JP2017160677A - 建物 - Google Patents

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遥 仲宗根
Haruka Nakasone
遥 仲宗根
浅利 晋一郎
Shinichiro Asari
晋一郎 浅利
室 直樹
Naoki Muro
室  直樹
祐司 尾崎
Yuji Ozaki
祐司 尾崎
小林 晋
Susumu Kobayashi
晋 小林
薮ノ内 伸晃
Nobuaki Yabunouchi
伸晃 薮ノ内
佳代 山田
Yoshiyo Yamada
佳代 山田
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Abstract

【課題】太陽光が入射する向きにかかわらず日射量の調節が可能である上に、日除けの出幅に変化が生じない建物を提供することが可能になる。
【解決手段】建物10は、屋根部材11と日除け部材13と日除け駆動装置14と日除け制御装置15とを備える。屋根部材11は、支柱12により支持される。日除け部材13は、屋根部材11の下方である対象空間を囲む仮想面Svの一部に配置される。日除け駆動装置14は、日除け部材13を仮想面Svに沿って移動させる。日除け制御装置15は、対象空間に入射する太陽光を調節するように日除け部材13の位置を日除け駆動装置14に指示する。
【選択図】図1

Description

本発明は、対象空間への日射量を調節する建物に関する。
従来、建物の窓等の採光部への日射を遮蔽する日射遮蔽装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された日射遮蔽装置は、日射角度に基づいて遮蔽体を回動させ、最適な遮蔽ができるように制御するように構成されている。
特開2000−204735号公報
特許文献1に記載された構成は、窓、ベランダやバルコニの出入口、天窓等の建物に形成された開口部であって、建物内部に太陽光線を通すことができる部分を採光部として、この採光部に、角度調節が可能な遮蔽体を配置している。そのため、太陽光が入射する向きによっては、遮蔽体(日除け)の建物からの出幅が大きくなる可能性がある。
本発明は、太陽光が入射する向きにかかわらず日射量の調節を可能にし、かつ日除けの出幅の変化が生じない建物を提供することを目的とする。
本発明に係る建物は、屋根部材と日除け部材と日除け駆動装置と日除け制御装置とを備える。前記屋根部材は、支持材により支持される。前記日除け部材は、前記屋根部材の下方である対象空間を囲む仮想面の一部に配置される。前記日除け駆動装置は、前記日除け部材を前記仮想面に沿って移動させる。前記日除け制御装置は、前記対象空間に入射する太陽光を調節するように前記日除け部材の位置を前記日除け駆動装置に指示する。
本発明の構成によれば、太陽光が入射する向きにかかわらず日射量の調節が可能である上に、日除けの出幅に変化が生じない建物を提供することが可能になるという利点を有する。
図1Aは建物の一構成例を示す概略構成図、図1Bは図1Aに示した建物が備える電気装置の一例を示すブロック回路図である。 図2は図1Aに示した建物が備える電気装置の他の例を示すブロック回路図である。 図3Aは建物の別の構成例を示す概略構成図、図3Bは図3Aに示した建物が備える電気装置の一例を示すブロック回路図である。 図4は床部材を備える建物の構成例を示す概略構成図である。 図5はミスト発生装置を備える建物の構成例を示す概略構成図である。
以下に説明する建物は、原則として非居住用であるが、居住用の建物において以下に説明する技術を採用することを妨げない。非居住用の建物は、道路、駅、公園、広場のように、人が往来あるいは集散する場所に設置されることを想定している。この種の建物は、たとえば、休憩所、待合室、東屋、停留所、鉄道駅などで用いられる。また、この種の建物は、屋根を備え、壁は少なくとも一部が開放される。
建物の形状に関する制限はとくになく、屋根の外周形状は、四角形状、円形状、四角形状以外の多角形状など、様々な形状を採用することが可能である。屋根を構成する屋根部材は、建物を設置する場所の設置面に立てた支持材によって支持される。支持材は、屋根部材の周部を支持する支柱、屋根部材の中央部を支持する支柱、屋根部材の周部を支持する支持壁または耐力壁などから選択される。設置面は、地面、路面、建築物の床面などから選択される。建築物の床面は、ビルディングであれば屋上の床面などが相当する。建物の床は、設置面を床面に用いる場合と、設置面とは別に床部材で形成する場合とがある。
