JP2017160661A - 長尺構造物の補強構造 - Google Patents

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亮介 中尾
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Abstract

【課題】長尺構造物の長手方向に対する強度が向上した長尺構造物の補強構造を提供する。【解決手段】本発明の長尺構造物の補強構造は、長尺構造物と管状補強体300とを含む。管状補強体300は、長尺構造物に固定されており、長尺構造物の長手方向の少なくとも一部を占める補強領域において、長尺構造物の外表面の全周を被覆する。また、管状補強体300は、管状本体部310と複数の突条部320とを含む。複数の突条部320は、管状本体部310の内外周面の少なくとも一方の面から突設され、且つ、長手方向に並行して延在する。さらに、管状本体部310および突条部320は、樹脂が含浸された強化繊維で構成される繊維強化樹脂を含む。【選択図】図2

Description

本発明は、長尺構造物の補強構造に関する。たとえば、本発明は、既設の管状または柱状構造物の防錆、補修、および補強、ならびに、新設の管状または柱状構造物の防錆および補強に関する。
管状または柱状構造体の外周を筒状部材で被覆する方法が知られている。
たとえば、特開2014−156736号公報(特許文献1)には、各種物品を支持する架台の支柱であって、かかる支柱の地際部に合成樹脂製の被膜または塗装膜からなる防錆または紡食膜が施された金属製管体から成る支柱において、かかる防錆または防食膜の外周に、長手方向に1つの切断面を有し、周方向に弾性を有する硬質の合成樹脂製筒状体を巻回したことを特徴とする防錆防食支柱が開示されている。
また、特開2014−163188号公報(特許文献2)には、支柱の外周を包囲する筒状体を形成するように配置される複数の耐食性樋状部材と、耐食性樋状部材の長手方向の辺縁部同士を係脱可能に接合する接合手段と、当該支柱の外周と当該耐食性樋状部材の内周との間に空隙を形成するためのスペーサ部と、を備える支柱保護具が開示されている。
特開2014−156736号公報 特開2014−163188号公報
上記特許文献1の合成樹脂製筒状体および上記特許文献2の支柱保護具のいずれの部材も、被覆対象の支柱の防錆および防食を目的としているに過ぎないため、強度に欠ける。したがって、これらの部材によって支柱を補強することはできない。
以上の問題に鑑み、本発明の目的は、長尺構造物の長手方向に対する強度が向上した長尺構造物の補強構造を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明は以下の発明を含む。
(1)
本発明の長尺構造物の補強構造は、長尺構造物と管状補強体とを含む。
管状補強体は、長尺構造物に固定されており、長尺構造物の長手方向の少なくとも一部を占める補強領域において、長尺構造物の外表面の全周を被覆する。また、管状補強体は、管状本体部と複数の突条部とを含む。複数の突条部は、管状本体部の内外周面の少なくとも一方の面から突設され、且つ、長手方向に並行して延在する。さらに、管状本体部および突条部は、樹脂が含浸された強化繊維で構成される繊維強化樹脂を含む。
このように、管状補強体が繊維強化樹脂を含んで構成される上に、その突条部が長尺構造物の長手方向に延在するため、当該方向に対する強度が著しく高い。このような高強度の管状補強体が長尺構造物に固定されることで、長尺構造物の当該方向に対する強度を著しく向上させることができる。
なお、管状補強体が長尺構造物に固定されているとは、管状補強体が長尺構造物に対して、長尺構造部の長手方向へのずれが拘束されている状態をいう。
(2)
上記(1)の長尺構造物の補強構造は、補強領域において、管状補強体が長尺構造物の外表面に接着されていないものであってよい。
これによって、たとえば長尺構造体が既設のものである場合、長尺構造物の補強領域の外周面に存在しうる塗膜または錆をケレンにより除去する必要がない。また、たとえば長尺構造体が既設のものおよび新設すべきもののいずれの場合であっても、将来的な補強構造体の更新時に、既存の管状補強体の除去が容易となる。
(3)
上記(2)の長尺構造物の補強構造は、管状補強体と長尺構造物とが固定部材で固定されていてよい。
このように固定部材によって機械的に固定することで、施工が容易であり、かつ、将来的な補強構造体の更新時に固定部材を外せばよく、既存の管状補強体の除去がより容易となる。
(4)
上記(3)の長尺構造物の補強構造は、固定部材が、補強領域の(長尺構造物の)長手方向の一端部および他端部の少なくともいずれかで固定していてよい。
これによって、少ない固定部材で固定することができるため、施工がより容易である。
(5)
上記(2)から(4)のいずれかの長尺構造物の補強構造は、長尺構造物が部分的に地中に埋設されており、補強領域の(長尺構造物の)長手方向の一端部において管状補強体が地中に差し込まれていてよい。
