JP2015191728A - 燃料電池用空気の脱硫方法、及び燃料電池 - Google Patents

燃料電池用空気の脱硫方法、及び燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】硫黄化合物の除去処理効率に優れる燃料電池用空気の脱硫方法を提供する。【解決手段】燃料電池に供給される空気を、脱硫器に空間速度30000h−1以上で流通させて、該空気に含まれる硫黄化合物を除去する。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池用空気の脱硫方法、及び燃料電池に関する。
酸化剤ガスとして空気が供給されて発電する燃料電池は、空気中に硫黄化合物が含まれていると、硫黄化合物が空気極を被毒し、発電効率が低下したり、寿命が低下したりしてしまう。これまで、燃料電池の性能維持や長寿命化を目的に、空気に含まれる硫黄化合物を除去する種々の技術が提案されている。例えば、特許文献1には、吸着体粒子の単体又はその集合体を保持した三次元網状骨格構造体の浄化フィルタにより、燃料電池に供給される空気に含まれる硫黄化合物を除去する浄化方法が提案されている。
特許第4956996号
しかし、特許文献1に開示されている浄化方法は、燃料電池に供給される空気を空間速度11100h−1以下で流通させる浄化方法であり、単位時間当たりの処理量が小さい。燃料電池の発電効率の観点では、単位時間当たりの処理量が高く、より効率的に硫黄化合物を除去する脱硫方法が望ましい。
本発明は上記状況のもとになされた。
本発明は、硫黄化合物の除去処理効率に優れる燃料電池用空気の脱硫方法を提供することを課題とする。
さらに本発明は、発電効率及び耐久性に優れる燃料電池を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段は、以下のとおりである。
[A1]燃料電池に供給される空気を、脱硫器に空間速度30000h−1以上で流通させて、該空気に含まれる硫黄化合物を除去する、燃料電池用空気の脱硫方法。
[A2]前記脱硫器は、硫黄と反応する金属及び金属化合物から選ばれる少なくとも1種を含む吸着材を有する、[A1]に記載の脱硫方法。
[A3]前記硫黄と反応する金属及び金属化合物から選ばれる少なくとも1種が、遷移金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及びこれら金属の酸化物又は水酸化物又は塩から選ばれる少なくとも1種である、[A2]に記載の脱硫方法。
[A4]前記吸着材が、前記硫黄と反応する金属及び金属化合物から選ばれる少なくとも1種を担持した多孔質基材である、[A2]又は[A3]に記載の脱硫方法。
[A5]前記多孔質基材が、活性炭である、[A4]に記載の脱硫方法。
[A6]前記吸着材が、粒子状である、[A2]〜[A5]のいずれか1項に記載の脱硫方法。
[A7][A1]〜[A6]のいずれか1項に記載の脱硫方法によって脱硫された後の空気が酸化剤ガスとして供給されて発電する、燃料電池。
[A8]酸化剤ガス供給路に脱硫器を備え、該脱硫器に空間速度30000h−1以上で流通して脱硫された後の空気が酸化剤ガスとして供給されて発電する、燃料電池。
[A9]前記脱硫器は、硫黄と反応する金属及び金属化合物から選ばれる少なくとも1種を含む吸着材を有する、[A8]に記載の燃料電池。
[A10]前記硫黄と反応する金属及び金属化合物から選ばれる少なくとも1種が、遷移金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及びこれらの酸化物又は水酸化物又は塩から選ばれる少なくとも1種である、[A9]に記載の燃料電池。
[A11]前記吸着材が、前記硫黄と反応する金属及び金属化合物から選ばれる少なくとも1種を担持した多孔質基材である、[A9]又は[A10]に記載の燃料電池。
[A12]前記多孔質基材が、活性炭である、[A11]に記載の燃料電池。
[A13]前記吸着材が、粒子状である、[A9]〜[A12]のいずれか1項に記載の燃料電池。
