JP2017158722A - 内視鏡手術用の持針器及びこれを用いた縫合方法 - Google Patents

内視鏡手術用の持針器及びこれを用いた縫合方法 Download PDF

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Abstract

【課題】内視鏡手術における縫合工程、特に結紮時において、持針器に縫合糸を簡便に、且つ確実に巻き付けることが可能な内視鏡手術用の持針器及びこれを用いた縫合方法を提供する。【解決手段】針付き縫合糸の針部分を把持する持針把持部が先端部分に形成された本体部と、前記本体部の前記持針把持部側に形成され、前記針付き縫合糸の縫合糸部分を保持する空隙を形成する保持部とを備え、前記保持部は、前記先端部分方向に対して開閉自在に形成されることを特徴とする内視鏡手術用の持針器及びこれを用いた縫合方法。【選択図】 図1

Description

本発明は、内視鏡を用いた手術時に使用される内視鏡手術用の持針器及びこれを用いた縫合方法に関するものである。
従来、腹腔鏡や胸腔鏡等を用いた内視鏡手術では、腹壁に装着したトロカールを介してスコープ、鉗子、電気メス、縫合器具等を挿入し、狭い体腔内において外科的処置が行われる。内視鏡手術は、一般的な開腹手術と比べて患者への負担は小さいものの、施術者は内視鏡を介し、且つ遠隔的に様々な操作を行う必要があるため、高度な技術と経験を要するものである。
特に、図11(a)に示すように、針付き縫合糸で組織Bを縫合する場合、施術者は、針50が装着された縫合糸60、持針器70、及び鉗子80をトロカールを介して体腔内に挿入後、鉗子80の鉗子把持部81で針50の角度を調整しながら、持針器70の持針把持部71で針50を把持する(図11(b))。そして、針50を刺入側B1から刺入し(図11(c))、抜糸側B2に貫通させる(図12(d))。
縫合糸60の末端の一部を完全に貫通させずに残した状態にすると、図12(e)に示すように、針50部分であるC1領域、針50から組織貫通部分の間であるC2領域、組織貫通部分の領域C3、まだ組織を貫通していない領域C4が形成される。そして、図12(f)に示すようにC2領域の針50よりの部分を鉗子80の鉗子把持部81で把持し、当該C2領域の中央部分近傍の縫合糸60を図中矢印W方向のα字型に持針器70に巻き付ける。次に、縫合糸60を巻きつけた持針器70の先端部分を図13(g)に示す矢印O方向に移動させ、持針把持部71でC4領域を把持した後、図13(h)中矢印P方向に引き抜くことで結び目を作り(図14(i))、図14(j)に示す、矢印Q方向、矢印R方向のそれぞれの方向に締め付けることで結紮が1回完了する(図15(k))。通常は、図15(l)、(m)に示すように、図12(f)〜図15(k)までの操作を繰り返し、結紮を2回以上行うことで縫合がほどけないようにしている。
そして、図16(n)、(o)に示すように、抜糸側B2側、刺入側B1側をハサミ鉗子90で切断することにより1箇所目の縫合が終了し、次に図16(p)に示すように2箇所目の縫合を開始する。
このように、針付き縫合糸を結紮するには、右手に持つ持針器と左手に持つ鉗子との協調動作が必要である。開腹手術では持針器と鉗子との方向は自由に変えることができるが、体腔内ではトロカールを支点としてしか操作することができないため、持針器と鉗子との操作には制限がある。このため、前述したように、内視鏡手術での結紮は開腹手術においての結紮よりも格段に難しい。
特に、内視鏡手術における結紮の工程では、図12(f)で示した持針器に縫合糸をα字型に巻き付けることが難しい。これは、縫合糸には弾力があり持針器(通常の内視鏡手術用の持針器の直径は5mm程度)に巻き付けようとすると、ほどける力が働くためである。
持針器への縫合糸の巻き付けを簡便とするため、例えば、特許文献1及び2には、持針器軸の外周面に縫合糸固定手段や縫合糸把持手段を設けた手術用持針器について記載されている。
実開平5−88507号広報 ドイツ特許第5261917号
しかしながら、特許文献1の図21、22等に記載されている固定手段は、単に縫合糸を引っ掛けて固定する構成であるため、持針器を少し動かしただけで縫合糸が外れてしまう恐れがあった。また、図17等に記載されている固定手段は、縫合糸を挟み込んで固定する構成であり、この場合、極端に縫合糸が外れにくくなったり、縫合糸自身が屈曲して不要な折り癖が形成されたり、縫合途中で切断されてしまうといった問題があった。
