JP2017154456A - 赤外線反射フイルム - Google Patents

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JP2017154456A JP2016042015A JP2016042015A JP2017154456A JP 2017154456 A JP2017154456 A JP 2017154456A JP 2016042015 A JP2016042015 A JP 2016042015A JP 2016042015 A JP2016042015 A JP 2016042015A JP 2017154456 A JP2017154456 A JP 2017154456A
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伸一 岩崎
Shinichi Iwasaki
伸一 岩崎
志郎 幾原
Shiro Ikuhara
志郎 幾原
小川 倉一
Soichi Ogawa
倉一 小川
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Abstract

【課題】可視光を透過させ、赤外線を反射する目的で窓ガラス等に貼着して使用する赤外線反射フイルムであって、耐湿熱性試験や耐塩水性試験後であっても、密着不具合や外観不具合が発生しない優れた耐久性を有する赤外線反射フイルムを提供する。
【解決手段】本発明の窓貼用赤外線遮断フイルムは、プラスチックフイルムの片面または両面に、熱可塑性樹脂、ニトロセルロース、及び金属酸化物微粒子を少なくとも含むアンカーコート層、赤外線反射層、及び紫外線硬化型樹脂、無機微粒子、及びフッ素系化合物を少なくとも含むトップコート層が積層されていることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、ビルや住宅家屋等の建物や車両に使用するガラス板等に貼着して使用する可視光線透過性と赤外線反射性を兼ね備え耐久性に優れた赤外線反射フイルムに関する。
従来から、可視光線透過性と赤外線反射性の両方を必要とする車両、建物、ショーウィンドウ等で使用するガラス板等に、透明なプラスチックフイルム上に、可視光を透過させ、赤外線を反射する赤外線反射層が積層された赤外線反射フイルムを貼着して使用することは広く知られている。
そして、特許文献1には、透明な基体シート(プラスチックフイルム)上に、赤外線反射層として、Pd、Nd及び/又はNiを0.5〜10wt%ドーピングした銀からなる金属薄膜と、当該金属薄膜の上下に各1層設けられたアルミニウム及び/又はアルミニウム合金の窒化物膜であるセラミック層が積層された透明断熱シート(赤外線反射フイルム)が記載されている。
特開2014−218042号公報
しかしながら、特許文献1記載の透明断熱シートは、該透明断熱シートに下記耐湿熱性試験、及び、耐塩水性試験(以下、これらを合わせて耐久性試験ということがある。)を実施した場合に以下のような欠点があった。
耐湿熱性試験:試験試料を、温度60℃、かつ湿度95%の環境下に500時間放置する。
耐塩水性試験:試験試料を、50℃に保った5重量%の食塩水中に浸漬させて120時間放置する。
特許文献1記載の透明断熱シートは、プラスチックフイルム(透明な基体シート)と赤外線反射層(金属薄膜、及びセラミック層)との密着力が弱い為、耐湿熱性試験後、又は耐塩水性試験後に、下記密着力評価を行なった場合に、赤外線反射層(金属薄膜、及びセラミック層)がプラスチックフイルム(透明な基体シート)上から剥離する密着不具合が発生する欠点があった。
密着力評価:試験試料を、JIS R 5600−5−6(クロスカット法)に準拠してプラスチックフイルム上からのプラスチックフイルム上に積層された層の剥離の有無を確認する。
また、特許文献1記載の透明断熱シートは、プラスチックフイルム(透明な基体シート)と赤外線反射層(金属薄膜、及びセラミック層)との密着力が弱い為、耐湿熱性試験後、又は耐塩水性試験後に、金属薄膜が腐食して透明断熱シートが変色してしまい、下記外観評価を行なった場合に、外観不具合が発生する欠点があった。
外観評価:試験試料を目視にて観察し試験試料の変色の有無を確認する。
前記のように、特許文献1記載の透明断熱シートは、プラスチックフイルム(透明な基体シート)と赤外線反射層(金属薄膜、及びセラミック層)との密着力が弱く、耐湿熱性試験後、及び耐塩水性試験後に密着不具合、及び外観不具合が発生し、耐湿熱性、及び耐塩水性(以下、耐湿熱性と耐塩水性を合わせて耐久性ということがある。)に劣る欠点があった。