[B1]硫黄と反応する金属及び金属化合物から選ばれる少なくとも1種を含む吸着材を有する、空気の浄化に用いる脱硫器。
[B2]前記硫黄と反応する金属及び金属化合物から選ばれる少なくとも1種が、遷移金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及びこれら金属の酸化物又は水酸化物又は塩から選ばれる少なくとも1種である、[B1]に記載の脱硫器。
[B3]前記吸着材が、前記硫黄と反応する金属及び金属化合物から選ばれる少なくとも1種を担持した多孔質基材である、[B1]又は[B2]のいずれか1項に記載の脱硫器。
[B4]前記多孔質基材が、活性炭である、[B3]に記載の脱硫器。
[B5]前記吸着材が、粒子状である、[B1]〜[B4]のいずれか1項に記載の脱硫器。
[B6]濃度5ppbの硫黄化合物を含む空気を空間速度30000h−1で流通させたときに99%以上の硫黄化合物を除去する、[B1]〜[B5]のいずれか1項に記載の脱硫器。
[B7][B1]〜[B6]のいずれか1項に記載の脱硫器を、酸化剤ガス供給路に備えた、燃料電池。
[B8]前記酸化剤ガス供給路に前記脱硫器を備え、前記脱硫器で脱硫された後の空気が酸化剤ガスとして供給されて発電する、[B7]に記載の燃料電池。
本発明によれば、硫黄化合物の除去処理効率に優れる燃料電池用空気の脱硫方法が提供される。
さらに本発明によれば、発電効率及び耐久性に優れる燃料電池が提供される。
実施例で作製した脱硫試験器の概略構成図である。 実施例で作製した脱硫試験装置の概略構成図である。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。これらの説明及び実施例は本発明を例示するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
[脱硫方法]
本発明に係る脱硫方法は、燃料電池に供給される空気に含まれる硫黄化合物(SO、SO、HS等)を除去する脱硫方法であり、脱硫器に空気を空間速度30000h−1以上で流通させて、空気に含まれる硫黄化合物を除去する脱硫方法である。ここで、「空気に含まれる硫黄化合物を除去する」とは、空気に含まれる硫黄化合物を除去率50質量%以上で除去することを意味する。硫黄化合物の除去率は高いほど好ましく、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、99質量%以上が更に好ましい。
本発明に係る脱硫方法において、脱硫器に流通させる空気の流量は、処理効率の観点で、空間速度30000h−1以上である。本発明に係る脱硫方法は、例えば後述する脱硫器を使用することによって、空間速度30000h−1以上という単位時間当たりの処理量が比較的多い条件においても、硫黄化合物を十分に除去し得る。
空間速度(SV)とは、気体流量(Q)を吸着材容積(V)で除して算出される値であり、SV=Q/V((m/h)/m=h−1)である。
本発明に係る脱硫方法において、脱硫器に流通させる空気の空間速度の上限は特に制限されないが、脱硫の確実さの観点で、100000h−1以下が好ましく、80000h−1以下がより好ましく、60000h−1以下が更に好ましい。
本発明に係る脱硫方法で脱硫される空気に含まれる硫黄化合物濃度(体積濃度)は、例えば、0.001ppm〜10ppmであり、0.001ppm〜1ppmが好ましい範囲である。空気は水蒸気を含んでいてもよく、空気の露点は制限されない。
[脱硫器]
本発明に係る脱硫方法で用いられる脱硫器は、特に制限されず、例えば、多孔質基材(例えば、活性炭、ゼオライト、活性白土、シリカ、アルミナ、チタニア、イオン交換樹脂等);金属又は金属化合物;金属又は金属化合物を担持した多孔質基材;などを硫黄又は硫黄化合物の吸着材として有する脱硫器が挙げられる。
本発明に係る脱硫方法で用いられる脱硫器は、容器に、吸着材を充填することにより製造し得る。または、吸着材の集合物そのものを脱硫器とし、この集合物を空気流路の内部に設置してもよい。