以下では、図1Aに示すように、建物10が、外周形状が円形状である屋根部材11と、屋根部材11を支持する支柱12とを備える構成例について説明する。支柱12は、屋根部材11の中心直下の設置面に立てられ、支柱12の上端部は屋根部材11の構造材であるフレーム110に結合されている。フレーム110は、屋根部材11の周部に沿った円形状の部分と、屋根部材11の中心から放射状に広がる部分とを備える。また、屋根部材11は、遮光性あるいは遮熱性を有する屋根材111を備え、屋根材111はフレーム110に取り付けられている。屋根材111は、合成樹脂板、合成樹脂シート、金属板、セメント板などから選択される。屋根部材11は、複数の屋根材111がフレーム110に結合された屋根下地の上に配置された構成であってもよい。なお、建物10で使用する設備機器に供給する電力の少なくとも一部を確保するために、太陽電池パネルを屋根に搭載する場合、太陽電池パネルを屋根材111として兼用することが可能である。
この構成例において、屋根部材11の直下の空間領域は、人が滞在する対象空間であるから、この空間領域に滞在する人の快適性を向上させることが要求される。この構成例では、対象空間に入射する太陽光を調節するように日除け部材13が配置されている。太陽光が入射する方向は図1Aに矢印で模式的に示している。日除け部材13は、対象空間を囲む仮想面Svの一部を覆うように1枚あるいは複数枚が配置される。この構成例において、対象空間を囲む仮想面Svは、屋根部材11の周部から鉛直下方に延長した円筒状の面を意味する。言い換えると、仮想面Svに囲まれる円柱状の空間領域が対象空間である。
日除け部材13は、板状であって、円筒状の仮想面Svの周方向における一部の領域を覆うことにより、この領域から対象空間に太陽光が入射しないように配置される。したがって、日除け部材13は、遮光性を有している。また、日除け部材13は、仮想面Svに沿って移動可能に配置される。
たとえば、屋根部材11の周部にレール112が配置され、日除け部材13はレール112に沿って移動させる。建物10は、図1Bのように、日除け部材13をレール112に沿って移動させる日除け駆動装置14を備え、日除け部材13の位置は日除け制御装置15が日除け駆動装置14に指示する。日除け駆動装置14は、日除け部材13をレール112に沿って移動させるための駆動源としてモータを備える。モータがロータリ型であれば、ワイヤなどを用いて日除け部材13にモータの駆動力が伝達される。また、モータがリニア型であれば、モータを構成する一部の部材が日除け部材13に配置される。
日除け制御装置15は、日射センサ16の出力に基づいて日除け部材13の位置を指示することが望ましい。日射センサ16は、建物10の屋外における日射強度と、太陽光が対象空間に入射する方向とを監視する。夏季の晴天時のように、日射センサ16が計測した日射強度が所定の日射閾値以上であるときには、日除け制御装置15は、対象空間への太陽光の入射を軽減させる位置に日除け部材13が移動するように日除け駆動装置14に指示する。一方、夏季であっても雨天時のように、日射強度が日射閾値よりも小さい場合は、日除け制御装置15は対象空間ができるだけ明るくなるように、日除け部材13を所定の待機位置に移動させることが望ましい。冬季であって建物10の外部の気温が低い場合は、日射強度にかかわらず日除け部材13を待機位置に移動させることが望ましい。
対象空間に太陽光が入射する方向の範囲は、建物10が設置されている場所に応じて定まる。たとえば、地球上の北半球では北方向から太陽光が入射することはない。日除け部材13の移動範囲は、太陽光が入射する方向の範囲に基づいて定められるから、待機位置は、たとえば建物10の北側に設定される。また、建物10は北側に壁を備えていてもよい。図1Aには壁部材101を備える構成例を示している。ただし、壁部材101は省略可能である。
上述した構成例では、日射センサ16の出力に基づいて日除け部材13の位置を定めているが、図2に示すように、対象空間の気温を監視する温度センサ17を備え、日除け制御装置15は時計部151と記憶部152とを備える。時計部151は日時を計時し、記憶部152は日時に応じた太陽の高度および方位を記憶している。日除け制御装置15は、温度センサ17が計測した対象空間の気温が所定の温度閾値以上であるときには、時計部151が計時する日時に応じた太陽の高度および方位を記憶部152から抽出する。そして、日除け制御装置15は、太陽の高度および方位に基づいて日除け部材13を移動させるように日除け駆動装置14に指示し、対象空間への太陽光の入射を軽減させる。
