JP2017160906A - 発電設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】正浸透圧法による発電設備の発電効率を高めること。【解決手段】一方面に高浸透圧のドロー溶液が供給されるとともに、他方面に低浸透圧のフィード溶液が供給される浸透膜10を有し、浸透膜10のフィード溶液側からドロー溶液側に浸透水を取り出す正浸透圧膜ユニット1と、浸透水で希釈されたドロー溶液を作動溶液として発電機20を駆動させる発電装置2と、発電機20を駆動させた作動溶液を、加熱して2相に分離させる加熱装置3と、2相分離した作動溶液を、フィード溶液と、ドロー溶液として回収する分離回収装置4と、を設け、ドロー溶液が25〜80℃に下限臨界溶液温度を有するグリコールエーテル溶液である。【選択図】図1

Description

本発明は、一方面に高浸透圧のドロー溶液が供給されるとともに、他方面に低浸透圧のフィード溶液が供給される浸透膜を有し、前記浸透膜のフィード溶液側からドロー溶液側に浸透水を取り出す正浸透圧膜ユニットと、
前記浸透水で希釈されたドロー溶液を作動溶液として発電機を駆動させる発電装置とを設けてある(正浸透圧法による)発電設備に関するものである。
低い濃度の溶液と高い濃度の溶液とを浸透膜で隔離すると、低い濃度の溶液の溶媒は、浸透膜を透過して高い濃度の溶液側に移動する。この溶媒が移動し、増加した溶媒の体積によってタービンを回して発電する浸透圧発電装置が知られている(たとえば特許文献1、非特許文献1)。
上述の浸透圧発電装置は、閉じた系において作動媒体を循環させて発電する。例えば、作動媒体として炭酸アンモニウム水溶液が利用される。この装置では、互いに濃度の異なる2種類の炭酸アンモニウム水溶液の間の浸透圧差により生じる水流がタービンを回す。タービンを回した後の炭酸アンモニウム水溶液は、再利用のために加熱され、炭酸ガスおよびアンモニアガスと、非常に濃度の低い炭酸アンモニウム水溶液として分離再生される。分離させた炭酸ガスおよびアンモニアガスは再度水に導入され、濃度の高い炭酸アンモニウム水溶液が再生される。こうして得られた濃度の異なる2種類の炭酸アンモニウム水は、再循環されて発電のために使用される。
特表2010−509540号公報
Jeffrey R.McCutcheona et al., "A novel ammonia-carbon dioxide forward (direct) osmosis desalination process ", Desalination 174 (2005)1-11
しかし以上に述べた従来の浸透圧発電装置では、濃度の異なる2種類の炭酸アンモニウム水を再生するには、大きなエネルギーを要する。つまり、発電効率(=(得られる発電量)/(炭酸アンモニウムを炭酸ガスとアンモニアガスに分離させるための加熱量))が小さい。
そこで、本発明の目的は、正浸透圧法による発電を行うにあたって、消費エネルギーを減少させ、発電効率を高めることにある。
本発明の発電設備は、一方面に高浸透圧のドロー溶液が供給されるとともに、他方面に低浸透圧のフィード溶液が供給される浸透膜を有し、前記浸透膜のフィード溶液側からドロー溶液側に浸透水を取り出す正浸透圧膜ユニットと、
前記浸透水で希釈されたドロー溶液を作動溶液として発電機を駆動させる発電装置とを設けてある発電設備であって、
前記ドロー溶液が25〜80℃に下限臨界溶液温度(LCST)を有するグリコールエーテル溶液である点を特徴とする。
上記構成によると、浸透膜のフィード溶液側からドロー溶液側に取り出された浸透水で希釈されたドロー溶液の流れは、浸透膜の浸透圧により浸透水を受け入れることにより流速を増し、発電装置に設けられた発電機を駆動させる作動溶液として機能させられる。
