JP2017153558A - 内視鏡用プロセッサ及び光供給量調整方法 - Google Patents

内視鏡用プロセッサ及び光供給量調整方法 Download PDF

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将太郎 小林
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努 滝沢
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Daiki Sasamura
大樹 笹村
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俊明 山邉
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Abstract

【課題】内視鏡スコープにおける発熱を考慮して内視鏡スコープへの供給光量を調整することができる、内視鏡用プロセッサ及び光供給量調整方法を得る。【解決手段】光源が設置されると共に内視鏡スコープの光入射端部と接続された状態で用いられ、前記光源から出力された光を、プロセッサ内光路を介して前記内視鏡スコープへ供給する内視鏡用プロセッサであって、前記内視鏡スコープにおける光損失エネルギー見込み量を算出する見込みエネルギー算出手段と、前記内視鏡スコープにおける光損失エネルギー許容最大値に対する、前記算出された光損失エネルギー見込み量の乖離指標を算出する乖離指標算出手段と、前記算出された乖離指標に基づいて、前記内視鏡スコープへの光供給量を調整する光供給量調整手段と、を具備することを特徴とする内視鏡用プロセッサ。【選択図】図2

Description

本発明は、内視鏡用プロセッサ及び光供給量調整方法に関する。
内視鏡システムを利用した医療診断が盛んに行われている。内視鏡システムは、基本構成として、被検者の観察対象部位を撮影して観察画像を取得する内視鏡(内視鏡スコープ)と、内視鏡が取得した観察画像に画像処理を施す内視鏡用プロセッサとを有している。内視鏡用プロセッサには光源ランプが設置され、内視鏡用プロセッサは、光源ランプから照射(出力、出射)された光を、プロセッサ内光路を介して内視鏡スコープへ供給する。内視鏡スコープに入射された光は、内視鏡スコープの先端(出射端)から観察対象部位へ向けて出射され、この出射光によって観察対象部位が照らされる。
内視鏡スコープの先端から出射される光が過度に強いと、被検者体内の観察対象部位で出射光の熱に起因して、観察画像の質の低下等種々の不具合が指摘されている。そこで、従来、内視鏡スコープによって得られた画像における輝度に基づいて、内視鏡スコープに供給する光量を調整する内視鏡システムが提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2000−75220号公報
ここで、内視鏡スコープでは光のエネルギー損失に伴い熱が発生し、これにより、内視鏡スコープが高温となる恐れがある。上記の通り、内視鏡スコープは被検者体内に挿入されることから、高温になる可能性がある内視鏡スコープはさらなる改善が望まれている。
しかしながら、従来の供給光量調整ではこの点について何ら考慮されていない。
さらに、上記従来の内視鏡システムにおける光源装置は、接続される内視鏡スコープに対して一律の最大光量値を設定している。このため、出射光量が大きい(つまり、内視鏡スコープの先端が熱くなる)内視鏡であれば、出射光量を大きく取れるが、例えばLCB(Light Carrying Bundle)の本数が少ない内視鏡に対しては、光源装置から多く光量を出しても問題にならないにも関わらず、一律の最大光量を設定しているために、出射光量が抑制されてしまう。
本発明は、以上の問題意識に基づいてなされたものであり、第1に、内視鏡スコープにおける発熱を考慮して内視鏡スコープへの供給光量を調整することができる、内視鏡用プロセッサ及び光供給量調整方法を得ることを目的とする。
第2に、内視鏡スコープと光源との組み合わせ毎に内視鏡スコープへ供給可能な最大光量を調整することができる、内視鏡用プロセッサ及び光供給量調整方法を得ることを目的とする。
本発明の内視鏡用プロセッサは、その一態様において、光源が設置されており、内視鏡スコープの光入射端部と接続された状態で用いられ、前記光源から出力された光を前記内視鏡スコープへ供給する内視鏡用プロセッサであって、前記内視鏡スコープにおける光損失エネルギー見込み量を算出する見込みエネルギー算出手段と、前記内視鏡スコープにおける光損失エネルギー許容最大値に対する、前記算出された光損失エネルギー見込み量の乖離指標を算出する乖離指標算出手段と、前記算出された乖離指標に基づいて、前記内視鏡スコープへの光供給量を調整する光供給量調整手段とを具備する。
前記見込みエネルギー算出手段は、前記内視鏡スコープの光出射端部における出射端損失エネルギー見込み量を算出し、前記乖離指標算出手段は、前記内視鏡スコープにおける出射端損失エネルギー許容最大値に対する、前記算出された出射端損失エネルギー見込み量の出射端乖離指標を算出し、前記光供給量調整手段は、前記算出された出射端乖離指標に基づいて、前記内視鏡スコープへの光供給量を調整してもよい。
前記見込みエネルギー算出手段は、前記内視鏡スコープの光入射端部における入射端損失エネルギー見込み量をさらに算出し、前記乖離指標算出手段は、前記内視鏡スコープにおける入射端損失エネルギー許容最大値に対する、前記算出された入射端損失エネルギー見込み量の入射端乖離指標をさらに算出し、前記光供給量調整手段は、前記出射端乖離指標が前記入射端乖離指標以上である場合には、前記出射端乖離指標に基づいて、前記内視鏡スコープへの光供給量を調整し、前記出射端乖離指標が前記入射端乖離指標よりも小さい場合には、前記入射端乖離指標に基づいて、前記内視鏡スコープへの光供給量を調整してもよい。
前記光供給量調整手段は、前記光源への供給電力量を調整することにより、前記内視鏡スコープへの光供給量を調整してもよい。