その結果、特許文献1記載の透明断熱シートは、上記のように、耐湿熱性、及び耐塩水性に劣り、耐久性を有していない為、耐湿熱性試験後、又は耐塩水性試験後に、各試験前の可視光線透過性と赤外線反射性を維持することができない欠点があった。
[1]本発明は、プラスチックフイルムの片面又は両面に、少なくとも、アンカーコート層、赤外線反射層、及びトップコート層が順次積層されている赤外線反射フイルムであって、アンカーコート層が、熱可塑性樹脂、ニトロセルロース、及び金属酸化物微粒子が少なくとも含まれている層であり、トップコート層が、紫外線硬化型樹脂、無機微粒子、及びフッ素系化合物が少なくとも含まれている層であることを特徴とする赤外線反射フイルムである。
[2]本発明は、前記アンカーコート層の熱可塑性樹脂とニトロセルロースとの重量比率が、熱可塑性樹脂:ニトロセルロース=1.0:0.1〜2.0の範囲であり、かつかつ熱可塑性樹脂とニトロセルロースとの合計重量に対する金属酸化物微粒子の重量比率が、1.0:0.1〜1.0の範囲である[1]記載の赤外線反射フイルムである。
[3]本発明は、前記トップコート層の紫外線硬化型樹脂、無機微粒子、及びフッ素系化合物の重量比率が、紫外線硬化型樹脂:無機微粒子:フッ素系化合物=1.0:0.5〜5.0:0.1〜5.0の範囲である[1]、又は[2]記載の赤外線反射フイルムである。
[4]本発明は、赤外線反射層が、少なくとも第1誘電体層、銀合金層、及び第2誘電体層が順次積層された層である、[1]〜[3]のいずれか1記載の赤外線反射フイルムである。
本発明の赤外線反射フイルムは、プラスチックフイルムの片面又は両面に、少なくとも、熱可塑性樹脂、ニトロセルロース、及び金属酸化物微粒子が少なくとも含まれているアンカーコート層、赤外線反射層、及び紫外線硬化型樹脂、無機微粒子、及びフッ素系化合物が少なくとも含まれているトップコート層が順次積層されていることを特徴としている為、プラスチックフイルムとアンカーコート層、赤外線反射層、及びトップコート層との密着力、及びプラスチックフイルム上に積層された各層間の密着力が強いものとなる。
その為、本発明の赤外線反射フイルムは、耐湿熱性試験後、又は耐塩水性試験後に、密着力評価を行なった場合に、アンカーコート層、赤外線反射層、及びトップコート層が、プラスチックフイルム上から全く剥離せず密着不具合が発生することがない。
また、本発明の赤外線反射フイルムは、耐湿熱性試験後、又は耐塩水性試験後であっても、赤外線反射層が腐食せず、外観評価を行なった場合に、本発明の赤外線反射フイルムが変色する外観不具合も発生することがない。
したがって、本発明の赤外線反射フイルムは、特許文献1記載の透明断熱シートの欠点を解消し、優れた耐湿熱性、及び耐塩水性の両方を兼ね備えており、優れた耐久性を有したものとなる。
具体的には、本発明の赤外線反射フイルムは、耐湿熱性試験後に、密着力評価を行なった場合に、アンカーコート層、赤外線反射層、及びトップコート層が、プラスチックフイルム上から全く剥離せず密着不具合が発生することなく、かつ耐湿熱性試験後であっても、赤外線反射層が腐食せず、外観評価を行なった場合に、本発明の赤外線反射フイルムが変色する外観不具合が発生することもなく優れた耐湿熱性を有している。
また、本発明の赤外線反射フイルムは、耐塩水性試験後に、密着力評価を行なった場合に、アンカーコート層、赤外線反射層、及びトップコート層が、プラスチックフイルム上から全く剥離せず密着不具合が発生することなく、かつ耐塩水性試験後であっても、赤外線反射層が腐食せず、外観評価を行なった場合に、本発明の赤外線反射フイルムが変色する外観不具合が発生することもなく優れた耐塩水性を有している。
以上のことから、本発明の赤外線反射フイルムは、優れた耐湿熱性、及び優れた耐塩水性の両方を兼ね備えており、優れた耐久性を有している為、耐湿熱性試験後、及び耐塩水性試験後であっても、各試験前の可視光線透過性と赤外線反射性を確実に維持することができる。
(プラスチックフイルム)
本発明の赤外線反射フイルムに使用するプラスチックフイルムは、特に制限はなく、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリカーボネートフイルム、ポリエチレンフイルム、ポリプロピレンフイルム、ポリアミドフイルム等、各種従来公知のプラスチックフイルムが使用できる。
プラスチックフイルムは、無延伸、一軸延伸、二軸延伸のいずれでもよく、また、帯電防止剤、着色剤、熱安定剤等の各種添加剤を含んでいても構わない。
また、プラスチックフイルムの種類や厚さは、所望の用途、目的に応じて適宜選択すればよい。
