JP2017153275A - 電力供給経路制御システム、電力供給経路制御方法および電力供給経路制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電力供給経路制御システム10は、電力需給予測部12、制御部15を備えている。電力需給予測部12は、複数の需要家の所定時間帯における電力の需給状況を予測する。制御部15は、電力需給予測部12における予測結果に基づいて、系統40と複数の需要家の配電線との接続を切り替えるスイッチング部41を制御するとともに、複数の需要家の間をつなぐ配電線の接続を切り替える第2スイッチング部28を制御する。
【選択図】図1
Description
一方、発電した電力を電力会社に売ることができない場合がある。例えば、電力会社が買い取り可能な所定の電力量を超えた場合(以下:出力抑制と示す。)等である。このため、需要家は、売却できなかった電力を一時貯めることが可能な蓄電池を用いることがある。
例えば、特許文献1には、系列連系可能な分散電源が商用電力系統から解列された後、再接続可能であることを簡易かつ低コストで通知することが可能な電力管理システムについて開示されている。
すなわち、上記公報に開示された電力管理システムでは、複数の需要家内における電力の需給状況に関して考慮されておらず、単に、商用電力系統から解列された後の再接続の通知を行うことについて言及しているだけである。このため、複数の需要家内における電力の需給状況に応じて、適切に電力の伝送経路を確保することはできない。
なお、需要家が所有する電力供給装置としては、例えば、太陽光発電装置、風力発電装置、地熱発電装置等の再生可能エネルギーを活用した発電装置、発電機、バイナリー発電、電気自動車、蓄電装置等が含まれる。
需要家群における電力の需給バランスとしては、例えば、第1の需要家では供給量より消費電力量の方が多い場合でも、同じ需要家群に含まれる第2の需要家において供給量が消費電力量を上回って余剰電力が発生することも考えられる。この場合には、第2の需要家から第1の需要家に対して余剰電力を供給することで、需要家群全体としては十分な供給量があると判断される。
第2スイッチング部は、需要家群に含まれる複数の需要家の間をつなぐ配電線上に配置され接続切替手段であって、第1スイッチング部と同様に、本システムに含まれる制御部によって制御される。
この結果、系統との接続を切断して送電網の使用コストを削減するとともに、需要家群内において、電力の供給側となる需要家から需要側となる需要家に対する電力の伝送経路を確保することができる。
ここでは、第1スイッチング部がOFFとなった場合、すなわち系統と需要家群との接続が切断された場合に、需要家群に含まれる複数の需要家の間を接続する第2スイッチング部を制御する。
これにより、系統から需要家群に対する電力供給が遮断された場合でも、需要家群内において生じた余剰電力の融通を行うことができる。
なお、マッチング部において検出される第1の需要家と第2の需要家の組み合わせは、1つであってもよいし、複数であってもよい。
よって、従来は第2の需要家において廃棄されていた余剰電力を、複数の需要家間において有効に活用することができる。この結果、電力供給装置を所有する複数の需要家間において効率的に余剰電力を融通し合うことができる。
ここでは、マッチング部において需要家群に含まれる需要家の組合せをマッチングした結果に応じて、第2スイッチング部を制御する。
これにより、マッチング結果に応じて第2スイッチング部を制御することで、需要家群に含まれる需要家の間において、余剰電力の融通を行うことができる。
ここでは、第1の需要家における電力の需要条件は、第1の需要家が受け取りを希望する必要電力量、受取希望日時、時間帯、場所、電力の単価、対価等の情報を含む。
これにより、第1の需要家において必要な電力量だけでなく、第2の需要家から余剰電力を受け取る希望日時、時間帯、第2の需要家の場所、余剰電力の単価、対価に関する情報を用いて、最適な第2の需要家とのマッチングを行うことができる。
ここでは、第2の需要家における電力の供給条件は、第2の需要家が供給可能な電力量、供給希望日時、時間帯、場所、電力の単価(¥/wh)、対価等の情報を含む。
これにより、第2の需要家において供給可能な余剰電力量だけでなく、第1の需要家へ余剰電力を供給する希望日時、時間帯、第1の需要家の場所、余剰電力の単価、対価に関する情報を用いて、最適な第1の需要家とのマッチングを行うことができる。