また、特許文献2に記載の手術用持針器では、縫合糸は確実に把持されるものの、必要以上な把持力が縫合糸にかかるため、最悪な場合、手術中に縫合糸が切断される恐れがあった。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、内視鏡手術における縫合工程、特に結紮時において、持針器に縫合糸を簡便に、且つ確実に巻き付けることが可能な内視鏡手術用の持針器及びこれを用いた縫合方法を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明に係る内視鏡手術用の縫合器具は、針付き縫合糸の針部分を把持する持針把持部が先端部分に形成された本体部と、前記本体部の前記持針把持部側に形成され、前記針付き縫合糸の縫合糸部分を保持する空隙を形成する保持部とを備え、前記保持部は、前記先端部分方向に対して開閉自在に形成されることを特徴としている。
また、本発明に係る内視鏡手術用の縫合器具を用いた縫合方法は、針付き縫合糸の針部分を把持する持針把持部が先端部分に形成された本体部と、前記本体部の前記持針把持部側に形成され、前記針付き縫合糸の縫合糸部分を保持する空隙を形成する保持部とを備え、前記保持部は、前記先端部分方向に対して開閉自在に形成される持針器を用いた内視鏡手術における縫合方法であって、縫合対象組織に前記針付き縫合糸を貫通させるステップと、貫通した前記針付き縫合糸の縫合糸部分を前記空隙に保持させるステップと、前記針付き縫合糸の縫合糸部分を前記空隙に保持させた状態で前記持針器に前記針付き縫合糸を巻き付けるステップと、前記持針器に巻き付けた巻き付け部分に前記縫合対象組織に未貫通部分を挿通させて結び目を形成し結紮するステップとを備えることを特徴としている。
本発明によれば、内視鏡手術における縫合工程、特に結紮時において、持針器に縫合糸を簡便に、且つ確実に巻き付けることが可能な内視鏡手術用の縫合器具及びこれを用いた縫合方法を提供することができる。
本実施形態に係る持針器100の全体構成を説明する概略図である。 本実施形態に係る持針器100が備える保持部130の構成を詳細に説明する図である。 本実施形態に係る持針器100が備える保持部130の構成を詳細に説明する図である。 本実施形態に係る持針器100が備える持針把持部の他の形態を説明する図である。 本実施形態に係るストッパ部材109の動作を説明する図であり、持針把持部104のセミクローズ状態を説明する図である。 本実施形態に係るストッパ部材109の動作を説明する図であり、持針把持部104の完全クローズ状態を説明する図である。 本実施形態に係る内視鏡手術用の縫合器具を用いた縫合操作、特に結紮動作について説明する図である。 本実施形態に係る内視鏡手術用の縫合器具を用いた縫合操作、特に結紮動作について説明する図である。 本実施形態に係る内視鏡手術用の縫合器具を用いた縫合操作、特に結紮動作について説明する図である。 本実施形態に係る持針把持部の他の形態を説明する図である。 本実施形態に係る持針把持部の他の形態の動作を説明する図である。 従来技術に係る縫合器具を用いた縫合方法を説明する図である。 従来技術に係る縫合器具を用いた縫合方法を説明する図である。 従来技術に係る縫合器具を用いた縫合方法を説明する図である。 従来技術に係る縫合器具を用いた縫合方法を説明する図である。 従来技術に係る縫合器具を用いた縫合方法を説明する図である。 従来技術に係る縫合器具を用いた縫合方法を説明する図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
まず、本実施形態に係る持針器100の構成について図1〜図5用いて説明する。図1は、本実施形態に係る持針器100の全体構成を説明する概略図である。図2A、図2Bは本実施形態に係る持針器100が備える保持部130の構成を詳細に説明する図である。図3は、本実施形態に係る持針器100が備える持針把持部の他の形態を説明する図である。図4、図5は、本実施形態に係るストッパ部109の構成を動作状態を含めて説明する図である。
本実施形態に係る持針器100は、図1に示すように、中空のロッド状に形成された本体部101と、本体部101の長手方向端部から略垂直方向に延在して形成され、施術者の右手人差し指を挿通させる指挿通部102aを備えた第1の操作ハンドル部102と、本体部101の長手方向端部の第1の軸支部101aに回動自在に軸支され、施術者の右手親指を挿通させる指挿通部103aを備えた第2の操作ハンドル部103と、軸支部101aが形成された本体部101の長手方向端部の反対側先端部分に形成され、針付き縫合糸の針を把持する持針把持部104と、持針把持部104側の本体部101長手方向に沿って略角丸長方形状の空隙150を形成するように構成され、針付き縫合糸を保持する保持部130と、第2の操作ハンドル部103による操作伝達力を持針把持部104に伝達する操作ワイヤ部108とを備える。
