JP2017158051A - 電話装置及び着信転送制御方法 - Google Patents

電話装置及び着信転送制御方法 Download PDF

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剛 河村
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Abstract

【課題】携帯電話機の着信履歴に保持された発信者電話機に対してコールバックを行う際に、携帯電話機の通信料を低減でき、発信者電話機のユーザに対し、そのユーザが希望する通話相手からのコールバックであることを通知できる。【解決手段】コードレス電話親機10は、コードレス電話親機10に対する子機としての携帯電話機40と無線接続を行う無線LAN I/F部109と、固定電話網70を介した固定電話機80からの着信があった場合に、携帯電話機40を着信鳴動させる親機制御部110と、を備える。親機制御部110は、コードレス電話親機10からの着信が着信履歴として携帯電話機40により記録されている場合に、着信履歴に対する発呼操作に応じて、携帯電話機40からのコードレス電話親機10の電話番号を用いたコールバックを固定電話機80に対して行う。【選択図】図18

Description

本発明は、電話装置及び着信転送制御方法に関する。
近年、家庭に置く固定回線用の電話機は、リビングやキッチン、寝室などに子機を設置して使用できるコードレスタイプのものが普及している。ただ専用子機を追加するためにはそれなりにコストがかかるため、すでに広く利用及び普及している個人所有のスマートフォンをコードレス電話機の子機としても利用できるサービス機能が求められている。
このようなサービス機能を部分的に具現化する方法として、回線交換網からの着呼をインターネットなどパケット交換網上のクライアントに着信させる装置についての技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開平11−355358号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、パケット交換網上のクライアントに着信させる場合、次のような問題が考えられた。具体的には、上述したクライアントとしての携帯電話機が例えばマナーモードに設定されていたためにユーザが着信に気付かない場合、又はユーザが会議中や電車内等の通話が禁止される場所に居て着信に応答できない場合には、ユーザは、必要に応じて、コールバック(つまり、折返し電話)を行うが、特許文献1には、コールバックについて何も考慮されておらず、ユーザの使い勝手の向上の観点で不十分な面があった。
本発明は、上述した従来の状況に鑑みて案出され、子機としての携帯電話機の着信履歴に保持された発信者電話機に対してコールバックを行う際に、携帯電話機の通信料を低減でき、発信者電話機のユーザに対し、そのユーザが希望する通話相手からのコールバックであることを通知できる電話装置及び着信転送制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、固定電話網に接続された電話装置であって、前記電話装置に対する子機としての携帯電話機と無線通信する無線通信部と、前記固定電話網を介した発信者電話機からの着信があった場合に、前記携帯電話機に前記着信を転送して着信鳴動させる制御部と、を備え、前記制御部は、前記電話装置からの着信が着信履歴として前記携帯電話機により保持されている場合に、前記着信履歴に対する前記発信者電話機への発呼操作に応じて、前記携帯電話機からの前記電話装置の電話番号を用いたコールバックを前記発信者電話機に対して行う、電話装置を提供する。
また、本発明は、固定電話網に接続された電話装置における着信転送制御方法であって、前記電話装置に対する子機としての携帯電話機と無線通信し、前記固定電話網を介した発信者電話機からの着信があった場合に、前記携帯電話機に前記着信を転送して着信鳴動させ、前記電話装置からの着信が着信履歴として前記携帯電話機により保持されている場合に、前記着信履歴に対する前記発信者電話機への発呼操作に応じて、前記携帯電話機からの前記電話装置の電話番号を用いたコールバックを前記発信者電話機に対して行う、着信転送制御方法を提供する。
本発明によれば、子機としての携帯電話機の着信履歴に保持された発信者電話機に対してコールバックを行う際に、携帯電話機の通信料を低減でき、発信者電話機のユーザに対し、そのユーザが希望する通話相手からのコールバックであることを通知できる。
第1の実施形態におけるコードレス電話システムの概要を示す模式図 第1の実施形態におけるコードレス電話システムの親機ブロック図 第1の実施形態におけるコードレス電話システムの子機ブロック図 第1の実施形態におけるコードレス電話システムの携帯情報端末ブロック図 第1の実施形態におけるコードレス電話システムの着信呼出シーケンス図 第1の実施形態におけるコードレス電話システムの留守応答シーケンス図 第1の実施形態におけるコードレス電話システムの親機の留守応答動作を示すフローチャート 第1の実施形態におけるコードレス電話システムの留守応答時の宅外携帯情報端末の応答シーケンス図 第1の実施形態におけるコードレス電話システムの留守応答時の対応を示す図 第2の実施形態におけるコードレス電話システムの留守応答シーケンス図 第2の実施形態におけるコードレス電話システムの親機の留守応答動作を示すフローチャート 第2の実施形態におけるコードレス電話システムの留守応答時の対応を示す図 第3の実施形態におけるコードレス電話システムの概要を示す模式図 第3の実施形態におけるセッション確立時にINVITEメッセージを用いてコードレス電話親機から宅外スマホに発信者番号を通知する動作を示すシーケンス図 第3の実施形態における着信鳴動中に表示される宅外スマホのLCD部の画面を示す図 第3の実施形態におけるセッション確立時にNOTIFYメッセージを用いてコードレス電話親機から宅外スマホに発信者番号を通知する動作を示すシーケンス図 第3の実施形態における着信鳴動中に表示される宅外スマホのLCD部の画面を示す図 第4の実施形態におけるコードレス電話親機を経由する、携帯電話機から固定電話機へのコールバックの説明図 着信履歴が表示された携帯電話機のLCD部の第1画面例を示す図 セッション確立時にINVITEメッセージを用いて携帯電話機がコードレス電話親機にコールバック対象の電話番号を通知してコールバックを行う動作例を説明するシーケンス図 セッション確立時にNOTIFYメッセージを用いて携帯電話機がコードレス電話親機にコールバック対象の電話番号を通知してコールバックを行う動作例を説明するシーケンス図 第4の実施形態における携帯回線網を経由する、携帯電話機から固定電話機へのコールバックの説明図 着信履歴が表示された携帯電話機のLCD部の第2画面例を示す図 携帯回線網を介して携帯電話機が固定電話機にコールバックを行う動作例を説明するシーケンス図
以下、適宜図面を参照しながら、本発明に係る電話装置及び着信転送制御方法を具体的に開示した各実施形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。以下、本発明に係る電話装置の一例として、コードレス電話装置の親機(後述するコードレス電話親機10を参照)を例示して説明する。なお、本発明は、コードレス電話装置のコードレス電話親機10の動作を規定した着信転送制御方法として表現することも可能である。
(第1の実施形態)
<コードレス電話システムの概要>
図1は、第1の実施形態におけるコードレス電話システムの概要を示す模式図である。以下、図1を用いて、コードレス電話システムの構成について説明する。なお、以下の説明において、携帯情報端末の一例としてスマートフォンを含む携帯電話機を挙げるが、本発明はこれに限定するものではない。
図1では、例えば宅内にコードレス電話親機10が設けられ、コードレス電話親機10は、無線LANルータ機能を備えたアクセスポイント20を介して、インターネットに接続しており、一方で、固定電話網に接続している。また、宅内には、コードレス電話親機10と接続するコードレス電話子機30と、アクセスポイント20及び携帯電話網に接続する携帯電話機40−1、40−2が存在するものとする。なお、特定の携帯電話機を区別しない場合には、携帯電話機40と総称する。
コードレス電話子機30は、コードレス電話親機10を介して、固定電話網に接続可能であり、コードレス電話親機10及びアクセスポイント20を介して、携帯電話機40−1と接続可能である。携帯電話機40−1は、アクセスポイント20を介して、コードレス電話親機10と無線LANにて接続する。また、携帯電話機40−1が、アクセスポイント20及びコードレス電話親機10を介して、コードレス電話子機30、固定電話網に接続可能である。
携帯電話機40が宅外において動作する場合、即ち図1における携帯電話機40−2は、携帯電話網あるいはインターネット上の(図示しない)外部のアクセスポイントを介してインターネットに接続され、上述のインターネットに接続されたコードレス電話親機10と接続可能に構成される。
なお、図1では、携帯電話機40が、アクセスポイント20を介して、コードレス電話親機10と接続する場合を示しているが、コードレス電話親機10に無線LANリピータ機能を設け、携帯電話機40が、コードレス電話親機10とダイレクトに接続し、コードレス電話親機10からアクセスポイント20を介してインターネットに接続することもできる。
また、コードレス電話子機30とコードレス電話親機10とはDECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications)による無線通信方式を採用した例を示すが、本発明はこれに限定するものではない。
<コードレス電話親機の構成>
図2は、第1の実施形態におけるコードレス電話システムの親機ブロック図である。以下、図2を用いて、コードレス電話親機10の構成について説明する。
NCU及びモデム部101は、発信時の公衆回線との接続及び公衆回線からの着信検出などの電話回線の制御を行う回線制御回路(NCU(Network Control Unit))と、着信時に公衆回線からの発信者番号情報を受信するモデム部である。
TAM部102は、TAM(Telephone Answering Machine)であって、留守番電話メッセージを記憶し、メッセージの録音及び再生を行う。
記憶部103は、コードレス電話装置の各種設定データ、電話帳データ、発着信履歴情報、SMSメッセージなどの子機の通信履歴を含む子機付加情報を記憶する。
また、記憶部103は、子機情報を記憶する。子機情報は、各々のコードレス電話子機30と、各々のコードレス電話子機30の接続状態、子機名、子機番号(子機内線番号又はポート番号)、着信音メモリ情報(メモリ容量、又は再生時間)、使用CODECなどで構成され、子機名及び子機番号は、子機を識別するための子機識別情報として用いられる。
