JP2017161035A - 免振装置とそれを備えた移動店舗車 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】免振装置18は、平面視矩形状をなし、上面にATMが載置される鋼製の載置板28と、この載置板28を下方から支持する防振ゴム29と、上面に防振ゴム29が設置される鋼製の固定板30と、この固定板30に設置されるロック機構31を備えており、例えば、床面35に設けられた窪みの内部に、載置板28のATMが設置される箇所の上面28aが床面35と面一となるように設置された状態で使用される。
【選択図】図3
Description
特許文献1に開示された発明は、内部に供給された空気量に応じてばね定数が変わる空気ばねと、この空気ばねに対して空気の供給又は排出を行う給排気手段と、空気ばねを介して互いに結合される鋼製の上フレーム及び下フレームと、この上フレームと下フレームを揺動自在に連結する連結手段と、を備えており、サービスを供用するための機器が上フレームの上面に固設されるとともに、下フレームが車体に固定された構造となっている。
このような構造によれば、路面の凹凸等が原因で走行時に車体が振動した場合でも、その振動の伝搬を抑制してサービスを供用するための機器の故障を防ぐことができる。
特許文献2に開示された発明は、基台上で、オリフィス径を自在に調整できるバルブを備えたエアダンパと空気ばねが並列に配設された上下方向防振手段と、上下方向にゴム層と金属板が積層された積層ゴムと、この積層ゴムに支持される部分が水平方向に関して所定の間隔をあけて当接可能に対向配設されたエアダンパからなる水平方向防振手段が直列に組合わされた状態で荷台を支持する構造となっている。
このような構造によれば、振幅が小さい水平方向の振動については積層ゴムによって低減され、振幅の大きい上下方向の振動についてはエアダンパによって低減されるという作用が発揮される。
特許文献3に開示された考案は、格子状の支持桟を有する枠体からなる上下デッキと、この上下デッキに連結された状態でその間の四隅に配置されるベローズ形空気ばねと、このベローズ形空気ばねの近傍に設けられる捩じり止めを備えた構造となっている。
このような構造によれば、エアサスペンションを備えていない一般の車両に対しても搭載できるため、輸送コストの低減を図ることが可能である。
また、空気ばねを用いないため、構造が簡単で、製造コストが安いという作用を有する。
このような構造であれば、固定板の下面と載置部の上面との距離が短いため、例えば、床面に窪みを設けて、その内部に固定板を設置する場合に、窪みを深く形成する必要がない。すなわち、第2の発明においては、第1の発明の作用に加えて、載置部の上面を固定板が設置される床面の高さに合わせ易いという作用を有する。
第3の発明においては、載置板の取付部の下の空間に固定板と防振ゴムとロック機構が配置され、全体がさらにシンプルな構造となることから、第1の発明又は第2の発明の作用に加えて、車両等への設置作業が容易になるという作用を有する。
第4の発明においては、第1の発明乃至第3の発明の作用に加え、平板材を回動する際に受け具と載置板の間に発生する摩擦力が小さく抑えられるという作用を有する。
このような構造の免振装置においては、第4の発明の作用に加え、載置板とその上面に載置された機器の荷重が2枚の平板材に分散されるという作用を有する。
このような構造の免振装置においては、第4の発明又は第5の発明の作用に加え、平板材の係合部が固定板に当接している場合に、載置板とその上面に載置された機器の荷重により、固定板に対して係合具がさらに押し付けられるという作用を有する。
このような構造の移動店舗車においては、第1の発明乃至第6の発明のいずれかに係る免振装置の作用が小型で軽量構造の機器を輸送する際に発揮される。
なお、以下の説明では、運転席から遠い側を後部というものとする。
図1及び図2に示すように、本発明の移動店舗車は、トラック1の荷台に構築された荷室2を店舗として使用するものであり、荷室2の下部の前後4箇所には車体フレーム1bを支持するための電動油圧式アウトリガ1aが設置されている。また、荷室2の後面には後部扉3aが設けられ、後部扉3aの内側には引き違い扉3bが設けられている。
なお、後部扉3aは上方向に跳ね上げるようにして開かれる「跳ね上げ扉」であって、荷室2の後部出入口5の上部に一端を回動自在に取り付けられており、開く方向へ油圧スプリング4によって付勢されている。そして、後部扉3aは図示しない駆動手段で油圧スプリング4を駆動することにより開閉され、荷室2の後部出入口5は2枚の扉からなる引き違い扉3bを車幅方向に対して平行に移動させることにより開閉される。
階段6は、荷室2の後部出入口5の床面2bに上端部を支点として上下方向に回動自在に取り付けられ、油圧で駆動されて回動する構造となっている。そして、階段6は、トラック1が走行する際に邪魔にならないように後部扉3aと引き違い扉3bの間に倒立姿勢で収納されている。
さらに、カウンター15によって荷室2の内部は利用客が後部出入口5から出入り可能に設けられる接客エリア13と、乗員が執務を行う執務エリア14に区画されており、カウンター15の上部には、天井パネル2cとの間を閉塞するように透明な仕切り板16aと不透明な仕切り板16bが立設されている。
図3(a)及び図3(b)はそれぞれ免振装置の平面図及び側面図である。また、図4(a)は図3(a)のA方向矢視図であり、図4(b)は図3(b)におけるB−B線矢視断面の一部を拡大した図であり、図4(c)は図3(b)に示したC部の拡大図である。