上述のように長尺構造物の補強領域となる外周面に存在しうる塗膜または錆をケレンにより除去する必要がないため、地際処理において表面処理のためのスペースを確保する必要がなく、管状補強体を差し込むスペースさえあれば施工できる。したがって、掘削量が少なくて済む。
(6)
上記(1)から(4)の長尺構造物の補強構造は、長尺構造物が、支柱とベースプレートとリブプレートとを含むものであってよい。この場合、管状補強体は、複数の突条部の間に、管状本体部を欠失させたスリットを含む。さらに、リブプレートがスリットに嵌挿させられている。
このように、長尺構造物の複雑な形状の部分も容易に補強することができる。
なお、ベースプレートとは、支柱を長手方向の一端で支持する部材であり、リブプレートは、ベースプレートに立設されベースプレートと支柱との両方に接合された部材である。
(7)
上記(1)から(6)のいずれかの長尺構造物の補強構造は、管状補強体中の強化繊維が、少なくとも長手方向に配向されていてよい。
これによって、長尺構造物の当該方向に対する強度をさらに著しく向上させることができる。
(8)
上記(1)から(7)のいずれかの長尺構造物の補強構造は、管状補強体が、繊維強化樹脂の部分と、繊維を含まない樹脂の部分とを含むものであってよい。この場合、繊維強化樹脂の部分が管状補強体の内外表面を構成し、樹脂の部分が管状補強体の内部に存在する。さらに、繊維強化樹脂は強化繊維に熱可塑性樹脂が含浸されたものであり、繊維を含まない樹脂は熱可塑性樹脂である。
このように、管状補強体が熱可塑性樹脂をベースに構成され、かつ、繊維を含まない樹脂の部分が内部に存在することにより、突条部の成形が容易となるとともに、突条部を成形した補強シートを管状化して管状補強体を作成する場合に、シート端面同士の液密な連結も容易となる。
(9)
上記(1)から(8)のいずれかの長尺構造物の補強構造は、突条部が管状本体部の一方の面から長尺構造物の外表面に向かって突設されており、管状本体部の他方の面が塗装されていてよい。
これによって、表面が平坦かつ平滑となるため、外観良好となる。
(10)
上記(1)から(9)のいずれかの長尺構造物の補強構造は、管状補強体の長手方向の両端面が露出していてよい。
これによって、管状補強体の両端面で突条部間の空間が外部と連通するため、長尺構造物と管状補強体との間で、長手方向の通気性が確保される。
第1実施形態の長尺構造物の補強構造の一例の模式的外観図を示す。 図1における管状補強体の外観斜視図を示す。 図2の一部拡大断面図を示す。 第2実施形態の長尺構造物の補強構造の外観図斜視図を示す。 第3実施形態の長尺構造物の補強構造の外観斜視図を示す。 図5における管状補強体の外観斜視図を示す。 図2の変形例を示す。 図2の他の変形例を示す。 管状補強体の作成方法の一例を示す。 管状補強体の作成方法で得られる中間体(補強シート)の外観斜視図を示す。 管状補強体の作成方法の他の例を示す。 参考例1で用いられた長尺構造体の新品の模式的外観図を示す。 比較例1、比較例2、実施例1、および実施例2で用いられた長尺構造体の模擬劣化品の模式的外観図を示す。
[1.第1実施形態]
[1−1.基本構造]
図1に、第1実施形態の長尺構造物の補強構造の一例の模式的外観図を示し、図2に、図1における補強管の管状体の外観斜視図を示し、図3に、図2の一部拡大断面図を示す。図1に示す長尺構造物の補強構造体100は、長尺構造物200と、管状補強体300とを含む。
[1−2.長尺構造物]
本実施形態の長尺構造物200は、管状または柱状の構造物であり、より具体的には、照明柱および標識柱などの支柱構造物である。長尺構造物200は、既設のものであってもよいし、新設されるべきものであってもよい。長尺構造物200が既設のものである場合、劣化が生じているものであってよい。
長尺構造物200の材質としては特に限定されず、金属、樹脂、およびモルタル硬化物などが挙げられる。
長尺構造物200の断面形状としては限定されず、円および多角形をはじめ、あらゆる形状のものが許容され、中実および中空も問わない。
長尺構造物の補強構造体100では、長尺構造物200の長手方向の一部を占める補強領域Aにおいて、長尺構造物200の外表面210の全周が管状補強体300によって被覆されている。
[1−3.管状補強体]
管状補強体300は、図2に示すように、管状本体部310と複数の突条部320とを含む。管状本体部310は、周方向に連続した管状である。複数の突条部320は、図3に示すように管状本体部310の内周面311から突設されており、長尺構造物200の長手方向に並行して延在している。突条部320の断面形状は、その延在方向全体において一定である。このような突条部320の延在態様によって、管状補強体300は、突条部320の延在方向つまり長尺構造物200の長手方向に対する強度に著しく優れる。さらに、突条部320は、管状補強体300の、長尺構造物200の長手方向全体に亘って連続して設けられている。これによって、管状補強体300の強度をより良好に高めることができる。
管状補強体300の内周Ciの長さ、つまり突条部320の先端面321同士を周状に結ぶ長さは、長尺構造物200外周の長さと略同じとなるように形成される。これによって、管状補強体300の長尺構造物200への固定が容易となり、効果的な補強が可能となる。
