JP2017157740A - 有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置、光源及び画像表示装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置、光源及び画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、高発光効率を実現しつつ、簡便な方法で生産でき、さらに、ショートの発生を抑制できる有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することを目的とする。【解決手段】有機EL素子1は、透光性基板10上に、陽極11、発光層2、及び陰極14をこの順に積層したものである。そして、発光層2は、発光材料12中に配向性並びに電子輸送性を有する分子(配向性分子13)を含有している。また、発光層2の陰極14側の面には、配向性分子13が突出して凹凸3aが形成されている。また、陰極14の発光層2側の面には、発光層2の凹凸3aに追随した凹凸3bが形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、電界の印加により発光を生じる有機エレクトロルミネッセンス素子に関し、特に、発光の高効率化を目的とした有機エレクトロルミネッセンス素子、その有機エレクトロルミネッセンス素子を用いた照明装置、光源及び画像表示装置に関するものである。
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」とも呼ぶ)や、薄膜太陽電池のような光電子デバイスの機能においては、光管理が非常に重要な項目であり、デバイスの効率に大きな影響を与える。
有機EL素子では、放射された光の約80%が種々の界面(例:基板-周囲媒体界面、層界面、陰極層界面等)で失われる。有機EL素子の基板の層内にトラップされた光は、一般に、光トラッピングの導波モードとして知られている。
同様に、陰極層の表面にトラップされる光は、一般に、表面プラズモンとして知られている。有機EL素子の発光効率を向上させるために、これらのモードによってトラップされた光を取り出す必要がある。
例えば、光路を変化させて導波モードでの取り出しを可能にするために、内部又は外部光取り出し構造が使用可能である。一例として、ガラス基板と陽極間に光拡散構造を導入する方法が挙げられるが、前述の約80%の失われた光の10数%を回収するに止まるとされている。
表面プラズモンについては、前述の約80%のうち約50%に相当するとされ、この光取り出し損失分の回収は大幅な発光効率向上へと繋がるが、この約50%を回収する理論や手法について様々な文献(例えば、特許文献1〜4)にて散見されるものの実用的な構造及び手法であるかについては疑問が残る。
特許文献1に記載の技術では、表面プラズモン低減による発光の増強が確認されているが、その効果をもたらす構造へと加工するプロセスが煩雑であり、量産に適していない。
特許文献2に記載の技術では、有機EL素子に配置された微粒子表面において印加時にショートが発生する懸念がある。
特許文献3に記載の技術では、同様に微粒子起因の凹凸を金属電極表面に付与する方策を採っている為、粒子の凝集等で凹凸が大きくなるとショートが発生する懸念が残る。
特許文献4に記載の技術では、金属電極層と発光層との間に電荷注入層として機能する凹凸を有する粗面を挿入し、導波モードを回避し且つ電荷注入効率を向上させることで、発光効率の改善を試みているが、表面プラズモンを低減するほどの効果は見込みにくい。
特許第5283206号公報 特許第5312146号公報 特表2015−503202号公報 特許第4255250号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、高発光効率を実現しつつ、簡便な方法で生産でき、さらに、ショートの発生を抑制できる有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置、光源及び画像表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、透光性基板上に、陽極、発光層及び陰極をこの順に積層したエレクトロルミネッセンス素子であって、発光層は、発光材料中に配向性並びに電子輸送性を有する分子(以下、「配向性分子」とも呼ぶ)を含有しており、発光層の陰極側の面には、配向性分子が突出して凹凸が形成され、陰極の発光層側の面には、発光層の凹凸に追随した凹凸が形成されていることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、陰極の発光層側の面に凹凸が形成されているため、発光層と陰極との間で発生する表面プラズモンを低減でき、高発光効率を実現できる。また、発光層の陰極側の面に、電子輸送性を有する分子(配向性分子)が突出して凹凸が形成されているため、発光層と陰極との電子輸送性を向上でき、発光効率をより向上できる。