前記内視鏡用プロセッサは、プロセッサ内光路上に位置して、前記プロセッサ内光路上の開口量を設定範囲内で変化させることにより通過光量を変化させる通過光量変化部をさらに具備し、前記光供給量調整手段は、前記光源への供給電力量に対する調整と、前記通過光量変化部に対する前記設定範囲の上限値に対する調整との段階調整を実行して、前記内視鏡スコープへの光供給量を調整してもよい。
前記内視鏡用プロセッサは、前記光源固有の出力光量パラメータ、プロセッサ内光路における光損失量パラメータ、前記内視鏡スコープ固有の光損失量パラメータ、及び、前記光損失エネルギー許容最大値を取得する取得手段をさらに具備し、前記見込みエネルギー算出手段は、前記取得手段で取得された前記光源固有の出力光量パラメータ、前記プロセッサ内光路固有の光損失量パラメータ、及び前記内視鏡スコープ固有の光損失量パラメータに基づいて、前記光損失エネルギー見込み量を算出してもよい。
本発明の光供給量調整方法は、その一態様において、光源が設置されると共に内視鏡スコープの光入射端部と接続された状態で用いられ、前記光源から出力された光を、前記内視鏡スコープへ供給する内視鏡用プロセッサにおける、光供給量調整方法であって、前記内視鏡スコープにおける光損失エネルギー見込み量を算出し、前記内視鏡スコープにおける光損失エネルギー許容最大値に対する、前記算出された光損失エネルギー見込み量の乖離指標を算出し、前記算出された乖離指標に基づいて、前記内視鏡スコープへの光供給量を調整する。
本発明によれば、内視鏡スコープにおける発熱を考慮して内視鏡スコープへの供給光量を調整することができる、内視鏡用プロセッサ及び光供給量調整方法を得られる。また、内視鏡スコープと光源との組み合わせ毎に内視鏡スコープへ供給可能な最大光量を調整することができる、内視鏡用プロセッサ及び光供給量調整方法を得られる。
第1実施形態の電子内視鏡システムの構成を示すブロック図である。 光供給量の調整に関わるCPUの構成を示すブロック図である。 第1実施形態の電子内視鏡用プロセッサの処理動作の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態の光供給量調整値の算出処理を示すフローチャートである。 図4の続きを示すフローチャートである。 図4の続きを示すフローチャートである。 第2実施形態の光供給量調整値の算出処理を示すフローチャートである。 図7の続きを示すフローチャートである。 図8の続きを示すフローチャートである。 図7の続きを示すフローチャートである。 図10の続きを示すフローチャートである。
以下に、本発明の内視鏡用プロセッサ及び光供給量調整方法の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明の内視鏡用プロセッサ及び光供給量調整方法が限定されるものではない。また、実施形態において同一の機能を有する構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
≪第1実施形態≫
<電子内視鏡システムの構成>
図1は、第1実施形態の電子内視鏡システム10の構成を示すブロック図である。図1において電子内視鏡システム10は、電子内視鏡用プロセッサ100と、電子内視鏡(内視鏡スコープ)200と、モニタ300とを有している。
電子内視鏡200は、操作者が把持する把持操作部(図示せず)と、この把持操作部から延出する可撓性のある挿入部210と、この把持操作部から挿入部210とは反対側に延出するユニバーサルチューブ220とを有している。ユニバーサルチューブ220の一端部にはコネクタ部230が設けられており、このコネクタ部230のコネクタ端子(図示せず)と電子内視鏡用プロセッサ100のコネクタ端子(図示せず)が接続可能になっている。
また、電子内視鏡200は、ライトガイドファイバ240と、照明レンズ(配光用レンズ)250と、対物レンズ(観察用レンズ)260と、CCD(撮像素子)270と、信号伝送ケーブル280と、AFE(Analog Front End)290と、メモリ295とを有している。
ライトガイドファイバ240は、挿入部210、把持操作部(図示せず)及びユニバーサルチューブ220を通り、コネクタ部230から突出するライトガイドスリーブ(図示せず)内まで延びている。コネクタ部230のコネクタ端子(図示せず)と電子内視鏡用プロセッサ100のコネクタ端子(図示せず)が接続されると、ライトガイドファイバ240は、電子内視鏡用プロセッサ100に内蔵された照明光学系(光源ランプ110、フィルタ120、集光レンズ130、及び絞り140を含む)と光学的に接続される。そして、ライトガイドファイバ240は、照明光学系(光源ランプ110、フィルタ120、集光レンズ130、及び絞り140を含む)を介して入力された光を照明レンズ250まで導く。
照明レンズ250は、挿入部210の前端面に設けられており、ライトガイドファイバ240によって導かれた光を所定の配光によって外方に出射する。
対物レンズ(観察用レンズ)260は、挿入部210の前端面に設けられており、照明レンズ250から出射された光が撮影対象物で反射された光を入力し、この入力光をCCD(撮像素子)270へ出力する。
CCD270は、対物レンズ260の直後に設けられており、対物レンズ260から受け取った光によって被写体の画像信号を取得する。そして、CCD270は、取得した画像信号を、信号伝送ケーブル280を介してAFE290へ送出する。
AFE290は、CCD270から受け取った画像信号を記憶した上で、電子内視鏡用プロセッサ100内のCPU170へ出力する。
メモリ295は、電子内視鏡(内視鏡スコープ)200に固有の「光損失量パラメータ」、及び、電子内視鏡(内視鏡スコープ)200における「光損失エネルギー許容最大値」を記憶している。そして、メモリ295は、後述する電子内視鏡用プロセッサ100のCPU170からの求めに応じて、記憶している情報をCPU170へ出力する。
