、設備コストが上昇する可能性があった。
特公昭59−15519号公報
本発明が解決しようとする課題は、信頼性の高い低コストな電子機器ユニットを提供することである。
実施形態の電子機器ユニットは、複数のモジュールを持つ。複数のモジュールは、電子機器ラックと、空調機ユニットと、をそれぞれ持つ。電子機器ラックは、冷気室の空気を取り込み可能であるとともに、冷気室とは独立して設けられた暖気室に空気を排出可能な電子機器を搭載可能とされている。空調機ユニットは、暖気室から吸気するとともに、冷気室に排気する。複数のモジュールは、第1モジュールと第2モジュールとを備える。電子機器ユニットは、冷気側区画部と、暖気側区画部と、をさらに持つ。冷気側区画部は、第1モジュールの冷気室と第2モジュールの冷気室との間を区画しつつ連通可能に設けられている。暖気側区画部は、第1モジュールの暖気室と第2モジュールの暖気室との間を区画しつつ連通可能に設けられている。
実施形態に係るデータセンタの全体構成図。 実施形態に係るサーバラックの断面図。 実施形態に係るデータセンタの運用方法を表す図。 実施形態に係るデータセンタの運用方法を表す図。
以下、実施形態の電子機器ユニットを、図面を参照して説明する。
本実施形態では、電子機器ユニットとして、屋内設置用のモジュール型データセンタ(以下、単に「データセンタ」という。)を例にして説明する。
図1は、実施形態に係るデータセンタの全体構成図である。
図1に示すように、データセンタ1は、複数のモジュール2と、一対のモジュール2間に配置された冷気側区画部3および暖気側区画部4と、を備えている。本実施形態では、データセンタ1が間隔をあけて配置された一対のモジュール(第1モジュール2Aおよび第2モジュール2B)を備える場合を例に挙げて説明する。なお、以下の説明では、第1モジュール2Aおよび第2モジュール2Bの配列方向を第1方向L1といい、水平方向のうち第1方向L1に直交する方向を第2方向L2という。また、以下の説明では、一対のモジュールに関して特に記載のない限り主に第1モジュール2Aについて説明し、第2モジュール2Bにおける第1モジュール2Aと対応する構成には同一の符号を付して説明を省略する。
第1モジュール2Aは、室10と、室10内に設置された空調機ユニット20およびサーバラックユニット30と、を主に備えている。空調機ユニット20は、第1方向L1に沿って整列配置された一対の空調機21を備えている。サーバラックユニット30は、第1方向L1に沿って整列配置された複数(本実施形態では6台)のサーバラック31(電子機器ラック)を備えている。空調機ユニット20およびサーバラックユニット30は、第1方向L1に沿って、互いに隣接して配置されている。
室10は、例えば骨格を形成するフレーム部材や、壁を形成するパネル部材等により、直方体状に形成されている。室10の内部は、空調機ユニット20およびサーバラックユニット30を挟んで第2方向L2の一方側が冷気室C(いわゆるコールドアイル)とされ、他方側が冷気室Cとは独立して設けられた暖気室H(いわゆるホットアイル)とされている。
空調機ユニット20は、室10の第1方向L1における冷気側区画部3および暖気側区画部4側の側壁10aに沿って配置されている。空調機ユニット20は、サーバラックユニット30と、冷気側区画部3および暖気側区画部4と、の間に配置されている。空調機ユニット20が備える空調機21は、室内機であって、直方体状に形成されている。各空調機21は、それぞれ室10における第2方向L2の中央に配置され、第2方向L2両側の側壁から、冷気室Cおよび暖気室H分の間隔をあけて配置されている。
空調機21は、暖気室Hから吸気するとともに、冷気室Cに排気する。具体的に、空調機21は、冷気を吹き出す吹出口22と、空気を取り込む吸込口23と、を備えている。吹出口22は、空調機ユニット20の側面のうち室10の第2方向L2の一方側を向く側面に設けられ、冷気室Cに接続されている。吸込口23は、空調機21の側面のうち第2方向L2の他方側を向く側面に設けられ、暖気室Hに接続されている。
サーバラックユニット30は、空調機ユニット20と、室10の第1方向L1における側壁10aとは反対側の側壁と、の間に配置されている。
図2は、実施形態に係るサーバラックの概略構成を説明する図であって、第1方向から見た断面図である。
