<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照して説明する。
<電子機器の電源システムの構成>
まず、第1実施形態に係る電源システム1の構成について説明する。
図1は、第1実施形態に係る電源システム1の構成の一例を示す図である。電源システム1は、電源装置10と、電子機器20を備える。
電源装置10は、電子機器20に電力を供給する。以下では、一例として、電源装置10がAC(Alternating Current)アダプターである場合について説明する。なお、電源装置10は、ACアダプターに代えて、電子機器20への出力電圧を変更可能であり、変更した出力電圧によって電子機器20へ電力の供給を行うことが可能な装置であれば他の装置であってもよい。
電源装置10は、コンセントCTに差し込まれるプラグPGを備える。電源装置10は、コンセントCTに差し込まれたプラグPGから電力を供給される。すなわち、電源装置10は、プラグPGによってコンセントCTから供給された交流電力に基づいて、電子機器20に直流電力を供給する。
電子機器20は、電源装置10からの電力供給を受けて動作する。電子機器20は、例えば、プリンターである。なお、電子機器20は、プリンターに代えて、プロジェクターやPC(Personal Computer)等の他の電子機器であってもよい。
<電源装置と電子機器が行う処理の概要>
以下、電源システム1において電源装置10と電子機器20とが行う処理の概要について説明する。
電源システム1では、電源装置10は、電子機器20に供給する電流を計測する。電源装置10は、第1モードと第2モードとを含むモードの切り替えを、計測した当該電流の変化のパターンに基づいて行う。モードは、電源装置10の動作モードのことである。第1モードは、電源装置10のモードのうちの第1電圧により電力供給を行うモードのことである。第2モードは、第1電圧よりも低い第2電圧で電力供給を行うモードのことである。これにより、電源装置10は、接続相手との接続における通信線を増やさずにモードの切り替えを行うことができる。
以下では、一例として、第1モードが通常動作モードであり、第2モードが通常動作モードよりも消費電力が少ない省電力モードである場合について説明する。第1電圧は、例えば、42ボルトである。なお、第1電圧は、これに代えて、他の電圧であってもよい。第2電圧は、例えば、12ボルトである。なお、第2電圧は、これに代えて、第1電圧よりも低い電圧であれば他の電圧であってもよい。
また、電源装置10は、認証供給と、認証供給の後で行う通常供給とを交互に繰り返して電子機器20に電力供給を行う。認証供給は、電圧変化のパターンが第1合格パターンと一致する電圧変化(第1合格パターンの電圧変化)を伴う電力供給のことである。第1合格パターンは、予め決められたパターンである。また、第1合格パターンは、電子機器20に予め記憶されたパターンである。第1合格パターンは、合格パターンの一例である。通常供給は、定電圧での電力供給のことである。これにより、電源装置10は、意図していない接続相手との誤接続によって不具合が発生してしまうことを抑制することができる。
また、電源装置10は、電子機器20に供給する電流を計測する。電源装置10は、計測した当該電流の変化のパターンが第2合格パターンであると判断(判定)した場合に電子機器20に対する電力供給を許可する。第2合格パターンは、予め決められたパターンである。また、第2合格パターンは、電源装置10に予め記憶されたパターンである。第2合格パターンは、合格パターンの一例である。一方、電源装置10は、計測した当該電流が第2合格パターンで変化していないと判断(判定)した場合に電子機器20に対する電力供給を禁止する。これにより、電源装置10は、より適切に接続相手と連携することができる。
また、電源システム1では、電子機器20は、電源装置10のモードの切り替えに応じて、消費する電流の変化によって電源装置10に対して第1指示を行う。第1指示は、当該モードを通常動作モードと省電力モードとのいずれかに指定する指示である。換言すると、電源システム1では、電子機器20は、消費する電流の変化のパターンによって、電源装置10のモードを切り替えさせる第1指示を電源装置10に対して行う。これにより、電子機器20は、接続相手との接続における通信線を増やさずにモードの切り替えを行うことができる。
また、電子機器20は、電源装置10からの電圧を計測する。電子機器20は、電源装置10から定期的に行われる電圧の変化のパターンが第1合格パターンであると判断(判定)した場合に電源装置10からの電力供給を許可する。また、電子機器20は、当該電圧の変化のパターンが第1合格パターンではないと判断(判定)した場合に電源装置10からの電力の利用を制限する。これにより、電子機器20は、意図していない接続相手との誤接続によって不具合が発生してしまうことを抑制することができる。
また、電子機器20は、消費する電流の変化によって電源装置10に対して第2指示を行う。第2指示は、電源装置10への電源装置10からの電力供給を許可する(開始させる)指示又は電力供給を禁止する(停止させる)指示のことである。換言すると、電子機器20は、消費する電流の変化のパターンによって、電子機器20への電力供給を開始させる又は停止させる第2指示を電源装置10に対して行う。これにより、電子機器20は、より適切に接続相手と連携することができる。
以下では、電源装置10が行う第1電源処理〜第3電源処理のそれぞれについて説明する。第1電源処理は、電源装置10のモードを切り替える際に電源装置10が行う処理のことである。第2電源処理は、電源装置10が認証供給と通常供給とを交互に繰り返して電子機器20に電力供給を行う処理のことである。第3電源処理は、電源装置10が電子機器20に対する電力供給を許可する又は当該電力供給を禁止する処理のことである。
また、以下では、電子機器20が行う第1機器処理〜第3機器処理のそれぞれについて説明する。第1機器処理は、電源装置10のモードを切り替える際に、消費する電流の変化によって電源装置10に対して第1指示を行う処理のことである。第2機器処理は、電源装置10から定期的に行われる電圧の変化のパターンに基づいて電源装置10からの電力供給を許可する、又は電源装置10からの電力の利用を制限する処理のことである。第3機器処理は、消費する電流の変化によって電源装置10に対して第2指示を行う処理のことである。ここで、電子機器20が消費する電流は、この一例において、電子機器20が電源装置10に供給(出力)させる電流のことである。
<電源装置及び電子機器の構成>
以下、図2を参照し、電源装置10及び電子機器20の構成について説明する。図2は、第1実施形態に係る電源装置10及び電子機器20の構成の一例を示す図である。
電源装置10は、プラグPGと、1次回路11と、2次回路12を備える。
1次回路11は、プラグPGと電力供給用のケーブルによって接続されている。1次回路11は、プラグPGを介して供給される交流電流に対して全波整流を行う。
1次回路11は、インダクタンスI1を備える。図2に示した例では、インダクタンスI1以外の1次回路11の構成については、省略されている。
インダクタンスI1は、例えば、コイルである。インダクタンスI1は、2次回路12が備えるインダクタンスI2とともにトランス(変圧器)T1を構成する。なお、インダクタンスI1は、コイルに代えて、電流の変化に応じた磁場を発生させる他の電子部品であってもよい。
2次回路12は、インダクタンスI2と、整流器D1と、コンデンサーC1と、フォトカプラーPCと、制御部120を備える。
インダクタンスI2は、例えば、コイルである。インダクタンスI2は、1次回路11が備えるインダクタンスI1とともにトランスT1を構成する。トランスT1は、インダクタンスI1に供給された電力に基づいて、当該電力の電圧よりも低い電圧の電力をインダクタンスI2に供給する。なお、インダクタンスI2は、コイルに代えて、電流の変化に応じた磁場を発生させる他の電子部品であってもよい。
整流器D1は、制御部120が備える出力制御回路121に向かってインダクタンスI2から流れる電流を整流する。整流器D1は、例えば、ダイオードである。なお、整流器D1は、これに代えて、当該電流を整流する他の電子部品であってもよい。
コンデンサーC1は、出力制御回路121に向かってインダクタンスI2から供給される電圧を平滑化する。当該電圧は、トランスT1の周期に従って極性が変化するパルス電圧である。すなわち、コンデンサーC1は、時間の経過に応じた当該電圧値の変化の幅が所定の幅未満となるように平滑化する。
フォトカプラーPCは、出力制御回路121からの出力レベルに応じた信号を、図2において図示しない制御回路に出力する。当該制御回路は、当該信号に応じて、出力制御回路121からの出力の変動が小さくなるように1次回路11を制御する。以下では、当該制御回路についての説明を省略する。
制御部120は、出力制御回路121と、出力電流検出回路122と、第1判定回路123と、第1記憶部124と、通電判定部125を備える。制御部120が備えるこれらの機能部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって実現される。なお、これらの機能部が実現する機能のうちのソフトウェアによって実現可能な機能の一部又は全部は、CPU(Central Processing Unit)が各種のプログラムを実行することによって実現される構成であってもよい。
出力制御回路121は、インダクタンスI2から供給される電力に基づいて、電力を電子機器20に供給する。また、出力制御回路121は、第1判定回路123から第1判定回路123の判定結果を示す情報を取得する。出力制御回路121は、取得した当該情報が示す判定結果に基づいて、出力電圧を変更する(切り替える)。また、出力制御回路121は、取得した当該情報が示す判定結果に応じて、電子機器20への電力供給を許可する、又は当該電力供給を禁止する。
出力電流検出回路122は、電源装置10から電子機器20に供給される電流を計測する。具体的には、出力電流検出回路122は、出力制御回路121と電子機器20との間を流れる電流である出力電流を計測する。出力電流検出回路122によって計測された出力電流は、電子機器20が消費した分の電流である。出力電流検出回路122は、電流計の一例である。出力電流検出回路122は、計測した出力電流を示す情報を第1判定回路123に出力する。
