JP2017159534A - 三次元造形方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】焼結不良を速やかに検出することにより、欠陥三次元造形物の発生を防止し得る三次元造形方法の構成を提供すること。【解決手段】粉末層の形成工程、及びレーザービーム又は電子ビームによって前記粉末層を焼結する焼結工程とによる三次元造形方法であって、以下の作動することによって上記課題を達成し得る三次元造形方法。a 各焼結工程において照射したレーザービーム又は電子ビームの反射強度、又は上記レーザービーム以外の光の反射強度の測定、b 時間単位においてaの反射強度が基準範囲内であることが検出された場合には、次の時間単位内の焼結、又は次の粉末層形成工程を継続する指令、c 時間単位においてaの反射強度が基準範囲から逸脱する状態が発生していることが検出された場合には、焼結不良が生じた旨の判断の下に、次の時間単位内の焼結、又は次の粉末層形成工程を中止する指令。【選択図】図1
Description
本発明は、粉末層の形成、及び当該粉末層に対するレーザービーム又は電子ビームによる焼結を繰り返すことからなる積層に基づく三次元形状造形物の製造方法に関するものである。
上記三次元造形方法においては、
A レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常によって、供給されるビームが過剰であるか又は不足することによって、各ビームの供給が正常である場合に比し、焼結表面が平坦でなく、概略規則的な凹凸状態を形成すること、
B 粉末供給装置によって供給された粉末層の形成に際し、前記Aの凹凸状態の形成、又は切り屑が入り込むことを原因として、スキージの移動が困難と化し、均一な平坦面の実現に支障が生ずること、又は既に焼結が行われた層との溶融が不完全であること等による粉末層表面の異常を原因として粉末層表面が平坦ではなく、不規則的な凹凸状態を形成すること、
に基づく焼結不良を完全に防止することが不可能な状況にある。
A レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常によって、供給されるビームが過剰であるか又は不足することによって、各ビームの供給が正常である場合に比し、焼結表面が平坦でなく、概略規則的な凹凸状態を形成すること、
B 粉末供給装置によって供給された粉末層の形成に際し、前記Aの凹凸状態の形成、又は切り屑が入り込むことを原因として、スキージの移動が困難と化し、均一な平坦面の実現に支障が生ずること、又は既に焼結が行われた層との溶融が不完全であること等による粉末層表面の異常を原因として粉末層表面が平坦ではなく、不規則的な凹凸状態を形成すること、
に基づく焼結不良を完全に防止することが不可能な状況にある。
然るに、三次元造形方法においては、密閉された装置において、積層及び焼結工程が繰り返されるため、上記A、Bの如き焼結不良が看過され、繰り返しによる全積層工程及び全焼結工程が終了した後において初めて判明するというのが偽らざる実情である。
構造物の劣化又は傷の発生に対し光の照射及び散乱によって検出することは、例えば特許文献1、2、3に示すように、既に公然と知られている。
更には、セラミックス等の構造物の亀裂位置を、上記光の散乱によって検出することは、例えば特許文献4、5に示すように、公然と知られている。
然るに、このような光の反射に関する技術的事項を三次元造形方法において適切に利用することについては、従来技術においては、何ら開示及び示唆されていない。
本発明は、上記の如き背景技術を考慮し、粉末層形成工程及び焼結工程に際し、焼結不良を速やかに検出することによって、当該焼結不良領域を含むことによる三次元造形物の欠陥製品の発生を防止することを可能とする三次元造形方法の構成を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明の基本構成は、
(1)粉末層の形成工程、及び移動するレーザービーム又は電子ビームの照射によって前記粉末層を焼結する焼結工程との交互の繰り返しからなる積層を伴う三次元造形方法であって、前記焼結工程に際し、以下のプロセスを採用している三次元造形方法。
a 各焼結工程において照射したレーザービーム又は電子ビームにおける反射強度の測定、
b 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲内であることが検出された場合には、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を継続すべき旨の指令、
c 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲から逸脱する状態が発生していることが検出された場合には、焼結不良が生じた旨の判断の下に、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を中止すべき旨の指令、
(2)粉末層の形成工程、及び移動するレーザービーム又は電子ビームの照射によって前記粉末層を焼結する焼結工程との交互の繰り返しからなる積層を伴う三次元造形方法であって、前記焼結工程に際し、以下のプロセスを採用している三次元造形方法。
a 各焼結工程において全焼結領域に対する前記レーザービーム以外の光による照射及び当該光における反射強度の測定、
b 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲内であることが検出された場合には、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を継続すべき旨の指令、
c 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲から逸脱する状態が発生していることが検出された場合には、焼結不良が生じた旨の判断の下に、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を中止すべき旨の指令、
からなる。
(1)粉末層の形成工程、及び移動するレーザービーム又は電子ビームの照射によって前記粉末層を焼結する焼結工程との交互の繰り返しからなる積層を伴う三次元造形方法であって、前記焼結工程に際し、以下のプロセスを採用している三次元造形方法。
a 各焼結工程において照射したレーザービーム又は電子ビームにおける反射強度の測定、
b 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲内であることが検出された場合には、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を継続すべき旨の指令、
c 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲から逸脱する状態が発生していることが検出された場合には、焼結不良が生じた旨の判断の下に、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を中止すべき旨の指令、
(2)粉末層の形成工程、及び移動するレーザービーム又は電子ビームの照射によって前記粉末層を焼結する焼結工程との交互の繰り返しからなる積層を伴う三次元造形方法であって、前記焼結工程に際し、以下のプロセスを採用している三次元造形方法。
a 各焼結工程において全焼結領域に対する前記レーザービーム以外の光による照射及び当該光における反射強度の測定、
b 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲内であることが検出された場合には、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を継続すべき旨の指令、
c 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲から逸脱する状態が発生していることが検出された場合には、焼結不良が生じた旨の判断の下に、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を中止すべき旨の指令、
からなる。
前記基本構成(1)、(2)においては、cの指令を伴う焼結不良の検出によって次の時間単位における焼結工程、又は次の粉末層形成工程を中止することが可能となり、焼結不良の発生状態を徒過したうえで、更なる積層及び焼結を行うという無駄な工程を防止し、ひいては、焼結不良領域をことによって、三次元造形物としての欠陥製品の発生を避けることが可能となる。
しかも、後の実施形態において説明するように、焼結不良の原因を解明し、かつ当該原因を是正する一方、当該焼結不良が生じた全焼結領域、又は当該全領域及び既に積層された焼結領域を溶融するか、若しくは軟化することによって除去するか、又は上記各全焼結領域を、切削工具によって除去したうえで、改めて積層工程及び焼結工程を繰り返した場合には、上記焼結不良の発生にも拘らず、効率的な三次元造形物の製造を実現することができる。
前記基本構成(1)においては、図1(a)に示すように、コンテナ(容器)1内において積層されている粉末及び当該粉末に基づく焼結生成物を載置するテーブル2、コンテナ1に対する粉末供給用具3、給付された粉末を平坦とするためのスキージ4、レーザービーム又は電子ビーム供給源5、及びこれらのビームを移動可能とするためのスキャナ装置6、及びコントローラー10を必要とする点においては、従来技術の場合と同様であるが、照射したレーザービーム又は電子ビームの反射強度測定装置8を備えている。
他方、前記基本構成(2)においては、図1(b)に示すように、従来技術と同様の各構成要素を備える一方、照射したレーザービーム又は電子ビームの反射強度ではなく、照射光源11から全照射領域に照射した光線に対する反射強度測定装置を備えている点において、基本構成(1)の場合と相違している(尚、図1(b)においては、反射されたレーザービーム又は電子ビーム7の表示を省略している。)。
基本構成(2)の光源としては、可視光線のみならず、紫外線、赤外線、遠赤外線のような可視光線以外の光線をも採用することができる。
前記基本構成(1)、(2)のaにおける反射強度の測定は、各積層工程において、焼結領域が順次変化する以上、全焼結領域における反射ビーム7又は反射光9の反射強度が測定できることを前提としている。