本実施形態に係る保持部130は、保持本体部130aと、保持本体部130aから延在して形成された保持本体片部130bとを有し、当該保持本体部130aは保持本体軸支部130cを介し本体部101に対して回動可能となるように軸支されている。保持本体片部130bは保持本体ワイヤ部141を介して保持本体操作部140に接続されている。保持本体操作部140は、操作軸支部140aを介して本体部101に対して回動可能となるように軸支されているとともに、第1の操作ハンドル部102に設けられた付勢バネ材142によって図中矢印Y方向とは逆方向に付勢されている。付勢バネ材142によって保持本体操作部140が図中矢印Y方向とは逆方向に付勢されている場合、保持本体ワイヤ部141は図中矢印Y方向に引っ張られ、保持本体部130aは図1に示すように本体部101に対して閉状態となり、これにより糸付き縫合糸を保持可能な略角丸長方形状の空隙150が形成される。一方、付勢バネ材142による付勢方向に対して逆方向(図中矢印Y方向)に保持本体操作部140を操作すると、保持本体ワイヤ部141は図中矢印Y方向とは逆方向に弛み、これにより保持本体部130aは本体部101の先端部分方向に対して開状態となり、糸付き縫合糸を空隙150から離脱させることができると共に、空隙150に糸付き縫合糸を導入することができる。
そして、図2Aに示すように、本実施形態に係る保持部130の保持本体部130aは、保持部130の空隙150に保持させた縫合糸20に対して本体部101を含めた持針器100が略水平方向又は垂直方向に移動可能となるように形成された移動下面部130dと、移動下面部130dから隆起状に形成され、その頂点部分が本体部101に設けられた移動上面部101bと当接可能となるように構成された稜線部130eと、稜線部130eから延在して形成された下滑面部130fとを備える。なお、下滑面部130fと移動上面部101bから延在する上滑面部101cとは、付勢バネ材142によって保持本体操作部140が図中矢印Y方向とは逆方向に付勢されている状態において嵌合するように構成されている。すなわち、本実施形態においては、上滑面部101cと下滑面部130fとが嵌合した状態において、移動下面部130d、稜線部130e、及び移動上面部101bにより保持した縫合糸20に対して持針器100が移動可能となる空隙150が形成されることになる。なお、空隙150の短手方向長さ、換言すると、移動上面部101bと移動下面部130dとからなる空隙150幅は、縫合糸20の直径よりも広く、縫合糸20が摩擦等により空隙150内を移動不能とならない程度の広さであればその制限は無く、用いる縫合糸20の種類によって適宜変更可能である。
ところで、下滑面部130fと上滑面部101cとが嵌合している状態では、保持本体部130aの底面部130gと本体部101の底面部101dとは段差が生じないように略一直線上に配置されることになるため、保持部130の構成が縫合糸20の巻き付け動作に支障をきたすことはない。
次に、保持された縫合糸20を空隙150から取り外す場合、施術者は持針器100を図2B中矢印Y方向に引き抜くことで当該縫合糸20を持針器100から取り外すことができる。施術者による持針器100の引き抜き動作に伴い、縫合糸20は移動下面部130d、稜線部130eを移動し、下滑面部130fと上滑面部101cとの嵌合面に至る。持針器100の引き抜き動作が継続されると、持針器100の引き抜きに係る力が付勢バネ材142による付勢力に勝り、縫合糸20は保持本体部130aを図中矢印H方向に押しのけながら下滑面部130fと上滑面部101cとの間を滑り抜ける。このようにして、施術者は縫合糸20を持針器100から容易に取り外すことができる。また、付勢バネ材142による付勢方向に対して逆方向(図中矢印Y方向)に保持本体操作部140を操作することによって、縫合糸20を持針器100から取り外すことも可能である。