図1および図2に示すように、サーバラックユニット30が備えるサーバラック31は、直方体の箱状に形成され、室10内の床面上に設置されている。サーバラック31の内部には、サーバ35(電子機器)を搭載可能な複数の棚部が形成されている。サーバラック31の側壁部のうち第2方向L2の両側の側壁部には、それぞれサーバラック31の内外の通気を可能とする通気部32が形成されている。図示の例では、通気部32は、第2方向L2の両側の側壁部における略全面が開口するように形成されている。なお、通気部32は、例えばメッシュドアであってもよい。
図2に示すように、サーバラック31の内部には、サーバ35が上下方向に並んで搭載されている。各サーバ35は、冷気室Cおよび暖気室Hそれぞれから見て、サーバラック31の通気部32を通じて露出している。各サーバ35同士の隙間、および各サーバ35とサーバラック31の内面との隙間は、図示しないパネル等により覆われている。
これらサーバ35は、発熱体であって、冷気室Cの冷気を取り込み可能であるとともに、暖気室Hに暖気を排出可能となっている。具体的に、各サーバ35は、冷気を取り込む吸気口36と、内部で熱交換されて温度が上昇した暖気を排出する排気口37と、を備えている。各サーバ35の吸気口36は、サーバラック31の通気部32を通じて、冷気室Cに接続されている。各サーバ35の排気口37は、サーバラック31の通気部32を通じて、暖気室Hに接続されている。
図1に示すように、これら空調機ユニット20およびサーバラックユニット30の上方には、室10の天井との隙間を閉塞する図示しない閉塞部材が配置されている。そして、空調機ユニット20、サーバラックユニット30および前記閉塞部材により、冷気室Cと暖気室Hとの間が区画されている。
第2モジュール2Bは、平面視で第2方向L2に沿う仮想線に対して線対称に形成されている。すなわち、各モジュール2A,2Bは、それぞれの室10の側壁10a同士が対向するように配置されている。
冷気側区画部3は、第1モジュール2Aの冷気室Cと、第2モジュール2Bの冷気室Cと、の間を区画しつつ連通可能に設けられている。冷気側区画部3は、第1モジュール2Aの冷気室Cと、第2モジュール2Bの冷気室Cと、の間を開放または閉塞することが可能な冷気側開閉機構40を備えている。冷気側開閉機構40は、冷気側接続室41と、第1冷気扉42と、第2冷気扉43と、を備えている。
冷気側接続室41は、第1モジュール2Aの冷気室Cと、第2モジュール2Bの冷気室Cと、の間に配置されている。冷気側接続室41は、第1モジュール2Aの室10の側壁10aと、第2モジュール2Bの室10の側壁10aと、第2方向L2の両側に配置された一対の側壁41a,41bと、により形成されている。外側の側壁41aには、冷気外側扉44aが設けられている。内側の側壁41bには、冷気内側扉44bが設けられている。各扉44a,44bは、冷気側接続室41の内外を出入り可能としている。なお、図示の例では、各扉44a,44bは開き戸とされているが、引き戸であってもよい。
第1冷気扉42は、第1モジュール2Aの冷気室Cと、冷気側接続室41と、の間であって、第1モジュール2Aの室10の側壁10aに設けられている。
第2冷気扉43は、第2モジュール2Bの冷気室Cと、冷気側接続室41と、の間であって、第2モジュール2Bの室10の側壁10aに設けられている。
なお、図示の例では、第1冷気扉42および第2冷気扉43は引き戸とされているが、開き戸であってもよい。
暖気側区画部4は、第1モジュール2Aの暖気室Hと、第2モジュール2Bの暖気室Hと、の間を区画しつつ連通可能に設けられている。暖気側区画部4は、第1モジュール2Aの暖気室Hと、第2モジュール2Bの暖気室Hと、の間を開放または閉塞することが可能な暖気側開閉機構50を備えている。暖気側開閉機構50は、暖気側接続室51と、第1暖気扉52と、第2暖気扉53と、を備えている。
暖気側接続室51は、第1モジュール2Aの暖気室Hと、第2モジュール2Bの暖気室Hと、の間に配置されている。暖気側接続室51は、冷気側接続室41に対して第2方向L2に間隔をあけて配置されている。暖気側接続室51は、第1モジュール2Aの室10の側壁10aと、第2モジュール2Bの室10の側壁10aと、第2方向L2の両側に配置された一対の側壁51a,51bと、により形成されている。外側の側壁51aには、暖気外側扉54aが設けられている。内側の側壁51bには、暖気内側扉54bが設けられている。各扉54a,54bは、暖気側接続室51の内外を出入り可能としている。なお、図示の例では、各扉54a,54bは開き戸とされているが、引き戸であってもよい。
第1暖気扉52は、第1モジュール2Aの暖気室Hと、暖気側接続室51と、の間であって、第1モジュール2Aの室10の側壁10aに設けられている。