さらに、子機情報は、コードレス電話子機30に関する情報の他に、携帯電話機40に関する情報も記憶、管理している。特に、携帯電話機40を携帯電話機40−1として宅内で使用するのか、あるいは、携帯電話機40−2として宅外で使用するのかの設定情報も記憶、管理している。例えば、宅外に発信する為の情報(電話番号や外部サーバー情報)もその設定情報となる。
音声入出力部104は、マイク、スピーカとCODECから構成され、着信音の出力、通話音声の入力出力を行う。
操作部105は、ユーザが操作を行うダイヤル、各種機能ボタンから構成され、LCD部106は、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示部であって、各種情報を表示する。
コードレス電話子機無線I/F部107は、コードレス電話子機30との無線データ送受信回路であり、無線信号の周波数変換を行うRF/IF部、変調及び復調を行う変復調部、TDMA信号処理などを行うデジタル信号処理回路から構成される。
コードレス電話子機制御部108は、コードレス電話子機30との間で制御データを送受信し、コードレス電話子機30との間の制御プロトコル(例えば、DECTプロトコル方式、PHSプロトコル方式など)に従った発呼、着呼などのプロトコル制御を行う。なお、以下の説明では、コードレス電話子機30との間の制御プロトコルにDECT方式を採用するものとする。
無線LAN I/F部109は、IEEE802.11(Wi−Fi(登録商標))、の無線LANプロトコル制御を行い、携帯電話機40との無線データの送受信を行う。なお、無線LAN I/F部109は、Bluetooth(登録商標)やZigBee(登録商標)などの近距離無線通信技術を用いても良い。
親機制御部110は、コードレス電話親機10全体を制御する。具体的には、親機制御部110は、親機制御部110周辺の各部から発生したイベント、メッセージを受信及び解析し、発着信呼の状態及び呼接続を制御し、各部に指示する。
親機制御部110は、例えば、NCU及びモデム部101及びコードレス電話子機制御部108から受信したイベント、及び、各種メッセージを処理する。親機制御部110は、特に、固定電話網からNCU及びモデム部101に着信が有った場合、固定電話網から受信したメッセージに付帯する発信者番号を利用した各種サービスのための制御を行う。
また、親機制御部110は、例えば、(図示しない)タイマのタイムアウトのイベント発生により、TAM部102を制御して留守番電話メッセージの録音・再生を行う。
また、親機制御部110は、例えば、記憶部103に記憶された携帯電話機40を宅内で使用するのか、あるいは、宅外で使用するのかの設定情報を参照して、着信鳴動の停止/継続を制御する。この携帯電話機40を宅内で使用するのか、あるいは、宅外で使用するのかの設定情報は、(図示しない)「外で通話」ボタンをコードレス電話親機10に設けて、このボタンを利用者が外出時に押下することにより設定してもよい。
また、親機制御部110は、例えば、無線LAN I/F部109を介して、携帯電話機40へ着信鳴動の停止のメッセージを送信する制御を行う。
<コードレス電話子機の構成>
図3は、第1の実施形態におけるコードレス電話システムの子機ブロック図である。以下、図3を用いて、コードレス電話子機30の構成について説明する。
記憶部131は、例えば電話帳データなどのコードレス電話子機30で使用する各種データを所定の記憶エリアに記憶する。
音声入出力部132は、マイク、スピーカとCODECから構成され、着信音の出力、通話音声の入力出力を行う。
操作部133は、ユーザが操作を行うダイヤル及び各種機能ボタンから構成され、LCD部134は、各種情報を表示する。
コードレス電話親機無線I/F部135は、コードレス電話親機10との無線データ送受信回路であり、無線信号の周波数変換を行うRF/IF部、変調及び復調を行う変復調部、TDMA信号処理などを行うデジタル信号処理回路から構成される。
コードレス電話親機制御部136は、コードレス電話親機10との間で制御データを送受信し、コードレス電話親機10との間の制御プロトコル(例えば、DECTプロトコル方式、PHSプロトコル方式など)に従った発呼、着呼などのプロトコル制御を行う。
子機制御部137は、コードレス電話子機30全体を制御する。具体的には、子機制御部137は、子機制御部137周辺の各部から発生したイベント、メッセージを受信及び解析し、発着信呼の状態及び呼接続を制御し、各部に指示する。
子機制御部137は、例えば、固定電話網への着信時に、コードレス電話親機10から発信者番号を利用したサービス情報を含む着信メッセージを受信すると、所定の着信音を鳴動させ、着信メッセージに付与されているサービス情報を抽出し、必要に応じて記憶部131の所定の記憶エリアにサービス情報を記憶させたり、LCD部134に着信中の表示画面としてサービス情報を表示させたりするなどの制御を行う。
<携帯情報端末の構成>
図4は、第1の実施形態におけるコードレス電話システムの携帯情報端末ブロック図である。以下、図4を用いて、携帯電話機40の構成について説明する。
セルラー無線I/F部141は、携帯電話用アンテナを介して携帯電話基地局との無線データ送受信を行う。
セルラー制御部142は、携帯電話基地局との間で制御データを送受信し、制御プロトコル(例えば、広く知られた3GPP規格準拠の携帯電話プロトコルなど)に従った発呼、着呼などのプロトコル制御を行う。
記憶部143は、携帯電話機40の各種設定データ、電話帳データ、発着信履歴情報、SMSメッセージ、各種画像データ、音楽データ(着信音データを含む)などの情報を記憶する。
音声入出力部144は、マイク、スピーカから構成され、着信音の出力、通話音声の入力出力を行う。
操作部145は、ユーザが操作を行うダイヤル及び各種機能ボタンから構成され、LCD部146は、各種情報を表示する。なお、携帯電話機40がスマートフォンの場合はタッチパネルが操作部145とLCD部146の機能を兼ね備える。
無線LAN I/F部147は、IEEE802.11の無線LANプロトコル制御を行い、コードレス電話親機10との無線データの送受信を行う。なお、コードレス電話親機10側に合わせてBluetooth(登録商標)やZigBee(登録商標)などの近距離無線通信技術を用いても良い。
端末制御部148は、携帯電話機40全体を制御する。具体的には、端末制御部148は、端末制御部148周辺の各部から発生したイベント、メッセージを受信及び解析し、発着信呼の状態及び呼接続を制御し、各部に指示する。
端末制御部148は、例えば、セルラー無線I/F部141を介して携帯電話基地局から受信した呼制御メッセージを処理する。また、端末制御部148は、無線LAN I/F部147を介してコードレス電話親機10から受信した呼制御メッセージを処理する。
<着信呼出〜留守応答まで>
図5は、第1の実施形態におけるコードレス電話システムの着信呼出シーケンス図である。
固定電話網からコードレス電話親機10に着信が有った場合(ステップ201)、コードレス電話親機10のNCU及びモデム部101が、例えば広く知られたQ.931仕様に準拠したSetupメッセージを受信する。親機制御部110は、記憶部103を参照して着信すべき子機を確認する。
ここでは、記憶部103に、着信を転送すべき子機としてコードレス電話子機30、携帯電話機40−1、携帯電話機40−2が登録されているものとして説明する。また、図1において説明したように携帯電話機40−2は携帯電話機40が宅外にある場合を示している。
親機制御部110は、コードレス電話親機10自身を着信状態に遷移させるとともに、コードレス電話子機30、携帯電話機40−1、携帯電話機40−2に対して着信処理を行う(ステップ202)。
コードレス電話子機30への着信処理は、例えば上記Q.931仕様に準拠したSetupメッセージ相当の着信メッセージを送信することにより行う。また、携帯電話機40への着信は、例えばSIP(Session Initiation Protocol)に準拠してINVITEメッセージによる着信メッセージを送信することにより行う。
携帯電話機40へ送信するINVITEメッセージには、宅内の携帯電話機40、即ち携帯電話機40−1の場合は内部ネットワーク(LAN)の宛先が含まれ、宅外の携帯電話機40、即ち携帯電話機40−2の場合は外部ネットワーク(WAN)の宛先が含まれる。
着信メッセージを受信したコードレス電話子機30、携帯電話機40−1、携帯電話機40−2は、それぞれのプロトコルに準拠した応答を行い呼出中の状態に遷移する(ステップ203)。呼出中の状態とは、具体的にはLCDに発信者番号を表示して着信鳴動を行っているなどの状態である。
コードレス電話子機30、携帯電話機40−1、携帯電話機40−2のそれぞれから着信メッセージに対する応答を受信したコードレス電話親機10は、呼出中の状態に遷移する(ステップ204)。なお、コードレス電話親機10と携帯電話機40−2とが直接メッセージをやり取りするように説明したが、図13に示すSIPサーバ60を介してやり取りを行っても良い(以下の説明においても同様)。
図6は、第1の実施形態におけるコードレス電話システムの留守応答シーケンス図である。
呼出中の状態に遷移したコードレス電話親機10は、所定の時間が経過してもコードレス電話子機30、携帯電話機40−1、携帯電話機40−2及びコードレス電話親機10自身での利用者による応答操作がなかった場合(ステップ205)、以下に示す留守番電話メッセージによる留守応答を行う。
コードレス電話親機10は、留守応答に先立ち、先ずコードレス電話親機10自身の着信鳴動を停止するとともに、コードレス電話子機30と携帯電話機40−1に対して着信鳴動の停止処理を行う(ステップ206)。
コードレス電話子機30への着信鳴動の停止処理は、例えば内部メッセージ、あるいは、上記Q.931仕様に準拠したInfoメッセージ相当のメッセージに着信鳴動の停止を示す情報要素を含めて送信することにより行う。また、携帯電話機40−1への着信鳴動の停止処理は、例えばSIPに準拠してCANCELメッセージを送信することにより行う。
ここで、第1の実施形態におけるコードレス電話システムにおいて特徴的なことは、留守応答を行う場合に、宅外の携帯電話機40、即ち携帯電話機40−2に対しては着信鳴動の停止処理は行わないことである。詳細は後述する。
コードレス電話親機10は、次に宅内の携帯電話機40、即ち携帯電話機40−1に対して留守応答中を表示する処理を行う(ステップ207)。
携帯電話機40−1への留守応答中を表示する処理は、例えばSIPに準拠してNOTIFYメッセージに留守応答中表示を示す情報要素を含めて送信することにより行う。