[1−3−1.突条部の配設位置および配設割合]
突条部320は、管状本体部310の内周面311の周方向に亘って略等間隔で突設されている。これによって、管状補強体300の周方向に亘って均等に強度が高められる。
管状本体部310と突条部320とは、一体的に構成されている。したがって、管状補強体300の強度を安定的に高めることができる。
管状本体部310の内周面311を滑らかにつなぐ周Cvの全周(突条部320が無いと仮定した場合における全周)で取り囲まれる面積に対し、突条部320の断面積の合計の比率は、1%以上40%以下、好ましくは5%以上20%以下であってよい。当該比率が上記下限以上であることは管状補強体300の強度確保の点で好ましく、当該比率が上記上限以下であることは、軽量化などの点で好ましい。
管状本体部310の内周面311の周Cv(全周)の長さに対し、複数の突条部320それぞれが占める幅wの合計の比率は、10%以上70%以下、好ましくは15%以上50%以下であってよい。当該比率が上記下限以上であることは管状補強体300の強度確保の点で好ましく、当該比率が上記上限以下であることは、軽量化などの点で好ましい。
さらに、管状本体部310一個あたり、突条部320の個数は4個以上180個以下、好ましくは8個以上60個以下であってよい。当該個数が上記下限以上であることは、効果的な補強の点で好ましく、当該個数が上記上限以下であることは、軽量化などの点で好ましい。
[1−3−2.突条部の大きさおよび形状]
突条部320の高さhは、管状補強体300の内周Ciの幅(直径)の1%以上30%以下、好ましくは2%以上20%以下であってよい。当該比率が上記下限以上であることは、管状補強体300の強度確保の点で好ましく、当該比率が上記上限以下であることは、管状補強体300の長尺構造物200への固定が容易となり、効果的な補強が可能となる点で好ましい。
より具体的には、突条部320の高さhは、5mm以上50mm以下、好ましくは10mm以上30mm以下であってよい。当該高さhが上記下限以上であることは、管状補強体300の強度確保の点で好ましく、当該比率が上記上限以下であることは、管状補強体300の長尺構造物200への固定が容易となり、効果的な補強が可能となる点で好ましい。
管状本体部310の厚みtは、突条部320の高さhの1%以上60%以下、好ましくは2%以上30%以下であってよい。当該比率が上記下限以上であることは、管状補強体300の強度確保の点で好ましく、当該比率が上記上限以下であることは、軽量化および長尺構造物200の外表面210への沿わせ易さなどの点で好ましい。
本実施形態では、突条部320の断面形状は長方形(または正方形)であるが、これに限定されるものではない。たとえば、周Cv側(図3参照)よりも内周Ci側(図3参照)の底の幅が大きいまたは小さい台形であってもよいし、三角形であってもよいし、五角形以上の多角形であってもよい。また、半円状および半楕円状などの、先端面321が丸味をおびた形状であってもよい。
[1−3−3.材質]
管状補強体300は、繊維強化樹脂を含んで構成されている。これによって、管状補強体300の強度が非常に良好となる。繊維強化樹脂は、強化繊維に樹脂が含浸されている。樹脂としては、熱硬化性樹脂の硬化物であってもよいし、熱可塑性樹脂であってもよいが、本実施形態では、管状補強体300の製造の観点などから熱可塑性樹脂である。
熱可塑性樹脂としては、必要な加温条件下で適切な粘度となる熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、およびポリエステル樹脂等が挙げられる。ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン樹脂及びポリプロピレン樹脂等が挙げられる。ポリアミド樹脂としては、脂肪族ポリアミド樹脂が挙げられ、具体的にはポリアミド66、ポリアミド6、及びポリアミド12等が挙げられる。ポリスチレン樹脂としては、スチレン重合体樹脂、AS樹脂、およびABS樹脂等が挙げられる。ポリエステル樹脂としては、脂肪族ポリエステル樹脂が挙げられ、具体的にはポリ乳酸樹脂等が挙げられる。これらの中でも、諸物性に優れる観点、および樹脂の含浸性などを良好に得る観点からは、ポリオレフィン樹脂が好ましい。
強化繊維としては、ガラス繊維、アラミド繊維、及び炭素繊維等が挙げられる。炭素繊維の好ましい例としては、PAN系炭素繊維、PITCH系炭素繊維等が挙げられる。ガラス繊維の好ましい例としては、Eガラス繊維等が挙げられる。
強化繊維は、強度を高める観点から、複数の繊維がまとめられた繊維束の態様であることが好ましい。繊維束の形態は、平織であってもよく、綾織であってもよく、朱子織であってもよい。
繊維の平均繊維径は、たとえば6μm以上27μm以下であってよい。平均繊維径は、任意の10か所以上の繊維径(最大径)を平均することにより求められる。
