JP2017159476A - インクジェット記録装置および付与量補正用のパターン記録方法 - Google Patents

インクジェット記録装置および付与量補正用のパターン記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インクジェット記録装置におけるクリアインクの付与量補正用パターンの記録において、色材インクとクリアインクが重なった領域において、クリアインクの付与量の違いに応じた濃度の差を大きくすることを可能とする。【解決手段】色材の種類が異なる複数の色材インクを吐出する色材インク記録ヘッドと、クリアインクを吐出する複数のノズルを配列したクリアインク記録ヘッドと、を用いて記録媒体に記録を行うときの、クリアインク付与量の補正を行うための補正用パターンを記録可能なインクジェット記録装置は、複数の色材インクのうち、第1の色材インクおよび第2の色材インクによって記録された記録部分と、クリアインクによって記録される、付与量が異なる複数の記録部分のそれぞれとが、重なる部分を有する補正用パターンを記録する記録部と、補正用パターンを記録する際、クリアインク、第1の色材インク、第2の色材インク、の順序で記録する。【選択図】図20

Description

本発明は、インクジェット記録装置および付与量補正用のパターン記録方法に関し、詳しくは、記録に際して色材インクとともに記録媒体に付与される、色材を含まないクリアインクの付与量を補正する技術に関する。
色材インクとともに適量のクリアインクを用いることにより、記録物の堅牢性を向上させたり、記録濃度(OD)を増したりすることができる。このようなクリアインクを吐出する記録ヘッドにおいても、色材インクと同様、記録ヘッドの製造上のばらつきや経年変化によって、ノズル間で吐出量にばらつきが生じ得る。これに対し、色材インクにおいてもよく知られるように、いわゆるヘッドシェーディング(HS)補正を行い、クリアインクの付与量を調整することができる。
このHS補正をする場合、クリアインクを吐出してHS用のパターンを記録するが、このパターンは、色材を含まないクリアインクの付与量に応じた濃度の違いを検出できるものであることが望ましい。特許文献1は、クリアインクの付与による濃度変化を検出する技術として、クリアインクと色材インクを同じ領域に重ねて付与し、重なった領域におけるクリアインクに対するインクの滲みによる濃度変化を検出するものを開示している。
特開2005−22216号公報
しかしながら、HS(付与量補正)用のパターンの記録に、特許文献1に記載の技術を用いても、パターンを記録する記録媒体の種類とインクの組み合わせによっては、クリアインクの付与量の違いを検出するのに十分な濃度変化が得られない場合がある。そして、その結果として、精度の高い付与量補正を行うことができないことがある。
本発明は、クリアインクの付与量補正用パターンの記録において、色材インクとクリアインクが重なった領域において、クリアインクの付与量の違いに応じた濃度の差を大きくすることが可能なインクジェット記録装置および付与量補正用のパターン記録方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、色材の種類が異なる複数の色材インクを吐出するための色材インクの記録ヘッドと、色材を含まないクリアインクを吐出するための複数の複数のノズルを配列したノズル列を有したクリアインクの記録ヘッドと、を用いて記録媒体に記録を行うときの、前記クリアインクの付与量の補正を行うための補正用パターンを記録可能なインクジェット記録装置であって、前記複数の色材インクのうち、第1の色材インクおよび第2の色材インクによって記録された記録部分と、前記クリアインクによって記録される、付与量が異なる複数の記録部分のそれぞれとが、それぞれ重なる部分を有する前記補正用パターンを記録媒体に記録する記録手段と、前記補正用パターンを記録する際、前記クリアインク、前記第1の色材インク、前記第2の色材インク、の順序で記録するよう、前記色材インクの記録ヘッド、前記クリアインクの記録ヘッド、および記録媒体の移動を制御する制御手段と、を具えたことを特徴とする。
以上の構成によれば、クリアインクの付与量補正用パターンの記録において、色材インクとクリアインクが重なった領域において、クリアインクの付与量の違いに応じた濃度の差を大きくすることが可能となる。
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の概略構成を示す模式図である。 図1に示す記録ヘッドのノズルを配した記録チップの構成を説明する図である。 図2に示すそれぞれの記録チップの、特にノズル配置を説明する図である。 図1に示す反射型光学センサの詳細を説明するための模式図である。 本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る記録ヘッドにおけるノズル間の吐出特性の差に起因した濃度ムラの例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る発光部で用いるR、G、B発色の発光ダイオードの色波長特性を示す図である。 (a)〜(d)は、上記発光部からの照射光の光学特性を利用した測定原理を説明するための図である。 記録媒体に記録したブラック(K)の色材インクのドットの光学特性や光学センサを用いた測定結果を説明するための図である。 同じく、記録媒体に記録したシアン(C)の色材インクのドットの光学特性や光学センサを用いた測定結果を説明するための図である。 同じく、記録媒体に記録したマゼンタ(M)の色材インクのドットの光学特性や光学センサを用いた測定結果を説明するための図である。 同じく、記録媒体に記録したイエロー(Y)の色材インクのドットの光学特性や光学センサを用いた測定結果を説明するための図である。 (a)〜(e)は、クリアインクと色材インク単色を重ねて記録した場合と、重ねずに記録した場合の光学特性を説明する図である。 (a)〜(d)は、記録媒体にカラー1、カラー2の色材インクが順に着弾したときの浸透の様子などを説明するための、記録媒体の断面図である。 (a)〜(f)は、記録媒体にクリアインク、カラー1のインク、カラー2のインクが順に着弾したときの浸透の様子などを説明するための、記録媒体の断面図である。 (a)〜(k)は、クリアインクを用いる場合と用いない場合の光学特性の違いを説明する図である。 本発明の第1実施形態に係るクリアインクの付与量補正(HS)用のテーブルを作成するための処理を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係るクリアインク用のHSパターンの例を説明する図である。 図18に示すHSパターンを記録する処理を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係るクリアインク用のHSパターンおよびその記録順序を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る、ある1つのチップによって記録された検査パッチの測定結果の一例を示す図である。 図21に示す測定結果のチップにおいて測定される濃度および濃度変化量を示す図である。 図21に示す測定結果のチップとは別のチップによって記録された検査パッチの測定結果を示す図である。 図23に示す測定結果のチップにおいて測定される濃度および濃度変化量を示す図である。 比較例に係るクリアインク用のHSパターンを記録する処理を示すフローチャートである。 図25にて上述した処理に従い、図21、図22に示す測定結果が得られるクリアインクのチップによって記録した検査パッチの測定結果を示す図である。 