上述した動作によって、対象空間の気温が温度閾値以上であるときに、日除け部材13によって太陽光の入射を抑制し、結果的に太陽光の入射による対象空間の気温の上昇を抑制することが可能になる。この構成では、日射センサ16を設けることなく、記憶部152が記憶している日時に対応した太陽の高度および方位によって日除け部材13の位置を制御することが可能である。図2に示す構成において、温度センサ17に代えて日射センサ16を用い、日除け制御装置15は、日射センサ16が計測した日射強度が所定の日射閾値以上のときに、記憶部152から日時に応じた太陽の高度および方位を抽出し、対象空間への太陽光の入射を抑制するように日除け部材13を移動させる。
ここにおいて、上述した構成例では、記憶部152が日時に応じた太陽の高度および方位を記憶しているが、記憶部152が日時に応じた太陽の方位のみを記憶する構成であってもよい。この場合、日除け制御装置15は、太陽の方位のみに基づいて日除け部材13の位置を制御する。
なお、上述した日除け部材13は、屋根部材11に対して移動可能となるように屋根部材11の周部に設けられたレール112に沿って移動するが、建物10において屋根部材11が移動する構成を採用してもよい。すなわち、建物10は、日除け部材13が屋根部材11と一体に移動する構造であってもよい。
上述した構成例では、対象空間への日射を抑制するように日除け部材13を移動させているが、建物10の外部において適度の風速の風が生じていれば、対象空間に風を取り入れることにより、対象空間における体感温度を下げることが可能である。すなわち、対象空間の内部に気流を形成することにより、対象空間に滞在する人の快適性を変化させ、また対象空間と建物10の外部との間で空気を移動させることにより、対象空間の気温を変化させることが可能である。
対象空間の気流を自然換気によって制御するために、図3Aに示すように、建物10は1枚あるいは複数枚の阻止部材23(baffle plate)を備える。阻止部材23は、日除け部材13と同様に、仮想面Svに沿って屋根部材11に対して移動可能に構成される。また、阻止部材23は、日除け部材13と同様に、屋根部材11の周部に沿って設けられたレール112に沿って移動する。ただし、阻止部材23と日除け部材13とは異なるレール112に案内される。ここに、阻止部材23は日除け部材13よりも外側に配置されていることが望ましい。すなわち、阻止部材23が移動する面は、日除け部材13が移動する面の外側に位置する。また、阻止部材23は、日除け部材13のように日射を遮る必要はなく、透明であることが望ましい。なお、阻止部材23が透明ではない場合には、阻止部材23が日除け部材13より内側に配置されていてもよい。
阻止部材23の位置を制御するために、図3Bに示すように、阻止部材23を移動させる風除け駆動装置24と、風除け駆動装置24に阻止部材23の位置を指示する風除け制御装置25とが設けられる。風除け制御装置25は、阻止部材23の位置を定めるために、建物10に設置された風センサ20としての風速センサ21および風向センサ22の出力に応じて風除け駆動装置24に指示を与える。すなわち、風除け制御装置25は、風速センサ21および風向センサ22の出力に基づいて、自然換気によって対象空間に所望の気流を生じさせるように阻止部材23の位置を決定する。また、風除け制御装置25は、阻止部材23の位置を制御するために、風速センサ21および風向センサ22から得られる情報だけではなく、温度センサ17が監視する対象空間の気温の情報も用いることが望ましい。
風速センサ21と風向センサ22とは兼用されていてもよい。たとえば、風速センサ21と風向センサ22とが、機械式である場合は、風速と風向とのそれぞれを監視する2個のトランスデューサが必要がある。一方、風速センサ21と風向センサ22とが、超音波式であって、空気が移動する速さと向きとを計測する構成である場合は、風速と風向とを共通のトランスデューサで計測することが可能である。