上記前提に基づき、基本構成(2)においては、全焼結領域に対して光の照射が行われることを要件としている。
尚、aの反射強度は、レーザービームに対する反射ビーム7及び反射光9の場合には、光電変換装置によって測定され、電子ビームに対する反射ビーム7の場合には電磁誘導によって測定される。
尚、aの反射強度は、レーザービームに対する反射ビーム7及び反射光9の場合には、光電変換装置によって測定され、電子ビームに対する反射ビーム7の場合には電磁誘導によって測定される。
上記光電変換による測定の場合の強度については光度及び照度の何れをも基準とすることができる。
これに対し、電磁誘導による測定の場合には、当該電磁誘導に基づく電圧値又は電流値を基準とすることができる。
前記基本構成(1)、(2)のb、cにおいては、反射強度に関する評価を行うために、各焼結工程以内の時間単位を設定しているが、その根拠は、測定の都度評価を行うことは極めて煩雑でありかつ無意味であることから、効率的な評価を行うことにある。
上記時間単位は、各焼結工程の時間である場合も包摂されているが、当該時間の1/10〜1/2のような時間をも選択して設定することができる。
前記基本構成(1)、(2)の各プロセスは、図2のフローチャートに示す通りであって、反射強度が焼結不良を生じていない状態である場合であって、予め設定されている基準となる反射強度の範囲内にある場合には、bのように、次の時間単位の焼結、又は次の粉末層形成工程を継続すべき旨の指令を行うが、反射強度が焼結不良を生じている状態であって、予め設定されている基準となる反射強度の範囲を超えている場合、即ち当該基準範囲よりも大きい場合又は小さい場合の何れにおいても、cのように、次の時間単位の焼結、又は次の粉末層形成工程を中止している。
焼結不良が生じていないことを前提としている上記基準範囲は、各焼結工程において、焼結不良が生じていないことが確認された場合における光度又は照度(レーザービームに対する反射ビーム7及び反射光9の場合)及び電圧値又は電流値(電子ビームに対する反射ビーム7の場合)による基準となる数値範囲のデータによって予め設定されている。
上記基準となる数値範囲のデータの設定は、以下の通りである。
三次元造形方法においては、造形対象物の種類によって適切なレーザービーム又は電子ビームの強度の範囲が特定されている。
従って、背景技術の項A記載の異常なビームの供給を原因とする凹凸状態に到らない基準については、各種類の造形対象物につき、所定の時間単位及び所定の測定位置の下に正常なレーザービーム又は電子ビームの供給量を、正常な状態から順次増加及び減少させ、適切な凹凸状態の限界に到るような供給を行い、当該限界の段階における光度又は照度及び電圧値又は電流値を測定することによって、上記供給量が過剰な段階に到る寸前の最大値及び不足な状態に到る寸前の最小値を予め設定することができる。
三次元造形方法においては、造形対象物の種類によって適切なレーザービーム又は電子ビームの強度の範囲が特定されている。
従って、背景技術の項A記載の異常なビームの供給を原因とする凹凸状態に到らない基準については、各種類の造形対象物につき、所定の時間単位及び所定の測定位置の下に正常なレーザービーム又は電子ビームの供給量を、正常な状態から順次増加及び減少させ、適切な凹凸状態の限界に到るような供給を行い、当該限界の段階における光度又は照度及び電圧値又は電流値を測定することによって、上記供給量が過剰な段階に到る寸前の最大値及び不足な状態に到る寸前の最小値を予め設定することができる。
他方、三次元造形対象物の殆どの種類において、正常、即ち平坦な粉末表面の状態は共通している。
この点を考慮し、背景技術の項B記載の異常な凹凸状態に到らない基準については、所定の時間単位及び所定の測定位置の下に、切り屑の入り込み等を原因として、平坦面の実現に支障を生ずるようなスキージ4の移動困難な状態、又は不十分な焼結による不完全な溶融状態を設定することによって上記不規則の程度及び不完全の程度を次第に減少するという個別の実験によって、正常な平坦状態と異常な凹凸状態の境界段階を確認し、当該確認を行った段階における光度又は照度及び電圧値又は電流値を測定することによって、不規則な状態に到る寸前の最小値を予め設定することができる。
この点を考慮し、背景技術の項B記載の異常な凹凸状態に到らない基準については、所定の時間単位及び所定の測定位置の下に、切り屑の入り込み等を原因として、平坦面の実現に支障を生ずるようなスキージ4の移動困難な状態、又は不十分な焼結による不完全な溶融状態を設定することによって上記不規則の程度及び不完全の程度を次第に減少するという個別の実験によって、正常な平坦状態と異常な凹凸状態の境界段階を確認し、当該確認を行った段階における光度又は照度及び電圧値又は電流値を測定することによって、不規則な状態に到る寸前の最小値を予め設定することができる。
aの測定による反射強度が前記の基準範囲を逸脱している場合に、cのような中止を選択する根拠は以下の通りである。
前記Aのレーザービーム又は電子ビームの制御に関する異常が発生した場合には、これらのビームが焼結不良を発生させないという適切な量を超えている場合には、反射強度もまた適切な範囲を超えており、これらのビームが不足している場合には、反射強度が数値範囲未満とならざるを得ない。
これらのビームが適切な数値範囲を超えている場合及び不足している場合の何れにおいても、焼結表面においては、正常な焼結の場合に比し、概略規則的な凹凸状態が形成される以上、反射強度が所定の数値範囲を逸脱している場合には、焼結不良の発生と対応しており、cの中止の選択が適切であることを意味している。
他方、前記Bの粉末層表面の異常の場合には、当該異常な表面においては、照射されたレーザービーム又は電子ビームが乱反射され、図1(a)、(b)に示す反射強度測定装置8において測定された反射強度が焼結不良が生じていないという正常の表面の場合に比し、小さい数値と化し、cの選択が適切であることに帰する。
しかも、cの指令の原因となる焼結不良は、殆ど大抵の場合前記A、Bの原因に由来している。
かくして、焼結不良が生じていない場合の反射強度における基準範囲に基づいてcの中止指令を発することは極めて適切であって、このような指令によって、更なる積層及び焼結の繰り返しという無意味かつ無駄な工程の発生を防止し、ひいては欠陥を伴う三次元造形物の製造を避けることができる。
焼結不良が生じていない場合の反射強度の基準範囲は、造形対象物の原料、更には、各ビームの照射強度、及び反射ビーム7又は反射光9を測定する測定装置の性能によって相違しており、一般的に上記基準範囲による数値範囲を特定することは不可能である。
したがって、上記各要因を考慮し、経験上の蓄積によって、上記数値範囲を特定することを必要不可欠とする。
cの指令の原因となる焼結不良が発生した場合には、通常その原因が究明されることになる。
上記焼結不良の原因を究明するために、以下のようなプロセスによる実施形態を採用することができる。
d cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位から反射したレーザービーム7又は反射光9について、分光機能に基づき各波長に対応した強度に基づくスペクトル画像の撮影、
e dにおける各スペクトル画像が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
dにおける各スペクトル画像が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末層形成表面の異常にある旨の判断を行うこと。
d cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位から反射したレーザービーム7又は反射光9について、分光機能に基づき各波長に対応した強度に基づくスペクトル画像の撮影、
e dにおける各スペクトル画像が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
dにおける各スペクトル画像が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末層形成表面の異常にある旨の判断を行うこと。
尚、上記実施形態は、あくまで反射したレーザービーム7又は反射光9におけるスペクトル画像に立脚している以上、基本構成(1)においては、電子ビームの反射を採用した場合には適用することができない。
これに対し、基本構成(2)においては、電子ビームの照射に基づく焼結面に対し、レーザービーム以外の光を照射したことによる反射強度に立脚している以上、電子ビームを採用する場合にも適用することができる。
dのスペクトル画像の撮影に基づいて、eのような判断を行うことは、反射強度の変化の原因となるようなレーザービーム又は光の反射状態の変化が生じた場合には、必然的に当該反射強度に基づくスペクトル画像が変化しているという経験則に由来している。
eによる判断の根拠は、以下の通りである。
前記Aが制御系に関する異常を原因とする焼結不良の場合には、レーザービーム又は電子ビームの異常な照射状態にて継続する一方、当該照射によって発生する凹凸形状は概略規則的であることから、反射したレーザービーム7及び反射光9の状況は、焼結部位が異なって、変化していない(但し、殆ど変化していないという近似的に変化していない場合をも含む。)か又は緩慢な変化を呈しているに過ぎない。
したがって、dのように、cの指令の原因となった焼結不良の部位におけるスペクトル画像に対し、その後の焼結部位におけるスペクトル画像は変化しないか又は緩慢な変化を示すに過ぎない。
その結果、双方のスペクトル画像は、図3(a)に示すように、然したる相違状況を呈する訳ではない。
これに対し、前記Bのような粉末層表面の異常を原因とする焼結不良の場合には、当該焼結不良の部位が必ずしも連続している訳ではない一方、粉末層の凹凸状態は不規則である。
したがって、cの指令の原因となった焼結不良が生じている焼結部位の後に反射強度が測定されている焼結部位が依然として焼結不良状態である場合には、不規則な凹凸状態が当初の焼結不良の凹凸状態と明らかに相違する一方、その後の反射強度が測定されている焼結部位において、既に焼結不良を消失している場合には、当然反射ビーム7又は反射光9の状態は明らかに相違している。
したがって、cの指令の原因となった焼結不良の反射強度に基づくスペクトル画像に対し、その後の焼結部位における反射強度に基づくスペクトル画像は、急変している。