より具体的には、メモリ295は、「光損失量パラメータ」として、スコープパラメータηSC、電子内視鏡200の光出射端部(照明レンズ250を含む)における光損失割合(Tiploss[%])、及び、電子内視鏡200の光入射端部(入射端面242を含む)における光損失割合(Ploss[%])を記憶している。また、メモリ295は、「光損失エネルギー許容最大値」として、電子内視鏡200の光出射端部(照明レンズ250を含む)における損失エネルギーの許容最大値(MaxTipW)、及び、電子内視鏡200の光入射端部(入射端面242を含む)における損失エネルギーの許容最大値(MaxPW)を記憶している。なお、スコープパラメータηSCの詳細については後に詳しく説明する。
電子内視鏡用プロセッサ100は、光源ランプ(光源)110と、フィルタ120と、集光レンズ130と、絞り(通過光量変化部)140と、ランプ電源150と、CPU(制御手段)170と、メモリ180とを有している。
ランプ電源150は、CPU170からの点灯電流指示信号やその他の制御信号による制御の下で、光源ランプ110に点灯用電力を供給する。
光源ランプ110は、コリメータレンズ(図示せず)を内蔵しており、ランプ電源150からの点灯用電力の供給を受けて、平行光からなる照明光(光束、平行照明光)を出射する。
光源ランプ110は、メモリ(図示せず)を有しており、このメモリ(図示せず)には、光源ランプ110に固有の「出力光量パラメータ」を記憶している。「出力光量パラメータ」には、ランプパラメータηLA、及び、供給電力の設定可能範囲が含まれる。ランプパラメータηLAは、光源ランプ110の出荷前に工場で測定された、一定の入力電力(電圧×電流)に対する光源ランプ110の出射光量に基づく値である。なお、ランプパラメータηLAについては、後に詳しく説明する。
フィルタ120は、熱吸収フィルタ120A及びIRカットフィルタ(赤外カットフィルタ)120Bを含んでいる。
集光レンズ130は、フィルタ120を通過した光をライトガイドファイバ240の入射端面242に向けて集光する。これにより、フィルタ120を通過した光がライトガイドファイバ240へ効率良く入射される。ここで、光源ランプ110とライトガイドファイバ240の入射端面242との間を、以下、「プロセッサ内光路」と呼ぶ。
絞り(通過光量変化部)140は、光源ランプ110から出射された光の光路上に設けられており、光源ランプ110から出射された光束を入力し、入力した光束の一部のみを出力する。すなわち、絞り(通過光量変化部)140は、入力した光束の一部を遮光して残りを通過させている。この通過光の量は、絞り(通過光量変化部)140に対する開口量についての「設定可能範囲」(以下、「開口範囲」と呼ぶ)内で設定された「設定開口値」を変化させることによって変化するようになっている。
モータ160は、CPU170から受け取った調光制御信号(例えば、上記の設定開口値)に基づいて駆動して、絞り(通過光量変化部)140を例えば光路から光路直交方向に進退させることにより、絞り(通過光量変化部)140の通過光量を変化させている。
メモリ180は、プロセッサ内光路における「光損失量パラメータ」として、プロセッサパラメータηPRを記憶している。このプロセッサパラメータηPRは、電子内視鏡用プロセッサ100の出荷前に工場で、電子内視鏡用プロセッサ100のプロセッサ内光路へ特定の基準光を入れたときに電子内視鏡用プロセッサ100から出射される光量の測定値に基づく値である。なお、プロセッサパラメータηPRについては、後に詳しく説明する。
CPU170は、電子内視鏡200から受け取った画像信号に所定の画像処理を施して撮影画像データとし、これをモニタ300に表示する。なお、電子内視鏡用プロセッサ100と電子内視鏡200の間では、CCD270が取得した被写体の画像信号の他にも、各種の制御信号等が伝送される。
また、CPU170は、電子内視鏡(内視鏡スコープ)200における光損失エネルギー見込み量を算出する。そして、CPU170は、内視鏡スコープにおける光損失エネルギー許容最大値に対する、光損失エネルギー見込み量の乖離指標を算出する。そして、CPU170は、算出された乖離指標に基づいて、電子内視鏡(内視鏡スコープ)200への光供給量を調整する。第1実施形態における光供給量調整では、光源ランプ110に対する供給電力量を調整することにより、電子内視鏡(内視鏡スコープ)200への光供給量を調整する。
図2は、光供給量の調整に関わるCPUの構成を示すブロック図である。図2において、CPU170は、パラメータ取得部170Aと、見込みエネルギー算出部170Bと、乖離指標算出部170Cと、光供給量調整部170Dとを有している。
パラメータ取得部170Aは、電子内視鏡(内視鏡スコープ)200のメモリ295から、電子内視鏡200に固有の「光損失量パラメータ」、及び、電子内視鏡200における「光損失エネルギー許容最大値」を取得する。具体的には、パラメータ取得部170Aは、「光損失量パラメータ」として、スコープパラメータηSC、電子内視鏡200の光出射端部(照明レンズ250を含む)における光損失割合(Tiploss[%])、及び、電子内視鏡200の光入射端部(入射端面242を含む)における光損失割合(Ploss[%])を取得する。そして、パラメータ取得部170Aは、「光損失エネルギー許容最大値」として、電子内視鏡200の光出射端部(照明レンズ250を含む)における損失エネルギーの許容最大値(MaxTipW)、及び、電子内視鏡200の光入射端部(入射端面242を含む)における損失エネルギーの許容最大値(MaxPW)を取得する。
また、パラメータ取得部170Aは、光源ランプ110のメモリ(図示せず)から光源ランプ110に固有の「出力光量パラメータ」、つまり、ランプパラメータηLA、及び、供給電力の設定可能範囲を取得する。さらに、パラメータ取得部170Aは、電子内視鏡用プロセッサ100のメモリ180からプロセッサパラメータηPRを取得する。
見込みエネルギー算出部170Bは、例えば、下記式(1)を用いて、電子内視鏡200の光出射端部(照明レンズ250を含む)における出射端損失エネルギー見込み量TiplossWを算出する。また、見込みエネルギー算出部170Bは、例えば、下記式(2)を用いて、電子内視鏡200の光入射端部(入射端面242を含む)における入射端損失エネルギー見込み量PlossWを算出する。