風除け制御装置25は、風速センサ21が計測した風速に応じて、対象空間に通風する位置に阻止部材23を移動させる第1状態と、対象空間への通風を抑制する位置に阻止部材23を移動させる第2状態とを選択する。たとえば、風速に上限値が設定されており、風除け制御装置25は、風速センサ21が監視する風速が上限値以下である期間は、阻止部材23を第1状態の位置に移動させ、風速が上限値を超える期間は、阻止部材23を第2状態の位置に移動させる。また、温度センサ17が監視する対象空間の気温が低く、対象空間に通気すると対象空間に滞在する人の快適性が下がる可能性があるから、風除け制御装置25は、対象空間の気温に応じて対象空間に通気するか否かを判断することが望ましい。
風除け制御装置25は、対象空間に通気する第1状態を選択する場合、風向センサ22が監視する風向に応じて、対象空間の風上側が開放されるように阻止部材23の位置を定める。また、風除け制御装置25は、対象空間における風下側については、風速センサ21が監視する風速に応じて流通抵抗を調節するように阻止部材23の位置を定める。
たとえば、風除け制御装置25は、風速が比較的小さい場合、対象空間の風下側を開放されるように阻止部材23の位置を定める。また、風除け制御装置25は、風速が上限値以下ながらも比較的大きい場合、対象空間の風下側の流通抵抗を高め、対象空間の内部で少なくとも一部の空気の流れが変更されるように阻止部材23の位置を定める。阻止部材23の位置が適正に定められると、風速センサ21が監視する風速が変化する範囲に比べて、対象空間の気流の速さが変化する範囲を狭めることが可能であり、すなわち、対象空間の気流の速さを制御することが可能になる。気流の速さは、快適性に影響を与えるから、阻止部材23の位置を上述のように制御することによって、対象空間に滞在する人の快適性を安定に保つことが可能になる。
一方、風速センサ21が監視する風速が上限値を超える場合、風向センサ22が監視する風向に応じて、対象空間の風上側を閉じるように阻止部材23の位置を定める。対象空間の風上側を阻止部材23によって閉じることにより、対象空間への空気の流通が妨げられ、対象空間における気流の速さを抑制することが可能である。なお、風速センサ21が監視する風速が上限値を超える場合であっても、風上側を完全に閉じるとは限らず、阻止部材23の位置を調節して流通抵抗を高めることにより、対象空間の気流の速さを調節することが可能である。
冬季のように温度センサ17が監視する対象空間の気温が下限値以下である場合には、対象空間における気流を抑制するほうが、対象空間に滞在する人の快適性が向上すると考えられる。したがって、風除け制御装置25は、温度センサ17が監視する対象空間の気温が下限値以下である場合、対象空間における気流の速さを低減させるように、阻止部材23を第2状態に移動させ、対象空間への通風を阻止することが望ましい。とくに、冬季には対象空間への通気がほとんど生じないように、阻止部材23の位置を定めることが望ましい。
ところで、阻止部材23は、対象空間における気流の調節に用いるだけではなく、たばこの煙、自動車の排気ガスなどの対象空間への流入を抑制する目的で用いることも可能である。
たとえば、建物10がバスの停留所のように道路に隣接して配置されている場合、バスが到着する直前まで、道路側に阻止部材23を配置していることが望ましい。この場合、風除け制御装置25は、バスの運行に関連付けて阻止部材23の位置を制御する。風除け制御装置25は、バスが到着する直前(たとえば、バスの到着予定時刻の1分前)まで、阻止部材23を道路側に配置し、バスが到着する直前になると、阻止部材23を道路側から移動させる。このような動作によって、道路を通行する自動車30から排出される排気ガスの建物10への流入量を抑制することができる。
また、煙濃度を監視する煙センサ26と、不快臭を監視するにおいセンサ27との少なくとも一方を、建物10の開口部に配置し、煙または不快臭の濃度に応じて風除け制御装置25が阻止部材23の位置を決めてもよい。不快臭は、たとえば、たばこの副流煙のにおいなどである。風除け制御装置25は、煙または不快臭の濃度が閾値以上であるときに、対象空間に煙またはにおいが流れないように阻止部材23の移動を定める。