繊維束一束あたりの繊維の本数は特に限定されないが、たとえば1000本以上50000本以下であってよい。より具体的には、繊維束の材料が炭素繊維である場合、繊維束一束あたりの繊維の本数はたとえば1000本以上50000本以下であってよく、繊維束の材料がガラス繊維である場合、繊維束一束あたりの繊維の本数はたとえば1000本以上、好ましくは20000本以下であってよい。
繊維束の形態は特に限定されないが、たとえば、ステッチ等により形成された繊維シートであってよい。
強化繊維の目付量はたとえば100g/m以上1000g/m以下であってよい。目付量が上記下限以上であることは、繊維束の強度がより一層高くなる点で好ましく、目付量が上記上限以下であることは、樹脂の含浸性がより一層高くなる点で好ましい。
さらに、強化繊維に熱可塑性樹脂が含浸されている場合は、製造上の観点(連続成形)から、上述の目付量範囲の中でも、たとえば100g/m以上400g/m以下であることがより好ましい。一方、強化繊維に熱硬化性樹脂が含浸されている場合は、補強性能を考慮するとさらに高い目付量(400g/m超)を選択することがより好ましく、長尺構造物200の外表面210への沿わせやすさを考慮すると1000g/m以下であることが好ましい。
強化繊維を構成する各繊維には製造段階で張力が付与されてもよい。繊維に張力が付与されると、繊維間距離が狭くなる傾向がある。したがって、強化繊維を構成しうる繊維束は、繊維間距離を広げる処理がされていることが好ましい。具体的には、繊維間距離を広げるスペーサ粒子を含ませることができる。このように繊維間距離を広げておくことで、繊維に高い張力が付与されても、繊維間の距離が予め広くされているので、樹脂の含浸が容易になる。また、繊維に張力が付与されても、繊維間距離が狭くなりにくい。
スペーサ粒子の材料は特に限定されないが、樹脂含浸時の温度および圧力で粒子形状が過度に変形しない材料であることが好ましい。たとえば、スペーサ粒子の材料としては、ナフトキサジン樹脂および無機物が挙げられる。ナフトキサジン樹脂は炭化しやすく、管状補強体300の製造時の温度および圧力の条件下であっても、過度に軟化しにくい。また、無機物の粒子は管状補強体300の製造時の温度および圧力の条件下でも変化しない。このため、繊維間距離が十分に確保され、樹脂の含浸性がより一層高くなる。無機物としては、金属が除かれることが好ましい。
[1−3−4.内部断面構造]
本実施形態の管状補強体300は、図3に示すように、上述の繊維強化樹脂の部分F1,F2と、繊維を含まない樹脂の部分Rとを含む。樹脂の部分Rは、熱可塑性樹脂で構成される。樹脂の部分Rを構成する樹脂としては、上述で繊維強化樹脂に含ませる樹脂として挙げたものが同様に挙げられる。繊維強化樹脂の部分F1,F2と繊維を含まない樹脂の部分Rとの一体性の観点から、両部分における樹脂は同じであることが好ましい。
本実施形態において、繊維強化樹脂の部分F1,F2は、管状補強体300の内外表面(突条部320の表面を含む)を構成する。より具体的には、図3に示すように、繊維強化樹脂の部分Fは当該内外表面において層状であってよく、本実施形態では、突条部320が形成されている側である内表面側の層を構成する繊維強化樹脂の部分F1と、突条部320が形成されていない側である外表面側の層を構成する繊維強化樹脂の部分F2とを含む。樹脂の部分Rは、繊維強化樹脂の部分F1,F2の層間に充填されていてよい。これによって、突条部320の成形および管状化などの点で、管状補強体300の作成が容易となる。
繊維は、少なくとも、長尺構造物200の長手方向に配向されていることが好ましい。これによって、管状補強体300の当該方向に対する強度がさらに著しく良好となるため、長尺構造物の補強構造体100の当該方向に対する強度をさらに著しく向上させることができる。特に、突条部320が形成されている側である内表面側の層を構成する繊維強化樹脂の部分F1では、繊維は、突条部320の延在方向(長尺構造物200の長手方向)のみに配向を有することが好ましい。これによって、突条部320の成形の点で、管状補強体300の作成が容易となる。一方、突条部320が形成されていない側である外表面側の層を構成する繊維強化樹脂の部分F2では、繊維は、上記の長手方向への配向に加え、周方向への配向を有してよい。
[1−4.固定]
補強領域Aにおいては、管状補強体300と長尺構造物200の外表面210とは互いに接着されていない。このため、補強前の長尺構造物200の外表面210に塗膜が設けられている場合または錆が生じている場合も、塗膜または錆を除去することなく補強構造体100を構成することができる。さらに、補強構造体100を更新するために新たな管状補強体300を設ける時に、既存の管状補強体300の除去も容易となる。
しかしながら本発明では、管状補強体300は長尺構造物200の長手方向へのずれが拘束されるように、長尺構造物200に固定されている。