第1判定回路123は、出力電流検出回路122が計測した出力電流を示す情報を出力電流検出回路122から取得する。第1判定回路123は、第1記憶部124に記憶された指示パターンテーブルを参照し、出力電流パターンと一致する参照指示パターンが指示パターンテーブルに含まれているか否かを判定する。電流パターンは、電流の変化のパターンである。出力電流パターンは、出力電流検出回路122から取得した出力電流の変化のパターンである。参照指示パターンと一致するか否かの判定における出力電流パターン、すなわち電子機器20によって消費された電流の変化のパターンは、電子機器20から電源装置10への第1指示の一例である。参照指示パターンは、電源装置10や電子機器20の製造時に予め記憶された電流パターンのうちの指示パターンテーブルに格納された電流パターンである。指示パターンテーブルは、第1記憶部124の記憶領域の一部に記憶されたテーブルである。また、指示パターンテーブルは、1以上の参照指示パターンを格納したテーブルである。
ここで、図3を参照し、指示パターンテーブルについて説明する。図3は、第1実施形態に係る指示パターンテーブルの一例を示す図である。図3に示した通り、指示パターンテーブルにおいて、参照指示パターンには、指示パターンIDと、電圧の大きさである電圧値とが対応付けられている。指示パターンIDは、参照指示パターンを識別する情報である。なお、図面では理解を容易にするため、全てのパターンを折れ線グラフで表しているが、この折れ線グラフは、横軸が時間を示しており、電圧の変化パターンであれば縦軸が電圧値を示し、電流の変化パターンであれば縦軸が電流値を示している。そして、横軸は右に行くほど時間が経過したことを示し、縦軸は上に行くほど電圧値又は電流値が大きくなることを示している。なお、0ボルトや0アンペアの位置は、折れ線グラフの最も下の線が0ボルトや0アンペア又はこれよりも上に位置するようなことが望ましい。また、指示パターンは、各線分の向きと大きさを羅列する形式や、時間単位毎での電圧値や電流値を羅列する形式等の様々な形式で記憶されていてもよい。
第1判定回路123は、出力電流パターンと一致する参照指示パターンが指示パターンテーブルに含まれていると判定した場合、出力電流パターンと一致する参照指示パターンに対応付けられた電圧値を示す情報を、指示判定結果を示す情報として出力制御回路121に出力する。なお、指示パターンは実際には信号波形がなまったり、ノイズが乗ったりして、伝わってくる。そのため、所定のマージン分の違いを許容した上で一致するかどうかの判断を行う。指示パターンテーブルには、マージン分を反映させて幅を持った参照指示パターンを記憶しておいてもよいし、マージン分を反映させない参照指示パターンを記憶しておいて、マージン分を考慮して一致か不一致かの判断を行ってもよい。このように、所定のマージン分の違いを許容した上で判断を行うのは、本願の他の記載でも同様である。なお、第1判定回路123は、出力電流パターンと一致する参照指示パターンが指示パターンテーブルに含まれていないと判定した場合、エラーを示す情報を、指示判定結果を示す情報として出力制御回路121に出力して、不図示のLEDでユーザーにエラー通知を行ってもよく、他の処理を行ってもよく、何もしなくてもよい。以下では、一例として、当該場合に第1判定回路123が出力制御回路121に何もしない場合について説明する。
また、第1判定回路123は、第1記憶部124に記憶された第2合格パターンテーブルを参照し、出力電流パターンと一致する参照第2合格パターンが第2合格パターンテーブルに含まれているか否かを判定する。参照第2合格パターンと一致するか否かの判定における出力電流パターン、すなわち、電子機器20によって消費された電流の変化のパターンは、電子機器20から電源装置10への第2指示の一例である。参照第2合格パターンは、電源装置10や電子機器20の製造時に予め記憶された電流パターンのうちの第2合格パターンテーブルに格納された電流パターンである。第2合格パターンテーブルは、第1記憶部124の記憶領域の他の一部に記憶されたテーブルである。また、第2合格パターンテーブルは、1以上の参照第2合格パターンを格納したテーブルである。
ここで、図4を参照し、第2合格パターンテーブルについて説明する。図4は、第1実施形態に係る第2合格パターンテーブルの一例を示す図である。図4に示した通り、第2合格パターンテーブルにおいて、参照第2合格パターンには、第2合格パターンIDと、電流の大きさである電流値とが対応付けられている。第2合格パターンIDは、第2合格パターンを識別する情報である。
第1判定回路123は、出力電流パターンと一致する第2合格パターンが第2合格パターンテーブルに含まれていると判定した場合、出力電流パターンと一致する第2合格パターンに対応付けられた電流値を示す情報を、第2合格判定結果を示す情報として出力制御回路121に出力する。一方、第1判定回路123は、出力電流パターンと一致する第2合格パターンが第2合格パターンテーブルに含まれていないと判定した場合、エラーを示す情報を、第2合格判定結果を示す情報として出力制御回路121に出力し、不図示のLEDでユーザーにエラーを通知する。
第1記憶部124は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、ROM(Read−Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含む。第1記憶部124は、この一例において、指示パターンテーブルと、第2合格パターンテーブルを予め記憶している。
通電判定部125は、出力電流に基づいて、電源装置10が電子機器20と通電したか否かを判定する。電源装置10が電子機器20と通電したことは、この一例において、プラグPGがコンセントCTに差し込まれた状態の電源装置10と電子機器20とが接続されたことを意味する。すなわち、この一例において、プラグPGがコンセントCTに差し込まれていない状態の電源装置10と電子機器20とが接続された場合、通電判定部125は、電源装置10と電子機器20とが通電したと判定しない。
電子機器20は、定電流源CD1と、定電流源CD2と、定電流源CD3と、トランジスターTR1と、トランジスターTR2と、トランジスターTR3と、入力制御回路21と、入力電圧検出回路22と、第2判定回路23と、第2記憶部24と、内部回路25を備える。
定電流源CD1は、電子機器20において入力電圧検出回路22の下流側に備えられる。定電流源CD1は、電源装置10から供給される電流のうちの予め決められた大きさの第1電流をトランジスターTR1のコレクターに供給する。
定電流源CD2は、電子機器20において入力電圧検出回路22の下流側に備えられる。定電流源CD2は、電源装置10から供給される電流のうちの予め決められた大きさの第2電流をトランジスターTR2のコレクターに供給する。
定電流源CD3は、電子機器20において入力電圧検出回路22の下流側に備えられる。定電流源CD3は、電源装置10から供給される電流のうちの予め決められた大きさの第3電流をトランジスターTR3のコレクターに供給する。なお、これらの定電流源CD1〜定電流源CD3のそれぞれは、安定化回路の一例である。
トランジスターTR1は、内部回路25からベースに電流が供給された場合、定電流源CD1からコレクターに供給された電流がエミッターに流れるようにコレクターとエミッターとの間を通電させる。また、トランジスターTR1は、内部回路25からベースに電流が供給されていない場合、当該電流がコレクターからエミッターに流れないようにコレクターとエミッターとの間を遮断する。なお、トランジスターTR1は、スイッチ素子であれば、FET(Field Effect Transistor)等の他の電子部品であってもよい。
トランジスターTR2は、内部回路25からベースに電流が供給された場合、定電流源CD2からコレクターに供給された電流がエミッターに流れるようにコレクターとエミッターとの間を通電させる。また、トランジスターTR2は、内部回路25からベースに電流が供給されていない場合、当該電流がコレクターからエミッターに流れないようにコレクターとエミッターとの間を遮断する。なお、トランジスターTR2は、スイッチ素子であれば、FET等の他の電子部品であってもよい。
トランジスターTR3は、内部回路25からベースに電流が供給された場合、定電流源CD3からコレクターに供給された電流がエミッターに流れるようにコレクターとエミッターとの間を通電させる。また、トランジスターTR3は、内部回路25からベースに電流が供給されていない場合、当該電流がコレクターからエミッターに流れないようにコレクターとエミッターとの間を遮断する。なお、トランジスターTR3は、スイッチ素子であれば、FET等の他の電子部品であってもよい。
入力制御回路21は、電源装置10から供給された電力を内部回路25に供給する。また、入力制御回路21は、第2判定回路23の判定結果である第1合格判定結果を示す情報を第2判定回路23から取得する。入力制御回路21は、取得した当該情報が示す第1合格判定結果に基づいて、内部回路25に入力する電圧である入力電圧の大きさを変更する(切り替える)。
入力電圧検出回路22は、入力電圧を計測する。入力電圧検出回路22は、電圧計の一例である。入力電圧検出回路22は、計測した入力電圧を示す情報を第2判定回路23に出力する。
第2判定回路23は、入力電圧検出回路22が計測した入力電圧を示す情報を入力電圧検出回路22から取得する。第2判定回路23は、第2記憶部24に記憶された第1合格パターンテーブルを参照し、入力電圧パターンと一致する参照第1合格パターンが第1合格パターンテーブルに含まれているか否かを判定する。電圧パターンは、電圧の変化のパターンである。入力電圧パターンは、入力電圧検出回路22から取得した入力電圧の変化のパターンである。参照第1合格パターンは、電源装置10や電子機器20の製造時に予め記憶された電圧パターンである。また、参照第1合格パターンは、第1合格パターンテーブルに格納された電圧パターンである。第1合格パターンテーブルは、第2記憶部24の記憶領域の一部に記憶されたテーブルである。また、第1合格パターンテーブルは、1以上の参照第1合格パターンを格納したテーブルである。
