JP2017160756A - 仕切り部材 - Google Patents

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雄史 新井
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【課題】仕切り部材は、美観を損なわずに、取付けに要する作業負荷を低減して、遮音を実現する。【解決手段】仕切り部材は、空間を仕切る仕切り本体と、前記仕切り本体に、所定の間隔で取り付けられる複数の遮音モジュールと、を備え、前記複数の遮音モジュールそれぞれは、前記仕切り本体に入射する妨害音を検知する参照マイクロフォンと、前記参照マイクロフォンによって検知された妨害音に基づいて、前記妨害音と打ち消し合うことによって前記妨害音を遮音する制御音を生成する制御部と、前記制御部によって生成された前記制御音を、前記妨害音が伝搬する方向に出力する制御スピーカーと、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、妨害音を遮音する仕切り部材に関する。
一般に、住宅等の建物には、建物の内側の空間と外側の空間とを仕切る建具、建物内の空間を実質的に分ける間仕切り等の仕切り部材が、二つの空間の境界に設置されている。ここでの、「実質的に」とは、人やある程度の大きさの物体の通り抜けはできないようにされているとの意味である。
建具、間仕切り等の仕切り部材は、実質的に分けられた二つの空間で相互に空気を流通させることが求められる場合がある。例えば、建具としての窓は通風という機能を実現する。また、間仕切りとしてのパーティションが空調機からの風をある程度通すことによって、室内の温度を効果的に調節できることが多い。また、これらの建具や間仕切りは、それらを通して向こう側がある程度見える透視性が求められることも多い。
さらに、建具や間仕切り等の部材により空間を実質的に分けることは遮音も目的としている。住宅において、たとえば窓は、外部の騒音が室内に侵入することを低減し、家屋内の生活を快適にする機能を担っている。建物内に設置されるパーティションは、建物内で交わされる会話で生じる音声をある程度遮ることによって、パーティションの両側の空間で別の打ち合わせを互いに気兼ねなく行えるようにする目的で設置されることが多い。
しかしながら、上述のような従来の建具、間仕切り等の部材を開口させて通風を確保しようとすると、建具、間仕切り等の仕切り部材によって遮られるべき妨害音が開口を通過する。そのため、通風と遮音とを同時に確保することは困難であった。
そこで、通風と遮音とを同時に確保するために、妨害音と逆位相の音を発生させて妨害音を打ち消すアクティブノイズコントロール(Active Noise Control:ANC)が考えられている(例えば、非特許文献1参照)。
一般に、アクティブノイズコントロールは一般に、フィードフォワード型とフィードバック型に分類される。
フィードフォワード型のアクティブノイズコントロールは、参照マイクロフォンで検出した妨害音に基づいて、参照マイクロフォンが向いている方向と反対方向に向いた制御スピーカーから制御音を発生させる。これによって、制御音は妨害音を干渉によって遮音する。フィードフォワード型のアクティブノイズコントロールで遮音の機能を実現するには、静粛にしたい場所で妨害音と制御音が干渉し合ったことにより実際に静粛になったかどうかを検出するエラーマイクロフォンがさらに必要である。エラーマイクロフォンで検出された干渉後の音声に基づいて、制御音の周波数スペクトル、振幅、および位相を適応的に変化させて妨害音を遮音する制御を行う。
一方、フィードバック型のアクティブノイズコントロールは、参照マイクロフォンを使用せず、あらかじめ妨害音をモデル化し、モデル化された妨害音を打ち消すような制御音を出力することによって遮音する。そのため、妨害音のモデル化が容易な狭帯域騒音及び周期音、音楽リスニング用ヘッドホンのように最終的に干渉後に生成されるべき音声信号が自明である音に対して有効である。