コードレス電話親機10は、最後に、TAM部102を制御して留守番電話メッセージの録音・再生動作を開始させるとともに、TAM部102と、コードレス電話親機10自身、固定電話網及びコードレス電話子機30との間の音声パスを接続して留守番電話メッセージを聴取可能に制御する(ステップ208)。そして、コードレス電話親機10は、呼出停止中で留守番電話メッセージ聴取中の状態に遷移する。なお、ステップ206においてCANCELメッセージの代わりに、着信鳴動の停止及び留守応答中表示を示す情報要素を含めたNOTIFYメッセージを送信しても良い。また、コードレス電話子機30への着信鳴動の停止処理においても、着信鳴動の停止の他に、例えば留守番電話メッセージの聴取開始も併せて送信しても良い(以下の説明においても同様)。
図7は、第1の実施形態におけるコードレス電話システムの親機の留守応答動作を示すフローチャートである。
図7では、図6において説明したコードレス電話システムの留守応答動作の中でもコードレス電話親機10の留守応答動作についてさらに詳しく説明する。
呼出中の状態に遷移したコードレス電話親機10は、所定の時間が経過したか否かを判断する(ステップ301)。ここで所定の時間の経過とは、(図示しない)タイマのタイムアウトだけに限定されず、例えば着信鳴動を4回繰り返すといった条件であれば4回繰り返したか否かの判断も含む。これらの条件は、記憶部103に予め装置の初期値として設定しても良いし、利用者が操作部105などによりパラメータとして適宜、使用中に設定しても良い。
ステップ301において、所定の時間が経過していなければ所定の時間が経過するまで待つ(ステップ301:No)。所定の時間が経過していれば(ステップ301:Yes)、先ず音声入出力部104から発しているコードレス電話親機10自身の着信鳴動を停止する(ステップ302)。
コードレス電話親機10は、次に記憶部103に記憶されている登録子機(つまり、子機として登録されている携帯電話機と、さらにその携帯電話機についての宅外/宅内の情報を含む)と登録子機の現在の状態を参照する(ステップ303)。
コードレス電話親機10は、ステップ303において、呼出中(着信鳴動中)の状態の宅外の携帯電話機があれば(ステップ303:No)、その宅外の携帯電話機の状態は変えずに、即ち着信鳴動をさせたままで、ステップ307に移行する。
コードレス電話親機10は、ステップ303において、呼出中(着信鳴動中)の状態の子機や宅内の携帯電話機があれば(ステップ303:Yes)、着信鳴動を停止するためのメッセージをコードレス電話子機無線I/F部107や無線LAN I/F部109を介して送信し、その子機や携帯電話機の着信鳴動を停止する(ステップ304)。
そして、コードレス電話親機10は、着信鳴動を停止させた登録子機が宅内の携帯電話機か否かを判断し(ステップ305)、宅内の携帯電話機であれば(ステップ305:Yes)、その宅内の携帯電話機に留守応答中である旨の表示をさせるためのメッセージを無線LAN I/F部109を介して送信し、留守応答中である旨の表示をさせる処理を行う(ステップ306)。
最後に、コードレス電話親機10は、TAM部102に留守番電話メッセージの録音・再生動作を開始させるとともに、TAM部102とコードレス電話親機10自身、TAM部102とコードレス電話子機30及びTAM部102と固定電話網との間の音声パスを接続する(ステップ307)。
留守番電話メッセージは、例えば、発信者に聞かせる「ただいま電話に出ることができません」という応答メッセージであり、OGM(Outgoing Message)とも言われる。また、そのOGM再生メッセージを聞いた発信者が残すメッセージはICM(Incoming Message)とも言われる。
TAM部102とコードレス電話親機10自身との間の音声パスが接続されるとTAM部102からのOGM再生メッセージが音声入出力部104から発せられる。TAM部102とコードレス電話子機30の間の音声パスが接続されるとTAM部102からのOGM再生メッセージがコードレス電話子機無線I/F部107を介してコードレス電話子機30に送信される。
TAM部102と固定電話網との間の音声パスが接続されるとTAM部102からのOGM再生メッセージがNCU及びモデム部101を介して公衆回線につながる発信者に向けて送信される。また、NCU及びモデム部101を介して受信する発信者からのICM録音メッセージがTAM部102に録音される。
そして、コードレス電話親機10自身は呼出停止中(留守番電話メッセージ聴取中)の状態に遷移する。
このように、コードレス電話親機10は、留守応答を行う場合に、コードレス電話子機30や宅内の携帯電話機40−1に対しては着信鳴動の停止処理を行うが、宅外の携帯電話機40、即ち携帯電話機40−2に対しては着信鳴動の停止処理は行わないのである。
なお、上記では、呼出中の状態のコードレス電話親機10が呼出停止中(留守番電話メッセージ聴取中)の状態に遷移する過程で、所定の時間の経過後に、先ずコードレス電話親機10自身の着信鳴動を停止するように説明したが、その着信鳴動の停止や留守応答中である旨の表示を行う順序はこれに限定されるものではない。例えば、コードレス電話親機10自身の着信鳴動を停止する前に、子機や宅内の携帯電話機の着信鳴動を停止しても良い。また、ステップ304〜ステップ306においてステップ305の判断を行うことなくコードレス電話子機30及び携帯電話機40−2のそれぞれに一括してメッセージを送信しても良い(以下の説明においても同様)。
<留守応答〜宅外携帯情報端末の応答まで>
図8は、第1の実施形態におけるコードレス電話システムの留守応答時の宅外携帯情報端末の応答シーケンス図である。
呼出中(着信鳴動中)の状態の宅外の携帯電話機40、即ち携帯電話機40−2において、利用者がオフフックして呼出に応答するとコードレス電話親機10に応答メッセージ「200 OK」を送信する(ステップ401)。
応答メッセージ「200 OK」を受信したコードレス電話親機10は固定電話網に対して着信応答処理を行う(ステップ402)とともに、呼出停止中で留守番電話メッセージ聴取中の状態にある携帯電話機40−1とコードレス電話子機30に対して解放処理を行う(ステップ403)。
着信応答処理は、コードレス電話親機10が固定電話網に向けて着信に対する応答を示す、例えば、Connectメッセージを送信することにより行う。
解放処理は、コードレス電話親機10が携帯電話機40−1に向けて、例えば、BYEメッセージを送信(あるいは、コードレス電話親機10からCANCELメッセージを送信した後、携帯電話機40−1から応答メッセージ「200 OK」を受信)することにより行う。同様にコードレス電話子機30に向けて、例えば、Relメッセージを送信することにより行う。
以上により、携帯電話機40−2は固定電話網との通話中状態となり、携帯電話機40−1とコードレス電話子機30は待機中状態に遷移する。さらに、コードレス電話親機10自身も待機中状態に遷移する。
<留守応答時の時間経過による対応>
図9は、第1の実施形態におけるコードレス電話システムの留守応答時の対応を示す図である。
図9において、着信からOGM再生などの時間経過とともに携帯電話機40−1などが対応可能な動作の一例を示す。
符号501に示すコードレス電話親機10及びコードレス電話子機30は、符号504に示すベル着信の期間は、ベル鳴動をデフォルトで4回繰り返す。この期間中に着信に対する応答が無ければ、ベル鳴動を停止し、符号505に示すOGM再生の期間に移る。
符号505に示すOGM再生の期間は、OGM再生の音声をモニタし、コードレス電話親機10又はコードレス電話子機30においてオフフックによって着信に対する応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、符号506に示すICM録音の期間に移る。
符号506に示すICM録音の期間は、ICM録音の音声をモニタし、コードレス電話親機10又はコードレス電話子機30においてオフフックによる応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、着信は切断される。
符号502に示す宅内の携帯電話機40−1は、符号504に示すベル着信の期間は、ベル鳴動を所定時間(ここではコードレス電話親機10及びコードレス電話子機30がベル鳴動する期間に合わせる)繰り返す。この期間中に着信に対する応答が無ければ、ベル鳴動を停止し、符号505に示すOGM再生の期間に移る。
符号505に示すOGM再生の期間は、「留守電応答中」を表示し、携帯電話機40−1においてオフフックによって着信に対する応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、符号506に示すICM録音の期間に移る。
符号506に示すICM録音の期間は、「留守電応答中」を表示し、携帯電話機40−1においてオフフックによる応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、着信は切断される。
符号503に示す宅外の携帯電話機40−2は、符号504に示すベル着信の期間は、ベル鳴動を所定時間(ここではコードレス電話親機10及びコードレス電話子機30がベル鳴動する期間)繰り返す。この期間中に着信に対する応答が無ければ、ベル鳴動を停止することなく、符号505に示すOGM再生の期間に移る。
符号505に示すOGM再生の期間は、ベル鳴動は継続し、携帯電話機40−2においてオフフックによって着信に対する応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、符号506に示すICM録音の期間に移る。
符号506に示すICM録音の期間は、ベル鳴動は継続し、携帯電話機40−2においてオフフックによる応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、着信は切断される。
以上、説明したように、本実施形態のコードレス電話装置によれば、固定電話網からの着信に対して、コードレス電話装置の親機が留守電応答中であっても、宅外に持ち出した携帯情報端末(つまり、宅外スマホとして設定された携帯電話機40−2)は留守電応答が終了するまでは着信鳴動を継続するため、利用者は応答機会を失うことなく着信に応答することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、第1の実施形態において説明したコードレス電話システムの留守応答時の動作の変形例について説明する。
<留守応答時の動作の変形例>
図10は、第2の実施形態におけるコードレス電話システムの留守応答シーケンス図である。以下、図10のシーケンス図に従って、留守応答時の動作について説明する。なお、着信呼出に至るまでの動作については図5と同様であるため説明を省略し、留守応答時の動作を説明した図6と重複する部分については説明を簡略化する。