上記いずれの場合にも、公知の充填物固定用フィルター又は除塵フィルター(例えば、石英ウール等の不織布)を、上流側及び/又は下流側に設置して、吸着材を容器内又は空気流路内に固定することが好ましい。上記フィルターは、除塵の観点及び硫黄化合物の除去効率の観点でも、設置することが好ましい。
以下に、本発明に係る脱硫方法で用いられる脱硫器として、好ましい態様を説明する。
脱硫器の一態様は、硫黄と反応する金属及び金属化合物から選ばれる少なくとも1種を含む吸着材を有する。本態様においては、前記吸着材が、硫黄又は硫黄化合物の吸着材として機能する。「硫黄と反応する金属及び金属化合物から選ばれる少なくとも1種を含む吸着材」の態様としては、例えば以下の態様が挙げられる。
・前記金属又は金属化合物それ自体。
・前記金属又は金属化合物を担持した多孔質基材。
前記吸着材の形状は、制限されないが、硫黄化合物の除去効率の観点で、粒子状が好ましい。
以下、前記脱硫器の一態様が備える吸着材の構成材料について説明する。
−硫黄と反応する金属又は金属化合物−
硫黄と金属(又は金属化合物)との「反応」とは、例えば、金属(又は金属化合物)が硫黄化合物を分解し、金属(又は金属化合物)の硫化物が生成する反応である。
硫黄と反応する金属及び金属化合物としては、遷移金属、遷移金属の酸化物;アルカリ金属、アルカリ金属の塩(例えば炭酸塩)、アルカリ金属の水酸化物;アルカリ土類金属、アルカリ土類金属の塩(例えば炭酸塩)、アルカリ土類金属の水酸化物;などが挙げられる。中でも、硫黄化合物の除去効率の観点で、遷移金属及び遷移金属の酸化物が好ましく、具体的には、Cu、CuO、CuO、Ag、AgO、AgO、Mg、MgO、NiO、Crなどが好ましく、硫黄化合物の除去効率の観点およびコストの観点で、Cu、CuO、CuOがより好ましい。
硫黄と反応する金属及び金属化合物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
−金属添着多孔質基材−
吸着材は、硫黄と反応する金属又は金属化合物を担持した多孔質基材(以下「金属添着多孔質基材」と総称する)が好ましい。
多孔質基材は、例えば、活性炭(椰子柄活性炭、木質活性炭、石油ピッチ系球状活性炭、ペレット状成型活性炭など)、ゼオライト(天然ゼオライトおよび合成ゼオライト)、活性白土、シリカ、アルミナ、チタニア、イオン交換樹脂などである。多孔質基材は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。多孔質基材は、粒子状であることが好ましい。
多孔質基材としては、硫黄化合物を物理的に吸着して除去効率を上げる観点で、活性炭が好ましい。活性炭は、粒子状であることが好ましく、体積平均粒径が0.5mm〜3mmであることが好ましい。また、活性炭は、BET比表面積が500m/g〜2000m/gであることが好ましい。
金属添着多孔質基材は、多孔質基材100質量部当たり、金属及び金属化合物を総量で1質量部〜30質量部担持していることが好ましく、1質量部〜20質量部担持していることがより好ましい。
金属添着多孔質基材としては、硫黄化合物の除去効率が高い点で、硫黄と反応する金属又は金属化合物を担持した活性炭(以下「金属添着活性炭」と総称する)が好ましい。金属添着活性炭は、活性炭100質量部当たり、金属及び金属化合物を総量で1質量部〜30質量部担持していることが好ましく、1質量部〜20質量部担持していることがより好ましい。
金属添着多孔質基材は、硫黄化合物の除去効率の観点およびコストの観点で、銅及び酸化銅から選ばれる少なくとも1種が担持した活性炭(「銅添着活性炭」と総称する)が好ましい。銅添着活性炭は、活性炭100質量部当たり、銅及び酸化銅を総量で1質量部〜30質量部担持していることが好ましく、1質量部〜20質量部担持していることがより好ましい。
金属添着多孔質基材は、金属の塩(例えば硝酸塩)を溶かした水溶液を、多孔質基材に含浸させ、この多孔質基材を焼成又は乾燥することで製造し得る。