図26に示す測定結果のチップにおいて測定される濃度および濃度変化量を示す図である。 図25にて上述した処理に従い、図23、図24に示す測定結果が得られるクリアインクのチップによって記録した検査パッチの測定結果を示す図である。 図28に示す測定結果のチップにおいて測定される濃度および濃度変化量を示す図である。 本発明の第2実施形態で用いるラインスキャナを示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係るクリアインク用のHSパターンを示す図である。 本発明の第2実施形態に係るクリアインク用のHSパターンを記録するための処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る3つの検査パッチの反射濃度の測定結果を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の概略構成を示す模式図である。記録装置1には、記録媒体の幅に相当する範囲にノズルを配列した、いわゆるフルラインタイプの記録ヘッド2が設けられる。記録ヘッド2として、クリアインクを吐出するための記録ヘッド21、色材インクを吐出するためのヘッド22(C、M、Y、Kインクのヘッドが一体)の2つが設けられている。これら記録ヘッド各々は、記録媒体Pの搬送方向(副走査方向:X方向)と直交する方向(ノズル配列方向:Y方向)に延在するよう配置される。また、クリアインク用記録ヘッド21が、色材インク用記録ヘッド22よりも搬送方向上流側に配置されており、これにより、クリアインクは色材インクよりも先に記録媒体に吐出、付与されることとなる。記録ヘッド2は、搬送用ベルト5を挟んでプラテン6と対向する位置に設けられる。記録ヘッド2は、ヘッド移動部10によってプラテン6との対向方向において昇降させられる。このヘッド移動部10は、制御部9によりその作動が制御される。また、記録ヘッド2には、インクを吐出するためのノズルと、インクタンク3のインクが供給される共通液室と、この共通液室から各ノズルへインクを導くインク流路とが設けられる。各ノズルには、例えば、インクに気泡を生じさせるための発熱抵抗素子(ヒータ)が設けられ、ヘッドドライバによってヒータを駆動することにより、それぞれのノズルからインクが吐出される。各ノズルのヒータは、ヘッドドライバ2aを介して制御部9に電気的に接続されており、制御部9からのるオン/オフ信号(吐出/不吐出信号)に応じてヒータの駆動が制御される。
それぞれのインクごとの記録ヘッド2は、クリアインク、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インク、ブラック(K)インクをそれぞれ貯留する5つのインクタンク3R、3C、3M、3Y、3K(以下、これらをまとめてインクタンク3と言う)と接続配管4を介して接続されている。また、各インクタンク3は、それぞれ個別に着脱することができる。
制御部9は、記録装置1における各種処理を統括制御する。制御部9は、例えば、CPU33、ROM34やRAM35等のメモリー等、ASIC等で構成される。記録装置1は、制御部9による制御の下、後述されるクリアインク用のHSパタンを記録可能な装置である。
記録ヘッド2の側方には、記録ヘッド2の配列間隔に対して半ピッチずらした状態でキャップ7が配置される。そして、制御部9によってその作動が制御されるキャップ移動部8は、キャップ7を記録ヘッド2の側方の位置と直下の位置との間で移動させることができ、これにより、記録ヘッド2に対するキャッピングや予備吐出などの回復処理を行うことができる。記録媒体の搬送方向において、記録ヘッド2の下流側には、図4にて後述される反射型光学センサ30が設けられる。反射型光学センサ30はそのキャリッジによりY方向に動作可能であり、モータドライバ17を介してその動作が制御される。
搬送用ベルト5は、ベルト駆動モータ11に連結された駆動ローラに掛け渡され、駆動ローラが回転駆動されることによって、記録媒体Pを搬送する。搬送用ベルト5は、モータドライバ12を介したその動作が制御される。搬送用ベルト5の上流側には、帯電器13が設けられる。帯電器13は、搬送用ベルト5を帯電することにより、記録媒体Pを搬送用ベルト5に密着させる。帯電器13は、帯電器ドライバ13aを介してその通電のオン/オフが切り換えられる。一対の給送ローラ14は、搬送用ベルト5上に記録媒体Pを供給する。給送用モータ15は、これら一対の給送ローラ14を駆動回転させる。給送用モータ15は、モータドライバ16を介してその動作が制御される。
なお、本発明を実施する上で、図1に示す記録装置の構成は一例であり、必ずしもそのような構成に限られない。例えば、記録ヘッドと記録媒体とが相対的に移動する構成であればよく、その構成は特に問わない。例えば、記録ヘッドが記録媒体に対して移動する構成であってもよい。
図2は、図1に示す記録ヘッド2のノズルを配した記録チップの構成を説明する図である。クリアインク用の記録ヘッド21、色材インク用の記録ヘッド22の各々は同様の構成であるため、色材インク用の記録ヘッド22を例に挙げて説明する。記録ヘッド22には、例えば有効吐出幅が約1インチの長さを持ち、かつシリコンで形成された記録チップH200(H200a〜H200j)が、ベース基板(支持部材)に千鳥状に10個配置されている。Y方向において隣接する記録チップH200同士は、ノズル配列方向(Y方向)にそれぞれ所定のオーバーラップ幅を持って配置されており、これによって、記録チップのつなぎ目においても隙間のない記録が可能となる。
図3は、図2に示すそれぞれの記録チップH200の、特にノズル配置を説明する図である。記録チップH200には、8つのノズル列H201〜H208が設けられている。ノズル列H201、H202はシアンインク、ノズル列H203、H204はマゼンタインク、ノズル列H205、H206はイエローインク、ノズル列H207、H208はブラックインク、にそれぞれ対応する。各ノズル列のノズル配列ピッチはいずれも600dpiであり、各色の2つのノズル列は、相互に半ピッチずれて配置されている。これにより、各色インクについて、Y方向の解像度が1200dpiの記録が可能となる。また、各ノズル列は600個のノズルから形成されており、従って、各色インクについて1200個のノズルを備えることになる。
一方、本実施形態のクリアインク用の記録ヘッド21の記録チップには、2つのノズル列(H207、H208)が設けられ、この2つのノズル列も同様、相互に半ピッチずれて配され、Y方向において1200の解像度の記録が可能となる。また、ノズルの数も同様に1200個である。なお、クリアインクの記録チップの構成として、図3に示す色材インク用の記録ヘッド22と同様に、8つのノズル列を設け、そのうち、2つのノズル列H207、H208のみを用い、ノズル列H201〜H206を不使用とする形態であってもよい。なお、この場合に、ロバスト性向上のため全ノズル列にて記録を行うことや、不吐補完用の補助ノズルとして他ノズル列を使用することを制限するものではない。
図4は、図1に示す反射型光学センサ30の詳細を説明するための模式図である。反射型光学センサ30はY方向に動作可能なキャリッジ(不図示)に取り付けられ、発光部31と受光部32を備えている。発光部31から発した光(入射光)35は、記録媒体Pにおいて反射され、その反射光37は受光部32によって検出される。反射光37の検出信号(アナログ信号)は、フレキシブルケーブル(不図示)を介して制御部9(図1)に伝えられ、その制御部におけるA/D変換器によってディジタル信号に変換される。この光学センサ30としては、比較的低解像度のものを用いることができ、これにより低コスト化を図ることができる。
