JP2017152935A - 電話装置及び通信方法 - Google Patents

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剛 河村
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Abstract

【課題】リアルタイム性が要求され、かつ子機としての携帯電話機との間で行われる通信において、双方向にやり取りされるデータのセキュリティの劣化を抑制し、ユーザの使い勝手を向上できる。【解決手段】固定電話網に接続されたコードレス電話親機10では、親機制御部は、子機としての携帯電話機40の接続状態の変化、例えば宅外スマホから宅内スマホに切り替わったことを検知する。親機制御部は、携帯電話機40の接続状態に変化が検知された場合に、携帯電話機40との間で共有される共通鍵Kcを生成する。無線LANI/F部109は、共通鍵Kcを用いて、携帯電話機40との間で送受信されるデータを暗号化して送信する。【選択図】図13

Description

本発明は、電話装置及び通信方法に関する。
近年、家庭に置く固定回線用の電話機は、リビングやキッチン、寝室などに子機を設置して使用できるコードレスタイプのものが普及している。但し、専用の子機を追加するためにはそれなりにコストがかかるため、すでに広く利用及び普及している個人所有のスマートフォンをコードレス電話機の子機としても利用できるサービス機能が求められている。
このようなサービス機能を部分的に具現化する方法として、回線交換網からの着呼をインターネットなどパケット交換網上のクライアントに着信させる装置についての技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開平11−355358号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、回線交換網からの着呼をパケット交換網上のクライアントに着信させる場合、コードレス電話親機とクライアントであるスマートフォンとの間でSIP(Session Initiation Protocol)に準拠したデータやメッセージを送受信することにより、発信者電話機とスマートフォンとの間でセッションが確立される。
ここで、発信者電話機とスマートフォンとの間の通信として、例えば電話や音声データの送受信が行われる場合、コードレス電話親機が発信者電話機からの着信をスマートフォンに転送して、速やかに発信者電話機とスマートフォンとの間のセッションを確立するために、即時性(つまり、リアルタイム性)が要求される。
このため、OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルのトランスポート層のプロトコルとして、データ伝送の信頼性が高いTCP(Transmission Control Protocol)ではなく、リアルタイム性に適したUDP(User Datagram Protocol)が用いられる。このように、リアルタイム性が要求される通信(例えばSIPを用いた通信)では、従来、データの送受信時に暗号化処理等、データ伝送に対し時間のかかる処理は行われていなかった。言い換えると、リアルタイム性が要求される通信では、送信側と受信側との間のデータのセキュリティが考慮されることが無く、やり取りされるデータが未暗号化のまま(つまり、平文のまま)で通信されていたので、悪意ある第三者によりそのデータが抜き取られたり盗聴されたりする可能性があり、セキュリティに脆弱性があると考えられた。
本発明は、上述した従来の状況に鑑みてなされたものであり、リアルタイム性が要求され、かつ子機としての携帯電話機との間で行われる通信において、双方向にやり取りされるデータのセキュリティの劣化を抑制し、ユーザの使い勝手を向上できる電話装置及び通信方法を提供することを目的とする。
本発明は、固定電話網に接続された電話装置であって、前記電話装置に対する子機としての携帯電話機の状態変化を検知する検知部と、前記検知部により前記携帯電話機の状態変化が検知される度に、前記携帯電話機との間で共有される共通鍵を生成する共通鍵生成部と、前記共通鍵生成部により生成された前記共通鍵を用いて、前記携帯電話機との間で送受信されるデータを暗号化して生成する制御部と、前記携帯電話機との間で無線接続し、前記制御部により生成された暗号化データを前記携帯電話機に送信する無線通信部と、を備える、電話装置である。
また、本発明は、固定電話網に接続された電話装置における通信方法であって、前記電話装置に対する子機としての携帯電話機の状態変化を検知し、前記携帯電話機の状態変化が検知される度に、前記携帯電話機との間で共有される共通鍵を生成し、生成された前記共通鍵を用いて、前記携帯電話機との間で送受信されるデータを暗号化して生成し、生成された暗号化データを前記携帯電話機に送信する、通信方法である。
本発明によれば、リアルタイム性が要求され、かつ子機としての携帯電話機との間で行われる通信において、双方向にやり取りされるデータのセキュリティの劣化を抑制することができ、ユーザの使い勝手を向上できる。
第1の実施形態におけるコードレス電話システムの概要を示す模式図 第1の実施形態におけるコードレス電話システムの親機ブロック図 第1の実施形態におけるコードレス電話システムの子機ブロック図 第1の実施形態におけるコードレス電話システムの携帯情報端末ブロック図 第1の実施形態におけるコードレス電話システムの着信呼出シーケンス図 第1の実施形態におけるコードレス電話システムの留守応答シーケンス図 第1の実施形態におけるコードレス電話システムの親機の留守応答動作を示すフローチャート 第1の実施形態におけるコードレス電話システムの留守応答時の宅外携帯情報端末の応答シーケンス図 第1の実施形態におけるコードレス電話システムの留守応答時の対応を示す図 第2の実施形態におけるコードレス電話システムの留守応答シーケンス図 第2の実施形態におけるコードレス電話システムの親機の留守応答動作を示すフローチャート 第2の実施形態におけるコードレス電話システムの留守応答時の対応を示す図 第3の実施形態における共通鍵生成手順を示すシーケンス図である。 第3の実施形態におけるコードレス電話親機が共通鍵でデータを暗号化し、暗号化されたデータを携帯電話機に送信する動作を説明する図 第3の実施形態における携帯電話機が共通鍵でデータを暗号化し、暗号化されたデータをコードレス電話親機に送信する動作を説明する図 第3の実施形態における屋内(例えば宅内)の玄関に設置された玄関子機のカメラが撮像した映像データを室内に設置されたコードレス電話親機に転送し、さらにコードレス電話親機が携帯電話機に転送する様子を示す図
以下、適宜図面を参照しながら、本発明に係る電話装置及び通信方法を具体的に開示した各実施形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。以下、本発明に係る電話装置の一例として、コードレス電話装置の親機(後述するコードレス電話親機10を参照)を例示して説明する。なお、本発明は、コードレス電話装置のコードレス電話親機10の動作を規定した通知方法として表現することも可能である。
(第1の実施形態)
<コードレス電話システムの概要>
図1は、第1の実施形態におけるコードレス電話システムの概要を示す模式図である。以下、図1を用いて、コードレス電話システムの構成について説明する。なお、以下の説明において、携帯情報端末の一例としてスマートフォンを含む携帯電話機を挙げるが、本発明はこれに限定するものではない。
図1では、例えば宅内にコードレス電話親機10が設けられ、コードレス電話親機10は、無線LANルータ機能を備えたアクセスポイント20を介して、インターネットに接続しており、一方で、固定電話網に接続している。また、宅内には、コードレス電話親機10と接続するコードレス電話子機30と、アクセスポイント20及び携帯電話網に接続する携帯電話機40−1、40−2が存在するものとする。なお、特定の携帯電話機を区別しない場合には、携帯電話機40と総称する。
コードレス電話子機30は、コードレス電話親機10を介して、固定電話網に接続可能であり、コードレス電話親機10及びアクセスポイント20を介して、携帯電話機40−1と接続可能である。携帯電話機40−1は、アクセスポイント20を介して、コードレス電話親機10と無線LANにて接続する。また、携帯電話機40−1が、アクセスポイント20及びコードレス電話親機10を介して、コードレス電話子機30、固定電話網に接続可能である。
携帯電話機40が宅外において動作する場合、即ち図1における携帯電話機40−2は、携帯電話網あるいはインターネット上の(図示しない)外部のアクセスポイントを介してインターネットに接続され、上述のインターネットに接続されたコードレス電話親機10と接続可能に構成される。
