JP2017155189A - エポキシ樹脂組成物、及びこれを用いた半導体装置 - Google Patents

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中川 裕茂
Hiroshige Nakagawa
裕茂 中川
政宣 妹尾
Masanori Senoo
政宣 妹尾
笹嶋 秀明
Hideaki Sasajima
秀明 笹嶋
純一 田部井
Junichi Tabei
純一 田部井
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Abstract

【課題】 半導体装置の反りを抑制することができるエポキシ樹脂組成物の提供。【解決手段】 1分子内にエポキシ基を2以上有する化合物(A)と、1分子内にフェノール性水酸基を2以上有する化合物(B)と、リン元素を含むカチオンと1分子内に1以上のカルボキシル基を有するエステル化合物のアニオンとの塩よりなるリン系化合物(C)とを含むことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、硬化促進剤、エポキシ樹脂組成物および半導体装置に関するものである。更に詳しくは、熱硬化性樹脂組成物に有用な硬化促進剤、かかる硬化促進剤を含み、電気・電子材料分野に好適に使用されるエポキシ樹脂組成物、及びこれを用いた半導体装置に関するものである。
IC、LSI等の半導体素子を封止して半導体装置を得る方法としては、エポキシ樹脂組成物のトランスファー成形が低コスト、大量生産に適しているという点で広く用いられている。また、エポキシ樹脂や、硬化剤であるフェノール樹脂の改良により、半導体装置の特性、信頼性の向上が図られている。
しかしながら、昨今の電子機器の小型化、軽量化、高性能化の市場動向において、半導体の高集積化も年々進んでおり、また、半導体装置の表面実装化も促進されている。これに伴い、半導体素子の封止に用いられるエポキシ樹脂組成物への要求は、益々厳しいものとなってきている。このため、従来からのエポキシ樹脂組成物では、解決できない(対応できない)問題も生じている。
近年、半導体素子の封止に用いられる材料には、パッケージの大型化に伴う半導体素子封止後の半導体装置の反りが問題になってきており、成形時の反りの小さいものが求められるようになってきている。従来よく使用されているトリフェニルホスフィンを硬化促進剤として用いた場合、反りが小さいものが得られるが、流動性が悪いという問題がある。
電気・電子材料分野向けのエポキシ樹脂組成物には、硬化時における樹脂の硬化反応を促進する目的で、第三ホスフィンとキノン類との付加反応物(例えば、特許文献1参照)を硬化促進剤として、一般的に添加する。
特開平10−25335号公報
ところが、かかる硬化促進剤を使用したエポキシ樹脂組成物により封止した場合、半導体装置の反りを抑えることは十分ではないという問題があった。
本発明の目的は、半導体装置の反りを抑制することができるエポキシ樹脂組成物を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(13)の本発明により達成される。
(1)1分子内にエポキシ基を2以上有する化合物(A)と、1分子内にフェノール性水酸基を2以上有する化合物(B)と、リン元素を含むカチオンと1分子内に1以上のカルボキシル基を有するエステル化合物のアニオンとの塩よりなるリン系化合物(C)を含むことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
(2)前記リン系化合物(C)が下記一般式(I)で表される構造を有する、(1)に記載のエポキシ樹脂組成物。
Figure 2017155189
(上記一般式(I)中、R1〜R6は、それぞれ独立して、炭素数1〜6の炭化水素基、又は置換もしくは無置換の炭素数6〜14の芳香族炭化水素基であり、互いに同じであっても異なっていてもよい。X、Yは1〜3の整数であり、Zは0〜3の整数であり、かつX=Yである。)
(3)前記リン系化合物(C)が下記化学式(1)または(2)で表されるものの少なくとも一方であることを特徴とする、(1)または(2)に記載のエポキシ樹脂組成物。
Figure 2017155189
(4)前記化合物(A)は、下記一般式(II)で表されるエポキシ樹脂および下記一般式(III)で表されるエポキシ樹脂の少なくとも一方である、(1)ないし(3)に記載のエポキシ樹脂組成物。
Figure 2017155189
[式(II)中、R7〜R10は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜6の鎖状もしくは環状アルキル基、フェニル基およびハロゲン原子から選択される1種を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。また、X1は、単結合、または任意のアルキル基を表す。]
Figure 2017155189
[式(III)中、R11〜R18は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基およびハロゲン原子から選択される1種を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。ただし、aは1以上の整数である。また、X2は、単結合、または任意のアルキル基を表す。]