さらに、陰極の発光層側の面の凹凸は、発光材料に所定の分子(配向性分子)を混合することで実現できるため、簡便な方法で生産できる。また、混合する分子として、配向性を有する分子(配向性分子)を用いるため、分子の凝集を防止することができ、それらの凹凸が大きくなることを防止できる。これにより、ショートの発生を抑制できる。
有機EL素子の層構成を示した断面図である。 有機EL素子の発光層を詳細に示した断面図である。 有機EL素子の発光層及び陰極を詳細に示した断面図である。
以下本発明の実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。
<構成>
図1は、本実施形態の有機EL素子1の構成を示す断面図である。図1に示すように、有機EL素子1は、透光性基板10上に、陽極11、発光層2(発光領域)、陰極14を備えた有機EL素子である。有機EL素子1は、陽極11から注入された正孔と陰極14から注入された電子とが発光層2で再結合することで、発光する素子である。
なお、有機EL素子1には、必要に応じて、正孔注入層、正孔輸送層、インターレイヤー層、電子輸送層、電子注入層を適宜用いてもよい。
透光性基板10としては、特に制限なく、例えば、ガラス、石英、ポリマー等からなる可撓性基板を使用できる。
陽極11としては、有機EL素子1の陽極11として適用可能なものであれば特に制限はない。例えば、ITO(インジウムスズ複合酸化物)、IZO(インジウム亜鉛複合酸化物)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、亜鉛アルミニウム複合酸化物等の金属複合酸化物や金、白金、クロムを使用できる。陽極11の厚みは、例えば100nm程度が望ましいが、この値に限定されるものではない。
図2は、有機EL素子1の発光層2を拡大して示す断面図である。図2に示すように、発光層2は、発光材料12中に配向性並びに電子輸送性を有する分子(配向性分子13)を含有している。配向性とは、配向状態となる性質である。また、電子輸送性とは、電子を輸送する性質である。配向性分子13は、発光材料12中に均一分散されている。
発光材料12としては、有機EL素子1の発光層2として適用可能なものであれば特に制限はない。発光材料12としては、例えば、有機発光材料を用いる。有機材料としては、9,10−ジアリールアントラセン誘導体、ピレン、コロネン、ペリレン、ルブレン、1,1,4,4−テトラフェニルブタジエン、トリス(8−キノラート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノラート)アルミニウム錯体、ビス(8−キノラート)亜鉛錯体、トリス(4−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノラート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−5−シアノ−8−キノラート)アルミニウム錯体、ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラート)[4−(4−シアノフェニル)フェノラート]アルミニウム錯体、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)[4−(4−シアノフェニル)フェノラート]アルミニウム錯体、トリス(8−キノリノラート)スカンジウム錯体、ビス[8−(パラートシル)アミノキノリン]亜鉛錯体及びカドミウム錯体、1,2,3,4−テトラフェニルシクロペンタジエン、2,5−ジヘプチルオキシ−パラ−フェニレンビニレン等の低分子系発光材料を使用できる。
また、有機発光材料(発光材料12)としては、例えば、クマリン系蛍光体、ペリレン系蛍光体、ピラン系蛍光体、アンスロン系蛍光体、ポリフィリン系蛍光体、キナクリドン系蛍光体、N,N’−ジアルキル置換キナクリドン系蛍光体、ナフタルイミド系蛍光体、N,N’−ジアリール置換ピロロピロール系蛍光対等、Ir錯体等の燐光性発光体等の低分子系発光材料を、高分子中に分散させたものも使用できる。高分子としては、例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルカルバゾール等を使用できる。
さらに、有機発光材料(発光材料12)としては、例えば、ポリ(2−デシルオキシ−1,4−フェニレン)(DO−PPP)、ポリ[2,5−ビス−[2−(N,N,N−トリエチルアンモニウム)エトキシ]−1,4−フェニル−アルト−1,4−フェニルレン]ジブロマイド(PPP−NEt3)ポリ[2−(2’−エチルヘキシルオキシ)−5−メトキシ−1,4−フェニレンビニレン](MEH−PPV)、ポリ[5−メトキシ−(2−プロパノキシサルフォニド)−1,4−フェニレンビニレン](MPS−PPV)、ポリ[2,5−ビス−(ヘキシルオキシ)−1,4−フェニレン−(1−シアノビニレン)](CN−PPV)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン)(PDAF) 等の高分子発光材料も使用できる。例えば、PPV前駆体、PNV前駆体、PPP前駆体等の高分子前駆体が挙げられる。また、これらの高分子材料に、上述した低分子発光材料を分散または共重合した材料や、その他の既存の発光材料を用いることもできる。