図5は、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図であり、主に、図1に示す制御部9の詳細な構成を示している。
コントローラ(制御部)9は、その機能的な構成として、CPU33、ROM34、RAM35、画像処理部36、付与量補正(HS)処理部37を有して構成される。CPU33は、本実施形態の記録装置全体の動作を統括制御する。例えば、CPU33は、ROM34に格納されたプログラムに従って各部の動作を制御する。ROM34は、各種データを記憶する。ROM34には、例えば、記録媒体の種類に関する情報、インクに関する情報、温度や湿度等の環境に関する情報、各種制御プログラム等が格納される。画像処理部36は、ホスト装置100からインターフェース100aを介して入力された画像データに対して画像処理を行う。例えば、多値の画像データをN値の画像データに画素毎に量子化し、その量子化した各画素が示す階調値に対応するドット配置パターン割り当てる。そして、最終的には、各ノズル列に対応した吐出データ(記録データ)を生成する。HS処理部37は、図17などで後述されるクリアインクの付与量補正(クリアHS)処理を行なう。具体的には、画像処理部36で画像データの所定の色変換を行い、クリアインクおよびC、M、Y、Kの色材インクそれぞれの色信号データを得るが、これら色信号のそれぞれに対して、それぞれのインクのHSテーブルに従って付与量補正(HS補正)を行う。クリアインクの色信号については、図17などで後述されるパターンを記録して得られるHSテーブルに従い補正を行う。このHS補正後の各色信号データからなる画像データに対して、画像処理部36で量子化が行われる。
ホスト装置100は、画像データの供給源であり、記録に係る画像等のデータの作成、処理等を行うコンピューターとすることができる他、画像読み取り用のリーダ部等の形態であってもよい。画像データ、その他のコマンド、ステータス信号等は、インターフェース(I/F)100aを介してコントローラ9と送受信される。センサ群は、装置の状態を検出するためのセンサ群であり、図4にて上述した反射型光学センサ30、ホームポジションを検出するためのフォトカプラ32、および環境温度を検出するために適宜の部位に設けられた温度センサ31などを有する。ヘッドドライバ2aは、記録データ等に応じて記録ヘッド2を駆動するドライバである。ヘッドドライバ2aは、記録データを吐出ヒータの位置に対応させて整列させるシフトレジスタ、適宜のタイミングでラッチするラッチ回路、駆動タイミング信号に同期して吐出ヒータを作動させる論理回路素子の他、記録位置合わせのために駆動タイミング(吐出タイミング)を適切に設定するタイミング設定部等を有する。モータドライバ16は給送モータ15の駆動を制御するドライバであり、記録媒体を給紙するため用いられる。モータドライバ12は搬送用ベルト5を動かすベルト駆動モータ11の駆動を制御するドライバであり、記録媒体PをX方向に搬送するために用いられる。モータドライバ17は、反射型光学センサ30のキャリッジの駆動を制御するドライバである。帯電気ドライバ13aは搬送用ベルト5を帯電し、記録媒体Pを搬送用ベルト5に密着させるために用いられる。
<色材インクとクリアインク>
クリアインクは、色材を含まない液体であり、その成分は、色材インクが顔料インクの場合は、顔料色材を凝集または析出させるものであり、色材インクが染料インクの場合は、染料色素を析出させるものである。本実施形態では、クリアインクは、硝酸カルシウム・4水和物、グリセリン、界面活性剤、および水を含むものであり、色材インクは顔料を色材とする顔料インクを用いる。記録媒体において、クリアインクが予め付与された領域に色材インクが着弾すると、多価金属塩が色材インクの色材である顔料もしくは染料に作用し、不溶性もしくは難溶性の金属複合体が凝集もしくは析出する。その結果、色材インク中の色材成分の記録媒体内部への浸透が抑制され、記録媒体表層付近に残りやすくなる。
<クリアインクの付与>
本実施形態では、画像を記録するときに、クリアインクを色材インクに先立って、記録媒体の画像を記録する領域に付与する。具体的には、図1に示したように、記録媒体Pの搬送方向の上流側に位置するクリアインクの記録ヘッド21が吐出を行い、次に下流側に位置する色材インクの記録ヘッド22がそれぞれの色材インクの吐出を行うことにより、上記の付与を行う。クリアインクの付与量は、本実施形態では、X、Y方向(図1)ともに600dpi相当のサイズの画素に約10ngのクリアインクが付与されるよう設計している。すなわち、画像データが示すクリアインクの記録デューティーが100%のとき、上記600dpiの画素に付与されるクリアインクの量が約10ngとなるように設計している。本実施形態は、X、Y方向においてともに1200dpiの密度の画素に記録を行うことから、記録デューティーが100%のとき、1200dpiの2×2の4つのうち2つの画素に1つずつクリアインクのドット(クリアインク滴)が記録(付与)されるとき、これらインク滴の合計が上記の約10ngとなるようにしている。付与量補正部37では、クリアインクの画像データ(色信号データ)が示す階調値が128のとき、この値が上記記録デューティーが100%に対応する。しかし、以上の設定を行っても、記録ヘッドにおける吐出量にばらつきを生じることがある。その結果、例えば、クリアインクの付与量が過剰になると、水分過多による用紙変形、インク滲みの発生、さらにはクリアインクの過剰な消費により、ランニングコストが低下する。一方、逆に吐出量が減少してクリアインクの付与量が不足すると、色材インクが凝集不足となり濃度が低下し、画質品位の低下が生じる。また、同じ記録ヘッドのノズル間でこれらの状態が混在すると、上述した弊害に加えて濃度ムラが生じ、記録画像の品位がさらに低下することになる。これに対し、本実施形態では、後述するクリアインクの付与量補正(クリアインクHS補正)処理を実施し、クリアインクの付与量を管理している。
なお、本実施形態の説明では、クリアインクは色材インクによる画像形成領域と略同一領域に対し、一定量を均一付与するものとする。ただし、クリアインクの付与方法としては、画像を記録する領域によらず記録媒体全面に付与してもよい。また、画像記録部の色材インクの付与量によって、クリアインクの付与量を可変としても良い。こうすることによって、クリアインクの付与領域に関する処理負荷の低減や、クリアインクの過剰な消費をさらに抑制することが可能となる。
また、本実施形態では、画像を記録する際に、クリアインクの付与を色材インクの付与に先立って行うものとしたが、付与の順序はこれに限られない。クリアインクを色材インクの付与の後としてもよく、また、複数の種類の色材インクの付与の間にクリアインクを付与してもよい。
<付与量補正(HS)>
付与量補正処理部37の処理について具体的に説明する。ここでは、色材インクの記録ヘッド22における1つの色のインクのノズル列を例にして説明する。図6は、記録ヘッドのノズル列におけるノズル間の吐出特性の差に起因した濃度ムラの例を示す図である。なお、本実施形態の記録ヘッドは、ノズルが設けられた複数のヘッドチップが一部のノズルを重複するように配列されて形成されるものである。この記録ヘッドの記録時には、重複する部分のノズルは、マスク処理によってそれぞれ1/2ずつ使用するように設定している。