ここでは、第1の需要家の需要条件と第2の需要家の供給条件とを、システム内に設けられた記憶部に保存する。
これにより、例えば、所定時間経過ごとに、記憶部に保存された各種情報を用いて、第1の需要家と第2の需要家とを組み合わせを検出して、電力融通のマッチングを行うことができる。
ここでは、第1の需要家と取引が成立する第2の需要家が複数存在する場合の選択条件として、余剰電力の供給時における単価(¥/wh)を用いる。
これにより、例えば、第1の需要家が必要な電力量を供給可能な複数の第2の需要家のうち、最も安価な単価で余剰電力を供給してくれる第2の需要家を選択してマッチングすることができる。
ここでは、第1の需要家と取引が成立する第2の需要家が複数存在する場合の選択条件として、余剰電力の送電時に生じるロスの大きさを用いる。
これにより、例えば、第1の需要家が必要な電力量を供給可能な複数の第2の需要家のうち、最も送電ロスが少なく(距離が近い)余剰電力を供給してくれる第2の需要家を選択してマッチングすることができる。この結果、第2の需要家から供給される余剰電力を、第1の需要家が効率よく受け取ることができる。
ここでは、第1の需要家によって入力された電力の需要条件を用いて、電力需給予測部が電力需給を予測する。
これにより、例えば、PC(Personal Computer)やスマートフォン等の電子端末を用いて第1の需要家から直接入力された需要条件を用いて、余剰電力を供給可能な第2の需要家とのマッチングを行うことができる。
ここでは、余剰電力の供給条件として、電力供給装置に関する情報が、第2の需要家によって入力される。
これにより、例えば、PC(Personal Computer)やスマートフォン等の電子端末を用いて第2の需要家から直接入力された電力供給装置に関する情報を用いて、需要家群における電力需給を予測することができる。
ここでは、電力需給予測部において、天気予報に関する情報を用いて電力供給装置(発電装置)における発電量を予測する。
これにより、例えば、電力供給装置が太陽光発電装置の場合には、天気予報の日照時間の情報を用いて、太陽光発電装置による発電量を予測することができる。また、例えば、電力供給装置が風力発電装置の場合には、天気予報の風速の情報を用いて、風力発電装置による発電量を予測することができる。
ここでは、電力需給予測部における需給予測に、現在の蓄電装置の蓄電量を用いる。
これにより、例えば、所定時間帯における需要家ごとの電力供給装置の発電量、消費電力量の推定値とともに、現在の蓄電池の蓄電量を用いて、所定時間帯における需要家群内の電力需給を予測することができる。
ここでは、電力需給予測部における消費電力量の推定に、複数の需要家ごとの生活パターンに応じた消費電力量を記録したデータを用いる。
なお、需要家が所有する電力供給装置としては、例えば、太陽光発電装置、風力発電装置、地熱発電装置等の再生可能エネルギーを活用した発電装置、発電機、バイナリー発電、電気自動車、蓄電装置等が含まれる。
需要家群における電力の需給バランスとしては、例えば、第1の需要家では供給量より消費電力量の方が多い場合でも、同じ需要家群に含まれる第2の需要家において供給量が消費電力量を上回って余剰電力が発生することも考えられる。この場合には、第2の需要家から第1の需要家に対して余剰電力を供給することで、需要家群全体としては十分な供給量があると判断される。
第2スイッチング部は、需要家群に含まれる複数の需要家の間をつなぐ配電線上に配置され接続切替手段であって、第1スイッチング部と同様に、本方法に含まれる制御ステップにおいて制御される。
この結果、系統との接続を切断して送電網の使用コストを削減するとともに、需要家群内において、電力の供給側となる需要家から需要側となる需要家に対する電力の伝送経路を確保することができる。
なお、需要家が所有する電力供給装置としては、例えば、太陽光発電装置、風力発電装置、地熱発電装置等の再生可能エネルギーを活用した発電装置、発電機、バイナリー発電、電気自動車、蓄電装置等が含まれる。
需要家群における電力の需給バランスとしては、例えば、第1の需要家では供給量より消費電力量の方が多い場合でも、同じ需要家群に含まれる第2の需要家において供給量が消費電力量を上回って余剰電力が発生することも考えられる。この場合には、第2の需要家から第1の需要家に対して余剰電力を供給することで、需要家群全体としては十分な供給量があると判断される。