ここで、図5を参照し、第1合格パターンテーブルについて説明する。図5は、第1実施形態に係る第1合格パターンテーブルの一例を示す図である。図5に示した通り、第1合格パターンテーブルにおいて、参照第1合格パターンには、第1合格パターンIDと、電圧の大きさである電圧値とが対応付けられている。第1合格パターンIDは、第1合格パターンを識別する情報である。
第2判定回路23は、入力電圧パターンと一致する第1合格パターンが第1合格パターンテーブルに含まれていると判定した場合、入力電圧パターンと一致する第1合格パターンに対応付けられた電圧値を示す情報を、第1合格判定結果を示す情報として入力制御回路21に出力する。一方、第2判定回路23は、入力電圧パターンと一致する第1合格パターンが第1合格パターンテーブルに含まれていないと判定した場合、エラーを示す情報を、第1合格判定結果を示す情報として入力制御回路21に出力する。
第2記憶部24は、EEPROM、ROM、RAM等を含む。第2記憶部24は、この一例において、第1合格パターンテーブルを予め記憶している。
内部回路25は、電子機器20の動作を制御する回路である。内部回路25は、電子機器20のモードを切り替える。電子機器20のモードは、電子機器20の動作モードのことである。当該モードには、通常動作モードと省電力モードが含まれる。電子機器20の通常動作モードは、電源装置10の出力電圧が42ボルトの場合に動作するモードのことである。電子機器20のモードが通常動作モードの場合、ユーザーは、電子機器20が有するすべての機能を利用することができる。電子機器20の省電力モードは、電源装置10の出力電圧が12ボルトの場合に動作するモードのことである。電子機器20のモードが省電力モードの場合、ユーザーは、電子機器20が有する一部の機能を利用することができる。
内部回路25は、電子機器20のモードが通常動作モードである場合、無操作状態が継続している時間を図示しない計時部によって計時する。無操作状態は、ユーザーから操作を受け付けていない状態のことである。内部回路25は、無操作状態が継続している時間が所定継続時間以上であると判定した場合、トランジスターTR1〜トランジスターTR3のそれぞれのベースに、各コレクター・エミッター間を通電させる電流として、所定の第1条件を満たすようにモード切替信号を出力する。
第1条件は、合流電流の変化のパターンが、図3に示した指示パターンのうちの12ボルトに対応付けられた指示パターンと一致することである。これは、電源装置10の出力電圧が省電力モードにおいて12ボルトであるためである。ここで、合流電流は、トランジスターTR1〜トランジスターTR3のそれぞれのエミッターから出力された3つの電流が合流した後の電流である。
また、内部回路25は、電子機器20のモードが省電力モードである場合、ユーザーから操作を受け付けるまで待機する。内部回路25は、ユーザーからの操作を受け付けた場合、トランジスターTR1〜トランジスターTR3のそれぞれに、各コレクター・エミッター間を通電させる電流として、所定の第2条件を満たすようにモード切替信号を出力する。第2条件は、合流電流の変化のパターンが、図3に示した指示パターンのうちの42ボルトに対応付けられた指示パターンと一致することである。これは、電源装置10の出力電圧が通常動作モードにおいて42ボルトであるためである。
なお、内部回路25は、3つ以上のモードのそれぞれを、所定の条件に応じて切り替えるモード切替信号をトランジスターTR1〜トランジスターTR3のそれぞれに出力する構成であってもよい。この場合、各モードの一部又は全部には、互いに異なる出力電圧が対応付けられてもよく、互いに同じ出力電圧が対応付けられてもよい。
また、内部回路25は、トランジスターTR1〜トランジスターTR3のそれぞれのベースに、所定の第3条件を満たすようにモード切替信号を出力する。第3条件は、合流電流の変化のパターンが、図4に示した第2合格パターンのうちの電子機器20の最大使用電流値に対応付けられた第2合格パターンと一致することである。最大使用電流値は、この一例において、1.0アンペアである。なお、最大使用電流値は、これに代えて、他の電流値であってもよい。
<電子機器が行う第1機器処理、及び電源装置が行う第1電源処理>
以下、図6〜10を参照し、電子機器20が行う第1機器処理、及び電源装置10が行う第1電源処理について説明する。図6は、第1機器処理のうちの電源装置10のモードを通常動作モードから省電力モードに切り替える際に電子機器20が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
第1機器処理のうちの電源装置10のモードを通常動作モードから省電力モードに切り替える処理において、内部回路25は、図示しない計時部によって無操作状態が所定継続時間以上続くまで待機する(ステップS110)。無操作状態が所定継続時間以上続いたと判定した場合(ステップS110−YES)、内部回路25は、トランジスターTR1〜トランジスターTR3のそれぞれのベースに、所定の第1条件を満たすようにモード切替信号を出力する。これにより、内部回路25は、合流電流の変化のパターンを、図3に示した指示パターンのうちの12ボルトに対応付けられた指示パターンと一致させる(ステップS120)。すなわち、内部回路25は、電子機器20が消費する電流の変化のパターンを、当該指示パターンと一致させる。そして、内部回路25は、処理を終了する。
図7は、第1電源処理のうちの電源装置10の動作モードを通常動作モードから省電力モードに切り替える際に電源装置10が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、以下では、一例として、図7に示したフローチャートのステップS210が実行される直前まで、電源装置10のモードが通常動作モードである場合について説明する。
第1判定回路123は、第1記憶部124から指示パターンテーブルを読み出す。また、第1判定回路123は、出力電流検出回路122により検出された出力電流を示す情報を出力電流検出回路122から取得する。そして、第1判定回路123は、取得した出力電流の変化のパターンである出力電流パターンが、第1記憶部124から読み出した指示パターンテーブルに含まれている参照指示パターンのうちの12ボルトに対応づけられた参照指示パターンと一致するまで待機する(ステップS210)。当該出力電流パターンが当該参照指示パターンと一致したと判定した場合(ステップS210−YES)、第1判定回路123は、当該参照指示パターンに対応付けられた電圧値である12ボルトを示す情報を、指示判定結果を示す情報として出力制御回路121に出力する(ステップS215)。
次に、出力制御回路121は、ステップS215において第1判定回路123が出力した指示判定結果を示す情報を第1判定回路123から取得する。そして、出力制御回路121は、出力電圧を、第1判定回路123から取得した当該情報が示す12ボルトの電圧に変更し(ステップS220)、処理を終了する。すなわち、出力制御回路121は、当該情報に基づいて電源装置10のモードを通常動作モードから省電力モードに切り替える。
図8は、電源装置10のモードが切り替えられる前後における変化であって、電源装置10の出力電圧の変化の一例を示す図である。図8に示したグラフは、電源装置10の出力電圧の変化を表している。当該グラフの縦軸は、電源装置10の出力電圧の電圧値を表している。当該グラフの横軸は、時間を表している。図8において、時刻T11は、電源装置10のモードが通常動作モードから省電力モードに切り替えられた時刻を表している。図8に示したように、時刻T11までの電源装置10のモードが通常動作モードであるため、時刻T11までの電源装置10の出力電圧は、42ボルトである。一方、時刻T11からの電源装置10のモードが省電力モードであるため、時刻T11からの電源装置10の出力電圧は、12ボルトである。
図9は、第1機器処理のうちの電源装置10のモードを省電力モードから通常動作モードに切り替える際に電子機器20が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
第1機器処理のうちの電源装置10のモードを省電力モードから通常動作モードに切り替える処理において、内部回路25は、ユーザーからの操作が受け付けられるまで待機する(ステップS310)。ユーザーからの操作が受け付けられたと判定した場合(ステップS310−YES)、内部回路25は、トランジスターTR1〜トランジスターTR3のそれぞれのベースに、所定の第2条件を満たすようにモード切替信号を出力する。これにより、内部回路25は、合流電流の変化のパターンを、図3に示した指示パターンのうちの42ボルトに対応付けられた指示パターンと一致させる(ステップS320)。すなわち、内部回路25は、電子機器20が消費する電流(電源装置10の出力電流)の変化のパターンを、当該指示パターンと一致させる。そして、内部回路25は、処理を終了する。
図10は、第1電源処理のうちの電源装置10の動作モードを省電力モードから通常動作モードに切り替える際に電源装置10が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、以下では、一例として、図10に示したフローチャートのステップS410が実行される直前まで、電源装置10のモードが省電力モードである場合について説明する。
第1判定回路123は、第1記憶部124から指示パターンテーブルを読み出す。また、第1判定回路123は、出力電流検出回路122により検出された出力電流を示す情報を出力電流検出回路122から取得する。そして、第1判定回路123は、取得した出力電流の変化のパターンである出力電流パターンが、第1記憶部124から読み出した指示パターンテーブルに含まれている参照指示パターンのうちの42ボルトに対応付けられた参照指示パターンと一致するまで待機する(ステップS410)。当該出力電流パターンが当該参照指示パターンと一致したと判定した場合(ステップS410−YES)、第1判定回路123は、当該参照指示パターンに対応付けられた電圧値である42ボルトを示す情報を、指示判定結果を示す情報として出力制御回路121に出力する(ステップS415)。
