JP2017157615A - 横方向キャリア収集型有機太陽電池 - Google Patents

横方向キャリア収集型有機太陽電池 Download PDF

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Abstract

【課題】電極間の距離が比較的長くてもキャリアを相応する電極に輸送でき、さらには電極間の層の厚膜化が可能である新規の有機太陽電池を提供する。【解決手段】太陽光が入射される基板1と、基板1の同一表面側に、所定の距離をおいて形成される1対の電極4、5、と、ホール輸送可能なドナー材料からなる少なくとも1つのp型有機半導体層2、及び電子輸送可能なアクセプター材料からなる少なくとも1つのn型有機半導体層3の双方の有機半導体層と、を備え、有機半導体層のうちの一方又は双方が、有機半導体層の横方向にホールまたは電子のキャリアを輸送できる特性を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、有機太陽電池に関し、詳細には、横方向にキャリアを収集できる新規の構造を有する有機太陽電池に関する。
近年、グローバルな規模で環境やエネルギー問題がますます深刻化する中、環境に優しく無尽蔵にクリーンなエネルギーを持続的に供給できる太陽光を利用した太陽電池の開発が盛んに検討されている。太陽電池は、シリコン系やガリウム等を用いた非シリコン系の無機系太陽電池と、色素増感型や有機薄膜型の有機系太陽電池とに大別される。その中でも、特に発電コストの低い有機系太陽電池への期待が高まっている。
従来の有機系太陽電池の一例として、縦型のバルクへテロ接合構造を有する有機太陽電池が知られている。このようなバルクヘテロ接合構造は、互いに対向する電極対の間に設けられた光電変換層中に存在するn型有機半導体材料(アクセプター)とp型有機半導体材料(ドナー)とがナノレベルで複雑に三次元的に接合した構造である。入射光の光子エネルギーによって励起された光電変換層中の励起子がp−n接合界面に到達することにより励起子がホールと電子に分離し、ドナー領域を通じて一方の電極にホールが輸送され、アクセプター領域を通じて他方の電極に電子が輸送される。しかしながら、従来のバルクヘテロ接合層は、約1μm程度の多結晶薄膜又は非晶質薄膜であり、結晶粒界が多数存在しているため、励起子によるホールと電子への高速分離を妨げ、その結果、キャリア輸送のロスが生じるといった欠点があった。そのため、このような欠点を克服し得る新たな構造を有する有機系太陽電池の開発が望まれている。
特許文献1には、p型有機半導体層とn型有機半導体層とを交互に縦に積層した超格子を2枚の金属電極でサンドイッチした直立型超格子セルが開示されている。また、特許文献2においても、互いに対向する電極対の間に、p型有機高分子層とn型有機高分子層とが交互に縦に積層された光電変換層を備えた縦型超格子構造を有する有機薄膜太陽電池が開示されている。しかしながら、このような直立型、縦型の超格子構造を製造するためには、p型有機半導体層とn型有機半導体層とを交互に重ねて積層した積層体を一旦作製した後、超格子を得るために当該積層体を数μm〜数百nmの厚さの非常に薄い幅で垂直に裁断する必要がある。これにより、厚さが非常に薄い超格子を得ることができるものの、製造工程が煩雑であり、また、厚さが非常に薄いp型有機半導体層とn型有機半導体層とを交互に縦に積層させることから、積層構造を制御することも困難であった。
特許文献3には、電子ドナーと電子アクセプターとを最適に組み合わせることにより、電子ドナー部分にホールナノ輸送経路を、電子アクセプター部分に電子ナノ輸送経路をそれぞれ形成し、ホールと電子をそれぞれの電極に効率良く注入できるバルクヘテロ接合型有機太陽電池が開示されており、その際、当該バルクヘテロ接合型の有機太陽電池の理想的な模式図として、電子ドナーであるポルフィリンと電子アクセプターであるフラーレンが交互に積層された積層体の側面を、互いに対向するITO電極とアルミニウム電極でサンドイッチした構造が開示されている。しかしながら、太陽光は、陽電極のITO側から入射されるため、このような有機太陽電池において、ホールおよび電子の移動方向と太陽光が入射する方向は同じである。したがって、特許文献3には、従来の縦型のバルクヘテロ接合型の有機太陽電池と同様の構造が開示されているだけであり、上記欠点は依然として存在する。
特開2004−103939号公報 国際公開第2012/172878号 特開2005−236278号公報
従来の縦型のバルクヘテロ接合型の有機太陽電池や縦型超格子構造を有する有機太陽電池において、有機半導体層の材料として、キャリア移動度が高い材料を使用しても、各電極がキャリアを収集できる距離の限界は、電極間の距離が約1μm程度である。そのため、キャリア輸送距離、すなわち、有機半導体層の膜厚を厚くすると、相応して電極間の距離も長くなり、その結果、キャリアを相応する電極に輸送することは不可能であった。また、電極間に存在する層の全厚を増大させると、電極間の距離も増大するため、キャリアを相応する電極に収集することができなくなる。したがって、電極間に設けられ得る層の厚さに限度があり、電極間に新たな特性を付与し得る材料をさらに積層させることは困難であった。
上記事情に鑑み、本発明の目的は、電極間の距離が比較的長くてもキャリアを相応する電極に輸送でき、さらには電極間の層の厚膜化が可能である新規の有機太陽電池を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、太陽光が入射される基板と、該基板の同一表面側に、所定の距離をおいて形成される1対の電極と、ホール輸送可能なドナー材料からなる少なくとも1つのp型有機半導体層、及び電子輸送可能なアクセプター材料からなる少なくとも1つのn型有機半導体層の双方の有機半導体層と、を備え、前記有機半導体層のうちの一方又は双方が、該有機半導体層の横方向にキャリアを輸送できる特性を有することを特徴とする横方向収集型の新規な構造を有する有機太陽電池を用いることにより、電極間の距離が比較的長く、例えば、10μm以上であってもキャリアを相応する電極に輸送できることを新規に見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の要旨構成は、以下のとおりである。
(1)太陽光が入射される基板と、
該基板の同一表面側に、
所定の距離をおいて形成される1対の電極と、
ホール輸送可能なドナー材料からなる少なくとも1つのp型有機半導体層、及び電子輸送可能なアクセプター材料からなる少なくとも1つのn型有機半導体層の双方の有機半導体層と、
を備え、
前記有機半導体層のうちの一方又は双方が、該有機半導体層の横方向にホールまたは電子のキャリアを輸送できる特性を有することを特徴とする横方向キャリア収集型有機太陽電池。
(2)記基板の表面上に形成される、前記p型有機半導体層、及び前記n型有機半導体層のうちの一方の有機半導体層と、
該一方の有機半導体層の表面側に、所定の距離をおいて直接、または中間層を介して形成される1対の電極と、
該1対の電極のうちの一方の電極と、前記一方の有機半導体層の間に形成される他方の有機半導体層と、
を備え、
前記一方の有機半導体層の横方向に輸送されるべき前記キャリアの移動度は、0.01cm/V・s以上であることを特徴とする、(1)に記載の有機太陽電池。
(3)前記一方の有機半導体層がp型有機半導体層であり、前記他方の有機半導体層がn型有機半導体層であり、
前記一方の電極が電子を収集する第2電極であり、他方の電極がホールを収集する第1電極であり、かつ
前記n型有機半導体層におけるアクセプター材料が、フラーレン誘導体であることを特徴とする、(2)に記載の有機太陽電池。
(4)前記一方の有機半導体層がn型有機半導体層であり、前記他方の有機半導体層がp型有機半導体層であり、
前記一方の電極がホールを収集する第1電極であり、他方の電極が電子を収集する第2電極であり、かつ
前記p型有機半導体層におけるドナー材料が、ジベンゾテトラフェニルペリフランテン又はフタロシアニン誘導体であることを特徴とする、(2)に記載の有機太陽電池。
(5)前記基板の表面上に形成される、前記p型有機半導体層及び前記n型有機半導体層の双方の有機半導体層と、
それぞれの有機半導体層の表面側に、所定の距離をおいて直接、または中間層を介して形成される1対の電極と、
前記1対の電極の電極間に形成される、前記双方の有機半導体層から構成される1以上の積層ユニットと、
を備え、
前記双方の有機半導体層の横方向に輸送されるべき前記キャリアの移動度は、0.01cm/V・s以上であることを特徴とする、(1)に記載の有機太陽電池。
(6)前記1対の電極のうち、前記p型有機半導体層の表面側に形成される電極がホールを収集する第1電極であり、前記n型有機半導体層の表面側に形成される電極が電子を収集する第2電極であることを特徴とする、(5)に記載の有機太陽電池。
(7)前記p型有機半導体層におけるドナー材料が、
下記式(1)
Figure 2017157615