呼出中の状態に遷移したコードレス電話親機10は、所定の時間が経過してもコードレス電話子機30、携帯電話機40−1、携帯電話機40−2及びコードレス電話親機10自身での利用者による応答操作がなかった場合(ステップ601)、以下に示す留守番電話メッセージによる留守応答を行う。
コードレス電話親機10は、留守応答に先立ち、先ずコードレス電話親機10自身の着信鳴動を停止するとともに、コードレス電話子機30と携帯電話機40−1に対して着信鳴動の停止処理を行う(ステップ602)。
ここで、第2実施形態におけるコードレス電話システムにおいて第1に特徴的なことは、第1の実施形態で説明したものと同様に、留守応答を行う場合に、宅外の携帯電話機40、即ち携帯電話機40−2に対しては着信鳴動の停止処理は行っていないことである。
コードレス電話親機10は、次に、携帯電話機40−1の他に携帯電話機40−2及びコードレス電話子機30に対して留守応答中を表示する処理を行う(ステップ603)。
ここで、第2の実施形態におけるコードレス電話システムにおいて第2に特徴的なことは、留守応答を行う場合に、宅外の携帯電話機40、即ち携帯電話機40−2に対しては着信鳴動を継続させたままで、留守応答中である旨を携帯電話機40−2上に表示することである。
携帯電話機40−2への留守応答中を表示する処理も、第1の実施形態で説明したものと同様に、例えばSIPに準拠してNOTIFYメッセージに留守応答中表示を示す情報要素を含めて送信することにより行う。コードレス電話子機30への留守応答中を表示する処理は、例えば内部メッセージ、あるいは、上記Q.931仕様に準拠したInfoメッセージ相当のメッセージに留守応答中表示を示す情報要素を含めて送信することにより行う。
コードレス電話親機10は、最後に、TAM部102を制御して留守番電話メッセージの録音・再生動作を開始させるとともに、TAM部102と、コードレス電話親機10自身、固定電話網及びコードレス電話子機30との間の音声パスを接続して留守番電話メッセージを聴取可能に制御する(ステップ604)。そして、コードレス電話親機10は、呼出停止中で留守番電話メッセージ聴取中の状態に遷移する。
図11は、第2の実施形態におけるコードレス電話システムの親機の留守応答動作を示すフローチャートである。
図11では、図10において説明したコードレス電話システムの留守応答動作の中でもコードレス電話親機10の留守応答動作についてさらに詳しく説明する。なお、図7と重複する部分については説明を簡略化する。
呼出中の状態に遷移したコードレス電話親機10は、所定の時間が経過したか否かを判断する(ステップ701)。
ステップ701において、所定の時間が経過していなければ所定の時間が経過するまで待つ(ステップ701:No)。所定の時間が経過していれば(ステップ701:Yes)、コードレス電話親機10自身の着信鳴動を停止する(ステップ702)。
コードレス電話親機10は、次に記憶部103に記憶されている登録子機(つまり、子機として登録されている携帯電話機と、さらにその携帯電話機についての宅外/宅内の情報を含む)と登録子機の現在の状態を参照する(ステップ703)。
ステップ703において、呼出中(着信鳴動中)の状態の宅外の携帯電話機があれば(ステップ703:No)、留守応答中である旨の表示をさせるためのメッセージを無線LAN I/F部109を介して送信し、その携帯電話機の状態は変えずに、即ち着信鳴動をさせたままで、留守応答中である旨の表示をさせる(ステップ704)。
ステップ703において、呼出中(着信鳴動中)の状態の子機や宅内の携帯電話機があれば(ステップ703:Yes)、着信鳴動を停止するためのメッセージをコードレス電話子機無線I/F部107や無線LAN I/F部109を介して送信し、その子機や携帯電話機の着信鳴動を停止する(ステップ705)。
そして、コードレス電話親機10は、その子機や携帯電話機に留守応答中である旨の表示をさせるためのメッセージをコードレス電話子機無線I/F部107や無線LAN I/F部109を介して送信し、留守応答中である旨の表示をさせる処理を行う(ステップ706)。
最後に、コードレス電話親機10は、TAM部102に留守番電話メッセージの録音・再生動作を開始させるとともに、TAM部102とコードレス電話親機10自身、TAM部102とコードレス電話子機30及びTAM部102と固定電話網との間の音声パスを接続する(ステップ707)。
そして、コードレス電話親機10自身は呼出停止中(留守番電話メッセージ聴取中)の状態に遷移する。
このように、本実施形態のコードレス電話親機10は、留守応答を行う場合に、コードレス電話子機30や宅内の携帯電話機40−1に対しては着信鳴動の停止処理を行うが、宅外の携帯電話機40−2に対しては着信鳴動の停止処理は行わないのである。
また、本実施形態のコードレス電話親機10は、留守応答を行う場合に、宅外の携帯電話機40−2に対しては着信鳴動を継続させたままで、留守応答中である旨を携帯電話機40−2上に表示するのである。
以降、留守応答時の宅外の携帯電話機40−2の着信への応答動作については、図8の応答シーケンス図の説明と同様であるため説明を省略する。
<変形例における留守応答時の時間経過による対応>
図12は、第2の実施形態におけるコードレス電話システムの留守応答時の対応を示す図である。なお、留守応答時の対応を説明した図9と重複する部分については説明を簡略化する。
図12において、符号801に示すコードレス電話親機10及びコードレス電話子機30、符号802に示す宅内の携帯電話機40−1、符号803に示す宅外の携帯電話機40−2のそれぞれが、着信からOGM再生などの時間経過とともに対応可能な動作の一例を示す。
符号801に示すコードレス電話親機10及びコードレス電話子機30は、符号804に示すベル着信の期間は、ベル鳴動を繰り返す。この期間中に着信に対する応答が無ければ、ベル鳴動を停止し、符号805に示すOGM再生の期間に移る。
なお、図12に明示していないが、符号804に示すベル着信の期間は、着信に対する応答が可能である(符号802に示す宅内の携帯電話機40−1、符号803に示す宅外の携帯電話機40−2の場合も同様に着信に対する応答が可能)。
符号805に示すOGM再生の期間は、OGM再生の音声をモニタし、コードレス電話親機10又はコードレス電話子機30においてオフフックによって着信に対する応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、符号806に示すICM録音の期間に移る。
符号806に示すICM録音の期間は、ICM録音の音声をモニタし、コードレス電話親機10又はコードレス電話子機30においてオフフックによる応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、着信は切断される。
なお、OGM再生及びICM録音の期間は、無音中でも留守電応答中であることがわかるように「留守電応答中」を表示するようにしても構わない。表示はLED(Light Emitting Diode)の点滅などによる単純なものでも構わない。
符号802に示す宅内の携帯電話機40−1は、符号804に示すベル着信の期間は、ベル鳴動を所定時間繰り返す。この期間中に着信に対する応答が無ければ、ベル鳴動を停止し、符号805に示すOGM再生の期間に移る。
符号805に示すOGM再生の期間は、「留守電応答中」を表示し、携帯電話機40−1においてオフフックによって着信に対する応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、符号806に示すICM録音の期間に移る。
符号806に示すICM録音の期間は、「留守電応答中」を表示し、携帯電話機40−1においてオフフックによる応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、着信は切断される。
なお、OGM再生及びICM録音の期間は、「留守電応答中」を表示中でも留守電応答中であることがわかるようにコードレス電話親機10から携帯電話機40−1にOGM再生及びICM録音の音声データを逐次送信して携帯電話機40−1から出力するようにしても構わない。
符号803に示す宅外の携帯電話機40−2は、符号804に示すベル着信の期間は、ベル鳴動を所定時間繰り返す。この期間中に着信に対する応答が無ければ、ベル鳴動を停止することなく、符号805に示すOGM再生の期間に移る。
符号805に示すOGM再生の期間は、「留守電応答中」を表示し、ベル鳴動は継続し、携帯電話機40−2においてオフフックによって着信に対する応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、符号806に示すICM録音の期間に移る。
符号806に示すICM録音の期間は、「留守電応答中」を表示し、ベル鳴動は継続し、携帯電話機40−2においてオフフックによる応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、着信は切断される。
なお、OGM再生及びICM録音の期間でも音声モニタが可能なように、設定により、1度目のオフフックで音声モニタを行い、2度目のオフフックにより応答するようにして
も構わない。
以上、説明したように、変形例のコードレス電話装置によれば、固定電話網からの着信に対して、コードレス電話装置の親機が留守電応答中であっても、宅外に持ち出した携帯情報端末は留守電応答が終了するまでは着信鳴動を継続するため、利用者は応答機会を失うことなく着信に応答することができる。
また、着信鳴動中の宅外の携帯情報端末には、着信鳴動中であっても親機が留守応答中である旨の表示がされるため、利用者は親機が留守応答中であることを把握しつつ着信に応答することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、電話装置の一例としてのコードレス電話親機10が転送先の携帯電話機に対し、コードレス電話親機10に電話を掛けた発信者の電話機(以下、「発信者電話機」という)の発信者番号を表示させる例を説明する。発信者番号を表示させる携帯電話機40としては、宅内にある携帯電話機であるスマートフォン(以下、「宅内スマホ」という)40−1、宅外にある携帯電話機であるスマートフォン(以下、「宅外スマホ」という)40−2のいずれでもよいが、ここでは、宅外スマホ40−2に転送する場合を説明する。
図13は、第3の実施形態におけるコードレス電話システムの概要を示す模式図である。第3の実施形態のコードレス電話システムは第1の実施形態とほぼ同一の構成を有する。第1の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を用いることで、その説明を省略する。
