JP2017153185A - バンドクリップおよびこれを備えたワイヤハーネス - Google Patents

バンドクリップおよびこれを備えたワイヤハーネス Download PDF

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Abstract

【課題】取付孔の箇所が低くなっている段差のある支持パネルに電線束を配索する際に部品が破損し難く配索作業が容易なバンドクリップ等を提供する。
【解決手段】バンド本体10と、クリップ本体20と、バンド本体10とクリップ本体20とを連結する連結部26と、を備え、連結部26は、皿部23と一体に設けられた固定ブロック24と、固定ブロック24が嵌合される凹部16が形成され、バンド部固定部12と一体に設けられたスライドブロック14と、を有し、固定ブロック24は、両側面に互いに平行な複数の凸条部25が形成され、スライドブロック14は、固定ブロック24の両側面に対応する凹部の内面に、凸条部25に係合する凹条部15が形成され、凸条部25と凹条部15は、スライドブロック14が固定ブロック24から引き抜かれる方向にスライド可能でその逆方向にはスライド不可能に係合する。
【選択図】図1

Description

本発明は、バンドクリップおよびこれを備えたワイヤハーネスに関する。
従来、車両内にワイヤハーネスを配索するためにバンドクリップが用いられている。従来の一般的なバンドクリップは、バンド本体とクリップ本体とを有する。バンド本体は、バンド部と、バンド部の基端を固定しかつ先端部側をロックするバンド部固定部と、を有する。クリップ本体は、バンド部固定部と一体の皿部と、皿部と一体のコラム部と、コラム部と一体のアンカー部とを有する。
上記構成のバンドクリップは、支持パネルの取付孔から電線束までの離間距離が大きい箇所では、アンカー部が取付孔に届かず適用することができない。
具体的に説明すると、車両内における電線束の配索経路には、支持パネルの取付孔を有する部位の高さレベルが配索方向にオフセットした他の部位の高さレベルよりも大きく落ち窪んでいる箇所が存在する。すなわち、支持パネルの取付孔の位置では、支持パネルから電線束までの離間距離が大きく、支持パネルの取付孔からオフセットした位置では、支持パネルの取付孔から電線束までの離間距離が小さいという状況にある。この状況の取付孔に、従来の一般的なバンドクリップを適用し、アンカー部を接近させていくと、接近途中で、電線束におけるバンド本体により抱持された位置からオフセットした位置が、支持パネルにおける取付孔からオフセットした部位に先に当接してしまう。このため、アンカー部が取付孔に届かず、従来のバンドクリップを適用することができない。
上記のような場合、従来は、例えば、特許文献1に示すバンドクリップを適用することができる。図7に示すバンドクリップ36は、特許文献1に示すものと実質的に同一の構成であり、バンド本体37とクリップ本体38とが、水平方向にオフセットしていて、かつ上下方向に相対的にスライド可能に連結されている。
このバンドクリップ36は、枝線35が幹線34から上方に延びかつ幹線34が大径部分34aと小径部分34bとに径サイズを大きく変化しているような電線束33を、その大径部分34aにおける支持パネル31から電線束までの離間距離が小さくなるように配索する必要があるときに適用される。すなわち、バンドクリップ36は、大径部分34aに対応する位置でバンド本体37により電線束33を抱持し、小径部分34bに対応する位置に設けられた取付孔32に対してクリップ本体38が装着され、バンド本体37側をクリップ本体38側に対して相対的に押し下げるように装着されている。
特開2015−53783号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術にあっては、支持パネルの取付孔32と配索される電線束33との高さレベルの違い(段差)に対応するために、クリップ本体38からオフセットしたバンド本体37を押し下げてスライド連結部で下方にスライドさせていた。このため、クリップ本体38のアンカー部に過度の応力が集中しアンカー部が破損する懸念があった。また、バンド本体37を押し下げる作業によりストローク限界を越えてバンド本体37とクリップ本体38とが分離してしまうという問題もあった。そのため、バンド本体37を押し下げて段差を吸収する作業は注意を要するものとなっていた。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、取付孔の箇所が低くなっている段差のある支持パネルに電線束を配索する際に部品が破損し難く配索作業が容易なバンドクリップおよびこれを備えたワイヤハーネスを提供することを目的とする。