また、広帯域の音声を空間的に広く遮音しようとするには、フィードフォワード型のアクティブノイズコントロールとして、実質的に同一平面内に参照マイクロフォンと制御スピーカーとの組み合わせを複数、並列に並べたマルチチャネルアクティブノイズコントロールを行うことが知られている。このマルチチャネルフィードフォワード型では空間の人物や物体に遮られない場所にエラーマイクロフォンを複数設置しなければならない。また、エラーマイクロフォンの信号を遮音建具や遮音間仕切りまで導く配線などが必要になる。また、複数の遮音部材間の相互作用を考慮するために遮音部材間を結ぶ電気信号配線が必要になる。さらに、遮音部材が増えるにしたがって複数の遮音部材を関連させて制御する制御装置が複雑化する。
複数のエラーマイクロフォンを用いる場合に上述のような課題が発生するのに対して、特許文献1に記載の方法では、エラーマイクロフォンを備えずに、参照マイクロフォンで捉えた騒音(妨害音)の信号に対して位相を反転した制御音を制御スピーカーから発生させている。このように、特許文献1に記載の方法ではエラーマイクロフォンを省いたことにより単独の仕切り部材を用いて遮音と通風を両立させることができる。
特開2010−121393号公報
西村正治、宇佐川毅、伊勢史郎著、「アクティブノイズコントロール」、コロナ社、2006年6月
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、制御スピーカーから発せられる制御音は参照マイクロフォンで検出された妨害音の位相を反転したものである。一般には、妨害音は仕切り部材自体によって遮られたり、回折されたりするので、妨害音は仕切り部材を通過した後では通過する前に対して変化する。したがって、参照マイクロフォンで検出された、仕切り部材を通過する前の妨害音の位相を反転させただけの制御音によって、仕切り部材を通過した後の妨害音を十分に遮音することができるとはいえない。
また、妨害音の発生源と仕切り部材との距離が妨害音の音波の波長より十分長い場合、妨害音は仕切り部材にほぼ平面波として入射する。しかし、制御スピーカーが制御音として出力する制御音の音波は球面波に近いものである。そのため、妨害音の位相を反転した、球面波状の制御音によって、平面波状の妨害音を十分に遮音することができるとはいえない。
また、参照マイクロフォンに妨害音が到達してから、該妨害音の位相を反転させることによって制御音を生成して出力するまでに時間を要するため、出力された制御音は妨害音に対して遅れることになる。そのため、遅れて出力された制御音によって妨害音を完全に遮音することはできない場合がある。
さらに、特許文献1に記載の仕切り部材は、該仕切り部材に取り付けられた複数の遮音モジュールを制御するための制御装置を備えており、さらに、制御装置が複数の遮音モジュールそれぞれに制御信号を送信するための通信ケーブルが配線されている。そのため、仕切り部材に窓孔を設けた場合、その一部が制御装置によって塞がれて、通風性及び透視性が損なわれる。また、複数の通信ケーブルが配線されることによって美観を損なう場合がある。また、複数の通信ケーブルを仕切り部材に配線するために作業負荷が発生する。
したがって、かかる点に鑑みてなされた本発明の目的は、美観を損なわずに、取付けに要する作業負荷を低減して、遮音を実現する仕切り部材を提供することにある。
本発明の一態様としての仕切り部材は、空間を仕切る仕切り本体と、前記仕切り本体に、所定の間隔で取り付けられる複数の遮音モジュールと、を備え、前記複数の遮音モジュールそれぞれは、前記仕切り本体に入射する妨害音を検知する参照マイクロフォンと、前記参照マイクロフォンによって検知された妨害音に基づいて、前記妨害音と打ち消し合うことによって前記妨害音を遮音する制御音を生成する制御部と、前記制御部によって生成された前記制御音を、前記妨害音が伝搬する方向に出力する制御スピーカーと、を含むことを特徴とするものである。
本発明の1つの実施形態として、前記遮音モジュールそれぞれは、前記参照マイクロフォン、前記制御部、及び前記制御スピーカーが動作するための電力を供給する電源部を備えることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記所定の間隔は、前記妨害音の音波の波長より短いことが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記複数の遮音モジュールのうちの一部の第1の遮音モジュールは、前記参照マイクロフォンにより第1の範囲の周波数を有する音波の前記妨害音を検知し、前記制御スピーカーにより前記第1の範囲の周波数を有する第1の音波の前記制御音を出力し、前記複数の遮音モジュールのうちの前記第1の遮音モジュールと異なる第2の遮音モジュールは、前記参