第3の実施形態のコードレス電話システムでは、コードレス電話親機10(CDL電話親機10とも表記する場合がある)は、転送電話機の機能を有しており、例えばインターネット等の外部ネットワークに接続されたSIPサーバ60を介して、宅外スマホ40−2や宅内スマホ40−1を含む複数の携帯電話機40と接続する。また、コードレス電話親機10は、電話交換局を含む固定電話網70を介して、個人宅や企業などの様々な固定電話機80と接続する。
SIP(Session Initiation Protocol)サーバ60は、コードレス電話親機10や携帯電話機40(宅内スマホ40−1、宅外スマホ40−2)などの複数の電話機とIPアドレスの対応関係を集めると共に、これらの間で送受信されるSIPに準拠したメッセージを中継する役目を果たす。言い換えると、SIPサーバ60は、コードレス電話親機10と転送先の携帯電話機(例えば宅外スマホ40−2)との通信路(セッション)を確立するための中継器の機能を有する。
コードレス電話親機10は、固定電話機80−1から発信者番号が付帯された着信を受け付けると、自身を着信状態に遷移させると共に、自身の電話番号(転送電話機番号)及び発信者番号を付帯して固定電話機80−1からの着信を、SIPサーバ60を中継して宅外スマホ40−2に転送する。なお、コードレス電話親機10は、発信先からの着信を受け付けると、一定時間鳴動しても応答が無かった場合に宅外スマホ40−2に転送してもよいし、予め自動転送が設定されている場合、発信先からの着信を受け付けると同時に自身を鳴動することなく宅外スマホ40−2に着信を転送してもよい。
また、宅外スマホ40−2には、発信者番号表示用の専用アプリが予めインストールされている。宅外スマホ40−2は、コードレス電話親機10からの着信転送を受け付けると、LCD部146の画面に着信があったことを表示するとともに、発信元の固定電話機80−1の発信者番号及び転送元のコードレス電話親機10の転送電話機番号の両方を表示する。発信者番号は、例えば「03xxxxyyyy」と表示される。転送電話機番号は、例えば「050……」と表示される。
また、宅外スマホ40−2の記憶部143に記憶されている電話帳のデータに、発信者番号が登録されている場合、宅外スマホ40−2は、発信者番号と併せて、電話帳に登録されている発信者の氏名又は名称を表示する。なお、宅外スマホ40−2は、発信者の氏名又は名称を表示する場合、発信者番号を表示しなくてもよいし、発信者番号も併せて表示してもよい。
コードレス電話親機10が宅外スマホ40−2に発信者番号を通知する方法として、コードレス電話親機10と宅外スマホ40−2との間で情報や音声等の各種データの通信路(つまり、セッション)を確立する時に送信されるINVITEメッセージを用いて通知する方法と、NOTIFYメッセージを用いて通知する方法との2つが想定される。INVITEメッセージは、セッションの確立の開始において使用されるコマンドである。一方、NOTIFYメッセージは、特定の状態を示す情報(例えば着信中の接続要求の情報)を通知するコマンドであり、セッションの確立と関係なく、使用されるコマンドであるが、本実施形態では、セッションの確立前に使用される。これらのコマンドを用いて発信者番号を通知する方法は、どちらかに固定して設定されてもよいし、ユーザが任意に選択して設定されてもよい。
(INVITEメッセージによる発信者番号の通知)
図14は、第3の実施形態におけるセッション確立時にINVITEメッセージを用いてコードレス電話親機10から宅外スマホ40−2に発信者番号を通知する動作を示すシーケンス図である。発信者電話機としての固定電話機80−1(図13参照)から固定電話網70を介してコードレス電話親機10に着信があった場合、コードレス電話親機10は、鳴動し、一定時間鳴動しても、応答が無かった場合、着信転送を開始する(ステップ901)。
コードレス電話親機10の親機制御部110は、記憶部103を参照し、転送先の携帯電話機40として宅外スマホ40−2の有無を確認する。記憶部103には、転送先の子機として、宅外スマホ40−2、宅内スマホ40−1及びコードレス電話子機30が登録されている。なお、転送先として、ここでは、宅外スマホ40−2を優先させているが、他の電話機を優先させてもよい。また、転送先の宅外スマホ40−2が一定時間待っても応答しなかった場合、次の宅内スマホ40−1に転送先を切り替えてもよい。転送先の順番は、ユーザのコードレス電話親機10に対する操作(例えばLCD部106がタッチパネルにより構成される場合にはタッチ入力操作)により、任意に設定可能である。また、登録した転送先が全て応答しなかった場合、最初の転送先に戻って再び転送先を探してもよい。
ここで、コードレス電話親機10から宅外スマホ40−2への着信転送で使用されるメッセージの仕様は、IETF(Internet Engineering Task Force)により策定された「RFTC3261」で規定されている。「RFTC3261」には、SIPに準拠したINVITEメッセージなどの仕様が記述されている。
また、これらのメッセージは、コードレス電話親機10側のアプリケーションであるSIP_UA(User Agent:ユーザエージェント)と、宅外スマホ40−2側のアプリケーションであるSIP_UAとによって、SIPサーバ60を介してやり取りされる。
コードレス電話親機10は、着信転送を開始すると、宅外スマホ40−2に対して着信処理を行う。着信処理として、コードレス電話親機10は、宅外スマホ40−2にSIPに準拠してINVITEメッセージを送信する(ステップ902)。宅外スマホ40−2に送信されるINVITEメッセージには、外部ネットワーク(WAN)の宛先の他、発信者番号及び転送電話機番号の両方が含まれる。
宅外スマホ40−2は、着信メッセージを受信し、INVITEメッセージを受け付けると、受け付けたことを表す「100 Trying」のレスポンスをコードレス電話親機10に返す。宅外スマホ40−2は、INVITEメッセージに付帯された転送電話機番号及び発信者番号の両方をLCD部146の画面に表示する(図15参照)。
宅外スマホ40−2は、ユーザを呼び出すための着信鳴動を開始し(ステップ904)、呼び出していることを表す「180 Ringing」のレスポンスをコードレス電話親機10に送信する(ステップ905)。
宅外スマホ40−2は、SIPに準拠した応答を行い、呼出中の状態に遷移する。呼出中の状態とは、具体的にはLCD部146に発信者番号及び転送電話機番号の両方を表示し、着信鳴動を行っている状態である。
コードレス電話親機10は、宅外スマホ40−2から着信メッセージに対する応答を受信した呼出中の状態に遷移する。ユーザが宅外スマホ40−2の操作部145内の通話ボタンbn1(図15参照)を押して応答すると(ステップ906)、宅外スマホ40−2は、INVITEメッセージに対し、宅外スマホ40−2を所持するユーザの操作によって通話ボタンbn1が押されて、コードレス電話親機10との間のセッションを確立できる状態になったことを表す「200 OK」のレスポンスをSIPサーバ60を介してコードレス電話親機10に送信する(ステップ907)。
コードレス電話親機10は、「200 OK」のレスポンスを受信すると、「ACK」を宅外スマホ40−2に返し(ステップ908)、宅外スマホ40−2とのセッションを確立する。これにより、コードレス電話親機10に接続された発信元の固定電話機80−1と宅外スマホ40−2とが通話中の状態に遷移する(ステップ909)。
図15は、第3の実施形態における着信鳴動中に表示される宅外スマホ40−2のLCD部146の画面を示す図である。この画面には、発信者番号「03xxxxyyyy」、及び転送電話機番号「050……」の両方が表示される。発信者番号及び転送電話機番号の表示は、宅外スマホ40−2がセッション確立時にコードレス電話親機10から送信されるINVITEメッセージを受け付けてからユーザが通話ボタンbn1を押下するまでの期間において行われる。なお、コードレス電話親機10は、この期間、自身のLCD部106に発信者番号を表示させてもよい。また、通話が開始されると、通話ボタンbn1の機能は、通話終了ボタンに遷移する。なお、発信者番号及び転送電話機番号の表示は、通話終了となるまで継続させてもよい。
また、宅外スマホ40−2は、電話帳の機能を搭載しており、かつ、電話帳のデータに発信者番号が登録されている場合、発信者番号に対応する発信者の氏名又は名称(例えば「Aさん」)が発信者番号と併せて表示される。なお、電話帳の機能を搭載していない、又は、電話帳のデータに発信者番号が登録されていない場合、宅外スマホ40−2は、単に発信者番号及び転送電話機番号の両方をLCD部146の画面に表示する。
このように、INVITEメッセージで発信者番号を通知する場合、着信転送を受けると同時に発信者番号が宅外スマホ40−2に表示されるので、ユーザは宅外スマホ40−2に表示された発信者番号を見て、速やかに発信元が誰であるかを安心して確認することができる。
(NOTIFYメッセージによる発信者番号の通知)
図16は、第3の実施形態におけるセッション確立時にNOTIFYメッセージを用いてコードレス電話親機10から宅外スマホ40−2に発信者番号を通知する動作を示すシーケンス図である。このシーケンスでは、着信中の接続要求の情報を通知するNOTIFYメッセージが用いられる。なお、NOTIFYメッセージは、セッションを確立した後でも、送信することは可能であるが、図16では、セッション確立前、つまり通話中になる前にNOTIFYメッセージを送信する場合を示す。
図14のステップ901〜905と同様の手順で宅外スマホ40−2は着信鳴動中となっている場合を想定する。ただし、コードレス電話親機10から宅外スマホ40−2に送信されるINVITEメッセージには、コードレス電話親機10の転送電話機番号が付帯されているが、発信者番号は付帯されていない。INVITEメッセージを受信した時点では、宅外スマホ40−2は、INVITEメッセージに含まれる転送電話機番号だけを
LCD部146の画面に表示する。
続けて、宅外スマホ40−2による着信鳴動中、コードレス電話親機10は、SIPに準拠してNOTIFYメッセージを宅外スマホ40−2に送信し、着信中の接続要求の情報を通知する(ステップ1001)。このNOTIFYメッセージには、着信中の接続要求の情報として、発信者番号が含まれる。
宅外スマホ40−2は、NOTIFYメッセージによる情報の通知を受け付けると、受け付けたことを表す「200 OK」のレスポンスを、SIPサーバ60を介してコードレス電話親機10に送信する(ステップ1002)。宅外スマホ40−2は、NOTIFYメッセージに含まれる発信者番号をLCD部146の画面に表示する。
この後、図14のステップ906〜909と同様、宅外スマホ40−2のユーザが通話ボタンbn1を押下すると、宅外スマホ40−2は、コードレス電話親機10によって転送される固定電話機80−1と通話中になり、宅外スマホ40−2のユーザと、コードレス電話親機10に接続された固定電話機80−1のユーザとが通話を開始する。