(式(1)中、
及びXは、互いに独立して、カルコゲン原子であり、
1乃至Rは、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルキルオキシ基又はアルキルチオ基であり、
及びR並びにR及びRは、それらが結合するベンゼン環と一緒になって、非置換の又は1以上の置換基を有するナフタレン、アントラセン又はフェナントレンの環を形成してもよく、前記置換基は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルキルオキシ基又はアルキルチオ基である)で表される化合物であるか、又は
下記式(5)
Figure 2017157615

(式(5)中、
及びRは、互いに独立して、水素原子、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいアルキル基であり、かつR、Rが複数ある場合は、それぞれ同じであっても、異なっていてもよく、
m及びnは、互いに独立して、1〜4の整数である)で表される化合物であることを特徴とする(1)、(2)、(3)、(5)又は(6)に記載の有機太陽電池。
(8)前記ドナー材料が、下記式(2)
Figure 2017157615

(式(2)中、
及びXは、互いに独立して、硫黄原子、セレン原子又はテルル原子であり、かつ
及びRは、互いに独立して、水素原子、アルキル基又はフェニル基である)で表される化合物であるか;
下記式(3)
Figure 2017157615

(式(3)中、
及びXは、互いに独立して、硫黄原子、セレン原子又はテルル原子であり、かつ
乃至R20は、互いに独立して、水素原子、アルキル基又はフェニル基である)で表される化合物であるか;又は、
下記式(4)
Figure 2017157615