第2スイッチング部は、需要家群に含まれる複数の需要家の間をつなぐ配電線上に配置され接続切替手段であって、第1スイッチング部と同様に、本プログラムに含まれる制御ステップにおいて制御される。
この結果、系統との接続を切断して送電網の使用コストを削減するとともに、需要家群内において、電力の供給側となる需要家から需要側となる需要家に対する電力の伝送経路を確保することができる。
ここで、以下の説明において登場する需要家A(第1の需要家)20は、電力供給装置として、発電装置(ソーラーパネル21および風力発電装置23)を所有している。
また、需要家B(第2の需要家)30は、電力供給装置として、発電装置(ソーラーパネル31)と蓄電池(蓄電装置33)と電気自動車38とを所有している。
また、需要家とは、例えば、電力会社と契約を結んでおり、電力会社から系統50(図1参照)を介して供給される電力を使用する個人、法人、団体等であって、例えば、一般家庭(戸建て、マンション)、企業(事業所、工場、設備等)、地方自治体、国の機関等が含まれる。なお、需要家には、自家発電によって電力をまかなう需要家、ZEB(Zero Energy Building)を実現した需要家も含まれる。
また、以下の実施形態において、系統40(図1参照)とは、電力会社から供給される電力を各需要家に対して供給する電力系統を意味している。
さらに、以下の実施形態において、EMS(Energy Management System)26,36(図1参照)とは、各需要家にそれぞれ設置されており、各需要家における消費電力量を削減するために設けられたシステムを意味している。そして、EMS26,36は、ネットワークを介して電力供給経路制御システム10と接続されている。
本実施形態に係る電力供給経路制御システム10は、電力供給装置(発電装置、蓄電装置等)を所有する需要家を含む複数の需要家間において電力を融通し合うための電力供給経路を確保するために設けられている。そして、電力供給経路制御システム10は、図1に示すように、複数のスイッチング部27,28,37,41を切り替えながら、需要家A(第1の需要家)20および需要家B(第2の需要家)30との間において余剰電力の融通を行う。
なお、図1に示す各構成をつなぐ実線は、データ等の情報の流れを示しており、一点鎖線は電気の流れを示している。
また、本実施形態の電力供給経路制御システム10の構成については、後段において詳述する。
需要家A20は、図1に示すように、EMS(Energy Management System)26を介して、電力供給経路制御システム10に対して、所定時間帯ごとの需要家A20における電力の需給状況に関する情報を送信する。そして、需要家A20は、図1に示すように、ソーラーパネル(電力供給装置)21、太陽光発電用電力変換装置(PCS)22、発電電力用電力センサ22a、風力発電装置(電力供給装置)23、風力発電用電力センサ23a、負荷24、負荷用電力センサ24a、分電盤25、EMS26、スイッチング部(第1スイッチング部)27、およびスイッチング部(第2スイッチング部)28を備えている。
太陽光発電用電力変換装置(PCS(Power Conditioning System))22は、図1に示すように、ソーラーパネル21と接続されており、ソーラーパネル21において発生した直流電流を交流電流に変換する。
風力発電装置(電力供給装置)23は、自然の風の力を利用して風車を回転させることで電気を発生させる発電装置であって、需要家A20の敷地内等に設置されている。そして、風力発電装置23における発電量は、天気予報の風速に関する情報に基づいて予測することができる。
負荷24は、上述したように、一般家庭におけるエアコンや冷蔵庫等の家電製品、工場等における設備、空調装置等の電力消費体であって、系統40から供給される電力、ソーラーパネル21、風力発電装置23によって発生した電力を消費する。
分電盤25は、図1に示すように、発電電力用電力センサ22a、風力発電用電力センサ23a、負荷用電力センサ24aと接続されている。そして、分電盤25は、ソーラーパネル21および風力発電装置23において発電した電力を、負荷24に対して供給する。さらに、分電盤25は、時間帯によって発生した余剰電力を、スイッチング部27,28等を介して、需要家Bあるいは系統40へと供給する。これにより、需要家A20は、同じ需要家群に所属する需要家B、電力会社に対して余剰電力を売電することができる。
スイッチング部27,28は、需要家A20と系統40との間をつなぐ配電線上、同じ需要家群に属する複数の需要家の間における電力の配電線上にそれぞれ設けられている。