その結果、図3(b)に示すように、前者と後者とは明らかに異なるスペクトル画像を呈することになる。
このように、前記Aの場合と前記Bの場合とは、反射状態の推移が明白に相違するが故に、スペクトル画像の変化状態も相違し、eのような判断が可能となる。
eによる判断は、cの指令の原因となった焼結不良におけるスペクトル画像と、その後の焼結領域におけるスペクトル画像との変化状態に対する目視によって実現することができる。
しかしながら、上記判断を自動化し、かつ当該判断を表示する場合には、所定の数値制御を必要とする。
そのためには、図4のフローチャートに示すように、dの各スペクトル画像のうち、cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の焼結部位のうちの1か所における焼結部位を選択し、双方のスペクトル画像における特定の周波数における波高値の相違が、予め基準として設定された所定の数値範囲以内である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、前記Aのように、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断及びその旨の表示を行い、
かつ上記相違が、予め基準として設定された所定の数値範囲を逸脱している場合には、上記焼結不良の原因が、前記Bのように、粉末層表面の異常にある旨の判断及びその旨の表示を行うことを特徴とする実施形態を採用するとよい。
かつ上記相違が、予め基準として設定された所定の数値範囲を逸脱している場合には、上記焼結不良の原因が、前記Bのように、粉末層表面の異常にある旨の判断及びその旨の表示を行うことを特徴とする実施形態を採用するとよい。
上記の所定の数値範囲を予め基準として設定することは、各焼結工程において、前記Aのように、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常が最大状態である場合につき、各時間単位の複数箇所につき、予めスペクトル画像を撮影し、特定の周波数における波高値の変化状態のデータを予め作成したうえで、現実の判断に際しては、上記の2か所の焼結部位における波高値の比率又は差分による数値を採用することによって実現することができる。
上記数値もまた、造形対象物の原料、更には、各ビームの照射強度、及び反射ビーム7又は反射光9を測定する測定装置の性能によって相違しており、一般的に上記基準範囲による数値範囲を特定することは不可能である。
前記d、eにおける実施形態とは別に、上記焼結不良の原因を究明するためには、以下のような実施形態を採用することができる。
f cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位の反射強度の記録、
g fにおける各反射強度が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
fにおける各反射強度が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末層形成表面の異常にある旨の判断を行うこと。
f cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位の反射強度の記録、
g fにおける各反射強度が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
fにおける各反射強度が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末層形成表面の異常にある旨の判断を行うこと。
fのように反射強度の記録によって、gのような判断が可能である根拠は、以下の通りである。
dの撮影及びeの判断に即して説明したように、Aを原因とする場合には、反射ビーム7又は反射光9は変化していない(但し、殆ど変化していないという近似的に変化していない場合をも含む。)か又は緩慢な変化を行っているに過ぎない。
その結果、反射強度もまた図5(a)に示すように、変化していないか又は緩慢な変化を呈しているに過ぎない。
これに対し、前記Bを原因としている場合には、粉末層表面における凹凸状態は急変しており、その結果cの指令の原因となった焼結部位における反射強度とその後の焼結部位における反射強度とは、図5(b)に示すように急変している。
このように、前記Aの場合と前記Bの場合とは、反射強度の変化の推移が明らかに相違することから、gのような判断を行うことができる。
gによる判断は、cの指令の原因となった焼結不良における反射強度と、その後の焼結領域における反射強度との変化状態に対する目視によって実現することができる。
しかしながら、上記判断を自動化し、かつ当該判断を表示するためには、所定の数値制御を必要とする。
そのためには、図6のフローチャートに示すように、fの各反射強度のうち、cの指令の原因となっている焼結不良が発生している焼結部位及びその後の1か所の焼結部位における反射強度の相違が、予め基準として設定された所定の数値範囲以内である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断及びその旨の表示を行い、
かつ上記相違が、予め基準として設定された所定の数値範囲を逸脱している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末層表面の異常にある旨の判断及びその旨の表示を行うことを特徴とする実施形態を採用するとよい。
かつ上記相違が、予め基準として設定された所定の数値範囲を逸脱している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末層表面の異常にある旨の判断及びその旨の表示を行うことを特徴とする実施形態を採用するとよい。
上記の所定の数値範囲を予め基準として設定することは、前記Aのように、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常状態が最大状態である場合につき、各焼結工程における時間単位に即して、反射強度の推移に関するデータを予め作成することによって、現実の判断に際しては、前記2か所の焼結部位における反射強度に関する比率又は差分による数値の基準を採用することによって実現することができる。
上記数値もまた、造形対象物の原料、更には、各ビームの照射強度、及び反射ビーム7又は反射光9を測定する測定装置の性能によって相違しており、一般的に上記基準範囲による数値範囲を特定することは不可能である。
以下、実施例に即して説明する。
実施例1は、焼結不良の原因を是正し、かつcの指令が行われた焼結位置を含む全焼結領域、又は当該全焼結領域及び当該領域の下側にて既に積層されている全焼結領域を、レーザービーム又は電子ビームによって溶融するか、若しくは軟化したうえで、当該溶融若しくは軟化領域の厚さ分若しくは当該焼結及び積層された焼結領域の厚さ分だけ除去するか、又は上記各全焼結領域を、切削工具によって除去したうえで、改めて除去した領域から積層工程及び焼結工程を繰り返すことを特徴としている。
実施例1の技術的趣旨について立ち入って説明するに、cの指令の原因となる焼結不良の位置及びその近傍をレーザービーム又は電子ビームによって溶融しかつ除去したとしても、このような領域について改めて積層及び焼結を行う場合には、溶融して除去した領域につき画像解析を行い、当該解析に基づいて改めて積層及び焼結を行うことが必要とならざるを得ない。
しかしながら、そのような画像解析を行うこと、及び当該画像解析に基づく局所領域における粉末層形成工程及び焼結工程を実現することは、極めて煩雑であり、かつ非効率的である。
このため、実施例1においては、上記各ビームによって焼結不良が生じた位置を含む全焼結領域、又は当該全焼結領域だけでなく、既に形成されている全焼結領域を溶融したうえで、正確な寸法測定に基づいて、当該焼結領域の厚さ分を除去するか、又は当該全領域及びその下方の既に形成されている全焼結領域の厚さ分を除去したうえで、改めて積層及び焼結を行っている。
このような実施例1の場合には、上記のように溶融及び除去した領域以外に既に形成されている焼結層を有効に利用することが可能となり、焼結不良が判明した場合であっても、欠陥を伴わない三次元造形物の製造が可能となる。
実施例2は、cの指令に際し、光信号及び/又は音声信号によって焼結異常を知らせることを特徴としている。
このような特徴点によって、焼結不良に対し速やかに対処することができる。
特に、焼結不良の原因が前記A、Bの何れに存在するかに即して異なるカラーの光信号を選択する場合又は異なる音声を選択する場合には、焼結不良の原因を速やかに把握しかつ対処することが可能となる。
このように、本発明は、焼結不良を速やかに検出することによって、効率的に三次元造形物を製造可能とする一方、欠陥を伴う三次元造形物の製造を防止し得ることから、本発明は、全ての三次元造形方法に利用することができる。
1 コンテナ(容器)
2 テーブル
3 粉末供給用具
4 スキージ
5 レーザービーム又は電子ビーム供給源
6 スキャナ
7 反射ビーム
8 反射ビーム測定装置
81 反射ビーム検出装置
82 反射ビーム計測器
9 反射光
10 コントローラー
11 照射光源
2 テーブル
3 粉末供給用具
4 スキージ
5 レーザービーム又は電子ビーム供給源
6 スキャナ
7 反射ビーム
8 反射ビーム測定装置
81 反射ビーム検出装置
82 反射ビーム計測器
9 反射光
10 コントローラー
11 照射光源
本発明は、粉末層の形成、及び当該粉末層に対するレーザービーム又は電子ビームによる焼結を繰り返すことからなる積層に基づく三次元形状造形物の製造方法に関するものである。
上記三次元造形方法においては、
A レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常によって、供給されるビームが過剰であるか又は不足することによって、各ビームの供給が正常である場合に比し、焼結表面が平坦でなく、概略規則的な凹凸状態を形成すること、
B 粉末供給装置によって供給された粉末層の形成に際し、前記Aの凹凸状態の形成、又は切り屑が入り込むことを原因として、スキージの移動が困難と化し、均一な平坦面の実現に支障が生ずること、又は既に焼結が行われた層との溶融が不完全であること等による粉末層表面の異常を原因として粉末層表面が平坦ではなく、不規則的な凹凸状態を形成すること、