第2暖気扉53は、第2モジュール2Bの暖気室Hと、暖気側接続室51と、の間であって、第2モジュール2Bの室10の側壁10aに設けられている。
なお、図示の例では、第1暖気扉52および第2暖気扉53は引き戸とされているが、開き戸であってもよい。
また、データセンタ1は、各空調機ユニット20の運転を制御する第1制御部6Aおよび第2制御部6Bを有している。第1制御部6Aは、第1モジュール2Aの各サーバ35の稼働情報に基づいて、第1モジュール2Aの空調機ユニット20の運転を制御する。第2制御部6Bは、第2モジュール2Bの各サーバ35の稼働情報に基づいて、第2モジュール2Bの空調機ユニット20の運転を制御する。さらに、各制御部6A,6Bは、各冷気扉42,43および各暖気扉52,53の開閉を制御する。なお、サーバ35の稼働情報としては、各サーバ35の消費電力やアクセス頻度、負荷等の情報でもよいし、冷気室Cおよび暖気室Hの室温や、冷気室Cと暖気室Hとの差圧等の情報でもよい。
各モジュール2A,2Bの空調機ユニット20はそれぞれ、第1モジュール2Aの全てのサーバラック31に搭載されるサーバ35、および第2モジュール2Bの全てのサーバラック31に搭載されるサーバ35の冷却に必要な最大冷却能力を有している。また、第1モジュール2Aの各空調機21は、1台で第1モジュール2Aの全てのサーバラック31に搭載されるサーバ35の冷却に必要な冷却能力を超える冷却能力を有している。さらに、第2モジュール2Bの各空調機21は、1台で第2モジュール2Bの全てのサーバラック31に搭載されるサーバ35の冷却に必要な冷却能力を超える冷却能力を有している。これにより、各モジュール2A,2Bそれぞれは、空調機21の故障等に備えて冗長化されている。
以下、本実施形態の作用について説明する。
図1および図2に示すように、各モジュール2A,2Bそれぞれでは、空調機ユニット20から冷気室Cに供給された冷気が各サーバ35に取り込まれ、各サーバ35から暖気室Hに排出された暖気が空調機ユニット20に取り込まれる。各サーバ35は、吸気口36から冷気室C内の冷気を取り込むことで冷却される。この際、各制御部6A,6Bは、各サーバ35の稼働情報に基づいてそれぞれ各モジュール2A,2Bの空調機ユニット20の運転を制御する。本実施形態では、各モジュール2A,2Bにおいて、両空調機21がそれぞれ中程度の出力で同時に稼働して冷気室Cに冷気を供給している。
ここで、空調機ユニット20が故障等により正常に稼働できない状態となった場合について説明する。
最初に、空調機ユニット20の冷却能力が、同じモジュール2内の全てのサーバ35を冷却可能な範囲内で低下した場合について説明する。以下では、第2モジュール2Bの1台の空調機21が故障により運転を停止した場合を例に挙げて説明する。
図3は、実施形態に係るデータセンタの運用方法を表す図である。なお、図3では、わかりやすくするために、故障した空調機21にハッチングを付している。
図3に示すように、第2モジュール2Bの1台の空調機21が運転を停止した場合、第2制御部6Bは、第2モジュール2Bの停止していない空調機21の出力を増加させる。このとき、上述したように、第2モジュール2Bの各空調機21は、それぞれ1台で第2モジュール2Bの全てのサーバ35の冷却に必要な冷却能力を超える冷却能力を有している。これにより、1台の空調機21で第2モジュール2Bの全てサーバ35を冷却することができる。なお、第2制御部6Bは、空調機21の故障による運転の停止を、空調機ユニット20から受信した信号から判断してもよいし、冷気室Cおよび暖気室Hの室温や、冷気室Cと暖気室Hとの差圧等の情報から判断してもよい。
次に、空調機ユニット20の冷却能力が、同じモジュール2内の全てのサーバ35を冷却不能な水準まで低下した場合について説明する。以下では、第2モジュール2Bの2台の空調機21が故障により運転を停止した場合を例に挙げて説明する。
図4は、実施形態に係るデータセンタの運用方法を表す図である。なお、図4では、わかりやすくするために、故障した空調機21にハッチングを付している。
図4に示すように、第2モジュール2Bの2台の空調機21が運転を停止した場合、第2制御部6Bは、各冷気扉42,43および各暖気扉52,53を開放する。なお、この状態では、冷気側接続室41の各扉44a,44b、および暖気側接続室51の各扉54a,54bを閉塞した状態とする。これにより、各モジュール2A,2Bの冷気室C同士は、冷気側接続室41を通じて連通する。また、各モジュール2A,2Bの暖気室H同士は、暖気側接続室51を通じて連通する。