本実施形態の管状補強体300は、図1に示すように、補強領域Aの長手方向の両端部において固定部材400によって長尺構造物200に固定されている。本実施形態の固定部材400は、長尺構造物200の外表面210に対応する断面内径を有する管状体と、管状補強体300の外周面312に対応する断面内径を有する管状体が連設された変形管状体である。固定部材400は、長尺構造物200の外表面210と管状補強体300の外周面312との両方にまたがり、外表面210および外周面312の両方に固定される。固定部材400の、外表面210および外周面312への具体的な固定態様としては、接着剤による接着でもよいし、機械的部材による連結でもよい。
なお、本実施形態では固定部材400として変形管状体を挙げたが、固定部材はこれに限定されるものではない。このような変形管状体を用いる代わりに、たとえば締結バンドによる管状補強体300の長尺構造物200への拘束、押しボルトによる管状補強体300と長尺構造物200との連結などが挙げられる。
固定部材400として、図示された変形管状体の代わりに上述した締結バンドまたは押しボルトなどを用いる場合、管状補強体300の両端面を露出させることができる。この場合、突条部320間の空間が外部と連通するため、長尺構造物200と管状補強体300との間で、長手方向の通気性が確保される。
[1−5.その他]
本実施形態では、管状補強体300の突条部320が管状本体部310の内周面311から内部方向のみに突出するように形成されているため、外観上、管状補強体300の表面は管状本体部310の平坦な外周面312(図3参照)となる。また、当該外周面312が塗装されていることで、より平滑に仕上げられていてもよい。さらに、外周面312に設けられてよい塗装は、バリア機能を有する樹脂で構成されてもよい。
[2.第2実施形態]
図4に、第2実施形態の長尺構造物の補強構造の模式的外観図を示す。第2実施形態では、主に第1実施形態と異なる部分について説明し、同じ部分については説明を省略する。
図4に示す長尺構造物の補強構造100aは、長尺構造物200aと管状補強体300とを含む。長尺構造物200aは、支柱250aと、ベースプレート260aと、リブプレート270aとを含んで構成され、下部が地中に埋設されている。ベースプレート260aは、支柱250aをその一端で支持する平面部材である。リブプレート270aは、ベースプレート260aに立設されベースプレート260aと支柱250aとの両方に溶接により接合されている。
補強領域Aは、長尺構造物200aが最も劣化の影響を受ける地面GLの位置を含むように設けられている。
本実施形態においては、管状補強体300の下端部でその端面がリブプレート270aの上端面271aで衝止されており、管状補強体300の上端部で第1実施形態と同様に固定部材400で固定されている。
長尺構造物の補強構造100aは、管状補強体300の下部が地面GLの中に差し込まれている。補強領域Aにおいては、管状補強体300と長尺構造物200aの外表面に接着されていないため、補強領域Aに存在しうる塗膜または錆をケレンにより除去する必要がない。したがって、地際処理においてもケレン処理などの表面処理のためのスペースを確保する必要がなく、管状補強体300の下部を地面GL中に差し込むスペースさえあれば得られる。したがって、施工の際に地面GL中を掘削する量が少なくて済む。
管状補強体300は、管状本体部310が周方向に連続しているため、長尺構造物200aを劣化影響因子(たとえば、動物の排泄物、土、融雪剤など)による接触から完全に隔離することができる。従って、長尺構造物の補強構造100aは、防錆性および防食性にも優れる。
本実施形態では、支柱250aをその一端で支持する構造としてベースプレート260aを挙げたが、これに限定されるものではない。たとえばコンクリート基礎などの基礎構造も許容する。
[3.第3実施形態]
図5は、第3実施形態の長尺構造物の補強構造も模式的外観図を示し、図6は、図5における管状補強体の外観斜視図を示す。第3実施形態では、主に第1実施形態および第2実施形態と異なる部分について説明し、同じ部分については説明を省略する。
図5に示す長尺構造物の補強構造100bは、長尺構造物200aと管状補強体300bとを含む。長尺構造物200aは、第2実施形態と同じ長尺構造物であり、支柱250aと、ベースプレート260aと、リブプレート270aとを含んで構成され、下部が地中に埋設されている。
管状補強体300bは、スリット370bが設けられていることを除いて、上述の第1実施形態および第2実施形態における管状補強体300と同じである。
スリット370bは、突条部320と突条部320との間(本実施形態では、隣り合う突条部320間)の管状本体部310bが欠失させられている。
本実施形態においては、管状補強体300bの下端部でその端面がベースプレート260aの上面261aで衝止されており、管状補強体300bの上端部で第1実施形態と同様に固定部材400で固定されている。
さらに、リブプレート270aが管状補強体300bのスリット370bに嵌挿されることで管状補強体300bの外部に露出している。したがって、管状補強体300bの内周(図3の管状補強体300の内周Ci参照)が長尺構造物200aの支柱250aの外周に容易に沿わせることができる。したがって、長尺構造物200aのリブプレート270aが接合されている複雑形状の部分も容易に補強することができる。