照マイクロフォンにより前記第1の範囲とは異なる第2の範囲の周波数を有する音波の前記妨害音を検知し、前記制御スピーカーにより前記第2の範囲の周波数を有する第2の音波の前記制御音を出力することが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記制御部は、前記参照マイクロフォンによって検知された前記妨害音を第1の電気信号に変換する変換部と、前記変換部によって変換された前記第1の電気信号の位相を反転して、所定の調整を行った第2の信号を生成する制御音生成部と、実際の妨害音に相当する音声を用いて、前記音声が所定の強度にまで小さくなるよう遮音するよう、前記制御音生成部の設定値をあらかじめ調整する調整部と、を備え、前記制御音生成部は、前記調整部によって調整された前記設定値に基づいて前記所定の調整を行うことによって前記第2の信号を生成し、前記制御スピーカーは、前記制御音生成部によって生成された前記第2の信号が表す前記制御音を出力することが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記遮音モジュールは、前記妨害音が入射する、前記仕切り本体の面内に等間隔に取り付けられることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記仕切り本体は、開口部を有することが好ましい。
本発明によれば、美観を損なわずに、取付けに要する作業負荷を低減して、遮音を実現することができる。
本実施形態の仕切り部材の例を示す図である。 図1に示す仕切り部材が住宅に設置される態様の例を示す図である。 本実施形態に係る遮音モジュールの機能構成を示す機能ブロック図である。 本実施形態に係る第1の信号、第2の信号、及び第3の信号の例を示す図である。 妨害音と制御音との干渉の例を表す模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、仕切り部材1は、仕切り本体2及び複数の遮音モジュール3を備える。
仕切り本体2は、空間を仕切る部材であり、例えば、建物の内側の空間と外側の空間とを仕切る建具、建物内の空間を実質的に分けて使用するために仕切る間仕切り等である。仕切り本体2は、例えば、図2に示すような建物の窓の内側に取り付けることができる。その場合、図1に示すように、仕切り本体2は、枠材21、桟材22、及び開口部23を備える。仕切り本体2が開口部23を備えることによって、該仕切り本体2が仕切る空間の内側と外側とを通風させることができる。なお、仕切り本体2は開口部23を備えず、これにより通風性を有さないものであってもよい。
枠材21は、仕切り本体2の最も外側に配置される部材であり、仕切り本体2の形状を画定する。桟材22は、枠材21の内側に所定の間隔で配置される部材である。図1に示す例では、桟材22は、水平方向に所定の間隔で配置されているが、例えば、垂直方向に所定の間隔で配置されてもよいし、斜め方向に所定の間隔で配置されてもよい。
遮音モジュール3は、仕切り本体2に所定の間隔で設置される。ここで、所定の間隔とは、妨害音として伝搬する音波の波長より短い間隔である。妨害音とは、仕切り部材1の外側又は内側で発生して、それぞれ内側又は外側への伝搬を遮るべき音である。また、図1に示す複数の遮音モジュール3は格子状に配列するように設置されるが、例えば、蜂の巣状に配列するよう設置されてもよい。
また、複数の遮音モジュール3は、仕切り本体2の外形が平板状である場合、仕切り本体2において妨害音が入射する面内におよそ等間隔に取り付けられることが好ましい。例えば、仕切り本体2に入射する妨害音が高音である傾向にある環境に設置される場合、低音である傾向にある環境に設置される場合に比べて、遮音モジュール3は短い間隔で取り付けられる。
また、遮音モジュール3は、妨害音の発生源の位置にほぼ変動がなく、かつ遮音効果を及ぼすべき場所が限定されている場合は、妨害音の発生源の位置から見て遮音効果を及ぼす必要がない場所に向かう線上にある仕切り本体2の部分には遮音モジュール3の配置を省略してもよい。また、仕切り本体2が建具の場合、妨害音の発生源が屋外にあって建具からの距離が無限遠とみなせる場合、建具の天井又は床に近い部分には遮音モジュール3の配置を省くことができる。
図3に示すように、遮音モジュール3は、参照マイクロフォン31、制御スピーカー32、制御部33、設定値記憶部34、及び電源部35を備える。