なお、図1では、携帯電話機40が、アクセスポイント20を介して、コードレス電話親機10と接続する場合を示しているが、コードレス電話親機10に無線LANリピータ機能を設け、携帯電話機40が、コードレス電話親機10とダイレクトに接続し、コードレス電話親機10からアクセスポイント20を介してインターネットに接続することもできる。
また、コードレス電話子機30とコードレス電話親機10とはDECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications)による無線通信方式を採用した例を示すが、本発明はこれに限定するものではない。
<コードレス電話親機の構成>
図2は、第1の実施形態におけるコードレス電話システムの親機ブロック図である。以下、図2を用いて、コードレス電話親機10の構成について説明する。
NCU及びモデム部101は、発信時の公衆回線との接続及び公衆回線からの着信検出などの電話回線の制御を行う回線制御回路(NCU(Network Control Unit))と、着信時に公衆回線からの発信者番号情報を受信するモデム部である。なお、第2無線通信部の一例としてのNCU及びモデム部101は、固定電話網を介して相手側の発信者電話機から送信されたファクシミリデータ(以下「faxデータ」ともいう、図1参照)を受信することもできる。コードレス電話親機10は、受信したfaxデータを、コードレス電話子機30、携帯電話機40−1(宅内スマホ40−1)及び携帯電話機40−2(宅外スマホ40−2)のうち少なくとも1つに転送して表示させることができる。
TAM部102は、TAM(Telephone Answering Machine)であって、留守番電話メッセージを記憶し、メッセージの録音及び再生を行う。
記憶部103は、コードレス電話装置の各種設定データ、電話帳データ、発着信履歴情報、SMSメッセージなどの子機の通信履歴を含む子機付加情報を記憶する。電話帳データは、ユーザの操作によって入力された発信者電話機の電話番号と発信者とを対応付けて予め保持した電話帳のデータである。また、記憶部103は、上述したfaxデータを一時的に記憶してもよいし、ユーザの削除操作が指示されるまで記憶しておいてもよい。
また、記憶部103は、子機情報を記憶する。子機情報は、各々のコードレス電話子機30と、各々のコードレス電話子機30の接続状態、子機名、子機番号(子機内線番号又はポート番号)、着信音メモリ情報(メモリ容量、又は再生時間)、使用CODECなどで構成され、子機名及び子機番号は、子機を識別するための子機識別情報として用いられる。
さらに、子機情報は、コードレス電話子機30に関する情報の他に、携帯電話機40に関する情報も記憶、管理している。特に、携帯電話機40を携帯電話機40−1として宅内で使用するのか、あるいは、携帯電話機40−2として宅外で使用するのかの設定情報も記憶、管理している。例えば、宅外に発信する為の情報(電話番号や外部サーバー情報)もその設定情報となる。
音声入出力部104は、マイク、スピーカとCODECから構成され、着信音の出力、通話音声の入力出力を行う。即ち、音声入出力部104は、マイクによってユーザ(つまり、コードレス電話親機10のユーザ)が発話した声を収音し、スピーカによって相手側(つまり、通話相手である発信者)が発話した声の音声データを出力する。
操作部105は、ユーザが操作を行うダイヤル、各種機能ボタンから構成され、LCD部106は、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示部であって、各種情報を表示する。
コードレス電話子機無線I/F部107は、コードレス電話子機30との無線データ送受信回路であり、無線信号の周波数変換を行うRF/IF部、変調及び復調を行う変復調部、TDMA信号処理などを行うデジタル信号処理回路から構成される。
コードレス電話子機制御部108は、コードレス電話子機30との間で制御データを送受信し、コードレス電話子機30との間の制御プロトコル(例えば、DECTプロトコル方式、PHSプロトコル方式など)に従った発呼、着呼などのプロトコル制御を行う。なお、以下の説明では、コードレス電話子機30との間の制御プロトコルにDECT方式を採用するものとする。
無線通信部の一例としての無線LAN I/F部109は、IEEE802.11(Wi−Fi(登録商標))、の無線LANプロトコル制御を行い、携帯電話機40と無線接続した上で無線データの送受信を行う。なお、無線LAN I/F部109は、Bluetooth(登録商標)やZigBee(登録商標)などの近距離無線通信技術を用いても良い。
親機制御部110は、コードレス電話親機10全体を制御する。具体的には、親機制御部110は、親機制御部110周辺の各部から発生したイベント、メッセージを受信及び解析し、発着信呼の状態及び呼接続を制御し、各部に指示する。
親機制御部110は、例えば、NCU及びモデム部101及びコードレス電話子機制御部108から受信したイベント、及び、各種メッセージを処理する。親機制御部110は、特に、固定電話網からNCU及びモデム部101に着信が有った場合、固定電話網から受信したメッセージに付帯する発信者番号を利用した各種サービスのための制御を行う。
また、親機制御部110は、例えば、(図示しない)タイマのタイムアウトのイベント発生により、TAM部102を制御して留守番電話メッセージの録音・再生を行う。
また、親機制御部110は、例えば、記憶部103に記憶された携帯電話機40を宅内で使用するのか、あるいは、宅外で使用するのかの設定情報を参照して、着信鳴動の停止/継続を制御する。この携帯電話機40を宅内で使用するのか、あるいは、宅外で使用するのかの設定情報は、(図示しない)「外で通話」ボタンをコードレス電話親機10に設けて、このボタンを利用者が外出時に押下することにより設定してもよい。
また、親機制御部110は、例えば、無線LAN I/F部109を介して、携帯電話機40へ着信鳴動の停止のメッセージを送信する制御を行う。
<コードレス電話子機の構成>
図3は、第1の実施形態におけるコードレス電話システムの子機ブロック図である。以下、図3を用いて、コードレス電話子機30の構成について説明する。
記憶部131は、例えば電話帳データなどのコードレス電話子機30で使用する各種データを所定の記憶エリアに記憶する。
音声入出力部132は、マイク、スピーカとCODECから構成され、着信音の出力、通話音声の入力出力を行う。
操作部133は、ユーザが操作を行うダイヤル及び各種機能ボタンから構成され、LCD部134は、各種情報を表示する。
コードレス電話親機無線I/F部135は、コードレス電話親機10との無線データ送受信回路であり、無線信号の周波数変換を行うRF/IF部、変調及び復調を行う変復調部、TDMA信号処理などを行うデジタル信号処理回路から構成される。
コードレス電話親機制御部136は、コードレス電話親機10との間で制御データを送受信し、コードレス電話親機10との間の制御プロトコル(例えば、DECTプロトコル方式、PHSプロトコル方式など)に従った発呼、着呼などのプロトコル制御を行う。
子機制御部137は、コードレス電話子機30全体を制御する。具体的には、子機制御部137は、子機制御部137周辺の各部から発生したイベント、メッセージを受信及び解析し、発着信呼の状態及び呼接続を制御し、各部に指示する。
子機制御部137は、例えば、固定電話網への着信時に、コードレス電話親機10から発信者番号を利用したサービス情報を含む着信メッセージを受信すると、所定の着信音を鳴動させ、着信メッセージに付与されているサービス情報を抽出し、必要に応じて記憶部131の所定の記憶エリアにサービス情報を記憶させたり、LCD部134に着信中の表示画面としてサービス情報を表示させたりするなどの制御を行う。
<携帯情報端末の構成>
図4は、第1の実施形態におけるコードレス電話システムの携帯情報端末ブロック図である。以下、図4を用いて、携帯電話機40の構成について説明する。
セルラー無線I/F部141は、携帯電話用アンテナを介して携帯電話基地局との無線データ送受信を行う。
セルラー制御部142は、携帯電話基地局との間で制御データを送受信し、制御プロトコル(例えば、広く知られた3GPP規格準拠の携帯電話プロトコルなど)に従った発呼、着呼などのプロトコル制御を行う。
記憶部143は、携帯電話機40の各種設定データ、電話帳データ、発着信履歴情報、SMSメッセージ、各種画像データ、音楽データ(着信音データを含む)などの情報を記憶する。
音声入出力部144は、マイク、スピーカから構成され、着信音の出力、通話音声の入力出力を行う。