スイッチング部28は、需要家群内において電力供給過剰な時間帯には、ONになるように切り替えられる。これにより、余剰電力が発生した需要家から電力を必要とする他の需要家に対して電力が供給される経路を確保する。
需要家B30は、図1に示すように、EMS(Energy Management System)36を介して、電力供給経路制御システム10に対して、所定時間帯ごとの需要家B30における電力の需給状況に関する情報を送信する。そして、需要家B30は、図1に示すように、ソーラーパネル(電力供給装置)31、太陽光発電用電力変換装置(PCS)32、発電電力用電力センサ32a、蓄電装置(電力供給装置)33、蓄電電力用電力センサ33a、負荷34、負荷用電力センサ34a、分電盤35、EMS36、スイッチング部(第1スイッチング部)37を備えている。
太陽光発電用電力変換装置(PCS(Power Conditioning System))32は、図1に示すように、ソーラーパネル31と接続されており、ソーラーパネル31において発生した直流電流を交流電流に変換する。
蓄電装置(電力供給装置)33は、ソーラーパネル31において発電した電力のうち、負荷34によって消費しきれなかった余剰電力を一時的に蓄えるために設けられている。これにより、ソーラーパネル31によって発電する日中の時間帯において、負荷34による消費電力量が少ない場合でも、余った電力を蓄電装置33へ蓄えておくことで、発電した電力を捨ててしまう無駄を排除できる。
負荷34は、上述したように、一般家庭におけるエアコンや冷蔵庫等の家電製品、工場等における設備、空調装置等の電力消費体であって、系統40から供給される電力、ソーラーパネル31によって発生した電力、蓄電装置33に蓄えられた電力を消費する。
分電盤35は、図1に示すように、発電電力用電力センサ32a、蓄電電力用電力センサ33a、負荷用電力センサ34aと接続されている。そして、分電盤35は、ソーラーパネル31において発電した電力および蓄電装置33において蓄えられた電力を、負荷34に対して供給する。さらに、分電盤35は、時間帯によって発生した余剰電力を、スイッチング部37,28等を介して、需要家A20あるいは系統40へと供給する。これにより、需要家B30は、同じ需要家群に所属する需要家A20、電力会社に対して余剰電力を売電することができる。
スイッチング部(第1スイッチング部)37は、系統40から供給される電力の配電線上に設けられている。そして、スイッチング部37は、系統40と需要家B30の分電盤35との接続を切り替える接続切替手段であって、系統40からの電力供給を需要家B30が切断したい場合にOFFになるように制御される。
本実施形態では、需要家B30は、所定時間帯ごとに、外部から余剰電力の供給を希望する側と、外部へ余剰電力を供給する側とが入れ替わる。このため、需要家B30においては、ソーラーパネル31による発電電力と蓄電装置33の蓄電量との総和量よりも、負荷34による消費電力量の方が大きい時間帯と小さい時間帯とが存在するものとする。
本実施形態の電力供給経路制御システム10は、スイッチング部27,28,37を制御して、複数の需要家間において余剰電力を融通し合う。そして、電力供給経路制御システム10は、需要家群内において電力需給状況が供給過剰な時間帯には、スイッチング部(第1スイッチング部)41を制御して、需要家群と系統40との接続を切断(解列)する。さらに、電力供給経路制御システム10は、図1に示すように、電力量情報取得部11、電力需給予測部12、マッチング部13、記憶部14、および制御部15を備えている。
電力需給予測部12は、図1に示すように、電力量情報取得部11において取得された情報に基づいて、需要家A20および需要家B30を含む需要家群内における所定時間帯ごとの電力の需給状況を予測する。
一方、電力量情報取得部11において取得される需要情報としては、需要家A20,B30が所有する負荷24,34の種類、生活パターンに応じて変化する消費電力量のデータ等が含まれる。これにより、電力需給予測部12では、所定時間帯ごとの消費電力量を予測することができる。
そして、マッチング部13は、条件を満たす組み合わせが複数ある場合には、例えば、余剰電力供給の対価、送電時のロス等の条件を加えて、最終的な組み合わせを絞り込んでいく。