上述した日除け制御装置15および風除け制御装置25は、プログラムに従って動作するプロセッサを備えたデバイスを主なハードウェア要素に備える。この種のデバイスは、プロセッサとメモリとを一体に備えるマイコン(microcontroller)、プロセッサとは別にメモリが必要なMPU(Micro-Processing Unit)などから選択される。デバイスを機能させるプログラムは、ROM(Read Only Memory)にあらかじめ書き込まれているか、書換可能な不揮発性のメモリに書き込まれる。不揮発性のメモリに書き込むプログラムは、光ディスクまたはメモリカードのようなコンピュータで読取可能な記録媒体によって提供される。不揮発性のメモリに書き込むプログラムは、インターネットのような電気通信回線を通して提供される場合もある。なお、風除け制御装置25は、日除け制御装置15と兼用されていてもよい。
上述した構成例では、建物10の構成要素として床を備えておらず、建物10の設置面を床として用いているが、図4に示すように、建物10は、床部材18を備えていてもよい。この場合、屋根部材11だけではなく床部材18も、日除け部材13、阻止部材23を案内するレール112、182を備えていることが望ましい。つまり、日除け部材13、阻止部材23の上下の移動を制限することによって、日除け部材13、阻止部材23を滑らかに移動させることが可能になり、また、風に対する強度が高くなる。
さらに、図5のように、建物10にはミスト発生装置31が配置されていてもよい。ミスト発生装置31は、液体を供給する供給管311と、供給管311を通して供給された液体を微粒子状にして噴霧する複数のノズル312とを備える。供給管311を通してノズル312に供給する液体は、通常は水であるが、昆虫などの忌避剤を含む水、空間消毒薬を含む水などであってもよい。
ミスト発生装置31を構成する複数のノズル312は、建物10の周部に配置される。図5では、複数のノズル312が屋根部材11の周部に配置されている。ただし、屋根部材11を支持する複数本の支柱12が屋根部材11の周部に配置されている場合には、複数本の支柱12にそれぞれノズル312が配置されていてもよい。
日除け制御装置15は、ミスト発生装置31を構成する複数のノズル312について、ミストを噴霧する状態とミストの噴霧を停止する状態とを選択することが可能である。ノズル312は、ニードルバルブのようなバルブを内蔵しており、日除け制御装置15はバルブを制御することが可能である。この構成により、日除け制御装置15は、ミストを噴霧する場所とミストを噴霧しない場所とを制御することが可能である。
ミストを噴霧すると、微粒子状の液体が飛散し蒸発する際に、気化熱を奪うことによって周囲の空気が冷却される。ただし、周囲の湿度が高いとミストが蒸発せず、対象空間の湿度が上昇することによって快適性を損なう可能性がある。そのため、対象空間に湿度センサを配置し、湿度センサで監視される湿度が所定の閾値を超える場合には、ミスト発生装置31からのミストの噴霧を行わないようにすることが望ましい。
なお、上述した構成例では、ノズル312ごとにバルブを制御することによって、ミストを噴霧する場所を調節しているが、ノズル312に液体を供給する供給管311を複数系統に分けてもよい。この場合、隣接して配置される複数のノズル312に1本の供給管311から液体を供給し、ミストを噴霧する場所に応じて液体を供給する供給管311を変更すればよい。
上述した構成例では、対象空間の環境を制御するために、日除け部材13の位置、阻止部材23の位置、ミストを噴霧する場所を制御し、制御条件を、日射あるいは風のような気象条件、対象空間の気温などによって定めている。対象空間の環境は、これらの要素だけではなく、対象空間に滞在する人の状態を加味して制御してもよい。すなわち、対象空間に滞在する人数を監視し、対象空間に人が存在しない場合は、日除け部材13の制御のみを行い、対象空間に人が存在する場合は、日除け部材13の制御に加えてミストを噴霧して冷却効率を高めるという制御が可能になる。
以上説明した建物10は、屋根部材11と日除け部材13と日除け駆動装置14と日除け制御装置15とを備える。屋根部材11は、支持材(支柱12)により支持される。日除け部材13は、屋根部材11の下方である対象空間を囲む仮想面Svの一部に配置される。日除け駆動装置14は、日除け部材13を仮想面Svに沿って移動させる。日除け制御装置15は、対象空間に入射する太陽光を調節するように日除け部材13の位置を日除け駆動装置14に指示する。
この構成によれば、日除け部材13によって対象空間に入射する日射を調節することが可能である。したがって、日除け制御装置15は、夏季であれば、対象空間に入射する日射を抑制するように日除け部材13の位置を定めると、対象空間の気温の上昇を抑制することが可能である。また、日除け制御装置15は、冬季であれば、対象空間に日射を取り入れるように日除け部材13の位置を定めると、対象空間の気温を上昇させることが可能である。