(式(4)中、
及びXは、互いに独立して、硫黄原子、セレン原子又はテルル原子であり、かつ
21乃至R36は、互いに独立して、水素原子、アルキル基又はフェニル基である)で表される化合物であることを特徴とする(7)に記載の有機太陽電池。
(9)前記ドナー材料が、前記式(2)で表される化合物であり、
及びXは、それぞれ硫黄原子であり、かつR及びRは、それぞれアルキル基であることを特徴とする(8)に記載の有機太陽電池。
(10)前記アクセプター材料が、N,N’−ジオクチル−3,4,9,10−ペリレンジカルボキシミド又はN,N0−1H,1H−ペルフルオロブチル−シアノペリレンジイミドであることを特徴とする(1)、(2)、(4)、(5)又は(6)に記載の有機太陽電池。
(11)前記所定の距離は10μm以上であることを特徴とする、(1)乃至(10)のいずれか1つに記載の有機太陽電池。
本発明の有機太陽電池は、p型有機半導体層からなる有機半導体層及びn型有機半導体層からなる有機半導体層のうちの一方又は双方が、該有機半導体層の横方向にキャリアを輸送できる特性ため、電極間の距離、すなわち、有機半導体層におけるキャリア輸送距離が、例えば、比較的長い10μm以上であっても、キャリアを相応する電極に輸送できる。また、有機半導体層の横方向にキャリアが輸送できる構造により、縦型の有機太陽電池では制限されていた層の厚膜化が可能となる。そのため、積層する材料をさらに選択することができ、その結果、積層する材料の特性を利用できる有機太陽電池を得ることが可能となり、例えば、個々の材料固有の吸収特性を利用した太陽光の全波長流域での吸収が可能になることが期待できる。さらに、各電極を比較的長い距離で配置できるため、微細加工等の頻雑な工程を施すことなく、マスク蒸着等の簡便な工程により各電極を配置せることが可能となる。
本発明に従う有機太陽電池の第1実施形態を示す概略断面図である。 本発明に従う有機太陽電池の第2実施形態を示す概略断面図である。 本発明に従う有機太陽電池の第3実施形態を示す概略断面図である。 本発明に従う有機太陽電池の第4実施形態を示す概略断面図である。 本発明に従う有機太陽電池の第5実施形態を示す概略断面図である。
以下、本発明に従う代表的な有機太陽電池について、図面を参照しながら以下に説明する。なお、以下に示す実施態様は、本発明を具体的に説明するために用いた代表的な実施態様を例示したにすぎず、本発明の範囲において、種々の実施態様をとり得る。
本発明の有機太陽電池は、太陽光が入射される基板と、該基板の表面側に所定の距離をおいて形成される1対の電極と、ホール輸送可能なドナー材料からなる少なくとも1つのp型有機半導体層、及び電子輸送可能なアクセプター材料からなる少なくとも1つのn型有機半導体層の双方の有機半導体層と、を備え、前記有機半導体層のうちの一方又は双方が、該有機半導体層の横方向(以下、単に「横方向」と称する)にキャリアを輸送できる特性を有する、横方向キャリア収集型有機太陽電池である。そのため、本発明の有機太陽電池は、p型有機半導体層とn型有機半導体層の双方の厚さ方向(以下、「縦方向」と称する)にキャリアを輸送する特性を有する従来の縦型のヘテロ接合型、バルクヘテロ接合型の有機太陽電池とは、異なる特性を有している。
図1は、p型有機半導体層及びn型有機半導体層の双方で横方向にキャリアを輸送する横方向キャリア収集型の有機太陽電池の構成図の一例である。このような構成において、基板1上に、所定の距離をおいて互いに対向する電極対が形成され、これらの電極間にp型有機半導体層2とn型有機半導体層3とが積層される。電極対のうちの一方はホールを収集する第1電極4であり、他方は電子を収集する第2電極5である。ホール輸送可能なドナー材料からなるp型有機半導体層2はホール輸送層を意味し、電子輸送可能なアクセプター材料からなるn型有機半導体層3は電子輸送層を意味する。これにより、p型有機半導体層2及びn型有機半導体層3の双方で横方向にキャリアを輸送する横方向キャリア収集型の有機太陽電池を作製することができる。また、p型有機半導体層2とn型有機半導体層3とのユニットを複数積層させることも可能であり、これにより、発電効率をさらに高めることもできる。
本発明の有機太陽電池において、p型有機半導体層を構成するドナー材料及びn型有機半導体層を構成するアクセプター材料のうち一方又は双方が、横方向に0.01cm/V・s以上のキャリアの移動度(以下、「キャリア移動度」と称する)を有していることが好ましい。ここで、ドナー材料とは、電子供与性を有する有機半導体材料、すなわちホール輸送材料を意味し、アクセプター材料とは、電子受容性を有する有機半導体材料、すなわち電子輸送材料を意味する。このようなキャリア移動度の高いドナー材料及びアクセプター材料のうちのいずれか一方、又は双方を使用することにより、電極間の距離が比較的長い場合であっても、キャリアを横方向に配置された相応する電極まで輸送することができ、その結果、横方向キャリア収集型の有機太陽電池を得ることが可能となる。キャリア移動度は、高ければ高いほど好ましく、より好ましくは0.1cm/V・s以上であり、さらに好ましくは1.0cm/V・s以上である。
ドナー材料およびアクセプター材料がキャリアを相応する電極まで輸送するためには、これらが横方向へのキャリア輸送に十分なキャリア飛程を有していなければならない。キャリア飛程は、電極間距離Lに相当するものであり、下記の公式
Figure 2017157615
により求めることができる。式中、μはキャリア移動度(cm/V・s)を表し、τはキャリア寿命(ms)を表し、Eは内蔵電界(V/cm)を表す。例えば、使用するドナー材料のμが1.1×10−2cm/V・s、ドナー材料のτが3.8ms(3.8×10−3s)、内蔵電界が120V/cmであった場合、キャリア飛程は、L=約5.0×10−3cm=約50μmとなる。したがって、キャリア移動度が高いほどキャリア飛程も長くなり、その結果、電極間距離Lもより長くすることが可能となる。
高いキャリア移動度を有するドナー材料およびアクセプター材料は、上記の公式に基づき、より長いキャリア飛程を有する。したがって、電極間距離が10μm以上であっても、横方向にキャリアを輸送することが可能となり、好ましくは電極間距離が30μm以上、より好ましくは50μm以上である有機太陽電池を作製することも可能である。本発明の有機太陽電池が、電極間距離が比較的長くても、有効セル面積において従来の縦型の有機太陽電池と同等の短絡電流値Jscを示し、有機太陽電池として機能し得ることは予想外であった。
上記「有効セル面積」とは、本発明で使用されるp型有機半導体層とn型有機半導体層との接合面において、ホールと電子が有効に分離される領域を意味する。後述するように、本発明には、p型有機半導体層とn型有機半導体層のうち、一方の有機半導体層では接合面から横方向にホールを輸送し、他方の有機半導体層では接合面から縦方向に電子を輸送する態様が含まれる。このように、各有機半導体層でのキャリアの輸送形態が異なる場合、ホールと電子の分離は接合面全域でなく、接合面の一部の領域で行われる。例えば、接合面が、縦2mm、横2mmの正方形であった場合、接合面全域の面積は0.04cmである。ホールと電子の分離が行われる領域が、接合面全体のうち、縦2mm、横0.018mmの範囲である場合、有効セル面積は、2mm×0.018mm=0.0036cmとなる。本発明における有機太陽電池は、従来の縦型の有機太陽電池の短絡電流値Jscを、有効セル面積毎に換算した際、従来の縦型の有機太陽電池と同等の短絡電流値Jscを示す。