ここで、浸透膜のフィード溶液側からドロー溶液側に取り出された浸透水で希釈されたドロー溶液は、ドロー溶液の曇点以上の温度に加熱されることにより、ドロー溶液を、感温性高分子を高濃度に含有するドロー溶液相と、浸透水を主成分とする水相と、の2相に分離することができる。分離された2相は、ドロー溶液及びフィード溶液として再生される。つまり、分離されたドロー溶液相を、正浸透膜装置に供給すれば、感温性高分子をドロー溶液として繰り返し再利用することができる。一方、分離された水相は、正浸透膜装置のフィード溶液として供給することができる。
ここで、ドロー溶液が25〜80℃また、さらに好ましくは40〜80℃に下限臨界溶液温度を有するグリコールエーテル溶液であるから、再利用に際して必要となる熱量が少なくて済み、効率の良い発電が可能となる。
また、発電機を駆動させた作動溶液を、加熱して2相に分離させる加熱装置を備えてあれば、作動溶液をより確実に2相に分離させることができるとともに、ドロー溶液の再生が少ないエネルギーで効率的に行え、発電効率の向上に寄与する。すなわち、正浸透膜法を行う閉回路を利用して、主に、加熱装置に対するエネルギー供給により、発電装置を運転できることになる。したがって、加熱装置に供給する熱を、余剰排熱等により賄うことで、極めて効率よく発電の行える発電設備を提供できるようになった。
さらに、2相分離した作動溶液を、フィード溶液としての水と、ドロー溶液としてのグリコールエーテル溶液として回収する分離回収装置を備えるから、2相分離したドロー溶液とフィード溶液とはそれぞれ正浸透膜装置に供給され、再利用されるものとなるが、その分離性が不十分であると、正浸透膜装置の浸透膜の両面の浸透圧差が小さくなり、発電効率が低下することが考えられる。そこで、分離回収装置により、効率よく2相分離した作動溶液を、フィード溶液としての水と、ドロー溶液としてのグリコールエーテル溶液として回収することにより、さらに高い発電効率に寄与することができる。
また、前記加熱装置により加熱されて2相分離したフィード溶液としての水を、前記浸透膜のフィード溶液側に供給する水供給ポンプと、前記加熱装置により加熱されて2相分離したドロー溶液としてのグリコールエーテル溶液を前記浸透膜のドロー溶液側に供給するドロー溶液供給ポンプとを備えることができる。
すなわち、フィード溶液としての水と、ドロー溶液としてのグリコールエーテル溶液とを、それぞれ供給ポンプにて浸透膜に供給する構成とすることにより、発電設備への作動溶液供給をより安定化することができるようになり、より効率の良い発電設備を閉サイクルにて構成することができるようになる。
また、浸透膜が、ポリアミド膜とすることができる。
なお、浸透膜の材質としては、たとえば、ポリアミドの他、セルロース、ポリイミド、ポリスルホン、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール、ポリアセチレン、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ナイロン、フッ素系ポリマー、および、上記ポリマーの誘導体などが挙げられる。また、前期正浸透圧膜ユニットには、例えば、管状膜モジュール、平面膜モジュール、スパイラル膜モジュール、中空糸膜モジュールなどを使用することができる。
また、グリコールエーテル溶液が、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテルから選ばれる少なくとも一種を主成分として含有するものとすることができる。
上述のグリコールエーテル溶液は、表1のように、30〜70質量%で下限臨界溶液温度(LCST)が25℃〜50℃程度であるとともに、図2に示すように50℃〜80℃において相分離状態を保持する性質を有するため、使用環境によらず安定した分離性能を発揮しやすく好ましい。
Figure 2017160906
浸透圧を有する作動溶液に25〜80℃に下限臨界溶液温度を有するグリコールエーテル溶液をドロー溶液として用いることで、ドロー溶液を省エネルギーで再生でき、その結果、発電効率が高められる。
発電設備のフロー図 各物質の相分離上下限濃度を示す図