プラスチックフイルムは、プラスチックフイルムとアンカーコート層との密着力を強くする目的で、プラスチックフイルム上に、易接着コート、コロナ処理等の表面処理がされたものでも構わず、これら表面処理がされたプラスチックフイルムも、本明細書のプラスチックフイルムに含まれる。
プラスチックフイルムの厚さは、特に限定されないが、12〜250μmの範囲が好ましい。
プラスチックフイルムの厚さが12μmよりも薄いと、本発明の赤外線反射フイルムをガラス板等に貼着する際に、カールやシワ等が発生しやすくなるおそれがあり好ましくなく、250μmよりも厚いと、本発明の赤外線反射フイルムを所望の大きさにカットする際に、カッターナイフ等でカットしづらい為、作業性が悪くなり、また、本発明の赤外線反射フイルムを製造する際に製造コストも上がる為、好ましくない
(アンカーコート層)
本発明の赤外線反射フイルムに積層されたアンカーコート層は、プラスチックフイルムと赤外線反射層との密着力を強くして密着不具合の発生を防ぐ目的で、プラスチックフイルムの片面又は両面に積層される層であり、熱可塑性樹脂、ニトロセルロース、及び金属酸化物微粒子が少なくとも含まれている層である。
プラスチックフイルムと赤外線反射層との密着力を強くすることで、本発明の赤外線反射フイルムに耐久性試験を行った場合であっても密着不具合を起こさず、本発明の赤外線反射フイルムは、優れた耐久性を有するものとなる。
アンカーコート層に使用する熱可塑性樹脂の種類は、特に制限なく使用することができ、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂等、各種公知の樹脂が使用でき、これらのいずれか1種、又は2種以上を混合して使用しても構わず、目的に応じて適宜選択すればよい。
アンカーコート層に使用するニトロセルロースは、アンカーコート層が、プラスチックフイルムと赤外線反射層との密着力を確実に所望の密着力とする目的で使用し、アンカーコート層にニトロセルロースを使用することで、本発明の赤外線反射フイルムが優れた耐久性を確実に発揮することができる。
また、アンカーコート層に使用する金属酸化物微粒子は、酸化アルミニウム、酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化インジウム、酸化銀、酸化珪素等、従来公知の金属酸化物の微粒子の他、錫がドープされた酸化インジウム微粒子(ITO微粒子)やアンチモンがドープされた酸化錫微粒子(ATO微粒子)等の複合酸化物微粒子を使用することができ、目的に応じて適宜選択すればよい。特に、所望の耐湿熱性を容易に得ることができる点から酸化珪素微粒子を使用することが好ましい。
金属酸化物微粒子の大きさ(粒径)は、1.0μm以下が好ましい。
金属酸化物微粒子の大きさ(粒径)が1.0μmよりも大きいと、アンカーコート層表面に凹凸が発生しやすくなり白濁感が増し本発明の赤外線反射フイルムが所望の可視光線透過性を得ることができなるだけでなく、本発明の赤外線反射フイルムが耐久性を発揮することができなくなるおそれがある為、好ましくない。
また、金属酸化物微粒子の形状は、特に限定されないが、球状、針状及び楕円体状等目的に応じ適宜選択すればよい。尚、金属酸化物微粒子の形状が球状以外のものを使用する場合の金属酸化物微粒子の大きさ(粒径)は、形状が針状の場合であれば金属酸化物微粒子の長さ、また、形状が楕円状の場合は金属酸化物微粒子の長径等、当該微粒子の一番長い値をいう。
前記アンカーコート層の熱可塑性樹脂とニトロセルロースとの重量比率は、熱可塑性樹脂:ニトロセルロース=1.0:0.1〜2.0の範囲とし、かつ熱可塑性樹脂とニトロセルロースとの合計重量に対する金属酸化物微粒子の重量比率は、1:0.1〜1.0の範囲とすることが好ましい。
熱可塑性樹脂、ニトロセルロース、及び金属酸化物微粒子の重量比率が、上記重量比率でないと、本発明の赤外線反射フイルムが所望の耐久性を発揮することができなくなるおそれがある為、好ましくない。
アンカーコート層の厚さは、0.01〜1.0μmの範囲が好ましい。
アンカーコート層の厚さが、0.01μmよりも薄いと、プラスチックフイルムと赤外線反射層との密着力が弱くなり、本発明の赤外線反射フイルムが、所望の耐久性を発揮することができなくなるおそれがある為、好ましくなく、また、アンカーコート層の厚さが1.0μmよりも厚いと、アンカーコート層上に赤外線反射層を積層する際に赤外線反射層にクラックが発生しやくすなり、所望の赤外線反射性を得ることができなくなるおそれがある為、好ましくない。
アンカーコート層は、本発明の赤外線反射フイルムの耐久性の効果を損なわない範囲で必要に応じて、帯電防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、重合開始剤、硬化剤等の各種添加剤を1種類以上添加しても構わず、添加する各種添加剤の種類や添加量は、所望の目的に応じて適宜決定すればよい。