TiplossW=Tiploss×ηSC×(1-Ploss)×ηPR×ηLA×現在の光源電力設定値 ・・・(1)
PlossW=Ploss×ηPR×ηLA×現在の光源電力設定値 ・・・(2)
乖離指標算出部170Cは、例えば、下記式(3)を用いて、電子内視鏡200の光出射端部(照明レンズ250を含む)における損失エネルギーの許容上限値(MaxTipW)に対する、出射端損失エネルギー見込み量TiplossWの出射端乖離指標Trateを算出する。また、乖離指標算出部170Cは、例えば、下記式(4)を用いて、電子内視鏡200の光入射端部(入射端面242を含む)における損失エネルギーの許容上限値(MaxPW)に対する、入射端損失エネルギー見込み量PlossWの入射端乖離指標Prateを算出する。
Trate=TiplossW/MaxTipW ・・・(3)
Prate=PlossW/MaxPW ・・・(4)
光供給量調整部170Dは、出射端乖離指標Trateが入射端乖離指標Prate以上である場合には、出射端乖離指標Trateに基づいて(つまり、出射端乖離指標Trateを「使用乖離指標」として)、電子内視鏡200への光供給量を調整し、出射端乖離指標Trateが入射端乖離指標Prateよりも小さい場合には、入射端乖離指標Prateに基づいて(つまり、入射端乖離指標Prateを「使用乖離指標」として)、電子内視鏡200への光供給量を調整する。これにより、電子内視鏡200の光出射端部(照明レンズ250を含む)及び光入射端部(入射端面242を含む)のうちで、より高温となってしまう可能性の高い方に対応する乖離指標を用いて光供給量を調整することができる。
第1実施形態では、光供給量調整部170Dは、光源ランプ110に対する供給電力量を調整することにより、電子内視鏡(内視鏡スコープ)200への光供給量を調整する。例えば、「使用乖離指標」が1を超える場合には、光供給量調整部170Dは、「使用乖離指標」が1を超える割合分だけ光源電力設定値を下げるように制御する(減光)。一方、「使用乖離指標」が1未満の場合には、光供給量調整部170Dは、「使用乖離指標」が1より小さい割合分だけ光源電力設定値を上げるように制御する(増光)。
ここで、スコープパラメータηSC、ランプパラメータηLA、及び、プロセッサパラメータηPRについて、詳しく説明する。
ランプパラメータηLAは、次の式(5)で表すことができる。
ηLA=ηL1×ηL2 ・・・(5)
光源ランプ110は、消耗品であり、交換されるものである。そして、光源ランプ110は、通常、個々で出力の最大値が異なっている、つまり、出力値に個体差がある。ηL1は、光源ランプ110と電子内視鏡用プロセッサ100との間の光結合率である。光源ランプ110毎に光の広がりが違うため、光源ランプ110毎にプロセッサ内光路との光の結合が変わる。ηL2は、光源ランプ110の発光効率である。光源ランプ110は入力電力に対する出力光量に個体差がある。
プロセッサパラメータηPRは、次の式(6)で表すことができる。
ηPR=ηP1×ηP2×ηP3×ηP4 ・・・(6)
ηP1は、電子内視鏡用プロセッサ100と電子内視鏡200との間の光結合率である。電子内視鏡用プロセッサ100と電子内視鏡200との関係で、Loss(光損失)と光の伝達効率が、通常、電子内視鏡用プロセッサ100と電子内視鏡200の組み合わせによって変わる。Lossは、製品の種類で最大Lossを決めておくか、又は、製品内でバラつきが大きい場合には、その製品ごとで設定すればよい。ηP2は、レンズ透過率(光学系位置公差影響を含む)である。ηP2は、レンズに起因するものであるから、工場出荷時の値でよい。経年によってほこりなどで光量が落ちる分には出射光量としては過剰に出力されることはないため、問題にならない。ηP3は、IRカットフィルタ(赤外カットフィルタ)120Bの透過効率である。ηP4は、熱吸収フィルタ120Aの透過効率である。
スコープパラメータηSCは、次の式(7)で表すことができる。
ηSC=ηS2/ηS3/ηS1 [=η2/(1-Tiploss)/(1-Ploss)] ・・・(7)
ηS1は、電子内視鏡200の光出射端部(照明レンズ250を含む)の配光による出射光効率(1-Tiplossの値でもある)である。ηS1は、照明レンズ250に含まれる配光レンズの枚数や、ライトガイドファイバ240の接続で効率が変わる。ηS2は、ライトガイドファイバ240の透過率である。ηS2は、製品ごとに異なる。ηS2は、製造中のライトガイドファイバ240の折れなどでも変わる。製造中のライトガイドファイバ240は、製品化後に経年で出射光量が減る。このため、出射光量は過剰とならない。ηS3は、電子内視鏡200と電子内視鏡用プロセッサ100との間の光結合効率(1-Plossの値でもある)である。
<電子内視鏡システムの動作>
以上の構成を有する電子内視鏡システム10の処理動作の一例について説明する。以下では、特に、電子内視鏡(内視鏡スコープ)200に対する光供給量の調整制御に関わる電子内視鏡用プロセッサ100の処理動作について説明する。図3は、第1実施形態の電子内視鏡用プロセッサの処理動作の一例を示すフローチャートである。図4〜6は、第1実施形態の光供給量調整値の算出処理を示すフローチャートである。
ステップS1においてCPU170のパラメータ取得部170Aは、ランプパラメータηLA、光源ランプ110に対する供給電力の設定可能範囲、プロセッサパラメータηPR、スコープパラメータηSC、出射端損失割合Tiploss、入射端損失割合Ploss、入射端損失エネルギー許容最大値MaxPW、出射端損失エネルギー許容最大値MaxPW、及び、現在の光源電力設定値を取得する。
ステップS2においてCPU170は、光供給量調整値の算出処理を実行する。光供給量調整値の算出処理の詳細は、図4〜6に示されている。
ステップS11において見込みエネルギー算出部170Bは、例えば、上記式(1)を用いて、出射端損失エネルギー見込み量TiplossWを算出する。
ステップS12において見込みエネルギー算出部170Bは、例えば、上記式(2)を用いて、入射端損失エネルギー見込み量PlossWを算出する。