建物10は、対象空間に対する太陽光の入射方向を監視する日射センサ16を備えることが望ましい。この場合、日除け制御装置15は、日射センサ16の出力に基づいて対象空間への太陽光の入射を調節するように日除け部材13の位置を定める。
この構成によれば、日射センサ16の出力に応じて日除け部材13の位置を定めることにより、日射による対象空間の温度の調節が可能になる。
日除け制御装置15は、日射センサ16の出力に基づいて対象空間への太陽光の入射が軽減されるように日除け部材13の位置を定めることが望ましい。
この構成によれば、夏季には対象空間への日射を抑制することが可能であって、対象空間への日射による輻射熱を緩和し、また対象空間の気温の上昇を抑制することが可能である。
日射センサ16は、対象空間に対する太陽光の入射強度を監視する機能を有する。日除け制御装置15は、日射センサ16が監視する太陽光の入射強度が所定の日射閾値以上であるときには対象空間への太陽光の入射が軽減されるように日除け部材の位置を定めることが望ましい。
この構成によれば、太陽光の入射強度が日射閾値以上である場合に、日除け部材13によって対象空間への日射を緩和するから、とくに夏季において、対象空間への輻射熱の緩和および対象空間の気温の上昇を抑制することが可能である。
日除け制御装置15は、日射センサが監視する太陽光の入射強度が日射閾値未満であるときは対象空間に太陽光が入射されるように日除け部材13の位置を定めることが望ましい。
この構成によれば、太陽光の入射強度が入射閾値未満である場合に、日除け部材13が日射を遮らないから、とくに冬季において、対象空間への輻射熱を増加させ、対象空間の気温の上昇に寄与させることが可能である。
建物10は、対象空間の気温を監視する温度センサ17を備えることが望ましい。この場合、日除け制御装置15は、日時を計時する時計部151と、日時に応じた太陽の方位を記憶している記憶部152とを備えることが望ましい。温度センサ17が監視する対象空間の気温が所定の温度閾値以上であるときは、記憶部152から時計部151が計時する日時に応じた太陽の方位を抽出し、対象空間への太陽光の入射を軽減させるように日除け部材13の位置を定める。
この構成によれば、日射センサ16を設けることなく、日除け制御装置15が、日時に応じて日除け部材13の位置を定めるから、日射センサ16の配置を考慮する必要がない。
建物10は、対象空間の外部における風向と風速とを監視する風センサ20を備えることが望ましい。この場合、仮想面Svの一部に配置された阻止部材23と、阻止部材23を仮想面Svに沿って移動させる風除け駆動装置24と、阻止部材23の位置を風除け駆動装置24に指示する風除け制御装置25とを備える。風除け制御装置25は、風センサ20の出力に基づいて対象空間を通る気流を調節するように阻止部材23の位置を風除け駆動装置に指示する。
この構成によれば、風センサ20が監視した風向および風速に基づいて、阻止部材23の位置を定めるから、対象空間への風通しが必要であれば空気を流通させ、風通しが不要であれば空気の流通を阻止することが可能である。とくに夏季には、対象空間に風を通すことにより、対象空間に滞在する人の快適性を向上させることが可能である。
風除け制御装置25は、風センサ20が監視する風速が所定の風閾値以上であるときには対象空間を通る気流の速度を低減させるように阻止部材23の位置を風除け駆動装置24に指示することが望ましい。
この構成によれば、風センサ20が計測した風速が風閾値以上であれば、阻止部材23によって対象空間を通る気流の速度を低減させるから、対象空間に滞在する人が強風に晒されることを防止できる。また、冬季には気流を低減させることにより対象空間の温度を維持しやすくなる。
建物10において、対象空間の床を構成する床部材18を備えることが望ましい。この場合、屋根部材11と床部材18とは日除け部材13を仮想面Svに沿って走行させるレール112、182を備えていることが望ましい。あるいは、屋根部材11と床部材18とは日除け部材13および阻止部材23を仮想面Svに沿って走行させるレール112、182を備えていることが望ましい。