図17は、第3の実施形態における着信鳴動中に表示される宅外スマホ40−2のLCD部146の画面を示す図である。NOTIFYメッセージを受信する前、宅外スマホ40−2のLCD部146の画面には、転送電話機番号だけが表示される。その後、NOTIFYメッセージを受信すると、発信者番号及び転送電話機番号が表示されるようになる。
このように、着信鳴動中であっても、NOTIFYメッセージの受信前後で宅外スマホ40−2のLCD部146の画面に表示される情報が変化する。つまり、コードレス電話親機10から送信されるNOTIFYメッセージを受け付けてから、ユーザが通話ボタンbn1を押下するまでの期間、発信者番号及び転送電話機番号が表示される。なお、コードレス電話親機10は、この期間、自身のLCD部106の画面に発信者番号を表示させてもよい。
また、通話が開始されると、通話ボタンbn1の機能は、通話終了ボタン(図示せず)の機能に遷移する。発信者番号及び転送電話機番号の表示は、通話終了となるまで継続させてもよい。
また、宅外スマホ40−2は、電話帳の機能を搭載しており、かつ、電話帳のデータに発信者番号が登録されている場合、発信者番号に対応する発信者の氏名「Aさん」が発信者番号と併せて表示される。なお、電話帳の機能を搭載していない、又は電話帳のデータに発信者番号が登録されていない場合、宅外スマホ40−2は、単に発信者番号及び転送電話機番号をLCD部146の画面に表示する。
このように、NOTIFYメッセージを用いて発信者番号を通知する場合、INVITEメッセージによって転送電話機番号が通知された後、NOTIFYメッセージによって発信者番号が宅外スマホ40−2に通知されるので、ユーザは宅外スマホ40−2の画面に表示された転送電話機番号から少し間を置いて発信者番号を確認できる。
また、INVITEメッセージに発信者番号が付帯されないことから、INVITEメッセージに含める情報を減らすことができる。
また、宅外スマホ40−2がNOTIFYメッセージを受け取らない設定にした場合、発信者番号が表示されないが、その分、通信処理の負荷を軽減できる。この場合、宅外スマホ40−2のユーザが、転送電話機番号を見て、発信者番号を確認したい場合、コードレス電話親機10に対し、「状態通知の要求」を意味するSUBSCRIBEリクエストを送信し、コードレス電話親機10はこの要求に応じてNOTIFYメッセージを送信してもよい。
また、宅外スマホ40−2のユーザが、発信者番号を受け取らずに通話を開始した後、通話している相手の発信者番号を確認したい時、コードレス電話親機10にNOTIFYメッセージの送信を要求し、コードレス電話親機10はこの要求に応じてNOTIFYメッセージを送信してもよい。これにより、通話している相手の発信者番号を後から確認することも可能である。
このように、本実施形態のコードレス電話親機10は、固定電話網70に接続され、コードレス電話親機10に対する子機としての携帯電話機である宅外スマホ40−2と無線接続を行う無線LANI/F部109(無線通信部)と、固定電話網70を介した固定電話機80−1(発信者電話機)からの着信があった場合に、宅外スマホ40−2を着信鳴動させる親機制御部110(制御部)と、を備える。親機制御部110は、固定電話機80−1と宅外スマホ40−2との通話開始前に、固定電話機80−1の電話番号とコードレス電話親機10の電話番号の情報を宅外スマホ40−2に送信して表示させる。
これにより、ユーザは、宅外スマホ40−2を所持するユーザが通話を開始する前に、その宅外スマホ40−2への転送対象となる元の外線電話(つまり、発信者電話機)の発信者番号を知ることができる。従って、ユーザは、発信者番号、さらには発信者の氏名(名称)を見て、通話を開始するか否かを安心して判断することができる。
また、コードレス電話親機10は、コードレス電話親機10と宅外スマホ40−2との間におけるセッションの確立時(言い換えると、通信路の形成開始時)に、INVITEメッセージによって固定電話機80−1の電話番号(発信者番号)とコードレス電話親機10の電話番号(転送電話機番号)の情報を宅外スマホ40−2に送信する。
これにより、コードレス電話親機10は、セッション確立時に、転送電話機であるコードレス電話親機10の電話番号と固定電話機80−1の電話番号との両方を同時に宅外スマホ40−2に表示させることができ、ユーザは転送電話の着信時に応対するか否かを速やかに判断できる。
また、コードレス電話親機10は、コードレス電話親機10と宅外スマホ40−2との間におけるセッションの形成開始時に、INVITEメッセージによって固定電話機80−1の電話番号(発信者番号)を宅外スマホ40−2に送信し、さらにその後、NOTIFYメッセージによって固定電話機80−1の電話番号(発信者番号)の情報を宅外スマホ40−2に送信する。
これにより、コードレス電話親機10は、セッションを確立する前、任意のタイミングで発信者電話機の電話番号を宅外スマホ40−2に表示させることができ、ユーザは、転送電話機番号を見た後、続けて表示される発信者番号を見て、転送電話の着信に応答するか否かを判断できる。また、誰からの電話も受け付けられない状態にある時、発信者番号を見ることなく、即座に着信拒否することも可能である。
また、コードレス電話親機10は、宅外スマホ40−2で通話ボタンbn1が押されると(通話開始の操作がある)と、通話開始の操作に応じて、固定電話機80−1と宅外スマホ40−2との間の通話を開始させる。これにより、ユーザの通話の意思を確認して通話を開始させることができ、不用意に繋いでしまうことを防止できる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態では、第3の実施形態のコードレス電話システムにおいて、さらに、携帯電話機40を所持するユーザが、コードレス電話親機10から転送された着信に対して何かしらの事情により応答できなかった場合に、携帯電話機40の着信履歴に記録された発信者番号を元に、コールバック(折返し電話)を行う例を説明する。
一般に、携帯電話機は、コードレス電話親機10を含む外部電話装置から着信を受けた場合、その事実及び発信者の電話番号の組み合わせを着信履歴のデータとして保持する。以下、携帯電話機を所持するユーザが、着信転送元としてのコードレス電話親機10から転送された着信に対して何かしらの事情により応答できなかった場合、着信履歴に記録された発信者番号を元に、携帯回線網を介してコールバックを行うことを想定する。この場合、携帯電話機を所持するユーザは、携帯電話機40が携帯回線網を使用した場合には、通常の携帯電話料金に基づく課金がされるため、比較的高い通信料を支払わなければならず、ユーザーフレンドリではなかった。
また、携帯電話機40が携帯電話網を介してコールバックすると、発信者電話機(つまり、固定電話機80)の表示部には、本来発信者電話機のユーザが電話をかけたい通話相手の転送先電話機(つまり、コードレス電話親機10)の電話番号ではない携帯電話機40の電話番号が表示される。このため、発信者電話機のユーザは、携帯電話機の電話番号を見ても、コールバックであることを正確に理解できず、誰からの電話であるか分からないままことがあった。
そこで、第4の実施形態では、携帯電話機40が発信者電話機(つまり、固定電話機80)に対してコールバックを行う方法として、2通りの方法を説明する。即ち、第1のコールバック方法は、携帯電話機40がコードレス電話親機10を介して発信者電話機(固定電話機80)にコールバックを行う方法である。第2のコールバック方法は、携帯電話機40がコードレス電話親機10を介さずに、携帯電話機40が契約等によって使用可能な携帯回線網を介して直接に発信者電話機(固定電話機80)にコールバックを行う方法である。また本実施形態では、携帯電話機40は、上述した第1の実施形態において説明した宅内スマホ40−1、宅外スマホ40−2のいずれであってもよい。
(第1のコールバック方法)
本実施形態のコードレス電話システムは、第3の実施形態における図13で示した構成と同一の構成を有する。図18は、第4の実施形態におけるコードレス電話親機10を経由する、携帯電話機40から固定電話機80へのコールバックの説明図である。ここで、携帯電話機40の携帯電話番号は「0901234△△○○」である。転送電話機であるコードレス電話親機10の電話番号は「050……」である。発信者電話機である固定電話機80の電話番号(発信者番号)は「03xxxxyyyy」である。
コードレス電話親機10は、固定電話網70を介して固定電話機80からの着信を受けると、SIPサーバ60を介して、携帯電話機40に着信を転送する。携帯電話機40が例えばマナーモードに設定されていたためにユーザが転送された着信に気付かない場合、又はユーザが会議中や電車内等の通話が禁止される場所に居て転送された着信に応答できない場合、この着信は、携帯電話機40の記憶部143に記憶された着信履歴に未応答として記録される(図19参照)。
携帯電話機40のユーザが、着信履歴に記録された未応答の着信を事後的に見て、コールバック(折返し電話)の操作(言い換えると、固定電話機80への発呼操作)を行うと、コードレス電話親機10は、SIPサーバ60を介して携帯電話機40から送信された着信を固定電話機80に転送する。固定電話機80のユーザ(ここでは、Aさん)は、転送先電話機であるコードレス電話親機10の電話番号「050……」を見てコールバックであることを確認し、この着信に応答することができる。
これにより、携帯電話機40のユーザと固定電話機80のユーザとの間で通話が開始される。なお、固定電話機80のユーザがコールバックの着信に応答したくない場合、そのまま放置してもよいことは通常の電話と同じである。
コードレス電話親機10の子機として登録されている携帯電話機40がコードレス電話親機10と通信を行う場合、携帯電話機40及びコードレス電話親機10の使用契約にもよるが、携帯電話機40側の通信料は、通常、携帯回線網を使用する場合に比べるとかなり安価又は無料に設定されていることが多い。従って、コードレス電話親機10を介してコールバックを行う場合、携帯電話機40のユーザは、通信料を気にすることなく通話を行うことができる。また、固定電話機80には、携帯電話機40の携帯電話番号でなく、コードレス電話親機10の電話番号が通知される。従って、固定電話機80のユーザは、本来自分が通話したいと考えて発呼した通話相手としてのコードレス電話親機10の電話番号を用いたコールバックの着信であることを確認でき、安心して電話に応答することができる。
図19は、着信履歴が表示された携帯電話機40のLCD部146の第1画面例を示す図である。携帯電話機40が電話帳の機能を搭載しており、かつ、電話帳のデータに発信者番号が登録されている場合、着信転送時、発信者番号に対応する発信者名として発信者の氏名又は名称(ここでは、「Aさん」)が発信者番号及び転送電話機番号と併せて表示される(図18参照)。なお、電話帳の機能を搭載していない、又は、電話帳のデータに発信者番号が登録されていない場合、携帯電話機40は、単に発信者番号及び転送電話機番号をLCD部146の画面に表示する。