記録ヘッドの1つの色のノズル列のそれぞれのノズルに関して、濃度d0の均一な画像を記録すべく、同一の信号値(階調値)の画像データによって記録を行う。この場合、この画像データを、例えば、付与量補正処理部37の処理を行わずに量子化して吐出データを求め、上記1つの色のノズル列のそれぞれのノズルからインクを吐出して記録を行った結果得られる画像の濃度を光学的に測定すると、図6に示す濃度分布が得られる。なお、付与量補正処理部37によりHS補正を行った場合でも、記録ヘッドの経時変化などで、図6に示すような濃度分布が得られる場合もある。HS補正は、このような濃度分布を、目的の、例えば全ノズルについて均一の濃度d0となるように補正する。具体的には、HS処理部37は、図6に示す目標濃度d0よりも高い濃度値(例えば、d1やd3)を示すチップのノズルに対応する画像データの信号値(階調値)に対して、その信号値を小さくする補正を行う。一方、目標濃度d0よりも低い濃度値(例えばd2)を示すチップのノズルに対応する画像データの信号値(階調値)に対しては、その信号値を大きくする補正を行う。つまり、チップの吐出特性と目標とする吐出特性との関係から、そのチップに与える信号レベルを増減する。このような、チップごとのHS処理用のデータは、テーブルデータとしてROM34に格納されている。
なお、以上のように本実施形態は、チップ間の濃度分布(濃度ムラ)を補正するHS補正に関するものである。これは、濃度分布は微視的にはノズル単位で発生しているが、チップの製法上、同じチップ内の濃度分布よりも、異なるチップ間の濃度分布の方が大きい傾向があるためである。なお、本発明は、後述される1ノズルごとの濃度分布、または複数のノズル群ごとの濃度分布に対しても、適用することができきることはもちろんである。
<センサ光源色と反射濃度>
次に、センサ光源色と反射濃度について説明する。本実施形態の反射型光学センサ30は、記録装置で用いるクリアインク、色材インクの色調、記録ヘッドの構成等に応じて、発光部31として、赤色(R光源)、緑色(G光源)、青色(B光源)の3種の発光ダイオード(LED)から、選択して用いる。
図7は、発光部31で用いるR、G、B発色の発光ダイオードの色波長特性を示す図であり、光源の色ごとの波長に対する光の強度を示している。図7に示すように、左から順に、青色(B光源)は、ピーク波長が470nm付近にある波長特性、緑色(G光源)はピーク波長が530nm付近にある波長特性赤色(R光源)はピーク波長が620nm付近にある波長特性である。
図8(a)〜(d)は、発光部31からの照射光の光学特性を利用した測定原理を説明するための図である。図8(a)は、発光部31のR、G、B各光源のうち、R光源の波長特性を示している。図8(b)は、ドットが形成されていない記録媒体自体の反射率の波長特性を示しており、これは、ドット非形成部における記録媒体自身の色によるものである。図8(c)は、記録媒体自身の光吸収率の波長特性を示しており、これは、上述の反射率を100%から減算したものである。図8(d)は、R光源からの光の、記録媒体からの反射光の波長特性を示しており、波長に対する光の強度(反射光強度)の関係を表している。
本実施形態で用いる記録媒体は、図8(b)ないし(c)に示すように、可視領域の波長の全体にわたり反射率は高く、吸収率は低いものである。従って、図8(d)に示す、R光源の光の反射光の光学特性は、光の強度については記録媒体の光の吸収によってわずかに減少しているが、波長特性は、図8(a)に示すR光源自体のものと、ほとんど変わらない。図8(d)における斜線部は、可視領域の波長の光の強度を測定する素子の測定出力に寄与する部分である。実際には測定素子の感度特性が影響するのであるが、以下では、説明を分かりやすくするために、この斜線部の面積がそのまま光学センサの測定結果(反射濃度)となるものとする。斜線部の面積が大きい場合は反射濃度が低く、斜線部の面積が小さい場合は反射濃度が高いということになる。
次に、色材インクの色調と光源色との関係について説明する。以下では、光源色としてR光源を用いた場合を例にして説明する。
図9〜図12は、記録媒体にそれぞれブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色材インクのドットを形成し、それらの光学特性や光学センサを用いた測定結果を説明するための図である。図9〜図12の(a)は、R光源の波長特性を示している。図9〜図12の(b)は、記録媒体における各色インクのドット形成部(記録部分)の反射率を示しており、これは、各色インクによるドット形成部の発色によるものである。図9〜図12の(c)は、記録媒体における各インクのドット形成部の吸収率を示しており、上記反射率を100%から減算したものである。図9〜図12の(d)は、記録媒体からのR光源の反射光の波長特性を示しており、これは反射光の波長と強度との関係を表している。
例えば、図9に示すKインクの場合、図9(b)に示すように、全波長域で反射率が低く、逆に、図9(c)に示すように、全波長域で吸収率が高いことが分かる。このため、赤色の領域である波長620nm付近において、Kドットの反射光強度は、図9(d)に示すように弱くなり、従って、反射濃度が高くなる。その結果、図8(d)に示した紙白部(記録媒体の)の反射光強度と比較すると、その差は大きくなる。
図10に示すCインクの場合、図10(b)に示すように、その色調に対応する波長460nm付近に反射率のピークがあり、逆に、図10(c)に示すように、その色調に対応する波長以外の可視領域の吸収率が高いことが分かる。従って、赤色の領域である波長620nm付近において、Cドットの反射光強度は、図10(d)に示すように、弱く、反射濃度が高くなる。その結果、Kインクと同様に、紙白部の反射光強度との差は比較的大きくなる。
図11、図12に示す、それぞれMインク、Yインクの場合、反射率はそれぞれ図11(b)、図12(b)に示すような波長特性を有し、それに伴い吸収率は、図11(c)、図12(c)に示すものとなる。すなわち、Mインク、Yインクは、赤色の領域である波長620nm付近において吸収率が低くなる。従って、R光源に対するMドット、Yドットの反射光強度はそれぞれ、図11(d)、図12(d)に示すように比較的強くなり、反射濃度は比較的低くなる。その結果、図8(d)で示した紙白部の反射光強度と比較した場合、その差は小さいものとなる。
図13(a)〜(e)は、クリアインクと色材インク単色を重ねて記録した場合と、重ねずに記録した場合の光学特性を説明する図である。図13(a)は、色材インクに関して上述した光学特性を説明する図と同様、R光源の波長特性を示している。図13(b)は、記録媒体においてKインク単体の場合と、Kインクがクリアインクと重なった場合、それぞれのドット形成部の反射率の波長特性を示している。ここで、図13(b)において、実線はKインクがクリアインクに重なった場合の特性を、破線はKインク単色の場合の特性を示している。図13(c)、(d)においても同様である。図13(a)において、実線で示す重なった場合の方が、破線で示すKインク単独の場合に比べて全波長域で反射率が低くなっている。すなわち、Kインクはクリアインクと重なることにより、濃度が高くなることが分かる。図13(c)は、記録媒体上におけるKドット形成部の吸収率の波長特性を示している。これは、上述の反射率を100%から減算したものである。図13(d)は、R光源の下での、記録媒体からの反射光の波長特性を示しており、反射光の波長と強度との関係を表している。図13(e)は、図13(d)に示した反射光の波長特性(反射光強度)の差分を示している。これは、Kインク単体と、Kインクがクリアインク上に重なった場合との、反射光の波長と強度の差分を表している。本発明のクリアインクの付与量補正処理では、この差分を利用してクリアインクの付与量分布の検出を行う。以下、そのいくつかの実施形態について説明する。
(第1実施形態)
<クリアインクと色材インクによる記録部の反射濃度>