ステップS13において乖離指標算出部170Cは、例えば、上記式(3)を用いて、出射端乖離指標Trateを算出し、例えば、上記式(4)を用いて、入射端乖離指標Prateを算出する。
ステップS14において光供給量調整部170Dは、出射端乖離指標Trate及び入射端乖離指標Prateのうちで大きい方を、使用指標Mathとして決定する。
ステップS15において光供給量調整部170Dは、使用指標Mathが1より大きいか否かを判定する。
使用指標Mathが1より大きい場合(ステップS15:YES)、光供給量調整部170Dは、光源電力設定値の低減修正値候補を算出する(ステップS16)。例えば、光供給量調整部170Dは、使用指標Mathが1より超えている分だけ現在の光源電力設定値を減少させた値を、低減修正値候補として算出する。
ステップS17において光供給量調整部170Dは、低減修正値候補が光源ランプ110に対する供給電力の設定可能範囲の下限値以下であるか否かを判定する。
低減修正値候補が光源ランプ110に対する供給電力の設定可能範囲の下限値以下である場合(ステップS17:YES)、光供給量調整部170Dは、供給電力の設定可能範囲の下限値を、低減修正後の光源電力設定値とする(ステップS18)。
低減修正値候補が光源ランプ110に対する供給電力の設定可能範囲の下限値より大きい場合(ステップS17:NO)、光供給量調整部170Dは、低減修正値候補を、低減修正後の光源電力設定値とする(ステップS19)。
ステップS20において見込みエネルギー算出部170Bは、低減修正後の光源電力設定値を用いて、ステップS11と同様に、出射端損失エネルギー見込み量TiplossWを算出する。
ステップS21において見込みエネルギー算出部170Bは、低減修正後の光源電力設定値を用いて、ステップS12と同様に、入射端損失エネルギー見込み量PlossWを算出する。
ステップS22において乖離指標算出部170Cは、ステップS20で算出された出射端損失エネルギー見込み量TiplossWを用いて、ステップS13と同様に、出射端乖離指標Trateを算出し、ステップS21算出された入射端損失エネルギー見込み量PlossWを用いて、入射端乖離指標Prateを算出する。
ステップS23において光供給量調整部170Dは、ステップS14と同様に、出射端乖離指標Trate及び入射端乖離指標Prateのうちで大きい方を、使用指標Mathとして決定する。
ステップS24において光供給量調整部170Dは、使用指標Mathが1より大きいか否かを判定し、使用指標Mathが1より大きい場合(ステップS24:YES)には、光供給量調整値の算出処理はエラー終了となり、使用指標Mathが1以下の場合(ステップS24:NO)には、光供給量調整値の算出処理は終了(正常終了)する。光供給量調整値の算出処理が正常終了した場合には、処理フローは、図3のステップS3へ進むことになる。一方、エラー終了の場合には、図3の処理フロー自体が終了する。
使用指標Mathが1以下である場合(ステップS15:NO)、光供給量調整部170Dは、使用指標Mathが1であるか否かを判定する(ステップS25)。
使用指標Mathが1である場合(ステップS25:YES)、光供給量調整値の算出処理は正常終了する。
使用指標Mathが1より小さい場合(ステップS25:NO)、光供給量調整部170Dは、光源電力設定値の増加修正値候補を算出する(ステップS26)。例えば、光供給量調整部170Dは、使用指標Mathが1より小さい分だけ現在の光源電力設定値を増加させた値を、増加修正値候補として算出する。
ステップS27において光供給量調整部170Dは、増加修正値候補が光源ランプ110に対する供給電力の設定可能範囲の上限値より小さいか否かを判定する。
増加修正値候補が光源ランプ110に対する供給電力の設定可能範囲の上限値より小さい場合(ステップS27:YES)、光供給量調整部170Dは、増加修正値候補を、増加修正後の光源電力設定値とする(ステップS28)。
増加修正値候補が光源ランプ110に対する供給電力の設定可能範囲の上限値以上である場合(ステップS27:NO)、光供給量調整部170Dは、供給電力の設定可能範囲の上限値を、増加修正後の光源電力設定値とする(ステップS29)。そして、光供給量調整値の算出処理は終了(正常終了)する。
図3の説明に戻り、ステップS3において光供給量調整部170Dは、修正後の光源電力設定値をメモリ180に記憶させる。
ステップS4において光供給量調整部170Dは、修正後の光源電力設定値を用いて、光源ランプ110に対する供給電力量を調整することにより、電子内視鏡(内視鏡スコープ)200への光供給量を調整する。
ここで、数値例を出して、電子内視鏡(内視鏡スコープ)200に対する光供給量の調整例について説明する。
まず、数値例1として、光源ランプ110に対する現在の光源電力設定値を150Wとし、ηLA=1.10、ηPR=0.9、Ploss%=0.05、ηSC=0.93、Tiploss%=0.1、MaxPW=8[W]、MaxTipW=12[W]とする。
このときの入射端損失エネルギー見込み量PlossW及び出射端損失エネルギー見込み量TiplossWは、次の式で求められる。
PlossW=150*1.1*0.9*0.05=7.425
TiplossW=150*1.1*0.9*(1-0.05)*0.93*0.1=13.1
そして、入射端乖離指標Prate及び出射端乖離指標Trateは次の式で求められる。
Prate=7.425/8=0.9285
Trate=13.1/12=1.092
従って、Trate>Prateなので、TrateがMathとなる。そして、Mathが1を超えているので、0.092の割合だけ現在の光源電力設定値が減少されて、光源ランプ110に対する光源電力設定値は、137.4Wへ変更される。
また、数値例2として、光源ランプ110に対する現在の光源電力設定値を150Wとし、ηLA=0.85、ηPR=0.9、Ploss%=0.05、ηSC=0.93、Tiploss%=0.1、MaxPW=8[W]、MaxTipW=12[W]とする。