操作部145は、ユーザが操作を行うダイヤル及び各種機能ボタンから構成され、LCD部146は、各種情報を表示する。なお、携帯電話機40がスマートフォンの場合はタッチパネルが操作部145とLCD部146の機能を兼ね備える。
無線LAN I/F部147は、IEEE802.11の無線LANプロトコル制御を行い、コードレス電話親機10との無線データの送受信を行う。なお、コードレス電話親機10側に合わせてBluetooth(登録商標)やZigBee(登録商標)などの近距離無線通信技術を用いても良い。
端末制御部148は、携帯電話機40全体を制御する。具体的には、端末制御部148は、端末制御部148周辺の各部から発生したイベント、メッセージを受信及び解析し、発着信呼の状態及び呼接続を制御し、各部に指示する。
端末制御部148は、例えば、セルラー無線I/F部141を介して携帯電話基地局から受信した呼制御メッセージを処理する。また、端末制御部148は、無線LAN I/F部147を介してコードレス電話親機10から受信した呼制御メッセージを処理する。
<着信呼出〜留守応答まで>
図5は、第1の実施形態におけるコードレス電話システムの着信呼出シーケンス図である。
固定電話網からコードレス電話親機10に着信が有った場合(ステップ201)、コードレス電話親機10のNCU及びモデム部101が、例えば広く知られたQ.931仕様に準拠したSetupメッセージを受信する。親機制御部110は、記憶部103を参照して着信すべき子機を確認する。
ここでは、記憶部103に、着信を転送すべき子機としてコードレス電話子機30、携帯電話機40−1、携帯電話機40−2が登録されているものとして説明する。また、図1において説明したように携帯電話機40−2は携帯電話機40が宅外にある場合を示している。
親機制御部110は、コードレス電話親機10自身を着信状態に遷移させるとともに、コードレス電話子機30、携帯電話機40−1、携帯電話機40−2に対して着信処理を行う(ステップ202)。
コードレス電話子機30への着信処理は、例えば上記Q.931仕様に準拠したSetupメッセージ相当の着信メッセージを送信することにより行う。また、携帯電話機40への着信は、例えばSIP(Session Initiation Protocol)に準拠してINVITEメッセージによる着信メッセージを送信することにより行う。
携帯電話機40へ送信するINVITEメッセージには、宅内の携帯電話機40、即ち携帯電話機40−1の場合は内部ネットワーク(LAN)の宛先が含まれ、宅外の携帯電話機40、即ち携帯電話機40−2の場合は外部ネットワーク(WAN)の宛先が含まれる。
着信メッセージを受信したコードレス電話子機30、携帯電話機40−1、携帯電話機40−2は、それぞれのプロトコルに準拠した応答を行い呼出中の状態に遷移する(ステップ203)。呼出中の状態とは、具体的にはLCDに発信者番号を表示して着信鳴動を行っているなどの状態である。
コードレス電話子機30、携帯電話機40−1、携帯電話機40−2のそれぞれから着信メッセージに対する応答を受信したコードレス電話親機10は、呼出中の状態に遷移する(ステップ204)。なお、コードレス電話親機10と携帯電話機40−2とが直接メッセージをやり取りするように説明したが、図13に示すSIPサーバ60を介してやり取りを行っても良い(以下の説明においても同様)。
図6は、第1の実施形態におけるコードレス電話システムの留守応答シーケンス図である。
呼出中の状態に遷移したコードレス電話親機10は、所定の時間が経過してもコードレス電話子機30、携帯電話機40−1、携帯電話機40−2及びコードレス電話親機10自身での利用者による応答操作がなかった場合(ステップ205)、以下に示す留守番電話メッセージによる留守応答を行う。
コードレス電話親機10は、留守応答に先立ち、先ずコードレス電話親機10自身の着信鳴動を停止するとともに、コードレス電話子機30と携帯電話機40−1に対して着信鳴動の停止処理を行う(ステップ206)。
コードレス電話子機30への着信鳴動の停止処理は、例えば内部メッセージ、あるいは、上記Q.931仕様に準拠したInfoメッセージ相当のメッセージに着信鳴動の停止を示す情報要素を含めて送信することにより行う。また、携帯電話機40−1への着信鳴動の停止処理は、例えばSIPに準拠してCANCELメッセージを送信することにより行う。
ここで、第1の実施形態におけるコードレス電話システムにおいて特徴的なことは、留守応答を行う場合に、宅外の携帯電話機40、即ち携帯電話機40−2に対しては着信鳴動の停止処理は行わないことである。詳細は後述する。
コードレス電話親機10は、次に宅内の携帯電話機40、即ち携帯電話機40−1に対して留守応答中を表示する処理を行う(ステップ207)。
携帯電話機40−1への留守応答中を表示する処理は、例えばSIPに準拠してNOTIFYメッセージに留守応答中表示を示す情報要素を含めて送信することにより行う。
コードレス電話親機10は、最後に、TAM部102を制御して留守番電話メッセージの録音・再生動作を開始させるとともに、TAM部102と、コードレス電話親機10自身、固定電話網及びコードレス電話子機30との間の音声パスを接続して留守番電話メッセージを聴取可能に制御する(ステップ208)。そして、コードレス電話親機10は、呼出停止中で留守番電話メッセージ聴取中の状態に遷移する。なお、ステップ206においてCANCELメッセージの代わりに、着信鳴動の停止及び留守応答中表示を示す情報要素を含めたNOTIFYメッセージを送信しても良い。また、コードレス電話子機30への着信鳴動の停止処理においても、着信鳴動の停止の他に、例えば留守番電話メッセージの聴取開始も併せて送信しても良い(以下の説明においても同様)。
図7は、第1の実施形態におけるコードレス電話システムの親機の留守応答動作を示すフローチャートである。
図7では、図6において説明したコードレス電話システムの留守応答動作の中でもコードレス電話親機10の留守応答動作についてさらに詳しく説明する。
呼出中の状態に遷移したコードレス電話親機10は、所定の時間が経過したか否かを判断する(ステップ301)。ここで所定の時間の経過とは、(図示しない)タイマのタイムアウトだけに限定されず、例えば着信鳴動を4回繰り返すといった条件であれば4回繰り返したか否かの判断も含む。これらの条件は、記憶部103に予め装置の初期値として設定しても良いし、利用者が操作部105などによりパラメータとして適宜、使用中に設定しても良い。
ステップ301において、所定の時間が経過していなければ所定の時間が経過するまで待つ(ステップ301:No)。所定の時間が経過していれば(ステップ301:Yes)、先ず音声入出力部104から発しているコードレス電話親機10自身の着信鳴動を停止する(ステップ302)。
コードレス電話親機10は、次に記憶部103に記憶されている登録子機(つまり、子機として登録されている携帯電話機と、さらにその携帯電話機についての宅外/宅内の情報を含む)と登録子機の現在の状態を参照する(ステップ303)。
コードレス電話親機10は、ステップ303において、呼出中(着信鳴動中)の状態の宅外の携帯電話機があれば(ステップ303:No)、その宅外の携帯電話機の状態は変えずに、即ち着信鳴動をさせたままで、ステップ307に移行する。
コードレス電話親機10は、ステップ303において、呼出中(着信鳴動中)の状態の子機や宅内の携帯電話機があれば(ステップ303:Yes)、着信鳴動を停止するためのメッセージをコードレス電話子機無線I/F部107や無線LAN I/F部109を介して送信し、その子機や携帯電話機の着信鳴動を停止する(ステップ304)。
そして、コードレス電話親機10は、着信鳴動を停止させた登録子機が宅内の携帯電話機か否かを判断し(ステップ305)、宅内の携帯電話機であれば(ステップ305:Yes)、その宅内の携帯電話機に留守応答中である旨の表示をさせるためのメッセージを無線LAN I/F部109を介して送信し、留守応答中である旨の表示をさせる処理を行う(ステップ306)。
最後に、コードレス電話親機10は、TAM部102に留守番電話メッセージの録音・再生動作を開始させるとともに、TAM部102とコードレス電話親機10自身、TAM部102とコードレス電話子機30及びTAM部102と固定電話網との間の音声パスを接続する(ステップ307)。
留守番電話メッセージは、例えば、発信者に聞かせる「ただいま電話に出ることができません」という応答メッセージであり、OGM(Outgoing Message)とも言われる。また、そのOGM再生メッセージを聞いた発信者が残すメッセージはICM(Incoming Message)とも言われる。