アンカーコート層を積層する方法は、グラビアコート法、リバースコート法、ダイコート法、マイクログラビアコート(リバースグラビアコート)法等、従来公知のコーティング方法が使用でき、目的に応じて適宜選択すればよい
(赤外線反射層)
本発明の赤外線反射フイルムに積層されている赤外線反射層は、可視光を透過させ、かつ赤外線を反射させて、所望の可視光線透過性と赤外線反射性の両方を得る目的でアンカーコート層上に積層される層である。
赤外線反射層は、上記目的を達成することができれば、銀からなる銀層、又は銀と他の金属との合金からなる銀合金層の単層構造であってもよく、銀層又は銀合金層、及び誘電体層が積層された多層構造であっても構わず、目的に応じて適宜選択すればよい。
特に、所望の可視光線透過性と赤外線反射性を容易に得ることができる点から、赤外線反射層を、アンカーコート層上から順に、少なくとも、第1誘電体層、銀合金層、及び第2誘電体層が積層されたものとすることが好ましい。
以下、本発明の赤外線反射フイルムに積層された赤外線反射層に使用することが好ましい第1誘電体層、銀合金層、及び第2誘電体層について述べる。
(第1誘電体層、第2誘電体層)
本発明の赤外線反射フイルムに積層されている赤外線反射層の第1誘電体層、及び第2誘電体層は、誘電体からなる層であり、第1誘電体層、及び第2誘電体層に使用する誘電体は、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、亜鉛、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、錫等、従来公知の金属の酸化物、又は窒化物や、錫がドープされた酸化インジウム(ITO)、アンチモンがドープされた酸化錫(ATO)等の複合酸化物等、従来公知の誘電体を使用することができ、所望の可視光線透過性や赤外線反射性を得る目的に応じて適宜選択すればよい。
また、本発明の赤外線反射フイルムに積層される第1誘電体層、及び第2誘電体層に使用する誘電体の種類は、同じ誘電体を使用してもよく、異なる誘電体を使用してももちろん構わず、目的に応じて、第1誘電体層、及び第2誘電体層に使用する誘電体の種類を適宜選択すればよい。
第1誘電体層、及び第2誘電体層の厚さは、ともに5〜100nmの範囲が好ましい。また、上記範囲内であれば第1誘電体層と第2誘電体層の厚さは、同じでも異なっていても構わず、第1誘電体層、及び第2誘電体層のそれぞれの厚さは、目的に応じてそれぞれ適宜選択すればよい。
第1誘電体層、及び第2誘電体層の厚さが上記範囲でないと、本発明の赤外線反射フイルムの可視光線透過性が所望の可視光線透過性とならないおそれがある為、好ましくない
第1誘電体層、銀合金層、及び第2誘電体層を積層する方法は、いずれの層も、真空蒸着法、スパッタリング法、化学気相蒸着法(CVD法)等、従来公知の積層方法を使用することができ、所望の目的に応じてそれぞれ適宜選択すればよい。
(銀合金層)
本発明の赤外線反射フイルムに積層された銀合金層は、主に赤外線を反射させる目的で積層される層であり、銀を主成分とし銀と他の金属との合金である銀合金からなる層である。
本発明の赤外線反射フイルムに使用する銀合金は、銀の含有量が90重量%以上96重量%未満である銀合金を使用することが好ましい。
銀合金層に使用する銀合金の銀の含有量が上記範囲でないと、本発明の赤外線反射フイルムを所望の赤外線反射性や所望の耐久性とすることができなくなるおそれがある為、好ましくない。
銀合金に使用する銀以外の他の金属は、パラジウム、ネオジム、ニッケル、銅、金、白金、ゲルマニウム、セリウム、ガリウム、ビスマス等の従来公知の金属を1種、又は2種以上組み合わせて使用しても構わず、目的に応じて適宜選択すればよい。特に、耐久性の点からパラジウムを使用することが好ましい。
銀合金層の厚さは、3〜30nmの範囲が好ましい。
銀合金層の厚さが3nmよりも薄いと、本発明の赤外線反射フイルムが所望の赤外線反射性を得ることができなくなるおそれがある為、好ましくなく、銀合金層の厚さが30nmよりも厚いと本発明の赤外線反射フイルムが所望の可視光線透過性を得ることができなくなるおそれがある為、好ましくない。
また、本発明の赤外線反射フイルムの赤外線反射層は、第1誘電体層と銀合金層との間、及び/又は銀合金層と第2誘電体層との間に、第1誘電体層と銀合金層、及び/又は銀合金層と第2誘電体層の密着力を向上させ、赤外線反射フイルムの密着力をさらに向上させる目的でニッケル、クロム、ニオブ、プラチナ、コバルト、亜鉛、モリブデン、ジルコニウム、パラジウム等の金属やこれら金属の合金からなる金属層が積層されたものであっても構わない。