図14および図15は、二つの異なる色調の色材インクが記録媒体の同じ位置に着弾したときの浸透の様子を説明するための、記録媒体の断面図である。図14(a)〜(d)は、記録媒体に色材インク1、色材インク2が順に着弾した場合を、図15(a)〜(f)は、記録媒体にクリアインク、色材インク1、色材インク2が順に着弾した場合をそれぞれ示している。
図14(a)に示すように、記録ヘッドから色材インク1のインク滴241が吐出される。このインク滴は、記録媒体の紙白部に着弾することにより、インクに含まれる溶剤が記録媒体内部に浸透し、インクに含まれる固形分である色材が記録媒体の表層に定着する。これにより、図14(b)に示すように、ドット242が形成される。続いて、図14(c)に示すように、記録ヘッドから吐出されたカラー2のインク滴243吐出される。そして、このインク滴は、記録媒体に形成されたドット242に重なるように着弾する。このように、記録媒体上に既にインク滴が着弾してドットが形成されていると、図14(d)に示すように、同位置に後から着弾したインク滴243は既に形成されたドット242の奥深くまで浸透し、ドット244の位置まで浸透する。これは、先に着弾しているインクによって記録媒体の濡れ性が増し、浸透しやすい状態になっているためである。このように、クリアインクが無い領域に2つの異なる色調のインクを吐出した場合、後から着弾する色材インク2のインク滴243が記録媒体の深部まで浸透することにより、記録媒体の表層には先に着弾した色材インク1のインク滴241のドット242が残る。その結果、ドットが重なった部分では色材インク1の色が支配的に観察されることになる。なお、図14では、浸透位置を簡略的に表現するためドット242とドット244を分離して表現しているが、後から着弾した色材インク2のインク滴243の色材の一部も表層に残る場合がある。
一方、クリアインクと2種類の色材インクを用いる場合は、図15(a)に示すように、記録ヘッドからクリアインクのインク滴245が吐出される。このインク滴は、図15(b)に示すように、記録媒体の紙白部に着弾した後、記録媒体の表層に定着することによりドット246が形成される。次に、図15(c)に示すように、記録ヘッドから色材インク1のインク滴247が吐出され、記録媒体に形成されたクリアインクのドット246に重なるように着弾する。色材インク1はクリアインクと触れることによって凝集し、インクに含まれる溶剤は記録媒体内部に浸透し、図15(d)に示すように、インク滴247に含まれる色材は、図14に示す場合と比べて記録媒体の表層により近い領域で定着し、ドット248が形成される。続いて、図15(e)に示すように、記録ヘッドから色材インク2のインク滴249が吐出され、図15(f)に示すように、先に着弾した色材インク1のドット248に重なるように着弾する。記録媒体の表層には先に着弾したクリアインクドット246の成分が残っていることから、色材インク2のインク滴249の色材は、図14に示す例のように奥深く浸透することなく、色材インク1のドット248の上側で定着する。
以上のように、2種類の色材インクとクリアインクを用いる場合は、クリアインクを用いない図14に示す場合と比べ、色材インク1および色材インク2のインクの色材が記録媒体のより表層近くに定着する。その結果、ドット部の濃度が向上するとともに、その色調は、より上層部に定着する色材インク2の色が支配的に見えることとなる。
図16(a)〜(k)は、図14および図15にて上述した、クリアインクを用いる場合と用いない場合の光学特性の違いを説明する図であり、色材インク1としてイエロー(Y)インクを、色材インク2としてブラック(K)インクを用いた場合を示している。図16(a)、(b)、(c)は、発光部31のR、G、B光源の発光ダイオードそれぞれの波長特性をそれぞれ示している。
図16(d)は、記録媒体においてYインク、Kインクがこの順に重なった場合(破線)と、クリアインク、Yインク、Kインクがこの順に重なった場合(実線)の、ドットが形成された部分の反射率の波長特性を示している。なお、図における破線および実線は、図16(e)〜(h)においても、同様のことを意味している。
図16(d)に示すように、クリアインクを用いる場合(実線)は、全波長域で反射率が低く(反射濃度が高く)なる。また、クリアインクあり(実線)と、なし(破線)とを比べると、特定波長域で反射率を示す曲線の形が変化しているのが分かる。これは、図14および図15にて上述したように、クリアインクの有無に応じて、色材インク1と色材インク2の定着位置関係が入れ替わることによる色調の変化によるものである。具体的には、クリアインクが有る場合には、後に着弾したKインクが上層に定着して支配的な色調となるため、全波長域で反射率が低く、その曲線形状は概ねフラットになる。一方、クリアインクが無い場合には、先に着弾したYインクが上層に定着して支配的な色調となる。このため、図16(c)に示すB光源の波長のピーク付近の領域では反射率が比較的低いのに対し、図16(a)、(b)に示すR、G光源の波長のピーク付近の領域では反射率が比較的高くなっている。図16(e)は、記録媒体におけるドット形成部の吸収率の波長特性を示している。これは、上述した反射率を100%から減算したものを表している。
図16(f)、(g)、(h)は、R、G、B光源下における、記録媒体の上記ドット形成部分からの反射光の波長特性をそれぞれ示している。クリアインクが有る場合(実線)は、ブラックが支配的な色調となるため、いずれの光源下においても反射光強度は弱く、従って、反射濃度は高くなる。一方、クリアインクが無い場合(破線)は、イエローが支配的な色調となるため、R、G光源下では、反射光強度が強く(反射濃度が低く)なるが、B光源下では弱く(反射濃度が高く)なる。この点から、クリアインクが無い場合のドット形成部における反射濃度が比較的低くなるR、G光源を選択することにより、クリアインクが有る場合と無い場合の反射濃度の差を大きくすることができる。
図16(i)、(j)、(k)は、R、G、B光源下それぞれで、クリアインクの有無による反射光の波長特性の差分を示している。それぞれの図において、斜線部の面積が反射光強度の差分の大きさを表しており、R、G光源では、B光源に比べて面積が大きくなっている。面積が大きいほど反射濃度の差が大きいため、HS補正用パターンの検出精度は向上する。
なお、上例では、クリアインクが「有る」場合と「無い」場合を説明したが、クリアインクの付与量が「多い」場合と「少ない」の反射濃度差も、それを大きくする効果がある。また、YインクとKインクを順に打ちこむ場合について説明したが、色材インクの色調、打ち込み順、光源色を適切に組み合わせることにより、同様の効果を得ることができる。すなわち、ある光源色に対し、先に着弾する色材インク1としては反射濃度が低い色調を、後に着弾する色材インク2としては反射濃度が高い色調を、それぞれ選択する。これにより、1種類の色材インク(単色)を用いる場合に比べて、反射濃度の変化量を大きくすることが可能となり、クリアインクが有る場合と無い場合の差分の検出性を向上させることができる。
<クリアインクの付与量補正(クリアインクHS)>
図17は、本発明の第1実施形態に係るクリアインクの付与量補正(HS)用のテーブルを作成するための処理を示すフローチャートである。このHS用テーブルは、上述したように、付与量補正処理部37(図5)が付与量補正を行う際に用いられるものである。
先ず、クリアインクの付与量補正テーブルを取得するためのパターン(クリアインク用のHSパターン)を記録する(S301)。次に、記録したHSパターンの光学特性を測定する(S302)。そして、測定した光学特性からクリアインク付与量に関する補正係数を求め(S302)、クリアインクの付与量補正テーブルを作成する(S304)。以下、各ステップの詳細について説明する。