TAM部102とコードレス電話親機10自身との間の音声パスが接続されるとTAM部102からのOGM再生メッセージが音声入出力部104から発せられる。TAM部102とコードレス電話子機30の間の音声パスが接続されるとTAM部102からのOGM再生メッセージがコードレス電話子機無線I/F部107を介してコードレス電話子機30に送信される。
TAM部102と固定電話網との間の音声パスが接続されるとTAM部102からのOGM再生メッセージがNCU及びモデム部101を介して公衆回線につながる発信者に向けて送信される。また、NCU及びモデム部101を介して受信する発信者からのICM録音メッセージがTAM部102に録音される。
そして、コードレス電話親機10自身は呼出停止中(留守番電話メッセージ聴取中)の状態に遷移する。
このように、コードレス電話親機10は、留守応答を行う場合に、コードレス電話子機30や宅内の携帯電話機40−1に対しては着信鳴動の停止処理を行うが、宅外の携帯電話機40、即ち携帯電話機40−2に対しては着信鳴動の停止処理は行わないのである。
なお、上記では、呼出中の状態のコードレス電話親機10が呼出停止中(留守番電話メッセージ聴取中)の状態に遷移する過程で、所定の時間の経過後に、先ずコードレス電話親機10自身の着信鳴動を停止するように説明したが、その着信鳴動の停止や留守応答中である旨の表示を行う順序はこれに限定されるものではない。例えば、コードレス電話親機10自身の着信鳴動を停止する前に、子機や宅内の携帯電話機の着信鳴動を停止しても良い。また、ステップ304〜ステップ306においてステップ305の判断を行うことなくコードレス電話子機30及び携帯電話機40−2のそれぞれに一括してメッセージを送信しても良い(以下の説明においても同様)。
<留守応答〜宅外携帯情報端末の応答まで>
図8は、第1の実施形態におけるコードレス電話システムの留守応答時の宅外携帯情報端末の応答シーケンス図である。
呼出中(着信鳴動中)の状態の宅外の携帯電話機40、即ち携帯電話機40−2において、利用者がオフフックして呼出に応答するとコードレス電話親機10に応答メッセージ「200 OK」を送信する(ステップ401)。
応答メッセージ「200 OK」を受信したコードレス電話親機10は固定電話網に対して着信応答処理を行う(ステップ402)とともに、呼出停止中で留守番電話メッセージ聴取中の状態にある携帯電話機40−1とコードレス電話子機30に対して解放処理を行う(ステップ403)。
着信応答処理は、コードレス電話親機10が固定電話網に向けて着信に対する応答を示す、例えば、Connectメッセージを送信することにより行う。
解放処理は、コードレス電話親機10が携帯電話機40−1に向けて、例えば、BYEメッセージを送信(あるいは、コードレス電話親機10からCANCELメッセージを送信した後、携帯電話機40−1から応答メッセージ「200 OK」を受信)することにより行う。同様にコードレス電話子機30に向けて、例えば、Relメッセージを送信することにより行う。
以上により、携帯電話機40−2は固定電話網との通話中状態となり、携帯電話機40−1とコードレス電話子機30は待機中状態に遷移する。さらに、コードレス電話親機10自身も待機中状態に遷移する。
<留守応答時の時間経過による対応>
図9は、第1の実施形態におけるコードレス電話システムの留守応答時の対応を示す図である。
図9において、着信からOGM再生などの時間経過とともに携帯電話機40−1などが対応可能な動作の一例を示す。
符号501に示すコードレス電話親機10及びコードレス電話子機30は、符号504に示すベル着信の期間は、ベル鳴動をデフォルトで4回繰り返す。この期間中に着信に対する応答が無ければ、ベル鳴動を停止し、符号505に示すOGM再生の期間に移る。
符号505に示すOGM再生の期間は、OGM再生の音声をモニタし、コードレス電話親機10又はコードレス電話子機30においてオフフックによって着信に対する応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、符号506に示すICM録音の期間に移る。
符号506に示すICM録音の期間は、ICM録音の音声をモニタし、コードレス電話親機10又はコードレス電話子機30においてオフフックによる応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、着信は切断される。
符号502に示す宅内の携帯電話機40−1は、符号504に示すベル着信の期間は、ベル鳴動を所定時間(ここではコードレス電話親機10及びコードレス電話子機30がベル鳴動する期間に合わせる)繰り返す。この期間中に着信に対する応答が無ければ、ベル鳴動を停止し、符号505に示すOGM再生の期間に移る。
符号505に示すOGM再生の期間は、「留守電応答中」を表示し、携帯電話機40−1においてオフフックによって着信に対する応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、符号506に示すICM録音の期間に移る。
符号506に示すICM録音の期間は、「留守電応答中」を表示し、携帯電話機40−1においてオフフックによる応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、着信は切断される。
符号503に示す宅外の携帯電話機40−2は、符号504に示すベル着信の期間は、ベル鳴動を所定時間(ここではコードレス電話親機10及びコードレス電話子機30がベル鳴動する期間)繰り返す。この期間中に着信に対する応答が無ければ、ベル鳴動を停止することなく、符号505に示すOGM再生の期間に移る。
符号505に示すOGM再生の期間は、ベル鳴動は継続し、携帯電話機40−2においてオフフックによって着信に対する応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、符号506に示すICM録音の期間に移る。
符号506に示すICM録音の期間は、ベル鳴動は継続し、携帯電話機40−2においてオフフックによる応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、着信は切断される。
以上、説明したように、本実施形態のコードレス電話装置によれば、固定電話網からの着信に対して、コードレス電話装置の親機が留守電応答中であっても、宅外に持ち出した携帯情報端末(つまり、宅外スマホとして設定された携帯電話機40−2)は留守電応答が終了するまでは着信鳴動を継続するため、利用者は応答機会を失うことなく着信に応答することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、第1の実施形態において説明したコードレス電話システムの留守応答時の動作の変形例について説明する。
<留守応答時の動作の変形例>
図10は、第2の実施形態におけるコードレス電話システムの留守応答シーケンス図である。以下、図10のシーケンス図に従って、留守応答時の動作について説明する。なお、着信呼出に至るまでの動作については図5と同様であるため説明を省略し、留守応答時の動作を説明した図6と重複する部分については説明を簡略化する。
呼出中の状態に遷移したコードレス電話親機10は、所定の時間が経過してもコードレス電話子機30、携帯電話機40−1、携帯電話機40−2及びコードレス電話親機10自身での利用者による応答操作がなかった場合(ステップ601)、以下に示す留守番電話メッセージによる留守応答を行う。
コードレス電話親機10は、留守応答に先立ち、先ずコードレス電話親機10自身の着信鳴動を停止するとともに、コードレス電話子機30と携帯電話機40−1に対して着信鳴動の停止処理を行う(ステップ602)。
ここで、第2実施形態におけるコードレス電話システムにおいて第1に特徴的なことは、第1の実施形態で説明したものと同様に、留守応答を行う場合に、宅外の携帯電話機40、即ち携帯電話機40−2に対しては着信鳴動の停止処理は行っていないことである。
コードレス電話親機10は、次に、携帯電話機40−1の他に携帯電話機40−2及びコードレス電話子機30に対して留守応答中を表示する処理を行う(ステップ603)。
ここで、第2の実施形態におけるコードレス電話システムにおいて第2に特徴的なことは、留守応答を行う場合に、宅外の携帯電話機40、即ち携帯電話機40−2に対しては着信鳴動を継続させたままで、留守応答中である旨を携帯電話機40−2上に表示することである。
携帯電話機40−2への留守応答中を表示する処理も、第1の実施形態で説明したものと同様に、例えばSIPに準拠してNOTIFYメッセージに留守応答中表示を示す情報要素を含めて送信することにより行う。コードレス電話子機30への留守応答中を表示する処理は、例えば内部メッセージ、あるいは、上記Q.931仕様に準拠したInfoメッセージ相当のメッセージに留守応答中表示を示す情報要素を含めて送信することにより行う。