制御部15は、記憶部14に保存された各種情報に基づいて、需要家A20と需要家B30とを含む需要家群において電力が供給過剰となる時間帯を検出するとともに、その時間帯に供給元の需要家から供給先の需要家へと電力供給する供給経路を確保する。すなわち、制御部15は、需要家A20,B30との間において電力の融通が可能となるように、スイッチング部27,28,37を制御する。
一方、例えば、需要家A20と需要家B30との間において電力の送受電を行わない場合には、制御部15は、スイッチング部28をOFFにするように制御する。これにより、互いの分電盤25,35間において電力の送受電が不能な状態とする。
これにより、需要家A20と需要家B30とを含む需要家群は、系統40との接続が切断(解列)された状態となる。この結果、需要家群内において電力の融通し合うことで、系統40経由で購入する電力コストを削減するとともに、系統40の送電線の使用コストを削減することができる。
本実施形態の電力供給経路制御システム10では、上述した構成により、図2に示すフローチャートに従って、電力供給経路制御方法を実施する。
すなわち、ステップS11では、電力量情報取得部11において、需要家A20および需要家B30ごとの需給予測に必要な情報を取得する。
具体的には、電力需給予測部12は、図3に示すように、需要家A20と需要家B30が所有する電力供給装置ごとに、所定時間帯ごとの供給電力量(kwh)を予測する。
具体的には、電力需給予測部12は、図4に示すように、需要家A20と需要家B30が所有する負荷24,34ごとに、所定時間帯ごとの消費電力量(kwh)を予測する。
図4では、需要家A20では、2015/10/30の0:00−10:00の時間帯において、30kwhの電力を電気自動車(負荷24の一例)の充電のために消費予定である。また、需要家Aでは、2015/10/30の10:00−11:00の時間帯において、30kwhの電力を空調機器(負荷24の一例)によって消費予定である。また、需要家A20では、2015/10/30の同じ時間帯において、80kwhの電力を電気自動車(負荷24の一種)の充電用電力として消費予定である。さらに、需要家A20では、2015/10/30の17:00−18:00の時間帯において、10kwhの電力を照明機器(負荷24の一例)によって消費予定である。
具体的には、電力需給予測部12は、図5に示すように、2015/10/30の0:00−10:00の時間帯において、需要30kwh、供給0kwhが発生して、消費電力量が供給電力量よりも30kwh多くなると予測される。
2015/10/30の11:00−12:00の時間帯においては、需要、供給とも発生しないと予測される。
2015/10/30の15:00−17:00の時間帯においては、需要、供給とも発生しないと予測される。
2015/10/30の17:00−18:00の時間帯においては、需要10kwhのみが発生しており、消費電力量が10kwh発生すると予測される。
一方、電力需給予測部12は、図6に示すように、需要家B30において、所定時間帯ごとの電力需給状況を予測する。
具体的には、電力需給予測部12では、図6に示すように、2015/10/30の0:00−10:00の時間帯においては、需要、供給とも発生しないと予測される。
2015/10/30の11:00−12:00の時間帯においては、需要、供給とも発生しないと予測される。
2015/10/30の15:00−16:00の時間帯においては、需要、供給とも発生しないと予測される。
2015/10/30の16:00−17:00の時間帯においては、供給30kwhのみが発生しており、供給可能な余剰電力量が30kwh発生すると予測される。
2015/10/30の18:00−10:00の時間帯においては、需要30kwh、供給0kwhが発生して、消費電力量が供給電力量よりも30kwh多くなると予測される。
すなわち、電力需給予測部12では、図7に示すように、需要家A20と需要家B30を含むグループOの需要家群全体において、2015/10/30の0:00−10:00の時間帯においては、需要30kwh、供給0kwhが発生して、消費電力量が供給電力量よりも30kwh多くなると予測される。
2015/10/30の11:00−12:00の時間帯においては、需要家群内において、需要、供給とも発生しないと予測される。
2015/10/30の15:00−16:00の時間帯においては、需要家群内において、需要、供給とも発生しないと予測される。