次に、出力制御回路121は、ステップS415において第1判定回路123が出力した指示判定結果を示す情報を第1判定回路123から取得する。そして、出力制御回路121は、出力電圧を、第1判定回路123から取得した当該情報が示す42ボルトの電圧に変更し(ステップS420)、処理を終了する。すなわち、出力制御回路121は、当該情報に基づいて電源装置10のモードを省電力モードから通常動作モードに切り替える。
<電源装置が行う第2電源処理>
以下、図11を参照し、電源装置10が行う第2電源処理について説明する。図11は、電源装置10が行う第2電源処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図11に示したフローチャートでは、ステップS510が実行される直前まで電源装置10と電子機器20との間が通電していない場合について説明する。
通電判定部125は、電源装置10と電子機器20が通電するまで待機する(ステップS510)。電源装置10と電子機器20が通電したと通電判定部125が判定した場合(ステップS510−YES)、出力制御回路121は、第3電圧による電力供給を開始する(ステップS520)。当該第3電圧は、この一例において、電源装置10のモードが通常動作モードである場合の電源装置10の出力電圧よりも低い電圧であり、例えば、20ボルトである。なお、当該第3電圧は、これに代えて、当該出力電圧よりも低い電圧であれば他の電圧であってもよい。
ステップS520における処理は、電源装置10に不適合な電子機器が接続された場合に、接続されてから少しの間、通常使用時における電源装置10の出力電圧よりも低い出力電圧によって当該電子機器に電力を供給することで、電源装置10及び当該電子機器20の両方に不具合を生じさせる可能性を抑制するために行う処理である。電源装置10に不適合な電子機器は、この一例において、電源装置10の電力供給によって正常に動作しない電子機器のことである。なお、当該可能性を考慮しない場合、当該第3電圧は、電源装置10の通常動作モードにおける出力電圧と同じ電圧であってもよい。通常使用時の電源装置10の出力電圧は、電源装置10のモードが通常動作モードの場合における電源装置10の出力電圧のことであり、この一例において、42ボルトである。
次に、出力制御回路121は、所定期間において所定時間が経過する毎(すなわち、定期的)に、ステップS540〜ステップS550の処理を繰り返し行う(ステップS530)。所定期間は、例えば、5秒間である。なお、所定期間は、これに代えて、他の期間であってもよい。所定時間は、例えば、1秒である。なお、所定時間は、これに代えて、他の時間であってもよい。また、出力制御回路121は、ステップS540〜ステップS550の処理を1回のみ行う構成であってもよい。
ステップS530において所定時間が経過した後、出力制御回路121は、認証供給により電子機器20に電力供給を行う(ステップS540)。具体的には、出力制御回路121は、図5に示した第1合格パターンのうちの通常動作モードにおける電源装置10の出力電圧に対応付けられた第1合格パターンの電圧変化を伴う電力供給を認証供給として電子機器20に行う。前述したように当該出力電圧は、この一例において、42ボルトである。なお、ステップS540の認証供給における電圧変化の最大値は、第3電圧の大きさである。
また、第1合格パターンのうちの通常動作モードにおける電源装置10の出力電圧に対応付けられた第1合格パターンは、この一例において図5に示したように、最初に低い電圧から段階的に電圧を上昇させる第1要素を備える。当該第1合格パターンは、図5では、#104の第1合格パターンIDに対応付けられた第1合格パターンである。これにより、電子機器20は、最初に低い電圧から段階的に電圧を上昇させる第1要素を備える第1合格パターンに基づいて、意図していない接続相手との誤接続によって不具合が発生してしまうことを抑制することができる。なお、第1合格パターンのうちの通常動作モードにおける電源装置10の出力電圧に対応付けられた第1合格パターンは、当該第1要素を備えない第1合格パターンであってもよい。
次に、出力制御回路121は、通常供給により電子機器20に電力供給を行う(ステップS550)。具体的には、出力制御回路121は、第3電圧の大きさを一定に保ったままの電力供給を通常供給として電子機器20に行う。
このように、出力制御回路121は、所定期間において所定時間が経過する毎に、認証供給と、認証供給の後で行う通常供給とを交互に繰り返して電子機器20に電力供給を行う。
所定期間が経過した後、出力制御回路121は、電源装置10のモードを通常動作モードに切り替え、42ボルトの出力電圧による電力供給を電子機器20に行う(ステップS560)。次に、出力制御回路121は、電子機器20への電力供給を終了させる操作が受け付けられるまで、当該電力供給を電子機器20に行い続ける(ステップS570)。出力制御回路121は、電子機器20への電力供給を終了させる操作が受け付けられたと判定した場合(ステップS570−YES)、電子機器20への電力供給を停止し、処理を終了する。
<電子機器が行う第2機器処理>
以下、図12を参照し、電子機器20が行う第2機器処理について説明する。図12は、電子機器20が行う第2機器処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、図12に示したフローチャートでは、すでに電源装置10と電子機器20との間が通電している場合について説明する。
第2判定回路23は、第2記憶部24から第1合格パターンテーブルを読み出す。また、第2判定回路23は、入力電圧検出回路22により検出された入力電圧を示す情報を入力電圧検出回路22から取得する。そして、第2判定回路23は、取得した入力電圧の変化のパターンである入力電圧パターンが、第2記憶部24から読み出した第1合格パターンテーブルに含まれている参照第1合格パターンのうちの42ボルトに対応づけられた参照第1合格パターンと一致するまで待機する(ステップS610)。
入力電圧パターンが42ボルトに対応づけられた参照第1合格パターンと一致したと判定した場合(ステップS610−YES)、第2判定回路23は、当該参照第1合格パターンに対応付けられた電圧値である42ボルトを示す情報を、第1合格判定結果を示す情報として入力制御回路21に出力する。そして、当該情報を取得した入力制御回路21は、電源装置10からの電力供給を許可し(ステップS620)、処理を終了する。一方、当該入力電圧パターンが当該参照第1合格パターンと一致していないと判定した場合(ステップS610−NO)、第2判定回路23は、エラーを示す情報を、第1合格判定結果を示す情報として入力制御回路21に出力する。そして、当該情報を取得した入力制御回路21は、電源装置10からの電力供給を制限し(ステップS620)、処理を終了する。
この一例において、入力制御回路21は、電源装置10から内部回路25へ流れる電流を遮断することによって、電源装置10からの電力供給を制限する。なお、入力制御回路21は、これに代えて、電源装置10から内部回路25へ流れることが可能な電流の量に上限を設けることにより、電源装置10からの電力供給を制限する構成であってもよい。
ここで、42ボルトに対応付けられた参照第1合格パターンと一致した入力電圧パターンは、図11に示したステップS540の処理において電子機器20が行う認証供給による出力電圧パターンが電子機器20によって検出されたパターンである。すなわち、電源装置10と電子機器20は、電源装置10が行う認証供給と、電子機器20が行う入力電圧パターンの検出とによって接続相手が不適合か否かを判断し、その判断結果に応じて電力供給の許可又は制限を行う。これにより、電源装置10と電子機器20は、意図していない接続相手との誤接続によって不具合が発生してしまうことを抑制することができる。また、電源装置10が所定期間において所定時間が経過する毎に認証供給と通常供給とを順に繰り返すため、電子機器20は、42ボルトに対応付けられた参照第1合格パターンと一致した入力電圧パターンの検出に失敗してしまうことを抑制することができる。
<電子機器が行う第3機器処理>
以下、図13を参照し、電子機器20が行う第3機器処理について説明する。図13は、電子機器20が行う第3機器処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下では、一例として、図13に示したフローチャートのステップS710の処理が、図11に示したステップS530の処理が開始されるタイミングにおいて開始される場合について説明する。すなわち、ステップS530における所定期間と、ステップS710における所定期間とは、時間的に同期している。なお、これらの所定期間は、互いに異なるタイミングにおいて開始される構成であってもよい。
内部回路25は、所定期間において所定時間が経過する毎に、ステップS720の処理を繰り返し行う(ステップS710)。
内部回路25は、トランジスターTR1〜トランジスターTR3のそれぞれのベースに、所定の第3条件を満たすようにモード切替信号を出力する(ステップS720)。すなわち、内部回路25は、電子機器20が使用する電流の変化のパターンを、当該第2合格パターンと一致させる。そして、内部回路25は、処理を終了する。
<電源装置が行う第3電源処理>
以下、図14を参照し、電源装置10が行う第3電源処理について説明する。図14は、電源装置10が行う第3電源処理の流れの一例を示すフローチャートである。
第1判定回路123は、第1記憶部124から第2合格パターンテーブルを読み出す。また、第1判定回路123は、出力電流検出回路122により検出された出力電流を示す情報を出力電流検出回路122から取得する。そして、第1判定回路123は、前述の所定期間内において1度でも、取得した出力電流の変化のパターンである出力電流パターンが、第1記憶部124から読み出した第2合格パターンテーブルに含まれている参照第2合格パターンのうちの1.0アンペアに対応付けられた参照第2合格パターンと一致するか否かを判定し続ける(ステップS810)。