参照マイクロフォン31は、仕切り本体2に入射する妨害音を検知する。参照マイクロフォン31を備える遮音モジュール3は、妨害音が入射してくる方向に参照マイクロフォン31を向けるように、図1に示す仕切り本体2に設置される。
また、図3に示すように、制御部33は、変換部331、制御音生成部332、調整部333を備え、参照マイクロフォン31によって検知された妨害音に基づいて、妨害音と打ち消し合うことによって該妨害音を遮音する制御音を生成する。
制御スピーカー32は、制御音生成部332によって生成された、追って詳細に説明する第2の電気信号に基づいて制御音を出力する。制御スピーカー32を備える遮音モジュール3は、妨害音が仕切り本体2を通過して向かう方向に制御スピーカー32を向けるように仕切り本体2に設置される。すなわち、制御スピーカー32は、参照マイクロフォン31が向く方向と反対の方向を向くように取り付けられる。
変換部331は、妨害音の音波を、図4に例として示すような第1の電気信号に変換する。変換部331は、アナログ方式によって変換してもよいし、デジタル方式によって変換してもよいが、信号処理の自由度が高いため、デジタル方式によって変換するのが好ましい。この場合、変換部331は、マイクロプロセッサ、DSP(Digital SignalProcessing)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等により実現される。
制御音生成部332は、変換部331によって変換された、妨害音を表す第1の電気信号に基づいて、制御スピーカー32に出力させる制御音を表す第2の電気信号を生成する。具体的には、制御音生成部332は、図4に例として示す第1の電気信号と位相を反転して、所定の調整を行った第2の電気信号を生成する。第1の電気信号と第2の電気信号とが干渉すると、干渉によって発生する音を表す第3の電気信号の振幅は第1の電気信号の振幅より小さくなる。すなわち、第1の電気信号によって表される妨害音の伝播方向に、制御スピーカー32が第2の電気信号によって表される制御音を出力すると、妨害音を小さくする(以降、「遮音する」という)ことができる。
ここで、妨害音と制御音との干渉について、図5を参照して詳細に説明する。図5に示す例においては、仕切り本体2に平面波状の妨害音が入射している。仕切り本体2の面内に所定の間隔での位置p,p,・・・・,p,・・で観測される妨害音の音波の振幅をそれぞれA,A,・・,A,・・・とする。また、妨害音の音波を観測する位置と同一の位置p,p,・・・・,p,・・で制御スピーカー32から出力される制御音の音波の振幅をB,B,・・,B,・・・とする。このとき、重ね合わせの原理により、妨害音と制御音との干渉による音の音波の振幅ampは、次の式(1)によって表される。
Figure 2017160756
所定の間隔で妨害音が入射する面内に、妨害音の波長より短い間隔で取り付けられた複数の遮音モジュール3がそれぞれ備える制御スピーカー32が、対応する参照マイクロフォン31によって検出された妨害音に基づいて制御音を出力すると、それぞれの制御スピーカー32から出力された制御音が干渉する。そのため、妨害音が平面波状であっても、式(1)によって表される妨害音と制御音との干渉による音の振幅ampを低減することができる。すなわち、複数の制御スピーカー32は、それぞれの制御スピーカー32に係る遮音モジュール3が備える制御部33によって制御されるので、複数の制御スピーカー32の全てを一括して制御する制御装置は不要である。
また、制御音生成部332は、第1の電気信号と逆位相の電気信号から、仕切り本体2による音声の遮蔽、回折等の影響を鑑みた所定のアルゴリズムを用いて調整することによって、第2の電気信号を生成する。ここで、所定のアルゴリズムは、調整部333によって設定値を調整することができるものである。
また、制御音生成部332は、アナログ方式によって制御音を生成してもよいし、デジタル方式によって制御音を生成してもよいが、信号処理の自由度が高いため、デジタル方式によって変換するのが好ましい。この場合、変換部331は、マイクロプロセッサ、DSP、FPGA等により実現される。
調整部333は、制御音生成部332が第1の電気信号を反転した信号を調整するためのアルゴリズムの設定値を調整する。具体的には、調整部333は、遮音モジュール3を備えた仕切り部材1が住宅に設置された後であって遮音モジュール3が運用を開始する前に、制御音生成部332による制御音が妨害音との干渉によって形成される音が所望の状態となるように設定値を調整する。