(5)前記aは、1以上10以下である(4)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(6)前記化合物(B)は、下記一般式(IV)で表されるフェノール樹脂および下記一般式(V)で表されるフェノール樹脂の少なくとも一方を含む(1)ないし(5)のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
Figure 2017155189
[式(IV)中、R19〜R22は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基およびハロゲン原子から選択される1種を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。ただし、bは、1以上の整数である。]
Figure 2017155189
[式(V)中、R23〜R30は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、およびハロゲン原子から選択される1種を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。ただし、cは、1以上の整数である。また、X3は、単結合、または任意のアルキル基を表す。]
(7)前記bは、1以上10以下である(6)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(8)前記cは、1以上10以下である(6)または(7)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(9)前記リン系化合物(C)の含有量は、0.01〜10重量%である(1)ないし(8)のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
(10)さらに、無機充填材(D)を含む(1)ないし(9)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(11)前記無機充填材(D)の含有量は、前記化合物(A)と前記化合物(B)との合計100重量部に対し、300重量部以上1500重量部以下である(10)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(12)(1)ないし(11)のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物であって、半導体素子の封止に用いるエポキシ樹脂組成物。
(13)半導体素子と、前記半導体素子を封止する封止部材と、を備える半導体装置であって、前記封止部材が、(1)ないし(12)のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物で構成される、半導体装置。
エポキシ樹脂組成物中に所定のリン系化合物を含むことにより半導体装置の反りを抑制することができる半導体装置を提供することが可能となった。
本発明者らは、前述したような問題点を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、リン元素を含むカチオンと1分子内に1以上のカルボキシル基を有するエステル化合物のアニオンとの塩よりなるリン系化合物を有するエポキシ樹脂組成物を使用することで、流動性が良好で且つ半導体装置の反りを抑制させるのに有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
以下、本発明の硬化促進剤、エポキシ樹脂組成物および半導体装置の好適実施形態について説明する。
本発明の硬化促進剤は、各種硬化性樹脂組成物の硬化促進剤として適用可能であるが、以下では、熱硬化性樹脂組成物の1種であるエポキシ樹脂組成物に適用した場合を代表して説明する。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物は、1分子内にエポキシ基を2個以上有する化合物(A)と、1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(B)と、リン元素を含むカチオンと1分子内に1以上のカルボキシル基を有するエステル化合物のアニオンとの塩よりなるリン系化合物(C)を含むことを特徴とする。かかるエポキシ樹脂組成物は、半導体装置の反りの抑制に優れたものである。
以下、各成分について、順次説明する。
[化合物(A)]
化合物(A)は、1分子内にエポキシ基を2以上有するものであり、1分子内にエポキシ基を2以上有するものであれば、何ら制限はない。
この化合物(A)としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂など、フェノール類やフェノール樹脂、ナフトール類などの水酸基にエピクロロヒドリンを反応させて製造するエポキシ樹脂、エポキシ化合物、または、その他、脂環式エポキシ樹脂のように、オレフィンを過酸を用いて酸化させエポキシ化したエポキシ樹脂や、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、化合物(A)は、特に、下記一般式(II)で表されるビフェニル型エポキシ樹脂および下記一般式(III)で表されるビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂のいずれか一方または双方を主成分とするものを用いるのが好ましい。これにより、エポキシ樹脂組成物の成形時(例えば半導体装置の製造時等)の流動性が向上するとともに、得られた半導体装置の耐半田クラック性がより向上する。