所定期間内において1度でも出力電流パターンが1.0アンペアに対応付けられた参照第2合格パターンと一致したと判定した場合(ステップS810−YES)、第1判定回路123は、当該参照第2合格パターンに対応付けられた電流値である1.0アンペアを示す情報を、第2合格判定結果を示す情報として出力制御回路121に出力する。当該情報を取得した出力制御回路121は、当該情報が示す電流値が供給可能最大電流値未満であるか否かを判定する(ステップS815)。供給可能最大電流値は、電源装置10の供給可能な最大の電流値のことである。当該情報が示す電流値が供給可能最大電流値未満であると判定した場合(ステップS815−YES)、出力制御回路121は、電子機器20への電力供給を許可し(ステップS820)、処理を終了する。これは、電子機器20の最大使用電流値が供給可能最大電流値未満であった場合、電源装置10が電子機器20を正常に動作させることができるためである。一方、当該情報が示す電流値が供給可能最大電流値未満ではないと判定した場合(ステップS815−NO)、出力制御回路121は、電子機器20への電力供給を禁止(停止)する(ステップS830)。これは、電子機器20の最大使用電流値が供給可能最大電流値以上であった場合、電源装置10が電子機器20を正常に動作させることができないためである。
一方、所定期間内において1度も出力電流パターンが1.0アンペアに対応付けられた参照第2合格パターンと一致していないと判定した場合(ステップS810−NO)、第1判定回路123は、エラーを示す情報を、第2合格判定結果を示す情報として出力制御回路121に出力する。当該情報を取得した出力制御回路121は、ステップS830において電子機器20への電力供給を禁止し、処理を終了する。これは、電子機器20の最大使用電流値が不明であるため、電源装置10が電子機器20を正常に動作させることができない可能性があるためである。
このように、電源装置10と電子機器20は、第3電源処理と第3機器処理とによって接続相手が不適合か否かを判断し、その判断結果に応じて電力供給の許可又は制限を行う。これにより、電源装置10と電子機器20は、意図していない接続相手との誤接続によって不具合が発生してしまうことを抑制することができる。
なお、図14に示したフローチャートにおける電源装置10の電子機器20への電力供給の禁止は、図11に示したフローチャートにおけるいずれの処理よりも優先して実行される。
なお、例えば、一定量の電流(バイアス電流)あるいは電圧(バイアス電圧)が加算され、電流あるいは電圧波形がかさ上げされているようにすることを考えると、第1判定回路123は、出力電流パターンを表す波の形状と、参照指示パターンを表す波の形状とが同じであれば、これらの波の各時刻における高さ(電流値)が異なっている場合であっても、当該出力電流パターンと当該参照指示パターンとが一致していると判定する。また、第1判定回路123は、出力電流パターンを表す波の形状と、参照第2合格パターンを表す波の形状とが同じであれば、これらの波の各時刻における高さ(電流値)が異なっている場合であっても、当該出力電流パターンと当該参照第2合格パターンとが一致していると判定する。また、第2判定回路23は、入力電圧パターンを表す波の形状と、参照第1合格パターンを表す波の形状とが同じであれば、これらの波の各時刻における高さ(電圧値)が異なっている場合であっても、当該入力電圧パターンと当該参照第1合格パターンとが一致していると判定する。
<第1実施形態の変形例1>
以下、図15を参照し、第1実施形態の変形例1について説明する。なお、第1実施形態の変形例1では、第1実施形態と同様な構成部に対して同じ符号を付して説明を省略する。第1実施形態の変形例1に係る電源システム1aは、電源装置10aと、電子機器20aを備える。
第1実施形態の変形例1に係る電源システム1aでは、電子機器20aが第2機器処理を行わず、電源装置10aが第2機器処理を行う。
図15は、第1実施形態の変形例1に係る電源システム1が備える電源装置10a及び電子機器20aの構成の一例を示す図である。
電源装置10aは、プラグPGと、1次回路11と、2次回路12aを備える。
2次回路12aは、インダクタンスI2と、整流器D1と、コンデンサーC1と、フォトカプラーPCと、制御部120aを備える。
制御部120aは、出力制御回路121と、出力電流検出回路122と、第1判定回路123と、第1記憶部124と、通電判定部125と、出力電圧遮断回路126を備える。制御部120aが備えるこれらの機能部は、LSIやASIC等によって実現される。なお、これらの機能部が実現する機能のうちのソフトウェアによって実現可能な機能の一部又は全部は、CPUが各種のプログラムを実行することによって実現される構成であってもよい。
出力電圧遮断回路126は、電子機器20aが備える第2判定回路23aから第1合格判定結果を示す情報を取得する。出力電圧遮断回路126は、取得した当該情報が電圧値を示していた場合、電子機器20aへの電力供給を許可する。一方、出力電圧遮断回路126は、取得した当該情報がエラーを示していた場合、電子機器20aへの電力供給を制限する。
この一例において、出力電圧遮断回路126と第2判定回路23aは、有線によって通信可能に接続されている。なお、出力電圧遮断回路126と第2判定回路23aは、無線によって通信可能に接続される構成であってもよい。また、出力電圧遮断回路126は、出力制御回路121と一体であってもよい。
電子機器20aは、定電流源CD1と、定電流源CD2と、定電流源CD3と、トランジスターTR1と、トランジスターTR2と、トランジスターTR3と、入力電圧検出回路22と、第2判定回路23aと、第2記憶部24と、内部回路25を備える。
第2判定回路23aは、入力電圧検出回路22が計測した入力電圧を示す情報を入力電圧検出回路22から取得する。第2判定回路23aは、第2記憶部24に記憶された第1合格パターンテーブルを参照し、入力電圧パターンと一致する参照第1合格パターンが第1合格パターンテーブルに含まれているか否かを判定する。入力電圧パターンと一致する第1合格パターンが第1合格パターンテーブルに含まれていると判定した場合、入力電圧パターンと一致する第1合格パターンに対応付けられた電圧値を示す情報を、第1合格判定結果を示す情報として電源装置10aの出力電圧遮断回路126に出力する。一方、第2判定回路23aは、入力電圧パターンと一致する第1合格パターンが第1合格パターンテーブルに含まれていないと判定した場合、エラーを示す情報を、第1合格判定結果を示す情報として出力電圧遮断回路126に出力する。
このように、第1実施形態の変形例1に係る電源システム1aでは、電子機器20aが第2機器処理を行わず、電源装置10aが第2機器処理を行う。これにより、電源システム1aでは、電源装置10aと電子機器20aが、第1実施形態における電源装置10及び電子機器20と同様に、意図していない接続相手との誤接続によって不具合が発生してしまうことを抑制することができる。
<第1実施形態の変形例2>
以下、図16を参照し、第1実施形態の変形例2について説明する。なお、第1実施形態の変形例2では、第1実施形態と同様な構成部に対して同じ符号を付して説明を省略する。
第1実施形態の変形例2に係る電源システム1では、参照指示パターンと、参照第1合格パターンと、参照第2合格パターンとのうちの一部又は全部が、図16に示すように、パルスの波高値が変化しないパターンであってパルス幅が変化するパターンであってもよい。以下では、一例として、参照指示パターンと、参照第1合格パターンと、参照第2合格パターンとの全部が当該パターンである場合について説明する。
図16は、第1実施形態の変形例2に係る電源装置10及び電子機器20が記憶しているパターンを例示する図である。図16に示したように、参照指示パターンと、参照第1合格パターンと、参照第2合格パターンとは、パルスの波高値が変化しないパターンであってパルス幅が変化するパターンである。これにより、第1実施形態の変形例2に係る電源システム1は、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
<第1実施形態の変形例3>
以下、図17を参照し、第1実施形態の変形例3について説明する。なお、第1実施形態の変形例3では、第1実施形態と同様な構成部に対して同じ符号を付して説明を省略する。
第1実施形態の変形例3に係る電源システム1では、参照指示パターンと、参照第1合格パターンと、参照第2合格パターンとのうちの一部又は全部が、図17に示すように、互いに異なるパルス幅のパルスを組み合わせることによって文字コードを表わしているパターンであってもよい。以下では、一例として、参照指示パターンと、参照第1合格パターンと、参照第2合格パターンとの全部が当該パターンである場合について説明する。
図17は、第1実施形態の変形例3に係る電源装置10及び電子機器20が記憶しているパターンを例示する図である。図17に示したように、参照指示パターンと、参照第1合格パターンと、参照第2合格パターンとは、互いに異なるパルス幅のパルスを組み合わせることによって文字コードを表わしているパターンである。図17に示した例では、これらのパターンは、当該パルス幅のパルスを組み合わせることによってモールス符号(文字コードの一例)を表している。なお、文字コードは、モールス符号に代えて、他の文字コードであってもよい。
参照指示パターンと、参照第1合格パターンと、参照第2合格パターンとが、互いに異なるパルス幅のパルスを組み合わせることによって文字コードを表わしているパターンである場合、内部回路25は、トランジスターTR1〜トランジスターTR3のそれぞれのベースに、所定の第4条件を満たすようにモード切替信号を出力する。第4条件は、合流電流の変化のパターンが、電源装置10に出力させたい電圧値を示すモールス符号を表すパターンと一致することである。