このときの入射端損失エネルギー見込み量PlossW及び出射端損失エネルギー見込み量TiplossWは、次の式で求められる。
PlossW=150*0.85*0.9*0.05=5.74
TiplossW=150*0.85*0.9*(1-0.05)*0.93*0.1=10.14
そして、入射端乖離指標Prate及び出射端乖離指標Trateは次の式で求められる。
Prate=5.74/8=0.7175
Trate=10.14/12=0.845
従って、Trate>Prateなので、TrateがMathとなる。そして、Mathが1より小さいので、約0.155%の割合だけ現在の光源電力設定値が増加されて、光源ランプ110に対する光源電力設定値は、173.25Wへ変更される。
以上のように第1実施形態によれば、電子内視鏡用プロセッサ100において、見込みエネルギー算出部170Bは、電子内視鏡200における損失エネルギー見込み量(TiplossW、PlossW)を算出する。そして、乖離指標算出部170Cは、電子内視鏡200における損失エネルギーの許容上限値(MaxTipW、MaxPW)に対する、損失エネルギー見込み量(TiplossW、PlossW)の乖離指標(Trate、Prate)を算出する。そして、光供給量調整部170Dは、算出された乖離指標(Trate、Prate)に基づいて、電子内視鏡200への光供給量を調整する。
この電子内視鏡用プロセッサ100の構成により、電子内視鏡200(内視鏡スコープ)における発熱を考慮して電子内視鏡200への供給光量を調整することができる。これにより、発熱によって電子内視鏡200が高温となることを確実に防止することができ、被検者体内が傷つけられることを防止することができる。さらに、安全性を確保した上で、できるだけ多くの光を電子内視鏡200へ供給することができる。
また、電子内視鏡用プロセッサ100において、パラメータ取得部170Aは、損失エネルギー見込み量(TiplossW、PlossW)及び乖離指標(Trate、Prate)に用いられる、電子内視鏡200に固有のパラメータ、電子内視鏡用プロセッサ100に固有のパラメータ、及び、電子内視鏡200に固有のパラメータを含むパラメータ群を取得する。そして、見込みエネルギー算出部170B及び乖離指標算出部170Cは、パラメータ取得部170Aで取得されたパラメータ群を用いて、損失エネルギー見込み量(TiplossW、PlossW)及び乖離指標(Trate、Prate)を算出する。
この電子内視鏡用プロセッサ100の構成により、電子内視鏡用プロセッサ100に接続される電子内視鏡200及び光源ランプ110が変更された場合であっても、電子内視鏡用プロセッサ100、電子内視鏡200及び光源ランプ110の組み合わせに応じた、損失エネルギー見込み量(TiplossW、PlossW)及び乖離指標(Trate、Prate)を算出することができる。これにより、電子内視鏡用プロセッサ100、電子内視鏡200及び光源ランプ110の組み合わせが変わった場合でも、電子内視鏡200(内視鏡スコープ)における発熱を考慮して電子内視鏡200への供給光量を調整することができる。さらに、安全性を確保した上で、できるだけ多くの光を電子内視鏡200へ供給することができる。特に、電子内視鏡200の種類が特殊な場合や特殊光による観察が行われる場合であっても、安全性を確保した上で、できるだけ多くの光を電子内視鏡200へ供給することができるので、観察画像が暗くなってしまうことを回避することができる。また、光源ランプ110のばらつきに対する厳しい規格も必要なくなるので、光源ランプ110の出荷前のエージング等の処理が必要なくなり、費用削減効果が見込まれる。
ここで、パラメータ群の取得並び損失エネルギー見込み量(TiplossW、PlossW)及び乖離指標(Trate、Prate)の算出は、電子内視鏡用プロセッサ100の起動の度に、電子内視鏡用プロセッサ100に対する電子内視鏡200の挿入(接続)の度に、又は、光源ランプ110が変更される度に、つまり、電子内視鏡用プロセッサ100、電子内視鏡200及び光源ランプ110の組み合わせが変更された可能性がある機会毎に、行われてもよい。また、電子内視鏡用プロセッサ100、電子内視鏡200及び光源ランプ110の組み合わせの識別情報と、該組み合わせについて算出した供給光量の調整制御値とを対応付けて、メモリ180に記憶しておき、例えば、電子内視鏡用プロセッサ100の電源投入時に、現在の電子内視鏡用プロセッサ100、電子内視鏡200及び光源ランプ110の組み合わせに対応する調整制御値が記憶されていれば、パラメータ群の取得並び損失エネルギー見込み量(TiplossW、PlossW)及び乖離指標(Trate、Prate)の算出をスキップして、記憶されている調整制御値を用いることもできる。
以上の説明では、CPU170による電子内視鏡200への光供給量の調整は、光源ランプ110への供給電力量に対する調整によって行われているが、この代わりに、絞り(通過光量変化部)140の開口量(例えば、光路に対する光路直交方向での進退距離に対応する)についての設定可能範囲(つまり、開口範囲)の上限値を調整することによって行われてもよい。
≪第2実施形態≫
第2実施形態では、電子内視鏡(内視鏡スコープ)に対する光供給量の調整が、光源ランプへの供給電力量に対する調整と、絞り(通過光量変化部)の開口量についての設定可能範囲の上限値に対する調整との段階調整によって行われる。第2実施形態の電子内視鏡システムの基本構成は、第1実施形態の電子内視鏡システム10と同じであるので、図1、図2を参照する。
第2実施形態の電子内視鏡用プロセッサ100におけるCPU170の光供給量調整部170Dは、光源ランプ110への供給電力量に対する調整と、絞り(通過光量変化部)140の開口量(例えば、光路に対する光路直交方向での進退距離に対応する)についての設定可能範囲(つまり、「開口範囲」)の上限値に対する調整との段階調整を実行して、電子内視鏡200への光供給量を調整する。
図7〜11は、第2実施形態の光供給量調整値の算出処理を示すフローチャートである。図7〜11の処理ステップのうち図4〜6の処理ステップと同等のものに対しては図4〜6と同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