例えば、調整部333は、参照マイクロフォン31に入力された妨害音に相当する音声と、該音声に基づいて制御スピーカー32によって出力された制御音とが干渉した音が最も小さくなるように設定値を調整する。また、調整部333は、入射する妨害音を回折させる仕切り本体2の形状、妨害音の特性等に基づいて制御音の生成アルゴリズムに用いられる設定値を調整してもよい。
また、調整部333は、仕切り本体2又は遮音モジュール3に別途設けられたエラーマイクによって検出した妨害音と制御音との干渉による音を検出してフィードフォワード型アクティブノイズコントロール装置と同様の方法により、制御音生成部332が制御音を出力するように設定値を調整してもよい。
設定値記憶部34は、調整部333によって調整された設定値を記憶する。
電源部35は、参照マイクロフォン31、制御スピーカー32、制御部33、及び設定値記憶部34が機能するための電力を供給する。電源部35は、該電源部35自体が電力を発生させる任意の公知の電源とすることができ、例えば、電池である。また、遮音モジュール3は、電源部35を備えず、外部から電力を供給され、供給された電力を参照マイクロフォン31、制御スピーカー32、制御部33、及び設定値記憶部34に供給する電力インターフェースであってもよい。遮音モジュール3が電力インターフェースではなく、電源部35を備える場合、外部から電力の供給を受けるための配線が不要となる。これにより、仕切り部材1は、外観を損ねることがなく、配線設置に係る工数を削減することができる。
複数の遮音モジュール3は全て同じ参照マイクロフォン31及び制御スピーカー32を備えてもよいが、複数の遮音モジュール3には異なる種類の遮音モジュールが含まれてもよい。例えば、複数の遮音モジュール3のうちの一部である第1の遮音モジュール3aは、低い音域、例えば100Hz以下の低い周波数域(第1の範囲の周波数)を有する音波(第1の音波)による妨害音を検知する低音用の参照マイクロフォン31a(第1の参照マイクロフォン)と、低い音域の音波の制御音を出力する制御スピーカー32a(第1の制御スピーカー)とを備える。複数の遮音モジュール3のうちの第1の遮音モジュール3aでない第2の遮音モジュール3bは、高い音域、例えば2kHz程度の高い周波数域(第2の範囲の周波数)を有する音波(第2の音波)による妨害音を検知する高音用の参照マイクロフォン31b(第2の参照マイクロフォン)と、高い音域の音波の制御音を出力する制御スピーカー32b(第2の制御スピーカー)とを備える。
低音用である第1の遮音モジュール3aは、低い周波数の音波の波長より短い間隔で仕切り本体2に取り付けられ、高音用である第2の遮音モジュール3bは、高い周波数の音波の波長より短い間隔で仕切り本体2に取り付けられる。低い周波数の音波の波長は、高い周波数の音波の波長より長いため、第1の遮音モジュール3a同士の間隔は第2の遮音モジュール3b同士の間隔より広く取り付けられることになる。例えば、第2の遮音モジュール3bは、図1に示す一つの桟材22に3つ以上取り付けられ、第1の遮音モジュール3aは、仕切り本体2の一の端部と、反対側の端部とに1つずつ取り付けられる。これにより、参照マイクロフォン31及び制御スピーカー32の特性に制限がある場合、例えば、処理の対象となる音域が限られている場合も、それぞれの特性を有効に活用し、最低限の個数の遮音モジュール3を用いて効果的に遮音を実現することができる。
以上のように、本実施形態では、仕切り本体2に、所定の間隔に取り付けられる複数の遮音モジュール3を備え、遮音モジュール3それぞれは、仕切り本体2に入射する妨害音を検知する参照マイクロフォン31と、参照マイクロフォン31によって検知された妨害音に基づいて、打ち消し合うことによって妨害音を遮音する制御音を生成する制御部33と、制御部33によって生成された制御音を、妨害音が伝搬する方向に出力する制御スピーカー32と、を備えるため、複数の遮音モジュール3間で信号を送受信するための通信ケーブルを配線したり、複数の遮音モジュール3を制御するための制御装置を設置したりすることが不要となる。したがって、例えば、制御装置を設置するために仕切り部材1の開孔をふさぐ必要がなく通風性を損なわない。また、仕切り部材1の外観を美しく形成することができる。さらに、通信ケーブルを配線したり、制御装置を設置したりするのに要する作業負荷を削減することができる。