また、参照指示パターンと、参照第1合格パターンと、参照第2合格パターンとが、互いに異なるパルス幅のパルスを組み合わせることによって文字コードを表わしているパターンである場合、第1判定回路123は、指示パターンテーブルに含まれる参照指示パターンによって、出力電流パターンを、電圧値を示す情報に変換する。そして、第1判定回路123は、当該電圧値を示す情報を、指示判定結果を示す情報として出力制御回路121に出力する。当該情報を取得した出力制御回路121は、当該情報が示す電圧値が最大出力電圧値未満であるか否かを判定する。最大出力電圧値は、電源装置10が電力供給を行う際に出力することが可能な最大の電圧値のことである。当該情報が示す電圧値が最大出力電圧値未満であると判定した場合、出力制御回路121は、出力電圧を当該電圧値に変更する。これにより、電源装置10は、モールス符号を表すパターンによる電子機器20からの第1指示により、出力電圧を予め登録されていない電圧値の出力電圧に変更することができる。一方、当該情報が示す電圧値が最大出力電圧値未満ではないと判定した場合、出力制御回路121は、電子機器20への電力供給を禁止(停止)する。これにより、電源装置10は、意図していない接続相手との誤接続によって不具合が発生してしまうことを抑制することができる。なお、この場合の出力電流パターン、すなわち電子機器20が備える内部回路25によって消費された合流電流の変化のパターンは、電子機器20から電源装置10への第1指示の一例である。
また、参照指示パターンと、参照第1合格パターンと、参照第2合格パターンとが、互いに異なるパルス幅のパルスを組み合わせることによって文字コードを表わしているパターンである場合、内部回路25は、トランジスターTR1〜トランジスターTR3のそれぞれのベースに、所定の第5条件を満たすようにモード切替信号を出力する。第5条件は、合流電流の変化のパターンが、電子機器20の最大使用電流値を示すモールス符号を表すパターンと一致することである。
また、参照指示パターンと、参照第1合格パターンと、参照第2合格パターンとが、互いに異なるパルス幅のパルスを組み合わせることによって文字コードを表わしているパターンである場合、第1判定回路123は、第2合格パターンテーブルに含まれる参照第2合格パターンによって、出力電流パターンを、電流値を示す情報に変換する。そして、第1判定回路123は、当該情報を、第2合格判定結果を示す情報として出力制御回路121に出力する。当該情報を取得した出力制御回路121は、当該情報が示す電流値が供給可能最大電流値未満であるか否かを判定する。当該情報が示す電流値が供給可能最大電流値未満であると判定した場合、出力制御回路121は、電子機器20への電力供給を許可する。これは、電子機器20の最大使用電流値が供給可能最大電流値未満であった場合、電源装置10が電子機器20を正常に動作させることができるためである。一方、当該情報が示す電流値が供給可能最大電流値未満ではないと判定した場合、出力制御回路121は、電子機器20への電力供給を禁止(停止)する。これは、電子機器20の最大使用電流値が供給可能最大電流値以上であった場合、電源装置10が電子機器20を正常に動作させることができないためである。なお、この場合の出力電流パターン、すなわち電子機器20が備える内部回路25によって消費された合流電流の変化のパターンは、電子機器20から電源装置10への第2指示の一例である。
このように、第1実施形態の変形例3に係る電源システム1では、参照指示パターンと、参照第1合格パターンと、参照第2合格パターンとのうちの一部又は全部が、図17に示すように、互いに異なるパルス幅のパルスを組み合わせることによって文字コードを表わしているパターンである。これにより、第1実施形態の変形例3に係る電源システム1は、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
<第1実施形態の変形例4>
以下、図18を参照し、第1実施形態の変形例4について説明する。なお、第1実施形態の変形例4では、第1実施形態と同様な構成部に対して同じ符号を付して説明を省略する。第1実施形態の変形例4に係る電源システム1bは、電源装置10bと、電子機器20を備える。電源装置10bは、1次回路11bと、2次回路12bを備える。
電源システム1bでは、電源装置10bの2次回路12bが制御部120を備えず、1次回路11bが制御部110を備える。すなわち、電源システム1bでは、2次回路12bが第1電源処理〜第3電源処理のそれぞれを行わず、1次回路11bが第1電源処理〜第3電源処理のそれぞれを行う。
図18は、第1実施形態の変形例4に係る電源システム1bが備える電源装置10b及び電子機器20の構成の一例を示す図である。
1次回路11bは、ダイオードブリッジDBと、コンデンサーC2と、トランジスターTR4と、インダクタンスI1と、インダクタンスI3と、制御部110を備える。
ダイオードブリッジDBは、プラグPGから供給される交流電流を全波整流する。
コンデンサーC2は、ダイオードブリッジDBから供給される電圧を平滑化する。当該電圧は、時間の経過とともに電圧値が変化する電圧である。すなわち、コンデンサーC2は、時間の経過に応じた当該電圧値の変化の幅が所定の幅未満となるように平滑化する。
トランジスターTR4は、入力制御回路114からベースに電流が供給された場合、C2電圧とI1インダクタンス値に応じた電流がコレクターからエミッターに流れるようにコレクターとエミッターとの間を通電させる。また、トランジスターTR4は、入力制御回路114からベースに電流が供給されていない場合、電流がコレクターからエミッターに流れないようにコレクターとエミッターとの間を遮断する。
インダクタンスI3は、例えば、コイルである。インダクタンスI3には、トランスT1を介して、電源装置10bの出力電圧に比例した電圧が生じる。以下では、一例として、インダクタンスI3には、当該出力電圧と同じ電圧値の電圧が生じる場合について説明する。なお、インダクタンスI3は、コイルに代えて、電流の変化に応じた磁場を発生させる他の電子部品であってもよい。
制御部110は、入力電流検出回路111と、第3判定回路112と、第3記憶部113と、入力制御回路114と、通電判定部115を備える。制御部110が備えるこれらの機能部は、LSIやASIC等によって実現される。なお、これらの機能部が実現する機能のうちのソフトウェアによって実現可能な機能の一部又は全部は、CPUが各種のプログラムを実行することによって実現される構成であってもよい。
入力電流検出回路111は、インダクタンスI1に入力する電流であって、ダイオードブリッジDB及びコンデンサーC2によって直流に変換された電流を計測する。具体的には、入力電流検出回路111は、ダイオードブリッジDB及びコンデンサーC2とインダクタンスI1との間を流れる電流である入力電流を計測する。入力電流検出回路111によって計測された入力電流は、電子機器20が消費した分の電流に比例した電流である。入力電流検出回路111は、電流計の一例である。入力電流検出回路111は、計測した入力電流を示す情報を第3判定回路112に出力する。
第3判定回路112は、入力電流検出回路111が計測した入力電流を示す情報を入力電流検出回路111から取得する。第3判定回路112は、第3記憶部113に記憶された指示パターンテーブルを参照し、入力電流パターンと一致する参照指示パターンが指示パターンテーブルに含まれているか否かを判定する。入力電流パターンは、入力電流検出回路111から取得した入力電流の変化のパターンである。参照指示パターンと一致するか否かの判定における入力電流パターン、すなわち電子機器20が備える内部回路25によって消費された合流電流の変化のパターンは、電子機器20から電源装置10bへの第1指示の一例である。
第3判定回路112は、入力電流パターンと一致する参照指示パターンが指示パターンテーブルに含まれていると判定した場合、入力電流パターンと一致する参照指示パターンに対応付けられた電圧値を示す情報を、指示判定結果を示す情報として入力制御回路114に出力する。なお、第3判定回路112は、入力電流パターンと一致する参照指示パターンが指示パターンテーブルに含まれていないと判定した場合、エラーを示す情報を、指示判定結果を示す情報として入力制御回路114に出力してもよく、他の処理を行ってもよく、何もしなくてもよい。以下では、一例として、当該場合に第3判定回路112が入力制御回路114に何もしない場合について説明する。
また、第3判定回路112は、第3記憶部113に記憶された第2合格パターンテーブルを参照し、入力電流パターンと一致する参照第2合格パターンが第2合格パターンテーブルに含まれているか否かを判定する。参照第2合格パターンと一致するか否かの判定における入力電流パターン、すなわち、電子機器20が備える内部回路25によって使用された合流電流の変化のパターンは、電子機器20から電源装置10bへの第2指示の一例である。
第3判定回路112は、入力電流パターンと一致する第2合格パターンが第2合格パターンテーブルに含まれていると判定した場合、入力電流パターンと一致する第2合格パターンに対応付けられた電流値を示す情報を、第2合格判定結果を示す情報として入力制御回路114に出力する。一方、第3判定回路112は、入力電流パターンと一致する第2合格パターンが第2合格パターンテーブルに含まれていないと判定した場合、エラーを示す情報を、第2合格判定結果を示す情報として入力制御回路114に出力する。
第3記憶部113は、EEPROM、ROM、RAM等を含む。第3記憶部113は、この一例において、指示パターンテーブルと、第2合格パターンテーブルを予め記憶している。
入力制御回路114は、入力電流検出回路111側から供給される電力に基づいて、電力をインダクタンスI1に供給することにより、電力を電子機器20に供給する。また、入力制御回路114は、第3判定回路112から第3判定回路112の判定結果を示す情報を取得する。入力制御回路114は、取得した当該情報が示す判定結果に基づいて、電源装置10bの出力電圧を変更する(切り替える)。この際、入力制御回路114は、インダクタンスI3に生じた電圧を検出し、検出した電圧を出力電圧として当該判定結果に基づいて当該出力電圧を変更する。また、入力制御回路114は、取得した当該情報が示す判定結果に応じて、電子機器20への電力供給を許可する又は禁止する。
通電判定部115は、電源装置10bが電子機器20と通電したか否かを判定する。
2次回路12bは、インダクタンスI2と、整流器D1と、コンデンサーC1を備える。