2015/10/30の17:00−18:00の時間帯においては、需要家A20における需要10kwh、需要家B30における供給20kwhが発生しており、需要家群内において余剰電力量10kwhありと予測される。
次に、ステップS13では、制御部15が、ステップS12において予測された需要家群(グループO)内における電力の需給状況(図7)に基づいて、スイッチング部27,28,37,41の切替え制御に必要な情報を推定する。
次に、ステップS14では、所定時間帯ごとに、需要家A20および需要家B30を含む需要家群における電力供給量が需要量よりも大きいか否かを判定する。ここで、所定時間帯ごとの電力供給量が需要量よりも大きい場合には、ステップS15へ進む。一方、所定時間帯ごとの電力供給量が需要量よりも小さい場合には、ステップS18へ進む。
これにより、ステップS16では、需要家群内における電力供給経路が確保される。
次に、ステップS17では、需要家群内において電力を融通できる状況であるため、スイッチング部41をOFFとし、系統40の配電線と需要家群との接続を切断(解列)する。
一方、ステップS18では、需要家群内における電力需給状況が供給不足の状態であるため、需要家群内において電力融通できない。よって、需要家群内に設置されたスイッチング部28をOFFとする。
制御部15は、所定時間ごとに上記ステップS11〜ステップS19を繰り返し実施して、所定時間ごとにスイッチング部27,28,37,41の切替え制御を実施する。
2015/10/30の10:00−11:00までの時間帯では、需要家群内において余剰電力が発生している。よって、需要家B30から需要家A20へ余剰電力を供給するために、スイッチング部28(切替スイッチ)をONとし、スイッチング部27,37,41(系統スイッチ)をOFFにする。
2015/10/30の12:00−15:00までの時間帯では、需要家群内において需給バランスが取れている。よって、需要家A20から需要家B30へ余剰電力を供給するために、スイッチング部28(切替スイッチ)をONとし、スイッチング部27,37,41(系統スイッチ)をOFFにする。
2015/10/30の16:00−17:00までの時間帯では、需要家群内において需要家B30の供給30kwhのみ発生している。よって、この時間帯は、電力需要がないことから、系統40の配電線および需要家群内の配電網との接続を切断するために、スイッチング部28(切替スイッチ)をOFF、スイッチング部27,37,41(系統スイッチ)もOFFにする。
2015/10/30の18:00−0:00までの時間帯では、系統40からの電力供給を受けるために、スイッチング部28(切替スイッチ)をOFFとし、スイッチング部27,37,41(系統スイッチ)をONにする。
これにより、需要家群を構成する複数の需要家の間における電力供給経路を確保することができる。
これにより、配電線の使用コストを削減することができる。
さらに、各需要家A20,B30において、電力需給バランスが取れている場合には、系統40との接続に加えて、需要家群内の他の需要家との接続も切断する。
これにより、需要家群内に設置された配電網の使用量も削減することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記実施形態1では、本発明に係る電力供給経路制御方法として、図2に示すフローチャートに従って、電力供給経路制御を実施する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図2に示すフローチャートに従って実施される電力供給経路制御方法をコンピュータに実行させる電力供給経路制御プログラムとして、本発明を実現してもよい。
また、この電力供給経路制御プログラムを格納した記録媒体として、本発明を実現してもよい。
上記実施形態では、図1に示すように、電力量情報取得部11が、各需要家A20,B30のEMS26,36から、電力の需給予測に関する情報を自動的に取得する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図9に示すように、電力量情報取得部111と各需要家A120,B130のEMS26,36の間に、それぞれ電子端末129,139を設置し、各需要家A120,B130から直接情報が入力される電力供給経路制御システム110であってもよい。
具体的には、電子端末129は、需要家A120が所有するPCやタブレット端末、スマートフォン、携帯電話等である。本実施形態では、電子端末129には、需要家A120によって、所定時間帯ごとの電力需給予測に必要な情報が入力される。そして、電子端末129は、図9に示すように、通信回線を介して、電力供給経路制御システム110(電力量情報取得部111)と接続されている。