配向性分子13は、発光層2の陰極14側の面に存在し、発光層2の陰極14側の面から一部が突出している。これにより、発光層2の陰極14側の面には、配向性分子13(電子輸送性を有する分子)が突出して微細な凹凸3aが形成されている。この構成により、発光層2と陰極14との電子輸送性を向上でき、発光効率を向上可能となっている。
また、配向性分子13は、液晶性を有し、液晶状態のまま発光材料12中に含有されている。液晶性とは、液晶状態に相転移可能な性質である。これにより、配向性分子13を配向状態とすることができ、配向性分子13をより均一に分散できる。それゆえ、分子の凝集を抑制でき、凹凸3aが大きくなることが防止でき、ショートの発生を抑制できる。
また、配向性分子13は、表面プラズモンを低減でき、且つ電子輸送性の向上に寄与する領域に配置されることが望ましい。例えば、陰極14側の面に加えて、発光層2の陰極14寄りの内部にも存在させることで、電子輸送性を有効に活用でき、より有利となる。
また、配向性分子13の含有量は、発光材料12の全質量に対して、5質量%以上10質量%以下であることが望ましい。配向性分子13の含有量が大きすぎると、配向性分子13における濃度消光により、発光効率が低下し、効果的な発光増強効果を得られない。
配向性分子13としては、例えばポリチオフェン、ポリチアジアゾール、ポリオキサゾール、ポリトリアゾール、フルオレン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ベンゾオキサゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チオフェン誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体等の分子を使用する。
陰極14の発光層2側の面には、発光層2の陰極14側の面の形状、つまり、凹凸3aに追随した微細な凹凸3bが形成されている。凹凸3bの存在により、発光層2と陰極14との間で発生する表面プラズモンを低減でき、発光効率をより向上可能となっている。
陰極14としては、電子注入効率の高い物質を使用できる。例えば、Mg、Al、Yb等の金属単体を用いる他、発光媒体と接する界面にLiや酸化Li、LiF等の化合物を1nm程度挟んで、安定性・導電性の高いAlやCuを積層して用いる。または、電子注入効率と安定性を両立させるため、低仕事関数なLi、Mg、Ca、Sr、La、Ce、Er、Eu、Sc、Y、Yb等の金属1種以上と、安定なAg、Al、Cu等の金属元素との合金系を使用する。例えば、MgAg,AlLi,CuLi等の合金を使用できる。陰極14の厚さは、10〜1um程度が望ましいが、この値に限定されるものではない。
<製造方法>
次に、本実施形態の有機EL素子1の製造方法を説明する。
まず、透光性基板10の表面に陽極11を蒸着させる。
次いで、発光材料12を溶媒で溶解すると共に配向性分子13を混合して有機発光インキを調液する。溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、アセトン、ヘキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、2−メチル−(t−ブチル)ベンゼン、1,2,3,4−テトラメチルベンゼン、ペンチルベンゼン、1,3,5−トリエチルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン、1,3,5−トリ−イソプロピルベンゼン等を単独または混合して使用することができる。なお、有機発光インキには、必要に応じて、界面活性剤、酸化防止剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤等を添加してもよい。
次いで、調液した有機発光インキを、湿式成膜法で陽極11上に塗布した後、有機発光インキを乾燥させ、有機発光インキから溶媒を除去し、発光層2を形成する。これにより、発光層2の陰極14側の面に、配向性分子13からなる微細な凹凸3aを形成する。湿式成膜法としては、スピンコート法、ダイコート法、ディップコート法、吐出コート法、プレコート法、ロールコート法、バーコート法等の塗布法、凸版印刷法、インクジェット印刷法、オフセット印刷法、グラビア印刷法等の印刷法が挙げられる。乾燥の温度としては、溶媒の沸点以上で且つ配向性分子13の液晶相転移温度以上を使用する。その際、乾燥のための加熱処理により、配向性分子13を液晶状態として、配向された状態とする。これにより、分子の凝集が抑制され、凹凸3aが大きくなることを防止する。