図7〜11のフローチャートにおいてステップS11〜S29は、図4〜6と共通している。すなわち、第2実施形態の光供給量調整値の算出処理では、第1段階として、光源ランプ110への供給電力量に対する調整が行われる。そして、以下で説明するように、第2段階として、絞り140の開口範囲の上限値に対する調整が行われる。
使用指標Mathが1より大きい場合(ステップS24:YES)には、光供給量調整部170Dは、使用指標Mathに基づいて、絞り140の開口範囲の上限値候補を算出する(ステップS31)。
ステップS32において光供給量調整部170Dは、ステップS31で算出された開口範囲上限値候補が、開口範囲上限値の下側限界値以下であるか否かを判定する。
開口範囲上限値候補が開口範囲上限値の下側限界値以下である場合(ステップS32:YES)、光供給量調整部170Dは、開口範囲上限値の下側限界値を、絞り140の開口範囲の上限値とする(ステップS33)。
開口範囲上限値候補が開口範囲上限値の下側限界値より大きい場合(ステップS32:NO)、光供給量調整部170Dは、開口範囲上限値候補を、絞り140の開口範囲の上限値とする(ステップS34)。
ステップS35において見込みエネルギー算出部170Bは、出射端損失エネルギー見込み量TiplossWを算出する。ここでの出射端損失エネルギー見込み量TiplossWは、例えば、上記式(1)の右辺に、さらに、絞り140の開口範囲の上限値を掛け合わせることによって算出される。
ステップS36において見込みエネルギー算出部170Bは、入射端損失エネルギー見込み量PlossWを算出する。ここでの入射端損失エネルギー見込み量PlossWは、例えば、上記式(2)の右辺に、さらに、絞り140の開口範囲の上限値を掛け合わせることによって算出される。
ステップS37において乖離指標算出部170Cは、例えば、上記式(3)を用いて、出射端乖離指標Trateを算出し、例えば、上記式(4)を用いて、入射端乖離指標Prateを算出する。
ステップS38において光供給量調整部170Dは、出射端乖離指標Trate及び入射端乖離指標Prateのうちで大きい方を、使用指標Mathとして決定する。
ステップS39において光供給量調整部170Dは、使用指標Mathが1より大きいか否かを判定し、使用指標Mathが1より大きい場合(ステップS39:YES)には、光供給量調整値の算出処理はエラー終了となり、使用指標Mathが1以下の場合(ステップS39:NO)には、光供給量調整値の算出処理は終了(正常終了)する。光供給量調整値の算出処理が正常終了した場合には、処理フローは、図3のステップS3へ進むことになる。一方、エラー終了の場合には、図3の処理フロー自体が終了する。
また、ステップS41において見込みエネルギー算出部170Bは、例えば、上記式(1)を用いて、出射端損失エネルギー見込み量TiplossWを算出する。
ステップS42において見込みエネルギー算出部170Bは、例えば、上記式(2)を用いて、入射端損失エネルギー見込み量PlossWを算出する。
ステップS43において乖離指標算出部170Cは、例えば、上記式(3)を用いて、出射端乖離指標Trateを算出し、例えば、上記式(4)を用いて、入射端乖離指標Prateを算出する。
ステップS44において光供給量調整部170Dは、出射端乖離指標Trate及び入射端乖離指標Prateのうちで大きい方を、使用指標Mathとして決定する。
ステップS45において光供給量調整部170Dは、使用指標Mathが1より小さいか否かを判定する。
使用指標Mathが1より小さい場合(ステップS45:YES)には、光供給量調整部170Dは、使用指標Mathに基づいて、絞り140の開口範囲の上限値候補を算出する(ステップS46)。一方、使用指標Mathが1以上である場合(ステップS45:NO)、光供給量調整値の算出処理が正常終了する。
ステップS47において光供給量調整部170Dは、ステップS46で算出された開口範囲上限値候補が、開口範囲上限値の上側限界値より小さいか否かを判定する。
開口範囲上限値候補が開口範囲上限値の上側限界値より小さい場合(ステップS47:YES)、光供給量調整部170Dは、開口範囲上限値候補を、絞り140の開口範囲の上限値とする(ステップS48)。そして、光供給量調整値の算出処理が正常終了する。
開口範囲上限値候補が開口範囲上限値の上側限界値以上である場合(ステップS47:NO)、光供給量調整部170Dは、開口範囲上限値の上側限界値を、絞り140の開口範囲の上限値とする(ステップS49)。そして、光供給量調整値の算出処理が正常終了する。
次いで、ステップS3において光供給量調整部170Dは、修正後の光源電力設定値と、絞り140の開口範囲の上限値とをメモリ180に記憶させる。
ステップS4において光供給量調整部170Dは、修正後の光源電力設定値を用いて、光源ランプ110に対する供給電力量を調整するとともに、絞り140の開口範囲の上限値を用いて、絞り140の開口量を調整することにより、電子内視鏡(内視鏡スコープ)200への光供給量を調整する。
ここで、数値例を出して、電子内視鏡(内視鏡スコープ)200に対する光供給量の調整例について説明する。
数値例として、光源ランプ110に対する現在の光源電力設定値を150Wとし、ηLA=1.10、ηPR=0.9、Ploss%=0.05、ηSC=0.93、Tiploss%=0.1、MaxPW=8[W]、MaxTipW=12[W]とする。
このときの入射端損失エネルギー見込み量PlossW及び出射端損失エネルギー見込み量TiplossWは、次の式で求められる。
PlossW=150*1.1*0.9*0.05=7.425
TiplossW=150*1.1*0.9*(1-0.05)*0.93*0.1=13.1
そして、入射端乖離指標Prate及び出射端乖離指標Trateは次の式で求められる。
Prate=7.425/8=0.9285
Trate=13.1/12=1.092