携帯電話機40のユーザがLCD部146の画面に対し、所定の操作(つまり、着信履歴を表示する操作)を行うと、携帯電話機40への着信履歴が時系列に表示される。なお、着信履歴の表示は、ユーザが所定の操作を行うことなく、携帯電話機40に着信があった場合、自動的に表示されるようにしてもよい。
着信履歴には、着信の日時と、発信者名又は発信者番号と、転送の有無とが項目として記録され、携帯電話機40のLCD分146にも表示される。携帯電話機40の電話帳に電話番号が登録されている場合、発信者名が表示されるが、登録されていない場合、発信者番号が表示される。転送の有無では、コードレス電話親機10からの着信であった場合、「転送」の文字が表示される。
図19では、日時「1/25 9:28」に「Dさん」からの着信があったことが記録されている。つまり、「Dさん」からの着信は、コードレス電話親機10を介して転送されたものではなく、例えば携帯回線網を介して携帯電話機40に対して直接あったものである。
また、図19では、日時「1/25 10:00」に「Aさん」からの着信がコードレス電話親機10によって転送されたことが記録されている。つまり、「Aさん」からの着信は、コードレス電話親機10を介して転送されたものである。
携帯電話機40のユーザは、「Aさん」からの着信がコードレス電話親機10により転送されたことに対し、コールバックを行うとする。この場合、ユーザは、携帯電話機40のLCD部146の画面に表示された、点線枠eで示す「転送」の領域を指fgでタップ操作すると、携帯電話機40は、コードレス電話親機10を経由したコールバックの開始処理を実行する。上述した指fgによるタップ操作は、コードレス電話親機10を経由する固定電話機80へのコールバック操作(発呼操作)に相当する。
携帯電話機40がコードレス電話親機10を経由したコールバックを開始する際、コードレス電話親機10に転送番号(つまり、発信者電話機である固定電話機80の電話番号)を通知する方法として、コードレス電話親機10と携帯電話機40との間でセッションを確立する時に送信される、INVITEメッセージを用いて通知する方法(図20参照)と、NOTIFYメッセージを用いて通知する方法(図20参照)とが想定される。
INVITEメッセージは、セッションの確立の開始において使用されるコマンドである。一方、NOTIFYメッセージは、着信中の接続要求の情報を通知するコマンドであり、セッションの確立と関係なく、使用されるコマンドであるが、本実施形態では、上述した第3の実施形態と同様にセッションの確立前に使用される。これらのコマンドを用いて転送番号を通知する方法は、どちらかに固定して設定されてもよいし、ユーザが任意に選択して設定されてもよい。
(INVITEメッセージによる転送番号の通知)
図20は、セッション確立時にINVITEメッセージを用いて携帯電話機40がコードレス電話親機10にコールバック対象の電話番号を通知してコールバックを行う動作例を説明するシーケンス図である。携帯電話機40は、コードレス電話親機10から着信転送があった場合、着信履歴に記録された発信者電話機である固定電話機80に対し、コールバックを行う。
ここで、コードレス電話親機10を介して携帯電話機40から固定電話機80へのコールバックで使用されるメッセージの仕様は、第3の実施形態における着信転送と同様、IETF(Internet Engineering Task Force)により策定された「RFTC3261」で規定されている。「RFTC3261」には、SIPに準拠したINVITEメッセージ等の仕様が記述されている。
また、このメッセージは、携帯電話機40側のアプリケーションであるSIP_UA(User Agent:ユーザエージェント)と、コードレス電話親機10側のアプリケーションであるSIP_UAとによって、SIPサーバ60を介してやり取りされる。
携帯電話機40は、コールバックの操作(つまり、固定電話機80への発呼操作)を受け付けると、SIPサーバ60を介してコードレス電話親機10にSIPに準拠してINVITEメッセージを送信する(ステップ1301)。コードレス電話親機10に送信されるINVITEメッセージには、外部ネットワーク(WAN)の宛先の他、転送番号が含まれる。この転送番号は、発信者電話機である固定電話機80の電話番号である。
コードレス電話親機10は、INVITEメッセージを受け付けると、受け付けたことを表す「100 Trying」のレスポンスを携帯電話機40に返す(ステップ1302)。コードレス電話親機10は、INVITEメッセージに付加された転送番号をLCD部106の画面に表示する。
コードレス電話親機10は、呼び出していることを表す「180 Ringing」のレスポンスを携帯電話機40に送信する(ステップ1303)。
コードレス電話親機10は、INVITEメッセージに付加された転送番号を用いて、発信者電話機である固定電話機80に電話発呼を行う(ステップ1304)。固定電話機80は、携帯電話機40からの電話発呼を受けると、呼出中の状態に遷移する。呼出中の状態では、固定電話機80は、そのLCD部の画面に転送電話機であるコードレス電話親機10の転送先電話番号を表示し、着信鳴動を行う。固定電話機80のユーザが例えば受話器をオフフックすると、固定電話機80は、携帯電話機40に応答することができる(ステップ1305)。コードレス電話親機10は、INVITEメッセージに対し、固定電話機80とのセッションを確立できる状態になったことを表す「200 OK」のレスポンスを、SIPサーバ60を介して携帯電話機40に送信する(ステップ1306)。
携帯電話機40は、「200 OK」のレスポンスを受信すると、「ACK」をコードレス電話親機10に返し(ステップ1307)、コードレス電話親機10とのセッションを確立する。これにより、コードレス電話親機10は、ステップ1305で応答した発信者電話機である固定電話機80と携帯電話機40との間で通話中の状態に遷移させることができる(ステップ1308)。
このように、INVITEメッセージで転送番号を通知してコールバックを行う場合、コードレス電話親機10は、携帯電話機40から発信者電話機である固定電話機80への接続要求があると、速やかに固定電話機80に接続することができる。
(NOTIFYメッセージによる転送番号の通知)
図21は、セッション確立時にNOTIFYメッセージを用いて携帯電話機40がコードレス電話親機10にコールバック対象の電話番号を通知してコールバックを行う動作例を説明するシーケンス図である。図21では、着信中の接続要求の情報を通知するNOTIFYメッセージが用いられる。なお、NOTIFYメッセージは、セッションを確立した後でも、送信することは可能であるが、ここでは、セッション確立前、つまり通話中になる前にNOTIFYメッセージを送信する場合を説明する。
図20のステップ1301〜1303と同様の手順で、コードレス電話親機10が携帯電話機40からのコールバックを着信中である場合を想定する。ただし、ステップ1301Aで携帯電話機40からコードレス電話親機10に送信される、INVITEメッセージには、転送番号は付加されていない。INVITEメッセージを受信した時点では、コードレス電話親機10は、転送番号を受けていないので、単に接続要求を受けた状態である。
携帯電話機40は、SIPに準拠してNOTIFYメッセージをコードレス電話親機10に送信し、着信中の接続要求の情報を通知する(ステップ1401)。このNOTIFYメッセージには、着信中の接続要求の情報として、上述した転送番号(つまり、発信者電話機である固定電話機80の電話番号)が含まれる。
コードレス電話親機10は、NOTIFYメッセージによる情報の通知を受け付けると、受け付けたことを表す「200 OK」のレスポンスを、SIPサーバ60を介して携帯電話機40に送信する(ステップ1402)。携帯電話機40は、「200 OK」のレスポンスを受信する。
コードレス電話親機10が転送番号の通知を受けると、図21のステップ1304〜1308と同様に、コードレス電話親機10は固定電話機80に電話発呼を行い、通話中に移行する動作を行う。これらの手順は、前述した図20の場合と同様であるので、その説明を省略する。
このように、INVITEメッセージが通知された後、NOTIFYメッセージによって転送番号がコードレス電話親機10に通知される。INVITEメッセージに転送番号が付加されないことから、INVITEメッセージに含める情報を減らすことができる。また、携帯電話機40は、任意のタイミングで、転送番号が付帯されたNOTIFYメッセージを送信することが可能である。
(第2のコールバック方法)
図22は、第4の実施形態における携帯回線網90を経由する、携帯電話機40から固定電話機80へのコールバックの説明図である。コードレス電話システムは、第3の実施形態における図13で示した構成と同一の構成を有する。
携帯電話機40のユーザが、着信履歴に記録された未応答の着信を事後的に見て、携帯回線網90を介してコールバック(折返し電話)を行うと、携帯電話機40が発信者電話機である固定電話機80に対して直接に電話発呼を行う。固定電話機80のユーザがこれに応答すると、携帯電話機40のユーザと固定電話機80のユーザとの間で通話が開始される。なお、固定電話機80のユーザがコールバックの着信に応答したくない場合、そのまま放置してもよいことは通常の電話と同じである。携帯回線網90は、例えば3G(3rd Generation)回線あるいは4G回線である。
図23は、着信履歴が表示された携帯電話機40のLCD部146の第2画面例を示す図である。携帯電話機40の画面に表示された着信履歴は、図19と同様である。携帯電話機40のユーザが「Aさん」からの着信転送に対し、携帯回線網90を介してコールバックを行う場合、ユーザは、携帯電話機40のLCD部146の画面に表示された、点線枠hで示す「Aさん」の領域を指fgでタップ操作すると、携帯電話機40は、携帯回線網90を介したコールバックを開始する。
図24は、携帯回線網90を介して携帯電話機40が固定電話機80にコールバックを行う動作例を示すシーケンス図である。携帯電話機40は、コールバックの操作を受け付けると、固定電話機80に電話発呼を行う(ステップ1501)。固定電話機80は、携帯電話機40からの電話発呼があると、着信鳴動する。固定電話機80のユーザが例えば受話器をオフフックすると、固定電話機80は、携帯電話機40に応答する(ステップ1502)。この応答により、携帯電話機40のユーザと固定電話機80のユーザとの間で通話が開始される(ステップ1503)。