<S301:クリアインク用のHSパターン記録>
クリアインク用のHSパターンは、クリアインクと、所定の2種類の色材インクを用いて記録される。本実施形態では、第1の色材インクとしてイエロー(Y)インクを、第2の色材インクとしてブラック(K)インクを用いる。図18は、本実施形態に係るクリアインク用のHSパターンの例を説明する図である。クリアインク用のHSパターンは、クリアインクによって異なる付与量で形成した複数の検査パッチ61に対し、一定の付与量で第1の色材インク(Y)と、第2の色材インク(K)を順に重ねて形成(検出補助パターン62)することによって記録される。図19は、このHSパターンを記録する処理を示すフローチャートである。先ず、記録ヘッド21からクリアインクを吐出して、付与量の異なる複数の検査パッチ61(a)〜(i)を記録する(S401)。これら検査パッチは、そのとき設定されているクリアインクの付与量を100%としたとき、この付与量を中心として、0%、25%、50%、75%、(100%)、125%、150%、175%、200%、の計9種類の付与量でそれぞれ形成される。これらの付与量ごとのパッチは、図18において9つの縦方向の列61(a)〜61(j)として示される。また、これらの検査パッチは、クリアインクの記録ヘッド21に配列するチップごとに記録される。これらは、図18において、横方向の行a〜jとして示される。より詳細には、パッチ行a〜jのパッチは、記録ヘッド21に配列するチップH200a〜H200jのそれぞれの中央部の512個のノズルを用いて、512画素×512画素(約108mm四方)のパッチとして記録される。すなわち、本実施形態は、チップごとに吐出特性を検出し、その検出結果に基づいてチップ単位で付与量補正を行う。この点で、上記中央部の512個のノズルの吐出特性は、そのチップの吐出特性を代表するものとして扱われることになる。また、以下に説明する記録ヘッド22による色材インクによるパッチ部分の記録で使用されるノズルも、クリアインクと同様、各チップの中央の512個のノズルである。なお、パッチ以外の領域の記録では、上記中央部の512個のノズル以外のノズルが用いられることはもちろんである。ただし、クリアインクの記録ヘッド21に対し色材インクの記録ヘッド22のY方向の位置が同じでない場合は、色材インクは中央部以外のノズルを使用して、パッチ部分を記録しても良い。なお、上記0%から200%の9つの付与量は、具体的には、8ビットの画像データの階調値で表されるものであり、例えば、階調値が255である場合は、パッチを構成する上記512画素×512画素にそれぞれ1つのクリアインクのドットが形成される量である。また、例えば、設定されているクリアインクの付与量(階調値)が128の場合、この付与量を中心として、0、32、64、96、(128)、160、192、224、255の階調値となる。
再び図19を参照すると、上記のようにクリアインクによる検査パッチを記録すると、次に、第1の色材インク(Y)によって、上述のように記録した検査パッチのそれぞれおよびパッチ以外の領域に対し、所定の付与量(階調値)の画像データに基づき検出補助パターン62を重ねて記録する(S402)。続いて、第2の色材インク(K)によって、第1の色材と同様、検査パッチのそれぞれおよびパッチ以外の領域に対し、所定の付与量(階調値)の画像データに基づき検出補助パターン62を重ねて記録する(S403)。
図20は、上述したクリアインク用のHSパターンおよびその記録順序を示す図である。図20に示すように、記録媒体Pに対して、先ずクリアインクによる検査パッチ61(a)〜(i)を記録する。そして、これらの検査用パッチの上およびその他の領域に対して、Yインクによる検出補助用パターン62(a)、Kインクによる基準用パターン62(b)を順に記録する。本実施形態では、検出補助パターン62(a)は、画像データの階調地(付与量)が、縦横600dpi相当の領域に約20ngのYインクを付与し、また、検出補助パターン62(b)は、同じく縦横600dpi相当の領域に約20ngのKインクを付与する、それぞれ均一濃度のベタパターンである。この付与量は、本実施形態の記録装置における記録時に使用する色材インクの最大付与量(デューティー)に一致させたものである。また、パターンの記録では、色材インクの付与量ムラによる影響を低減するために、予め色材インクの付与量補正を実施してからクリアインクのHSを行うことが望ましい。
<S302:光学特性測定>
記録された検査パッチ61(a)〜(i)について光学特性を測定する。上述のようにクリアインク用のHSパターンを記録した後、検査パッチ61(a)〜(i)の対向位置に、キャリッジに搭載された反射型光学センサ30が位置するように記録媒体Pとキャリッジを移動させる。そして、各パッチの光学特性としての反射光学濃度を測定する。本実施形態では、反射型光学センサ30の光源として、赤色(R光源)を用いる。なお、ノイズの影響を低減するべく、キャリッジを停止させて測定を行ったり、スポット径の大きいセンサを使用したり、複数点の測定結果を平均化するなどを行ってもよい。これにより、記録されたパターン上の局所的なばらつきを平均化して、精度の高い反射光学濃度の測定を行うことができる。
<S303:補正後の付与量算出>
図21は、ある1つのチップによって記録された検査パッチ61(a)〜(i)の測定結果の一例を示す図である。図21において、クリアインクの付与量が0%のパッチ(a)から100%のパッチ(e)までは徐々に反射濃度Dが増しているのに対し、100%のパッチ(e)以降は反射濃度Dnが略一定になっている。これは、色材インクの凝集のために必要最小限なクリアインクの付与量、すなわち適正なクリアインクの付与量が、この例の検査パッチを記録したチップでは約100%であることを表している。本実施形態では、反射濃度Dnが略一定か否かの判断基準として、検査パッチ間の反射濃度の変化量ΔDが3%未満となったパッチの直前のパッチにおける付与量を、そのチップのクリアインクの補正後付与量として設定する。すなわち、上述したように、本実施形態は、検査パッチを記録する際に設定されている、クリアインクの画像データが示す付与量を100%としている。このため、このチップに対応する、クリアインクを記録するための画像データである付与量100%は、付与量補正処理部37(図5)によって補正がなされそのままの付与量100%のクリアインク画像データとなる。検査パッチ61(a)〜(i)の通し番号nを1〜9として、各反射濃度測定値をDnと表すと、ΔDnは以下の数式で表される。
ΔDn=(ΔDn-1−Dn)/Dn (n=2、3、4、…、9)
図22は、図21に示す測定結果のチップにおいて測定される濃度Dn、および濃度変化量ΔDnを示す図である。図22に示すように、濃度変化量ΔDnが最初に3%未満となるのはn=6であるので、n=5(検査パッチe)の付与量である「100%」を、この例のチップにおけるクリアインクの補正後付与量として算出する。
図23は、図21に示す測定結果のチップとは別のチップによって記録された検査パッチ61(a)〜(i)の測定結果を示す図である。図23に示すように、クリアインクの付与量が0%のパッチ(a)から150%のパッチ(g)までは徐々に反射濃度Dが増しているのに対し、150%のパッチ(g)以降は反射濃度Dが略一定になっている。これは、この例のチップにおける適正な付与量が約150%であること、すなわち、現在の設定値である100%では、付与量が不足した状態であることを表している。図24は、図23に示す測定結果のチップにおいて測定される濃度Dn、および濃度変化量ΔDnを示す図である。図24において、変化量ΔDnが初めて3%未満となるのはn=8であることから、n=7(検査パッチg)の付与量である「150%」を、この例のチップに対するクリアインクの補正後付与量として算出する。すなわち、このチップに対応する、クリアインクを記録するための画像データである付与量100%は、付与量補正処理部37(図5)によって補正がなされ、付与量150%のクリアインク画像データとなる。