次いで、発光層2上に陰極14を形成する。これにより、陰極14の発光層2側の面に、発光層2の凹凸3aに追随した微細な凹凸3bを形成する。陰極14の形成方法としては、例えば、陰極14の材料に応じて抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等の乾式成膜法を使用する。
次いで、陽極11、発光層2、陰極14が形成された透光性基板10に封止体15を形成する。封止体15の形成方法としては、無アルカリガラス、アルカリガラス等のガラスの封止材を用い、封止材と透光性基板10とを、水分や酸素を排除し窒素やアルゴンといった不活性ガス環境となるグローブボックス内にて貼り合わせる方法を採用できる。これにより、外部と遮断でき、大気中の水分や酸素で劣化することを防止できる。
透光性基板10と封止体15との貼り合せには、接着剤16を使用する。接着剤16としては、例えば、エポキシ樹脂が多く用いられ、具体的にはビスフェノール化合物とエピクロルヒドリンからなるプレポリマーといったエポキシ樹脂、その他にもアクリル酸エステルやメタクリル酸エステル、エチレンエチルアクリレートポリマー等といったアクリル樹脂やシリコーン樹脂等からなる光硬化型接着性樹脂並びに熱硬化型接着性樹脂や、ポリエチレン、ポリプロピレン等の酸変性物からなる熱可塑性接着性樹脂等を使用できる。接着剤16は、ディスペンサーにより一般に5〜10umの厚みで塗布される。
次いで、接着剤16を凝固させ、封止体15を形成し、有機EL素子1を形成する。凝固方法としては、例えば、エポキシ樹脂プレポリマー (接着剤16) の塗布部位以外にマスクを施し、紫外光365nmをマスク非被覆部に1〜2分程度照射し、エポキシ樹脂プレポリマー(接着剤16)を重合させる方法を使用できる。本実施形態では、一例として光硬化型接着性樹脂を用いる封止手順を記載したが、本発明はこれに限られない。
<本実施形態の効果>
本実施形態に係る発明は、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態に係る有機EL素子1は、透光性基板10上に、陽極11、発光層2及び陰極14をこの順に積層したものである。そして、発光層2は、発光材料12中に配向性並びに電子輸送性を有する分子(配向性分子13)を含有している。また、発光層2の陰極14側の面には、配向性分子13が突出して凹凸3aが形成されている。また、陰極14の発光層2側の面には、発光層2の凹凸3aに追随した凹凸3bが形成されている。
これにより、陰極14の発光層2側の面に凹凸3bが形成されているため、発光層2と陰極14との間で発生する表面プラズモンを低減でき、高発光効率を実現できる。また、発光層2の陰極14側の面に、電子輸送性を有する分子(配向性分子13)が突出して凹凸が形成されているため、発光層2と陰極14との電子輸送性を向上でき、発光効率をより向上できる。
さらに、陰極14の発光層2側の面の凹凸3bは、発光材料12に所定の分子(配向性分子13)を混合することで形成できるため、簡便な方法で生産できる。また、混合する分子として、配向性を有する分子(配向性分子13)を用いるため、分子の凝集を防止することができ、それらの凹凸が大きくなることを防止できる。これにより、ショートの発生を抑制できる。
(2)本実施形態に係る有機EL素子1では、配向性分子13は、液晶状態に相転移する液晶性を有し、液晶状態のまま発光材料12中に含有されている。
これにより、適切な配向性を付与できる。
(3)本実施形態に係る有機EL素子1では、配向性分子13の含有量は、発光材料12の全質量に対して、5質量%以上10質量%以下である。
これにより、効果的な発光増強効果を得ることができる。
(4)なお、上記(1)〜(3)の有機EL素子1を用いて照明装置を形成するようにしてもよく、これにより、高発光効率の照明装置を提供できる。
(5)また、上記(1)〜(3)の有機エレクトロルミネッセンス素子を用いて光源を形成するようにしてもよく、これにより、高発光効率の光源を提供できる。
(6)さらに、上記(5)に記載の光源を用いて画像表示装置(例えばテレビ受像機)を形成するようにしてもよく、これにより、高発光効率の画像表示装置を提供できる。
次に、本発明の実施例及び比較例について説明する。
<実施例1>
実施例1では、まず透光性基板10であるガラス基板上に蒸着により、ITOからなる陽極11を形成した。次いで、発光材料12であるペリレンに対し配向性分子13である2,5−ビス(4−ジヒドロキシフェニル)−1,3,4−チアジアゾールを5質量%混合したものをメチルエチルケトンにて溶解させ有機発光インキを形成し、その有機発光インキをスピンコート法により陽極11上に塗布した。その後、溶媒の除去及び配向性分子の液晶状態への配向の目的で、ホットプレート上にて100度・10分間の乾燥を行った。
ここで、原子間力顕微鏡(AFM: Atomic Force Microscope)を用いて、発光層2の表面を観察したところ、微細な凹凸3aが観察された。また、この凹凸3aをX線回折(XRD: X‐ray diffraction)を用いて観察したところ、配向性分子13の分子長相当の配列パターンが確認できたことから、配向性分子13が配向していることが確認できた。