本発明の1つの実施態様において、p型有機半導体層及びn型有機半導体層のうちの一方の有機半導体層が横方向にキャリアを輸送できる特性をする。図2は、p型有機半導体層で横方向にキャリアを輸送し、n型有機半導体層で縦方向にキャリアを輸送する単層での横方向キャリア収集型の有機太陽電池の構成図の一例である。基板1上にp型有機半導体層2が形成され、当該p型有機半導体層2の表面側の一部にホールを収集するための第1電極4が配置される。また、第1電極4から横方向に距離Lだけ離れた位置にn型有機半導体層3がp型有機半導体層2上に直接積層され、当該n型有機半導体層3上に電子を収集するための第2電極5が配置される。基板1から太陽光が入射し、p型有機半導体層2とn型有機半導体層3との接合面6に太陽光が照射され、得られた励起子がホールと電子に分離する。次いで、p型有機半導体層2は接合面6から横方向にホールを輸送し、輸送されたホールは第1電極4に収集され、一方で、n型有機半導体層3は接合面6から縦方向に電子を輸送し、輸送された電子は第2電極5に収集される。距離Lは、電極間距離に相当し、p型有機半導体層2を構成するドナー材料には、ホールがこの距離Lを移動できるようにするため、0.01cm/V・s以上のキャリア移動度(ホール移動度)を有する材料が使用される。一方、n型有機半導体層3には、電子を縦方向に輸送できる材料が使用される。このような材料として、フラーレン誘導体が好適に使用される。ここで、フラーレン誘導体とは、フラーレン骨格を有する誘導体であれば特に限定されるものではなく、例えば、C60、C70、C76、C78、C84等を基本骨格として構成される誘導体が挙げられ、好ましくはC60フラーレンが使用される。また、図3に示されるように、キャリアの輸送効率をより高くするため、p型有機半導体層2と第1電極4との間、n型有機半導体層3と第2電極5との間には、それぞれ中間層7、8を介挿することもできる。
図4は、n型有機半導体層で横方向にキャリアを輸送し、p型有機半導体層で縦方向にキャリアを輸送する単層での横方向キャリア収集型の有機太陽電池の構成図の一例である。基板1上にn型有機半導体層3が形成され、当該n型有機半導体層3の表面側の一部に電子を収集するための第2電極5が配置される。また、第2電極5から横方向に距離Lだけ離れた位置にp型有機半導体層2がn型有機半導体層3上に直接積層され、当該p型有機半導体層3上にホールを収集するための第1電極4が配置される。基板1から太陽光が入射し、n型有機半導体層3とp型有機半導体層2との接合面6に太陽光が照射され、得られた励起子がホールと電子に分離する。次いで、n型有機半導体層3は接合面6から横方向に電子を輸送し、輸送された電子は第2電極5に収集され、一方で、p型有機半導体層2は接合面6から縦方向にホールを輸送し、輸送されたホールは第1電極4に収集される。距離Lは、電極間距離に相当し、n型有機半導体層3には、電子がこの距離Lを移動できるようにするため、0.01cm/V・s以上のキャリア移動度(電子移動度)を有する材料が使用される。一方、p型有機半導体層2には、ホールを縦方向に輸送できる材料が使用される。このような材料として、ジベンゾテトラフェニルペリフランテン(DBP)又はフタロシアニン誘導体が好適に使用される。ここでフタロシアニン誘導体とは、フタロシアニン骨格を有する誘導体であれば特に限定されるものではなく、例えば、銅フタロシアニン(CuPc)、亜鉛フタロシアニン(ZnPc)、H2フタロシアニン(H2Pc)等が挙げられ、好ましくはH2フタロシアニンが使用される。また、キャリアの輸送効率をより高くするため、p型有機半導体層2と第1電極4との間、n型有機半導体層3と第2電極5との間に、それぞれ中間層を介挿することもできる。
本発明の1つの実施態様において、p型有機半導体層及びn型有機半導体層の双方の有機半導体層が横方向にキャリアを輸送できる特性をする。図5は、p型有機半導体層及びn型有機半導体層の双方で横方向にキャリアを輸送する積層での横方向キャリア収集型の有機太陽電池の構成図の一例である。基板1上にp型有機半導体層2とn型有機半導体層3との積層ユニットが形成され、当該型有機半導体層3は、p型有機半導体層2の表面上にもさらに直接積層されるように形成される。p型有機半導体層2の表面の一部にホールを収集するための第1電極4が配置され、同様に、当該n型有機半導体層3の表面の一部に電子を収集するための第2電極5が配置される。基板1から太陽光が入射し、n型有機半導体層3とp型有機半導体層2との接合面6に太陽光が照射され、得られた励起子がホールと電子に分離する。次いで、p型有機半導体層2は接合面6から横方向にホールを輸送し、輸送されたホールは第1電極4に収集され、n型有機半導体層3も同様に、接合面6から横方向に電子を輸送し、輸送された電子はn型有機半導体層3を介して第2電極5に収集される。距離Lは、電極間距離に相当し、p型有機半導体層2とn型有機半導体層3の双方には、キャリアがこの距離Lを移動できるようにするため、0.01cm/V・s以上のキャリア移動度を有する材料が使用される。また、キャリアの輸送効率をより高めるため、p型有機半導体層2と第1電極4との間、n型有機半導体層3と第2電極5との間に、それぞれ中間層を介挿することもできる。さらに、電極間に存在するp型有機半導体層2とn型有機半導体層3との積層ユニットを複数積層させた構成を有する横方向キャリア収集型の有機太陽電池を作製することも可能である。
次に、本発明の有機太陽電池に備えられる各層の作製に用いられる材料及び各層の作製方法の例について説明する。
(基板)
本発明における基板は、太陽光を入射させるためのものであるため、透過率が高い材料を使用する。一方で、基板は、電極として使用しないため、電気抵抗が高い材料であることが好ましい。このような特性を有する基板であれば、特に限定されるものではないが、例えば、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の高分子フィルムや、ソーダ石灰ガラス、鉛ガラス、ホウケイ酸ガラス、シリカガラス(石英ガラス)等のガラス材料が挙げられ、好ましくは石英ガラスが使用される。基板の表面は、フラットであっても、凹凸を有しているものでもよい。基板の厚さは、通常0.05mm〜3mmの範囲であり、0.1mm〜1mmの範囲が好ましく、0.3nm〜0.8mmの範囲がより好ましい。
(電極)
本発明における1対の電極は、相応する有機半導体層からキャリアを収集できるように配置される。1対の電極のうち、一方はホールを収集することから陽極として作用し、他方は、電子を収集することから陰極として作用する。これらの電極の材料は、導電性を有するものであれば特に限定されず、互いに同じであっても異なっていてもよい。但し、1対の電極が、有機半導体層の表面側に形成される場合、これらの電極は、太陽光に対して透過性が低い材料であることが望ましい。このような電極の材料として、例えば、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、銅(Cu)、チタン(Ti)、アルミニウム合金、チタン合金およびニッケルクロム合金(Ni−Cr)等の導電性金属が挙げられ、その中でも、電気抵抗値が比較的低いAl、Au、Ag、Cu等が好ましく、Agが特に好ましい。これらの電極は、例えば、使用する材料を真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法、塗布法等で成膜することができる。また、これらの電極の膜厚は、通常1nm〜500nmの範囲であり、10nm〜300nmの範囲が好ましく、その際、各電極の膜厚は、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。
(p型有機半導体層)
本発明において、p型有機半導体層が横方向にホールを輸送できる特性を付与させるために、比較的高いキャリア移動度(ホール移動度)を有するドナー材料が使用され、好ましくは、横方向に0.01cm/V・s以上のホール移動度を有するドナー材料が使用される。このようなドナー材料としては、例えば、下記式(1)
Figure 2017157615