このように、携帯電話機40が携帯回線網90を介して直接に固定電話機80にコールバックを行う場合、コードレス電話親機10を介することなく、速やかな応答が可能である。反面、コードレス電話親機10を介して固定電話網70を利用しなくなることから、携帯電話機40側では、携帯回線網90を利用したことによる、比較的高い通信料が発生する。
また、発信者電話機である固定電話機80のユーザは、固定電話機80の表示部に表示される着信相手の電話番号が、自身が電話したコードレス電話親機10の電話番号でなく、転送先であることを知らない携帯電話機40の携帯電話番号であることから、コールバックであることを知らないまま応答することになる。この場合、固定電話機80のユーザが、知らない電話番号からの着信には応答しないと決めていると、コールバックによる通話が実現しないことになる。
以上により、第4の実施形態のコードレス電話親機10は、固定電話網70に接続され、コードレス電話親機10に対する子機としての携帯電話機40と無線接続を行う無線LANI/F部109(無線通信部)と、固定電話網70を介した固定電話機80(発信者電話機)からの着信があった場合に、携帯電話機40を着信鳴動させる親機制御部110(制御部)と、を備える。親機制御部110は、コードレス電話親機10からの着信が着信履歴として携帯電話機40により記録(保持)されている場合に、着信履歴に対する発信者電話機(固定電話機80)への発呼操作に応じて、携帯電話機40からのコードレス電話親機10の電話番号を用いたコールバックを固定電話機80に対して行う。
これにより、コードレス電話親機10は、携帯電話機40の着信履歴に保持された固定電話機80に対してコールバックを行う際に、携帯電話機40の通信料を低減でき、固定電話機80のユーザに対し、そのユーザが希望する通話相手からのコールバックであることを通知できる。また、固定電話機80のユーザは、転送元のコードレス電話親機10の電話番号を見て、コールバックであることを確認できるので、安心して応答できる。
また、コードレス電話親機10は、コールバックに対する固定電話機80の応答操作に応じて、携帯電話機40と固定電話機80との間で通話を開始させる。これにより、固定電話機80のユーザが着信に応答するための操作を行うと、コードレス電話親機10は、携帯電話機40と固定電話機80との間の通話を迅速に開始できる。
また、コードレス電話親機10は、携帯電話機40のユーザの着信履歴に対するコールバック操作(発呼操作)により、コードレス電話親機10と携帯電話機40との間におけるセッション確立(通信路の形成開始)時にINVITEメッセージで、携帯電話機40から送信されたコールバック対象となる固定電話機80の電話番号(転送番号)の情報を受信する。コードレス電話親機10は、この受信した電話番号の情報を用いて、コールバックを行う。これにより、コードレス電話親機10は、INVITEメッセージで転送番号を通知してコールバックを行う場合、携帯電話機40から発信者電話機である固定電話機80への接続要求があると、速やかに固定電話機80に接続することができる。
また、コードレス電話親機10は、携帯電話機40のユーザの着信履歴に対するコールバック操作(発呼操作)により、コードレス電話親機10と携帯電話機40との間におけるセッション確立(通信路の形成開始時)にINVITEメッセージで、携帯電話機40から接続要求を受信する。さらに、コードレス電話親機10は、この接続要求を受信した後に、NOTIFYメッセージで携帯電話機40から送信されたコールバック対象となる固定電話機80の電話番号の情報を受信する。コードレス電話親機10は、この受信した電話番号の情報を用いて、コールバックを行う。これにより、コードレス電話親機10は、INVITEメッセージに転送番号を付加しなくて済むので、INVITEメッセージに含める情報量を相対的に減らすことができる。また、携帯電話機40は、任意のタイミングで、転送番号が付帯されたNOTIFYメッセージを送信することが可能である。
また、コードレス電話親機10は、固定電話機80からの着信があった場合に、固定電話機80の電話番号を付加して携帯電話機40に着信を転送する。これにより、携帯電話機40は、着信履歴に記録されている固定電話機80の電話番号(転送番号)を用いて携帯回線網90を介して直接にコールバックを行うことができる。
以上、図面を参照しながら各種の実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した第4の実施形態では、コードレス電話親機10は、固定電話機80の電話番号の情報を記憶しているので、携帯電話機40からのコールバックの際、携帯電話機40からコードレス電話親機10に送信されるINVITEメッセージに、発信者電話番号である転送番号を付けていた。しかし、この転送番号は付加されなくても構わない。例えば携帯電話機40がINVITEメッセージに固定電話機80のユーザ名(人物名)を付帯した場合、コードレス電話親機10は、そのユーザ名を検索するために電話帳データを参照し、ユーザ名に対応する電話番号に着信を転送するようにしてもよい。
また、コードレス電話親機10は、携帯電話機40からの着信をコールバックとみなし、自装置の着信履歴に従って固定電話機80に転送するようにしてもよい。
また、コードレス電話親機10は、固定電話機80からの着信を携帯電話機40に転送する際、この着信に識別情報を付加しておき、携帯電話機40がINVITEメッセージにこの識別情報を付帯した場合、コードレス電話親機10は、識別情報に対応する電話番号に着信を転送するようにしてもよい。
このように、コードレス電話親機10は、携帯電話機40がコールバックを行う際、携帯電話機40の電話番号と固定電話機80の電話番号との間で対応付けされている限り、INVITEメッセージに転送番号が付いていなくても、携帯電話機40からの着信を固定電話機80に転送可能である。なお、NOTIFYメッセージにおいても、同様に転送番号を付けなくてもよい。これにより、携帯電話機40がコールバックを行う際の処理が簡単になる。
また、携帯電話機40のユーザが携帯回線網90を介して直接にコールバックを行う場合、着信履歴に記録されているコードレス電話親機10の電話番号を付け足して、固定電話機80に電話発呼してもよい。この場合、固定電話機80のユーザは、携帯電話機40の電話番号とともに転送電話機であるコードレス電話親機10の電話番号が固定電話機80の表示部に表示されるので、安心して電話に応答できる。
また、第3、第4の実施形態のコードレス電話システムでは、コードレス電話親機10と宅外スマホ40−2との間に中継機であるSIPサーバ60が介在していたが、接続される電話機の数が少ない場合や中継しなくてもよい場合等においては、SIPサーバ60を介在させずにコードレス電話親機10と宅外スマホ40−2とが接続されるコードレス電話システムを構成することも可能である。
また、本発明は、上記実施形態の電話装置の機能を実現するプログラムを、ネットワークあるいは各種記憶媒体を介して電話装置に供給し、この電話装置内のコンピュータが読み出して実行するプログラムも適用範囲である。
本発明は、子機としての携帯電話機の着信履歴に保持された発信者電話機に対してコールバックを行う際に、携帯電話機の通信料を低減でき、発信者電話機のユーザに対し、そのユーザが希望する通話相手からのコールバックであることを通知できるコードレス電話装置等の電話装置及び着信転送制御方法として有用である。
10 コードレス電話親機(CDL電話親機)
20 アクセスポイント
30 コードレス電話子機
40 携帯電話機
40−1 宅内スマホ(携帯電話機)
40−2 宅外スマホ(携帯電話機)
60 SIPサーバ
70 固定電話網
80、80−1 固定電話機
90 携帯回線網
101 NCU及びモデム部
102 TAM部
103、131、143 記憶部
104、132、144 音声入出力部
105、133、145 操作部
106、134、146 LCD部
107 コードレス電話子機無線I/F部
108 コードレス電話子機制御部
109、147 無線LAN I/F部
110 親機制御部
146 LCD部
bn1 通話ボタン
e、h 枠
fg 指

Claims (6)

  1. 固定電話網に接続された電話装置であって、
    前記電話装置に対する子機としての携帯電話機と無線通信する無線通信部と、
    前記固定電話網を介した発信者電話機からの着信があった場合に、前記携帯電話機に前記着信を転送して着信鳴動させる制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記電話装置からの着信が着信履歴として前記携帯電話機により保持されている場合に、前記着信履歴に対する前記発信者電話機への発呼操作に応じて、前記携帯電話機からの前記電話装置の電話番号を用いたコールバックを前記発信者電話機に対して行う、
    電話装置。
  2. 請求項1に記載の電話装置であって、
    前記制御部は、前記コールバックに対する前記発信者電話機の応答操作に応じて、前記携帯電話機と前記発信者電話機との間で通話を開始させる、
    電話装置。
  3. 請求項1に記載の電話装置であって、
    前記無線通信部は、前記発呼操作により、前記電話装置と前記携帯電話機との間における通信路の形成開始時に、前記携帯電話機から送信された前記コールバックの対象となる前記発信者電話機の電話番号の情報を受信し、
    前記制御部は、受信された前記発信者電話機の電話番号の情報を用いて、前記コールバックを行う、
    電話装置。
  4. 請求項1に記載の電話装置であって、
    前記無線通信部は、前記発呼操作により、前記電話装置と前記携帯電話機との間における通信路の形成開始時に、前記携帯電話機から送信された接続要求を受信し、さらに、前記接続要求を受信後に、前記携帯電話機から送信された前記コールバックの対象となる前記発信者電話機の電話番号を受信し、
    前記制御部は、受信された前記発信者電話機の電話番号の情報を用いて、前記コールバックを行う、
    電話装置。
  5. 請求項1に記載の電話装置であって、
    前記制御部は、前記固定電話網を介した発信者電話機からの着信があった場合に、前記発信者電話機の電話番号を付加して前記携帯電話機に前記着信を転送する、
    電話装置。
  6. 固定電話網に接続された電話装置における着信転送制御方法であって、
    前記電話装置に対する子機としての携帯電話機と無線通信し、
    前記固定電話網を介した発信者電話機からの着信があった場合に、前記携帯電話機に前記着信を転送して着信鳴動させ、
    前記電話装置からの着信が着信履歴として前記携帯電話機により保持されている場合に、前記着信履歴に対する前記発信者電話機への発呼操作に応じて、前記携帯電話機からの前記電話装置の電話番号を用いたコールバックを前記発信者電話機に対して行う、
    着信転送制御方法。
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