また、上記金属層に使用する金属の種類と厚さ、及び金属層を積層する方法は、それぞれ目的に応じて適宜選択すればよい
(トップコート層)
本発明の赤外線反射フイルムに積層されたトップコート層は、赤外線反射層上に積層される、紫外線硬化型樹脂、無機微粒子、及びフッ素系化合物が少なくとも含まれている層であり、本発明の赤外線反射フイルムの最表層に積層される層である。
また、トップコート層は、本発明の赤外線反射フイルが密着不具合や外観不具合を起こさないように、赤外線反射層との密着力が強い層とすることが好ましい。
また、トップコート層は、本発明の赤外線反射フイルムに積層された赤外線反射層がキズ付くことを防止するハードコート性や、本発明の赤外線反射フイルムの表面に水分や汚れが付着することを防止する防汚性を付与することができる層である。
トップコート層に使用する紫外線硬化型樹脂は、赤外線反射層のキズ付きを防止し所望のハードコート性を容易に得る目的で使用し、使用する紫外線硬化型樹脂は、アクリル系紫外線硬化型樹脂、ウレタン系紫外線硬化型樹脂、エポキシ系紫外線硬化型樹脂等、従来公知の紫外線硬化型樹脂を使用することができ、目的に応じて適宜選択すればよい。
トップコート層に使用する無機微粒子は、特に制限なく、酸化珪素微粒子、酸化アルミニウム微粒子、酸化亜鉛微粒子、酸化チタン微粒子、酸化ジルコニウム微粒子、酸化インジウム微粒子等の金属酸化物微粒子や炭酸カルシウム微粒子、硫酸カルシウム微粒子、ケイ酸カルシウム微粒子等の従来公知の無機微粒子を使用することができ、目的に応じて適宜選択すればよい。特に可視光線透過性の点で、酸化珪素微粒子を使用することがより好ましく、さらに本発明の赤外線反射フイルムの可視光線透過性を確実に所望の可視光線透過性とすることができる点で、中空酸化珪素微粒子を使用することが特に好ましい。
無機微粒子の大きさ(粒径)は、1.0μm以下が好ましい。
無機微粒子の大きさが1.0μmよりも大きいと、トップコート層表面に凹凸が発生しやすくなり白濁感が増し本発明の赤外線反射フイルムが所望の可視光線透過性を得ることができなるおそれがある為、好ましくない。
また、無機微粒子の形状は、特に限定されないが、球状、針状及び楕円体状等目的に応じ適宜選択すればよい。尚、無機微粒子の形状が球状以外のものを使用する場合の無機微粒子の大きさ(粒径)は、形状が針状の場合であれば無機微粒子の長さ、また、形状が楕円状の場合は無機微粒子の長径等、当該微粒子の一番長い値をいう。
トップコート層に使用するフッ素系化合物は、本発明の赤外線反射フイルムの表面に水分や汚れが付着することを防ぐ防汚性を付与する目的で使用する。
トップコート層に使用するフッ素系化合物は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やテトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、変性パーフルオロポリエーテル(PFPE)等、上記目的を達成することができるフッ素化合物であれば特に制限なく使用することができる。
また、本発明の赤外線反射フイルムは、本発明の赤外線反射フイルムの表面に防汚性が付与されることにより、本発明の赤外線反射フイルムの表面に水や汚れが付着しづらくなるとともに耐久性の向上にもつながる。
前記トップコート層の紫外線硬化型樹脂、無機微粒子、及びフッ素系化合物の重量比率は、紫外線硬化型樹脂:無機微粒子:フッ素系化合物=1.0:0.5〜5.0:0.1〜5.0の範囲であることが好ましい。
紫外線硬化型樹脂、無機微粒子、及びフッ素系化合物の重量比が、上記重量比でないと、本発明の赤外線反射フイルムが所望の耐久性を発揮することができなくなるおそれがある為、好ましくない。
トップコート層の厚さは、0.03〜2.0μmの範囲が好ましい。
トップコート層の厚さが、0.03μmよりも薄いと、本発明の赤外線反射フイルムにキズ付きやすくなるだけでなく、本発明の赤外線反射フイルムが所望の耐久性を発揮することができなくなるおそれがある為、好ましくなく、また、トップコート層の厚さが2.0μmよりも厚いと、本発明の赤外線反射フイルムが所望の赤外線反射性を発揮することができなくなるおそれがある為、好ましくない。
トップコート層は、本発明の赤外線反射フイルムの耐久性の効果を損なわない範囲で必要に応じて、帯電防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、重合開始剤、硬化剤等の各種添加剤を1種類以上添加されていても構わず、添加される各種添加剤の種類や添加量は、目的に応じて適宜決定すればよい。