以下に、本発明の実施形態にかかる発電設備を説明する。尚、以下に好適な実施形態を記すが、これら実施形態はそれぞれ、本発明をより具体的に例示するために記載されたものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変更が可能であり、本発明は、以下の記載に限定されるものではない。
発電設備は図1に示すように、一方面に高浸透圧のドロー溶液が供給されるとともに、他方面に低浸透圧のフィード溶液が供給される浸透膜10を有し、浸透膜10のフィード溶液側からドロー溶液側に浸透水を取り出す正浸透圧膜ユニット1と、浸透水で希釈されたドロー溶液を作動溶液として発電機20を駆動させる発電装置2と、発電機20を駆動させた作動溶液を、加熱して2相に分離させる加熱装置3と、2相分離した作動溶液を、フィード溶液としての水と、ドロー溶液としてのグリコールエーテル溶液として回収する分離回収装置4と、を設けてある。
また、2相分離したフィード溶液としての水を、正浸透圧膜ユニット1のフィード溶液側に供給する水供給ポンプ51と、2相分離したドロー溶液としてのグリコールエーテル溶液を正浸透圧膜ユニット1のドロー溶液側に供給するドロー溶液供給ポンプ52とを備える。これにより、グリコールエーテル溶液と水とが正浸透圧膜ユニット1,発電装置2,加熱装置3,分離回収装置4により形成される閉回路を、水供給ポンプ51、ドロー溶液供給ポンプ52により循環させられる構成となっている。
正浸透圧膜ユニット1は、筒状の浸透膜10の外側を一方面とする環状部11に、低浸透圧のフィード溶液が供給されるとともに、浸透膜の内側を他方面とする円管部12に、高浸透圧のドロー溶液が供給される。高浸透圧のドロー溶液としては、25〜80℃に下限臨界溶液温度を有するグリコールエーテル溶液が用いられ、フィード溶液として水が用いられる。なお、フィード溶液、ドロー溶液、作動流体の流量バランスによっては、フィード溶液が余剰溶液となる場合があるが、図1中破線で示すように、このような余剰溶液を再循環させてフィード溶液として再利用する流路を設けることもできる。
この発電設備は、筒状の正浸透圧膜ユニット1の環状部11に水を水供給ポンプ51により通流させ、正浸透圧膜ユニット1の円管部12にグリコール溶液をドロー溶液供給ポンプ52で通流させる。
すると、水とグリコール溶液の浸透圧差により、浸透膜10を介して水からグリコール溶液へ水の移動が起こり、グリコール溶液は希釈されて容量が増加した希グリコール溶液を取り出すことができる。この希グリコール溶液を作動溶液として、発電機20としてのタービンを回転させて発電することができる。
この浸透膜10としては、例えば、ポリアミド系のほか、ポリイミド系、ポリスルホン、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール、セルロース系、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ナイロン、フッ素ポリマー系、及び、上記ポリマーの誘導体などが挙げられる。また、前記正浸透圧膜ユニットには、例えば、管状膜モジュール、平面膜モジュール、スパイラル膜モジュール、中空糸膜モジュールなどを使用することができる。中でも、ポリアミド系、ポリイミド系のものが好適に用いられ、特に、厚さが0.05〜1.0mm程度のもので、水の透過係数が1×10-12 m/s/Pa以上のものが好適に用いられる。
グリコール溶液は、25〜80℃、さらに好ましくは40〜80℃に下限臨界溶液温度を有するものが用いられる。中でも、
1−(OCH2CH2)n−OR2
(R1およびR2は、Hまたは、C1〜C8のアルキル基。nは2〜5)
で示されるもの(分子量450以下程度)が好適に用いられる。特に、トリエチレングリコールブチルメチルエーテルは、下限臨界溶液温度が40℃であり、また、分子量が十分小さく水との親和性が高いために、流動性が高く扱いやすい。