(式(1)中、
及びXは、互いに独立して、カルコゲン原子であり、
1乃至Rは、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルキルオキシ基又はアルキルチオ基であり、
及びR並びにR及びRは、それらが結合するベンゼン環と一緒になって、非置換の又は1以上の置換基を有するナフタレン、アントラセン又はフェナントレンの環を形成してもよく、前記置換基は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルキルオキシ基又はアルキルチオ基である)で表される化合物が挙げられる。
上記式(1)中、「カルコゲン原子」とは、酸素原子、硫黄原子、セレン原子又はテルル原子を意味する。
また、上記式(1)中、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が挙げられる。
また、上記式(1)中、アルキル基は、直鎖状、分岐鎖状のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、ノナコシル基、トリアコンチル基、ヘントリアコンチル基、ドトリアコンチル基、トリトリアコンチル基、テトラトリアコンチル基、ペンタトリアコンチル基、ヘキサトリアコンチル基等であるが、これらに限定されるものではない。
また、上記式(1)中、アルケニル基は、直鎖状、分岐鎖状のいずれであってもよく、例えば、エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、イコセニル基、トリアコンテニル基等であるが、これらに限定されるものではない。
また、上記式(1)中、アルキニル基は、直鎖状、分岐鎖状のいずれであってもよく、例えば、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、ヘプチニル基、オクチニル基、ノニニル基、デシニル基、ウンデシニル基、ドデシニル基、イコシニル基、トリアコンチニル基等であるが、これらに限定されるものではない。
また、上記式(1)中、アリール基は、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基、フリル基、チエニル基、セレノフリル基、チエノチエニル基等であるが、これらに限定されるものではない。
また、上記式(1)中、アルキルオキシ基は、直鎖状、分岐鎖状のいずれであってもよく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基等であるが、これらに限定されるものではない。
また、上記(1)中、アルキルチオ基は、直鎖状、分岐鎖状のいずれであってもよく、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペンチルチオ基等であるが、これらに限定されるものではない。
上記式(1)で表される化合物の中でも、下記式(2)
Figure 2017157615