なお、図3及び図4はいずれも免振機能が解除された状態を示しており、図4(b)は図4(a)を左に90度回転させた状態の一部を表している。また、図3(a)ではリンク部材やカムプレート及び床面の図示を省略している。
なお、図5(e)及び図5(f)は、図5(a)乃至図5(d)と図5(g)及び図5(h)よりも拡大された状態で示されている。
なお、防振バネ29は、上面にボルト29a(図3(a)参照)が立設されており、取付部33cと補強板34にそれぞれ連通するように設けられた貫通孔(図示せず)に対し、ボルト29aを挿通可能に配置されている。そして、ボルト29aにナット29bを締結するようにして載置板28と補強板34に取り付けられている。すなわち、防振ゴム29は、補強板34を間に挟んだ状態で載置板28の取付部33cを下方から支持可能に配置され、補強板34及び載置板28と固定板30に対してそれぞれ移動不能に固定されている。
カムフォロア26は、カラー25が外挿された状態でリンク部材27の挿通孔27a(図5(h)参照)に挿通された軸部26aが挿通孔37bに挿通され、さらに、挿通孔37bから突出した軸部26aの先端にバネ座金36aを介してナット36bが締結されるようにして、カムプレート23a,23bに対してそれぞれ取り付けられている。
なお、免振装置18は、この状態において、固定板30の下面30aから載置板28の載置部33aの上面28aまでの距離L1(図4(c)参照)が床面35に設けられた窪みの深さh(図4(c)参照)と等しくなるように構成されている。
このようにして、免震装置18の免振機能が解除された場合、ATMや載置板28の荷重を受けて防振ゴム29が圧縮することはないため、載置板28が下降して、載置部33aの上面28aと床面35の間に段差が生じ、載置板28からのATMの撤去が困難になるというような不具合は発生し得ない。したがって、免震装置18は、載置板28に載置された機器の撤去や設置を行う際の作業性に優れている。
まず、操作レバー22のノブ22aを握って、カムプレート23aを矢印Eの方向とは逆の方向へ回動させる。これにより、リンク部材27を介してカムプレート23aに連結されたカムプレート23bも、カムプレート23aに連動して、カムプレート23aと同じ角度だけ回動する。そして、例えば、挿通孔37a,37bの中心同士を結ぶ直線が鉛直方向と平行になるまでカムプレート23a,23bを回動させると、図6(b)に示した状態になる。
そして、このような免振装置18が荷室2に設置された移動店舗車は、小型で軽量構造の機器の輸送に適するという効果を有している。
Claims (7)
- 平面視矩形状をなして上面に機器が載置される鋼製の載置板と、
この載置板を下方から支持する防振ゴムと、
この防振ゴムが上面に設置された鋼製の固定板と、
この固定板に設置されたロック機構と、を備え、
このロック機構は、
前記固定板に基端部が回動可能に保持され、一の方向へ回動した際に前記固定板に対して当接する係合部が側面の一部に形成された平板材と、
この平板材に設けられた受け部と、からなり、
前記平板材は、
前記係合部が前記固定板に当接した場合にのみ、前記一の方向への回動が抑制されて前記受け部を介して前記載置板を下方から支持可能に形成されたことを特徴とする免振装置。 - 前記載置板は、
上面に前記機器が載置される矩形状の載置部と、
この載置部と直交するように、その幅方向の両端縁からそれぞれ延設され細長い矩形状をなす一対の接続部と、
前記載置部と平行をなし、かつ、平面視した場合に前記載置部の両側に配置されるように一対の前記接続部の端縁からそれぞれ延設され細長い矩形状をなす一対の取付部からなることを特徴とする請求項1に記載の免振装置。 - 前記固定板は、一対の細長い矩形状部材からなり、前記載置板の両端縁に対してそれぞれ平行に設置されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の免振装置。
- 前記受け部は、軸部を有するとともにニードルベアリングが内部に組み込まれたカムフォロアからなり、前記平板材によって前記軸部が回動可能に保持されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の免振装置。
- 両端にシャフト挿通孔を有する長尺板状のリンク部材を備え、
前記平板材は、前記シャフト挿通孔に前記カムフォロアの前記軸部が挿通されるようにして、前記リンク部材を介して互いに揺動可能に連結される一対のカムプレートからなることを特徴とする請求項4に記載の免振装置。 - 前記平板材は、水平に設置されている前記固定板に前記係合部が当接した際に、その回動中心と前記カムフォロアの回動中心を結ぶ直線が鉛直方向に対して傾斜するように前記固定板に設置されたことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の免振装置。
- サービスを供用するための機器が荷室に搭載され、車体の後面又は側面の少なくともいずれか一方に出入口が設けられた移動店舗車において、
請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の免振装置が前記荷室の床面に設置されたことを特徴とする移動店舗車。
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