また、上記グリコール溶液として、ほかに、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテルが挙げられる。
典型的には、上記条件であれば、筒状の正浸透圧膜ユニット1の環状部11にフィード溶液としての水を0.2L/分で供給し、円管部12にドロー溶液としてのグリコール溶液を2.0L/分で供給すると、作動流体としての希グリコール溶液が2.2L/分で得られる。
発電機20を通過した後の作動溶液(希グリコール溶液)は加熱装置3としての熱交換器30にて、下限臨界溶液温度以上に加熱される。加熱装置3では、作動溶液を40℃以上の温度まで加熱すればよいから、電力供給先となる種々プラントから発生する廃熱を利用した温水を用いる熱交換器30を用いることができ、この場合、別途エネルギーを消費することなく、少ないエネルギーでドロー溶液の再生を行える。また、別途エネルギーを用いる場合にも、40℃以上の温度まで加熱すればよいから、少ないエネルギーで十分である。
下限臨界溶液温度以上に加熱された作動溶液(希グリコール溶液)は、分離回収装置4としての相分離器40に流入され、比重差により、水相とグリコール溶液相に分離される。相分離器40としては、油水を連続的に比重分離可能なものが好適に用いられる。相分離器40は、相分離した水およびグリコール溶液がそれぞれ排出しやすいように縦長の形状が望ましく、特に縦/横の長さの比が2以上が更に望ましい。典型的には、2.2L/分で相分離器40に供給される希グリコール溶液は、60℃にて滞留時間1分程度で明確に2相分離し、相分離された水およびグリコール溶液は、それぞれ放冷されつつ、水供給ポンプ51およびドロー溶液供給ポンプ52で再び正浸透膜ユニットに通流される。水供給ポンプ51およびドロー溶液供給ポンプ52は、浸透圧に打ち勝つための吐出圧が高いものが望ましく、ダイヤフラムポンプが望ましい。
これにより、グリコール溶液及び水は、正浸透膜法を行う閉回路を利用して、主に、加熱装置3に対するエネルギー供給により、発電装置2を運転できることになる。
(実施例1)
上述の実施形態において、グリコール溶液にトリエチレングリコールブチルメチルエーテル(和光純薬:純度95%以上、粘度10mPa・s(25℃)、下限臨界溶液温度40℃、分子量220.3)を用いた。浸透膜10には、イミド系で水透過係数1.4×10−11 m/s/Paのものを用いた。加熱装置3における加熱には60℃の温水を用いた。これらの条件より発電設備を稼働し、正浸透圧膜1mの発電量、加熱熱量および発電効率(=発電量/加熱熱量×100(%))を求めた。
(実施例2)
上述の実施形態において、グリコール溶液にトリエチレングリコールブチルメチルエーテル(和光純薬:純度95%以上、粘度10mPa・s(25℃)、下限臨界溶液温度40℃、分子量220.3)を用いた。浸透膜10にはポリアミド系で水透過係数3.9×10−13m/s/Paのもの(デンマーク・アクアポリン社製)を用いた。加熱装置3における加熱には60℃の温水を用いた。これらの条件より発電装置を稼働し、正浸透圧膜1mの発電量、加熱熱量および発電効率(=発電量/加熱熱量×100(%))を求めた。
なお、浸透膜の材質としては、例えば、ポリイミド系、ポリアミド系のほか、ポリスルホン、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール、セルロース系、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、ナイロン、フッ素ポリマー系、及び、上記ポリマーの誘導体などが挙げられる。また、前記浸透膜モジュールには、例えば、管状膜モジュール、平面膜モジュール、スパイラル膜モジュール、中空糸膜モジュールなどを使用することができる。
(比較例1)
作動媒体に3Mの炭酸アンモニウム水溶液を用いた。浸透膜10には、イミド系で水透過係数1.4×10-11m/s/Paのもの(粘度120mPa・s(25℃))を用いた。再生のための加熱には、炭酸アンモニウム水溶液が炭酸ガスとアンモニアガスに分解する温度;70℃以上の温水、具体的には80℃の温水を用いた。これらの条件より発電設備を稼働し、正浸透圧膜1m2の発電量、加熱熱量および発電効率(=発電量/加熱熱量×100(%))を求めた。