に基づく焼結不良を完全に防止することが不可能な状況にある。
A レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常によって、供給されるビームが過剰であるか又は不足することによって、各ビームの供給が正常である場合に比し、焼結表面が平坦でなく、概略規則的な凹凸状態を形成すること、
B 粉末供給装置によって供給された粉末層の形成に際し、前記Aの凹凸状態の形成、又は切り屑が入り込むことを原因として、スキージの移動が困難と化し、均一な平坦面の実現に支障が生ずること、又は既に焼結が行われた層との溶融が不完全であること等による粉末層表面の異常を原因として粉末層表面が平坦ではなく、不規則的な凹凸状態を形成すること、
に基づく焼結不良を完全に防止することが不可能な状況にある。
然るに、三次元造形方法においては、密閉された装置において、積層及び焼結工程が繰り返されるため、上記A、Bの如き焼結不良が看過され、繰り返しによる全積層工程及び全焼結工程が終了した後において初めて判明するというのが偽らざる実情である。
構造物の劣化又は傷の発生に対し光の照射及び散乱によって検出することは、例えば特許文献1、2、3に示すように、既に公然と知られている。
更には、セラミックス等の構造物の亀裂位置を、上記光の散乱によって検出することは、例えば特許文献4、5に示すように、公然と知られている。
然るに、このような光の反射に関する技術的事項を三次元造形方法において適切に利用することについては、従来技術においては、何ら開示及び示唆されていない。
本発明は、上記の如き背景技術を考慮し、粉末層形成工程及び焼結工程に際し、焼結不良を速やかに検出することによって、当該焼結不良領域を含むことによる三次元造形物の欠陥製品の発生を防止することを可能とする三次元造形方法の構成を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明の基本構成は、
(1)粉末層の形成工程、及び移動するレーザービームの照射によって前記粉末層を焼結する焼結工程との交互の繰り返しからなる積層を伴う三次元造形方法であって、前記焼結工程に際し、以下のプロセスを採用している三次元造形方法。
a 各焼結工程において照射したレーザービームにおける反射強度、又は各焼結工程において全焼結領域に対する前記レーザービーム以外の光による照射及び当該光における反射強度の測定、
b 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲内であることが検出された場合には、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を継続すべき旨の指令、
c 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲から逸脱する状態が発生していることが検出された場合には、焼結不良が生じた旨の判断の下に、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を中止すべき旨の指令、
d cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位から反射したレーザービーム又は反射光について、分光機能に基づき各波長に対応した強度に基づくスペクトル画像の撮影、
e dにおける各スペクトル画像が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
dにおける各スペクトル画像が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末形成表面の異常にある旨の判断を行うこと。
(2) 粉末層の形成工程、及び移動するレーザービーム又は電子ビームの照射によって前記粉末層を焼結する焼結工程との交互の繰り返しからなる積層を伴う三次元造形方法であって、前記焼結工程に際し、以下のプロセスを採用している三次元造形方法。
a 各焼結工程において照射したレーザービーム又は電子ビームにおける反射強度、又は各焼結工程において全焼結領域に対する前記レーザービーム以外の光による照射及び当該光における反射強度の測定、
b 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲内であることが検出された場合には、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を継続すべき旨の指令、
c 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲から逸脱する状態が発生していることが検出された場合には、焼結不良が生じた旨の判断の下に、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を中止すべき旨の指令
f cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位の反射強度の記録、
g fにおける各反射強度が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
fにおける各反射強度が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末形成表面の異常にある旨の判断を行うこと、
からなる。
(1)粉末層の形成工程、及び移動するレーザービームの照射によって前記粉末層を焼結する焼結工程との交互の繰り返しからなる積層を伴う三次元造形方法であって、前記焼結工程に際し、以下のプロセスを採用している三次元造形方法。
a 各焼結工程において照射したレーザービームにおける反射強度、又は各焼結工程において全焼結領域に対する前記レーザービーム以外の光による照射及び当該光における反射強度の測定、
b 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲内であることが検出された場合には、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を継続すべき旨の指令、
c 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲から逸脱する状態が発生していることが検出された場合には、焼結不良が生じた旨の判断の下に、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を中止すべき旨の指令、
d cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位から反射したレーザービーム又は反射光について、分光機能に基づき各波長に対応した強度に基づくスペクトル画像の撮影、
e dにおける各スペクトル画像が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
dにおける各スペクトル画像が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末形成表面の異常にある旨の判断を行うこと。
(2) 粉末層の形成工程、及び移動するレーザービーム又は電子ビームの照射によって前記粉末層を焼結する焼結工程との交互の繰り返しからなる積層を伴う三次元造形方法であって、前記焼結工程に際し、以下のプロセスを採用している三次元造形方法。
a 各焼結工程において照射したレーザービーム又は電子ビームにおける反射強度、又は各焼結工程において全焼結領域に対する前記レーザービーム以外の光による照射及び当該光における反射強度の測定、
b 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲内であることが検出された場合には、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を継続すべき旨の指令、
c 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲から逸脱する状態が発生していることが検出された場合には、焼結不良が生じた旨の判断の下に、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を中止すべき旨の指令
f cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位の反射強度の記録、
g fにおける各反射強度が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
fにおける各反射強度が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末形成表面の異常にある旨の判断を行うこと、
からなる。
前記基本構成(1)、(2)においては、cの指令を伴う焼結不良の検出によって次の時間単位における焼結工程、又は次の粉末層形成工程を中止することが可能となり、焼結不良の発生状態を徒過したうえで、更なる積層及び焼結を行うという無駄な工程を防止し、ひいては、焼結不良領域をことによって、三次元造形物としての欠陥製品の発生を避けることが可能となる。
しかも、焼結不良の原因を解明し、かつ当該原因を是正する一方、当該焼結不良が生じた全焼結領域、又は当該全領域及び既に積層された焼結領域を溶融するか、若しくは軟化することによって除去するか、又は上記各全焼結領域を、切削工具によって除去したうえで、改めて積層工程及び焼結工程を繰り返した場合には、上記焼結不良の発生にも拘らず、効率的な三次元造形物の製造を実現することができる。
前記基本構成(1)、(2)においては、図1(a)に示すように、コンテナ(容器)1内において積層されている粉末及び当該粉末に基づく焼結生成物を載置するテーブル2、コンテナ1に対する粉末供給用具3、給付された粉末を平坦とするためのスキージ4、レーザービーム又は電子ビーム供給源5、及びこれらのビームを移動可能とするためのスキャナ装置6、及びコントローラー10を必要とする点においては、従来技術の場合と同様であるが、照射したレーザービーム又は電子ビームの反射強度測定装置8を備えるか、又は図1(b)に示すように、従来技術と同様の各構成要素を備える一方、照射したレーザービーム又は電子ビームの反射強度ではなく、照射光源11から全照射領域に照射した光線に対する反射強度測定装置を備えている(尚、図1(b)においては、反射されたレーザービーム又は電子ビーム7の表示を省略している。)。