長尺構造物の補強構造100bは、管状補強体300bの下部が地面GLの中に差し込まれている。このため、長尺構造物の補強構造100bも、管状補強体300bの下部を地面GL中に差し込むスペースさえあれば得られる。
[4.変形例]
上記の実施形態においては、管状補強体300の内部断面構造として図2に示したように繊維強化樹脂の部分F1,F2と繊維を含まない樹脂の部分Rとを含む構造を挙げたが、繊維強化樹脂を含んでいれば、管状補強体300はこのような内部断面構造のものに限定されない。
図7および図8に、管状補強体の変形例を示す。
図7に示す管状補強体300cは、繊維強化樹脂が管状本体部310cの部分から延びて突条部320cの樹脂の部分R中に入り込んでいる。図8に示す管状補強体300dは、管状本体部310d中の樹脂の部分Rが実質的に失われることで管状本体部310dが実質的に繊維強化樹脂のみで構成され、樹脂の部分Rは実質的に突条部320dの内部のみに局在する。
上記のほか、本発明は、管状補強体が樹脂の部分Rを含まず繊維強化樹脂のみで構成される態様も許容する。
[5.管状補強体の作成]
管状補強体の作成方法は特に限定されず、当業者が適宜選択することができる。具体的には、押出し法およびプレス法が挙げられる。図9にプレス法による作成方法および図11に押出し法による作成方法を示す。
図9(a)に示すように、プレス法では、まず、樹脂r層と、その両面に積層された繊維強化樹脂層f1,f2とで構成されるプリプレグシートを作成する。具体的には、複数の繊維強化樹脂シート、複数の熱可塑性樹脂シート、および複数の繊維強化樹脂シートをこの順に積層して積層体を得て、当該積層体を溶融してそれぞれのシートを相互に接合しし、一体化したプリプレグシートを得る。この例では、繊維強化樹脂層f1中の繊維が一方向に配向されており、繊維強化樹脂層f2中の繊維が二方向に配向されている。
図9(b)に示すように、得られたプリプレグシートを金型M1,M2の間に挟んで加熱しながら圧縮する。この場合、金型の一方(金型M1)の加工面には一方向に並列して延在する複数の凹条が刻設されており、金型の他方(金型М2)の加工面は平坦に形成されている。プリプレグシートは、一方向に配向した繊維を含む繊維強化樹脂層f1を金型М1側に向け、かつ、繊維強化樹脂層f1の繊維の配向方向と金型の凹条の延在方向とが合致するようにセットされる。加熱圧縮によって、金型の加工面形状に沿ってプリプレグが変形する。プリプレグが内層として繊維を含まない樹脂r層で構成されているため、加熱圧縮により内層の流動性が相対的に高くなり、金型М1の凹条の形状に沿ってプリプレグが変形しやすくなる。したがって、突条部320の成形が容易となる。さらに、繊維強化樹脂層f1の繊維の配向方向を、金型М1の凹条の延在方向と同じ一方向のみとすることも、金型М1の凹条の形状に沿ったプリプレグの変形を助ける。
さらに加熱圧縮をすることで、図9(c)に示すように、金型M1の凹条の形状に成形された突条部320が得られる。その後、金型М1,М2を外すことで、図10に示すような補強シート300’が得られる。その後、補強シート300’を管状化することで、管状補強体300(図2参照)が得られる。補強シート300’は熱可塑性樹脂をベースにして構成されているため、管状化の場合に補強シート300’の端面同士を溶着により液密に連結することが容易である。管状化は、現場施工の場合、補強シート300’を長尺構造物200(図1参照)の外表面210に巻きつけた後に行うことができる。
なお、加熱圧縮時における樹脂の流動の状況によっては、得られる補強シートの内部断面構造が図7に示した管状補強体300cのようになる場合もある。
一方、押出し法では、図11(a)に示すようにまず強化繊維シートf1’を用意する。この例においては、強化繊維シートf1’の繊維は一方向に配向している。強化繊維シートf1’は、樹脂を含んでいなくてもよいし、不完全に樹脂を含浸していてもよい。
強化繊維シートf1’には、図11(b)に示すように複数の条を形成する。この条は、突条部320d(後述(e))の形状を決定するものであり、強化繊維シートf1’の繊維の配向方向と同じ方向に延在するように形成される。このような条の形成には、異形ローラを用いることができる。
条が形成された強化繊維シートf1’には、図11(c)に示すように形成された条の凹部に熱可塑性の樹脂rを充填する。その後、図11(d)に示すように、充填した樹脂r(溶融物)を強化繊維シートf1’に含浸させる。これによって、強化繊維シートf1’から繊維強化樹脂層f1が形成される。
最後に、図11(e)に示すように、繊維強化樹脂層f2を構成する繊維強化樹脂シートを積層し一体化することで、補強シートが得られる。得られた補強シートを管状化することで、管状補強体が得られる。
この例では、得られる補強シートの内部断面構造が図8に示した管状補強体300dとなるが、樹脂rの量をより多く用いた場合は、図3に示した管状補強体300のようにもなる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[参考例1]
(長尺構造体の想定)