制御部110が行う第1電源処理における動作については、図7、10のそれぞれに示したフローチャートの処理の説明において、出力電流検出回路122を入力電流検出回路111、第1判定回路123を第3判定回路112、第1記憶部124を第3記憶部113、出力制御回路121を入力制御回路114、通電判定部125を通電判定部115、出力電流を入力電流、とそれぞれ読み替えた動作と同様の動作であるため説明を省略する。
また、制御部110が行う第2電源処理における動作については、図11に示したフローチャートの処理の説明において、出力電流検出回路122を入力電流検出回路111、第1判定回路123を第3判定回路112、第1記憶部124を第3記憶部113、出力制御回路121を入力制御回路114、通電判定部125を通電判定部115、出力電流を入力電流、とそれぞれ読み替えた動作と同様の動作であるため説明を省略する。
また、制御部110が行う第3電源処理における動作については、図14に示したフローチャートの処理の説明において、出力電流検出回路122を入力電流検出回路111、第1判定回路123を第3判定回路112、第1記憶部124を第3記憶部113、出力制御回路121を入力制御回路114、通電判定部125を通電判定部115、出力電流を入力電流、とそれぞれ読み替えた動作と同様の動作であるため説明を省略する。
このように、第1実施形態の変形例4に係る電源システム1bでは、2次回路12bが第1電源処理〜第3電源処理のそれぞれを行わず、1次回路11bが第1電源処理〜第3電源処理のそれぞれを行う。これにより、第1実施形態の変形例4に係る電源システム1bは、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、第1実施形態の変形例4に係る電源装置10bは、1次回路11bが有する既存のICを用いて電源装置10bが備える制御部110の各機能を実現することができるため、2次回路12b側に制御部110の各機能を実現する場合と比べて、新たなICを追加しなくてもよく、制御も簡単になるという点で優れている。
<第2実施形態>
以下、図19を参照し、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態では、第1実施形態と同様な構成部に対して同じ符号を付して説明を省略する。第2実施形態に係る電源システム1cは、電源装置10cと、電子機器20cを備える。電源装置10cは、1次回路11と、2次回路12cを備える。電子機器20cは、定電流源CD1と、定電流源CD2と、定電流源CD3と、トランジスターTR1と、トランジスターTR2と、トランジスターTR3と、内部回路25cを備える。
電源システム1cでは、電源装置10cが第2電源処理及び第3電源処理を行わずに第1電源処理を行い、電子機器20cが第2機器処理及び第3機器処理を行わずに第1機器処理を行う。
図19は、第2実施形態に係る電源システム1cが備える電源装置10c及び電子機器20cの構成の一例を示す図である。
2次回路12cは、インダクタンスI2と、整流器D1と、コンデンサーC1と、フォトカプラーPCと、制御部120cを備える。
制御部120cは、出力制御回路121cと、出力電流検出回路122と、第1判定回路123cと、第1記憶部124cと、通電判定部125を備える。制御部120cが備えるこれらの機能部は、LSIやASIC等によって実現される。なお、これらの機能部が実現する機能のうちのソフトウェアによって実現可能な機能の一部又は全部は、CPUが各種のプログラムを実行することによって実現される構成であってもよい。
出力制御回路121cは、インダクタンスI2から供給される電力に基づいて、電力を電子機器20cに供給する。また、出力制御回路121cは、第1判定回路123cから第1判定回路123cの指示判定結果を示す情報を取得する。出力制御回路121cは、取得した当該情報が示す指示判定結果に基づいて、出力電圧を変更する(切り替える)。
第1判定回路123cは、出力電流検出回路122が計測した出力電流を示す情報を出力電流検出回路122から取得する。第1判定回路123cは、第1記憶部124cに記憶された指示パターンテーブルを参照し、出力電流パターンと一致する参照指示パターンが指示パターンテーブルに含まれているか否かを判定する。第1判定回路123cは、出力電流パターンと一致する参照指示パターンが指示パターンテーブルに含まれていると判定した場合、出力電流パターンと一致する参照指示パターンに対応付けられた電圧値を示す情報を、指示判定結果を示す情報として出力制御回路121cに出力する。なお、第1判定回路123cは、出力電流パターンと一致する参照指示パターンが指示パターンテーブルに含まれていないと判定した場合、エラーを示す情報を、指示判定結果を示す情報として出力制御回路121cに出力してもよく、他の処理を行ってもよく、何もしなくてもよい。以下では、一例として、当該場合に第1判定回路123cが出力制御回路121cに何もしない場合について説明する。
第1記憶部124cは、EEPROM、ROM、RAM等を含む。第1記憶部124cは、この一例において、指示パターンテーブルを予め記憶している。
内部回路25cは、電子機器20cの動作を制御する回路である。内部回路25cは、電子機器20cのモードを切り替える。電子機器20cのモードは、電子機器20cの動作モードのことである。当該モードには、通常動作モードと省電力モードが含まれる。電子機器20cの通常動作モードは、例えば、電源装置10cの出力電圧が42ボルトの場合に動作するモードのことである。電子機器20cのモードが通常動作モードの場合、ユーザーは、電子機器20cが有するすべての機能を利用することができる。電子機器20cの省電力モードは、例えば、電源装置10cの出力電圧が12ボルトの場合に動作するモードのことである。電子機器20cのモードが省電力モードの場合、ユーザーは、電子機器20cが有する一部の機能を利用することができる。
内部回路25cは、電子機器20cのモードが通常動作モードである場合、無操作状態が継続している時間を図示しない計時部によって計時する。内部回路25cは、無操作状態が継続している時間が所定時間以上であると判定した場合、トランジスターTR1〜トランジスターTR3のそれぞれのベースに、各コレクター・エミッター間を通電させる電流として、所定の第1条件を満たすようにモード切替信号を出力する。
また、内部回路25cは、電子機器20cのモードが省電力モードである場合、ユーザーから操作を受け付けるまで待機する。内部回路25cは、ユーザーからの操作を受け付けた場合、トランジスターTR1〜トランジスターTR3のそれぞれに、各コレクター・エミッター間を通電させる電流として、所定の第2条件を満たすようにモード切替信号を出力する。
なお、内部回路25cは、3つ以上のモードのそれぞれを、所定の条件に応じて切り替えるモード切替信号をトランジスターTR1〜トランジスターTR3のそれぞれに出力する構成であってもよい。この場合、各モードの一部又は全部には、互いに異なる出力電圧が対応付けられてもよく、互いに同じ出力電圧が対応付けられてもよい。
ここで、電源装置10cが行う第1電源処理は、図7、10のそれぞれに示したフローチャートの処理と同様の処理であるため説明を省略する。また、電子機器20cが行う第1機器処理は、図6、9のそれぞれに示したフローチャートの処理と同様の処理であるため説明を省略する。
このように、第2実施形態に係る電源システム1cでは、電源装置10cが第2電源処理及び第3電源処理を行わずに第1電源処理を行い、電子機器20cが第2機器処理及び第3機器処理を行わずに第1機器処理を行う。これにより、電源装置10cと電子機器20cは、接続相手との接続における通信線を増やさずにモードの切り替えを行うことができる。
<第3実施形態>
以下、図20を参照し、本発明の第3実施形態について説明する。なお、第3実施形態では、第1実施形態と同様な構成部に対して同じ符号を付して説明を省略する。第3実施形態に係る電源システム1dは、電源装置10dと、電子機器20dを備える。電源装置10dは、1次回路11と、2次回路12dを備える。電子機器20dは、入力制御回路21と、入力電圧検出回路22と、第2判定回路23と、第2記憶部24と、内部回路25を備える。
電源システム1dでは、電源装置10dが第1電源処理及び第3電源処理を行わずに第2電源処理を行い、電子機器20dが第1機器処理及び第3機器処理を行わずに第2機器処理を行う。
図20は、第3実施形態に係る電源システム1dが備える電源装置10d及び電子機器20dの構成の一例を示す図である。
2次回路12dは、インダクタンスI2と、整流器D1と、コンデンサーC1と、フォトカプラーPCと、制御部120dを備える。
制御部120dは、出力制御回路121dと、通電判定部125を備える。制御部120dが備えるこれらの機能部は、LSIやASIC等によって実現される。なお、これらの機能部が実現する機能のうちのソフトウェアによって実現可能な機能の一部又は全部は、CPUが各種のプログラムを実行することによって実現される構成であってもよい。
出力制御回路121dは、インダクタンスI2から供給される電力に基づいて、電力を電子機器20dに供給する。
ここで、電源装置10dが行う第2電源処理は、図11に示したフローチャートの処理と同様の処理であるため説明を省略する。また、電子機器20dが行う第2機器処理は、図12に示したフローチャートの処理と同様の処理であるため説明を省略する。
このように、第3実施形態に係る電源システム1dでは、電源装置10dが第1電源処理及び第3電源処理を行わずに第2電源処理を行い、電子機器20dが第1機器処理及び第3機器処理を行わずに第2機器処理を行う。これにより、電源装置10dと電子機器20dは、意図していない接続相手との誤接続によって不具合が発生してしまうことを抑制することができる。
<第4実施形態>
以下、図21を参照し、本発明の第4実施形態について説明する。なお、第4実施形態では、第1実施形態と同様な構成部に対して同じ符号を付して説明を省略する。第4実施形態に係る電源システム1eは、電源装置10eと、電子機器20eを備える。電源装置10eは、1次回路11と、2次回路12eを備える。電子機器20eは、定電流源CD1と、定電流源CD2と、定電流源CD3と、トランジスターTR1と、トランジスターTR2と、トランジスターTR3と、内部回路25eを備える。
電源システム1eでは、電源装置10eが第1電源処理及び第2電源処理を行わずに第3電源処理を行い、電子機器20eが第1機器処理及び第2機器処理を行わずに第3機器処理を行う。