従って、Trate>Prateなので、TrateがMathとなる。そして、Mathが1を超えているので、0.092の割合だけ現在の光源電力設定値を減少した低減修正値候補は、137.4Wとなる。ここで、供給電力の設定可能範囲の下限値が140Wであるとすると、低減修正後の光源電力設定値は、140Wとなる。この低減修正後の光源電力設定値を用いて、Trateを算出すると、Trate=1.02となり、絞り140の開口範囲の上限値を0.02分だけ減少させる制御が行われる。
以上のように第2実施形態によれば、電子内視鏡用プロセッサ100において、光供給量調整部170Dは、光源ランプ110への供給電力量に対する調整と、絞り(通過光量変化部)140の開口範囲の上限値に対する調整との段階調整を実行して、電子内視鏡200への光供給量を調整する。
この電子内視鏡用プロセッサ100の構成により、電子内視鏡200への光供給量をより細かく調整することができるので、安全性を確保した上で、さらに多くの光を電子内視鏡200へ供給することができる。
10 電子内視鏡システム
100 電子内視鏡用プロセッサ
110 光源ランプ(光源)
120 フィルタ
120A 熱吸収フィルタ
120B IRカットフィルタ(赤外カットフィルタ)
130 集光レンズ
140 絞り(通過光量変化部)
150 ランプ電源
160 モータ(駆動部)
170 CPU(制御手段)
170A パラメータ取得部(取得手段)
170B 見込みエネルギー算出部(見込みエネルギー算出手段)
170C 乖離指標算出部(乖離指標算出手段)
170D 光供給量調整部(光供給量調整手段)
180 メモリ
200 電子内視鏡(内視鏡スコープ)
210 挿入部
220 ユニバーサルチューブ
230 コネクタ部
240 ライトガイドファイバ
242 入射端面
250 照明レンズ(配光用レンズ)
260 対物レンズ(観察用レンズ)
270 CCD(撮像素子)
280 信号伝送ケーブル
290 AFE
295 メモリ
300 モニタ

Claims (7)

  1. 光源が設置されており、内視鏡スコープの光入射端部と接続された状態で用いられ、前記光源から出力された光を前記内視鏡スコープへ供給する内視鏡用プロセッサであって、
    前記内視鏡スコープにおける光損失エネルギー見込み量を算出する見込みエネルギー算出手段と、
    前記内視鏡スコープにおける光損失エネルギー許容最大値に対する、前記算出された光損失エネルギー見込み量の乖離指標を算出する乖離指標算出手段と、
    前記算出された乖離指標に基づいて、前記内視鏡スコープへの光供給量を調整する光供給量調整手段と、
    を具備することを特徴とする内視鏡用プロセッサ。
  2. 請求項1記載の内視鏡用プロセッサであって、
    前記見込みエネルギー算出手段は、前記内視鏡スコープの光出射端部における出射端損失エネルギー見込み量を算出し、
    前記乖離指標算出手段は、前記内視鏡スコープにおける出射端損失エネルギー許容最大値に対する、前記算出された出射端損失エネルギー見込み量の出射端乖離指標を算出し、
    前記光供給量調整手段は、前記算出された出射端乖離指標に基づいて、前記内視鏡スコープへの光供給量を調整する、内視鏡用プロセッサ。
  3. 請求項2記載の内視鏡用プロセッサであって、
    前記見込みエネルギー算出手段は、前記内視鏡スコープの光入射端部における入射端損失エネルギー見込み量をさらに算出し、
    前記乖離指標算出手段は、前記内視鏡スコープにおける入射端損失エネルギー許容最大値に対する、前記算出された入射端損失エネルギー見込み量の入射端乖離指標をさらに算出し、
    前記光供給量調整手段は、前記出射端乖離指標が前記入射端乖離指標以上である場合には、前記出射端乖離指標に基づいて、前記内視鏡スコープへの光供給量を調整し、前記出射端乖離指標が前記入射端乖離指標よりも小さい場合には、前記入射端乖離指標に基づいて、前記内視鏡スコープへの光供給量を調整する、内視鏡用プロセッサ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の内視鏡用プロセッサであって、
    前記光供給量調整手段は、前記光源への供給電力量を調整することにより、前記内視鏡スコープへの光供給量を調整する、内視鏡用プロセッサ。
  5. 請求項4記載の内視鏡用プロセッサであって、
    プロセッサ内光路上に位置して、前記プロセッサ内光路上の開口量を設定範囲内で変化させることにより通過光量を変化させる通過光量変化部をさらに具備し、
    前記光供給量調整手段は、前記光源への供給電力量に対する調整と、前記通過光量変化部に対する前記設定範囲の上限値に対する調整との段階調整を実行して、前記内視鏡スコープへの光供給量を調整する、内視鏡用プロセッサ。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の内視鏡用プロセッサであって、
    前記光源固有の出力光量パラメータ、プロセッサ内光路における光損失量パラメータ、前記内視鏡スコープ固有の光損失量パラメータ、及び、前記光損失エネルギー許容最大値を取得する取得手段をさらに具備し、
    前記見込みエネルギー算出手段は、前記取得手段で取得された前記光源固有の出力光量パラメータ、前記プロセッサ内光路固有の光損失量パラメータ、及び前記内視鏡スコープ固有の光損失量パラメータに基づいて、前記光損失エネルギー見込み量を算出する、内視鏡用プロセッサ。
  7. 光源が設置されると共に内視鏡スコープの光入射端部と接続された状態で用いられ、前記光源から出力された光を、前記内視鏡スコープへ供給する内視鏡用プロセッサにおける、光供給量調整方法であって、
    前記内視鏡スコープにおける光損失エネルギー見込み量を算出し、
    前記内視鏡スコープにおける光損失エネルギー許容最大値に対する、前記算出された光損失エネルギー見込み量の乖離指標を算出し、
    前記算出された乖離指標に基づいて、前記内視鏡スコープへの光供給量を調整する、
    ことを特徴とする光供給量調整方法。
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