また、第1制御部6Aは、各冷気扉42,43および各暖気扉52,53の開放をトリガーとして、第2モジュール2Bのサーバ35の稼働情報を取得する。そして、第1制御部6Aは、第1モジュール2Aのサーバ35の稼働情報、および第2モジュール2Bのサーバ35の稼働情報に基づいて、第1モジュール2Aの空調機ユニット20の運転を制御する。具体的に、第1モジュール2Aの各空調機21の出力を増加させ、各モジュール2A,2Bの冷気室Cそれぞれに、サーバ35を冷却するために冷気を供給する。このとき、上述したように、第1モジュール2Aの空調機ユニット20は、第1モジュール2Aの全てのサーバラック31に搭載されるサーバ35、および第2モジュール2Bの全てのサーバラック31に搭載されるサーバ35の冷却に必要な最大冷却能力を有している。これにより、第2モジュール2Bの2台の空調機21が運転を停止したことによって第2モジュール2Bの冷気室Cに対して供給不足となった冷気を、第1モジュール2Aの空調機ユニット20から供給することができる。また、第2モジュール2Bの各サーバ35から排気された暖気を、第1モジュール2Aの空調機ユニット20により取り込むことができる。
以上詳述したように、本実施形態では、第1モジュール2Aの冷気室Cと第2モジュール2Bの冷気室Cとの間を連通可能に設けられた冷気側区画部3と、第1モジュール2Aの暖気室Hと第2モジュール2Bの暖気室Hとの間を連通可能に設けられた暖気側区画部4と、を備える構成とした。
この構成によれば、各モジュール2A,2Bの冷気室C同士を連通させることができるとともに、各モジュール2A,2Bの暖気室H同士を連通させることができる。このため、各モジュール2A,2Bのうち一方のモジュール2の空調機ユニット20により、他方のモジュール2の冷気室Cに冷気を供給し、他方のモジュール2の暖気室Hの暖気を取り込むことが可能となる。これにより、各モジュール2A,2Bのうち他方のモジュール2の空調機ユニット20の冷却能力が低下した場合に、一方のモジュール2の空調機ユニット20により、他方のモジュール2のサーバ35の冷却を行うことができる。よって、空調機21の増台や高出力化等による空調機ユニット20の能力増強を行うことなく、冗長性を確保することができる。したがって、信頼性の高い低コストなデータセンタ1を提供できる。
また、冷気側区画部3は、冷気側開閉機構40を備えているので、各モジュール2A,2Bの冷気室C同士が連通する状態と、冷気室C同士が互いに独立する状態と、の間で相互に遷移可能とすることができる。暖気側開閉機構50を備えた暖気側区画部4も同様である。これにより、空調機ユニット20の冷却能力の低下が解消されたときに、各モジュール2A,2Bの冷気室C同士の連通、および暖気室H同士の連通をそれぞれ速やかに解除して、通常時の運用に戻すことができる。したがって、使い勝手の良いデータセンタ1とすることができる。
また、冷気側開閉機構40は、冷気側接続室41と、第1冷気扉42と、第2冷気扉43と、を備えるので、冷気側接続室41を冷気室Cに出入りする際の前室として使用できる。すなわち、冷気室Cと外部空間との間に冷気側接続室41が設けられたことで、第1冷気扉42または第2冷気扉43を開放した際に、冷気室Cに外気が直接流入することを防止できる。暖気側接続室51、第1暖気扉52および第2暖気扉53を備えた暖気側開閉機構50についても同様である。したがって、より使い勝手の良いデータセンタ1とすることができる。
また、各モジュール2A,2Bの空調機ユニット20はそれぞれ、第1モジュール2Aの全てのサーバラック31に搭載されるサーバ35、および第2モジュール2Bの全てのサーバラック31に搭載されるサーバ35の冷却に必要な最大冷却能力を有している。このため、各モジュール2A,2Bの冷気室C同士、および暖気室H同士を連通させた際に、一方のモジュール2の空調機ユニット20のみにより、両モジュール2A,2Bの全てのサーバ35を確実に冷却することができる。したがって、より信頼性の高いデータセンタ1とすることができる。
また、各モジュール2A,2Bそれぞれにおいて、空調機ユニット20は、サーバラックユニット30と冷気側区画部3との間に配置されている。このため、冷気側区画部3を挟んで、一方のモジュール2の空調機ユニット20と他方のモジュール2の冷気室Cとを近接させることができる。これにより、各モジュール2A,2Bの冷気室C同士が連通する状態で、一方のモジュール2の空調機ユニット20から、他方のモジュール2の冷気室Cに効率的に冷気を供給することができ、サーバ35を確実に冷却することができる。したがって、より信頼性の高いデータセンタ1とすることができる。