Figure 2017155189
[式(II)中、R7〜R10は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜6の鎖状もしくは環状アルキル基、フェニル基およびハロゲン原子から選択される1種を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。また、X1は、単結合、または任意のアルキル基を表す。]
Figure 2017155189
[式(III)中、R11〜R18は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基およびハロゲン原子から選択される1種を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。ただし、aは1以上の整数である。また、X2は、単結合、または任意のアルキル基を表す。]
ここで、「耐半田クラック性の向上」とは、得られた半導体装置が、例えば半田浸漬や半田リフロー工程等において、高温に曝された場合であっても、クラックや剥離等の欠陥の発生が生じ難くなることを言う。
ここで、前記一般式(II)で表されるビフェニル型エポキシ樹脂の置換基R7〜R10の具体例としては、それぞれ、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、塩素原子、臭素原子等が挙げられるが、これらの中でも、特に、メチル基であるのが好ましい。これにより、エポキシ樹脂組成物の溶融粘度が低下し、例えば半導体装置の製造時等に、その取り扱いが容易となる。また、その硬化物は、吸水性が低減するので、得られた半導体装置は、その内部の部材の経時劣化(例えば断線の発生等)が好適に防止され、その耐湿信頼性がより向上する。
また、前記一般式(III)で表されるビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂の置換基R11〜R18の具体例としては、それぞれ、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、塩素原子、臭素原子等が挙げられるが、これらの中でも、特に、水素原子またはメチル基であるのが好ましい。これにより、エポキシ樹脂組成物の溶融粘度が低下し、例えば半導体装置の製造時等に、その取り扱いが容易となるとともに、半導体装置の耐湿信頼性がより向上する。
また、前記一般式(III)におけるaは、エポキシ樹脂単位の平均の繰り返し数を表している。すなわち、aは、1以上の整数であれば、特に限定されず、1〜10程度であるのが好ましく、1〜5程度であるのがより好ましい。aを前記範囲とすることにより、エポキシ樹脂組成物の流動性がより向上する。
本発明に用いる化合物(A)の含有量(配合量)の割合は、特に限定されないが、エポキシ樹脂組成物全体の2〜9重量%程度であるのが好ましく、3〜8重量%程度であるのがより好ましく、4〜7重量%程度であるのがさらに好ましい。
[化合物(B)]
化合物(B)は、1分子内にフェノール性水酸基を2以上有するものであり、前記化合物(A)の硬化剤として作用(機能)するものである。
この化合物(B)としては、例えば、フェノールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノール樹脂、トリスフェノール樹脂、キシリレン変性ノボラック樹脂、テルペン変性ノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、化合物(B)は、特に、下記一般式(IV)で表されるフェノールアラルキル樹脂および下記一般式(V)で表されるビフェニルアラルキル型フェノール樹脂のいずれか一方または双方を主成分とするものを用いるのが好ましい。これにより、エポキシ樹脂組成物の成形時(例えば半導体装置の製造時等)の流動性が向上するとともに、得られた半導体装置の耐半田クラック性や耐湿信頼性がより向上する。
Figure 2017155189
[式(IV)中、R19〜R22は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基およびハロゲン原子から選択される1種を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。ただし、bは、1以上の整数である。]
Figure 2017155189
[式(V)中、R23〜R30は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、およびハロゲン原子から選択される1種を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。ただし、cは、1以上の整数である。また、X3は、単結合、または任意のアルキル基を表す。]