続いて、発光層2上に陰極14として真空蒸着法でAlを200nm成膜した。その後、大気暴露することなく露点−80度、酸素濃度1ppmの窒素下、いわゆる不活性ガス環境下でディスペンサーにて接着剤16である光硬化型接着剤を10μmの厚さに塗布し、無アルカリガラス製の封止材を張り付け、塗布部に365nmの紫外光を1分間接着部位に照射することによって封止を行い、実施例1の有機EL素子1を得た。性能評価後、封止材を剥離し剥き出しにした陰極14の発光層2側の面をAFMで観察したところ、発光層2の表面に具備された凹凸3aと同様の微細な凹凸3b構造の具備が確認できた。
<実施例2>
実施例2では、2,5−ビス(4−ジヒドロキシフェニル)−1,3,4−チアジアゾールの添加量を10質量%にした。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
<比較例1>
比較例1では、2,5−ビス(4−ジヒドロキシフェニル)−1,3,4−チアジアゾールの添加を省略した。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
<比較例2>
比較例2では、2,5−ビス(4−ジヒドロキシフェニル)−1,3,4−チアジアゾールの添加量を4%にした。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
<比較例3>
比較例3では、2,5−ビス(4−ジヒドロキシフェニル)−1,3,4−チアジアゾールの添加量を11%にした。それ以外は実施例1と同様の構成とした。
<発光特性評価>
以上の実施例及び比較例について、発光特性を実施した。
発光特性は、全光束、発光効率にて評価した。全光束はLabsphere製CSLMS LED-4061を用いて測定した全光束スペクトルを比較し、発光効率は0.095Aの電流にて測定時の電圧、及び全光束から算出して比較した。
評価結果を表1に示す。
Figure 2017157740
表1より、実施例1、2、比較例1〜3の有機EL素子1の光学特性を調べたところ、配向性分子13の含有率が5質量%、10質量%の実施例1、2の全光束は約33ルーメン、発光効率は約42.lm/Wであった。しかしながら、配向性分子を加えていない比較例1の有機EL素子の全光束は約18ルーメン、発光効率は約23.lm/Wであった。また、配向性分子の含有率が4%、11%の比較例2、3の有機EL素子の全光束は約16ルーメン、発光効率は約20.lm/W、全光束は約9ルーメン、発光効率は約12.lm/Wであった。比較例1〜3は、配向性分子13を加えてもその効果は、実施例1、2と比較して低く、本発明の有機EL素子1は高効率であることが確認できた。
これにより、本発明の有機EL素子1は、照明光源としてのみならず、ディスプレイ、バックライト、各種光源等に好適に利用することができることが分かった。
1・・・有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)
2・・・発光層(発光領域)
3a・・・発光層の凹凸
3b・・・陰極の凹凸
10・・透光性基板
11・・陽極
12・・発光材料
13・・配向性分子
14・・陰極
15・・封止体
16・・接着剤

Claims (6)

  1. 透光性基板上に、陽極、発光層及び陰極をこの順に積層したエレクトロルミネッセンス素子であって、
    前記発光層は、発光材料中に配向性並びに電子輸送性を有する分子を含有しており、
    前記発光層の前記陰極側の面には、前記分子が突出して凹凸が形成され
    前記陰極の前記発光層側の面には、前記発光層の前記凹凸に追随した凹凸が形成されていることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 前記分子は、液晶性を有し、液晶状態のまま前記発光材料中に含有されていることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 前記分子の含有量は、前記発光材料の全質量に対して、5質量%以上10質量%以下であることを特徴とする請求項1または2項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を用いたことを特徴とする照明装置。
  5. 請求項1〜3の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を用いたことを特徴とする光源。
  6. 請求項5に記載の光源を用いたことを特徴とする画像表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110277502A (zh) * 2018-03-14 2019-09-24 Tcl集团股份有限公司 量子点发光二极管及其制备方法

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