また、空調機ユニット20は、複数の空調機21を備えるので、空調機ユニットが空調機を1台だけ備える場合と比較して、より冗長性を確保することができる。したがって、より信頼性の高いデータセンタ1とすることができる。
また、第1制御部6Aは、冷気側区画部3および暖気側区画部4が連通した場合に、各モジュール2A,2Bのサーバ35の稼働情報に基づいて、第1モジュール2Aの空調機ユニット20の運転を制御するので、各モジュール2A,2Bの冷気室Cに冷気を過不足なく適切に供給することができる。よって、各モジュール2A,2Bのサーバ35を確実に冷却することができる。したがって、より信頼性の高いデータセンタ1とすることができる。
なお、上記実施形態では、各モジュール2A,2Bの空調機ユニット20はそれぞれ、各モジュール2A,2Bの全てのサーバラック31に搭載されるサーバ35の冷却に必要な最大冷却能力を有しているが、これに限定されない。第1モジュール2Aの空調機ユニット20は、少なくとも第1モジュール2Aの全てのサーバラック31に搭載されるサーバ35の冷却に必要な最大冷却能力を超える冷却能力を有し、第2モジュール2Bの空調機ユニット20は、少なくとも第2モジュール2Bの全てのサーバラック31に搭載されるサーバ35の冷却に必要な最大冷却能力を超える冷却能力を有していればよい。これにより、冷気側区画部3および暖気側区画部4が連通していない状態では、各モジュール2A,2Bそれぞれにおいてサーバ35を確実に冷却できるとともに、冷気側区画部3および暖気側区画部4が連通した状態では、空調機ユニット20が有する冷却能力を限度として両モジュール2A,2Bのサーバ35を冷却できる。
また、上記実施形態では、データセンタ1は一対のモジュール2A,2Bを備えているが、これに限定されず、3個以上のモジュール2を備え、隣り合う一対のモジュール2間に冷気側区画部および暖気側区画部が配置されていてもよい。
また、上記実施形態では、冷気側開閉機構40は、冷気側接続室41と、第1冷気扉42と、第2冷気扉43と、を備えているが、これに限定されない。冷気側開閉機構は、各モジュール2A,2Bの隣接した冷気室C間に設けられた1枚の扉であって、この扉により各冷気室C間を開放または閉塞することを可能とする構成であってもよい。暖気側開閉機構についても同様である。
また、上記実施形態では、冷気側区画部3は、各モジュール2A,2Bの冷気室C間を開放または閉塞することが可能な冷気側開閉機構を有しているが、これに限定されない。冷気側区画部は、各モジュール2A,2Bの冷気室C間を区画しつつ連通可能であればよく、例えば各冷気室C間を仕切る薄いパネル状の壁部材であって、緊急時に物理的に前記壁部材を破壊することで、各冷気室C間を連通する構成であってもよい。暖気側区画部についても同様である。
また、上記実施形態では、各モジュール2A,2Bが平面視で線対称に形成されているが、これに限定されず、例えばそれぞれのモジュールが備える空調機21やサーバラック31の台数が異なっていてもよい。
また、上記実施形態では、空調機ユニット20は、空調機21を一対備えているが、これに限定されず、空調機21を1台だけ備えていてもよいし、3台以上備えていてもよい。
また、上記実施形態では、各冷気扉42,43および各暖気扉52,53の開閉を各制御部6A,6Bにより制御しているが、手動で開閉してもよい。
また、本実施形態の電子機器ユニットは、サーバを搭載可能なサーバラックを備えたデータセンタに適用する場合に限られず、コンピュータや通信機等の電子機器を搭載可能な電子機器ラックを備えた電子機器ユニットに広く適用可能である。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、第1モジュール2Aの冷気室Cと第2モジュール2Bの冷気室Cとの間を連通可能に設けられた冷気側区画部3と、第1モジュール2Aの暖気室Hと第2モジュール2Bの暖気室Hとの間を連通可能に設けられた暖気側区画部4と、を持つことにより、空調機ユニット20の能力増強を行うことなく、冗長性を確保することができる。したがって、信頼性の高い低コストなデータセンタ1を提供できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…データセンタ(電子機器ユニット)、2…モジュール、2A…第1モジュール、2B…第2モジュール、3…冷気側区画部、4…暖気側区画部、6A…第1制御部、20…空調機ユニット、21…空調機、31…サーバラック(電子機器ラック)、35…サーバ(電子機器)、40…冷気側開閉機構、41…冷気側接続室、42…第1冷気扉、43…第2冷気扉、50…暖気側開閉機構、51…暖気側接続室、52…第1暖気扉、53…第2暖気扉、C…冷気室、H…暖気室