トップコート層を積層する方法は、グラビアコート法、リバースコート法、ダイコート法、マイクログラビアコート(リバースグラビアコート)法等、従来公知のコーティング方法が使用でき、目的に応じて適宜選択すればよい
本発明の赤外線反射フイルムは、ガラス板上に本発明の赤外線反射フイルムのトップコート層が最表面となるよう貼着して、可視光線透過性と赤外線反射性の両方が要求される車両、建物、ショーウィンドウ等の用途で使用することができる。
本発明の赤外線反射フイルムをガラス板等に貼着する方法は、特に制限なく使用することができ、本発明の赤外線反射フイルムとガラス板等との間に接着剤や粘着剤からなる接着層や粘着層を介して貼着する方法等、目的に応じて適宜選択すればよい。
以上のように、本発明の赤外線反射フイルムは、プラスチックフイルムの片面又は両面に、少なくとも、アンカーコート層、赤外線反射層、及びトップコート層が順次積層されたものであって、上記アンカーコート層が、熱可塑性樹脂、ニトロセルロース、及び金属酸化物微粒子が少なくとも含まれている層であり、また、上記トップコート層が、紫外線硬化型樹脂、無機微粒子、及びフッ素系化合物が少なくとも含まれている層であることを特徴とする赤外線反射フイルムである。
その為、本発明の赤外線反射フイルムは、プラスチックフイルムとアンカーコート層、赤外線反射層、及びトップコート層との密着力、及びプラスチックフイルム上に積層された各層間の密着力が強いものとなる。
したがって、本発明の赤外線反射フイルムは、耐湿熱性試験、及び耐塩水性試験後に、密着力評価を行なった場合に、アンカーコート層、赤外線反射層、及びトップコート層が、プラスチックフイルム上から全く剥離せず密着不具合が発生することがない。
また、本発明の赤外線反射フイルムは、耐湿熱性試験、又は耐塩水性試験後であっても、赤外線反射層が腐食せず、外観評価を行なった場合に、本発明の赤外線反射フイルムが変色する外観不具合も発生することがない
その結果、本発明の赤外線反射フイルムは、優れた耐湿熱性、及び優れた耐塩水性を発揮することができ、優れた耐久性を有するものとなる。
したがって、本発明の赤外線反射フイルムは、上記のように優れた耐久を有している為、耐湿熱性試験、及び耐塩水性試験後であっても、上記各試験前の可視光線透過性と赤外線遮断性を確実に維持することができる。また、本発明の赤外線反射フイルムをガラス板等に貼着して使用した場合に、本発明の赤外線反射フイルムが有する可視光線透過性と赤外線反射性を確実に発揮させることができる。
以下、本明細書で使用する重量部とは、固形分の重量部をいう。
[実施例1]
以下の(工程1)〜(工程5)を順に行い、プラスチックフイルムの片面に、アンカーコート層、赤外線反射層(第1誘電体層、銀合金層、及び第2誘電体層)、及びトップコート層が順次積層された実施例1の本発明の赤外線反射フイルムを得た。
(工程1)易接着層が積層されている厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフイルム(東洋紡株式会社製 商品名:コスモシャインA4100)の片面(易接着層が積層された側の面)に、熱可塑性樹脂であるポリエステル系樹脂とニトロセルロースからなる塗料(東洋インキ株式会社製 商品名:VMアンカーP331S)100重量部と金属酸化物微粒子として酸化珪素微粒子(日産化学工業株式会社製 商品名:MES−ST 平均粒径10〜15nm)50重量部とを混合した混合塗料をグラビアコート法でコーティングし、厚さ0.2μmのアンカーコート層を積層した。
尚、上記ポリエステル系樹脂とニトロセルロースからなる塗料(東洋インキ株式会社製 商品名:VMアンカーP331S)のポリエステル系樹脂とニトロセルロースとの重量比率は1:1であり、ポリエステル系樹脂とニトロセルロースの合計重量に対する酸化珪素微粒子の重量比率は、1:0.5であった。
以下の(工程2)〜(工程4)を順に行い上記アンカーコート層上に赤外線反射層を積層した。
(工程2)上記アンカーコート層上に、誘電体として窒化アルミニウムを使用し、スパッタリング法で厚さ40nmの第1誘電体層である窒化アルミニウム層を積層した。
(工程3)上記窒化アルミニウム層上に、銀合金として、銀とパラジウムの合金(銀の含有量:94重量%、パラジウムの含有量:6重量%)を使用し、スパッタリング法で厚さ7nmの銀合金層を積層した。
(工程4)上記銀合金層上に、誘電体として酸化ニオブを使用し、スパッタリング法で厚さ25nmの第2誘電体層である酸化ニオブ層を積層した。