なお、電子端末は、各需要家にそれぞれ設置されている必要はなく、電子端末が設置された需要家と設置されていない需要家とを含む需要家群を構成してもよい。
この場合には、電子端末が設置されていない需要家については、上記実施形態1と同様に、EMSから必要な情報を取得すればよい。
上記実施形態では、図1に示すように、それぞれの需要家A20,B30が、ソーラーパネル21,31、風力発電装置23、蓄電装置33、電気自動車38等の電力供給装置を所有している例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、本システムに接続される複数の需要家は、電力供給装置を所有している需要家を少なくとも1つ含んでいればよく、電力供給装置を所有していない需要家を含んでいてもよい。
上記実施形態では、図1に示すように、需要家A20,B30が所有する電力供給装置として、ソーラーパネル21,31および風力発電装置23等の発電装置、蓄電装置33、電気自動車38を用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、需要家が所有する電力供給装置としては、地熱発電装置等の再生可能エネルギーを活用した発電装置、発電機、バイナリー発電等を使用してもよい。
上記実施形態では、需要家A20と需要家B30における電力の需給状況予測に関する情報として、図3および図4に示すように、需要家群、需要家名、供給装置、負荷、日時、電力量に関する情報が取得される例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
この場合には、例えば、需要家の場所に関する情報を用いて、余剰電力の供給元となる需要家から供給先となる需要家まで送電する際の送電ロス等を考慮して、マッチングを行うことができる。
上記実施形態では、2つの需要家A20,B30を含む需要家群に対して、本発明を適用した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、需要家Bにおいて発生する余剰電力量が、需要家Aの必要電力量に対して大きい場合には、1つの需要家Bに対して、複数の需要家Aを組み合わせてもよい。
この場合には、余剰電力が大量に発生する需要家Bから、複数の需要家Aに対して余剰電力の供給を行うことができる。よって、さらに効率よく、余剰電力を複数の需要家間において融通し合うことができる。
上記実施形態では、電力供給経路制御システム10内に、各種情報を保存する記憶部14を設けた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、電力供給経路制御システムの外部のサーバ、クラウドサービス等を、各種情報を保存する記憶部として利用してもよい。
11 電力量情報取得部
12 電力需給予測部
13 マッチング部
14 記憶部
15 制御部
20 需要家A(第1・第2の需要家)
21 ソーラーパネル(発電装置(電力供給装置))
22 太陽光発電用電力変換装置(PCS)
22a 発電電力用電力センサ
23 風力発電装置(発電装置(電力供給装置))
23a 風力発電用電力センサ
24 負荷
24a 負荷用電力センサ
25 分電盤
26 EMS
27 スイッチング部(第1スイッチング部)
28 スイッチング部(第2スイッチング部)
30 需要家B(第2・第1の需要家)
31 ソーラーパネル(発電装置(電力供給装置))
32 太陽光発電用電力変換装置(PCS)
32a 発電電力用電力センサ
33 蓄電装置(蓄電池)
33a 蓄電電力用電力センサ
34 負荷
34a 負荷用電力センサ
35 分電盤
36 EMS
37 スイッチング部(第1スイッチング部)
38 電気自動車(電力供給装置)
40 系統
41 スイッチング部(第1スイッチング部)
110 電力供給経路制御システム
111 電力量情報取得部
120 需要家A(第1・第2の需要家)
129 電子端末
130 需要家B(第2・第1の需要家)
139 電子端末
Claims (16)
- 電力供給装置を所有する複数の需要家と電力会社から電力が供給される系統との接続切替を制御する電力供給経路制御システムであって、
前記複数の需要家の所定時間帯における電力の需給状況を予測する電力需給予測部と、