ここで、前記一般式(IV)で表されるフェノールアラルキル樹脂における置換基R19〜R22、および、前記一般式(V)で表されるビフェニルアラルキル型フェノール樹脂の置換基R23〜R30の具体例としては、それぞれ、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、塩素原子、臭素原子等が挙げられるが、これらの中でも、特に、水素原子またはメチル基であるのが好ましい。かかるフェノール樹脂は、それ自体の溶融粘度が低いため、エポキシ樹脂組成物中に含有しても、エポキシ樹脂組成物の溶融粘度を低く保持することができ、その結果、例えば半導体装置の製造時等に、その取り扱いが容易となる。また、エポキシ樹脂組成物の硬化物(得られる半導体装置)の吸水性(吸湿性)が低減して耐湿信頼性がより向上するとともに、耐半田クラック性もより向上する。
また、前記一般式(IV)におけるb、および、前記一般式(V)におけるcは、それぞれ、フェノール樹脂単位の平均の繰り返し数を表している。すなわち、bおよびcは、それぞれ、1以上の整数であれば、特に限定されず、1〜10程度であるのが好ましく、1〜5程度であるのがより好ましい。bおよびcを、それぞれ、前記範囲とすることにより、エポキシ樹脂組成物の流動性の低下が好適に防止または抑制される。
本発明に用いる化合物(B)の含有量(配合量)の割合は、特に限定されないが、エポキシ樹脂組成物全体の2〜8重量%程度であるのが好ましく、3〜7重量%程度であるのがより好ましく、4〜6重量%程度であるのがさらに好ましい。
[リン系化合物(C):本発明の硬化促進剤]
リン系化合物(C)は、エポキシ樹脂組成物の硬化反応を促進し得る作用(機能)を有するものである。本発明者は、前述したような問題点を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、リン元素を含むカチオンと1分子内に1以上のカルボキシル基を有するエステル化合物のアニオンとの塩よりなるリン系化合物(C)を有するエポキシ樹脂組成物を使用することで、半導体装置の反りを抑制させるのに有効であることを見出した。
このリン系化合物(C)は、半導体装置の反りを抑制する観点から、下記一般式(I)で表される構造を有するものが好ましい。
Figure 2017155189
上記一般式(I)中、R1〜R6は、それぞれ独立して、炭素数1〜6の炭化水素基、又は置換もしくは無置換の炭素数6〜14の芳香族炭化水素基であり、互いに同じであっても異なっていてもよい。X、Yは1〜3の整数であり、Zは0〜3の整数であり、かつX=Yである。R1〜R6は、半導体装置の反りを抑制する観点から、置換もしくは無置換の炭素数6〜14の芳香族炭化水素基が好ましく、より好ましくは置換もしくは無置換のフェニル基である。
また、リン系化合物(C)は、半導体装置の反りを抑制する観点から、下記化学式(1)及び(2)のようにテトラフェニルホスホニウムカチオンとジベンゾイル-D-酒石酸アニオンとジベンゾイル-D-酒石酸の塩が好ましい。ジベンゾイル-D-酒石酸は(+)ジベンゾイル-D-酒石酸タイプ(化学式(1))のものと(-)ジベンゾイル-D-酒石酸タイプ(化学式(2))のものの内、いずれを用いても構わない。
Figure 2017155189
なお、本発明に用いられるリン系化合物(C)としては、分子化合物、包接化合物、または錯化合物等の形態を形成するものであってもよい。
本発明に用いるリン系化合物(C)の含有量(配合量)の割合は、特に限定されないが、エポキシ樹脂組成物全体の0.01〜10重量%程度であるのが好ましく、0.1〜5重量%程度であるのがより好ましく、0.1〜1重量%程度であるのがさらに好ましい。これにより、エポキシ樹脂組成物の硬化性、保存性、流動性、他特性がバランスよく発揮される。
また、化合物(A)と、化合物(B)との配合比率も、特に限定されないが、化合物(A)のエポキシ基1モルに対し、化合物(B)のフェノール性水酸基が1.0〜1.5モルが好ましく、1.0〜1.2モルがより好ましく、1.0〜1.1モルが特に好ましい。これにより、未反応のエポキシ基がなくなることにより、硬化後に残存エポキシ基由来の副反応を抑制できる可能性がある。
[無機充填材(D)]
無機充填材(D)は、得られる半導体装置の補強を目的として、エポキシ樹脂組成物中に配合(混合)されるものであり、その種類については、特に制限はなく、一般に封止材料に用いられているものを使用することができる。
この無機充填材(D)の具体例としては、例えば、溶融破砕シリカ、溶融シリカ、結晶シリカ、2次凝集シリカ、アルミナ、チタンホワイト、水酸化アルミニウム、タルク、クレー、ガラス繊維等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、無機充填材(D)としては、特に、溶融シリカであるのが好ましい。溶融シリカは、本発明の硬化促進剤との反応性に乏しいので、後述するようにエポキシ樹脂組成物中に多量に配合(混合)した場合でも、エポキシ樹脂組成物の硬化反応が阻害されるのを防止することができる。また、無機充填材(D)として溶融シリカを用いることにより、得られる半導体装置の補強効果が向上する。
また、無機充填材(D)の形状としては、例えば、粒状、塊状、鱗片状等のいかなるものであってもよいが、粒状(特に、球状)であるのが好ましい。
この場合、無機充填材(D)の平均粒径は、1〜100μm程度であるのが好ましく、5〜35μm程度であるのがより好ましい。また、この場合、粒度分布は、広いものであるのが好ましい。これにより、無機充填材(D)の充填量(使用量)を多くすることができ、得られる半導体装置の補強効果がより向上する。