本発明に係るバンドクリップは、上記目的達成のため、電線束に巻付けられるバンド部と、前記バンド部の基端を固定しかつ先端部側をロックするバンド部固定部と、を有するバンド本体と、アンカー部と皿部とで支持パネルの取付孔に係止されるクリップ本体と、前記バンド本体と前記クリップ本体とを連結する、連結長を変更可能な連結部と、を備え、前記連結部は、前記皿部と一体に設けられた固定ブロックと、前記固定ブロックが嵌合される凹部が形成され、前記バンド部固定部と一体に設けられたスライドブロックと、を有し、前記固定ブロックは、両側面に互いに平行な複数の凸条部が形成され、前記スライドブロックは、前記固定ブロックの前記両側面に対応する前記凹部の内面に、前記凸条部に係合する凹条部が形成され、前記凸条部と前記凹条部は、前記スライドブロックが前記固定ブロックから引き抜かれる方向にスライド可能でその逆方向にはスライド不可能に係合する構成である。
この構成により、スライドブロックが固定ブロックに最大限嵌合した状態でバンド本体により電線束を抱持し、アンカー部を支持パネルの取付孔に係止させると、電線束の復元力により人手を介さずにスライドブロックが固定ブロックから引き上げられ、所望の位置で電線束を保持することができる。これにより、特許文献1に記載のように段差を吸収するために作業員がバンド本体を押し下げる等の作業を行う必要がない。また、バンド本体とクリップ本体とが水平方向にオフセットしていないので、アンカー部に応力が集中することもない。これにより、段差のある支持パネルに対して電線束の配索作業を行うとき、クリップ本体が破損する可能性を低減できる。
また、前記固定ブロックの別の一側面の上部に第1抜け止め部が形成され、前記固定ブロックの前記第1抜け止め部に対応する前記スライドブロックの前記凹部の内面下部に、前記第1抜け止め部に係止する第2抜け止め部が形成された構成としてもよい。
この構成により、スライドブロックが固定ブロックから最大限引き出された状態に達すると、その状態で保持される。これにより、スライドブロックが固定ブロックから抜け出ることがなく、バンド本体とクリップ本体とが分離するのを防止できる。
また、前記固定ブロックの前記両側面とは別の両側面に位置決め凸部が設けられ、前記固定ブロックの前記位置決め凸部に対応する前記スライドブロックの前記凹部の内面に、前記位置決め凸部に嵌合する位置決め凹部が形成され、前記位置決め凸部と前記位置決め凹部とが嵌合することで前記凸条部と前記凹条部との隙間を規制する構成としてもよい。
この構成により、スライドブロックの凸条部と固定ブロックの凹条部との隙間(例えば、0.5〜1mm)を両側面で均等に設定することができる。これにより、スライドブロックがスライドするのに要する力を必要最小限に維持することができる。これにより、スライドブロックのスライドに利用する電線束の復元力が小さくてもスライド移動が可能となる。
本発明に係るワイヤハーネスは、電線束と、前記バンドクリップとを備え、前記バンドクリップの前記バンド本体で前記電線束を抱持した構成である。
本発明によれば、取付孔の箇所が低くなっている段差のある支持パネルに電線束を配索する際に部品が破損し難く配索作業が容易なバンドクリップおよびこれを備えたワイヤハーネスを提供することができる。
本発明の実施の形態に係るバンドクリップを示す概略正面図である。 本発明の実施の形態に係るクリップ本体および固定ブロックの概略斜視図である。 図3(a)は本発明の実施の形態に係るクリップ本体および固定ブロックの概略平面図であり、図3(b)はその概略正面図である。 本発明の実施の形態に係るバンド本体およびスライドブロックの概略斜視図である。 図5(a)は本発明の実施の形態に係るバンド本体およびスライドブロックの概略平面図であり、図5(b)はその概略正面図である。 本発明の実施の形態に係るワイヤハーネスを支持パネルに配索する方法を示す説明図であり、図6(a)はアンカー部を支持パネルの取付孔に挿入する前の状態を示し、図6(b)は挿入直後の状態を示し、図6(c)は挿入後にスライドブロックが持ち上がった状態を示す。 特許文献1に記載されたバンドクリップの構成を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
本実施の形態に係るバンドクリップ1は、車両内等で段差のある支持パネル3に電線束2を配索する際に電線束2の配索経路を規制するためのものである。このバンドクリップ1は、バンド本体10と、クリップ本体20と、バンド本体10とクリップ本体20とを連結する連結部26と、を備えている。
バンド本体10は、電線束2に巻付けられるバンド部11と、バンド部11の基端を固定しかつ先端部側をロックするバンド部固定部12と、を有している。バンド本体10は、合成樹脂製の一体成形品である。