コードレス電話親機10は、最後に、TAM部102を制御して留守番電話メッセージの録音・再生動作を開始させるとともに、TAM部102と、コードレス電話親機10自身、固定電話網及びコードレス電話子機30との間の音声パスを接続して留守番電話メッセージを聴取可能に制御する(ステップ604)。そして、コードレス電話親機10は、呼出停止中で留守番電話メッセージ聴取中の状態に遷移する。
図11は、第2の実施形態におけるコードレス電話システムの親機の留守応答動作を示すフローチャートである。
図11では、図10において説明したコードレス電話システムの留守応答動作の中でもコードレス電話親機10の留守応答動作についてさらに詳しく説明する。なお、図7と重複する部分については説明を簡略化する。
呼出中の状態に遷移したコードレス電話親機10は、所定の時間が経過したか否かを判断する(ステップ701)。
ステップ701において、所定の時間が経過していなければ所定の時間が経過するまで待つ(ステップ701:No)。所定の時間が経過していれば(ステップ701:Yes)、コードレス電話親機10自身の着信鳴動を停止する(ステップ702)。
コードレス電話親機10は、次に記憶部103に記憶されている登録子機(つまり、子機として登録されている携帯電話機と、さらにその携帯電話機についての宅外/宅内の情報を含む)と登録子機の現在の状態を参照する(ステップ703)。
ステップ703において、呼出中(着信鳴動中)の状態の宅外の携帯電話機があれば(ステップ703:No)、留守応答中である旨の表示をさせるためのメッセージを無線LAN I/F部109を介して送信し、その携帯電話機の状態は変えずに、即ち着信鳴動をさせたままで、留守応答中である旨の表示をさせる(ステップ704)。
ステップ703において、呼出中(着信鳴動中)の状態の子機や宅内の携帯電話機があれば(ステップ703:Yes)、着信鳴動を停止するためのメッセージをコードレス電話子機無線I/F部107や無線LAN I/F部109を介して送信し、その子機や携帯電話機の着信鳴動を停止する(ステップ705)。
そして、コードレス電話親機10は、その子機や携帯電話機に留守応答中である旨の表示をさせるためのメッセージをコードレス電話子機無線I/F部107や無線LAN I/F部109を介して送信し、留守応答中である旨の表示をさせる処理を行う(ステップ706)。
最後に、コードレス電話親機10は、TAM部102に留守番電話メッセージの録音・再生動作を開始させるとともに、TAM部102とコードレス電話親機10自身、TAM部102とコードレス電話子機30及びTAM部102と固定電話網との間の音声パスを接続する(ステップ707)。
そして、コードレス電話親機10自身は呼出停止中(留守番電話メッセージ聴取中)の状態に遷移する。
このように、本実施形態のコードレス電話親機10は、留守応答を行う場合に、コードレス電話子機30や宅内の携帯電話機40−1に対しては着信鳴動の停止処理を行うが、宅外の携帯電話機40−2に対しては着信鳴動の停止処理は行わないのである。
また、本実施形態のコードレス電話親機10は、留守応答を行う場合に、宅外の携帯電話機40−2に対しては着信鳴動を継続させたままで、留守応答中である旨を携帯電話機40−2上に表示するのである。
以降、留守応答時の宅外の携帯電話機40−2の着信への応答動作については、図8の応答シーケンス図の説明と同様であるため説明を省略する。
<変形例における留守応答時の時間経過による対応>
図12は、第2の実施形態におけるコードレス電話システムの留守応答時の対応を示す図である。なお、留守応答時の対応を説明した図9と重複する部分については説明を簡略化する。
図12において、符号801に示すコードレス電話親機10及びコードレス電話子機30、符号802に示す宅内の携帯電話機40−1、符号803に示す宅外の携帯電話機40−2のそれぞれが、着信からOGM再生などの時間経過とともに対応可能な動作の一例を示す。
符号801に示すコードレス電話親機10及びコードレス電話子機30は、符号804に示すベル着信の期間は、ベル鳴動を繰り返す。この期間中に着信に対する応答が無ければ、ベル鳴動を停止し、符号805に示すOGM再生の期間に移る。
なお、図12に明示していないが、符号804に示すベル着信の期間は、着信に対する応答が可能である(符号802に示す宅内の携帯電話機40−1、符号803に示す宅外の携帯電話機40−2の場合も同様に着信に対する応答が可能)。
符号805に示すOGM再生の期間は、OGM再生の音声をモニタし、コードレス電話親機10又はコードレス電話子機30においてオフフックによって着信に対する応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、符号806に示すICM録音の期間に移る。
符号806に示すICM録音の期間は、ICM録音の音声をモニタし、コードレス電話親機10又はコードレス電話子機30においてオフフックによる応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、着信は切断される。
なお、OGM再生及びICM録音の期間は、無音中でも留守電応答中であることがわかるように「留守電応答中」を表示するようにしても構わない。表示はLED(Light Emitting Diode)の点滅などによる単純なものでも構わない。
符号802に示す宅内の携帯電話機40−1は、符号804に示すベル着信の期間は、ベル鳴動を所定時間繰り返す。この期間中に着信に対する応答が無ければ、ベル鳴動を停止し、符号805に示すOGM再生の期間に移る。
符号805に示すOGM再生の期間は、「留守電応答中」を表示し、携帯電話機40−1においてオフフックによって着信に対する応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、符号806に示すICM録音の期間に移る。
符号806に示すICM録音の期間は、「留守電応答中」を表示し、携帯電話機40−1においてオフフックによる応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、着信は切断される。
なお、OGM再生及びICM録音の期間は、「留守電応答中」を表示中でも留守電応答中であることがわかるようにコードレス電話親機10から携帯電話機40−1にOGM再生及びICM録音の音声データを逐次送信して携帯電話機40−1から出力するようにしても構わない。
符号803に示す宅外の携帯電話機40−2は、符号804に示すベル着信の期間は、ベル鳴動を所定時間繰り返す。この期間中に着信に対する応答が無ければ、ベル鳴動を停止することなく、符号805に示すOGM再生の期間に移る。
符号805に示すOGM再生の期間は、「留守電応答中」を表示し、ベル鳴動は継続し、携帯電話機40−2においてオフフックによって着信に対する応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、符号806に示すICM録音の期間に移る。
符号806に示すICM録音の期間は、「留守電応答中」を表示し、ベル鳴動は継続し、携帯電話機40−2においてオフフックによる応答があれば着信可能である。この期間中に着信に対する応答が無ければ、着信は切断される。
なお、OGM再生及びICM録音の期間でも音声モニタが可能なように、設定により、1度目のオフフックで音声モニタを行い、2度目のオフフックにより応答するようにしても構わない。
以上、説明したように、変形例のコードレス電話装置によれば、固定電話網からの着信に対して、コードレス電話装置の親機が留守電応答中であっても、宅外に持ち出した携帯情報端末は留守電応答が終了するまでは着信鳴動を継続するため、利用者は応答機会を失うことなく着信に応答することができる。
また、着信鳴動中の宅外の携帯情報端末には、着信鳴動中であっても親機が留守応答中である旨の表示がされるため、利用者は親機が留守応答中であることを把握しつつ着信に応答することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、コードレス電話親機10と転送先の携帯電話機40(例えば携帯電話機40−2)との間で送受信されるデータを暗号化することで、SIPに準拠したデータ通信(例えば電話通信、音声会議システム、テレビ会議システム)のように、リアルタイム性(つまり、即時性)が要求されるデータ通信においても、第三者によってデータが抜き取られる又は盗聴されるといった通信時の脆弱性の対策の例について説明する。