なお、無機充填材(D)の含有量(配合量)が、前記化合物(A)と前記化合物(B)との合計100重量部に対し、300重量部以上1500重量部であれば、エポキシ樹脂組成物の硬化物の吸湿率が低くなり、半田クラックの発生を防止することができる。また、かかるエポキシ樹脂組成物は、加熱溶融時の流動性も良好であるため、半導体装置内部の金線変形を引き起こすことが好適に防止される。なお、無機充填材(D)の含有量は、前記化合物(A)と前記化合物(B)との合計100重量部に対し、400重量部以上1200重量部以下であることが好ましく、500重量部以上800重量部以下であることがさらに好ましい。
また、無機充填材(D)の含有量(配合量)は、前記化合物(A)、前記化合物(B)や無機充填材(D)自体の比重を、それぞれ考慮し、重量部を体積%に換算して取り扱うようにしてもよい。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物中には、前記(A)〜(D)の化合物(成分)の他に、必要に応じて、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のカップリング剤、カーボンブラック等の着色剤、臭素化エポキシ樹脂、酸化アンチモン、リン化合物等の難燃剤、シリコーンオイル、シリコーンゴム等の低応力成分、天然ワックス、合成ワックス、高級脂肪酸またはその金属塩類、パラフィン等の離型剤、酸化防止剤等の各種添加剤を配合(混合)するようにしてもよい。
また、本発明において硬化促進剤として機能するリン系化合物(C)の特性を損なわない範囲で、エポキシ樹脂組成物中には、例えば、トリフェニルホスフィン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセン、2−メチルイミダゾール等の他の公知の触媒を配合(混合)するようにしても、何ら問題はない。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、前記(A)〜(D)の化合物(成分)、および、必要に応じて、その他の添加剤等をミキサーを用いて常温混合し、熱ロール、加熱ニーダー等を用いて加熱混練し、冷却、粉砕することにより得られる。
得られたエポキシ樹脂組成物をモールド樹脂として用いて、トランスファーモールド、コンプレッションモールド、インジェクションモールド等の成形方法で硬化成形することにより、半導体素子等の電子部品を封止する。これにより、本発明の半導体装置が得られる。
本発明の半導体装置の形態としては、特に限定されないが、例えば、SIP(Single Inline Package)、HSIP(SIP with Heatsink)、ZIP(Zig-zag Inline Package)、DIP(Dual Inline Package)、SDIP(Shrink Dual Inline Package)、SOP(Small Outline Package)、SSOP(Shrink SmallOutline Package)、TSOP(Thin Small Outline Package)、SOJ(Small Outline J-leaded Package)、QFP(Quad Flat Package)、QFP(FP)(QFP Fine Pitch)、TQFP(Thin Quad Flat Package)、QFJ(PLCC)(Quad Flat J-leaded Package)、BGA(Ball Grid Array)等が挙げられる。
本発明の半導体装置は、本発明で得られるリン系化合物(C)(前記化学式(I))を硬化促進剤として用いたエポキシ樹脂組成物の硬化物により封止してなる半導体装置であることから、低反り性と耐半田クラック性および耐湿信頼性に優れたものとなる。
また、本実施形態では、本発明のエポキシ樹脂組成物を、半導体装置の封止材料として用いる場合について説明したが、本発明のエポキシ樹脂組成物の用途としては、これに限定されるものではない。また、エポキシ樹脂組成物の用途等に応じて、本発明のエポキシ樹脂組成物では、無機充填材の混合(配合)を省略することもできる。
以上、本発明の硬化促進剤、エポキシ樹脂組成物および半導体装置の好適実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。
次に、本発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれに何ら限定されるものではない。
エポキシ樹脂組成物の調製および半導体装置の製造
以下のようにして、化合物C1及びC2を用いてエポキシ樹脂組成物を調製し、半導体装置を製造した。
(化合物C1)
(+)-ジベンゾイル-D-酒石酸 1g(2.8mmol)とテトラフェニルホスホニウムブロミド 0.585g(1.4mmol)をメタノール6gに各々投入して撹拌を行った。いずれも目視で溶解したことを確認した後も撹拌を継続した。撹拌しながら更に5N NaOH 0.329g(1.4mmol)をゆっくりとメタノール溶液中に滴下し、滴下後も撹拌を継続した。5N NaOH滴下後、約10分で白い粉状の固形物が析出したがその後も約3時間撹拌を継続した。吸引ろ過後、固形物を水洗し、常温で乾燥後、更に70℃で一昼夜真空乾燥して水分を揮発させ、固形物を1g得た。得られた固形物をNMRで解析し、化学式(1)の構造であることを確認した。本操作を繰り返し、必要量の固形物を得た。
Figure 2017155189