(式(2)中、
及びXは、上記式(1)に定義された通りであり、好ましくは、互いに独立して、硫黄原子、セレン原子又はテルル原子であり、かつ
及びRは、上記式(1)のR1乃至Rに定義された通りであり、好ましくは、互いに独立して、水素原子、アルキル基又はフェニル基である)で表される化合物;
下記式(3)
Figure 2017157615

(式(3)中、
及びXは、上記式(1)に定義された通りであり、好ましくは、互いに独立して、硫黄原子、セレン原子又はテルル原子であり、かつ
乃至R20は、上記式(1)のR1乃至Rに定義された通りであり、好ましくは、互いに独立して、水素原子、アルキル基又はフェニル基である)で表される化合物;又は、
下記式(4)
Figure 2017157615

(式(4)中、
及びXは、上記式(1)に定義された通りであり、好ましくは、互いに独立して、硫黄原子、セレン原子又はテルル原子であり、かつ
21乃至R36は、上記式(1)のR1乃至Rに定義された通りであり、好ましくは、互いに独立して、水素原子、アルキル基又はフェニル基である)で表される化合物が好ましい。
上記ドナー材料としては、例えば、下記式(5)
Figure 2017157615

(式(5)中、
及びRは、互いに独立して、水素原子、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいアルキル基であり、かつR、Rが複数ある場合は、それぞれ同じであっても、異なっていてもよく、
m及びnは、互いに独立して、1〜4の整数である)で表される化合物も挙げられる。
上記式(5)中、アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、ベンゾピレニル基等の芳香族炭化水素基;ピリジル基、ピラジル基、ピリミジル基、キノリル基、イソキノリル基、ピロリル基、インドレニル基、イミダゾリル基、カルバゾリル基、チエニル基、フリル基、ピラニル基、ピリドニル基などの複素環基;ベンゾキノリル基、アントラキノリル基、ベンゾチエニル基、ベンゾフリル基のような縮合系複素環基が挙げられる。これらのうち、フェニル基、ナフチル基、ピリジル基又はチエニル基が好ましく、フェニル基が特に好ましい。
また、上記式(5)中、アルキル基としては、飽和又は不飽和の直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のアルキル基が挙げられ、その炭素数は1〜20が好ましい。ここで、飽和又は不飽和の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基の例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、アリル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ステアリル基、n−ブテニル基等が挙げられる。また、環状のアルキル基の例としては、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基等の炭素数3〜12のシクロアルキル基が挙げられる。これらのうち、飽和の直鎖アルキル基が好ましく、C−Cの低級アルキル基が特に好ましい。
また、上記式(5)中、アリール基及びアルキル基が有してもよい置換基の例及びその数については、特に制限はないが、置換基としては、例えば、アリール基やハロゲン原子、アルキル基等が挙げられる。置換基としてのアリール基及びアルキル基は、上記に定義したアリール基及びアルキル基と同様であってよく、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。これらの置換基の中でも、C〜Cの低級アルキル基が特に好ましい。
本発明におけるドナー材料として、より高いホール移動度を有する材料を使用するため、上記式(2)で表される化合物が好ましく、式(2)中、X及びXは、それぞれ硫黄原子であり、かつR及びRは、それぞれアルキル基である化合物がより好ましく、R及びRは、それぞれn−オクチル基であることが特に好ましい。このような化合物は、2,7−ジオクチル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェンであり、通称、C8−BTBTとも呼ばれる。C8−BTBTは、0.3〜40cm/V・sの非常に高いキャリア移動度を有しており、比較的長い距離のホール輸送に適している。
p型有機半導体層の膜厚は、通常1nm〜500nmの範囲であり、5nm〜200nmの範囲が好ましく、20nm〜150nmの範囲がより好ましい。また、p型有機半導体層は、膜を形成できる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ、イオンプレーティング法等の乾式成膜法やスピンコーティング法、インクジェット法等の湿式成膜法を適用することもできる。また、p型有機半導体層はn型有機半導体層と交互に複数積層されていてもよく、その際、p型有機半導体層の各層は、互いに同じ材料であっても異なる材料であってもよく、膜厚も同じであっても異なっていてもよい。
(n型有機半導体層)
本発明において、n型有機半導体層が横方向に電子を輸送できる特性を付与させるために、比較的高いキャリア移動度(電子移動度)を有するアクセプター材料が使用され、好ましくは、横方向に0.01cm/V・s以上の電子移動度を有するアクセプター材料が使用される。このようなアクセプター材料としては、例えば、N,N’−ジオクチル−3,4,9,10−ペリレンジカルボキシミド又はN,N0−1H,1H−ペルフルオロブチル−シアノペリレンジイミドが挙げられる。また、アクセプター材料として、有機単結晶を使用する場合には、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシリックジアンハイドライド(NTCDA)の単結晶を使用することもできる。
本発明におけるアクセプター材料として、より高い電子移動度を有する材料を使用するため、N,N’−ジオクチル−3,4,9,10−ペリレンジカルボキシミドの使用が好ましく、通称、PTCDI−C8とも呼ばれる。PTCDI−C8は、0.6〜1.7cm/V・sの非常に高いキャリア移動度を有しており、比較的長い距離の電子輸送に適している。
n型有機半導体層の膜厚は、通常1nm〜500nmの範囲であり、5nm〜200nmの範囲が好ましく、20nm〜150nmの範囲がより好ましい。また、n型有機半導体層も、p型有機半導体層と同様、膜を形成できる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ、イオンプレーティング法等の乾式成膜法やスピンコーティング法、インクジェット法等の湿式成膜法を適用することもできる。また、n型有機半導体層もp型有機半導体層と交互に複数積層されていてもよく、その際、n型有機半導体層の各層は、互いに同じ材料であっても異なる材料であってもよく、膜厚も同じであっても異なっていてもよい。