電線束2は、複数の被覆電線がテープ巻き等で束ねられ、その上にコルゲートチューブなどの外装品が外装されたものである、本明細書および特許請求の範囲で電線束というときは、コルゲートチューブなどの外装品を外装していないものも含む。
バンド部11は、電線束2に巻付けられて電線束2を抱持できる長さを有し、先端部の一表面にロック用凹凸部が形成されている。バンド部固定部12の側面には、バンド挿通孔12aが形成されており、バンド挿通孔12aの挿通孔下面にはロック用凹凸部が形成されている。そして、バンド部11が電線束2に巻付けられ、先端部側がバンド挿通孔12aに挿通され、バンド部11側のロック用凹凸部と、バンド挿通孔12a側のロック用凹凸部とが係合して電線束2の抱持状態がロックされるようになっている。
クリップ本体20は、アンカー部21と皿部23とで支持パネル3の取付孔4に係止されるように構成されている。クリップ本体20は、合成樹脂製の一体成形品である。
具体的には、クリップ本体20は、アンカー部21と、一端部がアンカー部21と一体に設けられた柱状のコラム部22と、コラム部22の他端部と一体に設けられた皿部23と、を備えている。アンカー部21は、その後端部が取付孔4より若干大きい径を有し、取付孔4への挿入時には外周部が弾性変形して取付孔4を通過できるが、通過後は後端部が取付孔4周縁に当たって抜けないようになっている。皿部23は、アンカー部21とは反対側で、外縁部が支持パネル3に当接してクリップ本体20を支持している。
連結部26は、バンド本体10とクリップ本体20とを連結するものであり、連結長を変更可能な構成となっている。連結長とは、連結部26の上下方向の長さをいう。連結長を変更することができるので、クリップ本体20からバンド本体10までの離間距離を調整できる構成となっている。
連結部26は、皿部23と一体に設けられた樹脂製の固定ブロック24と、固定ブロック24が嵌合される凹部16が形成され、バンド部固定部12と一体に設けられた樹脂製のスライドブロック14と、を有している。固定ブロック24とスライドブロック14との嵌合の深さを変更することにより、連結長を変更できる構成となっている。
具体的には、固定ブロック24は、その両側面24a、24aに互いに平行な複数の凸条部25が形成されている。また、スライドブロック14は、固定ブロック24の上記両側面24a、24aにそれぞれ対応する凹部16の内面に、凸条部25に係合する凹条部15が形成されている。
固定ブロック24は、皿部23の幅より狭い幅を有する直方体形状のブロックであるが、後で説明する位置決め凸部27、27が両脇に設けられており、図3(a)に示すように、平面視で十字形状となっている。固定ブロック24の凸条部25が形成された側面24a、24aの幅を狭くしているのは、スライドブロック14がより小さい外力でスライドできるようにするためである。この側面24a、24aの幅は、支持パネル3の段差や配索する電線束2の復元力などに応じて適宜設定される。
スライドブロック14は、固定ブロック24が嵌合される凹部16を有している。具体的には、スライドブロック14は、固定ブロック24の直方体形状のブロックを隙間嵌めで嵌め込める直方体形状の凹部16を有し、その両脇に後で説明する位置決め凹部17、17が設けられている。よって、スライドブロック14には、図5(a)に示すように平面視で十字形状凹部が形成されている。
また、固定ブロック24側の凸条部25とスライドブロック14側の凹条部15は、スライドブロック14が固定ブロック24から引き抜かれる方向にスライド可能でその逆方向にはスライド不可能に係合するように構成されている。
図3(b)に示すように、固定ブロック24側の複数の凸条部25は、歯先が上向きの断面略鋸歯形状を有している。具体的には、各凸条部25は、略水平な面25aと傾斜した面25bとで鋸歯の1山を構成している。
スライドブロック14側の複数の凹条部15は、図5(b)に示すように、固定ブロック24側の断面略鋸歯形状の複数の凸条部25に対応する形状を有している。具体的には、各凹条部15は、略水平な面15aと傾斜した面15bとで鋸歯の1山が嵌るように構成されている。
スライドブロック14が固定ブロック24から引き抜かれる方向には、固定ブロック24側の凸条部25が、その傾斜した面25bをスライドブロック14側の凹条部15の傾斜した面15bに摺接させつつ乗り越えることで、スライドできる構成となっている。一方、その逆の方向には、固定ブロック24側の凸条部25が、その略水平な面25aをスライドブロック14側の凹条部15の略水平な面15aに突き当てる状態になるので、スライドできない構成となっている。