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):5.73(s, 4H),7.52(t,8H,J=6.0Hz),7.65(t,4H,J=6.0Hz),7.74(m,8H),7.81(m,8H),7.96(m,12H)
(化合物C2)
上記(化合物C1)の作成方法において(+)-ジベンゾイル-D-酒石酸の代わりに(-)-ジベンゾイル-D-酒石酸を用いた以外は全て上記(化合物C1)と同じ方法で固形物を得た。得られた固形物をNMRで解析し、化学式(2)の構造であることを確認した。
Figure 2017155189
1H−NMR(400MHz,DMSO−d6):5.70(s, 4H),7.51(t,8H,J=6.0Hz),7.65(t,4H,J=6.0Hz),7.76(m,8H),7.82(m,8H),7.94(m,12H)
(実施例1)
まず、化合物(A)として下記化学式(3)で表されるビフェニル型エポキシ樹脂、化合物(B)として下記化学式(4)で表されるフェノールアラルキル樹脂(ただし、繰り返し単位数:3は、平均値を示す。)、硬化促進剤(C)として化合物C1、無機充填材(D)として溶融球状シリカ(平均粒径15μm)、その他の添加剤としてカーボンブラックおよびカルナバワックスを、それぞれ用意した。
Figure 2017155189
<化学式(3)の化合物(A)の物性>
融点 :105℃
エポキシ当量 :193
150℃のICI溶融粘度:0.15poise
Figure 2017155189
<化学式(4)の化合物(B)の物性>
軟化点 :77℃
水酸基当量 :172
150℃のICI溶融粘度:3.6poise
次に、ビフェニル型エポキシ樹脂(A):52重量部、フェノールアラルキル樹脂(B):48重量部、化合物C1:6.96重量部、溶融球状シリカ:730重量部、カーボンブラック:2重量部、カルナバワックス:2重量部を、まず室温で混合し、次いで熱ロールを用いて95℃で8分間混練した後、冷却粉砕して、エポキシ樹脂組成物1(熱硬化性樹脂組成物)を得た。また、上記ビフェニル型エポキシ樹脂(A)とフェノールアラルキル樹脂(B)と化合物C1を上記の比率で秤量し、120℃3分の条件で溶融混合を行い、エポキシ樹脂組成物2(熱硬化性樹脂組成物)を得た。
次に、このエポキシ樹脂組成物1をモールド樹脂として用い、100ピンTQFPのパッケージ(半導体装置)を8個、および、16ピンDIPのパッケージ(半導体装置)を15個、それぞれ製造した。
100ピンTQFPは、金型温度130℃、注入圧力7.4MPa、硬化時間5分でトランスファーモールド成形し、175℃、8時間で後硬化させることにより製造した。
なお、この100ピンTQFPのパッケージサイズは、14×14mm、厚み1.4mm、シリコンチップ(半導体素子)サイズは、8.0×8.0mm、リードフレームは、42アロイ製とした。
また、16ピンDIPは、金型温度130℃、注入圧力6.8MPa、硬化時間5分でトランスファーモールド成形し、175℃、8時間で後硬化させることにより製造した。
なお、この16ピンDIPのパッケージサイズは、6.4×19.8mm、厚み3.5mm、シリコンチップ(半導体素子)サイズは、3.5×3.5mm、リードフレームは、42アロイ製とした。
(実施例2)
化合物C1に代わり、化合物C2:6.96重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物1(熱硬化性樹脂組成物)とエポキシ樹脂組成物2(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物1を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(実施例3)
まず、化合物(A)として下記化学式(5)で表されるビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(ただし、繰り返し単位数:3は、平均値を示す。)、化合物(B)として下記化学式(6)で表されるビフェニルアラルキル型フェノール樹脂(ただし、繰り返し単位数:3は、平均値を示す。)、硬化促進剤(C)として化合物C1、無機充填材(D)として溶融球状シリカ(平均粒径15μm)、その他の添加剤としてカーボンブラックおよびカルナバワックスを、それぞれ用意した。
Figure 2017155189
<化学式(5)の化合物(A)の物性>
軟化点 :60℃
エポキシ当量 :272
150℃のICI溶融粘度:1.3poise
Figure 2017155189
<化学式(6)の化合物(B)の物性>
軟化点 :68℃
水酸基当量 :199
150℃のICI溶融粘度:0.9poise
次に、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(A):57重量部、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂(B):43重量部、化合物C1:6.96重量部、溶融球状シリカ:650重量部、カーボンブラック:2重量部、カルナバワックス:2重量部を、まず室温で混合し、次いで熱ロールを用いて105℃で8分間混練した後、冷却粉砕して、エポキシ樹脂組成物1(熱硬化性樹脂組成物)を得た。
また、上記ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(A)とフェノールアラルキル樹脂(B)と化合物C1を上記の比率で秤量し、120℃3分の条件で溶融混合を行い、エポキシ樹脂組成物2(熱硬化性樹脂組成物)を得た。