レーザービーム以外の光源としては、可視光線のみならず、紫外線、赤外線、遠赤外線のような可視光線以外の光線をも採用することができる。
前記基本構成(1)、(2)のaにおける反射強度の測定は、各積層工程において、焼結領域が順次変化する以上、全焼結領域における反射ビーム7又は反射光9の反射強度が測定できることを前提としている。
上記前提に基づき、レーザービーム以外の光の反射強度の測定を行う場合には、全焼結領域に対して光の照射が行われることを要件としている。
尚、aの反射強度は、レーザービームに対する反射ビーム7及び反射光9の場合には、光電変換装置によって測定され、電子ビームに対する反射ビーム7の場合には電磁誘導によって測定される。
尚、aの反射強度は、レーザービームに対する反射ビーム7及び反射光9の場合には、光電変換装置によって測定され、電子ビームに対する反射ビーム7の場合には電磁誘導によって測定される。
上記光電変換による測定の場合の強度については光度及び照度の何れをも基準とすることができる。
これに対し、電磁誘導による測定の場合には、当該電磁誘導に基づく電圧値又は電流値を基準とすることができる。
前記基本構成(1)、(2)のb、cにおいては、反射強度に関する評価を行うために、各焼結工程以内の時間単位を設定しているが、その根拠は、測定の都度評価を行うことは極めて煩雑でありかつ無意味であることから、効率的な評価を行うことにある。
上記時間単位は、各焼結工程の時間である場合も包摂されているが、当該時間の1/10〜1/2のような時間をも選択して設定することができる。
前記基本構成(1)、(2)におけるa,b,cの各プロセスは、図2のフローチャートに示す通りであって、反射強度が焼結不良を生じていない状態である場合であって、予め設定されている基準となる反射強度の範囲内にある場合には、bのように、次の時間単位の焼結、又は次の粉末層形成工程を継続すべき旨の指令を行うが、反射強度が焼結不良を生じている状態であって、予め設定されている基準となる反射強度の範囲を超えている場合、即ち当該基準範囲よりも大きい場合又は小さい場合の何れにおいても、cのように、次の時間単位の焼結、又は次の粉末層形成工程を中止している。
焼結不良が生じていないことを前提としている上記基準範囲は、各焼結工程において、焼結不良が生じていないことが確認された場合における光度又は照度(レーザービームに対する反射ビーム7及び反射光9の場合)及び電圧値又は電流値(電子ビームに対する反射ビーム7の場合)による基準となる数値範囲のデータによって予め設定されている。
上記基準となる数値範囲のデータの設定は、以下の通りである。
三次元造形方法においては、造形対象物の種類によって適切なレーザービーム又は電子ビームの強度の範囲が特定されている。
従って、背景技術の項A記載の異常なビームの供給を原因とする凹凸状態に到らない基準については、各種類の造形対象物につき、所定の時間単位及び所定の測定位置の下に正常なレーザービーム又は電子ビームの供給量を、正常な状態から順次増加及び減少させ、適切な凹凸状態の限界に到るような供給を行い、当該限界の段階における光度又は照度及び電圧値又は電流値を測定することによって、上記供給量が過剰な段階に到る寸前の最大値及び不足な状態に到る寸前の最小値を予め設定することができる。
三次元造形方法においては、造形対象物の種類によって適切なレーザービーム又は電子ビームの強度の範囲が特定されている。
従って、背景技術の項A記載の異常なビームの供給を原因とする凹凸状態に到らない基準については、各種類の造形対象物につき、所定の時間単位及び所定の測定位置の下に正常なレーザービーム又は電子ビームの供給量を、正常な状態から順次増加及び減少させ、適切な凹凸状態の限界に到るような供給を行い、当該限界の段階における光度又は照度及び電圧値又は電流値を測定することによって、上記供給量が過剰な段階に到る寸前の最大値及び不足な状態に到る寸前の最小値を予め設定することができる。
他方、三次元造形対象物の殆どの種類において、正常、即ち平坦な粉末表面の状態は共通している。
この点を考慮し、背景技術の項B記載の異常な凹凸状態に到らない基準については、所定の時間単位及び所定の測定位置の下に、切り屑の入り込み等を原因として、平坦面の実現に支障を生ずるようなスキージ4の移動困難な状態、又は不十分な焼結による不完全な溶融状態を設定することによって上記不規則の程度及び不完全の程度を次第に減少するという個別の実験によって、正常な平坦状態と異常な凹凸状態の境界段階を確認し、当該確認を行った段階における光度又は照度及び電圧値又は電流値を測定することによって、不規則な状態に到る寸前の最小値を予め設定することができる。
この点を考慮し、背景技術の項B記載の異常な凹凸状態に到らない基準については、所定の時間単位及び所定の測定位置の下に、切り屑の入り込み等を原因として、平坦面の実現に支障を生ずるようなスキージ4の移動困難な状態、又は不十分な焼結による不完全な溶融状態を設定することによって上記不規則の程度及び不完全の程度を次第に減少するという個別の実験によって、正常な平坦状態と異常な凹凸状態の境界段階を確認し、当該確認を行った段階における光度又は照度及び電圧値又は電流値を測定することによって、不規則な状態に到る寸前の最小値を予め設定することができる。
aの測定による反射強度が前記の基準範囲を逸脱している場合に、cのような中止を選択する根拠は以下の通りである。
前記Aのレーザービーム又は電子ビームの制御に関する異常が発生した場合には、これらのビームが焼結不良を発生させないという適切な量を超えている場合には、反射強度もまた適切な範囲を超えており、これらのビームが不足している場合には、反射強度が数値範囲未満とならざるを得ない。
これらのビームが適切な数値範囲を超えている場合及び不足している場合の何れにおいても、焼結表面においては、正常な焼結の場合に比し、概略規則的な凹凸状態が形成される以上、反射強度が所定の数値範囲を逸脱している場合には、焼結不良の発生と対応しており、cの中止の選択が適切であることを意味している。
他方、前記Bの粉末層表面の異常の場合には、当該異常な表面においては、照射されたレーザービーム又は電子ビームが乱反射され、図1(a)、(b)に示す反射強度測定装置8において測定された反射強度が焼結不良が生じていないという正常の表面の場合に比し、小さい数値と化し、cの選択が適切であることに帰する。
しかも、cの指令の原因となる焼結不良は、殆ど大抵の場合前記A、Bの原因に由来している。
かくして、焼結不良が生じていない場合の反射強度における基準範囲に基づいてcの中止指令を発することは極めて適切であって、このような指令によって、更なる積層及び焼結の繰り返しという無意味かつ無駄な工程の発生を防止し、ひいては欠陥を伴う三次元造形物の製造を避けることができる。
焼結不良が生じていない場合の反射強度の基準範囲は、造形対象物の原料、更には、各ビームの照射強度、及び反射ビーム7又は反射光9を測定する測定装置の性能によって相違しており、一般的に上記基準範囲による数値範囲を特定することは不可能である。
したがって、上記各要因を考慮し、経験上の蓄積によって、上記数値範囲を特定することを必要不可欠とする。
cの指令の原因となる焼結不良が発生した場合には、通常その原因が究明されることになる。
上記焼結不良の原因を究明するために、基本構成(1)においては、以下のようなプロセスを採用している。
d cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位から反射したレーザービーム7又は反射光9について、分光機能に基づき各波長に対応した強度に基づくスペクトル画像の撮影、
e dにおける各スペクトル画像が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
dにおける各スペクトル画像が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末層形成表面の異常にある旨の判断を行うこと。
d cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位から反射したレーザービーム7又は反射光9について、分光機能に基づき各波長に対応した強度に基づくスペクトル画像の撮影、
e dにおける各スペクトル画像が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
dにおける各スペクトル画像が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末層形成表面の異常にある旨の判断を行うこと。
dのスペクトル画像の撮影に基づいて、eのような判断を行うことは、反射強度の変化の原因となるようなレーザービーム又は光の反射状態の変化が生じた場合には、必然的に当該反射強度に基づくスペクトル画像が変化しているという経験則に由来している。
eによる判断の根拠は、以下の通りである。
前記Aが制御系に関する異常を原因とする焼結不良の場合には、レーザービーム又は電子ビームの異常な照射状態にて継続する一方、当該照射によって発生する凹凸形状は概略規則的であることから、反射したレーザービーム7及び反射光9の状況は、焼結部位が異なって、変化していない(但し、殆ど変化していないという近似的に変化していない場合をも含む。)か又は緩慢な変化を呈しているに過ぎない。
したがって、dのように、cの指令の原因となった焼結不良の部位におけるスペクトル画像に対し、その後の焼結部位におけるスペクトル画像は変化しないか又は緩慢な変化を示すに過ぎない。
その結果、双方のスペクトル画像は、図3(a)に示すように、然したる相違状況を呈する訳ではない。
これに対し、前記Bのような粉末層表面の異常を原因とする焼結不良の場合には、当該焼結不良の部位が必ずしも連続している訳ではない一方、粉末層の凹凸状態は不規則である。
したがって、cの指令の原因となった焼結不良が生じている焼結部位の後に反射強度が測定されている焼結部位が依然として焼結不良状態である場合には、不規則な凹凸状態が当初の焼結不良の凹凸状態と明らかに相違する一方、その後の反射強度が測定されている焼結部位において、既に焼結不良を消失している場合には、当然反射ビーム7又は反射光9の状態は明らかに相違している。