(中間層)
本発明における有機太陽電池には、ホールを収集する電極とp型有機半導体層との間に、さらに中間層が積層されていてもよく、また、電子を収集する電極とn型有機半導体層との間に、さらに中間層が積層されていてもよい。中間層を各電極と有機半導体層の界面に介挿させることにより、各電極と有機半導体層とのコンタクトをより良好にすることができる。ホールを収集する電極とp型有機半導体層との間に介挿できるホール輸送用の中間層の材料としては、例えば、PEDOT(ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)とPSSポリ(4-スチレンスルホネート)とからなる錯体、MoO(三酸化モリブデン)等が挙げられ、電子を収集する電極とn型有機半導体層との間に介挿できる電子輸送用の中間層の材料としては、例えば、BCP(2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン)が挙げられる。これらの中間層は、真空蒸着法、スピンコーティング法等によって形成することができ、これらの中間層の膜厚は、1nm〜100nm、好ましくは5nm〜70nmであり、各電極と有機半導体層との間にそれぞれ中間層を形成する場合、各中間層の膜厚は、同じであっても異なっていてもよい。
次に、本発明の有機太陽電池を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〈セルの作製〉
[実施例1](C8−BTBTを用いた横方向収集型セル)
高真空蒸着ベルジャー(アルバック機工社製:VST−350M/ER)を用いて、厚さが約0.7mmの石英基板上にC8−BTBT(ホール移動度:0.3〜0.8cm/V・s)を真空蒸着し、膜厚が50nmのホール輸送層(p型有機半導体層)を形成した。次いで、2mm×2mmの開口部をもつ金属マスクをC8−BTBT膜の上に貼り合わせ、開口部に、電子輸送層(n型有機半導体層)としてのフラーレンC60、電子輸送用の中間層としてのBCP、陰極としてのAgの順でそれぞれ真空蒸着した。電子輸送層の膜厚は50nm、電子輸送用の中間層の膜厚は10nm、陰極の膜厚は100nmであった。その後、陰極から陽極までの電極間距離が50μmになるように、同様の金属マスクをC8−BTBT膜の上に貼り合わせ、開口部に、ホール輸送用の中間層としてのMoO、陽極としてのAgの順でそれぞれ真空蒸着した。ホール輸送用の中間層の膜厚は10nm、陽極の膜厚は100nmであった。なお、有機半導体は大気下に曝すと、大気中の酸素や水分の影響を受けやすいため、上記のセルの作製は、グローブボックスに内蔵した真空蒸着装置を用いて、セルを一切大気に曝すことなく行った。
〈測定〉
得られたセルに、ソーラーシミュレータ(朝日分光社製:HAL−320)による擬似太陽光(100mW/cm)を真空下で30秒間照射し、セルの電流−電圧特性を測定した。得られたセルの有効セル面積は、接合面全体のうち、縦2mm、横0.018mmの範囲であったことから、0.0036cmである。この得られたセルの有効セル面積あたりの短絡電流値Jscは、0.39mAcm−2であった。
〈セルの作製〉
[比較例1](C8−BTBTを用いた縦方向型標準セル)
陽極として、厚さが約0.7mmのITO電極基板を用意し、高真空蒸着ベルジャー(アルバック機工社製:VST−350M/ER)を用いて、このITO電極基板上に2mm×2mmの開口部をもつ金属マスクを貼り合わせ、開口部に、ホール輸送用の中間層としてのMoO、ホール輸送層としてのC8−BTBT(ホール移動度:0.3〜0.8cm/V・s)、電子輸送層としてのフラーレンC60、電子輸送用の中間層としてのBCP、陰極としてのAgの順でそれぞれ真空蒸着し、縦方向型標準セルを作製した。ホール輸送用の中間層の膜厚は10nm、ホール輸送層の膜厚は50nm、電子輸送層の膜厚は50nm、電子輸送用の中間層の膜厚は10nm、陰極の膜厚は100nmであった。すなわち、得られた標準セルは、実施例1における本発明のセルと各層で使用される材料、膜厚は同じであるが、キャリア輸送が横方向ではなく、縦方向である構成をなす。
〈測定〉
得られた標準セルに、ソーラーシミュレータ(朝日分光社製:HAL−320)による擬似太陽光(100mW/cm)を真空下で30秒間照射し、標準セルの電流−電圧特性を測定した。上記有効セル面積当たりに換算した標準セルの短絡電流値Jscは、0.38mAcm−2であった。
〈セルの作製〉
[比較例2](α−NPDを用いた横方向収集型セル)
ホール輸送層の材料として、C8−BTBTの代わりにα−NPD(ホール移動度:10−4〜10−3cm/V・s)を用いた以外は、実施例1と同様の操作により横方向収集型セルを作製した。
〈測定〉
得られたセルに、ソーラーシミュレータ(朝日分光社製:HAL−320)による擬似太陽光(100mW/cm)を真空下で30秒間照射し、セルの電流−電圧特性を測定した。得られたセルにおいて、短絡電流値Jscは観察されなかった。
実施例1では、50μmの電極間において、有効セル面積当たり0.39mAcm−2の短絡電流値Jscを示した。このことから、本発明の横方向収集型セルは、従来よりも電極間の距離、すなわちキャリア輸送距離が比較的長くてもキャリアを相応する電極に輸送でき、太陽電池として駆動し得ることがわかる。一方、比較例1では、ホール輸送層の膜厚は50nmであることから、50nmのキャリア輸送距離において、有効セル面積当たり0.38mAcm−2の短絡電流値Jscであった。すなわち、比較例1のキャリア輸送距離は、実施例1のキャリア輸送距離の約1000分の1であるにもかかわらず、実施例1と同等の短絡電流値Jscしか得られなかった。このことから、実施例1における本発明のセルは、比較例1の従来の縦方向型標準セルと同等の短絡電流値Jscを、当該標準セルよりも長い電極間で、かつより小さい接合面でも生じさせることが可能である。一方、比較例2の横方向収集型セルでは、実施例1と同じ50μmの電極間において、短絡電流値Jscは観察されなかったため、比較例2で使用されたホール輸送層の材料では、p型有機半導体層の横方向にキャリアを輸送する特性が得られず、横方向収集型の有機太陽電池が得られていないことがわかる。
本発明の有機太陽電池は、電極間の距離が比較的長くてもキャリアを相応する電極に輸送でき、また、有機半導体層の横方向にキャリアを移動させる構造により、層の厚膜化が可能となると共に積層する材料の特性を利用できるため、例えば、個々の材料固有の吸収特性を利用した太陽光の全波長流域での吸収が可能な、新たな性能を有する有機太陽電池の提供が期待できる。
1 基板
2 p型有機半導体層
3 n型有機半導体層
4 第1電極
5 第2電極
6 接合面
7 中間層
8 中間層

