JP2017159214A - ガス中のアルシン除去方法 - Google Patents

ガス中のアルシン除去方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017159214A
JP2017159214A JP2016044635A JP2016044635A JP2017159214A JP 2017159214 A JP2017159214 A JP 2017159214A JP 2016044635 A JP2016044635 A JP 2016044635A JP 2016044635 A JP2016044635 A JP 2016044635A JP 2017159214 A JP2017159214 A JP 2017159214A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
activated carbon
arsine
diameter
gas
carbon layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016044635A
Other languages
English (en)
Inventor
藤原 正和
Masakazu Fujiwara
正和 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pan Pacific Copper Co Ltd
Original Assignee
Pan Pacific Copper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pan Pacific Copper Co Ltd filed Critical Pan Pacific Copper Co Ltd
Priority to JP2016044635A priority Critical patent/JP2017159214A/ja
Publication of JP2017159214A publication Critical patent/JP2017159214A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Landscapes

  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Gas Separation By Absorption (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Electrolytic Production Of Metals (AREA)

Abstract

【課題】圧力損失の増大を有効に抑制しつつ、ガス中のアルシンを有効に除去することのできるアルシン除去方法を提供する。【解決手段】この発明のアルシン除去方法は、アルシンを含むガスを吸着塔に送り込み、前記吸着塔の、前記ガスを通過させるダクトに設けた活性炭収容部1で、前記ガス中のアルシンを吸着して除去する方法であって、前記活性炭収容部1にて、前記ガスを、粒径の大きい活性炭を充填した大径活性炭層2aに通過させた後、大径活性炭層2aの活性炭よりも粒径の小さい活性炭を充填した小径活性炭層2bに通過させ、前記活性炭収容部1での破過吸着能力を、前記小径活性炭層の活性炭のみを充填した場合の活性炭収容部での破過吸着能力に対し、0.5〜0.8とする。【選択図】図1