本実施形態では、凸条部25と凹条部15の断面形状が略鋸歯形状であるが、形状はこれに限定されない。歯先が上向きの任意の断面形状のものを採用でき、要は、スライドブロック14が固定ブロック24から引き抜かれる方向にスライドでき、その逆方向にはスライドできないような形状ならばどんな断面形状のものでもよい。
次に、連結部26においてスライドブロック14が固定ブロックから抜けるのを防止する構成について説明する。
図3(b)に示すように、固定ブロック24の別の一側面27aの上部に第1抜け止め部28が形成されている。また、図5(b)に示すように、固定ブロック24の第1抜け止め部28に対応するスライドブロック14の凹部16の内面下部に、第1抜け止め部28に係止する第2抜け止め部18が形成されている。
具体的には、固定ブロック24側の第1抜け止め部28は凹状部であり、スライドブロック14側の第2抜け止め部18は、第1抜け止め部28の凹状部に係止する凸状部である。また、第1抜け止め部28を凸状部とし、第2抜け止め部18を凹状部としてもよい。スライドブロック14が固定ブロック24から引き抜かれる方向にスライドしていき、スライド可能な最上部に達したとき、スライドブロック14側の凸状の第1抜け止め部28が、固定ブロック24側の凹状の第2抜け止め部18に嵌るようになっている。これにより、スライドブロック14は上方にそれ以上スライドできず、固定ブロック24から抜け出ることを防止する構成となっている。
次に、連結部26において固定ブロック24とスライドブロック14との相対的な配置を規制する構成について説明する。
図2、図3(a)に示すように、固定ブロック24の両側面24a、24aとは別の両側面24b、24bに直方体形状の位置決め凸部27、27がそれぞれ一体的に設けられている。また、図4、図5(a)に示すように、固定ブロック24の位置決め凸部27に対応するスライドブロック14の凹部16の内面に、位置決め凸部27に嵌合する位置決め凹部17が形成されている。そして、位置決め凸部27と位置決め凹部17とが当接することで固定ブロック24側の凸条部25とスライドブロック14側の凹条部15との隙間を規制する構成となっている。
具体的には、固定ブロック24側の位置決め凸部27の両側面27b、27b(図3(a)参照)が、スライドブロック14側の位置決め凹部17の対向面17b、17b(図5(a)参照)に所定の余裕をもって当接する構成となっている。これにより、X軸に沿った固定ブロック24とスライドブロック14との相対的な水平移動が所定の範囲内に規制され、凸条部25と凹条部15との隙間がX方向の両サイドで均等になる構成である。
また、固定ブロック24側の位置決め凸部27、27のそれぞれの側面27a、27a(図3(a)参照)が、スライドブロック14側の位置決め凹部17の対向面17a、17a(図5(a)参照)に所定の余裕をもって当接する構成となっている。これにより、Y軸に沿った固定ブロック24とスライドブロック14との相対的な水平移動が所定の範囲内に規制され、固定ブロック24とスライドブロック14との隙間がY方向の両サイドで均等になる構成である。
本発明の本実施の形態に係るワイヤハーネスWは、電線束2と、上記のバンドクリップ1とを備え、バンドクリップ1のバンド本体10で電線束2が抱持されている。
次に、本実施の形態に係るバンドクリップ1を用いて電線束2を段差のある支持パネル3に配索する方法を説明する。
図6(a)はアンカー部21を支持パネル3の取付孔4に挿入する前の状態を示し、図6(b)は挿入直後の状態を示し、図6(c)は挿入後にスライドブロック14が持ち上がった状態を示す。
まず、図6(a)に示すように、支持パネル3への取付前、バンドクリップ1は、連結部26においてスライドブロック14が固定ブロック24に所要外力の作用下で最大限押し込められた状態、すなわち連結長が最短の状態になっている。また、バンド部11で電線束2を抱持しておく。
次に、図6(b)に示すように、クリップ本体20を支持パネル3の取付孔4に係止する。このとき、電線束2は支持パネル3の段差により強制的に曲げられた状態になっている。この状態の電線束2は元のまっすぐな状態に戻ろうとする。すなわち、電線束2に復元力が発生する。電線束2のこの復元力により、連結部26のスライドブロック14には上方に引張力が作用する。これにより、スライドブロック14は固定ブロック24から引き抜かれる方向に所定の距離、人手を介さずにスライドしていく。
図6(c)は、スライドブロック14のスライド動作が終了した状態を示している。電線束2は元のまっすぐな状態に復元しており、電線束2の強制的な曲げにより発生する復元力に起因する応力はクリップ本体20に掛かっていない。このようにして、スライドブロック14がスライド可能な範囲で、電線束2の配索段差が解消される。
次に、作用・効果について説明する。