通常、SIPを用いてセッションを確立する場合やそのセッションが確立された以降のデータ通信では、上述した電話通信、音声会議システム、テレビ会議システム等の音声通信のように、リアルタイム性(即時性)が要求されることが多い。このため、OSI参照モデルのトランスポート層のプロトコルとして、即時性に適したUDPが用いられ、データ伝送の信頼性が高いTCPの使用は避けられることがある。
以降の第3の実施形態では、コードレス電話親機10が、発信者電話機からの着信があった場合、又は携帯電話機40に転送するべきデータを転送する場合に、携帯電話機40との間で共有している共通鍵を用いて着信又は転送するべきデータを暗号化して携帯電話機40に転送することで、セキュリティの劣化を抑制する例を説明する。
図13は、第3の実施形態における共通鍵生成手順を示すシーケンス図である。第3の実施形態のコードレス電話システムは第1の実施形態とほぼ同一の構成を有する。第1の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を用いることで、その説明を省略する。
第3の実施形態のコードレス電話システムでは、コードレス電話親機10(CDL電話親機10とも表記する場合がある)は、転送電話機の機能を有しており、インターネットに接続されたSIP(Session Initiation Protocol)サーバ60(つまり、中継機)を介して、宅外スマホ40−2や宅内スマホ40−1を含む複数の携帯電話機40と接続される。また、コードレス電話親機10は、電話交換局を含む固定電話網(図1参照)を介して、個人宅や企業等の様々な固定電話機と接続される。
SIPサーバ60は、コードレス電話親機10や携帯電話機40(宅内スマホ40−1、宅外スマホ40−2)等の複数の電話機とIPアドレスとの対応関係を収集するとともに、これらの間で送受信されるSIPに準拠したメッセージを中継する役目を果たす。なお、コードレス電話システムは、コードレス電話親機10と転送先の携帯電話機40との間にSIPサーバ60を介在させることなく、コードレス電話親機10と転送先の携帯電話機40とが直接にデータ通信を行ってもよい。
図13において、第3の実施形態のコードレス電話システムでは、コードレス電話親機10は、携帯電話機40を子機として子機情報に設定するための機器増設処理を行う(ステップ1101)。
ここで、機器増設処理について詳述する。機器増設処理は、携帯電話機40がコードレス電話親機10の子機として、新規に子機登録される処理をいう。
また、機器増設処理は、携帯電話機40のコードレス電話親機10に対する新規の子機登録に限定されず、携帯電話機40の子機情報が変更される処理を指してもよい。子機情報は、上述したように、宅内スマホ40−1として使用される設定がなされているのか、又は宅外スマホ40−2として使用される設定がなされているのかを示す。つまり、携帯電話機40は、コードレス電話親機10の子機として、宅内で使用されることが想定された宅内スマホ40−1、又は、宅外で使用されることが想定された宅外スマホ40−2のいずれかとして、子機情報が設定されている。以下の説明では、例えば宅外スマホ40−2が宅内に移動して宅内スマホ40−1となるように子機情報が切り替わったことを契機として、子機情報が設定・変更されたことを、機器増設処理の一例として説明する。反対に、宅内スマホ40−1から宅外スマホ40−2となるように子機情報が切り替わったことを契機として、子機情報が設定・変更されたことを機器増設処理の一例としてもよい。さらに、あるタイミングから一定時間経過等の任意のタイミングで、宅内スマホ40−1あるいは宅外スマホ40−2の子機情報が設定・変更されたことを機器増設処理の一例としてもよい。
また、前述したように、コードレス電話親機10の親機制御部110は、記憶部103に携帯電話機40の子機情報を記憶・管理している。この子機情報は、携帯電話機40を宅内スマホ40−1として使用するのか、宅外スマホ40−2として使用するのかの設定情報を含む。検知部の一例としての親機制御部110は、携帯電話機40と無線LANで接続する際、アクセスポイント20を介して接続するか、アクセスポイント20の他に外部アクセスポイント(例えばLAN/WAN又は携帯電話網等のインターネット、図1参照)を介して接続するかによって、宅内スマホ40−1であるか、宅外スマホ40−2であるか、さらには、携帯電話機40とコードレス電話親機10との間の接続状態が変化したかを検知可能である。
第3の実施形態では、上述した子機情報の設定変更に伴い、コードレス電話親機10と携帯電話機40との間で通信されるデータの暗号化・復号の各処理に用いられる共通鍵を生成する場合を示す。第3の実施形態では、一例として、DH(Diffie-Hellman)法により鍵交換を行い、コードレス電話親機10と携帯電話機40との間で同一の共通鍵を共有する。DH法による鍵交換では、秘密鍵そのものではなく、乱数と秘密鍵から公開鍵を生成し、生成した公開鍵を送受信することで、通信内容が第三者に盗聴されても、直ちに秘密鍵を知られることはなく、鍵情報の交換が可能となる。
まず、ステップ1101の機器増設では、コードレス電話親機10は、子機として設定される携帯電話機40を識別するための識別情報であるUID(User Identifier)を発行する。
コードレス電話親機10は、鍵生成処理を開始する。この鍵生成処理では、コードレス電話親機10は、秘密鍵K1sを不規則に生成する。また、コードレス電話親機10は、事前に携帯電話機40との間で乱数A,Bを決めておく。事前に乱数A,Bを決めておく理由は、送信者と受信者の通信に割り込んで、公開鍵を自分のものとすり替えて暗号の解読を試みようとする、中間者攻撃のリスクを軽減するためである。
コードレス電話親機10は、乱数A,Bと秘密鍵K1sとから公開鍵K1pを生成する(ステップ1102)。コードレス電話親機10は、生成した公開鍵K1p及び発行したUIDを携帯電話機40に送信する(ステップ1103)。
携帯電話機40は、鍵生成処理を開始する。この鍵生成処理では、携帯電話機40は、秘密鍵K2sを不規則に生成する(ステップ1104)。また、携帯電話機40は、事前に決められた乱数A,Bと秘密鍵K2sとから公開鍵K2pを生成する。さらに、携帯電話機40は、乱数Bと公開鍵K1pと秘密鍵K2sとを用いて、共通鍵Kcを生成する(ステップ1105)。
携帯電話機40は、コードレス電話親機10から受信したUIDを、生成した共通鍵Kcで暗号化して認証データDaを生成する(ステップ1106)。この暗号化方式には、周知のAES(Advanced Encryption Standard)方式が一例として用いられる。なお、WEP(Wired Equivalent Privacy)方式やTKIP(Temporal Key Integrity Protocol)方式が用いられてもよい。
携帯電話機40は、認証データDa、UID及び公開鍵K2pをコードレス電話親機10に送信する(ステップ1107)。なお、UIDは、コードレス電話親機10が発行した識別情報であるので、必ずしも送信されなくてもよい。
コードレス電話親機10は、乱数Bと公開鍵K2pと秘密鍵K1sとを用いて、共通鍵Kcを生成する(ステップ1108)。そして、コードレス電話親機10は、受信した認証データDaを共通鍵Kcで復号してUIDを得る(ステップ1109)。コードレス電話親機10は、復号したUIDと、ステップ1103で送信されたUID(言い換えると、ステップ1101で発行したUID)とが等しい場合、共通鍵Kcの正当性を確認する。
コードレス電話親機10は、共通鍵Kcの生成が成功したことを表す「200 OK」のメッセージを携帯電話機40に送信する(ステップ1110)。
このような手順を行い、コードレス電話親機10と携帯電話機40は、同一の共通鍵Kcを共有することができる。共通鍵Kcが生成された後、コードレス電話親機10と携帯電話機40との間では、暗号化されたデータの通信が行われる。
なお、上記手順では、共通鍵を生成するタイミングとして、コードレス電話親機10が携帯電話機40の子機情報を設定・変更する度に、毎回、共通鍵を生成する。共通鍵は、固定ではなく、頻繁に更新されることが望ましく、例えば宅外スマホ40−2が宅内スマホ40−1に切り替わる時や宅内スマホ40−1が宅外スマホ40−2に切り替わる時以外でも、共通鍵を生成してから一定時間が経過した時等に更新されてもよい。