Description

この発明は、活性炭を用いて、アルシンを含むガスからアルシンを除去する方法に関するものであり、特には、銅電解工程で排出される排ガス中のアルシンを容易かつ確実に除去することのできる技術を提案するものである。
非鉄金属の製錬、例えば銅の電解精製では、電解精製が進むに従って電解液中に、銅、砒素、アンチモン、ビスマス、ニッケルなどの金属が増加してくることから、電解液を適宜清浄して適宜除去することが行われている(たとえば特許文献1参照)。
ここで、電解液の清浄工程で発生する排ガス中には、砒化水素(AsH3)を含むアルシンガス等が含まれており、アルシンは極めて有害性が高いことから確実に除く必要がある。
排ガス中のアルシンを除去する方法としては、ガスを、酸化剤を溶解したトラップ液に通液して酸化溶解する方法や、アルカリに吸収する方法の他、吸着材に吸着する方法が知られている(たとえば特許文献2参照)。
このうち、液体に吸収させる方法では、気体を液体に吸収させるので接触面積と反応速度が重要になる。それ故に、比較的高濃度のアルシンガスの除去には効果が高いが、検出限界を下回るような低濃度の場合にはその効果はあまり高いとはいえない。加えて、大量のガスを処理するには、液体との接触面積を大きく取る必要があることから設備の大型化を招く傾向にある。
そのため、低濃度のアルシンガスの除去には一般に、吸着材による吸着除去方法が用いられている。より具体的には、吸着材を充填した吸着材収容部を有する吸着塔に、アルシンを含むガスを送り込み、この吸着材にアルシンガスを吸着させる。この方法では、吸着材を一定期間使用した後は、吸着材に吸着した砒化水素成分をパージすることにより吸着材を再利用することができる。
このような吸着材による不純物の除去処理では、種々の吸着材が利用されているが、安価で高吸着性能を有することから活性炭を用いることが広く行われている(たとえば特許文献3参照)。また、他の吸着材としては、高機能樹脂や化学処理により機能を強化した多孔性物質が提案されている(たとえば特許文献4参照)。
特開平9−78284号公報 特許第2549415号公報 特開2011−16070号公報 特開昭56−89837号公報
吸着材によるアルシンの吸着除去を行う場合、砒素成分が遺漏するリスクを確実に低下させることが重要であり、そのためには、吸着材の交換や洗浄の頻度が、他の物質を対象とする場合と比較して多くなる。交換頻度に影響する因子としては、吸着能力の飽和と吸着材収容部の目詰まりを挙げることができる。吸着材は洗浄して再度使用するとしても交換頻度の上昇はコストの上昇につながる。
特に、吸着材として最も広く使用されている活性炭を、その吸着能力限界まで使用する場合、対象ガスを適正な流速で処理することが必要であるが、ダスト等により活性炭層が閉塞してしまうと圧力損失が増大して流速が低下し、それにより、活性炭層全体の交換が必要となる。
また、活性炭の表面の吸着活性点が、例えば水滴などの吸着対象外の成分で被覆されると吸着性能の低下が進む。アルシンを確実に捕集除去するには、活性炭に添着剤を加えてヒ素分の吸着・保持能力を高め、また粒径の小さい活性炭を使用することが考えられるが、この場合、他の物質に活性吸着点を占められて機能低下が早期に生じたり、閉塞による圧力損失が増大しやすくなったりするという問題がある。
この一方で、粒径の大きな活性炭を使用した場合、上述したような閉塞による問題は生じにくいものの吸着効率が悪い。
この発明は、このような問題を解決することを課題とするものであり、その目的は、圧力損失の増大を有効に抑制しつつ、ガス中のアルシンを有効に除去することのできるアルシン除去方法を提供することにある。
発明者は、上記の課題を解決するべく鋭意検討した結果、粒径の異なる二種類以上の活性炭を層状に配置し、さらに、それらの活性炭層が所定の吸着能力以上の吸着能力を発揮するよう構成することにより、圧力損失の増大を抑えながらも、ガス中のアルシンを十分に吸着除去できることを見出した。
この知見の下、この発明のアルシン除去方法は、アルシンを含むガスを吸着塔に送り込み、前記吸着塔の、前記ガスを通過させるダクトに設けた活性炭収容部で、前記ガス中のアルシンを吸着して除去する方法であって、前記活性炭収容部にて、前記ガスを、粒径の大きい活性炭を充填した大径活性炭層に通過させた後、大径活性炭層の活性炭よりも粒径の小さい活性炭を充填した小径活性炭層に通過させ、前記活性炭収容部での破過吸着能力を、前記小径活性炭層の活性炭のみを充填した場合の活性炭収容部での破過吸着能力に対し、0.5〜0.8とすることにある。
ここで、大径活性炭層の活性炭の粒径は1.700mm〜4.750mmとし、小径活性炭層の活性炭の粒径は0.710mm〜2.360mmとすることが好ましい。
またここで、前記ダクトの全圧使用率を、95%未満とすることが好ましい。
そしてまた、前記大径活性炭層の活性炭充填高さを、前記大径活性炭層の活性炭充填高さと前記小径活性炭層の活性炭充填高さの合計に対する比で表して、0.7〜0.9とすることが好適である。
吸着塔内の風量は、60m3/min〜100m3/minとすることが好ましい。
なおここで、前記活性炭は、添着剤としてヨウ素もしくはヨウ素化合物を含むものを用いることができる。
この発明では、アルシンを除去する対象である前記ガスが、銅製錬の電解液の清浄工程で排出されるガスであり、湿度が50%以下で、アルシンの他、硫黄酸化物、アンチモン化水素および硫化水素のうちの少なくとも一つを含むことが好ましい。