したがって、cの指令の原因となった焼結不良の反射強度に基づくスペクトル画像に対し、その後の焼結部位における反射強度に基づくスペクトル画像は、急変している。
その結果、図3(b)に示すように、前者と後者とは明らかに異なるスペクトル画像を呈することになる。
このように、前記Aの場合と前記Bの場合とは、反射状態の推移が明白に相違するが故に、スペクトル画像の変化状態も相違し、eのような判断が可能となる。
eによる判断は、cの指令の原因となった焼結不良におけるスペクトル画像と、その後の焼結領域におけるスペクトル画像との変化状態に対する目視によって実現することができる。
しかしながら、上記判断を自動化し、かつ当該判断を表示する場合には、所定の数値制御を必要とする。
そのためには、図4のフローチャートに示すように、dの各スペクトル画像のうち、cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の焼結部位のうちの1か所における焼結部位を選択し、双方のスペクトル画像における特定の周波数における波高値の相違が、予め基準として設定された所定の数値範囲以内である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、前記Aのように、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断及びその旨の表示を行い、
かつ上記相違が、予め基準として設定された所定の数値範囲を逸脱している場合には、上記焼結不良の原因が、前記Bのように、粉末層表面の異常にある旨の判断及びその旨の表示を行うことを特徴とする実施形態を採用するとよい。
かつ上記相違が、予め基準として設定された所定の数値範囲を逸脱している場合には、上記焼結不良の原因が、前記Bのように、粉末層表面の異常にある旨の判断及びその旨の表示を行うことを特徴とする実施形態を採用するとよい。
上記の所定の数値範囲を予め基準として設定することは、各焼結工程において、前記Aのように、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常が最大状態である場合につき、各時間単位の複数箇所につき、予めスペクトル画像を撮影し、特定の周波数における波高値の変化状態のデータを予め作成したうえで、現実の判断に際しては、上記の2か所の焼結部位における波高値の比率又は差分による数値を採用することによって実現することができる。
上記数値もまた、造形対象物の原料、更には、各ビームの照射強度、及び反射ビーム7又は反射光9を測定する測定装置の性能によって相違しており、一般的に上記基準範囲による数値範囲を特定することは不可能である。
上記焼結不良の原因を究明するために基本構成(2)においては、以下のようなプロセスを採用している。
f cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位の反射強度の記録、
g fにおける各反射強度が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
fにおける各反射強度が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末層形成表面の異常にある旨の判断を行うこと。
f cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位の反射強度の記録、
g fにおける各反射強度が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
fにおける各反射強度が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末層形成表面の異常にある旨の判断を行うこと。
fのように反射強度の記録によって、gのような判断が可能である根拠は、以下の通りである。
dの撮影及びeの判断に即して説明したように、Aを原因とする場合には、反射ビーム7又は反射光9は変化していない(但し、殆ど変化していないという近似的に変化していない場合をも含む。)か又は緩慢な変化を行っているに過ぎない。
その結果、反射強度もまた図5(a)に示すように、変化していないか又は緩慢な変化を呈しているに過ぎない。
これに対し、前記Bを原因としている場合には、粉末層表面における凹凸状態は急変しており、その結果cの指令の原因となった焼結部位における反射強度とその後の焼結部位における反射強度とは、図5(b)に示すように急変している。
このように、前記Aの場合と前記Bの場合とは、反射強度の変化の推移が明らかに相違することから、gのような判断を行うことができる。
gによる判断は、cの指令の原因となった焼結不良における反射強度と、その後の焼結領域における反射強度との変化状態に対する目視によって実現することができる。
しかしながら、上記判断を自動化し、かつ当該判断を表示するためには、所定の数値制御を必要とする。
そのためには、図6のフローチャートに示すように、fの各反射強度のうち、cの指令の原因となっている焼結不良が発生している焼結部位及びその後の1か所の焼結部位における反射強度の相違が、予め基準として設定された所定の数値範囲以内である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断及びその旨の表示を行い、
かつ上記相違が、予め基準として設定された所定の数値範囲を逸脱している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末層表面の異常にある旨の判断及びその旨の表示を行うことを特徴とする実施形態を採用するとよい。
かつ上記相違が、予め基準として設定された所定の数値範囲を逸脱している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末層表面の異常にある旨の判断及びその旨の表示を行うことを特徴とする実施形態を採用するとよい。
上記の所定の数値範囲を予め基準として設定することは、前記Aのように、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常状態が最大状態である場合につき、各焼結工程における時間単位に即して、反射強度の推移に関するデータを予め作成することによって、現実の判断に際しては、前記2か所の焼結部位における反射強度に関する比率又は差分による数値の基準を採用することによって実現することができる。
上記数値もまた、造形対象物の原料、更には、各ビームの照射強度、及び反射ビーム7又は反射光9を測定する測定装置の性能によって相違しており、一般的に上記基準範囲による数値範囲を特定することは不可能である。
以下、実施例に即して説明する。
実施例1は、焼結不良の原因を是正し、かつcの指令が行われた焼結位置を含む全焼結領域、又は当該全焼結領域及び当該領域の下側にて既に積層されている全焼結領域を、レーザービーム又は電子ビームによって溶融するか、若しくは軟化したうえで、当該溶融若しくは軟化領域の厚さ分若しくは当該焼結及び積層された焼結領域の厚さ分だけ除去するか、又は上記各全焼結領域を、切削工具によって除去したうえで、改めて除去した領域から積層工程及び焼結工程を繰り返すことを特徴としている。
実施例1の技術的趣旨について立ち入って説明するに、cの指令の原因となる焼結不良の位置及びその近傍をレーザービーム又は電子ビームによって溶融しかつ除去したとしても、このような領域について改めて積層及び焼結を行う場合には、溶融して除去した領域につき画像解析を行い、当該解析に基づいて改めて積層及び焼結を行うことが必要とならざるを得ない。
しかしながら、そのような画像解析を行うこと、及び当該画像解析に基づく局所領域における粉末層形成工程及び焼結工程を実現することは、極めて煩雑であり、かつ非効率的である。
このため、実施例1においては、上記各ビームによって焼結不良が生じた位置を含む全焼結領域、又は当該全焼結領域だけでなく、既に形成されている全焼結領域を溶融したうえで、正確な寸法測定に基づいて、当該焼結領域の厚さ分を除去するか、又は当該全領域及びその下方の既に形成されている全焼結領域の厚さ分を除去したうえで、改めて積層及び焼結を行っている。
このような実施例1の場合には、上記のように溶融及び除去した領域以外に既に形成されている焼結層を有効に利用することが可能となり、焼結不良が判明した場合であっても、欠陥を伴わない三次元造形物の製造が可能となる。
実施例2は、cの指令に際し、光信号及び/又は音声信号によって焼結異常を知らせることを特徴としている。
このような特徴点によって、焼結不良に対し速やかに対処することができる。
特に、焼結不良の原因が前記A、Bの何れに存在するかに即して異なるカラーの光信号を選択する場合又は異なる音声を選択する場合には、焼結不良の原因を速やかに把握しかつ対処することが可能となる。
このように、本発明は、焼結不良を速やかに検出することによって、効率的に三次元造形物を製造可能とする一方、欠陥を伴う三次元造形物の製造を防止し得ることから、本発明は、全ての三次元造形方法に利用することができる。
1 コンテナ(容器)
2 テーブル
3 粉末供給用具
4 スキージ
5 レーザービーム又は電子ビーム供給源
6 スキャナ
7 反射ビーム
8 反射ビーム測定装置
81 反射ビーム検出装置
82 反射ビーム計測器
9 反射光
10 コントローラー
11 照射光源
2 テーブル
3 粉末供給用具
4 スキージ
5 レーザービーム又は電子ビーム供給源
6 スキャナ
7 反射ビーム
8 反射ビーム測定装置
81 反射ビーム検出装置
82 反射ビーム計測器
9 反射光
10 コントローラー
11 照射光源
前記課題を解決するため、本発明の基本構成は、
(1) 粉末層の形成工程、及び移動するレーザービーム又は電子ビームの照射によって前記粉末層を焼結する焼結工程との交互の繰り返しからなる積層を伴う三次元造形方法であって、前記焼結工程に際し、以下のプロセスを採用している三次元造形方法。
a 各焼結工程において照射したレーザービームにおける反射強度、又は各焼結工程において全焼結領域に対する前記レーザービーム以外の光による照射及び当該光における反射強度の測定、
b 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲内であることが検出された場合には、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を継続すべき旨の指令、