ところで、針付き縫合糸を把持する持針把持部104は、図1に示すように、上側把持部104aと下側把持部104bとから構成されている。上側把持部104aから延在して形成された把持片部106aと下側把持部104bから延在して形成された把持片部106bとは第2の軸支部105を介して回動自在に軸支されている。すなわち、把持片部106aと把持片部106bとは操作ワイヤ部108に接続されており、第2の操作ハンドル部103の図中矢印X方向への駆動に伴い当該操作ワイヤ部108が図中矢印Y方向に引っ張られることにより、把持片部106aと把持辺部106bとは第2の軸支部105を介して回動し、把持片部106aから延在する上側把持部104aと把持片部106bから延在する下側把持部104bとは互いに嵌合する。上側把持部104aと下側把持部104bとが嵌合することにより、針を把持することができる。一方、操作ハンドル部103を図中矢印X方向とは逆方向に操作することにより上側把持部104aと下側把持部104bとは離間し、針を離すことができる。
なお、本実施形態においては、持針把持部の他の形態として、図3(a)、(b)に示すように、上側把持部121a又は下側把持部121bの片方又は両方に永久磁石等の磁性体121cを有する持針把持部121として構成してもよい。図3(a)は、上側把持部121aに磁性体121cを設けた持針把持部121で糸付き縫合糸1の針10を把持した状態を説明する図であり、図3(b)は、説明のために、下側把持部121bを取り外した状態を説明する図である。磁性体121cは、糸付き縫合糸1の針10を引き付ける程度の所定の磁力を有している。磁性体121cとしては、磁石そのものを上側把持部121a又は下側把持部121bの片方又は両方に取り付けることも可能であるし、該当部分を磁性材質を練り込んだ材料で構成することも可能である。また、樹脂にフェライト粉末等を混ぜてシート状にした、所謂、マグネットシートを所定のサイズに裁断し接着剤等の接着手段で取り付けてもよい。さらに、磁性体121cでの磁力の発生・停止を本体部101に設けられた図示せぬ操作スイッチによって切替可能とする電磁式としてもよい。
次に、本実施形態に係るストッパ部材109について説明する。図1に示すように、本実施形態に係る持針器100は、第2の操作ハンドル部103に持針把持部104の開閉度合いを制御するストッパ部材109を備える。ストッパ部材109は、略U字状に形成され、第1の操作ハンドル部102に対して当接可能となるように構成されたバネ材109aと、バネ材109aから延在する被支持部109bと、第2の操作ハンドル部103に被支持部109bを介してバネ材109aを支持する支持部110と、支持部110に螺合され、第2の操作ハンドル部103上における支持部110の位置を調整する調整ノブ部111とを備える。
ストッパ部材109は、支持部110上に設けられた調整ノブ111の回動動作により第2の操作ハンドル部103上を図中矢印Z方向に移動可能となるように構成されている。
ここで、図4及び図5を用いて本実施形態に係るストッパ部材109の動作について説明する。図4は、持針把持部104のセミクローズ状態を説明する図であり、図5は、持針把持部104の完全クローズ状態を説明する図である。
図4(a)に示すように、施術者は第1の操作ハンドル部102の指挿通部102aに右手人差し指を挿通するとともに、第2の操作ハンドル部103の指挿通部103aに右手親指を挿通し、軽い力で第1の操作ハンドル部102と第2の操作ハンドル部103を図中矢印X方向に把持する。するとストッパ部材109のバネ材109aが第1の操作ハンドル部102に当接することで、操作ワイヤ部108の図1中矢印Y方向への引っ張りが制限され、持針把持部104の上側把持部104aと下側把持部104bとが完全に嵌合せず、持針把持部104の開閉状態はセミクローズ状態となる(図4(b))。
これに対して、図5(a)に示すように、図4(a)で示した状態よりも強い力で第1の操作ハンドル部102と第2の操作ハンドル部103を図中矢印X方向に把持する。するとストッパ部材109のバネ材109aは第1の操作ハンドル部102に当接後、変形することで、操作ワイヤ部108が図1中矢印Y方向へ完全に引っ張られる。その結果、持針把持部104の上側把持部104aと下側把持部104bとが完全に嵌合し、持針把持部104の開閉状態は完全クローズ状態となる(図5(b))。
このように、本実施形態に係る持針器100によれば、施術者の第1の操作ハンドル部102及び第2の操作ハンドル部103に対する把持力の強弱によって、持針把持部104の開閉状態を簡単に制御することができる。