この発明によれば、ガスを大径活性炭層および小径活性炭層に順次に通過させ、さらに活性炭収容部での破過吸着能力を、前記小径活性炭層の活性炭のみを充填した場合の活性炭収容部での破過吸着能力に対し、0.5〜0.8とすることにより、圧力損失の増大を有効に抑制しつつ、ガス中のアルシンを効果的に除去することができる。その結果として、アルシンの漏洩のおそれを有効に取り除くとともに、ガス処理コストの低下を実現することができる。
この発明の一の実施形態のアルシン除去方法で用いることのできる吸着塔の活性炭収容部を示す概略図である。
以下に、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
この発明の一の実施形態に係るアルシン除去方法では、アルシンを含むガスを吸着塔に送り込み、前記吸着塔の、前記ガスを通過させるダクトに設けた活性炭収容部で、前記ガス中のアルシンを吸着して除去するに当り、前記活性炭収容部にて、前記ガスを、粒径の大きい活性炭を充填した大径活性炭層に通過させた後、大径活性炭層の活性炭よりも粒径の小さい活性炭を充填した小径活性炭層に通過させ、そして、前記活性炭収容部での破過吸着能力を、前記小径活性炭層の活性炭のみを充填した場合の活性炭収容部での破過吸着能力に対し、0.5〜0.8とする。
(活性炭)
この発明では、標準的な活性炭を用いることも可能であるが、砒化水素の吸着能力を高めるために化学処理が施された活性炭、たとえば酸化剤が添着された活性炭を用いると優れた効果を発揮することができる。吸着対象とするアルシンは還元性が強く、これを確実に吸着するには物理吸着のみならず化学吸着することが好ましいためである。添着する酸化剤の中でもヨウ素、ヨウ素化合物は軟らかい酸として知られており、同じく軟らかい塩基であるアルシンとの反応性が高いため、これを添着した活性炭を使用すると特に効果が高い。
後述するように電解工程の排ガスを対象とする場合、この排ガスに含まれ得る亜硫酸ガスや水素化アンチモンなどの成分は、アルシンを効果的に吸着するヨウ素成分とも反応する。そのため、活性炭の添着剤には、別の酸化成分が含まれていることが、アルシンの吸着阻害を抑制する観点で好ましいことがある。
なお、上記の標準的な活性炭とは、通常の製造方法で製造されて、砒化水素の除去に一般的に使用されているものをいう。具体的には、たとえば、木材、椰子殻その他の炭素質原料を多孔質原料に変化させる賦活処理等の物理法又は、塩化亜鉛その他の化学薬品を用いる化学法等により製造された活性炭を挙げることができる。このような活性炭は物理吸着により各主成分を吸着する。そのため非極性物質に対して効果が高いが、上述したように化学処理することで極性物質に対しても効果が高まる。
使用済の活性炭は、水洗もしくは酸化剤を含む水溶液を通液することにより再生させることができる。ここで、場合によっては加温することもあり、活性炭の吸着能力が回復するのであれば特に制限はない。再生処理により回収されたヒ素含有液は、排水処理工程で無害な形で回収して処分される。
再生処理を繰り返すと活性炭の添着剤が剥離し、吸着能力の低下が生じることがある。吸着能力の低下した活性炭には再度ヨウ素等を吸着させて化学処理しても再生効果がみられる。場合によっては焼却処理してもよい。
(吸着塔)
上記の活性炭は、一般的な吸着塔におけるダクト内に設けた活性炭収容部に充填して用いることができる。
ここにおいて、この発明では、図1に例示するように、活性炭収容部1は、図1に矢印で示す向きのガス進行方向の後方側(図1では下方側)に、粒径の大きい活性炭を充填した大径活性炭層2aを設けるとともに、ガス進行方向の前方側(図1では上方側)に、それよりも粒径の小さい活性炭を充填した小径活性炭層2bを設けた少なくとも二層の構造のものを用いる。この場合、ダクトの活性炭収容部1に流れ込んだガスは、はじめに、粒径の大きい活性炭を充填した大径活性炭層2aを通過し、次いで、大径活性炭層2aの活性炭よりも粒径の小さい活性炭を充填した小径活性炭層2bを通過することになる。
このように二種類以上の活性炭を層状に配置して二層以上とすることにより、小径活性炭層の粒径の小さい活性炭のみを充填した場合に比して、活性炭収容部1を通過するガスの圧力損失の増大を抑えることができる。
すなわち、まず大径活性炭層2aで、水分、フュームその他の還元性ガスの大部分、夾雑妨害成分を大まかに除去する。これにより、後にガスが通過する小径活性炭層の負荷を減らすことができる。大径活性炭層の目詰まりは圧力損失で推定することができる。圧力損失が基準値に達した場合は収容体毎に活性炭層を交換もしくは再生処理を行う。そして、小径活性炭層2bで確実にアルシンを吸着除去する。予め破過する処理ガス量を調査しておき、破過前に交換する。
さらに、この発明では、活性炭収容部1でアルシンを確実に吸着させて除去するため、活性炭収容部1での破過吸着能力を、小径活性炭層の活性炭のみを充填した場合の活性炭収容部での破過吸着能力に対し、0.5〜0.8とする。
一般に粒径の小さい活性炭は破過吸着能力が大きいところ、これのみを充填すると圧力損失が増大して流速が低下し、ガス処理速度の低下を招くが、この発明では、大径活性炭層2aおよび小径活性炭層2bの二層以上の構造とし、活性炭収容部1での破過吸着能力を、小径活性炭層の活性炭のみを充填して充填密度および高さその他の条件を一致させた場合の活性炭収容部での破過吸着能力に対し、0.5〜0.8とすることにより、アルシンの所要の吸着量を確保することができる。
これを言い換えれば、活性炭収容部1での破過吸着能力が、小径活性炭層の活性炭のみの活性炭収容部での破過吸着能力に対して0.5未満である場合は、アルシンの吸着効率が低下する。この一方で、活性炭収容部1での破過吸着能力が、小径活性炭層の活性炭のみの活性炭収容部での破過吸着能力に対して0.8より大きい場合は、圧力損失が増大する。