前記電力需給予測部における予測結果に基づいて、前記系統と前記複数の需要家の配電線との接続を切り替える第1スイッチング部を制御するとともに、前記複数の需要家の間をつなぐ配電線の接続を切り替える第2スイッチング部を制御する制御部と、
を備えている電力供給経路制御システム。 - 前記制御部は、前記第1スイッチング部をOFFとしたとき、前記第2スイッチング部の制御を行う、
請求項1に記載の電力供給経路制御システム。 - 前記複数の需要家には、第1の需要家と第2の需要家とが含まれており、
前記電力需給予測部の予測結果に基づいて、前記第1の需要家における電力の需要条件と、前記第2の需要家における電力の供給条件とをマッチングするマッチング部を、さらに備えている、
請求項1または2に記載の電力供給経路制御システム。 - 前記制御部は、前記マッチング部におけるマッチング結果に基づいて、前記第2スイッチング部を制御する、
請求項3に記載の電力供給経路制御システム。 - 前記第1の需要家における電力の需要条件には、必要な電力量、日時、時間帯、場所、電力の単価、対価のうちの少なくとも1つが含まれる、
請求項3または4に記載の電力供給経路制御システム。 - 前記第2の需要家における電力の供給条件には、必要な電力量、日時、時間帯、場所、電力の単価、対価のうちの少なくとも1つが含まれる、
請求項3から5のいずれか1項に記載の電力供給経路制御システム。 - 前記需要条件と前記供給条件とを保存する記憶部を、さらに備えている、
請求項3から6のいずれか1項に記載の電力供給経路制御システム。 - 前記マッチング部は、前記第1の需要家と取引が成立する前記第2の需要家が複数存在する場合には、前記第2の需要家から前記第1の需要家へ送電される電力の単価に基づいて、前記第1の需要家と前記第2の需要家の組合せを選択する、
請求項3から7のいずれか1項に記載の電力供給経路制御システム。 - 前記マッチング部は、前記第1の需要家と取引が成立する前記第2の需要家が複数存在する場合には、前記第2の需要家から前記第1の需要家へ送電する際の送電ロスの大きさに基づいて、前記第1の需要家と前記第2の需要家の組合せを選択する、
請求項3から8のいずれか1項に記載の電力供給経路制御システム。 - 前記需要条件は、前記第1の需要家によって入力される、
請求項3から9のいずれか1項に記載の電力供給経路制御システム。 - 前記供給条件は、前記第2の需要家によって入力される、
請求項3から10のいずれか1項に記載の電力供給経路制御システム。 - 前記電力需給予測部は、天気予報の情報を用いて、所定時間帯における前記電力供給装置に含まれる発電装置による発電量を予測する、
請求項1から11のいずれか1項に記載の電力供給経路制御システム。 - 前記電力需給予測部は、前記電力供給装置に含まれる蓄電装置の現在の蓄電量を用いて、所定時間帯における前記蓄電装置の蓄電量を予測する、
請求項1から12のいずれか1項に記載の電力供給経路制御システム。 - 前記電力需給予測部は、前記複数の需要家の過去の生活パターンに応じた消費電力量を記録したデータに基づいて、前記複数の需要家における消費電力量を推定する、
請求項1から13のいずれか1項に記載の電力供給経路制御システム。 - 電力供給装置を所有する複数の需要家と電力会社から電力が供給される系統との接続切替を制御する電力供給経路制御方法であって、
前記複数の需要家における電力の需給状況を予測する電力需給予測ステップと、
前記電力需給予測ステップにおける予測結果に基づいて、前記系統と前記複数の需要家の配電線との接続を切り替える第1スイッチング部を制御するとともに、前記複数の需要家の間をつなぐ配電線の接続を切り替える第2スイッチング部を制御する制御ステップと、
を備えている電力供給経路制御方法。 - 電力供給装置を所有する複数の需要家と電力会社から電力が供給される系統との接続切替を制御する電力供給経路制御プログラムであって、
前記複数の需要家における電力の需給状況を予測する電力需給予測ステップと、
前記電力需給予測ステップにおける予測結果に基づいて、前記系統と前記複数の需要家の配電線との接続を切り替える第1スイッチング部を制御するとともに、前記複数の需要家の間をつなぐ配電線の接続を切り替える第2スイッチング部を制御する制御ステップと、
を備えている電力供給経路制御方法をコンピュータに実行させる電力供給経路制御プログラム。
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