(比較例2)
グリコール溶液にポリエチレングリコール(和光純薬、平均分子量15,000〜25,000)を純水に250g/Lの濃度で溶解させたもの(粘度:120mPa・s)を用いた。浸透膜10には、イミド系で純水透過係数1.4×10-11 m/s/Paのものを用いた。加熱装置3における加熱には60℃温水を用いた。これらの条件より発電設備を稼働し、浸透膜10の1m2の発電量、加熱熱量および発電効率(=発電量/加熱熱量×100(%))を求めた。
実施例1、2および比較例1、2の結果を表2に示す。
これより、実施例1と比較例1では、正浸透膜1m2当たりの発電量は同じであるが、再生のための加熱熱量が実施例1は比較例1よりも少なくて済むことが分かった。比較例1の再生には作動液である炭酸アンモニウムの顕熱に加え、炭酸ガスとアンモニアガスに分解するための分解熱(828kJ/L)分の加熱も必要となるため、加熱熱量が多くなる。その結果、発電効率は実施例1では比較例1よりも大きく、効率的な発電システムであることが分かった。
さらに、比較例2では、実施例1と比較して浸透圧が低いため、(実施例1:5.2MPa、比較例2:2.0MPa)正浸透膜1m2当たりの水の移動量が少なく、その結果高い発電効率が実現されるものの、得られる発電量が少なくなることが分かった。また、比較例2では、ドロー溶液の流動性が低く、ドロー溶液供給ポンプ52の負荷が高くなる傾向が見られるとともに、相分離器40における分離性能が低く、大容量の相分離器40が必要になる傾向が見られた。
また、実施例2においては、水透過係数が低いために発電量が少なくなっているが、発電効率が高く、水の透過係数が1×10-12 m/s/Pa以上がより好ましいことがわかるものの、ポリアミド系の浸透膜であっても同様に、コンパクトかつ簡素な装置構成で高い発電効率が実現できることが分かった。
Figure 2017160906
本発明は、高い発電効率で運転させられる発電装置として利用することができる。
1 :正浸透圧膜ユニット
2 :発電装置
3 :加熱装置
4 :分離回収装置
10 :浸透膜
20 :発電機
51 :水供給ポンプ
52 :ドロー溶液供給ポンプ

Claims (4)

  1. 一方面に高浸透圧のドロー溶液が供給されるとともに、他方面に低浸透圧のフィード溶液が供給される浸透膜を有し、前記浸透膜のフィード溶液側からドロー溶液側に浸透水を取り出す正浸透圧膜ユニットと、
    前記浸透水で希釈されたドロー溶液を作動溶液として発電機を駆動させる発電装置と、
    前記発電機を駆動させた作動溶液を、加熱して2相に分離させる加熱装置と、
    前記加熱装置により加熱されて2相分離した前記作動溶液を、フィード溶液と、ドロー溶液として回収する分離回収装置と、
    を設けてある発電設備であって、
    前記ドロー溶液が25〜80℃に下限臨界溶液温度を有するグリコールエーテル溶液である発電設備。
  2. 前記加熱装置により加熱されて2相分離した前記フィード溶液としての水を、前記浸透膜のフィード溶液側に供給する水供給ポンプと、前記加熱装置により加熱されて2相分離したドロー溶液としてのグリコールエーテル溶液を前記浸透膜のドロー溶液側に供給するドロー溶液供給ポンプとを備える請求項1に記載の発電設備。
  3. 前記浸透膜が、ポリアミド膜である請求項1または2に記載の発電設備。
  4. 前記グリコールエーテル溶液が、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテルから選ばれる少なくとも一種を主成分として含有するものである請求項1〜3のいずれか一項に記載の発電設備。
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