c 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲から逸脱する状態が発生していることが検出された場合には、焼結不良が生じた旨の判断の下に、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を中止すべき旨の指令、
d cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位から反射したレーザービーム又は電子ビーム、又は前記レーザービーム以外の光による反射光について、分光機能に基づき各波長に対応した強度に基づくスペクトル画像の撮影、
e dにおける各スペクトル画像が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
dにおける各スペクトル画像が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末形成表面の異常にある旨の判断を行うこと。
(2) 粉末層の形成工程、及び移動するレーザービーム又は電子ビームの照射によって前記粉末層を焼結する焼結工程との交互の繰り返しからなる積層を伴う三次元造形方法であって、前記焼結工程に際し、以下のプロセスを採用している三次元造形方法。
a 各焼結工程において照射したレーザービーム又は電子ビームにおける反射強度、又は各焼結工程において全焼結領域に対する前記レーザービーム以外の光による照射及び当該光における反射強度の測定、
b 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲内であることが検出された場合には、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を継続すべき旨の指令、
c 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲から逸脱する状態が発生していることが検出された場合には、焼結不良が生じた旨の判断の下に、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を中止すべき旨の指令
f cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位の反射強度の記録、
g fにおける各反射強度が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
fにおける各反射強度が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末形成表面の異常にある旨の判断を行うこと、
からなる。
(1) 粉末層の形成工程、及び移動するレーザービーム又は電子ビームの照射によって前記粉末層を焼結する焼結工程との交互の繰り返しからなる積層を伴う三次元造形方法であって、前記焼結工程に際し、以下のプロセスを採用している三次元造形方法。
a 各焼結工程において照射したレーザービームにおける反射強度、又は各焼結工程において全焼結領域に対する前記レーザービーム以外の光による照射及び当該光における反射強度の測定、
b 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲内であることが検出された場合には、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を継続すべき旨の指令、
c 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲から逸脱する状態が発生していることが検出された場合には、焼結不良が生じた旨の判断の下に、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を中止すべき旨の指令、
d cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位から反射したレーザービーム又は電子ビーム、又は前記レーザービーム以外の光による反射光について、分光機能に基づき各波長に対応した強度に基づくスペクトル画像の撮影、
e dにおける各スペクトル画像が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
dにおける各スペクトル画像が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末形成表面の異常にある旨の判断を行うこと。
(2) 粉末層の形成工程、及び移動するレーザービーム又は電子ビームの照射によって前記粉末層を焼結する焼結工程との交互の繰り返しからなる積層を伴う三次元造形方法であって、前記焼結工程に際し、以下のプロセスを採用している三次元造形方法。
a 各焼結工程において照射したレーザービーム又は電子ビームにおける反射強度、又は各焼結工程において全焼結領域に対する前記レーザービーム以外の光による照射及び当該光における反射強度の測定、
b 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲内であることが検出された場合には、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を継続すべき旨の指令、
c 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲から逸脱する状態が発生していることが検出された場合には、焼結不良が生じた旨の判断の下に、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を中止すべき旨の指令
f cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位の反射強度の記録、
g fにおける各反射強度が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
fにおける各反射強度が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末形成表面の異常にある旨の判断を行うこと、
からなる。
上記焼結不良の原因を究明するために、基本構成(1)においては、以下のようなプロセスを採用している。
d cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位から反射したレーザービーム又は電子ビーム7、又は前記レーザービーム7以外の光による反射光9について、分光機能に基づき各波長に対応した強度に基づくスペクトル画像の撮影、
e dにおける各スペクトル画像が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
dにおける各スペクトル画像が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末層形成表面の異常にある旨の判断を行うこと。
d cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位から反射したレーザービーム又は電子ビーム7、又は前記レーザービーム7以外の光による反射光9について、分光機能に基づき各波長に対応した強度に基づくスペクトル画像の撮影、
e dにおける各スペクトル画像が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
dにおける各スペクトル画像が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末層形成表面の異常にある旨の判断を行うこと。
前記課題を解決するため、本発明の基本構成は、
(1) 粉末層の形成工程、及び移動するレーザービーム又は電子ビームの照射によって前記粉末層を焼結する焼結工程との交互の繰り返しからなる積層を伴う三次元造形方法であって、前記焼結工程に際し、以下のプロセスを採用している三次元造形方法。
a 各焼結工程において照射したレーザービーム又は電子ビームにおける反射強度、又は各焼結工程において全焼結領域に対する前記レーザービーム以外の光による照射及び当該光における反射強度の測定、
b 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲内であることが検出された場合には、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を継続すべき旨の指令、
c 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲から逸脱する状態が発生していることが検出された場合には、焼結不良が生じた旨の判断の下に、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を中止すべき旨の指令、
d cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位から反射したレーザービーム又は電子ビーム、又は前記レーザービーム以外の光による反射光について、分光機能に基づき各波長に対応した強度に基づくスペクトル画像の撮影、
e dにおける各スペクトル画像が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
dにおける各スペクトル画像が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末形成表面の異常にある旨の判断を行うこと。
(2) 粉末層の形成工程、及び移動するレーザービーム又は電子ビームの照射によって前記粉末層を焼結する焼結工程との交互の繰り返しからなる積層を伴う三次元造形方法であって、前記焼結工程に際し、以下のプロセスを採用している三次元造形方法。
a 各焼結工程において照射したレーザービーム又は電子ビームにおける反射強度、又は各焼結工程において全焼結領域に対する前記レーザービーム以外の光による照射及び当該光における反射強度の測定、
b 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲内であることが検出された場合には、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を継続すべき旨の指令、