図14は、第3の実施形態におけるコードレス電話親機10が共通鍵Kcでデータを暗号化し、暗号化されたデータを携帯電話機40に送信する動作を説明する図である。コードレス電話親機10が、発信者電話機からの着信を携帯電話機40に転送する場合、暗号化されるデータは、セッションを確立するための、SIPに準拠したメッセージやリクエスト(例えば、INVITEメッセージ、NOTIFYメッセージ、Cancelメッセージ、180Ringing)等である。携帯電話機40は、コードレス電話親機10から暗号化された着信を受信すると、図13を参照して説明した方法によってコードレス電話親機10との間で共有している共通鍵を用いて着信を復号し、着信鳴動する。
また、セッション確立後も、コードレス電話親機10が発信者電話機としての固定電話機80と携帯電話機40との間で音声データやファクシミリデータ等を中継する場合、中継される通話相手の発話時の声の音声データやファクシミリデータを暗号化する。また、コードレス電話親機10が携帯電話機40と直接に通話やファクシミリ通信を行う場合も、ユーザの発話時の声の音声データやファクシミリデータを暗号化する。
図14では、コードレス電話親機10が携帯電話機40にデータdmを送信する場合、コードレス電話親機10は、データdmを共通鍵Kcで暗号化し、暗号化されたデータ(暗号データ)Kc(dm)を生成して携帯電話機40に送信する。ここで、コードレス電話親機10から送信されるデータdmは、前述したように、SIPに準拠したメッセージやリクエスト等のデータ、セッション確立後の音声データ等のアプリケーションデータでかつ平文状態(未暗号状態)のデータである。一方、携帯電話機40は、コードレス電話親機10からの暗号化されたデータKc(dm)を、共通鍵Kcで復号し、平文データであるデータdmを得る。
図15は、第3の実施形態における携帯電話機40が共通鍵Kcでデータを暗号化し、暗号化されたデータをコードレス電話親機10に送信する動作を説明する図である。ここで、携帯電話機40から送信されるデータdnは、前述したように、SIPに準拠したメッセージやリクエスト等のデータ、セッション確立後の音声データ等のアプリケーションデータでかつ平文状態(未暗号状態)のデータである。図14とは逆の動作で、携帯電話機40は、データdnを共通鍵Kcで暗号化し、暗号化されたデータ(暗号データ)Kc(dn)をコードレス電話親機10に送信する。また、コードレス電話親機10は、携帯電話機40からの暗号化されたデータKc(dn)を、共通鍵Kcで復号し、平文データであるデータdnを得る。
なお、コードレス電話親機10と携帯電話機40との間で暗号化されたデータを通信する場合、通信されるデータとして、SIPに準拠したデータやセッション確立後の音声データの他、ファクシミリデータや電話帳データ等が挙げられる。例えばコードレス電話親機10は、図1に示す固定電話網を介して受信したファクシミリデータを携帯電話機40に転送することができる。また、ユーザが、コードレス電話親機10に登録されている電話帳データを携帯電話機40で使用したい場合、ユーザの操作により、コードレス電話親機10は、記憶部103に記憶している電話帳データを共通鍵で暗号化してから携帯電話機40に送信することもできる。この場合でも、携帯電話機40は、同様に共通鍵で復号して電話帳データを得ることができるので、コードレス電話親機10と同一の電話帳データを使用することができ、ユーザの使い勝手が向上する。
このように、第3の実施形態のコードレス電話システムでは、固定電話網70に接続されたコードレス電話親機10の親機制御部110(検知部)は、子機としての携帯電話機40の接続状態の変化(状態変化)、例えば宅外スマホ40−2から宅内スマホ40−1に切り替わったことを検知する。親機制御部110(共通鍵生成部)は、携帯電話機40の接続状態に変化が検知された場合に、携帯電話機40との間で共有される共通鍵Kcを生成する。親機制御部110(制御部)は、共通鍵Kcを用いて、携帯電話機40との間で送受信されるデータを暗号化して生成する。無線LANI/F部109(無線通信部)は、親機制御部110により生成された暗号化データを携帯電話機40に送信する。
これにより、コードレス電話親機10は、リアルタイム性(即時性)が要求され、かつ子機としての携帯電話機との間で行われる通信においても、携帯電話機40との間で双方向にやり取りされるデータのセキュリティの劣化を抑制することができ、ユーザの使い勝手を向上できる。また、コードレス電話親機10は、例えば公開鍵暗号方式のように処理負荷がかかる暗号方式を使用せず、携帯電話機40との間で共有の共通鍵を用いて暗号化することで、データ通信に求められるリアルタイム性の低下を抑制でき、ユーザに暗号化や復号の処理負荷を感じさせない程度で通信可能となる。
また、親機制御部110は、固定電話網を介した発信者電話機からの着信があった場合に、共通鍵Kcを用いて着信を暗号化して、無線LAN I/F部109を介して携帯電話機40に転送させ、携帯電話機40を着信鳴動させる。これにより、コードレス電話親機10は、発信者電話機としての固定電話機80からの着信転送を秘匿化でき、通信の安全性が高まる。
また、NCU及びモデム部101は、固定電話網を介して発信者電話機としての固定電話機80から送信されたファクシミリデータを受信する。また、無線LAN I/F部109は、発信者電話機としての固定電話機80から送信されたファクシミリデータを受信してもよい。コードレス電話親機10の親機制御部110は、受信されたファクシミリデータを共通鍵Kcによって暗号化した上で、無線LAN I/F部109により携帯電話機40に転送させてもよい。これにより、コードレス電話親機10は、受信したファクシミリデータを携帯電話機40に転送する場合も、安全にデータ通信を行うことができる。
また、コードレス電話親機10の親機制御部110は、記憶部103に記憶されている電話帳データを共通鍵Kcで暗号化した上で、無線LAN I/F部109により携帯電話機40に転送させてもよい。これにより、コードレス電話親機10は、ユーザがコードレス電話親機10に登録された電話帳データを携帯電話機40で利用したい場合でも、安全にデータ通信を行うことができる。
また、コードレス電話親機10の親機制御部110は、ユーザの発話時の声の音声データを共通鍵Kcで暗号化した上で、無線LAN I/F部109により携帯電話機40に転送させてもよい。これにより、コードレス電話親機10は、コードレス電話親機10と携帯電話機40との間で通話を行う場合も、盗聴等によって通話内容が知られることなく、セキュリティを高めることができる。
また、コードレス電話親機10の親機制御部110は、コードレス電話親機10自身に対する状態変化として、新たな携帯電話機40のコードレス電話親機10に対する子機登録を検知する。これにより、コードレス電話親機10は、新たに子機として使用されることになった携帯電話機40との間でやり取りされるデータの通信時における秘匿性を高めることができる。
また、コードレス電話親機10の親機制御部110は、コードレス電話親機10自身に対する状態変化として、携帯電話機40の屋外モード(つまり、宅外使用)の設定状態から屋内モード(つまり、宅内使用)の設定状態への変更を検知する。これにより、コードレス電話親機10は、例えば携帯電話機40−2(つまり、宅外スマホ40−2)を所持していたユーザが自宅に帰宅したことを契機に、共通鍵を新たに生成して更新することで、共通鍵の固定を防ぎ、宅内スマホとしての携帯電話機40−1との間でやり取りされるデータの通信時における秘匿性を高めることができる。
また、コードレス電話親機10の親機制御部110は、コードレス電話親機10自身に対する状態変化として、携帯電話機40の屋内モード(つまり、宅内使用)の設定状態から屋外モード(つまり、宅外使用)の設定状態への変更を検知する。これにより、コードレス電話親機10は、例えば携帯電話機40−1(つまり、宅内スマホ40−1)を所持していたユーザが自宅から外出したことを契機に、共通鍵を新たに生成して更新することで、共通鍵の固定を防ぎ、宅外スマホとしての携帯電話機40−2との間でやり取りされるデータの通信時における秘匿性を高めることができる。
(第3の実施形態の変形例)
第3の実施形態の変形例(以下、変形例という)では、カメラcaを有する玄関子機30Aがコードレス電話親機10の子機として登録されている場合を例示して説明する。玄関子機30Aは、図3に示すコードレス電話子機30の構成に、カメラcaを更に付加した構成である。玄関子機30Aは、コードレス電話親機10が配置された屋内(例えば宅内、事業所内)の玄関のドアに引っ掛けるようにして設けられている(図16参照)。コードレス電話親機10は、玄関子機30Aで撮像された映像データを受信し、LCD部106に表示するとともに、携帯電話機40にその映像データを転送する場合も、上記手順と同様、共通鍵で暗号化されたデータを転送することで、セキュリティが向上する。