(工程5)上記第2誘電体層である酸化ニオブ層上に、紫外線硬化型樹脂としてアクリル系紫外線硬化型樹脂と無機微粒子として粒径50nmの中空酸化珪素微粒子からなる塗料(ケーエスエム株式会社製 商品名:RL−S1)100重量部とフッ素系化合物として変性パーフルオロポリエーテル(PFPE)(ダイキン工業株式会社製 商品名:オプツールDAC−HP)30重量部とを混合した混合塗料を使用し、グラビアコート法でコーティングし、厚さ0.08μmのトップコート層を積層した。
尚、アクリル系紫外線硬化型樹脂と中空酸化珪素微粒子からなる塗料(ケーエスエム株式会社製 商品名:RL−S1)のアクリル系紫外線硬化型樹脂と中空酸化珪素微粒子との重量比率は1:3であり、アクリル系紫外線硬化型樹脂、中空酸化珪素微粒子、及びフッ素系化合物の重量比率は、1:3:1.2であった。
[実施例2]
実施例1の(工程2)で使用した窒化アルミニウムにかえて、錫がドープされた酸化インジウム(ITO)を使用し、厚さ40nmのITO層を積層したこと、及び(工程4)で使用した酸化ニオブにかえて、錫がドープされた酸化インジウム(ITO)を使用し、厚さ40nmのITO層を積層したこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の本発明の赤外線反射フイルムを得た。
[実施例3]
実施例1の(工程4)で使用した酸化ニオブにかえて、窒化アルミニウムを使用し厚さ40nm窒化アルミニウム層を積層したこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の本発明の赤外線反射フイルムを得た。
[実施例4]
実施例1の(工程2)で使用した窒化アルミニウムにかえて、酸化ニオブを使用し、厚さ40nmの酸化ニオブ層を積層したこと、及び(工程4)で積層した酸化ニオブ層の厚さを40nmとしたこと以外は実施例1と同様にして、実施例4の本発明の赤外線反射フイルムを得た。
[比較例1]
実施例1の(工程1)、及び(工程5)を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の赤外線反射フイルムを得た。
[比較例2]
実施例1の(工程1)で使用した混合塗料にかえて、ポリエステル系樹脂(ユニチカ株式会社製 商品名:UE8700)のみからなる塗料を使用したこと以外は実施例1と同様にして、比較例2の赤外線反射フイルムを得た。
[比較例3]
実施例1の(工程1)、を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして、比較例3の赤外線反射フイルムを得た。
[比較例4]
実施例1の(工程1)で使用した混合塗料にかえて、酸化珪素微粒子(日産化学工業株式会社製 商品名:MES−ST 平均粒径10〜15nm)を混合せず、ポリエステル系樹脂とニトロセルロースからなる塗料(東洋インキ株式会社製 商品名:VMアンカーP331S)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、比較例4の赤外線反射フイルムを得た。
[比較例5]
実施例1の(工程1)で使用した混合塗料にかえて、ポリエステル系樹脂(ユニチカ株式会社製 商品名:UE8700)100重量部と酸化珪素微粒子(日産化学工業株式会社製 商品名:MES−ST)50重量部とを混合した混合塗料を使用したこと以外は比較例2と同様にして、比較例5の赤外線反射フイルムを得た。
[比較例6]
実施例1の(工程1)で使用した混合塗料にかえて、アクリル系紫外線硬化型樹脂(ケーエスエム株式会社製 商品名:V−620)100重量部と酸化珪素微粒子(日産化学工業株式会社製 商品名:MES−ST)50重量部とを混合した混合塗料を使用したこと以外は実施例1と同様にして、比較例6の赤外線反射フイルムを得た。
[比較例7]
実施例1の(工程5)で使用した混合塗料にかえて、変性パーフルオロポリエーテル(PFPE)(ダイキン工業株式会社製 商品名:オプツールDAC−HP)を混合せず、アクリル系紫外線硬化型樹脂と中空酸化珪素微粒子からなる塗料(ケーエスエム株式会社製 商品名:RL−S1)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、比較例7の赤外線反射フイルムを得た。
[比較例8]
実施例1の(工程1)で使用した混合塗料にかえて、ポリエステル系樹脂とニトロセルロースからなる塗料(東洋インキ株式会社製 商品名:VMアンカーP331S)に混合する酸化珪素微粒子の量を3倍(150重量部)にした混合塗料を使用したこと以外は実施例1と同様にして、比較例8の赤外線反射フイルムを得た。