次に、本実施形態に係る内視鏡手術用の持針器100を用いた縫合操作、特に結紮動作について説明する。図11(a)から図12(d)で説明した操作と同様に、施術者は、組織Aを縫合する場合、針付き縫合糸1、持針器100、及び鉗子200をトロカールを介して体腔内に挿入後、鉗子200の鉗子把持部201で針10の角度を調整しながら、持針器100の持針把持部104で針10を把持する。そして、針10を刺入側A1から刺入し、抜糸側A2に貫通させる。次いで、施術者は、付勢バネ材142による付勢方向に対して逆方向(図1中矢印Y方向)に保持本体操作部140を操作することにより、保持本体部130aを本体部101に対して開状態とし、糸付き縫合糸1の縫合糸20を空隙150に保持させる。ここで、図6(a)〜図6(c)は、本実施形態に係る内視鏡手術用の持針器100を用い、図12(e)で説明した針付き縫合糸1の末端の一部を完全に貫通させずに残し、糸付き縫合糸1の縫合糸20を持針器100の空隙150に保持させた状態を説明する図である。
図6(a)は、持針器100の空隙150において針付き縫合糸1が保持された状態を表しているが、この場合、鉗子200の鉗子把持部201による把持位置から持針器100までの距離Dが抜糸側A2から持針器100までの距離Eよりも短すぎるため、縫合糸20をα字型に持針器100に巻き付けることが困難である。
図6(b)は、図6(a)と同様に、持針器100の空隙150において針付き縫合糸1が保持された状態を表しているが、この場合、鉗子200の鉗子把持部201による把持位置から持針器100までの距離Fが抜糸側A2から持針器100までの距離Gよりも長すぎるため、縫合糸20をα字型に持針器100に巻き付けることが困難である。
図6(a)及び図6(b)に示したような状況に対して、施術者は図6(c)に示すように、鉗子200の鉗子把持部201による把持位置から持針器100までの距離Hと抜糸側A2から持針器100までの距離Iとが略等しくなるような位置に持針器100をスライドさせる。この場合、持針器100に対する縫合糸20の巻き付け長さが好適な長さとなり、縫合糸20をα字型に持針器100に巻き付けることが容易となる。
そして、施術者は、縫合糸20を図中矢印W方向のα字型に持針器100に巻き付ける(図7(d))。前述したように、保持部材30の下滑面部130fと本体部101の上滑面部101cとが嵌合している状態では、保持本体部130aの底面部130gと本体部101の底面部101dとは段差が生じないように略一直線上に配置されることになるため、保持部130の構成が縫合糸20の巻き付け動作に支障をきたすことはない。
次に、施術者は、縫合糸20を巻きつけた持針器100の先端部分を図7(e)に示す矢印O方向に移動させ、持針把持部104でC4領域を把持した後、図7(f)中矢印P方向に引き抜くことで結び目を作り(図8(g))、図8(h)に示す、矢印Q方向、矢印R方向のそれぞれの方向に締め付けることで結紮が1回完了する。この際、縫合糸20は下滑面部130fと上滑面部101cとの間を滑り抜ける。このようにして、施術者は縫合糸20を持針器100から容易に取り外すことができる。
前述したように、本実施形態においては、施術者による持針器100の引き抜き動作に伴い、縫合糸20は保持部130の下滑面部130fと本体部101の上滑面部101cとの間を滑り抜けるため、施術者は縫合糸20を持針器100から容易に取り外すことができる。したがって、図7(f)〜図8(h)に示した操作における、結び目形成、針付き縫合糸1の引き抜き操作では、簡便に針付き縫合糸1を引き抜くことができる。
なお、本発明に係る持針把持部104が備える上側把持部104aと下側把持部104bとが針を把持する把持面は平面形状として説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図9に示す持針器100'のように、持針把持部120が備える上側把持部120a及び下側把持部120dは、嵌合の際に針付き縫合糸21を完全に咬合しないような隙間を形成可能な噛合部120c及び120fをそれぞれ有する把持面120b及び120eを備える形態としてもよい。
このような構成の持針器100'によれば、針付き縫合糸21は持針把持部120によって完全に繋止されるわけではないので、例えば、図10(a)に示すような針付き縫合糸21に形成されたスリップノット22を矢印M方向の結紮面に容易に引き下ろすことができ(図10(b))、最後に、図10(c)に示すように針付き縫合糸21端部を把持し図中矢印N方向に引っ張ることで容易に結紮を行うことができる。
以上のように、本発明に係る持針器は、針付き縫合糸の針部分を把持する持針把持部が先端部分に形成された本体部と、前記本体部の前記持針把持部側に形成され、前記針付き縫合糸の縫合糸部分を保持する空隙を形成する保持部とを備え、前記保持部は、前記先端部分方向に対して開閉自在に形成された構成であるため、内視鏡手術における縫合工程、特に結紮時において、持針器に縫合糸を簡便に、且つ確実に巻き付けることが可能となり、縫合工程を円滑、且つ安全に行うことができる。