次に、このエポキシ樹脂組成物1を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(実施例4)
化合物C1に代わり、化合物C2:6.96重量部を用いた以は、前記実施例3と同様にして、エポキシ樹脂組成物1(熱硬化性樹脂組成物)とエポキシ樹脂組成物2(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物1を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(比較例1)
化合物C1に代わり、トリフェニルホスフィン:1.73重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物1(熱硬化性樹脂組成物)とエポキシ樹脂組成物2(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物1を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(比較例2)
化合物C1に代わり、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボラート:4.34重量部を用いた以外は、前記実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物1(熱硬化性樹脂組成物)とエポキシ樹脂組成物2(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物1を用いて、前記実施例1と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(比較例3)
化合物C1に代わり、トリフェニルホスフィン:1.73重量部を用いた以外は、前記実施例3と同様にして、エポキシ樹脂組成物1(熱硬化性樹脂組成物)とエポキシ樹脂組成物2(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物1を用いて、前記実施例2と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
(比較例4)
化合物C1に代わり、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボラート:4.34重量部を用いた以外は、前記実施例3と同様にして、エポキシ樹脂組成物1(熱硬化性樹脂組成物)とエポキシ樹脂組成物2(熱硬化性樹脂組成物)を得、このエポキシ樹脂組成物1を用いて、前記実施例2と同様にしてパッケージ(半導体装置)を製造した。
特性評価
各実施例および各比較例で得られたエポキシ樹脂組成物1の特性評価A、エポキシ樹脂組成物2の特性評価B、および、各実施例および各比較例で得られた半導体装置の特性評価Cを、それぞれ、以下のようにして行った。
特性評価A:スパイラルフロー
EMMI−I−66に準じたスパイラルフロー測定用の金型を用い、金型温度175℃、注入圧力6.8MPa、硬化時間2分で測定した。
このスパイラルフローは、流動性のパラメータであり、数値が大きい程、流動性が良好であることを示す。
特性評価B:硬化トルク
キュラストメーター(オリエンテック(株)製、JSRキュラストメーターIV PS型)を用い、175℃、5分間、測定を行い、硬化トルクが0.01N・mに達するまでの時間と5分後の硬化トルクを測定した。
この硬化トルクは、数値が大きい程、硬化性が良好であることを示す。
特性評価C:パッケージ反り量
トランスファー成形機を用いて、金型温度175 ℃ 、注入圧力6.9MPa、硬化時間90秒で、テスト用BGAパッケージ(厚さ0.56mmBT樹脂基板、チップサイズ10mm×10mm×厚さ0.35mm、金ワイヤー径25μm、パッケージサイズ32mm×32mm、封止樹脂の厚さ1 .17mm)を成形し、175℃、4時間で後硬化した。室温まで冷却後、パッケージのゲートから対角線方向に室温に冷却後パッケージの反り量を、シャドーモアレ方式の反り測定装置(PS−200Acrometrix社製)を用いて高さ方向の変位として測定した。測定温度を25℃から260℃まで昇温し、再び25℃まで降温した際の最大変位量と最少変位量の変位差をパッケージ反り変動量とした。
各特性評価A〜Cの結果を、表1に示す。
Figure 2017155189
表1に示すように、実施例1,2で得られたエポキシ樹脂組成物1は、いずれも、硬化性、流動性が良好であり、さらに、この硬化物で封止された実施例1,2のパッケージは、いずれも、反り量が小さかった(反り変動量は、実施例1は408μmで実施例2は400μm)。これに対し、硬化促進剤を変更した比較例1、2の反り量はそれぞれ、416μmと測定不可であった。化合物Aと化合物Bとして同様の樹脂を使用した場合に、実施例1、2で使用した化合物C1、C2は、比較例に対して、8〜16μmの反り変動量が小さくなる結果を得た。
また、表1に示すように、実施例3、4で得られたエポキシ樹脂組成物1は、いずれも、硬化性、流動性が良好であり、さらに、この硬化物で封止された実施例3、4のパッケージは、いずれも、反り量が小さかった(反り変動量は、実施例3は412μm、実施例4は411μm)。これに対し、硬化促進剤を変更した比較例2、3の反り変動量はそれぞれ、431μmと測定不可であった。化合物Aと化合物Bとして同様の樹脂を使用した場合に、実施例3、4で使用した化合物C1、C2は、比較例に対して、19〜20μmの反り変動量が小さくなる結果を得た。