前記脱硫器の一態様は、吸着材が金属添着多孔質基材であり、濃度5ppb(体積濃度)の硫黄化合物を含む空気を空間速度30000h−1で流通させる条件(より具体的には、濃度5ppbのSOを含む空気を空間速度30000h−1で流通させる条件)において、99%以上の硫黄化合物を除去するものであることが好ましい。当該要件は、脱硫器の特性を規定したものであり、脱硫器を使用する際に流通させる空気に含まれる硫黄化合物の種類と濃度、並びに使用時の流量を制限するものではない。
[燃料電池]
本発明に係る燃料電池は、本発明に係る脱硫方法によって脱硫された後の空気が酸化剤ガスとして供給されて発電する、燃料電池である。
本発明に係る燃料電池を使用する際、酸化剤ガスとして供給される空気は、本発明に係る脱硫方法によって硫黄化合物濃度が低くなるので、本発明に係る燃料電池は、空気極の硫黄被毒が抑制され、その結果、耐久性に優れる。
また、本発明に係る燃料電池は、単位時間当たりの処理量が高い脱硫方法によって空気が脱硫され供給されるので、発電効率に優れる。
本発明に係る燃料電池は、酸化剤ガス供給路(空気供給路)に、好ましい態様として前述した脱硫器を備えることが望ましい。
本発明に係る燃料電池を使用する際、脱硫器に流通させる空気の流量は制限されるものではないが、発電効率の観点で、空間速度30000h−1以上とすることが望ましい。
本発明に係る燃料電池は、固体酸化物型燃料電池、固体高分子型燃料電池、リン酸型燃料電池、アルカリ電解質型燃料電池、溶融炭酸塩型燃料電池などのいずれでもよい。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
[脱硫試験]
吸着材として、以下の金属添着活性炭を用意した。
・吸着材A:日本エンバイロケミカルズ株式会社製TAC
・吸着材B:日本エンバイロケミカルズ株式会社製XRC
・吸着材C:日本エンバイロケミカルズ株式会社製NCC
上記の各吸着剤を直径約0.5mmに成粒したのち、図1の通り、内径8mmの容器内に、石英ウール、吸着材、石英ウールをこの順に充填することにより触媒層を形成し、脱硫試験器を作製した。この脱硫試験器を用いて、図2に示す構成の通りに脱硫試験装置を作製した。
室温下で、脱硫試験器に、試験ガスを1L/minで流通させた。試験ガスとして、水蒸気を約1.2%添加した空気にSOを3.00ppm添加したガスを用いた。
硫黄化合物の吸着が平衡となるまで試験ガスを流通させたときの硫黄化合物吸着量(硫黄換算)を表1に示す。破過基準は20ppb(除去率99.3%)とした。
吸着材Aは、吸着材100g当たり3.72g以上の硫黄化合物(硫黄換算)を吸着した。
吸着材Bは、吸着材100g当たり3.33g以上の硫黄化合物(硫黄換算)を吸着した。
吸着材Cは、吸着材100g当たり3.33g以上の硫黄化合物(硫黄換算)を吸着した。
[燃料電池に適用した場合の性能]
吸着材Aを、以下の固体酸化物型の燃料電池(1)又は(2)に適用する場合を想定した。
・燃料電池(1):家庭用の1kW発電を想定し、ガス流量を60l/min(3.6m/hr)とした。配管内径は、一般的な固体酸化物型燃料電池に準じ、7.53mmとした。
・燃料電池(2):燃料電池(1)の100倍の100kW発電を想定し、ガス流量6000l/min(360m/hr)、配管内径10.7mmとした。
燃料電池(1)及び(2)と、吸着材Aとを組み合せて、以下の実施例1、2とした。
・実施例1:燃料電池(1)に、吸着材Aを設置した例。
・実施例2:燃料電池(2)に、吸着材Aを設置した例。
吸着材Aは、燃料電池(1)及び(2)において、酸化剤ガス供給路の内部に直接充填する態様を想定した。したがって、配管の断面積が、脱硫器の流路面積に相当し、充填部の管長が、脱硫器の長さに相当し、配管の断面積×充填部の管長が、吸着材容積に相当する。
燃料電池(1)及び(2)には酸化剤ガスとして空気が供給されることとし、該空気のSO濃度を5ppb(0.005ppm)に条件設定した。
以上の条件下、前記[脱硫試験]の結果をもとに、吸着材1cc当たりが硫黄化合物を吸着できる最大の時間t(吸着材が吸着し得る硫黄の量÷各条件における単位時間当たりの硫黄の飛散量。hr/cc)を算出した。結果を以下に記す。
・実施例1
t=0.585(g/cc)×(3.72÷100)÷32(g/mol)÷{(0.005÷10)×60(l/min)×60(min/hr)÷22.4(l/mol)}=846.3hr/cc