また、妨害音に相当する音声を用いて、音声が所定の強度にまで小さくなるよう遮音するよう、制御音生成部332の設定値を調整する調整部333を備え、制御音生成部332は、調整部333によって調整された設定値に基づいて第2の電気信号を生成する。そのため、仕切り部材1が設置された環境での妨害音の遮蔽及び回折の影響を鑑みて第2の信号を生成するため、よりよい遮音効果を得ることができる。さらに、参照マイクロフォン31に妨害音が到達してから、該妨害音の位相を反転させることによって制御音を生成して出力するまでにかかる時間による制御音の遅れを補正することができ、よりよい遮音効果を得ることができる。
また、本実施形態では、遮音モジュール3はそれぞれ電源部35を備え、該電源部35自体が電力を発生させるため、外部から電源部35に電力を供給するための電源ケーブル等を必要とせず、そのため、仕切り部材1の外観を美しく形成することができる。
また、本実施形態では、各遮音モジュール3はそれぞれ参照マイクロフォン31と制御スピーカー32とを備え、妨害音が入射する仕切り本体2の面内に等間隔に取り付けられる。そのため、各遮音モジュール3が備える参照マイクロフォン31それぞれは、音源が遠くにあって仕切り本体2に到達したときには平面波状となる妨害音を検出し、制御スピーカー32が制御音を出力する。これにより、複数の遮音モジュール3が備えるそれぞれの参照マイクロフォン31によって検出した妨害音に基づいて複数の制御スピーカー32が独立に出力した制御音が互いに干渉して、平面波状で入射して仕切り本体2によって回折する妨害音を適切に遮音することができる。
また、本実施形態では、仕切り本体2を窓の内側に設置される部材としたが、この限りではない。例えば、仕切り本体2は、ルーバーとしてもよい。この場合、ルーバーを構成する細長い板である羽板に上述のように遮音モジュール3を取り付ける。
また、仕切り本体2は、エコキュート(登録商標)等の電気給湯機の筺体であるとしてもよい。この場合、電気給湯機の筺体に遮音モジュール3を取り付ける。これにより、電気給湯器を構成するヒートポンプ、コンプレッサー等が動作することによって発生する妨害音が筺体の外に出力されるのを低減することができる。
また、仕切り本体2は、例えば、トイレと、建物の外の空間とを仕切る窓としてもよい。この場合、図2に示す例と同様に、遮音モジュール3は窓の枠材21、桟材22等に取り付けられる。これにより、トイレで発生する音が建物の外に漏れるのを低減することができる。
また、図2に例を示す、仕切り本体2の例として居室と、建物の外の空間とを仕切る窓は、一戸建ての建物に設置される窓であってもよいし、集合住宅の建物に設置される窓であってもよい。これにより、住宅に隣接する道路から発生した妨害音、隣接する別の住宅の窓から出た妨害音等を低減することができる。
また、仕切り本体2の例としての窓を二重にして住宅に設置してもよい。この場合、二重に設けられた窓のうちの外側の窓の内側の部材に取り付けられた遮音モジュール3が、外部から住宅に入射する音声を遮音し、さらに、内側の窓のさらに内側に取り付けられた遮音モジュール3が外側の窓の内側の部材に取り付けられた遮音モジュール3による遮音で小さくなった音をさらに遮音する。
また、仕切り本体2は、工事用遮音シートとしてもよい。住宅を建設又は解体するための工事、電気、水道、ガス等の設備を敷設、修繕、又は撤去する工事において妨害音が発生する場合がある。そのため、作業場所を囲むようにして、遮音モジュール3が取り付けられた工事用遮音シートを設置する。この場合、工事で発生する妨害音が作業場所の外に漏れるのを低減することができる。
また、仕切り本体2は、給気口としてもよい。この場合、給気口の外枠、桟等に遮音モジュール3を取り付ける。これにより、住宅の外部で発生し、給気口を介して住宅内に入射した妨害音を遮音することができる。
また、仕切り本体2は、吹き付けコンプレッサーのカバーとしてもよい。この場合、遮音モジュール3はカバーに取り付けられる。これにより、吹き付けコンプレッサーがその動作時に発生する妨害音がカバーの外に漏れるのを低減することができる。