図16は、第3の実施形態における屋内(例えば宅内)の玄関gtに設置された玄関子機30Aのカメラcaが撮像した映像データを屋内に設置されたコードレス電話親機10に転送し、さらにコードレス電話親機10が携帯電話機40に転送する様子を示す図である。カメラcaは、例えば廊下の一定の画角範囲を撮像し、画角内の状況を映像データとして取得する。玄関子機30Aとコードレス電話親機10とは有線で接続されてもよいし、無線(例えばDECT)で接続されてもよい。来訪者hm1が、玄関ドアの外側に取り付けられたチャイムcbnを押下すると、屋内に設置されたスピーカspkからチャイム音が鳴動する。
コードレス電話親機10は、例えばスピーカspkからのチャイム音を検知すると、玄関子機30Aとの間で予め共有した共通鍵を用いて、セッションを確立し、さらにカメラcaの作動制御信号を送信してカメラcaを作動させる。玄関子機30Aは、玄関gtの外側をカメラcaにより撮像し、コードレス電話親機10との間で共有した共通鍵Kcを用いて映像データmzを暗号化してコードレス電話親機10に送る。コードレス電話親機10は、暗号化された映像データKc(mz)を受信すると、共通鍵Kcで復号して平文状態の映像データmzを取得する。
コードレス電話親機10は、映像データmzを携帯電話機40に転送する際、映像データmzを共通鍵Kcで暗号化し、暗号化された映像データKc(mz)として、携帯電話機40に転送する。携帯電話機40は、暗号化された映像データKc(mz)を、共通鍵Kcで復号し、復号した映像データmzをLCD部146に表示する。これにより、屋内のユーザhm2は、携帯電話機40のLCD部146において、カメラcaで撮像された画像を見ることができる。なお、図16ではユーザhm2は屋内にいるとして説明しているが、ユーザhm2が屋外にいる場合でも、同様に、携帯電話機40のLCD部146において、カメラcaで撮像された画像を見ることができる。
このように、変形例では、暗号化されるデータは、コードレス電話親機10が配置された室内(屋内)の玄関gtに設けられた玄関子機30Aのカメラcaで撮像された映像データである。言い換えると、コードレス電話子機無線I/F部107は、玄関子機30Aの撮像により得られた映像データが送信されると、その映像データを受信する。コードレス電話親機10の親機制御部110は、コードレス電話子機無線I/F部107が受信した映像データを、共通鍵Kcで暗号化した上で、無線LAN I/F部109により携帯電話機40に転送させてもよい。これにより、コードレス電話親機10は、玄関子機30Aとの間や携帯電話機40との間で転送される映像データの秘匿性を向上でき、使い勝手を向上できる。
なお変形例では、玄関子機30Aとコードレス電話親機10との間の通信では、共通鍵Kcにより暗号化されるとして説明したが、玄関子機30Aとコードレス電話親機10との間の通信では、共通鍵Kcを用いた暗号化の処理は省略されてもよい。これにより、スピーカspkからチャイム音が鳴動した後、コードレス電話親機10は、チャイム音の鳴動を検知した後、玄関子機30Aとコードレス電話親機10との間の通信に共通鍵を用いて暗号化処理を行う場合に比べて、迅速にカメラcaの作動を開始でき、使い勝手が向上できる。
以上、図面を参照しながら各種の実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、データ伝送のリアルタイム性を重視して、暗号化処理に要する時間が比較的短い、共通鍵暗号方式により暗号化処理を行ったが、リアルタイム性が追求されない場合、データ伝送の信頼性が高い公開鍵暗号方式により暗号化処理を行ってもよい。
また、第3の実施形態では、コードレス電話親機10と携帯電話機40との間に中継機であるSIPサーバ60を介在させてコードレス電話システムが構成され、接続される電話機の数が多い場合やセッション確立後に中継する場合等に有効であった。しかし、SIPサーバ60を介在させずにコードレス電話親機と携帯電話機とを直接に接続することで、コードレス電話システムが簡易に構成されてもよい。
本発明は、リアルタイム性が要求され、かつ子機としての携帯電話機との間で行われる通信において、双方向にやり取りされるデータのセキュリティの劣化を抑制し、ユーザの使い勝手を向上できる電話装置(例えばコードレス電話親機)及び通信方法等として有用である。
10 コードレス電話親機(CDL電話親機)
20 アクセスポイント
30 コードレス電話子機
40 携帯電話機
40−1 携帯電話機(宅内スマホ)
40−2 携帯電話機(宅外スマホ)
60 SIPサーバ
70 固定電話網
80 固定電話機
101 NCU及びモデム部
102 TAM部
103、131、143 記憶部
104、132、144 音声入出力部
105、133、145 操作部
106、134、146 LCD部
107 コードレス電話子機無線I/F部
108 コードレス電話子機制御部
109、147 無線LAN I/F部
110 親機制御部
ca カメラ
cbn チャイム
Da 認証データ
dm,dn データ
gt 玄関
hm1 来訪者
hm2 ユーザ
Kc 共通鍵
K1s,K2s 秘密鍵
K1p,K2p 公開鍵
spk スピーカ

Claims (10)

  1. 固定電話網に接続された電話装置であって、
    前記電話装置に対する子機としての携帯電話機の状態変化を検知する検知部と、
    前記検知部により前記携帯電話機の状態変化が検知される度に、前記携帯電話機との間で共有される共通鍵を生成する共通鍵生成部と、
    前記共通鍵生成部により生成された前記共通鍵を用いて、前記携帯電話機との間で送受信されるデータを暗号化して生成する制御部と、
    前記携帯電話機との間で無線接続し、前記制御部により生成された暗号化データを前記携帯電話機に送信する無線通信部と、を備える、
    電話装置。
  2. 請求項1に記載の電話装置であって、
    前記制御部は、前記固定電話網を介した発信者電話機からの着信があった場合に、前記無線通信部を介して、前記共通鍵により前記着信を暗号化して前記携帯電話機に転送し、前記携帯電話機を着信鳴動させる、
    電話装置。
  3. 請求項1又は2に記載の電話装置であって、
    前記固定電話網を介して発信者電話機から送信されたファクシミリデータを受信する第2無線通信部、を更に備え、
    前記制御部は、前記第2無線通信部により受信された前記ファクシミリデータを暗号化して、前記無線通信部により前記携帯電話機に転送させる、
    電話装置。
  4. 請求項1又は2に記載の電話装置であって、
    発信者電話機の電話番号と発信者とを対応付けて保持する電話帳データを記憶する記憶部、を更に備え、
    前記制御部は、前記電話帳データを暗号化して、前記無線通信部により前記携帯電話機に転送させる、
    電話装置。
  5. 請求項1又は2に記載の電話装置であって、
    前記電話装置のユーザの声を収音する音声入力部、を更に備え、
    前記制御部は、前記音声入力部により入力された前記ユーザの声の音声データを暗号化して、前記無線通信部により前記携帯電話機に転送させる、
    電話装置。
  6. 請求項1又は2に記載の電話装置であって、
    カメラを有し、前記電話装置が配置された屋内の玄関に設けられた玄関子機との間で無線通信する第3無線通信部、を更に備え、
    前記第3無線通信部は、前記カメラにより撮像された映像データを受信し、
    前記制御部は、前記第3無線通信部により受信された前記映像データを暗号化して、前記無線通信部により前記携帯電話機に転送させる、
    電話装置。
  7. 請求項1に記載の電話装置であって、
    前記検知部は、前記状態変化として、新たな携帯電話機の前記電話装置に対する子機登録を検知する、
    電話装置。
  8. 請求項1に記載の電話装置であって、
    前記検知部は、前記状態変化として、前記携帯電話機の屋外モードの設定状態から屋内モードの設定状態への変更を検知する、
    電話装置。
  9. 請求項1に記載の電話装置であって、
    前記検知部は、前記状態変化として、前記携帯電話機の屋内モードの設定状態から屋外モードの設定状態への変更を検知する、
    電話装置。
  10. 固定電話網に接続された電話装置における通信方法であって、
    前記電話装置に対する子機としての携帯電話機の状態変化を検知し、
    前記携帯電話機の状態変化が検知される度に、前記携帯電話機との間で共有される共通鍵を生成し、
    生成された前記共通鍵を用いて、前記携帯電話機との間で送受信されるデータを暗号化して生成し、
    生成された暗号化データを前記携帯電話機に送信する、
    通信方法。
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