Claims (11)

  1. 太陽光が入射される基板と、
    該基板の同一表面側に、
    所定の距離をおいて形成される1対の電極と、
    ホール輸送可能なドナー材料からなる少なくとも1つのp型有機半導体層、及び電子輸送可能なアクセプター材料からなる少なくとも1つのn型有機半導体層の双方の有機半導体層と、
    を備え、
    前記有機半導体層のうちの一方又は双方が、該有機半導体層の横方向にホールまたは電子のキャリアを輸送できる特性を有することを特徴とする横方向キャリア収集型有機太陽電池。
  2. 前記基板の表面上に形成される、前記p型有機半導体層、及び前記n型有機半導体層のうちの一方の有機半導体層と、
    該一方の有機半導体層の表面側に、所定の距離をおいて直接、または中間層を介して形成される1対の電極と、
    該1対の電極のうちの一方の電極と、前記一方の有機半導体層の間に形成される他方の有機半導体層と、
    を備え、
    前記一方の有機半導体層の横方向に輸送されるべき前記キャリアの移動度は、0.01cm/V・s以上であることを特徴とする、請求項1に記載の有機太陽電池。
  3. 前記一方の有機半導体層がp型有機半導体層であり、前記他方の有機半導体層がn型有機半導体層であり、
    前記一方の電極が電子を収集する第2電極であり、他方の電極がホールを収集する第1電極であり、かつ
    前記n型有機半導体層におけるアクセプター材料が、フラーレン誘導体であることを特徴とする、請求項2に記載の有機太陽電池。
  4. 前記一方の有機半導体層がn型有機半導体層であり、前記他方の有機半導体層がp型有機半導体層であり、
    前記一方の電極がホールを収集する第1電極であり、他方の電極が電子を収集する第2電極であり、かつ
    前記p型有機半導体層におけるドナー材料が、ジベンゾテトラフェニルペリフランテン又はフタロシアニン誘導体であることを特徴とする、請求項2に記載の有機太陽電池。
  5. 前記基板の表面上に形成される、前記p型有機半導体層及び前記n型有機半導体層の双方の有機半導体層と、
    それぞれの有機半導体層の表面側に、所定の距離をおいて直接、または中間層を介して形成される1対の電極と、
    前記1対の電極の電極間に形成される、前記双方の有機半導体層から構成される1以上の積層ユニットと、
    を備え、
    前記双方の有機半導体層の横方向に輸送されるべき前記キャリアの移動度は、0.01cm/V・s以上であることを特徴とする、請求項1に記載の有機太陽電池。
  6. 前記1対の電極のうち、前記p型有機半導体層の表面側に形成される電極がホールを収集する第1電極であり、前記n型有機半導体層の表面側に形成される電極が電子を収集する第2電極であることを特徴とする、請求項5に記載の有機太陽電池。
  7. 前記p型有機半導体層におけるドナー材料が、
    下記式(1)
    Figure 2017157615

    (式(1)中、
    及びXは、互いに独立して、カルコゲン原子であり、
    1乃至Rは、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルキルオキシ基又はアルキルチオ基であり、
    及びR並びにR及びRは、それらが結合するベンゼン環と一緒になって、非置換の又は1以上の置換基を有するナフタレン、アントラセン又はフェナントレンの環を形成してもよく、前記置換基は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルキルオキシ基又はアルキルチオ基である)で表される化合物であるか、又は
    下記式(5)
    Figure 2017157615

    (式(5)中、
    及びRは、互いに独立して、水素原子、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいアルキル基であり、かつR、Rが複数ある場合は、それぞれ同じであっても、異なっていてもよく、
    m及びnは、互いに独立して、1〜4の整数である)で表される化合物であることを特徴とする請求項1、2、3、5又は6に記載の有機太陽電池。
  8. 前記ドナー材料が、下記式(2)
    Figure 2017157615

    (式(2)中、
    及びXは、互いに独立して、硫黄原子、セレン原子又はテルル原子であり、かつ
    及びRは、互いに独立して、水素原子、アルキル基又はフェニル基である)で表される化合物であるか;
    下記式(3)
    Figure 2017157615

    (式(3)中、
    及びXは、互いに独立して、硫黄原子、セレン原子又はテルル原子であり、かつ
    乃至R20は、互いに独立して、水素原子、アルキル基又はフェニル基である)で表される化合物であるか;又は、
    下記式(4)
    Figure 2017157615

    (式(4)中、
    及びXは、互いに独立して、硫黄原子、セレン原子又はテルル原子であり、かつ
    21乃至R36は、互いに独立して、水素原子、アルキル基又はフェニル基である)で表される化合物であることを特徴とする請求項7に記載の有機太陽電池。
  9. 前記ドナー材料が、前記式(2)で表される化合物であり、
    及びXは、それぞれ硫黄原子であり、かつR及びRは、それぞれアルキル基であることを特徴とする請求項8に記載の有機太陽電池。
  10. 前記アクセプター材料が、N,N’−ジオクチル−3,4,9,10−ペリレンジカルボキシミド又はN,N0−1H,1H−ペルフルオロブチル−シアノペリレンジイミドであることを特徴とする請求項1、2、4、5又は6に記載の有機太陽電池。
  11. 前記所定の距離は10μm以上であることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の有機太陽電池。
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