Claims (13)

  1. 1分子内にエポキシ基を2以上有する化合物(A)と、1分子内にフェノール性水酸基を2以上有する化合物(B)と、リン元素を含むカチオンと1分子内に1以上のカルボキシル基を有するエステル化合物のアニオンとの塩よりなるリン系化合物(C)とを含むことを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 前記リン系化合物(C)は、下記一般式(I)で表される構造を有するエポキシ樹脂組成物。
    Figure 2017155189
    (上記一般式(I)中、R1〜R6は、それぞれ独立して、炭素数1〜6の炭化水素基、又は置換もしくは無置換の炭素数6〜14の芳香族炭化水素基であり、互いに同じであっても異なっていてもよい。X、Yは1〜3の整数であり、Zは0〜3の整数であり、かつX=Yである。)
  3. 前記リン系化合物(C)が下記化学式(1)または(2)で表されるものの少なくとも一方であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物。
    Figure 2017155189
  4. 前記化合物(A)は、下記一般式(II)で表されるエポキシ樹脂および下記一般式(III)で表されるエポキシ樹脂の少なくとも一方である、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
    Figure 2017155189
    [式(II)中、R7〜R10は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜6の鎖状もしくは環状アルキル基、フェニル基およびハロゲン原子から選択される1種を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。また、X1は、単結合、または任意のアルキル基を表す。]
    Figure 2017155189
    [式(III)中、R11〜R18は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基およびハロゲン原子から選択される1種を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。ただし、aは1以上の整数である。また、X2は、単結合、または任意のアルキル基を表す。]
  5. 前記aは、1以上10以下である、請求項4に記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 前記化合物(B)は、下記一般式(IV)で表されるフェノール樹脂および下記一般式(V)で表されるフェノール樹脂の少なくとも一方を含む、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
    Figure 2017155189
    [式(IV)中、R19〜R22は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基およびハロゲン原子から選択される1種を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。ただし、bは、1以上の整数である。]
    Figure 2017155189
    [式(V)中、R23〜R30は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、およびハロゲン原子から選択される1種を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。ただし、cは、1以上の整数である。また、X3は、単結合、または任意のアルキル基を表す。]
  7. 前記bは、1以上10以下である、請求項6に記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 前記cは、1以上10以下である、請求項6または請求項7に記載のエポキシ樹脂組成物。
  9. 前記リン系化合物(C)の含有量は、0.01〜10重量%である、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  10. さらに、無機充填材(D)を含む、請求項1ないし請求項9に記載のエポキシ樹脂組成物。
  11. 前記無機充填材(D)の含有量は、前記化合物(A)と前記化合物(B)との合計100重量部に対し、300重量部以上1500重量部以下である、請求項10に記載のエポキシ樹脂組成物。
  12. 請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物であって、半導体素子の封止に用いるエポキシ樹脂組成物。
  13. 半導体素子と、前記半導体素子を封止する封止部材と、を備える半導体装置であって、前記封止部材が、請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物で構成される、半導体装置。
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