ここで、比較例としてクリアインクに1色(例えばKインク)のみを使用してクリアインク用のHSパターンを記録した場合の検査パッチ61の測定値について説明する。図25は、比較例に係るクリアインク用のHSパターンを記録する処理を示すフローチャートである。図25において、ステップ501で、ステップ401と同様にクリアインクによる複数の検査パッチを記録する。次に、ステップ502で、第1の色材インク(K)で、所定の付与量の検出補助パターン62(b)を、クリアインクの検査パターンに重ねて記録する。
図26は、図25にて上述した処理に従い、図21、図22に示す測定結果が得られるクリアインクのチップによって記録した検査パッチの測定結果を示す図である。また、図27は、図26に示す測定結果のチップにおいて測定される濃度Dn、および濃度変化量ΔDnを示す図である。これらの図に示すように、検査パッチ間で検出される濃度の差が小さい。その結果、本実施形態であれば、検査パッチ(f)から測定される光学濃度が一定となるところ(図21、図22参照)、本比較例では、付与量が25%のパッチ(b)以降で反射濃度Dが略一定となっている。このように、上述した実施形態と比較して、濃度が略一定となる付与量の検出精度が低下していることが分かる。
同様に、図28は、図25にて上述した処理に従い、図23、図24に示す測定結果が得られるクリアインクのチップによって記録した検査パッチの測定結果を示す図である。また、図29は、図28に示す測定結果のチップにおいて測定される濃度Dnおよび濃度変化量ΔDnを示す図である。この比較例の場合も、検査パッチ間で検出される濃度の差が小さい。その結果、本実施形態であれば、検査パッチ(h)から測定される光学濃度が一定となるところ(図23、図24参照)、本比較例では、付与量が25%のパッチ(b)以降で反射濃度Dが略一定となっている。この例の場合も、上述した実施形態と比較して、濃度が略一定となる付与量の検出精度が低下していることが分かる。
このように、本実施形態によれば、2色の色材インクの組み合わせ、記録順、測定に用いる光源色、を適切に組み合わせることにより、クリアインクが多い場合と少ない場合における検査パッチ間の検出値の差を増すことができ、その検出性能を向上させることが可能となる。
<S304:クリアインクの付与量補正テーブルの生成、補正後の付与量セット>
以上のようにステップ303で算出した補正後の付与量を実現するよう、チップごとに、クリアインクの付与量補正テーブルを生成する。具体的には、上述した図21に示す測定結果が得られるチップについては、そのチップのノズルに対応するクリアインクの画像データの階調値(付与量)100%を、100%/100%=1.0の係数を乗じた階調値に変換するようなテーブルとする。また、図23に示す測定結果が得られるチップについては、そのチップのノズルに対応するクリアインクの画像データの階調値(付与量)100%を、150%/100%=1.5の係数を乗じた階調値に変換するようなテーブルとする。このようにして得られたクリアインク用のHSテーブルは、ROM34(図5)に格納される。そして、クリアインクを用いた記録時には、CPU33は、ROM34に格納されているクリアインク用のHSテーブルを付与量補正処理部37に送信するよう要求する。付与量補正処理部37は送信されたHSテーブルを用いてクリアインクの画像データを補正する。この制御によって、クリアインクのチップ単位の製造誤差や耐久劣化等に起因するインクの噴出特性のバラツキを軽減し、均一な付与を行うことができる。
<センサ光源色と検出補助インク色の組み合わせ>
上述した実施形態の説明では、光源色として赤色(R)光源を用い、色材インクのうち、記録媒体に先に付与する検出補助用色材インクとしてYインクを、後に付与する検出補助用色材インクとしてKインクをそれぞれ用いるものであるが、他の組み合わせにおいても同様の効果を得られる組み合わせが存在する。上述したように、本発明は、検査に使用する光源色に対して、先に付与する検出補助用の第1の色材インクとしては、反射濃度が低い色調のインクを、後に付与する検出補助用の第2の色材インクとしては反射濃度が高い色調のインクを選択する。代表的な組み合わせとしては、センサ光源色としてのR、G、Bと、色材インクとしてのC、M、Y、Kが理想的な色と仮定すると、赤色(R)光源下では、検出補助用の第1の色材インクとしては、YインクまたはMインク、検出補助用の第2の色材インクとしては、KインクまたはCインクを選択することができる。緑色(G)光源下では、第1の色材インクとしては、CインクまたはYインクを、第2の色材インクとしては、KインクまたはMインクを選択することができる。また、青色(B)光源下では、第1の色材インクとしては、MインクまたはCインクを、第2の色材インクとしては、KインクまたはYインクを、それぞれ組み合わせて選択することができる。なお、インクジェット記録装置で使用されるC、M、Y、Kなどの色材インクは色としては理想的なC、M、Y、Kではないことが多く、また、使用する記録媒体による発色性や、記録装置の構成によりドット重ね順の制約もある。この点から、記録に用いる記録媒体に対して、上記条件を変えながら実際にパターンを記録し最適な組み合わせを予め求めることが望ましい。
<光学特性の検出について>
上述した実施形態の説明では、光学特性を検出する検出器として、R、G、Bなどの特定のピーク波長をもつ色付き光源を照射し、その反射光強度(反射濃度)を測定する反射型光学センサを用いたが、特定波長域における光学特性を検出する検出器であれば、他の検出器を用いてもよい。例えば、白色光源から白色光を照射し、増幅した反射光をRGBの各カラーフィルタにより分光し、撮像素子であるCCDセンサによって読み取ることにより、RGB情報を取得することもできる。また、RGB各光源による反射光を撮像素子であるCMOSセンサによって読み取ることにより、RGB情報を取得することもできる。これらの場合、取得したRGB情報のうち適切なチャンネルにおける輝度値を、上述した反射濃度と読み替えることで同様の効果を得ることができる。
また、他の形態として、目視によって検査を行う場合は、先に付与する検出補助用色材インクとして、白色光による反射濃度が低い(明度が高い)色調のインクを、後から付与する基準色材インクとして、白色光による反射濃度が高い(明度が低い)色調のインクを選択する。これにより、検査パッチ間でクリアインクが多い場合と少ない場合とで、反射濃度(明度)の差を大きくすることができる。そして、ユーザは、以上のようにして記録した、図18に示すようなクリアHSパターンを観察し、9つのパッチの中から濃度が一定となるパッチを選択し、そのパッチにおける付与量をクリアインクの付与量として入力することができる。インクの具体的な組み合わせの一例としては、検出補助用の第1の色材インクとしてはYインク、検出補助用の第2の色材インクとしてはKインクを用いる。
(第2実施形態)
本発明の第2の実施形態は、光学特性検出のための読取装置として、記録媒体の幅に対応した検出が可能なラインスキャナを用いる。本実施形態におけるラインスキャナはCCDラインセンサにより構成されており、記録媒体の搬送方向と垂直な方向にCCDセンサが1600dpiの間隔で配列されたものである。このような比較的高い解像度の読取装置を用いることにより、数ノズルごとの付与量補正が可能となる。