なお、活性炭の破過吸着能力は、その活性炭を製造したメーカーから開示されており、大小二種類の活性炭を層状に配置した活性炭収容部1での破過吸着能力は、それらの個々の活性炭の破過吸着能力から算出することができる。
ここで、大径活性炭層2aには、粒径が1.700mm〜4.750mmの活性炭を充填し、小径活性炭層2bは、大径活性炭層2aの活性炭よりも粒径が小さいことを前提として、粒径が0.710mm〜2.360mmの活性炭を充填することが好ましい。大径活性炭層2aの粒径が大きすぎる場合、圧力損失は低くなるも上記の破過吸着能力を実現することが困難になるおそれがあり、この粒径が小さすぎる場合、圧力損失を低く保つことができない可能性がある。また、小径活性炭層2bの粒径が大きすぎる場合、十分な吸着効率を得ることができず、この粒径が小さすぎる場合、圧力損失を低く保つことができないことが懸念される。
またここで、ダクトの全圧使用率は、95%未満とすることが好ましい。この全圧使用率は、たとえば、ダクトのガス流入口とガス流出口で圧力計等により測定して求めることができる活性炭収容部1の全圧力損失を、吸着塔の排風機静圧で除して百分率で表したものである。
全圧使用率が高すぎると、圧力損失が大きいことによって、ガス処理速度の低下を招く。全圧使用率が低すぎると、圧力損失の観点からは問題はないが、粒径が小さく吸着能力の低い活性炭と考えられ、アルシンの吸着量の観点で懸念がある。
以上に述べたように、この発明では、大径活性炭層2aと小径活性炭層2bを適切に設定し、それにより、圧力損失の増大を防止するとともに、所要の吸着量を確保することが肝要である。
それ故に、大径活性炭層2aの活性炭充填高さHa、大径活性炭層2aの活性炭充填高さHaと小径活性炭層2bの活性炭充填高さHbの合計(Ha+Hb)に対する比で表して、0.7〜0.9とすることが好ましい。この比が0.7未満である場合、大径活性炭層2aが小さくなるとともに小径活性炭層2bが大きくなって、圧力損失の増大のおそれがある。一方、この比が0.9より大きい場合、大径活性炭層2aが大きくなるとともに小径活性炭層2aが小さいことに起因して、アルシン吸着能力に懸念が残る。なおここでは、大径活性炭層2aと小径活性炭層2bにおける活性炭の充填密度を、0.470g/mL〜0.540g/mLの範囲内で一定とする。
なお、吸着塔内でのガスの風量は、60m3/min〜100m3/minとすることが、ガスを、上述したような活性炭収容部1に確実に通過させる観点から好ましい。さらに、ガスの風量は、60m3/min〜90m3/min、なかでも60m3/min〜85m3/min、特に60m3/min〜75m3/minとすることが可能である。
以上に述べたところでは、一基の吸着塔に、大径活性炭層2a及び小径活性炭層2bの二層を配置した活性炭収容部1を例として説明したが、図示は省略するが、複数基の吸着塔のそれぞれに、大径活性炭層及び小径活性炭層を含む複数層を分けて配置することができる。
またここでは、吸着塔内の一つの活性炭収容部1に二層の大径活性炭層2a及び小径活性炭層2bを配置しているが、複数層を複数の活性炭収容部に分けて配置することも可能である。この場合、活性炭の交換時に、個別に交換することができるという利点がある。
いずれの場合であっても、ガスは先に大径活性炭層を通過し、その後に小径活性炭層を通過するように配置する。
(ガス)
この発明では、アルシンを含む様々なガスを対象とすることができるが、たとえば、銅精錬の電解液の清浄工程で排出されるガスを対象とすることができる。
電解工程の排ガスは、アルシンの他にも電解還元により生成した還元性成分が存在することがある。具体的には、電解液によって異なるものの、亜硫酸ガスや水素化アンチモンを挙げることができる。先述したように、これらの成分はアルシンを効果的に吸着するヨウ素成分とも反応することから、活性炭の添着剤に別の酸化成分を含まれているならアルシンの吸着阻害が抑制される。
次に、この発明を試験的に実施し、その効果を確認したので以下に説明する。但し、ここでの説明は単なる例示を目的としたものであり、それに限定されることを意図するものではない。
複数の吸着塔を用いて、各活性炭収容部に、表1、2に示す充填高さで、粒径の異なる二種類の活性炭を充填し、充填高さを変化させた複数の試験を行った。ここで用いた二種類の活性炭は、大径活性炭層の活性炭として製品aと、小径活性炭層の活性炭として製品bを用いた。
Figure 2017159214
Figure 2017159214
ここで、表1、2中、破過吸着能力は、各活性炭の吸着性能比較データを用いて、その能力比から、製品bの充填率0%時の製品aの能力(製品bを1とした場合の規格化された能力=0.4)を求め、製品aと製品bを組み合せた場合の予測性能曲線を外装して求めたものであり、小径活性炭層の活性炭のアルシン破過吸着能力を1とした相対割合で示している。また表1、2中、全圧損は計算値であり、これを吸着塔排風機静圧で除して百分率で表したものが全圧使用率である。
圧損の評価は、全圧使用率が95%未満であった場合は○、95%以上であった場合は×と判定することにより行った。
表1、2に示す結果より、大径活性炭層と小径活性炭層の二層とした実施例はいずれも、比較例よりも高い破過吸着能力を発揮し、さらに圧損判定が○となったものが多いことが解かる。なお、風量70m3/minとした実施例4a、比較例4bは、この条件下では風量不足により試験を行うことができなかった。
よって、この発明によれば、圧力損失の増大を有効に抑制しつつ、ガス中のアルシンを有効に除去できることが解かった。
1 活性炭収容部
2a 大径活性炭層
2b 小径活性炭層
Ha 大径活性炭層の活性炭充填高さ
Hb 小径活性炭層の活性炭充填高さ