・実施例2
t=0.585(g/cc)×(3.72÷100)÷32(g/mol)÷{(0.005÷10)×6000(l/min)×60(min/hr)÷22.4(l/mol)}=8.463hr/cc
上記で算出したtの値から、10年の耐久に必要な量(cc)を算出し、さらに空間速度SVを算出した。結果を以下に記す。
・実施例1
10年耐久必要量=24×365×10(hr)÷846.3(hr/cc)=103.51cc
空間速度SV=3.6(m/hr)÷103.51÷10−6(m)=34779(/hr)
・実施例2
10年耐久必要量=24×365×10(hr)÷8.463(hr/cc)=10351cc
空間速度SV=360(m/hr)÷10351÷10−6(m)=34779(/hr)
上記の条件及び算出値をまとめて表2に示す。
家庭用の1kW発電を想定した燃料電池(1)を、脱硫器の交換なしで10年運転するのに必要な吸着材Aの容積は、103.51ccであった。燃料電池(1)の酸化剤ガス供給路における吸着材Aの容積を、少しの余裕を持たせて105ccとすると、内径7.53mmの配管に充填した場合、充填部の管長は236cmであり、一般的な固体酸化物型燃料電池に適用可能である。
家庭用の1kW発電を想定した燃料電池(1)は、吸着材Aを備えた脱硫器によって、空間速度30000h−1以上で空気を流通させて運転させることが可能である。
吸着材Aを備えた脱硫器に、空気を空間速度30000h−1以上で流通させて該空気に含まれる硫黄化合物を除去し固体酸化物型燃料電池を運転した場合、発電効率及び耐久性ともに優れる。

Claims (13)

  1. 燃料電池に供給される空気を、脱硫器に空間速度30000h−1以上で流通させて、該空気に含まれる硫黄化合物を除去する、燃料電池用空気の脱硫方法。
  2. 前記脱硫器は、硫黄と反応する金属及び金属化合物から選ばれる少なくとも1種を含む吸着材を有する、請求項1に記載の脱硫方法。
  3. 前記硫黄と反応する金属及び金属化合物から選ばれる少なくとも1種が、遷移金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及びこれら金属の酸化物又は水酸化物又は塩から選ばれる少なくとも1種である、請求項2に記載の脱硫方法。
  4. 前記吸着材が、前記硫黄と反応する金属及び金属化合物から選ばれる少なくとも1種を担持した多孔質基材である、請求項2又は請求項3に記載の脱硫方法。
  5. 前記多孔質基材が、活性炭である、請求項4に記載の脱硫方法。
  6. 前記吸着材が、粒子状である、請求項2〜請求項5のいずれか1項に記載の脱硫方法。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の脱硫方法によって脱硫された後の空気が酸化剤ガスとして供給されて発電する、燃料電池。
  8. 酸化剤ガス供給路に脱硫器を備え、該脱硫器に空間速度30000h−1以上で流通して脱硫された後の空気が酸化剤ガスとして供給されて発電する、燃料電池。
  9. 前記脱硫器は、硫黄と反応する金属及び金属化合物から選ばれる少なくとも1種を含む吸着材を有する、請求項8に記載の燃料電池。
  10. 前記硫黄と反応する金属及び金属化合物から選ばれる少なくとも1種が、遷移金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及びこれら金属の酸化物又は水酸化物又は塩から選ばれる少なくとも1種である、請求項9に記載の燃料電池。
  11. 前記吸着材が、前記硫黄と反応する金属及び金属化合物から選ばれる少なくとも1種を担持した多孔質基材である、請求項9又は請求項10に記載の燃料電池。
  12. 前記多孔質基材が、活性炭である、請求項11に記載の燃料電池。
  13. 前記吸着材が、粒子状である、請求項9〜請求項12のいずれか1項に記載の燃料電池。
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