Claims (8)

  1. 冷気室の空気を取り込み可能であるとともに、前記冷気室とは独立して設けられた暖気室に空気を排出可能な電子機器を搭載可能とされた電子機器ラックと、
    前記暖気室から吸気するとともに、前記冷気室に排気する空調機ユニットと、
    をそれぞれ有する複数のモジュールを備え、
    前記複数のモジュールは、第1モジュールと第2モジュールとを備え、
    前記第1モジュールの前記冷気室と前記第2モジュールの前記冷気室との間を区画しつつ連通可能に設けられた冷気側区画部と、
    前記第1モジュールの前記暖気室と前記第2モジュールの前記暖気室との間を区画しつつ連通可能に設けられた暖気側区画部と、をさらに備える、
    電子機器ユニット。
  2. 前記冷気側区画部は、前記第1モジュールの前記冷気室と前記第2モジュールの前記冷気室との間を開放および閉塞することが可能な冷気側開閉機構を備え、
    前記暖気側区画部は、前記第1モジュールの前記暖気室と前記第2モジュールの前記暖気室との間を開放および閉塞することが可能な暖気側開閉機構を備えた、
    請求項1に記載の電子機器ユニット。
  3. 前記冷気側開閉機構は、前記第1モジュールの前記冷気室と前記第2モジュールの前記冷気室との間に配置された冷気側接続室と、前記第1モジュールの前記冷気室と前記冷気側接続室との間に配置された第1冷気扉と、前記第2モジュールの前記冷気室と前記冷気側接続室との間に配置された第2冷気扉と、を備え、
    前記暖気側開閉機構は、前記第1モジュールの前記暖気室と前記第2モジュールの前記暖気室との間に配置された暖気側接続室と、前記第1モジュールの前記暖気室と前記暖気側接続室との間に配置された第1暖気扉と、前記第2モジュールの前記暖気室と前記暖気側接続室との間に配置された第2暖気扉と、を備える、
    請求項2に記載の電子機器ユニット。
  4. 前記第1モジュールの前記空調機ユニットは、前記第1モジュールの前記電子機器ラックに搭載される電子機器の冷却に必要な最大冷却能力を超える冷却能力を有し、
    前記第2モジュールの前記空調機ユニットは、前記第2モジュールの前記電子機器ラックに搭載される電子機器の冷却に必要な最大冷却能力を超える冷却能力を有する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の電子機器ユニット。
  5. 前記第1モジュールの前記空調機ユニットおよび前記第2モジュールの前記空調機ユニットはそれぞれ、前記第1モジュールの前記電子機器ラックに搭載される電子機器および前記第2モジュールの前記電子機器ラックに搭載される電子機器の冷却に必要な最大冷却能力を有する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の電子機器ユニット。
  6. 前記空調機ユニットは、前記電子機器ラックと前記冷気側区画部との間に配置されている、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の電子機器ユニット。
  7. 前記空調機ユニットは、複数の空調機を備える、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の電子機器ユニット。
  8. 少なくとも前記第1モジュールの前記電子機器の稼働情報に基づいて、前記第1モジュールの前記空調機ユニットの運転を制御する第1制御部を有し、
    前記第1制御部は、前記冷気側区画部および前記暖気側区画部が連通した場合に、前記第2モジュールの前記電子機器の稼働情報を取得し、前記第1モジュールの前記電子機器の稼働情報および前記第2モジュールの前記電子機器の稼働情報に基づいて、前記第1モジュールの前記空調機ユニットの運転を制御する、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の電子機器ユニット。
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