Claims (7)

  1. アルシンを含むガスを吸着塔に送り込み、前記吸着塔の、前記ガスを通過させるダクトに設けた活性炭収容部で、前記ガス中のアルシンを吸着して除去する方法であって、
    前記活性炭収容部にて、前記ガスを、粒径の大きい活性炭を充填した大径活性炭層に通過させた後、大径活性炭層の活性炭よりも粒径の小さい活性炭を充填した小径活性炭層に通過させ、
    前記活性炭収容部での破過吸着能力を、前記小径活性炭層の活性炭のみを充填した場合の活性炭収容部での破過吸着能力に対し、0.5〜0.8とするアルシン除去方法。
  2. 大径活性炭層の活性炭の粒径を1.700mm〜4.750mmとし、小径活性炭層の活性炭の粒径を0.710mm〜2.360mmとする請求項1に記載のアルシン除去方法。
  3. 前記ダクトでの全圧使用率を、95%未満とする、請求項1又は2に記載のアルシン除去方法。
  4. 前記大径活性炭層の活性炭充填高さを、前記大径活性炭層の活性炭充填高さと前記小径活性炭層の活性炭充填高さの合計に対する比で表して、0.7〜0.9とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のアルシン除去方法。
  5. 吸着塔内の風量を、60m3/min〜100m3/minとする請求項1〜4のいずれか一項に記載のアルシン除去方法。
  6. 前記活性炭が、添着剤としてヨウ素もしくはヨウ素化合物を含む請求項1〜5のいずれか一項に記載のアルシン除去方法。
  7. アルシンを除去する対象である前記ガスが、銅製錬の電解液の清浄工程で排出されるガスであり、湿度が50%以下で、アルシンの他、硫黄酸化物、アンチモン化水素および硫化水素のうちの少なくとも一つを含む請求項1〜6のいずれか一項に記載のアルシン除去方法。
JP2016044635A 2016-03-08 2016-03-08 ガス中のアルシン除去方法 Pending JP2017159214A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016044635A JP2017159214A (ja) 2016-03-08 2016-03-08 ガス中のアルシン除去方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016044635A JP2017159214A (ja) 2016-03-08 2016-03-08 ガス中のアルシン除去方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017159214A true JP2017159214A (ja) 2017-09-14