鋼製柱モデルとして、図12に示す長尺構造物200aを想定した。長尺構造物200aは、直管である支柱250a(高さ2025m、外径165.2mm、肉厚4.5mm)、ベースプレート260a(350mm×350mm×25mm)、およびリブプレート270a(180mm高さ×75mm底×12mm厚、リブ溶接脚長5mm)で構成される。リブプレート270aは、支柱250aの周方向に4箇所均等に配置されている。
支柱250aは、後述の荷重試験で、その頭頂部に対して水平方向に負荷Fが荷重される。ベースプレート260aは、負荷Fの方向で対向する辺のうち、負荷Fによって圧縮を受ける側の辺においては上下方向に固定され、反対側の辺では水平方向に固定される。
支柱の材質はSS400を想定し、物性は、弾性率200GPa、ポアソン比0.29、密度7.82kg/m、強度400MPaとした。
(荷重試験)
上述のように想定した長尺構造物200aの頭頂部へ水平方向に一定の負荷F(荷重2590N)かけた時に、リブプレート270aの上端部(支柱250aとの接合点近傍)の最大発生応力を解析により求めた。解析は、Abaqus/Standard 6.14を用い、FEM(有限要素法)解析により行った。その結果を下記表1に示す。
[比較例1]
鋼製柱モデルとして、図13に示す長尺構造物200a’を想定した。長尺構造物200a’は、ベースプレート260aの上面261aより200mm以上250mm以下の範囲において支柱250a’の肉厚が2.25mmに減少している模擬劣化部Dを有し、劣化支柱を模擬したものとして取り扱った。その他については参考例1の長尺構造物200aと同じと想定した。
参考例1と同様の条件で、リブプレート270aの上端部(支柱250a’との接合点近傍)および模擬劣化部Dの下端近傍の最大発生応力をFEM解析した。その結果を下記表1に示す。
[比較例2]
模擬劣化部Dを有する長尺構造物200a’(図13)の外周を、図2および図3に示した管状補強体300で被覆した。管状補強体300の下端がリブプレート270aの上端面271aに当接するように設置した。この場合、管状補強体300は長尺構造物200a’に固定しなかった。
本例で用いた管状補強体300は、長尺構造物200a’の長手方向の長さが375mmであり、内周Ciの長さが支柱250a’(模擬劣化部Dでない部分)の外周の長さに合致するように設定した。
管状補強体300は、周方向に均等に配設された突条部320を26個有し、突条部320の高さhは15mm、幅wは7.5mmとした。管状補強体300の管状本体部310は周方向に継ぎ目なく連続しているものとして想定した。
管状補強体300は、内周側と外周側とに繊維強化樹脂の部分F1,F2を層状に有し、内部に樹脂の部分Rを有する。繊維強化樹脂の部分F1,F2と樹脂の部分Rとは、互いに接着固定されていると想定した。
繊維強化樹脂の部分F1は一軸(長尺構造物200a’の長手方向に配向)炭素繊維シートに含浸されたポリプロピレンで構成され、長手方向の弾性率は245GPa、密度1.8kg/m、強度3400MPa、厚み0.167mmとし、周方向は樹脂の部分Rと同じ物性とした。
繊維強化樹脂の部分F2は、二軸(長尺構造物200a’の長手方向と周方向)で織られた炭素繊維に含浸されたポリプロピレンで構成され、長手方向の弾性率は245GPa、密度1.8kg/m、強度2900MPa、厚み0.083mmとし、周方向の物性も同じ値とした。
樹脂の部分Rはポリプロピレンで構成される。内層のPPは弾性率1.2GPa、ポアソン比0.3、密度0.9kg/m、強度33MPaとした。
参考例1と同様の条件で、リブプレート270aの上端部(支柱250a’との接合点近傍)および模擬劣化部Dの下端近傍の最大発生応力をFEM解析した。その結果を下記表1に示す。
[実施例1]
模擬劣化部Dを有する長尺構造物200a’(図13)の外周を、図2および図3に示した管状補強体300で被覆した。管状補強体300の下端がリブプレート270aの上端面271aに当接するように設置した。さらに、管状補強体300の上部は固定部材(図4の固定部材400に相当)を用い、接着剤によって固定部材の内周面と支柱250a’の表面および管状補強体300の表面とを接着したと想定した。
参考例1と同様の条件で、リブプレート270aの上端部(支柱250a’との接合点近傍)および模擬劣化部Dの下端近傍の最大発生応力をFEM解析した。その結果を下記表1に示す。
[実施例2]
模擬劣化部Dを有する長尺構造物200a’(図13)の外周を、図2および図3に示した管状補強体300で被覆した。管状補強体300の下端がリブプレート270aの上端面271aに当接するように設置した。さらに、補強領域Aの全体において、接着剤によって支柱250a’の表面と管状補強体300の内周面(突条部320の先端面321)とを接着したと想定した。
参考例1と同様の条件で、リブプレート270aの上端部(支柱250a’との接合点近傍)および模擬劣化部Dの下端近傍の最大発生応力をFEM解析した。その結果を下記表1に示す。