上述したように、本発明の実施形態に係るバンドクリップ1は、スライドブロック14が固定ブロック24に最大限嵌合した状態でバンド本体10により電線束2を抱持し、アンカー部21を支持パネル3の取付孔4に係止させる。この状態から、電線束2の復元力により人手を介さずにスライドブロック14が固定ブロック24から引き上げ、所望の位置で電線束2を保持することができる。これにより、従来技術のように段差を吸収するために作業員がバンド本体を押し下げる等の作業を行う必要がないので、作業性が向上する。
また、バンド本体10とクリップ本体20とが水平方向にオフセットしていないので、アンカー部21に応力が集中することもない。これにより、段差のある支持パネル3に対して電線束2の配索作業を行うとき、クリップ本体20を破損する可能性を低減できる。
また、スライドブロック14が固定ブロック24から最大限引き出された状態に達すると、第1抜け止め部18と第2抜け止め部28とが係合して、その状態を保持する。これにより、スライドブロック14が固定ブロック24から抜け出ることがなく、バンド本体10とクリップ本体20とが分離するのを防止できる。
また、固定ブロック24側の位置決め凸部27とスライドブロック14側の位置決め凹部17とを嵌合させる構成とすることで、スライドブロック14の凸条部25と固定ブロック24の凹条部15との隙間を両側面で均等に設定することができる。これにより、スライドブロック14がスライドするのに要する力を必要最小限に維持することができる。これにより、スライドブロック14のスライドに利用する電線束2の復元力が小さくてもスライド移動が可能となる。
また、本実施の形態に係るワイヤハーネスWは、電線束2と、バンドクリップ1とを備え、バンドクリップ1のバンド本体10で電線束2を抱持した構成であるので、バンドクリップ1について上述した効果と同様の効果を奏する。
本発明は、取付孔の箇所が低くなっている段差のある支持パネルに電線束を配索する際に部品が破損し難く配索作業が容易であるという効果を有し、バンドクリップおよびこれを備えたワイヤハーネスの全般に有用である。
1 バンドクリップ
2 電線束
3 支持パネル
4 取付孔
10 バンド本体
11 バンド部
12 バンド部固定部
14 スライドブロック
15 凹条部
16 凹部
17 位置決め凹部
18 第1抜け止め部
20 クリップ本体
21 アンカー部
23 皿部
24 固定ブロック
25 凸条部
26 連結部
27 位置決め凸部
28 第2抜け止め部

Claims (4)

  1. 電線束に巻付けられるバンド部と、前記バンド部の基端を固定しかつ先端部側をロックするバンド部固定部と、を有するバンド本体と、
    アンカー部と皿部とで支持パネルの取付孔に係止されるクリップ本体と、
    前記バンド本体と前記クリップ本体とを連結する、連結長を変更可能な連結部と、を備え、
    前記連結部は、前記皿部と一体に設けられた固定ブロックと、前記固定ブロックが嵌合される凹部が形成され、前記バンド部固定部と一体に設けられたスライドブロックと、を有し、
    前記固定ブロックは、両側面に互いに平行な複数の凸条部が形成され、前記スライドブロックは、前記固定ブロックの前記両側面に対応する前記凹部の内面に、前記凸条部に係合する凹条部が形成され、前記凸条部と前記凹条部は、前記スライドブロックが前記固定ブロックから引き抜かれる方向にスライド可能でその逆方向にはスライド不可能に係合することを特徴とするバンドクリップ。
  2. 前記固定ブロックの別の一側面の上部に第1抜け止め部が形成され、前記固定ブロックの前記第1抜け止め部に対応する前記スライドブロックの前記凹部の内面下部に、前記第1抜け止め部に係止する第2抜け止め部が形成されたことを特徴とする請求項1に記載のバンドクリップ。
  3. 前記固定ブロックの前記両側面とは別の両側面に位置決め凸部が設けられ、前記固定ブロックの前記位置決め凸部に対応する前記スライドブロックの前記凹部の内面に、前記位置決め凸部に嵌合する位置決め凹部が形成され、前記位置決め凸部と前記位置決め凹部とが嵌合することで前記凸条部と前記凹条部との隙間を規制することを特徴とする請求項1または2に記載のバンドクリップ。
  4. 電線束と、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のバンドクリップとを備え、前記バンドクリップの前記バンド本体で前記電線束を抱持したことを特徴とするワイヤハーネス。
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KR102661262B1 (ko) 2022-07-20 2024-04-30 (주)티에이치엔 밴드 케이블

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