図21は、第4実施形態に係る電源システム1eが備える電源装置10e及び電子機器20eの構成の一例を示す図である。
2次回路12eは、インダクタンスI2と、整流器D1と、コンデンサーC1と、フォトカプラーPCと、制御部120eを備える。
制御部120eは、出力制御回路121eと、出力電流検出回路122と、第1判定回路123eと、第1記憶部124eと、通電判定部125を備える。制御部120eが備えるこれらの機能部は、LSIやASIC等によって実現される。なお、これらの機能部が実現する機能のうちのソフトウェアによって実現可能な機能の一部又は全部は、CPUが各種のプログラムを実行することによって実現される構成であってもよい。
出力制御回路121eは、インダクタンスI2から供給される電力に基づいて、電力を電子機器20eに供給する。また、出力制御回路121eは、第1判定回路123eから第1判定回路123eの第2合格判定結果を示す情報を取得する。出力制御回路121eは、取得した当該情報が示す第2合格判定結果に基づいて、電子機器20eへの電力供給を許可する又は禁止する。
第1判定回路123eは、出力電流検出回路122eが計測した出力電流を示す情報を出力電流検出回路122eから取得する。第1判定回路123eは、第1記憶部124eに記憶された第2合格パターンテーブルを参照し、出力電流パターンと一致する参照第2合格パターンが第2合格パターンテーブルに含まれているか否かを判定する。第1判定回路123eは、出力電流パターンと一致する参照第2合格パターンが第2合格パターンテーブルに含まれていると判定した場合、出力電流パターンと一致する参照第2合格パターンに対応付けられた電流値を示す情報を、第2合格判定結果を示す情報として出力制御回路121eに出力する。なお、第1判定回路123eは、出力電流パターンと一致する参照第2合格パターンが第2合格パターンテーブルに含まれていないと判定した場合、エラーを示す情報を、第2合格判定結果を示す情報として出力制御回路121eに出力してもよく、他の処理を行ってもよく、何もしなくてもよい。以下では、一例として、当該場合に第1判定回路123eが出力制御回路121eに何もしない場合について説明する。
第1記憶部124eは、EEPROM、ROM、RAM等を含む。第1記憶部124eは、この一例において、第2合格パターンテーブルを予め記憶している。
内部回路25eは、電子機器20eの動作を制御する回路である。内部回路25eは、トランジスターTR1〜トランジスターTR3のそれぞれのベースに、所定の第3条件を満たすようにモード切替信号を出力する。
電源装置10eが行う第3電源処理は、図14に示したフローチャートの処理と同様の処理であるため説明を省略する。
また、電子機器20eが行う第3機器処理は、図13に示したフローチャートの処理と同様の処理であるため説明を省略する。
このように、第4実施形態に係る電源システム1eでは、電源装置10eが第1電源処理及び第2電源処理を行わずに第3電源処理を行い、電子機器20eが第1機器処理及び第2機器処理を行わずに第3機器処理を行う。これにより、電源装置10eと電子機器20eは、意図していない接続相手との誤接続によって不具合が発生してしまうことを抑制することができる。
なお、電源システム1の構成は、第1実施形態〜第4実施形態の一部を組み合わせた構成であってもよい。
また、第1判定回路123と第2判定回路23のうちいずれか一方又は両方が行う判定であってパターン同士が一致するか否かの判定は、デジタル信号によって行ってもよく、アナログ信号によって行ってもよい。
また、電流を変化させるための構成としては、3つの定電流源CD1からCD3や3つのトランジスターTR1からTR3を使うものに限られない。数を1以上の任意の数の定電流源とトランジスターを用いてもよいし、モーター駆動回路によるモーター駆動電流の増減変化によって電流を変化させる構成であってもよい。
以上説明したように、上記において説明した各電源装置(電源装置10、10a、10b、10cのそれぞれ)は、各電子機器(電子機器20、20a、20b、20cのそれぞれ)に電力を供給し、供給する電流(この一例において、出力電流)を計測し、第1電圧(この一例において、42ボルト)により電力供給を行う第1モード(この一例において、通常動作モード)と、第1電圧よりも低い第2電圧(この一例において、12ボルト)で電力供給を行う第2モード(この一例において、省電力モード)と、を含むモードの切り替えを計測した電流の変化に基づいて行う。これにより、当該電源装置は、より適切に接続相手と連携できる。
また、当該電子機器は、第1電圧により電力供給を行う第1モードと、第1電圧よりも低い第2電圧により電力供給を行う第2モードと、を含む複数モードによる当該電源装置からの電力供給を受けて動作し、消費する電流の変化のパターンによって、当該電源装置のモードを切り替えさせる指示(この一例において、第1指示)を当該電源装置に対して行う。これにより、当該電子機器は、より適切に接続相手と連携できる。
また、上記において説明した各電子機器(電子機器20、20a、20b、20dのそれぞれ)は、各電源装置(電源装置10、10a、10b、10dのそれぞれ)からの電力供給を受けて動作し、当該電源装置からの電圧(この一例において、入力電圧)を計測し、当該電源装置から定期的(この一例において、所定期間において所定時間が経過する毎)に行われる電圧の変化のパターンが合格パターン(この一例において、第2合格パターン)であると判断した場合に当該電源装置からの電力供給を許可し、当該電圧が合格パターンの変化をしていないと判断した場合に当該電源装置からの電力の利用を制限する。これにより、当該電子機器は、意図していない接続相手との誤接続によって不具合が発生してしまうことを抑制することができる。
また、当該電子機器は、当該電源装置からの電圧を計測し、当該電源装置から定期的に行われる電圧の変化のパターンが、最初に低い電圧から段階的に電圧を上昇させる第1要素を備える合格パターンであると判断した場合に当該電源装置からの電力供給を許可し、当該電圧の変化のパターンが当該合格パターンではないと判断した場合に当該電源装置からの電力の利用を制限する。これにより、当該電子機器は、最初に低い電圧から段階的に電圧を上昇させる第1要素を備える合格パターンに基づいて、意図していない接続相手との誤接続によって不具合が発生してしまうことを抑制することができる。
また、当該電子機器は、当該電源装置からの電圧を一定にする安定化回路を電圧計の下流側に備える。これにより、当該電子機器は、接続相手からの電力供給に基づいて定電圧による電流の使用を行うことができる。
また、当該電源装置は、当該電子機器に電力を供給し、供給する電力を合格パターンの電圧変化で供給する認証供給と、認証供給の後で行う通常供給とを交互に繰り返して電力供給を行う。これにより、当該電源装置は、意図していない接続相手との誤接続によって不具合が発生してしまうことを抑制することができる。
また、当該電源装置は、当該電子機器に電力を供給し、供給する電力を合格パターンの電圧変化で供給する認証供給と、認証供給の後で行う通常供給であって定電圧での電力供給である通常供給とを交互に繰り返して電力供給を行う。これにより、当該電源装置は、意図した接続相手に対して定電圧での電力供給を行うことができる。
また、上記において説明した各電源装置(電源装置10、10a、10b、10eのそれぞれ)は、各電子機器(電子機器20、20a、20b、20eのそれぞれ)に電力を供給し、供給する電流(この一例において、出力電流)を計測し、電流の変化のパターンが合格パターン(この一例において、第2合格パターン)であると判断した場合に当該電子機器に対する電力供給を許可し、当該電流の変化のパターンが合格パターンではないと判断した場合に当該電子機器に対する電力供給を禁止する。これにより、当該電源装置は、より適切に接続相手と連携することができる。
また、当該電源装置は、電力供給が許可されるまでは、電力供給が許可された後の電圧(この一例において、42ボルト)よりも低い電圧(この一例において、12ボルト)によって電力供給を行う。これにより、当該電源装置は、意図していない接続相手に対する過大な電力供給を抑制することを抑制することができる。
また、当該電子機器は、当該電源装置から電力供給を受けて動作し、消費する電流(この一例において、合流電流)の変化によって当該電源装置に対して指示(この一例において、第1指示)を行う。これにより、当該電子機器は、より適切に接続相手と連携することができる。
また、当該電子機器は、消費する電流の変化のパターンによって、自装置への電力供給を開始させる又は停止させる指示を当該電源装置に対して行う。これにより、当該電子機器は、消費する電流の変化のパターンによって、より適切に接続相手と連携することができる。
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない限り、変更、置換、削除等されてもよい。
また、以上に説明した装置(例えば、電源装置10、10a、10b、10c、10d、10e、電子機器20、20a、20b、20c、20d、20e)における任意の構成部の機能を実現するためのプログラムを、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピューターシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピューターシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD(Compact Disk)−ROM等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバーやクライアントとなるコンピューターシステム内部の揮発性メモリー(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピューターシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピューターシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。