また、仕切り本体2は、病院内の複数の患者が滞在する病室において、患者同士のスペースを区切るためのカーテンとしてもよい。この場合、遮音モジュール3はカーテンに取り付けられる。これにより、病室内の一のスペースに滞在する患者が発生する、例えば鼾等の妨害音が隣のスペースに入射する場合、妨害音を遮音することができ、他の患者は静かに生活をすることができる。
また、仕切り本体2は、音楽教室の間仕切りとしてもよい。この場合、遮音モジュール3は間仕切りの枠材21、桟材22等に取り付けられる。これにより、間仕切りで仕切られた一のスペースで発生した妨害音が隣のスペースに入射する場合、入射した妨害音は遮音されるため、隣のスペースでは一のスペースで発生した妨害音にて自らが発する音が聞き取りにくくなるという問題が少なくなる。
上述の実施形態及び実施例は代表的な例として説明したが、本発明の趣旨及び範囲内で、多くの変更及び置換ができることは当業者に明らかである。したがって、本発明は、上述の実施形態及び実施例によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。例えば、実施形態に記載の複数の構成ブロックを1つに組み合わせたり、あるいは1つの構成ブロックを分割したりすることが可能である。
1 仕切り部材
2 仕切り本体
3 遮音モジュール
21 枠材
22 桟材
23 開口部
31 参照マイクロフォン
32 制御スピーカー
33 制御部
34 設定値記憶部
35 電源部
331 変換部
332 制御音生成部
333 調整部

Claims (7)

  1. 空間を仕切る仕切り本体と、
    前記仕切り本体に、所定の間隔で取り付けられる複数の遮音モジュールと、を備え、
    前記複数の遮音モジュールそれぞれは、
    前記仕切り本体に入射する妨害音を検知する参照マイクロフォンと、
    前記参照マイクロフォンによって検知された妨害音に基づいて、前記妨害音と打ち消し合うことによって前記妨害音を遮音する制御音を生成する制御部と、
    前記制御部によって生成された前記制御音を、前記妨害音が伝搬する方向に出力する制御スピーカーと、
    を含むことを特徴とする仕切り部材。
  2. 前記複数の遮音モジュールそれぞれは、
    前記参照マイクロフォン、前記制御部、及び前記制御スピーカーが動作するための電力を供給する電源部を備えることを特徴とする請求項1に記載の仕切り部材。
  3. 前記所定の間隔は、前記妨害音の音波の波長より短いことを特徴とする請求項1又は2に記載の仕切り部材。
  4. 前記複数の遮音モジュールのうちの一部の第1の遮音モジュールは、前記参照マイクロフォンにより第1の範囲の周波数を有する音波の前記妨害音を検知し、前記制御スピーカーにより前記第1の範囲の周波数を有する第1の音波の前記制御音を出力し、
    前記複数の遮音モジュールのうちの前記第1の遮音モジュールと異なる第2の遮音モジュールは、前記参照マイクロフォンにより前記第1の範囲とは異なる第2の範囲の周波数を有する音波の前記妨害音を検知し、前記制御スピーカーにより前記第2の範囲の周波数を有する第2の音波の前記制御音を出力することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の仕切り部材。
  5. 前記制御部は、
    前記参照マイクロフォンによって検知された前記妨害音を第1の電気信号に変換する変換部と、
    前記変換部によって変換された前記第1の電気信号の位相を反転して、所定の調整を行った第2の信号を生成する制御音生成部と、
    実際の妨害音に相当する音声を用いて、前記音声が所定の強度にまで小さくなるよう遮音するよう、前記制御音生成部の設定値をあらかじめ調整する調整部と、を備え、
    前記制御音生成部は、前記調整部によって調整された前記設定値に基づいて前記所定の調整を行うことによって前記第2の信号を生成し、
    前記制御スピーカーは、前記制御音生成部によって生成された前記第2の信号が表す前記制御音を出力することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の仕切り部材。
  6. 前記遮音モジュールは、前記妨害音が入射する、前記仕切り本体の面内に等間隔に取り付けられることを特徴とする請求項1乃至5に記載の仕切り部材。
  7. 前記仕切り本体は、開口部を有することを特徴とする請求項1乃至6に記載の仕切り部材。
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