c 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲から逸脱する状態が発生していることが検出された場合には、焼結不良が生じた旨の判断の下に、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を中止すべき旨の指令
f cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位の反射強度の記録、
g fにおける各反射強度が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
fにおける各反射強度が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末形成表面の異常にある旨の判断を行うこと、
からなる。
(1) 粉末層の形成工程、及び移動するレーザービーム又は電子ビームの照射によって前記粉末層を焼結する焼結工程との交互の繰り返しからなる積層を伴う三次元造形方法であって、前記焼結工程に際し、以下のプロセスを採用している三次元造形方法。
a 各焼結工程において照射したレーザービーム又は電子ビームにおける反射強度、又は各焼結工程において全焼結領域に対する前記レーザービーム以外の光による照射及び当該光における反射強度の測定、
b 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲内であることが検出された場合には、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を継続すべき旨の指令、
c 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲から逸脱する状態が発生していることが検出された場合には、焼結不良が生じた旨の判断の下に、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を中止すべき旨の指令、
d cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位から反射したレーザービーム又は電子ビーム、又は前記レーザービーム以外の光による反射光について、分光機能に基づき各波長に対応した強度に基づくスペクトル画像の撮影、
e dにおける各スペクトル画像が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
dにおける各スペクトル画像が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末形成表面の異常にある旨の判断を行うこと。
(2) 粉末層の形成工程、及び移動するレーザービーム又は電子ビームの照射によって前記粉末層を焼結する焼結工程との交互の繰り返しからなる積層を伴う三次元造形方法であって、前記焼結工程に際し、以下のプロセスを採用している三次元造形方法。
a 各焼結工程において照射したレーザービーム又は電子ビームにおける反射強度、又は各焼結工程において全焼結領域に対する前記レーザービーム以外の光による照射及び当該光における反射強度の測定、
b 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲内であることが検出された場合には、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を継続すべき旨の指令、
c 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲から逸脱する状態が発生していることが検出された場合には、焼結不良が生じた旨の判断の下に、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を中止すべき旨の指令
f cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位の反射強度の記録、
g fにおける各反射強度が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
fにおける各反射強度が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末形成表面の異常にある旨の判断を行うこと、
からなる。
Claims (10)
- 粉末層の形成工程、及び移動するレーザービーム又は電子ビームの照射によって前記粉末層を焼結する焼結工程との交互の繰り返しからなる積層を伴う三次元造形方法であって、前記焼結工程に際し、以下のプロセスを採用している三次元造形方法。
a 各焼結工程において照射したレーザービーム又は電子ビームにおける反射強度の測定、
b 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲内であることが検出された場合には、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を継続すべき旨の指令、
c 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲から逸脱する状態が発生していることが検出された場合には、焼結不良が生じた旨の判断の下に、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を中止すべき旨の指令。 - 粉末層の形成工程、及び移動するレーザービーム又は電子ビームの照射によって前記粉末層を焼結する焼結工程との交互の繰り返しからなる積層を伴う三次元造形方法であって、前記焼結工程に際し、以下のプロセスを採用している三次元造形方法。
a 各焼結工程において全焼結領域に対する前記レーザービーム以外の光による照射及び当該光における反射強度の測定、
b 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲内であることが検出された場合には、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を継続すべき旨の指令、
c 各焼結工程に必要な時間以内の時間単位において、aの反射強度が焼結不良が生じていない状態にある反射強度による基準範囲から逸脱する状態が発生していることが検出された場合には、焼結不良が生じた旨の判断の下に、次の時間単位における焼結、又は次の粉末層形成工程を中止すべき旨の指令。 - 以下のプロセスを採用していることを特徴とする請求項1、2の何れか一項に記載の三次元造形方法。
d cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位から反射したレーザービーム又は反射光について、分光機能に基づき各波長に対応した強度に基づくスペクトル画像の撮影、
e dにおける各スペクトル画像が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
dにおける各スペクトル画像が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末形成表面の異常にある旨の判断を行うこと。 - dの各スペクトル画像のうち、cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の焼結部位のうちの1か所における焼結部位を選択し、双方のスペクトル画像における特定の周波数における波高値の相違が、予め基準として設定された所定の数値範囲以内である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断及びその旨の表示を行い、
かつ上記相違が、予め基準として設定された所定の数値範囲を逸脱している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末層表面の異常にある旨の判断及びその旨の表示を行うことを特徴とする請求項3記載の三次元造形方法。 - 以下のプロセスを採用していることを特徴とする請求項1、2の何れか一項に記載の三次元造形方法。
f cの指令の原因となった焼結不良が発生している焼結部位、及びその後の時間単位内における焼結部位の反射強度の記録、
g fにおける各反射強度が変化していないか又は変化が緩慢である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断を行い、
fにおける各反射強度が急変している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末形成表面の異常にある旨の判断を行うこと。 - fの各反射強度のうち、cの指令の原因となっている焼結不良が発生している焼結部位及びその後の1か所の焼結部位における反射強度の相違が、予め基準として設定された所定の数値範囲以内である場合には、cの指令の原因となった焼結不良の原因が、レーザービーム又は電子ビームに関する制御系の異常にある旨の判断及びその旨の表示を行い、
かつ上記相違が、予め基準として設定された所定の数値範囲を逸脱している場合には、上記焼結不良の原因が、粉末層表面の異常にある旨の判断及びその旨の表示を行うことを特徴とする請求項5記載の三次元造形方法。 - 焼結不良の原因を是正し、かつcの指令が行われた焼結位置を含む全焼結領域、又は当該全焼結領域及び当該領域の下側にて既に積層されている全焼結領域を、レーザービーム又は電子ビームによって溶融するか、若しくは軟化したうえで、当該溶融若しくは軟化領域の厚さ分若しくは当該焼結及び積層された焼結領域の厚さ分だけ除去するか、又は上記各全焼結領域を、切削工具によって除去したうえで、改めて除去した領域から積層工程及び焼結工程を繰り返すことを特徴とする請求項3、4、5、6の何れか一項に記載の三次元造形方法。
- cの指令に際し、光信号及び/又は音声信号によって焼結異常を知らせることを特徴とする請求項1、2の何れか一項に記載の三次元造形方法。
- 焼結不良の原因に対応して異なるカラーの光信号を選択することを特徴とする請求項4、6、8の何れか一項に記載の三次元造形方法。
- 焼結不良の原因に対応して異なる音声を選択することを特徴とする請求項4、6、8の何れか一項に記載の三次元造形方法。
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