尚、ニトロセルロースとポリエステル系樹脂の重量比率は1:1であり、ポリエステル系樹脂とニトロセルロースの合計重量に対する酸化珪素微粒子の重量比率は、1:1.5であった。
[比較例9]
実施例1の(工程1)、及び(工程5)を行わなかったこと、及び実施例1の(工程4)で使用した酸化ニオブにかえて、窒化アルミニウムを使用し厚さ40nm窒化アルミニウム層を積層したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例9の赤外線反射フイルムを得た。
[耐湿熱性試験、及び耐塩水性試験]
実施例1〜4で得た本発明の赤外線反射フイルム、及び比較例1〜9で得た赤外線反射フイルムを、それぞれ5cm角に切り出し試験試料とし、下記耐湿熱性試験、及び耐塩水性試験を行なった。
[耐湿熱性試験]
(試験内容)
各試験試料を温度60℃、かつ湿度95%の環境下に500時間放置した後、各試験試料を下記の方法で密着力評価と外観評価を行う。
(密着力評価)
試験後の各試験試料を使用し、JIS R 5600−5−6(クロスカット法)に準拠してプラスチックフイルム上からのアンカーコート層、赤外線反射層、及びトップコート層の剥離の有無を確認した
(外観評価)
試験後の各試験試料を目視にて観察し試験試料の変色の有無を確認した。
(評価方法)
密着力評価でプラスチックフイルム上からアンカーコート層、赤外線反射層、及びトップコート層の剥離が全くなく密着不具合が確認できず、かつ外観評価で赤外線反射層が腐食して試験試料が変色する外観不具合が確認できない場合のみを、優れた耐湿熱性を有しているとして○とし、それ以外の場合(密着力評価で密着不具合が確認できないが、外観評価で外観不具合が確認できた場合、外観評価で外観不具合が確認できないが、密着力評価で密着不具合が確認できた場合、及び密着力評価で密着不具合が確認でき、外観評価でも外観不具合が確認できた場合)は耐湿熱性を有していないとして×とした。
(評価結果)
表1に示す。
[耐塩水性試験]
(試験内容)
各試験試料を、50℃に保った5重量%の食塩水中に浸漬させて120時間放置した後、各試験試料を耐湿熱性試験と同様の方法で外観評価と密着力評価を行った。
(評価方法)
耐湿熱性試験と同様の方法で評価した。
(評価結果)
表1に示す。
[耐久性評価]
耐湿熱性試験の評価結果が○であり、かつ耐塩水性試験の評価結果が○である場合に、耐久性を有しているとして○とし、耐湿熱性試験、及び耐塩水性試験のいずれか一方の評価結果が×である場合、耐湿熱性試験、及び耐塩水性試験の両方の評価結果が×である場合は、耐久性を有していないとして×とした。
(評価結果)
表1に示す。
表1のとおり、実施例1〜4で得た本発明の赤外線反射フイルムは、いずれも優れた耐湿熱性、及び優れた耐塩水性を兼ね備えており、耐久性を発揮するものであった。
それに対して、比較例1〜3、8、及び9で得た赤外線反射フイルムは、耐湿熱性、及び耐塩水性の両方を有しておらず、また、比較例4で得た赤外線反射フイルムは、優れた耐湿熱性を有しているものの、耐塩水性を有しておらず、また、比較例5〜7で得た赤外線反射フイルムは、優れた耐塩水性有しているものの、耐湿熱性を有しておらず、比較例1〜9で得た赤外線反射フイルムは、いずれも優れた耐湿熱性、及び優れた耐塩水性を兼ね備えたものではなく、いずれも耐久性に劣るものであった。

Claims (4)

  1. プラスチックフイルムの片面又は両面に、少なくとも、アンカーコート層、赤外線反射層、及びトップコート層が順次積層されている赤外線反射フイルムであって、アンカーコート層が、熱可塑性樹脂、ニトロセルロース、及び金属酸化物微粒子が少なくとも含まれている層であり、トップコート層が、紫外線硬化型樹脂、無機微粒子、及びフッ素系化合物が少なくとも含まれている層であることを特徴とする赤外線反射フイルム。
  2. 前記アンカーコート層の熱可塑性樹脂とニトロセルロースとの重量比率が、熱可塑性樹脂:ニトロセルロース=1.0:0.1〜2.0の範囲であり、かつ熱可塑性樹脂とニトロセルロースとの合計重量に対する金属酸化物微粒子の重量比率が、1:0.1〜1.0の範囲である請求項1記載の赤外線反射フイルム。
  3. 前記トップコート層の紫外線硬化型樹脂、無機微粒子、及びフッ素系化合物の重量比率が、紫外線硬化型樹脂:無機微粒子:フッ素系化合物=1.0:0.5〜5.0:0.1〜5.0の範囲である請求項1、又は2記載の赤外線反射フイルム。
  4. 赤外線反射層が、少なくとも第1誘電体層、銀合金層、及び第2誘電体層が順次積層された層である、請求項1〜3のいずれか1項記載の赤外線反射フイルム。
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