Family

ID=59854552

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016044635A Pending JP2017159214A (ja) 2016-03-08 2016-03-08 ガス中のアルシン除去方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017159214A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107638741A (zh) * 2016-12-01 2018-01-30 中国石油化工股份有限公司 模块化危化品废气废液处置应急装置
JP2018103156A (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 大陽日酸株式会社 排ガス処理用カラム、排ガス処理装置及び排ガス処理方法
CN109432946A (zh) * 2018-11-13 2019-03-08 福建博纯材料有限公司 一种砷烷的尾气处理桶
CN110523263A (zh) * 2019-09-11 2019-12-03 上海环境绿色生态修复科技有限公司 利用矿化垃圾处理气相抽提尾气的尾气处理装置及方法
JP2021023903A (ja) * 2019-08-08 2021-02-22 株式会社豊田中央研究所 吸着器

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107638741A (zh) * 2016-12-01 2018-01-30 中国石油化工股份有限公司 模块化危化品废气废液处置应急装置
JP2018103156A (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 大陽日酸株式会社 排ガス処理用カラム、排ガス処理装置及び排ガス処理方法
CN109432946A (zh) * 2018-11-13 2019-03-08 福建博纯材料有限公司 一种砷烷的尾气处理桶
JP2021023903A (ja) * 2019-08-08 2021-02-22 株式会社豊田中央研究所 吸着器
JP7318407B2 (ja) 2019-08-08 2023-08-01 株式会社豊田中央研究所 吸着器
CN110523263A (zh) * 2019-09-11 2019-12-03 上海环境绿色生态修复科技有限公司 利用矿化垃圾处理气相抽提尾气的尾气处理装置及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2017159214A (ja) ガス中のアルシン除去方法
US7901486B2 (en) Removal of heavy metals from hydrocarbon gases
CN204672123U (zh) 一种旋流板废气净化塔
WO2009116183A1 (ja) 排煙脱硫用炭素系触媒とその製造方法ならびに排ガス中の水銀を除去するためのその使用
JPH06510477A (ja) 水からのシアニドの除去
CN212269529U (zh) 一种脱硫废水排放处理装置
CA2763294A1 (en) Apparatus and method for removing mercury from a gas
CN107583431A (zh) 基于牺牲型脱硫剂的超重力脱硫方法及成撬装置
JP2015191728A (ja) 燃料電池用空気の脱硫方法、及び燃料電池
JP2019025436A (ja) 重金属吸着剤からの担持体の分離回収方法
TW201806670A (zh) 用於處理廢氣的催化劑混合物
JP2007083222A (ja) 排ガス処理方法
JP2006035042A (ja) ガス浄化装置の再生方法及びそれを用いたガス浄化方法
CN206082114U (zh) 基于牺牲型脱硫剂的超重力脱硫成撬装置
JP2016190206A (ja) 排ガス中のアルシン除去方法
JP5120888B2 (ja) 銅系吸収剤の再生方法及び原料ガス中の水銀除去方法
WO2011078084A1 (ja) 使用済脱硝触媒の洗浄方法
CN109069991B (zh) 用于从流体中去除重金属的方法
JP6908820B2 (ja) ギ酸の処理方法及びギ酸の処理装置
JP5718175B2 (ja) 活性炭に吸着されたヨウ素の溶離方法
JP2016185510A (ja) 排ガス処理装置
JP2006104598A (ja) 活性炭素繊維及びその製造方法、ガス浄化方法
CN109059245A (zh) 一种易清洗的空气净化器滤芯
JP2016112535A (ja) 砒化水素吸着活性炭の再生方法
JP3213754U (ja) ガスの処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190625

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190626

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190815

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191023

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200204