この構成によれば、屋根部材11と床部材18とによって、日除け部材13と阻止部材23とがレール112、182に案内されるから、日除け部材13と阻止部材23とをそれぞれ滑らかに移動させることが可能である。さらに、日除け部材13と阻止部材23とのそれぞれは、上部がレール112に案内され、かつ下部がレール182に案内されるから、日除け部材13あるいは阻止部材23が風で煽られる可能性が低減される。
なお、上述した実施形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることはもちろんのことである。
10 建物
11 屋根部材
12 支柱(支持材)
13 日除け部材
14 日除け駆動装置
15 日除け制御装置
16 日射センサ
17 温度センサ
20 風センサ
23 阻止部材
24 風除け駆動装置
25 風除け制御装置
112 レール
151 時計部
152 記憶部
182 レール
Sv 仮想面

Claims (10)

  1. 支持材により支持された屋根部材と、
    前記屋根部材の下方である対象空間を囲む仮想面の一部に配置された日除け部材と、
    前記日除け部材を前記仮想面に沿って移動させる日除け駆動装置と、
    前記対象空間に入射する太陽光を調節するように前記日除け部材の位置を前記日除け駆動装置に指示する日除け制御装置とを備える
    ことを特徴とする建物。
  2. 前記対象空間に対する太陽光の入射方向を監視する日射センサをさらに備え、
    前記日除け制御装置は、前記日射センサの出力に基づいて前記対象空間への太陽光の入射を調節するように前記日除け部材の位置を定める
    ことを特徴とする請求項1記載の建物。
  3. 前記日除け制御装置は、前記日射センサの出力に基づいて前記対象空間への太陽光の入射が軽減されるように前記日除け部材の位置を定める
    ことを特徴とする請求項2記載の建物。
  4. 前記日射センサは、前記対象空間に対する太陽光の入射強度を監視する機能を有し、
    前記日除け制御装置は、前記日射センサが監視する太陽光の入射強度が所定の日射閾値以上であるときには前記対象空間への太陽光の入射が軽減されるように前記日除け部材の位置を定める
    ことを特徴とする請求項2記載の建物。
  5. 前記日除け制御装置は、前記日射センサが監視する太陽光の入射強度が前記日射閾値未満であるときは前記対象空間に太陽光が入射されるように前記日除け部材の位置を定める
    ことを特徴とする請求項4記載の建物。
  6. 前記対象空間の気温を監視する温度センサをさらに備え、
    前記日除け制御装置は、
    日時を計時する時計部と、
    日時に応じた太陽の方位を記憶している記憶部とを備え、
    前記温度センサが監視する前記対象空間の気温が所定の温度閾値以上であるときは、前記記憶部から前記時計部が計時する日時に応じた太陽の方位を抽出し、前記対象空間への太陽光の入射を軽減させるように前記日除け部材の位置を定める
    ことを特徴とする請求項1記載の建物。
  7. 前記対象空間の外部における風向と風速とを監視する風センサと、
    前記仮想面の一部に配置された阻止部材と、
    前記阻止部材を前記仮想面に沿って移動させる風除け駆動装置と
    前記阻止部材の位置を前記風除け駆動装置に指示する風除け制御装置とをさらに備え、
    前記風除け制御装置は、前記風センサの出力に基づいて前記対象空間を通る気流を調節するように前記阻止部材の位置を前記風除け駆動装置に指示する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の建物。
  8. 前記風除け制御装置は、前記風センサが監視する風速が所定の風閾値以上であるときには前記対象空間を通る気流の速度を低減させるように前記阻止部材の位置を前記風除け駆動装置に指示する
    ことを特徴とする請求項7記載の建物。
  9. 前記対象空間の床を構成する床部材をさらに備え、
    前記屋根部材と前記床部材とは前記日除け部材を前記仮想面に沿って走行させるレールを備えている
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の建物。
  10. 前記対象空間の床を構成する床部材をさらに備え、
    前記屋根部材と前記床部材とは前記日除け部材および前記阻止部材を前記仮想面に沿って走行させるレールを備えている
    ことを特徴とする請求項7又は8記載の建物。
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