実施例1に示すとおり、管状補強体の端部を固定した長尺構造物の補強体では、模擬劣化部近傍の発生応力およびリブプレート近傍の発生応力が著しく緩和できていることが確認された。さらに、実施例2においても、模擬劣化部近傍の発生応力およびリブプレート近傍の発生応力が著しく緩和できていることが確認された。
実施例1及び実施例2のうち、施工性(塗装または錆をケレンにより除去する表面処理を予め行う必要がないため、地中に埋設された支柱に対して表面処理の作業スペース確保のための大々的な掘削作業が必要なくなる)を考慮すると、実施例1のほうがより好ましい。
本発明の好ましい実施形態は上記の通りであるが、本発明はそれらのみに限定されるものではなく、本発明の趣旨から逸脱することのない様々な実施形態が他になされる。
[実施形態における各部と請求項の各構成要素との対応関係]
本明細書において、長尺構造物の補強構造100,100a,100bが請求項における「長尺構造物の補強構造」に相当し、長尺構造物200,200aが「長尺構造物」に相当し、外表面210が「外表面」に相当し、支柱250aが「支柱」に相当し、ベースプレート260aが「ベースプレート」に相当し、リブプレート270aが「リブプレート」に相当し、管状補強体300,300b,300c,300dが「管状補強体」に相当し、管状本体部310,310b,310c,310dが「管状本体部」に相当し、内周面311が「管状本体部の一方の面」に相当し、外周面312が「管状本体部の他方の面」に相当し、突条部320,320c,320dが「突条部」に相当し、スリット370bが「スリット」に相当し、固定部材400が「固定部材」に相当し、補強領域Aが「補強領域」に相当し、強化繊維シートf1’が「強化繊維」に相当し、繊維強化樹脂層f1が「繊維強化樹脂」に相当し、繊維強化樹脂の部分F1,F2が「繊維強化樹脂の部分」に相当し、繊維を含まない樹脂の部分Rが「繊維を含まない樹脂の部分」に相当する。
100,100a,100b 長尺構造物の補強構造
200,200a 長尺構造物
210 外表面
250a 支柱
260a ベースプレート
270a リブプレート
300,300b,300c,300d 管状補強体
310,310b,310c,310d 管状本体部
311 内周面 (管状本体部の一方の面)
312 外周面 (管状本体部の他方の面)
320,320c,320d 突条部
370b スリット
400 固定部材
A 補強領域
f1’ 強化繊維シート(強化繊維)
f1 繊維強化樹脂層(繊維強化樹脂)
F1,F2 繊維強化樹脂の部分
R 繊維を含まない樹脂の部分

Claims (10)

  1. 長尺構造物と、前記長尺構造物に固定され且つ前記長尺構造物の長手方向の少なくとも一部を占める補強領域において前記長尺構造物の外表面の全周を被覆する管状補強体と、を含み、
    前記管状補強体が、管状本体部と、前記管状本体部の内外周面の少なくとも一方の面から突設され且つ前記長手方向に並行して延在する複数の突条部とを含み、前記管状本体部および前記突条部が、樹脂が含浸された強化繊維で構成される繊維強化樹脂を含む、
    長尺構造物の補強構造。
  2. 前記補強領域において、前記管状補強体が前記長尺構造物の前記外表面に接着されていない、請求項1に記載の長尺構造物の補強構造。
  3. 前記管状補強体と前記長尺構造物とが固定部材で固定されている、請求項2に記載の長尺構造物の補強構造。
  4. 前記固定部材が、前記補強領域の前記長手方向の一端部および他端部の少なくともいずれかで固定している、請求項3に記載の長尺構造物の補強構造。
  5. 前記長尺構造物が部分的に地中に埋設されており、
    前記補強領域の前記長手方向の一端部において前記管状補強体が前記地中に差し込まれている、請求項2から4のいずれか1項に記載の長尺構造物の補強構造。
  6. 前記長尺構造物が、支柱とベースプレートとリブプレートとを含み、
    前記管状補強体が、前記複数の突条部の間に、前記管状本体部を欠失させたスリットを含み、
    前記リブプレートが前記スリットに嵌挿させられている、請求項1から4のいずれか1項に記載の長尺構造物の補強構造。
  7. 前記強化繊維が、少なくとも前記長手方向に配向されている、請求項1から6のいずれか1項に記載の長尺構造物の補強構造。
  8. 前記管状補強体が、前記繊維強化樹脂の部分と、繊維を含まない樹脂の部分とを含み、
    前記繊維強化樹脂の部分が前記管状補強体の内外表面を構成し、前記樹脂の部分が前記管状補強体の内部に存在し、かつ、
    前記繊維強化樹脂が強化繊維に熱可塑性樹脂が含浸されたものであり、前記繊維を含まない樹脂が熱可塑性樹脂である、請求項1から7のいずれか1項に記載の長尺構造物の補強構造。
  9. 前記突条部が前記管状本体部の前記一方の面から前記長尺構造物の前記外表面に向かって突設されており、
    前記管状本体部の他方の面が塗装されている、請求項1から8のいずれか1項に記載の長尺構造物の補強構造。
  10. 前記管状補強体の前記長手方向の両端面が露出している、請求項1から9のいずれか1項に記載の長尺構造物の補強構造。
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