1 針付き縫合糸
10 針
20 縫合糸
50 針
60 縫合糸
70 持針器
71 持針把持部
80 鉗子
81 鉗子把持部
100 持針器
100' 持針器
101 本体部
101a 第1の軸支部
101b 移動上面部
101c 上滑面部
101 d 底面部
102 第1の操作ハンドル部
102a 指挿通部
103 第2の操作ハンドル部
103a 指挿通部
104 持針把持部
104a 上側把持部
104b 下側把持部
105 第2の軸支部
106a 把持片部
106b 把持片部
108 操作ワイヤ部
109 ストッパ部
109a バネ材
109b 被支持部
110 支持部
111 調整ノブ部
120 持針把持部
120a 上側把持部
120b 把持面
120c 噛合部
120d 下側把持部
120e 把持面
120f 噛合部
121 持針把持部
121a 上側把持部
121b 下側把持部
121c 磁性体
130 保持部
130a 保持本体部
130b 保持本体片部
130c 保持本体軸支部
130d 移動下面部
130e 稜線部
130f 下滑面部
130g 底面部
140 保持本体操作部
140a 操作軸支部
141 保持本体ワイヤ部
142 付勢バネ材
150 空隙

Claims (8)

  1. 針付き縫合糸の針部分を把持する持針把持部が先端部分に形成された本体部と、
    前記本体部の前記持針把持部側に形成され、前記針付き縫合糸の縫合糸部分を保持する空隙を形成する保持部とを備え、
    前記保持部は、前記先端部分方向に対して開閉自在に形成されること
    を特徴とする内視鏡手術用の持針器。
  2. 前記保持部は、前記針付き縫合糸が離間する際に滑り抜ける滑面部を備えること
    を特徴とする請求項1に記載の内視鏡手術用の持針器。
  3. 前記空隙は、前記本体部の長手方向に沿って形成された角丸長方形状であること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内視鏡手術用の持針器。
  4. 前記本体部に対する前記保持部の開閉を制御する付勢部材を備え、
    前記付勢部材の付勢力は前記空隙から前記縫合糸部分を引き抜く力よりも弱いこと
    を特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の内視鏡手術用の持針器。
  5. 前記持針把持部は、磁性体を備えること
    を特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の内視鏡手術用の持針器。
  6. 前記本体部端部から延在して形成された第1の操作ハンドル部と、
    前記本体部端部に軸支された第2の操作ハンドル部と、
    前記第2の操作ハンドル部上に形成され、前記第1の操作ハンドル部と当接することにより、前記持針把持部の嵌合を制御するストッパ部材とを備えること
    を特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の内視鏡手術用の持針器。
  7. 前記持針把持部は、前記針付き縫合糸の縫合糸部分を把持した際に、当該縫合糸部分を完全に咬合しない隙間を有する噛合部を備えること
    を特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の内視鏡手術用の持針器。
  8. 針付き縫合糸の針部分を把持する持針把持部が先端部分に形成された本体部と、
    前記本体部の前記持針把持部側に形成され、前記針付き縫合糸の縫合糸部分を保持する空隙を形成する保持部とを備え、
    前記保持部は、前記先端部分方向に対して開閉自在に形成される持針器を用いた内視鏡手術における縫合方法であって、
    縫合対象組織に前記針付き縫合糸を貫通させるステップと、
    貫通した前記針付き縫合糸の縫合糸部分を前記空隙に保持させるステップと、
    前記針付き縫合糸の縫合糸部分を前記空隙に保持させた状態で前記持針器に前記針付き縫合糸を巻き付けるステップと、
    前記持針器に巻き付けた巻き付け部分に前記縫合対象組織に未貫通部分を挿通させて結び目を形成し結紮するステップとを備えること
    を特徴とする内視鏡手術における縫合方法。
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