図30は、本実施形態で用いるラインスキャナを示す断面図である。図30において、CCD40は光を電気信号に変換する。原稿からの反射する光線42はレンズ41を通りCCD40に至る。この構成において、43は光線42を狭い空間に折りたたむためのミラー、44は原稿を照らすための原稿照明装置、45は原稿を搬送する搬送ローラ、46は原稿をガイドするための紙搬送ガイド板、をそれぞれ示す。紙搬送ガイド板46でガイドされた原稿は搬送ローラ45により所定の速度で読み取り部を通過する。読み取り部の原稿は原稿照明装置44で照明される。照明された原稿の光42はミラー43で折り返された後、レンズ41を通りCCD40へ集められる。CCD40で電気信号に変換された画像情報は画像解析部へ渡され解析される。本スキャナによれば、赤(R)、緑(G)、青(B)チャンネルのアナログ輝度データを取得することができる。これらの輝度データは、上記第1実施形態で説明したR、G、Bの各光源による反射濃度と同様に扱うことができる。
図31は、本実施形態に係るクリアインク用のHSパターンを示す図である。本実施形態のクリアインク用のHSテーブルを作成する処理は、上述した第1実施形態と同様である。本実施形態のクリアインク用のHSパターン(以下、HSパターン2という)は、クリアインクの異なる付与量で複数の検査パッチ63(a)〜(i)を形成する。そして、これらの検査パッチに対し、一定の付与量で第1の色材インク(Y)、および第2の色材インク(K)を順に重ねて形成(検出補助パターン62)することによって記録される。検査パッチ63(a)〜(i)は、第1実施形態で上述したのと同様、そのとき設定されているクリアインクの付与量を100%としたとき、この付与量を中心として、0%、25%、50%、75%、(100%)、125%、150%、175%、200%、の計9種類の付与量でそれぞれ形成される。なお、クリアインクのパッチ63は、各チップの総てのノズルを使用して記録される、記録媒体の幅と略同じサイズのパターンである。
図32は、本実施形態に係るクリアインク用のHSパターンを記録するための処理を示すフローチャートである。先ず、クリアインクの記録ヘッド21によって、付与量の異なる複数の検査パッチ63(a)〜(i)を記録する(S601)。これらの検査パッチは、上述のとおり9種類の付与量でそれぞれ形成される。次に、第1の色材インク(Y)によって、複数の検査パッチに対し、均一な検出補助パターン62を重ねて記録する(S602)。続いて、第2の色材インク(K)によって、複数の検査パッチ63に対し、均一な検出補助パターン62を順に重ねて記録する(S603)。
図33は、本実施形態に係る検査パッチ63(a)、(e)、(i)の反射濃度の測定結果を示す図である。本実施形態では、上述したラインスキャナによって、400dpiの解像度で輝度データを取得する。このように比較的高い解像度の読取装置を用いることにより、より細かい単位で濃度を検出することが可能となる。反射濃度測定後は、第1実施形態と同様に、400dpiのエリアごとに63(a)〜(i)の濃度測定値を比較し、クリアインクの補正後付与量を決定する。
21、22 記録ヘッド
30 反射型光学センサ
31 発光部
32 受光部
33 CPU
34 ROM
35 RAM
37 付与量補正処理部
P 記録媒体
H200a〜j 記録チップ

Claims (10)

  1. 色材の種類が異なる複数の色材インクを吐出するための色材インクの記録ヘッドと、色材を含まないクリアインクを吐出するための複数の複数のノズルを配列したノズル列を有したクリアインクの記録ヘッドと、を用いて記録媒体に記録を行うときの、前記クリアインクの付与量の補正を行うための補正用パターンを記録可能なインクジェット記録装置であって、
    前記複数の色材インクのうち、第1の色材インクおよび第2の色材インクによって記録された記録部分と、前記クリアインクによって記録される、付与量が異なる複数の記録部分のそれぞれとが、それぞれ重なる部分を有する前記補正用パターンを記録媒体に記録する記録手段と、
    前記補正用パターンを記録する際、前記クリアインク、前記第1の色材インク、前記第2の色材インク、の順序で記録するよう、前記色材インクの記録ヘッド、前記クリアインクの記録ヘッド、および記録媒体の移動を制御する制御手段と、
    を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第2の色材インクは、記録媒体において先に記録された前記第1の色材インクの上層で定着するインクであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記補正用パターンを照射するための光源と、
    前記光源が照射した前記補正用パターンからの反射光に基づき前記補正用パターンの光学特性を検出する検出手段と、
    をさらに具え、
    前記検出手段が検出する、前記第1の色材インクによる記録部分の濃度は、前記第2の色材インクによる記録部分の濃度よりも低いことを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記クリアインクの記録ヘッドは、それぞれ複数のノズルを配列した複数の記録チップを備え、記録チップごとに、前記補正用パターンを記録することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記検出手段の読み取り解像度よりも広い幅ごとに、前記補正用パターンを記録することを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記光源は赤色の光源であり、前記第1の色材インクはイエローインクまたはマゼンタインクであり、前記第2の色材インクはシアンインクまたはブラックインクであることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記光源は緑色の光源であり、前記第1の色材インクはシアンインクまたはイエローインクであり、前記第2の色材インクはマゼンタインクまたはブラックインクであることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記光源は青色の光源であり、前記第1の色材インクはマゼンタインクまたはシアンインクであり、前記第2の色材インクはイエローインクまたはブラックインクであることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記第1の色材インクによる記録部の明度は、前記第2の色材インクによる記録部の明度よりも高いことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  10. 色材の種類が異なる複数の色材インクを吐出するための色材インクの記録ヘッドと、色材を含まないクリアインクを吐出するための複数の複数のノズルを配列したノズル列を有したクリアインクの記録ヘッドと、を用いて記録媒体に記録を行うときの、前記クリアインクの付与量の補正を行うための補正用パターンの記録方法であって、
    前記複数の色材インクのうち、第1の色材インクおよび第2の色材インクによって記録された記録部分と、前記クリアインクによって記録される、付与量が異なる複数の記録部分のそれぞれとが、それぞれ重なる部分を有する前記補正用パターンを記録媒体に記録する記録工程、
    を有し、前記記録工程では、前記補正用パターンを記録する際、前記クリアインク、前記第1の色材インク、前記第2の色材インク、の順序で記録することを特徴とする補正用パターンの記録方法。
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